JP2006161605A - 内燃機関のegr制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 内燃機関の運転状態に基づいて内燃機関が定常状態若しくは過渡状態であるかを判別し、過渡状態から定常状態に切り変わる信号を出力する定常判別手段(S301-S305)と、過渡状態から定常状態に切り変わる信号の出力時から制御ゲインを次第に小さく設定し、制御ゲインを零に至らしめる制御ゲイン補正値設定手段(S306-S308)と、設定された制御ゲインに基づいてアクチュエータの動作量を制御するアクチュエータ制御手段とを含む。
【選択図】 図3
Description
上記EGR通路にはEGR弁が設けられており、このEGR弁の開度は、一般にPI制御又はPID制御を用い、設定された制御ゲインからの指示値によって制御される。
しかしながら、過渡状態を基準として制御ゲインの設定がなされると、定常状態の如くの内燃機関が安定した状態にあっても、EGR量のフィードバック制御を行うべく、EGR弁が動作することになる。また、このような制御ゲインの設定は、電気的なノイズ等の発生によってもEGR弁を同様に動作させる。
このように、過渡状態を基準として制御ゲインを設定するには何等かの措置が必要になるが、上記従来の技術では、過渡状態の場合には定常状態の場合に比して上記制御ゲインを大きく設定、換言すれば、定常状態の場合には制御ゲインを小さく設定することが単に示されるのみであって具体的には示されておらず、定常状態における機関性能の安定化の点については依然として課題が残されている。
更に、請求項3記載の発明では、アクチュエータは、吸気通路に配設された吸気絞り弁と、EGR通路に配設されたEGR弁とから構成されることを特徴としている。
更に、請求項3記載の発明によれば、大量EGRが要求され、複数個のアクチュエータを作動させる場合にも対応可能となる。
図1はディーゼルエンジン用に具体化されたEGR制御装置である。
同図に示されるように、ディーゼルエンジン2の吸気通路4には過給機6が設けられており、図示しないエアクリーナから取り入れられた吸入空気は、コンプレッサ8により過給された後にインタークーラ10を経て燃焼室16に導入される。
エンジン2の排気通路20にはコンプレッサ8と同軸上に結合されたタービン22が設けられ、燃焼後の排ガスによってコンプレッサ8及びタービン22が回転駆動される。
車室内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM,BURAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えたECU(電子コントロールユニット)40が設置されており、吸気絞り弁12やEGR弁26の開度の連続制御を含めたエンジン2の総合的な制御が行われる。
また、EGR制御部44では、目標値設定部46にて上記回転速度及び燃料噴射量に基づいて目標の空気過剰率を制御マップから設定し、目標のEGR量を算出する。一方、実効値設定部48にて、エアフローセンサ30からの1秒あたりの新気量の他、1秒あたりの燃料噴射量、理論空燃比やEGR通路24からの排ガス中の空気相当量に基づいて実際の空気過剰率を算出し、実際のEGR量を算出する。なお、上記EGR通路24からの排ガス中の空気相当量は、例えば吸気圧センサ32からの吸気圧、吸気温センサ34からの吸気温に基づいて燃焼室16への1秒あたりの全吸入量を求め、この全吸入量から上記新気量を減算すれば1秒あたりに供給されるEGR量が求められるので、このEGR量と前回演算された実際の空気過剰率とから求めることができる。
上記PID制御部50は、図2に示されるように、目標値設定部46と実効値設定部48とから求められる制御偏差と、制御ゲイン補正値設定部54で求められた制御ゲイン補正係数とがそれぞれ入力され、これら制御偏差、制御ゲイン補正係数及び比例要素Kpが乗算される。この乗算結果が上述した制御ゲインに相当し、積分要素Ki及び微分要素Kdにそれぞれ出力された後、これらの各結果と更に足し合わされて指示値に反映され、吸気絞り弁12やEGR弁26に出力される。
同図のステップS301では、定常判別部52にて、アクセル開度の変化率が安定範囲内であるか否かが判別され、その変化率の絶対値が閾値A1に達せず、安定範囲内であると判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS302に進む。
このステップS302では、燃料噴射量の変化率が安定範囲内であるか否かが判別され、その変化率の絶対値が閾値A2に達しないと判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS303に進み、回転速度の変化率が安定範囲内であるか否かが判別され、その変化率の絶対値が閾値A3に達しないと判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS304に進む。そして、車両速度の変化率が安定範囲内であるか否かが判別され、その変化率の絶対値が閾値A4に達しないと判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS305に進み、最後に、フィードバック制御における制御偏差が安定範囲内であるか否かが判別され、その絶対値が閾値A5に達しないと判定された場合、すなわち、YESのときには、エンジン2が過渡状態から定常状態に切り変わった時であるとしてステップS306に進み、その切り変わりを示す信号を制御ゲイン補正値設定部54に出力する。
