JP2006161142A - 高温浸炭特性に優れた肌焼用圧延棒鋼 - Google Patents

高温浸炭特性に優れた肌焼用圧延棒鋼 Download PDF

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Abstract

【課題】 浸炭深さが求められる例えばCVT用プーリー等の棒状の機械部品用素材として、浸炭や浸炭窒化処理をより短時間で行ない得るよう、従来例よりも高温で浸炭を行なった場合でも優れた結晶粒粗大化防止効果を発揮し得る様な肌焼用圧延棒鋼を提供すること。
【解決手段】 C,Si,Mnなどの含有率が特定される他、N,Al,Nb,Tiの含有率が特定された鋼材からなり、鋼材中のAl,Nb,Tiから選ばれる少なくとも1種の元素を含む円相当径100nm以上の炭化物、窒化物および炭窒化物、それらの2種以上が付着し、もしくは複合した析出物の数が1.0×1012個/m2以下である高温浸炭時の結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼用圧延棒鋼を開示する。
【選択図】なし

Description

本発明は自動車などの輸送機器や、建設機械その他の産業機械などにおいて、浸炭処理して使用される機械部品用の素材となる肌焼用圧延棒鋼に関し、特に、高温浸炭特性が要求される軸受やCVT用プーリー、シャフト類、歯車、軸付き歯車などの素材として有用な肌焼用の棒状圧延鋼材に関するものである。
自動車、建設機械、その他の各種産業機械用として用いられる機械部品において、特に高強度が要求される部品には、従来から浸炭、窒化および浸炭窒化などの表面硬化熱処理(肌焼処理)が行なわれている。これらの用途には、通常、SCr、SCM、SNCMなどの如きJIS規格で定められた肌焼鋼を使用し、鍛造・切削等の機械加工により所望の部品形状に成形した後、浸炭、浸炭窒化などの表面硬化熱処理を施し、その後、研磨などの仕上工程を経て製造される。
近年、上記の様な機械部品についても製造原価の低減、リードタイムの短縮などが望まれており、浸炭および浸炭窒化処理を高温化することによって熱処理時間を短縮することが行なわれている。しかし、浸炭および浸炭窒化処理温度を高めると、鋼材の結晶粒が粗大化し、熱処理歪量が増大するという問題が生じてくる。
この様な状況の下で、鋼材中にAl,Nb,Tiなどの元素を含む炭化物や窒化物などの析出物を微細析出させることで結晶粒の粗大化を抑制し、更には浸炭窒化処理温度の上昇に対処すべく、より高い温度域においても結晶粒粗大化防止効果を発揮し得る様な鋼材の開発が進められている。例えば特許文献1には、肌焼鋼中に適量のNbを含有させ、この鋼材を圧延する際の条件を最適化することでNb炭窒化物よりなる析出物を微細且つ多量に生成させることによって、結晶粒粗大化温度の高温化を図っている。
また特許文献2には、鋼中のNb,Al,Ti,Nの含有量を適正化することにより、高温条件下での結晶粒の粗大化を抑制する方法が開示されている。更に特許文献3では、鋼中のN,sol−Al,Ti,Nbの含有量を特定し、Nb炭窒化物やNb−Al複合炭窒化物を多数(5個/10μm2以上)析出させることで、結晶粒の粗大化防止を図っている。
ところが上記特許文献1に開示された方法では、1030℃程度の温度域までの結晶粒粗大化防止効果は得られるものの、1030℃を超える高温域になると満足のいく結晶粒粗大化防止効果が得られない。また特許文献2では、Nb,Ti,Al,Nの含有量を特定することでそれなりの結晶粒粗大化防止効果を得ることはできるが、その効果は高々1050℃までであり、1050℃を超える高温域では満足のいく結晶粒粗大化防止効果が得られない。これは、炭窒化物源となるNb,Ti,Alの含有量を定めるだけで、それらの元素を含む炭窒化物の析出状態までも加味した検討がなされていないことによるものと考えられる。更に上記特許文献3でも、得られる結晶粒粗大化防止効果はせいぜい1025℃までであり、これを超える高温域では十分な効果が得られない。これは、炭窒化物系析出物の数のみの制御で、サイズ分布までも考慮した検討がなされていないことによるものと考えられる。
