JP2006161187A - 多機能性カバー材及びカバー付クッション材 - Google Patents

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豊治 平原
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Abstract

【課題】マイナスイオン放出及び同時に放射する遠赤外線の利用並びに光触媒材料による抗菌、脱臭作用の増加を図った多機能性カバー材及びカバー付クッション材を提供する。
【解決手段】カバー材及びカバー付クッション材に、静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに希有元素類を含む鉱物、及びトルマリン若しくは遠赤外線セラミックの何れかを含む樹脂組成物を塗布固着し、マイナスイオン放出と同時放射する遠赤外線の利用、並びに光触媒機能材料を添加混合し、さらに抗菌、脱臭機能を増加させた構成とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、多機能性カバー材及び多機能性カバー付きクッション材に関し、マイナスイオンの放出の持続的維持並びに同時放射する遠赤外線の利用で、健康で快適な作用及び抗菌作用及び消臭作用を図り、さらに光触媒作用で抗菌作用及び消臭作用を増加させた多機能性カバー材及びカバー付クッション材に関する。
従来、カバー付クッション材として、カバー材は、織布、布、天然皮革、合成皮革等の素材を使用して、内部のクッション材を被覆し、クッション材としての性能及び耐久性を維持しつつ、デザイン性のあるものとなっている。一方、クッション材は、クッション性のある楽な安定感のある感触があり、長時間人体を触れていても疲れ難いものであった。クッション材の素材として、例えばウレタンスポンジ、ポリオレフィンスポンジ、ゴムスポンジ、フォームラバー、綿、不織布等が知られている。
最近の健康志向マイナスイオンや遠赤外線の作用を利用した健康によく、健康維持によいとされる商品が続々と市場に販売されるようになってきた。マイナスイオンの健康維持作用や抗菌性及び消臭性を併せ持つ組成物、或いは太陽光の光で消臭作用と抗菌作用が得られる光触媒機能材料についての先行技術があり、その製品も市場で販売されている。
その代表的なものを挙げる。
特許第3035279号 静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに希有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出する同時に、赤外線を放射する樹脂組成物。 特開2001−335726 静電気に帯電しにくい樹脂に、希有元素類を含む鉱物と、トルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックの少なくともいずれか一方を含む混合粉体を混合した樹脂組成物に、顔料及び/又は染料を配合してなることを特徴とする多機能性インキ。 光触媒といわれる数〜数百nmの酸化チタンが、太陽光の紫外線が当たると、光電効果で電子が励起、電子と正孔が発生し、電子は、空気中の酸素を還元しスーパーオキサイドイオンに、正孔は、表面の水分を酸化して水酸化ラジカルに変える。このスーパーオキサイドイオンと水酸化ラジカルは強い酸化力を示し、この状態でチタニア表面に有機物が付着すると、スーパーオキサイドイオンが有機物の炭素を、水酸化ラジカルが水素を奪って分解し、このような自浄作用が、抗菌作用及び消臭作用となるメカニズムとなっている。
本発明では、健康で快適性があり、抗菌作用及び消臭作用のある衛生的なカバー材及びカバー付クッション材、例えば、老人介護施設の寝たきり老人用ベッド等を例にすると、基本的な機能として、洗濯が長期に渡って繰り返されること、汗等が吸収しやすいこと、体にやさしいクッション性のあるクッション材でヘタリがないこと等で、ベッドの衛生の維持が図られていた。しかしながら、基本的な機能だけでは、床ずれ皮膚障害や、老人特有の臭いが防ぎきれず、また、衛生面においても、抗菌性維持が必要になってきた。さらに、光触媒機能だけを取り上げると、太陽光の当たらない所や夜間の暗い所では効果がなく、難しい課題となっていた。