一方、ステップS306にて制御ゲインの補正係数が零でないと判定された場合には、ステップS308に進み、制御ゲインを次第に零に至らしめるべく現在の補正係数から所定係数Cを減して一連のルーチンを抜ける。
より具体的には、図4に示されるように、アクセルが踏み込まれて燃料噴射量が増加すると、吸気絞り弁12は吸入空気量の増加、EGR弁26はEGR量のカットによってその開度が大きく変動する。この場合には過渡状態であり、制御ゲイン補正係数は1に設定される。
そして、制御ゲイン補正値設定部54では、定常状態に切り変わった時点から、PID制御部50における上記乗算後の制御ゲインが次第に小さくなるように、制御ゲイン補正係数を設定する。これにより、吸気絞り弁12やEGR弁26の動作量は徐々に、その振幅が小さくなって収束値に向かう。
この結果、定常状態におけるエンジン2の性能の安定化が図られ、定常性能の計測が容易になる。しかも、高速道路等にて定速走行している場合にも、吸気絞り弁12やEGR弁26の作動音やトルク変動を運転者には認知させなくなり、ドライバビリティが向上し、快適なドライブが可能となる。
更に、PID制御部50では、吸気絞り弁12やEGR弁26の開度を連続制御が可能である。従って、EGR弁26の開度を全開方向に制御し、更に、吸気絞り弁12の開度を全閉方向に制御することにより、大量EGRの要求にも応ずることができ、NOx(窒素酸化物)の抑制や排気浄化触媒の昇温化も図られる。
例えば、上記PID制御部50では、制御偏差、制御ゲイン補正係数及び比例要素Kpが乗算されて制御ゲインを構成しているが、この比例要素Kpは積分要素Kiや微分要素Kdと並列に、つまり、制御偏差及び制御ゲイン補正係数を乗算し、これを比例要素Kp、積分要素Ki及び微分要素Kdにそれぞれ出力しても良い。この場合には、これら3つを足し合わせたものが制御ゲインに相当し、指示値に反映される。更に、補正された制御ゲインは上記の如く一直線状に変化する他、ランプ係数の設定値を代えることにより、ステップ状(瞬時)の変化を複数組み合わせて構成させても良い。
4 吸気通路
12 吸気絞り弁(アクチュエータ)
20 排気通路
24 EGR通路
26 EGR弁(アクチュエータ)
40 ECU(電子コントロールユニット)
44 EGR制御部
46 目標値設定部
48 実効値設定部
50 PID制御部(アクチュエータ制御手段)
52 定常判別部(定常判別手段)
54 制御ゲイン補正値設定部(制御ゲイン補正値設定手段)
Claims (3)
- 内燃機関の吸気通路、或いは該吸気通路と排気通路とを接続するEGR通路に配設されたアクチュエータを備え、該アクチュエータの動作量を制御ゲインの設定によって制御することにより、EGR量をフィードバック制御する内燃機関のEGR制御装置において、
前記内燃機関の運転状態に基づいて該内燃機関が定常状態若しくは過渡状態であるかを判別し、該過渡状態から前記定常状態に切り変わる信号を出力する定常判別手段と、
該過渡状態から前記定常状態に切り変わる信号の出力時から前記制御ゲインを次第に小さく設定し、該制御ゲインを零に至らしめる制御ゲイン補正値設定手段と、
該設定された制御ゲインに基づいて前記アクチュエータの動作量を制御するアクチュエータ制御手段と
を含むことを特徴とする内燃機関のEGR制御装置。 - 前記定常判別手段は、前記フィードバック制御における制御偏差の絶対値に基づいて該内燃機関が前記定常状態若しくは前記過渡状態であるかを判別し、該過渡状態から前記定常状態に切り変わる信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のEGR制御装置。
- 前記アクチュエータは、前記吸気通路に配設された吸気絞り弁と、前記EGR通路に配設されたEGR弁とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のEGR制御装置。
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JP2010209828A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Toyota Motor Corp | ディーゼル機関の制御装置 |
JP2010229971A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Daihatsu Motor Co Ltd | 制御装置 |
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US8489309B2 (en) | 2007-05-24 | 2013-07-16 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Feedback control system |
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