特開平4−371522号公報 特許第3510506号 特開平9−78184号公報
前述した様に、浸炭窒化処理温度の上昇に対処するための結晶粒粗大化防止作用の高温化対策として、鋼材へのAl,Nb,Tiの複合添加は種々検討されているが、何れも満足し得るものとは言えず、更なる改善が求められる。
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、浸炭深さが求められる例えばCVT用プーリー等の棒状の機械部品用素材として、浸炭や浸炭窒化処理をより短時間で行ない得るよう、従来例よりも高温で浸炭を行なった場合でも優れた結晶粒粗大化防止効果を発揮し得る様な肌焼用圧延棒鋼を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明の構成は、質量%で、
C:0.05〜0.30%、
Si:0.01〜2.0%、
Mn:0.01〜2.0%、
S:0.005〜0.2%、
Cr:0.01〜2.0%、
N:0.003〜0.030%、
Al:0.01〜0.12%、
Nb:0.01〜0.20%、
Ti:0.005〜0.12%、
を含み、残部はFeおよび不可避不純物よりなる鋼からなり、鋼中のAl,Nb,Tiから選ばれる少なくとも1種の元素を含む円相当径100nm以上の炭化物、窒化物および炭窒化物、それらの2種以上が付着し、もしくは複合した析出物の数が1.0×1012個/m2以下である、高温浸炭時の結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼用圧延棒鋼である。
本発明の上記鋼材には、上記成分に加えて、求められる特性に応じて下記1)〜6)に示す群から選ばれる1種以上の元素を含有させることも有効である。
1)Cu:1.0%以下(0%を含まない)および/またはNi:3.0%以下(0% を含まない)、
2)Mo:1.0%以下(0%を含まない)、
3)B:0.0005〜0.0030%、
4)Pb:0.1%以下(0%を含まない)および/またはBi:0.1%以下(0% を含まない)、
5)Mg:0.0001〜0.02%、Ca:0.0001〜0.02%、Te:0. 0005〜0.02%、REM:0.0005〜0.02%よりなる群から選択さ れる少なくとも1種、
6)Zr:0.2%以下(0%を含まない)および/またはV:0.5%以下(0%を 含まない)。
本発明によれば、鋼中のAl,Nb,Tiなどの含有量を特定すると共に、特に鋼中のAl,Nb,Tiから選ばれる少なくとも1種の元素を含む円相当径100nm以上の炭化物、窒化物および炭窒化物、それらの2種以上が付着し、もしくは複合した析出物の数が1.0×1012個/m2以下に抑えることによって、より高温域での結晶粒粗大化防止効果を高めることができ、たとえば1050℃を超える温度域、更には1100℃を超える高温域においても結晶粒の粗大化を生じることのない肌焼用圧延棒鋼を提供できる。そのため、浸炭または浸炭窒化処理の短縮を期して処理温度を高めることができ、或いはより短い時間で深部まで浸炭窒化を進めることが可能となり、表層硬化特性や深部衝撃特性と共に寸法精度にも優れた肌焼部品を提供できる。
上記の様に本発明では、高温浸炭特性に優れた肌焼用圧延棒鋼として、鋼の化学成分を特定し、特に加熱時において結晶粒粗大化防止作用を発揮する微細析出物源となるAl,Nb,TiとN,Cの各含有率を特定範囲に制御し、且つ特にそれら析出物の粗大化を抑え極力微細なものとして多数生成させることにより、結晶粒粗大化防止作用をより効果的に発揮させるための手段として、鋼中のAl,Nb,Tiから選ばれる少なくとも1種の元素を含む円相当径100nm以上の炭化物、窒化物および炭窒化物、それらの2種以上が付着し、もしくは複合した析出物(以下、これらを“Al・Nb・Ti含有析出物”ということがある)の数を1.0×1012個/m2以下に抑えたところに特徴を有している。
以下、本発明において鋼の化学成分を定めた理由を明らかにし、引き続いて、鋼中の上記Al・Nb・Ti含有析出物の数を1.0×1012個/m2以下に抑えた理由を明確にしていく。
まず、鋼の化学成分を定めた理由を説明する。
C:0.05〜0.30%;