上記の問題点にかんがみて、(1)静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出し、同時に遠赤外線を放射する樹脂組成物。(2)静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物に、光触媒機能材料を添加混合し、抗菌作用及び消臭作用を増加させた複合樹脂組成物に着目して、カバー材に前記樹脂組成物を塗布固着したカバー材、及び前記カバー材の内部に、綿、樹脂スポンジ、天然スポンジ、フォームラバー、立体構造を有する繊維構造体等を配置させたカバー付クッション材が、マイナスイオンの持続的放出と、遠赤外線の放射の同時作用で、健康維持並びに抗菌効果及び消臭効果が発揮でき、さらに光触媒作用で抗菌効果及び消臭効果を増加させて、太陽光が当たらない所や夜間でも効果が発揮できるという多機能性の機能を備えることを見出した。
本発明のカバー材として、織布、織編布、不織布、合成皮革、人工皮革、天然皮革等をいずれも使用することができる。最も望ましくは、通気性の良い織布、不織布、織編布が有益であり、また、合成皮革、天然皮革、人工皮革等は、パンチングした通気穴を設ける方が好ましい。
織布及び不織布の繊維として、木綿、麻、レーヨン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース、ビニロン、ポリオレフィン、アラミド、ポリアクリロニトリル、蛋白、アクリル、塩化ビニール、羊毛、ウレタン等の繊維及び混紡繊維をいずれも使用できる。
カバー材の形状として、1枚物、袋型、チャック付袋型、結び紐付き折り返し型、結びひも付き袋型、立体縫製型、シート形状型等をいずれも使用することができる。
本発明のクッション材として、綿、合成樹脂スポンジ、天然樹脂スポンジ、ゴムスポンジ、フォームラバー及び立体構造を有する繊維構造体をいずれも使用することができる。最も好ましくは、通気性を有する綿、合成樹脂のウレタン樹脂スポンジ、フォームラバー、及び立体構造を有する繊維構造体として、表裏の織編地組織部と、その織編地組織部と連結糸で連結した連結組織部からなる立体構造を有する繊維構造体を使用することができる。また、市販されている立体構造を有する繊維構造体を使用することもでき、例えば、商品名フュージョン 旭化成工業製や、商品名ブレスエアー 東洋紡績製を使用することもできる。
表織編地及び裏織編地の組織として、平織編み地、綾織編み地、クロス編み地、メッシュ編み地、円状編み地、楕円状編み地、レース模様編み地、網状編み地、六角蜂の巣状編み地等をいずれも使用することができる。
表織編地及び裏織編地の繊維として、木綿、麻、レーヨン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース、ビニロン、蛋白、羊毛、ガラス、アクリル、塩化ビニール、ウレタン、ポリエステル、ポリオレフィン、アラミド、ポリアクリロニトリル等の繊維及びその混紡繊維をいずれも使用することができる。また、特殊な繊維として、合成繊維或いはレーヨン、ビニロンに、光触媒機能二酸化チタン、アパタイト被覆二酸化チタン、無機セラミック含包二酸化チタンを含有した繊維を使用することができる。
表裏織編地組織部と連結糸で連結した連結組織部として、(1)表裏織編地組織と連結糸が直角に連結した連結組織。(2)表裏織編地組織と連結糸が、連結糸を交差させて連結した連結組織。(3)表裏織編地組織と連結糸が、直角に連結したものと、連結糸を交差させて連結した複合連結組織。(4)表裏織編地組織と連結糸が、コイル状に連結した連結組織。(5)表裏織編地組織と連結糸が、連続線状ランダムループ構造に連結した連結組織のいずれも使用することができる。
連結糸の繊維として、木綿、麻、レーヨン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース、ビニロン、蛋白、羊毛、ガラス、アクリル、塩化ビニール、ウレタン、ポリエチレン、ポリオレフィン、アラミド、ポリアクリロニトリル等の繊維を使用することができる。
また、特殊な繊維として、合成繊維或いはレーヨン、ビニロンに、光触媒二酸化チタン、アパタイト被覆二酸化チタン、無機セラミック含包二酸化チタンを含有した繊維を使用することができる。最も好ましくは、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、塩化ビニール、ポリオレフィン、アラミド、ウレタン、ポリアクリロニトリル等の合成繊維の方が、剛性が高く、クッション性がより高まるので有益である。連結組織部の幅として、1mm〜50mmの幅のものを、用途によって使用使い分けることができる。
