JP2006161164A - スパッターリングターゲット材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 均一な粒径のWターゲットが得られ、それによりスパッター時のパーティクルやシート抵抗値が低下し、製品生産性並びに歩留を顕著に向上し得るスパッターリングターゲット材を提供すること。
【解決手段】 スパッターリングターゲット材は、W圧延材を熱処理する事により得られる再結晶板であって、再結晶粒径の平均が100μm以下である。
【選択図】 図1
【解決手段】 スパッターリングターゲット材は、W圧延材を熱処理する事により得られる再結晶板であって、再結晶粒径の平均が100μm以下である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、スパッターリングターゲット材に関し、詳しくは、タングステン(W)合金からなるスパッターリングターゲット材とその製造方法に関する。
近年、液晶ディスプレイに代表されるフラットディスプレイの生産が急激に拡大している。これに伴って例えばディスプレイに用いられる透明導電膜や電界トランジスター類のゲート、ソース、及びドレインに供する金属配線膜などの需要も急激に増大しており、その特性上における高速化も要求されている。
このようなフラットパネルディスプレイに使用されるスパッターリングターゲット材として、ITO,Al,Cr,Ta,W/Mo合金等が挙げられる。
また、半導体でも同様にゲート、ソース、及びドレインに供する金属配線膜などにWが用いられている。
この中でW/Mo合金、Wターゲットをスパッターし、それらの粒子を成膜したら膜厚がばらつくなどの問題があり、その結果として膜の抵抗値が高くなる等の問題があった。
現在ターゲット用のW/M合金、W板は一般的には圧延材を使用している。圧延材の組織は繊維状になっており、スパッター面から見ると、球を一方向に押しつぶして延ばしていったものが集まった様な状態で、薄い層状のようになっている。そのため、組織的には大きいものと小さいものが集まったようになっている。
このようなW/Mo含金、W板の様な圧延材は焼結品に比べ結晶方位が揃う傾向にあり、結晶方位によりW/Mo合金粒子、W粒子の飛ぶ方向が異なり膜厚分布がばらつく。その結果シート抵抗がばらついたりする。そのため、一番薄い部分を一定の厚みに会わせるため生産性が低下する。
また、均一粒子を有する板状のW/Mo合金、Wを得るためにはW/Mo合金圧粉体や、W圧粉体を水素炉中で焼結したり、キャンニングHIPにより作る方法もあるが、パーティクルの発生には、ターゲットの密度(鬆)も関係しており、密度は高ければ高いほどよい(鬆は少なくなる)。
しかし、上記方法では、相対密度は良くても99.0%迄しか上がらないし、また、キャンニングHIPにより作った物は含有ガス量が多くなるため、スパッター後のシート抵抗値が高くなるし、スパッター時にパーティクルの発生が多くなる、それと圧延材に比べ大きさに制限がある。
そこで、本発明の技術的課題は、均一な粒径のWターゲットが得られ、それによりスパッター時のパーティクルやシート抵抗値が低下し、製品生産性並びに歩留を顕著に向上し得るスパッターリングターゲット材を提供することにある。
本発明者らは、前述の課題を解決するために、圧延時の条件と再結晶させる温度条件をコントロールして、含有ガス量が100ppm以下で、相対密度が99.5%以上で、結晶粒子が100μm以下の均一の粒子を有するW/Mo合金板、W板を作製できることを見出だし本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明によれば、W圧延材を熱処理する事により得られる再結晶板であって、再結晶粒径の平均が100μm以下であることを特徴とするスパッターリングターゲット材が得られる。
また、本発明によれば、前記スパッターリングターゲット材において、99.5%以上の相対密度を有することを特徴とするスパッターリングターゲット材が得られる。
さらに、本発明によれば、前記いずれかのスパッターリングターゲット材において,含有ガス量が100ppm以下であることを特徴とするスパッターリングターゲット材が得られる。
また、本発明では、前記スパッターリングターゲット材を製造する方法であって、粉末冶金法を用いて製造した焼結体に80%以上の加工率で圧延加工を施して、前記圧延材とし、熱処理して再結晶させることを特徴とするスパッターリングターゲット材の製造方法が得られる。
具体的に本発明では、スパッター用ターゲットの粒子は均粒で微細なほうがよいため、圧延加工率80%以上で作ったW板(相対密度≧99.5%)を1300℃以上で加熱し、再結晶させ100μm以下の均粒な組織としたW/Mo合金板、W板をスパッター用のターゲットとして用いる。なお、本発明の再結晶材の結晶方位はランダムである。
本発明によれば、W板の圧延条件と再結晶温度を選定することで均一な粒径のWターゲットが得られ、それによりスパッター時のパーティクルやシート抵抗値が低下し、製品生産性並びに歩留を顕著に向上し得るスパッターリングターゲット材を提供することができる。
また、本発明によれば、結晶粒径をコントロールすることにより、シート抵抗値の低下とスパッター時のパーティクルの発生を抑えることができるスパッターリングターゲット材を提供することができる。
また、本発明によれば,製品生産性と歩留を顕著に向上させ製品コストの低減が可能なスパッターリングターゲット材を提供することができる。
また、本発明によれば、通常のW板製造工程が使え、圧延条件・再結晶条件をコントロールすることにより容易に製品が作れるので工業化が容易なスパッターリングターゲット材を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