Cは機械部品として必要な芯部硬さを確保する上で重要な元素であり、0.05%未満では硬さ不足により部品としての静的強度が不足気味となる。しかしC量が多過ぎると、硬くなり過ぎて鍛造性や被削性が悪くなるので、0.30%以下に抑える必要がある。この様な観点からより好ましいC含量は、0.15%以上、更に好ましくは0.17%以上で、0.25%以下、更に好ましくは0.23%以下である。
Si:0.01〜2.0%;
Siは脱酸剤として作用し、酸化物系介在物量を低減して内部品質を高める作用を有すると共に、焼戻し処理時の硬さ低下を抑えて浸炭部品の表層硬さを確保するのに有効な元素であり、0.01%以上の添加を必要とする。しかしSi量が多過ぎると、鋼が硬くなり過ぎて切削性や鍛造性が悪くなるので、2.0%を上限と定めた。より好ましいSi含量は、0.02%以上、更に好ましくは0.05%以上で、0.8%以下、更に好ましくは0.6%以下である。
Mn:0.01〜2.0%;
Mnは脱酸剤として作用し、酸化物系介在物を低減して鋼の内部品質を高める作用を有すると共に、浸炭焼入れ時の焼入性を著しく高める作用を有しており、こうした作用を有効に発揮させるには0.01%以上含有させる必要である。しかし多過ぎると、中心偏析が顕著となって内部品質を却って劣化させるばかりでなく、縞状組織が顕著となって内部特性のバラツキも大きくなり衝撃特性が低下するので、上限を2.0%とする。Mnのより好ましい含有量は0.2%以上、更に好ましく0.3%以上で、1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下である。
S:0.005〜0.2%;
Sは、MnやTiなどと結合してMnS介在物やTiS介在物などを形成し、部品の衝撃強度に悪影響を及ぼすので、なるべく少なく抑えるのが好ましく、衝撃特性が求められる本発明では上限を0.2%と定めた。しかし反面Sは、切削性を高める作用を有しているので、切削性が強く求められる場合は適量含有させるのがよく、0.005%程度以上は含有させることが望ましい。通常の機械構造用鋼では0.01%程度以上、0.07%程度以下が好ましい。
Cr:0.01〜2.0%;
Crは、Ti,Nbなどの炭化物中に固溶してそれらの硬さを高める作用を有しており、耐摩耗性の向上に寄与する。そのため、歯車や軸受等の摺動部品ではよく用いられる合金元素であり、0.01%以上含有させることが望ましい。ちなみに、JIS規格の肌焼鋼(SCr420)ではCr含量を0.9〜1.2%と定めている。しかしCr含量が2.0%を超えると、鋼材が硬くなり過ぎて被削性や鍛造性が劣化するので、2.0%を上限と定めた。より好ましくは0.4%以上、更に好ましくは0.9%以上で、1.5%以下、更に好ましくは1.2%以下である。
N:0.003〜0.030%;
Nは、Al,Ti,Nbと結合して窒化物や炭窒化物を形成し、浸炭加熱時におけるオーステナイト粒成長を抑制する作用を有しており、この作用を有効に発揮させるには0.003%以上含有させねばならず、好ましくは0.005%以上含有させるのがよい。しかしN量が多過ぎると、熱間加工性や衝撃特性に悪影響を及ぼす様になるので、多くとも0.030%以下、より好ましくは0.025%以下、更に好ましくは0.020%以下に抑えるのがよい。
Al:0.01〜0.12%;
Alは鋼材組織の結晶粒の調整に有効な元素である。即ちAlは、鋼中のNと結合して窒化物を生成するが、この窒化物は熱処理時における結晶粒の成長を抑制する作用を発揮するのである。しかも、Alを後述するNbやTiと複合添加すると、Al系の単独析出物よりも安定なAl窒化物とTi炭窒化物との複合析出物や、Al窒化物とNb炭窒化物との複合析出物、或いはAl窒化物とNb−Ti複合炭窒化物との複合析出物を形成し、高温浸炭時の結晶粒粗大化作用を高める。これらの作用を有効に発揮させるには、0.01%以上含有させる必要がある。しかしAl含量が多過ぎると、硬質で粗大な非金属介在物(Al23)が生成して衝撃強度を劣化させるので、0.12%を上限と定めた。Alのより好ましい含有量は0.015%以上、更に好ましくは0.02%以上で、0.10%以下、更に好ましくは0.07%以下である。
Nb:0.01〜0.20%;