維をいずれも使用することができる。また、特殊な繊維として、合成繊維或いはレーヨン、ビニロンに、光触媒二酸化チタン、アパタイト被覆二酸化チタン、無機セラミック含包二酸化チタンを含有した繊維を使用することができる。
表裏織編地組織部と連結糸で連結した連結組織部として、(1)表裏織編地組織と連結糸が直角に連結した連結組織。(2)表裏織編地組織と連結糸が、連結糸を交差させて連結した連結組織。(3)表裏織編地組織と連結糸が、直角に連結したものと、連結糸を交差させて連結した複合連結組織。(4)表裏織編地組織と連結糸が、コイル状に連結した連結組織、のいずれも使用することができる。
本発明において、静電気に帯電しにくい高分子化合物として、アクリル樹脂、酢酸ビニール樹脂、アクリル・酢酸ビニール共重合樹脂、アクリル・酢酸ビニール・塩化ビニール共重合樹脂、シリコン樹脂、シリコン・アクリル共重合樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル・ウレタン共重合樹脂、尿素樹脂、ワニス等の溶剤型及びエマルジョン、天然および合成ラテックス等を使用することができ、また、その2種以上の混合物を使用することができる。
本発明において、稀有元素類を含む鉱物として、フェルグソン石、モナズ石、ゼノタイム、コルンブ石、ベタホ石、サマルスキー石、ユークセン石、タンタル石、閃ウラン鉱、方トリウム石、ゴム石、カルノー石、ガドリン石等がある。これらの鉱石のうち、極微弱な放射線を放射し、人体に悪影響を及ぼさないとされているもの、及びマイナスイオン放出を励起している鉱物として、最も好ましくは、モナズ石を使用することができる。
上記天然鉱石の粒径として、0.1ミクロンから1mmに粉砕したものを使用することができる。最も好ましくは、平均粒径が10ミクロン以下に粉砕した粉末の方が、混合及び塗布仕上げが良く有益である。
上記配合部数として、樹脂固形分100重量部数に対し、100重量部数以下を配合することできる。最も好ましくは、50重量部数の方が、基材の密着性が良く有益である。
本発明において、トルマリンとしては、ショールトルマリン、リチウムトルマリン、ドラバイトトルマリン、ルベライトトルマリン、ピンクトルマリン、インデコライト、バライバトルマリン、ウォーターメロン等を使用することができる。
上記トルマリンの粒径として、0.1ミクロンから1mmに粉砕したものを使用することができる。最も好ましくは、平均粒径10ミクロン以下が混合するうえで有益である。上記配合部数として、樹脂固形分100重量部数に対し、100重量部数以下を配合することができる。最も好ましくは、50重量部数以下の方が、マイナスイオンをより放出するうえで有益である。
本発明において、遠赤外線放射セラミックとして、2〜50ミクロンの波長をもつ遠赤外線を放射率50%以上放射している遠赤外線セラミックを使用することができる。遠赤外線セラミックの成分として、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄等を2種以上含む混合物を使用することができる。前記の市販品として、商品名セラジット、オーケートレーディング社製があり、マイナスイオンを増幅し、遠赤外線を高放射するうえで有益である。上記配合部数として、樹脂固形分100重量部数に対し、100重量部数配合することができる。最も好ましくは、50重量部数以下が、マイナスイオンをより放出するうえで有益である。
本発明において、光触媒機能材料として、アナターゼ型二酸化チタン、ブルッカイト型二酸化チタン、アパタイト被覆二酸化チタン、無機セラミック含包酸化チタン等をいずれも使用することができる。アナターゼ型二酸化チタン及びブルッカイト型二酸化チタンの粒径として、5〜200nmに粉砕されたものを使用することができる。最も好ましくは、6〜30nmの方が電子を励起するうえで有益である。
アパタイト被覆二酸化チタンとして、上記二酸化チタンをアパタイト、すなわちリン酸カルシウムで被覆したものを使用することができる。市販品として、例えば、商品名アパタイト被覆二酸化チタンNSP−001 ナノウェーブ製を使用することができる。無機セラミック含包酸化チタンとして、無機セラミックの成分が、シリカ、アルミナ、酸化クロム、酸化ジルコニウム、ジルコニア、酸化イットリウム等の1種の合成セラミック或いは2種以上含む合成セラミックであり、また、上記成分を含む天然鉱物である。