水素中で焼結したWインゴットを用い、1300〜1600℃の加熱温度で加工中に再結晶しないように圧延しW板を得た。このときの板の加工率(板厚減少率)は82%で、相対密度は99.9%あった。この板を二分し、一方を1700℃〜1800℃の炉中で30分熱処理して再結晶させた。
水素中で焼結したWインゴットを用い、1300〜1600℃の加熱温度で加工中に再結晶しないように圧延しW板を得た。このときの板の加工率(板厚減少率)は82%で、相対密度は99.9%あった。この板を二分し、一方を1700℃〜1800℃の炉中で30分熱処理して再結晶させた。
圧延だけものは繊維組織になっており、再結晶処理したものは、均−な粒径で平均粒径が約90μmであった。また、含有ガス量は両方とも酸素10ppm、窒素<10ppm、炭素10ppmであり、合計100ppm以下であった。
上記の2種類のW板を用い、切削や研磨などの2次加工を行いスパッター用のターゲットとし、スパッターリングでW膜を成膜後のシート抵抗値を測定した。
その結果、圧延だけで繊維組織もののシート抵抗値を100とすると、再結晶組織のシート抵抗値は88と低くなっていた。
また、図1は、本発明の実施の形態によるスパッターリングターゲット材のスパッターリング特性を示す図である。併せて、従来のスパッターリングターゲットのスパッターリング特性も示されている。
図1の曲線11(本発明材)および曲線12(従来材)の比較から、本発明の再結晶W材をスパッターリングターゲットに使用すれば、従来のW材を用いた場合に比べ、その成膜に発生する異物数(パーティクル)Npが処理枚数NH の増加に拘わらず格段に減少しており、パーティクルの発生頻度が従来品に比べ低下していることが判明した。
(参考例1)
水素中で焼結したW/Mo(W50wt%:Mo50wt%)インゴットを用い、1400〜1600℃の加熱温度で加工中に再結晶しないように圧延しW/Mo板を得た。このときの板の加工率(板厚減少率)は85%で、相対密度は99.9%あった。
水素中で焼結したW/Mo(W50wt%:Mo50wt%)インゴットを用い、1400〜1600℃の加熱温度で加工中に再結晶しないように圧延しW/Mo板を得た。このときの板の加工率(板厚減少率)は85%で、相対密度は99.9%あった。
この板を二分し、一方を1650℃〜1800℃の炉中で30分熱処理して再結晶させた。
第1の実施の形態と同様に圧延だけのものは繊維組織になっており、再結晶処理したものは均一な粒径で平均粒径が約70μmであった。
含有ガス量は両方とも酸素20ppm、窒素<10ppm、炭素10ppmであり合計100ppm以下であった。
第1の実施の形態と同様に、切削や研磨などの2次加工を行いスパッター用のターゲッ卜とし、スパッターリングでW/Mo膜を成膜後のシート抵抗値を測定した。その結果、圧延だけで繊維組織もののシート抵抗値を100とすると、再結晶組織のシート抵抗値は90と低くなっていた。
(参考例2)
水素中で焼結したW/Mo(W17.5wt%,Mo82.5wt%)インゴットを用い、1300〜1500℃の加熱温度で加工中に再結晶しないように圧延しW/Mo板を得た。このときの板の加工率(板厚減少率)は80%で、相対密度は99.9%であった。この板を二分し、一方を1300℃〜1500℃の炉中で30分熱処理して再結晶させた。
水素中で焼結したW/Mo(W17.5wt%,Mo82.5wt%)インゴットを用い、1300〜1500℃の加熱温度で加工中に再結晶しないように圧延しW/Mo板を得た。このときの板の加工率(板厚減少率)は80%で、相対密度は99.9%であった。この板を二分し、一方を1300℃〜1500℃の炉中で30分熱処理して再結晶させた。
第1の実施の形態と同様に圧延だけものは繊維組織になっており、再結晶処理したものは、均一な粒径で平均粒径が約60μmであった。含有ガス量は両方とも酸素10ppm、窒素<10ppm、炭素10ppmであり、合計100ppm以下であった。
第1の実施の形態と同様に、切削や研磨などの2次加工を行いスパッター用のターゲットとし、スパッターリングでW/Mo膜を成膜後のシート抵抗値を測定した。その結果、圧延だけで繊維組織もののシート抵抗値を100とすると、再結晶組織のシート抵抗値は87と低くなっていた。
以上の説明の通り、本発明に係るスパッターリングターゲット材は、ディスプレイに用いられる透明導電膜や電界効果型トランジスタ類のゲート、ソース、及びドレインに供する金属配線膜などに製造に適用される。
Claims (4)
- W圧延材を熱処理する事により得られる再結晶板であって、再結晶粒径の平均が100μm以下であることを特徴とするスパッターリングターゲット材。
- 請求項1記載のスパッターリングターゲット材において、99.5%以上の相対密度を有することを特徴とするスパッターリングターゲット材。
- 請求項1又は2記載のスパッターリングターゲット材において,含有ガス量が100ppm以下であることを特徴とするスパッターリングターゲット材。
- 請求項1に記載のスパッターリングターゲット材を製造する方法であって、粉末冶金法を用いて製造した焼結体に80%以上の加工率で圧延加工を施して、前記圧延材とし、熱処理して再結晶させることを特徴とするスパッターリングターゲット材の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2005357594A JP2006161164A (ja) | 2005-12-12 | 2005-12-12 | スパッターリングターゲット材 |
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Publications (1)
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