Nbは本発明において特に重要な役割を果たす元素であり、鋼中のNおよびCと結合して窒化物や炭化物もしくは炭窒化物を形成し、浸炭時の加熱工程で結晶粒粗大化の抑制に寄与する元素であり、0.01%未満では、高温で安定な窒化物や炭化物、もしくは炭窒化物が生成しないため、結晶粒粗大化防止効果が得られない。しかもNbは、AlやTiと複合添加することで、Nbを含む単独析出物よりも安定なAl窒化物とNb炭窒化物の複合析出物やNb−Ti複合炭窒化物、あるいはAl窒化物とNb−Ti複合炭窒化物の複合析出物を形成し、高温浸炭時の結晶粒粗大化防止作用の向上に寄与する。
しかし、Nb含量が多過ぎるとNbを含む粗大な析出物が生成し、後述するオストワルド粒成長を加速して結晶粒粗大化防止特性を逆に劣化させるので、0.20%以下に抑えるべきである。Nbのより好ましい含有率は0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上で、0.15%以下、更に好ましくは0.10%以下である。
Ti:0.005〜0.12%;
Tiも本発明において重要な役割を果たす元素である。すなわち、鋼中のTiはNおよびCと結びついて炭化物、窒化物、炭窒化物を形成し、高温浸炭時の結晶粒粗大化を抑制する。また、AlやNbと複合添加することで、Tiを含む単独析出物よりも安定なAl窒化物とTi炭窒化物の複合析出物やNb−Ti複合炭窒化物、あるいは、Al窒化物とNb−Ti複合炭窒化物の複合析出物を形成し、結晶粒粗大化防止特性の向上に寄与する。Ti含量が0.005%未満では、析出するTi炭窒化物や他元素との複合炭窒化物の数が不十分となり、満足のいく結晶粒粗大化防止特性が得られない。しかし反面、Ti含量が0.12%を超えて過度に多くなると、粗大なNb−Ti炭窒化物が生成してオストワルド成長を促進し、結晶粒粗大化防止特性を却って劣化させる。Tiのより好ましい含有量は、0.008以上で、0.10%以下、より好ましくは0.05%以下である。
本発明で用いる鋼材の必須構成元素は以上の通りであり、残部はFeと不可避不純物である。不可避的に混入してくる元素としては例えばP(リン)やO(酸素)などがあり、その量は不可避不純物量であれば特に制限されないが、含まれることによる障害を極力抑えるには、Pは0.03以下、Oは0.002%以下に抑えるべきである。
ちなみに、Pは結晶粒界に偏析して部品の衝撃特性を低下させるので、極力少なく抑えるべきであり、多くとも0.03%以下、より好ましくは0.015%以下、更に好ましくは0.010%以下に抑えるのがよい。またOは鋼材の強度特性を低下させるので、0.002%以下、より好ましくは0.001%以下の抑えるのがよい。
また本発明で用いる鋼には、上記必須元素に加えて、所望に応じた更なる付加的特性を与えるため、下記の様な選択元素を含有させることも有効であり、必要に応じてそれらの元素を添加したものも本発明の技術的範囲に含まれる。
Ni:3.0%以下および/またはCu:1.0%以下;
Ni,Cuは共に鋼の耐食性を向上させる元素であり、必要に応じて各々単独で、或いは2種を添加することができる。またNiは、鋼の耐衝撃性の向上にも寄与するので、適量の添加は有効である。しかしNi,Cuの過度の添加は鋼コストの上昇を招き、しかもCuの過度の添加は熱間加工性の低下おも引き起こすので、Niは3.0%以下、Cuは1.0%以下に抑えるべきである。Niのより好ましい添加量は0.1〜2.0%、更に好ましくは0.3〜1.5%で、Cuのより好ましい添加量は0.1〜0.8%、更に好ましくは0.2〜0.6%である。
Mo:1.0%以下;
Moは、焼戻し処理時の硬さ低下を抑え、浸炭部品の表層硬さを確保するのに有効な元素であり、また、浸炭焼入れ時の焼入性を著しく高めると共に、耐水素脆性を抑えるうえでも有効に作用することが知られている。しかし、過度に添加しても効果が飽和するので鋼材コストの上昇を招き、更には鋼素材が硬質化して被削性を劣化させるので、添加するにしても1.0%以下に抑えるべきである。Moのより好ましい添加量は0.1〜0.8%、更に好ましくは0.15〜0.45%である。
B:0.0005〜0.0030%;