上記の粒径として、平均粒径30ミクロン以下のものを使用することができる。市販品として、例えば商品名ライオナイト ライオン製を使用することができる。前記配合部数として、樹脂組成物100重量部に対し、2〜50重量部配合することができる。最も好ましくは、30重量部数以下がマイナスイオンの生成を減少させないうえで有益である。
本発明において、前記樹脂組成物の塗布方法として、ロールコーティング、ディッピング、捺染プリント、スクリーン、パット、ドット、スプレー等の塗布方法をいずれも使用することができる。また、塗布模様として、樹脂組成物に顔料或いは染料を加えることにより、捺染プリントで多色の絵柄模様をプリントすることもできる。
本発明は、カバー材に、(1)静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含む樹脂組成物。(2)静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物に、光触媒機能材料を添加混合した複合樹脂組成物を塗布固着することにより得られた多機能性カバー材。及びカバー材の内部にクッション材を配置した多機能性カバー付クッション材が、マイナスイオンを大量に放出し、同時に遠赤外線を放射する作用効果で、健康で快適性のある効果、並びに抗菌効果及び消臭効果が得られ、長期使用でも健康で衛生的なものとなり、特に効果の発揮できるものとして、老人介護施設の介護マット、病院のベッド、ペット用マット等に有益な効果を奏する。
以下に、実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。
試料の作成 表1に示す樹脂組成物の配合材では、シリコンエマルジョンとして、商品名SEC1980、東レダウコーニングシリコン社製を使用した。遠赤外線セラミックとして、商品名セラジットALF9、オーケイトレーディング社製を使用した。
光触媒として、商品名PC−101 チタン工業製を使用した。 アパタイト被覆二酸化チタンとして、商品名NSP−001 ナノウェーブ製を使用した。無機セラミック含包二酸化チタンとして、商品名ライオナイト ライオン製を使用した。
Figure 2006161187
Figure 2006161187
表1及び表2に示した樹脂組成物A、B、C、D、E、F、G、Hの所定量を配合した混合物を、3リットル真空攪拌機ダルトンにて、1時間攪拌して樹脂組成物を得た。
カバー材の繊維布として、ポリエステル・綿混紡の綾織地を使用して、その表面に、各々の樹脂組成物A、B、C、D、E、F、G、Hを、花柄捺染プリントで、wet塗布量100g/m2 塗布して、乾燥炉で120℃、10分間乾燥して、実施例1、2、3、4、5、6、7、8を得た。
イオン測定と遠赤外線測定
上記実施例の試料のイオン測定と遠赤外線測定を行なった。
イオン測定方法は、小イオン測定として、イオンテスターKST−900 神戸電波製を使用し、室温25℃、湿度60%、試料20cm角で、マイナスイオンとプラスイオンを3分間の平均生成数/ccを測定した。
総イオン測定は、空気イオンテスターITC−201A アンデス電気製を使用し、同じ雰囲気で、マイナスイオンとプラスイオンを3分間の平均生成数/ccを測定した。
遠赤外線測定は、FTIR測定機、JIR−E500を使用し、試料温度35℃の遠赤外線放射率を測定した。その結果を表3に示した。
Figure 2006161187
実施例1、2、3、4、5、6、7、8の試料の小イオン測定結果と、総イオン測定結果から、実施例1、2、3、4、5、6、7、8共に、プラスイオンよりもマイナスイオンが大量に放出したものとなり、同時に遠赤外線が高放射するものとなった。
実用化試験
実施例1、2、3、4、5、6、7、8で作成した試料を使用して、消臭試験、抗菌試験、試着試験を行い、本発明をより明らかにしていく。
消臭試験
消臭試験として、検知管法を用いた。試験方法として、5リットルのテドラーバッグに実施例の試料5cm角及びガスを注入して、30分後と1時間後のガス濃度を検知管を用いて測定し、脱臭率%を換算した。ガスの種類としてアンモニアを使用した。
環境条件として、(1)ディライト照射時(2)照明無しの暗黒の2方法で行なった。 コントロールは、試料を入れていないブランクである。