Bは微量で鋼材の焼入性を大幅に高める作用を有しており、しかも結晶粒界を強化して衝撃強度を高める作用も有している。こうした作用は0.0005%以上添加することで有効に発揮される。しかし、それらの効果は約0.0030%で飽和し、またB量が多過ぎると、B窒化物が生成し易くなって冷間および熱間加工性にも悪影響が現われてくるので、添加する場合は、0.0005〜0.0030%、より好ましくは0.0008〜0.0025%、更に好ましくは0.0010〜0.0020%の範囲内で調整するのがよい。
Pb:0.1%以下および/またはBi:0.1%以下;
Pb,Biは鋼の被削性向上に寄与する元素であり、被削性が特に求められる場合はこれらの1種または2種を添加することが有効である。しかし添加量が多過ぎると鋼素材の強度が低下するので、各々0.1%以下、より好ましくはPb+Biで0.1%以下に抑えるべきである。Pb+Biとしてのより好ましい添加量は0.02〜0.08%、更に好ましくは0.03〜0.06%である。
Ca:0.0001〜0.02%、Mg:0.0001〜0.02%、Te:0.0005〜0.02%、REM:0.0005〜0.02%の1種以上;
Ca,Mg,Te,REMは、1種または2種以上添加することで鋼中に存在する硫化物の展伸を抑制し、衝撃特性を高める作用を有している。こうした作用は、Mg,Caの場合、0.0001%未満の添加では有効に発揮されず、0.02%を超えると粗大な酸化物の生成によって鋼強度を逆に低下させる恐れが生じてくる。そのためMg,Caは夫々0.0001〜0.02%、より好ましくは0.001〜0.010%の範囲とするのがよい。
Te,REMも、同様に0.0005%未満ではその効果が有効に発揮されず、また0.02%を超えると熱間延性に顕著な悪影響を及ぼし、鋼材の製造および部品への加工が困難になるので、Te,REMを添加する場合は夫々0.0005〜0.02%、より好ましくは0.001〜0.01%、更に好ましくは0.002〜0.005%の範囲から選定するのがよい。
Zr:0.2%以下および/またはV:0.5%以下;
Zr,Vは、前記NbやTiと同様に炭化物や窒化物を形成し、Al,Nb,Tiの炭窒化物と複合析出することで、それら炭窒化物の高温安定性を高める作用を発揮する。しかし多過ぎると、ZrやVを含む粗大析出物が生成して結晶粒粗大化防止特性を該するので、Zrは0.2%以下、Vは0.5%以下に抑えるべきである。それらの利害得失を考慮してより好ましい含有量は、Zrは0.001〜0.1%、Vは0.005〜0.2%である。
鋼中のAl,Nb,Tiを含む円相当径100nm以上のAl・Nb・Ti含有析出物の数が1.0×1012個/m2以下;
熱間圧延材中に粗大なAl・Nb・Ti含有析出物(具体的には、Al,Nb,Tiを含む炭化物、窒化物、炭窒化物、それらが付着し、若しくは複合したものなど)が存在すると、高温浸炭時のAl・Nb・Ti含有析出物のオストワルド成長が促進される。オストワルド成長とは、粗大な析出物が系内に存在する微細な析出物を取り込んで成長していく現象をいい、該オストワルド成長が起こると、結晶粒の粗大化抑制に有効な微細析出物が消失してその数が減少するため、結晶粒粗大化防止特性が劣化する。
そのため本発明では、粗大なAl・Nb・Ti含有析出物を極力減少させ、浸炭のための高温処理時においても微細析出物を安定に保つことで、高温浸炭時の結晶粒粗大化の抑制を図るものである。
鋼材を熱間鍛造する際には、鍛造のための加熱時に通常1100℃以上の高温に加熱するため、Al・Nb・Ti含有析出物は固溶するといわれているが、粗大な析出物は、熱間鍛造前に行なわれる程度の加熱時間では十分に溶解しない。そのため、圧延棒鋼中に含まれる粗大なAl・Nb・Ti含有析出物を事前に減少させておくことで、結晶粒粗大化防止特性を改善することができる。即ち、同量のAl,Nb,Ti,Nを含む鋼材中に含まれるAl・Nb・Ti含有析出物の総量は実質的に同じであるから、粗大なAl・Nb・Ti含有析出物の量を少なくすると、結果的に微細なAl・Nb・Ti含有析出物の量は大幅に増大し、該微細なAl・Nb・Ti含有析出物が多量存在することによって結晶粒の粗大化抑制効果は飛躍的に高められることになる。
円相当径100nm以上のAl・Nb・Ti含有析出物のより好ましい数は0.8×1012/m2以下、更に好ましくは0.5×1012個/m2以下である。
また近年、熱処理コストの低減や鍛造精度の向上を期して、鍛造時の加熱温度や鍛造温度をAl,Nb,Tiの固溶が期待できない温度域まで低下させることが求められている。この様な状況下でも、圧延棒鋼中の粗大なAl・Nb・Ti含有析出物を減少させることは、結晶粒粗大化防止特性の改善に極めて有用となる。
また冷間鍛造においても、圧延棒鋼中の粗大なAl・Nb・Ti含有析出物の数を低減しておくことは、同様に結晶粒粗大化防止に有効となる。
なお本発明において、Al・Nb・Ti含有析出物の定量的基準は、圧延棒鋼のD/4(Dは直径)位置から抽出レプリカを作製し、これを日立製作所製の透過型電子顕微鏡(商品名「H−800」)を用いて20,000倍で5視野(約300μm2)を写真撮影し、その写真画像をMicromedia社製のImage Proを用いて画像解析により析出物の面積を測定して円相当径に換算してサイズの定量的基準とした。
一方、成分の定量基準としてAl・Nb・Ti含有析出物かどうかの判定は、EDX(エネルギー分散型X線分析装置)で成分の定量分析を行い、Al+Nb+Ti量が50%以上となる析出物をもってAl・Nb・Ti含有析出物とした。
なお本発明において、棒鋼中に含まれる析出物の一例と示すと、下記図1〜8の通りである。即ち図1は、供試棒鋼中に観察されるAl窒化物−Nb炭窒化物の複合析出物の電子顕微鏡写真、図2は、図1の写真に付した矢印1,2,3,4の位置の特性X線強度を示すチャート、図3は、同じく供試棒鋼中に観察されるAl窒化物の電子顕微鏡写真、図4は、図3中の矢印5の位置の特性X線強度を示すチャート、図5は、同じく供試棒鋼中に観察されるNb−Ti複合炭窒化物の電子顕微鏡写真、図6は、図5中の矢印6の位置の特性X線強度を示すチャート、図7は、同じく供試棒鋼中に観察されるNb炭窒化物の電子顕微鏡写真と、図8は、図7中の矢印7の位置の特性X線強度を示すチャートである。
いずれにしても本発明では、上記の様に成分組成の特定された鋼材において、鋼材中の円相当径100nm以上のAl・Nb・Ti含有析出物の数を1.0×1012個/m2以下に抑えることで、肌焼用鋼として浸炭処理時に例えば1050℃以上、或いは1100℃以上の高温域に曝された場合でも、結晶粒の粗大化を殆ど生じることのない高温安定性に優れた肌焼用鋼を得ることができる。従ってこの肌焼用鋼を使用すれば、より高温、短時間で浸炭処理を行なうことができ、浸炭処理のための熱経済性を高めると共に処理効率を大幅に高めることができ、更には、寸法精度や芯部衝撃特性においても非常に優れた肌焼用鋼を提供できる。
上記特性を備えた肌焼用鋼を得るための製造条件は特に制限されず、前述した成分組成の要件を満たす鋼を溶製し、常法に従って鋳造、均熱、熱間圧延し、或いは必要により再加熱処理してから冷間圧延を行って所定寸法の棒鋼とすればよいが、この際、熱間圧延前の均熱処理を1250〜1350℃の温度域で2時間以上行なうことが好ましい。
即ち、前記成分組成の要件を満たす鋼種を1250〜1350℃で2時間以上均熱すると、この均熱工程で鋼中の粗大なAl・Nb・Ti含有析出物を可及的に溶解させることができる。言い換えると、均熱温度が1250℃未満では粗大なAl・Nb・Ti含有析出物を十分に溶解させることができず、その後の熱間圧延以降も粗大なAl・Nb・Ti含有析出物が残存するため、満足のいく結晶粒粗大化抑制効果が得られ難くなる。
この均熱温度は、粗大なAl・Nb・Ti含有析出物の溶解という観点から高温である方が好ましいが、その効果は約1350℃で飽和し、それ以上に均熱温度を高めると設備の熱劣化が著しくなり、効果に比してコスト負荷が過大となるので、1350℃以下に抑えるのがよい。均熱のより好ましい温度は1270℃以上、1325℃以下である。
また、均熱時間は均熱温度によっても変わってくるが、2時間未満では粗大なAl・Nb・Ti含有析出物の溶解に必要な時間を確保できないためその残存が避けられず、満足のいく結晶粒粗大化抑制効果が得られなくなる。均熱による上記析出物の溶解をより確実に進めるには、均熱時間を2.5時間以上、更に好ましくは3時間以上とするのがよい。均熱時間の上限は特に規定しないが、上記温度域で均熱を行なう場合、その効果は約15時間、より確実には約24時間で飽和するので、熱経済性と処理効率を考えると24時間以内、更に好ましくは15時間程度以下が好ましい。