アンモニアガス 初期濃度 100ppm.ガス量 600ml
脱臭率
=〔(コントロールガス量ー試料ガス濃度)/コントロールガス濃度〕×100
その結果、30分後のコントロールガス濃度 190ppm
1時間後のコントロールガス濃度 180ppm
その結果を、表4及び表5に示した。
(1)ディライト照射時
Figure 2006161187
(2)照明無し暗黒
Figure 2006161187
上記実施例1、2、3、4、5、6、7、8の消臭試験から明らかなように、高濃度のアンモニアガスを高能率で脱臭し、また、光触媒作用で光の当たる所では、さらに脱臭力が増加することが明らかとなった。また、光の無い環境条件でも大差なく、効率よく分解脱臭したことが明らかになった。
抗菌試験
抗菌試験として、財団法人日本紡績検査協会で、試験を行なった。抗菌試験方法として、JIS−L1902定量試験法を準拠し、環境条件として、(1)ディライト照射時。(2)照明無しの暗黒、の2方法で行なった。試験菌株として、MRSA(黄色ぶどう球菌)を使用した。 その結果を、表6及び表7を使用した。
(1)ディライト照射時
Figure 2006161187
Figure 2006161187
上記実施例1、2、3、4、5、6、7、8の抗菌試験結果から明らかなように、実施例は、殺菌活性値及び静菌活性値とも高い抗菌製が得られた。さらに、光触媒作用で光の当たる所では、抗菌力が増加することが明らかとなった。また、光の無い環境条件でも、大差なく効率よく抗菌作用を有していたことが明らかとなった。
試着試験
実施例1、2、3、4、5、6、7、8で作成した試料を使用して、長さ2m、幅1mのファスナー付袋型カバーを縫製した。そのカバーの内部に、クッション材として、長さ2m、幅1m、厚さ15mmの立体構造を有する繊維構造体の表裏織編地組織がポリエステル・綿混紡繊維の平織編組織で、その構成組織にポリエステル糸で連結した表裏織編と直角に連結した連結部と、連結部を交差させた連結部の複合組織をダブルラッセル織で編んだ繊維構造体を内部に配置したカバー付クッション材を使用して試着試験を実施した。
試着者として、70歳以上の高齢者各10名に、実施例の寝具マットを、8月初めから10月末迄の3ケ月間使用してもらい、その間、洗濯を週1回してもらい、性能及び耐久性等をアンケートで、付添いの家族に回答してもらった。
その結果、実施例のカバー付クッション材のすべてに、アンケート全般に共通していた試着結果として、(1)夏場の使用感は、汗をかき難く涼しい。(2)日頃からの筋肉が硬かったのが、やわらぎ楽になった。(3)高齢者独特の臭いが付かなく無臭であった。(4)洗濯できて、いつも衛生的であった。(5)クッション性は、長期使用でもヘタリがなく、身体に負担のない快適なクッション性であった。(6)床ずれの赤い斑点がピンク色になり、痒みや痛みが無くなった。

Claims (7)

  1. カバー材に、静電気に帯電しにくい高分子化合物と、稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出し、同時に遠赤外線を放射する樹脂組成物を、塗布固着させたことを特徴とする多機能性カバー材。
  2. カバー材に、静電気に帯電しにくい高分子化合物と、稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出し、同時に遠赤外線を放射する樹脂組成物に、光触媒機能材料を添加混合し、抗菌作用及び消臭作用を増加させた複合樹脂組成物を、塗布固着させたことを特徴とする多機能性カバー材。
  3. 前記光触媒材料が、光触媒酸化チタンである請求項2記載の多機能性複合樹脂組成物。
  4. 前記光触媒材料が、アパタイト被覆二酸化チタンである請求項2記載の多機能性複合樹脂組成物。
  5. 前記光触媒材料が、無機酸化物セラミックである請求項2記載の多機能性複合樹脂組成物。
  6. 前記光触媒材料を、2wt%を超え50wt%を超えない重量%の範囲で添加混合してなる請求項2及び3、4、5記載の多機能性複合樹脂組成物。
  7. 前記カバー材の内部に、綿、天然樹脂スポンジ、合成樹脂スポンジ及び立体構造を有する繊維構造体を配置したことを特徴とする多機能性カバー付クッション材。
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