その他の製造条件は特に限定されないが、Al・Nb・Ti含有析出物のサイズを極力小さくしてその溶解を短い均熱時間で済ませるには、溶製後の冷却速度をできるだけ速くすることが望ましい。
以下、実施例を挙げて本発明の構成および作用効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1
表1,2に示す化学組成の鋼材を小型溶製炉によって溶製し、鋳造して150kgの鋳塊を得る。この鋳塊を表1,2に示す条件で均熱処理した後、空冷で500℃以下まで冷却する。その後1000℃に再加熱してから仕上げ温度900℃で熱間圧延を行い、直径50mmの棒鋼とした。
得られた各棒鋼について、下記の方法で鋼材中のAl,Nb,Tiを含む円相当径100nm以上のAl・Nb・Ti含有析出物の数密度の測定は、圧延棒鋼のD/4位置から抽出レプリカを作製し、これを日立製作所製の透過型電子顕微鏡(商品名「H−800」)を用いて20,000倍で5視野(約300μm2)を写真撮影し、損写真画像をMicromedia社製のImage Proを用いて画像解析により析出物の面積を測定して円相当径に換算し、円相当径100μm以上の析出物の数密度を測定した。
一方、成分の定量基準としてAl・Nb・Ti含有析出物かどうかの判定は、EDX(エネルギー分散型X線分析装置)で成分の定量分析を行い、Al+Nb+Ti量が50%以上となる析出物をもってAl・Nb・Ti含有析出物とした。
また各供試棒鋼について、切削加工により結晶粒粗大化抑制効果確認用の試験片を作製した。試験片は図9に示す如く直径8mm×高さ12mmの円柱状とした。次に、各試験片を熱間加工シミュレータ(富士電波工機社製の商品名「THERMECMASTER−Z」)を用いて熱間で圧縮した。昇温速度は10℃/min、熱間加熱温度は1250℃、圧縮率は70%とし、冷却速度は1℃/minとした。この試験片を真空焼鈍炉で1100℃×3時間の焼鈍を行ってから水冷した後、試験片断面の結晶粒粗大化状況を調べた。
結晶粒粗大化状況は、光学顕微鏡を用いて100倍の倍率で10視野を観察し、結晶粒のサイズが、JIS規格で定める結晶粒度番号5番に相当する結晶粒サイズよりも大きいものを粗大化している領域(粗粒域)、結晶粒度番号5番に相当する結晶粒サイズ未満である部分を(整粒部)とし、粗粒域が視野面積に占める割合(粗粒率)と、平均結晶粒度番号[={整粒部の結晶粒度番号×整粒部面積率(%)+粗粒部の結晶粒度×粗粒率(%)}/100)]を求めた。
そして、粗粒率については、0%を非常に良好(◎)、0超5%未満を良好(○)、5%以上を粗大化発生(×)、の3段階で評価し、平均結晶粒径については、9番以上を非常に良好(◎)、7〜9番を良好(○)、7番未満を不良(×)とした。それらの結果から、加熱温度1100℃で粗粒率、平均結晶粒径が共に良好または非常に良好であるものを、高温での結晶粒粗大化防止特性が良好であると判断した。
また各供試棒鋼について、試験片加工で直径32mm×48mmの試験片を作製し、1250℃で70%の鍛造を加えた後、浸炭処理を模擬するため1100℃で3時間保持した後、焼入れ温度:930℃で油冷し、その後170℃で焼戻し処理を行なった。この試験片の中心からJIS Z2242に規定する衝撃試験片を切り出して衝撃試験を行い、またJIS Z2244に準拠して芯部硬さを調べた。結果を表3,4に示す。
表1〜4より次の様に考えることができる。
No.1は鋼中のC含量が不足するため芯部硬さが低く、逆にNo.5は鋼中のC含量が多過ぎるため芯部衝撃値が低く、本発明の目的に合致しない。
No.6,9は、鋼中のSi含量が規定範囲を外れるため、No.10,13は、鋼中のMn含量が規定範囲を外れるため、またNo.15は鋼中のS含量が多過ぎ、No.18は鋼中のCr含量が多過ぎるため、いずれも芯部衝撃値が低い。
No.26〜33は、鋼中のAl,Nb,Ti,Nの含有量が規定範囲を外れるため、結晶粒粗大化防止効果が乏しく、特に、これらの元素量が多過ぎるNo.27,29,31,33では、芯部衝撃値が劣悪である。
No.44は鋼の成分組成は適正であるが、製造時の均熱温度が低く且つ均熱時間も短いため、またNo.45の鋼成分も適正であるが均熱時間が極端に短いため、何れも粗大析出物の溶解が不十分で円相当径100nm以上のAl・Nb・Ti含有析出物の数密度が規定範囲を外れており、満足のいく結晶粒粗大化抑制効果が得られない。
これらに対し上記以外のものは、本発明の規定要件を満たしているため、優れた結晶粒粗大化防止作用を発揮し、芯部硬さおよび芯部衝撃特性の全てにおいて優れた性能を有している。
なお上記実施例では、熱間鍛造を模擬した方法で結晶粒粗大化防止効果と衝撃特性の試験結果を示したが、本発明はもとより熱間鍛造への適用に限定される訳ではなく、冷間鍛造に適用した場合でも同様の効果を得ることができる。
供試棒鋼中に観察されるAl窒化物−Nb炭窒化物の複合析出物の電子顕微鏡写真である。 図1の写真に付した矢印1,2,3,4の位置の特性X強度を示すチャートである。 供試棒鋼中に観察されるAl窒化物の電子顕微鏡写真である。 図3の写真に付した矢印5の位置の特性X強度を示すチャートである。 供試棒鋼中に観察されるNb−Ti複合炭窒化物の電子顕微鏡写真である。 図5の写真に付した矢印6の位置の特性X強度を示すチャートである。 供試棒鋼中に観察されるNb炭窒化物の電子顕微鏡写真である。 図7の写真に付した矢印7の位置の特性X強度を示すチャートである。 実験で用いた結晶粒粗大化防止効果確認用の試験片を示す説明図である。

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.30%、
    Si:0.01〜2.0%、
    Mn:0.01〜2.0%、
    S:0.005〜0.2%、
    Cr:0.01〜2.0%、
    N:0.003〜0.030%、
    Al:0.01〜0.12%、
    Nb:0.01〜0.20%、
    Ti:0.005〜0.12%、
    を含み、残部はFeおよび不可避不純物よりなる鋼からなり、鋼中のAl,Nb,Tiから選ばれる少なくとも1種の元素を含む円相当径100nm以上の炭化物、窒化物および炭窒化物、それらの2種以上が付着し、もしくは複合した析出物の数が1.0×1012個/m2以下であることを特徴とする高温浸炭時の結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼用圧延棒鋼。
  2. 鋼が、更に他の元素として、Cu:1.0%以下(0%を含まない)および/またはNi:3.0%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1に記載の肌焼用圧延棒鋼。
  3. 鋼が、更に他の元素として、Mo:1.0%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1または2に記載の肌焼用圧延棒鋼。
  4. 鋼が、更に他の元素として、B:0.0005〜0.0030%を含むものである請求項1〜3のいずれかに記載の肌焼用圧延棒鋼。
  5. 鋼が、更に他の元素として、Pb:0.1%以下(0%を含まない)および/またはBi:0.1%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1〜4のいずれかに記載の肌焼用圧延棒鋼。
  6. 鋼が、更に他の元素として、Mg:0.0001〜0.02%、Ca:0.0001〜0.02%、Te:0.0005〜0.02%、REM:0.0005〜0.02%よりなる群から選択される少なくとも1種を含むものである請求項1〜5のいずれかに記載の肌焼用圧延棒鋼。
  7. 鋼が、更に他の元素として、Zr:0.2%以下(0%を含まない)および/またはV:0.5%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1〜6のいずれかに記載の肌焼用圧延棒鋼。

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