JP2006160843A - オレフィン共重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 共重合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】 式(1)
Figure 2006160843

(式中、R1、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基等を示す。)
で示されるコバルトセン化合物と有機ハロゲン化物とからなるラジカル重合開始剤の存在下に、炭素数2〜20の非極性のα−オレフィンと炭素数3〜20の極性オレフィンとを重合させる共重合体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定のラジカル重合開始剤の存在下に、非極性のα−オレフィンと極性オレフィンとの共重合体を製造する方法に関する。
ラジカル重合を利用した非極性のα−オレフィンと極性オレフィンとの共重合体の製造は、広く工業的規模で実施されている。しかし、通常のラジカル重合では、成長反応以外のラジカルの再結合反応、不均化反応等の停止反応や連鎖移動反応等の副反応が多く、得られるビニル系重合体は、分岐構造が多い、分子量分布が広い等の特徴をもち、重合体の分子末端の制御やブロックポリマーの合成等は困難であった。これらの従来の製造方法における技術的課題を解決する方策として、リビングラジカル重合法が注目されている。例えば、α−オレフィンとメチルアクリレートの共重合について(非特許文献1)、また、1−オクテンとメチルメタクリレートの共重合について(非特許文献2)、それぞれ銅触媒を用いたものが報告されている。しかし、これらは、かなり活性の低いものであった。また、コバルトセンを用いるメチルメタクリレートのホモ重合は報告されている(非特許文献3)が、非極性のα−オレフィンと極性オレフィンとの共重合については報告されていない。
J. Am. Chem. Soc. 2001, 123巻, 12738-12739頁 Macromolecules 2004, 37巻, 1226-1233頁 Macromolecules 2003, 36巻, 9684-9686頁
このような状況下、新規な非極性のα−オレフィンと極性オレフィンとの共重合体の製造方法の開発が望まれていた。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、新規な製造方法を見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記式(1)
Figure 2006160843

(式中、R1、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素で2置換されたアミノ基又は置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素で置換されたシリル基を示し、これらは結合して環を形成していてもよく、2個のシクロペンタジエニル基を架橋していてもよい。)
で示されるコバルトセン化合物と有機ハロゲン化物とからなるラジカル重合開始剤の存在下に、炭素数2〜20の非極性のα−オレフィンと炭素数3〜20の極性オレフィンとを重合させることを特徴とする共重合体の製造方法を提供するものである。
本発明により、非極性のα−オレフィンと極性オレフィンとの共重合体の新規な製造方法を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
式(1)において、R、R、R、R、及びRにおける置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、及び、これらの基がハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭化水素で置換されたアミノ基又は炭化水素で置換されたシリル基で置換された置換基が例示され、その具体例としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基、トリクロロメチル基、メトキシメチル基、フェノキシメチル基、ジメチルアミノメチル基、トリメチルシリルメチル基などが例示される。
置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基のうち、メチル基、エチル基、イソプロピル基、 tert−ブチル基、アミル基等が好ましいものとして例示される。
式(1)において、R、R、R、R、及びRにおける置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基の具体例としては、ベンジル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、ジフェニルメチル基、及び、これらの基が、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭化水素で置換されたアミノ基又は炭化水素で置換されたシリル基で置換されたものが例示され、置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基の具体例としては、例えば、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メチル基、(フルオロフェニル)メチル基、(ジフルオロフェニル)メチル基、(ペンタフルオロフェニル)メチル基、(クロロフェニル)メチル基、(メトキシフェニル)メチル基、(フェノキシフェニル)メチル基、(ジメチルアミノフェニル)メチル基、(トリメチルシリルフェニル)メチル基などが例示され、置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基の好ましいものとしてはベンジル基が挙げられる。
式(1)において、R、R、R、R、及びRにおける置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等、及び、これらの基が、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭化水素で置換されたアミノ基又は炭化水素で置換されたシリル基等で置換されたものが例示され、その具体例としては、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、 n−ペンチルフェニル基、 ネオペンチルフェニル基、 n−ヘキシルフェニル基、 n−オクチルフェニル基、 n−デシルフェニル基、 n−ドデシルフェニル基、 n−テトラデシルフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、2−ヒドロキシ−4−メチル−6−tert−ブチルフェニル基、2−ヒドロキシ−6−tert−ブチルフェニル基、2−ヒドロキシ−4−クロロ−6−tert−ブチルフェニル基、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−6−tert−ブチルフェニル基、2−ヒドロキシナフチル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基、4−ジメチルアミノフェニル基、4−トリメチルシリルフェニル基などが例示され、置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基の好ましいものとしては、フェニル基が挙げられる。
式(1)において、R、R、R、R、及びRにおける置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、及び、これらの基が、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭化水素で置換されたアミノ基又は炭化水素で置換されたシリル基等で置換されたものが例示され、その具体例としては、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロエトキシ基、ジフルオロエトキシ基、トリフルオロエトキシ基、テトラフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロプロポキシ基、パーフルオロブチルオキシ基、パーフルオロペンチルオキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基、パーフルオロデシルオキシ基、トリクロロメチルオキシ基、メトキシメトキシ基、フェノキシメトキシ基、ジメチルアミノメトキシ基、トリメチルシリルメトキシ基などが例示される。置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルコキシ基の好ましいものとしては、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
式(1)において、R、R、R、R、及びRにおける置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基の具体例としては、ベンジルオキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基、ジフェニルメトキシ基、及び、これらの基が、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭化水素で置換されたアミノ基又は炭化水素で置換されたシリル基等で置換されたものが例示され、その具体例としては、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ペンチルフェニル)メトキシ基、(ネオペンチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−ドデシルフェニル)メトキシ基、(フルオロフェニル)メチル基、(ジフルオロフェニル)メチル基、(ペンタフルオロフェニル)メチル基、(クロロフェニル)メチル基、(メトキシフェニル)メチル基、(フェノキシフェニル)メチル基、(ジメチルアミノフェニル)メチル基、(トリメチルシリルフェニル)メチル基などが例示される。置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基の好ましいものとしてはベンジルオキシ基等が例示される。
式(1)において、R、R、R、R、及びRにおける置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基、及び、これらの基が、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭化水素で置換されたアミノ基又は炭化水素で置換されたシリル基等で置換されたものが例示され、その具体例としては、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、2−フルオロフェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基、4−フルオロフェノキシ基、3,5−ジフルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、2−メトキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−フェノキシフェノキシ基、4−ジメチルアミノフェノキシ基、4−トリメチルシリルフェノキシ基などが例示される。置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアリールオキシ基の好ましいものとしては、フェノキシ基等が例示される。
式(1)において、R、R、R、R、及びRにおける置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素で2置換されたアミノ基とは、2つの炭化水素基で置換されたアミノ基であって、ここでの炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントラセニル基などの炭素原子数6〜20のアリール基等が挙げられる。かかる炭素数1〜20の炭化水素で置換されたアミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、 tert −ブチルイソプロピルアミノ基、 ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられ、好ましくはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が挙げられる。
式(1)において、R、R、R、R、及びRにおける置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素で置換されたシリル基における炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントラセニル基などの炭素原子数6〜20のアリール基等が挙げられ、かかる炭素数1〜20の炭化水素で置換されたシリル基としては、例えば、メチルシリル基、エチルシリル基、フェニルシリル基などの1置換シリル基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基などの2置換シリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリ−イソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基などの3置換シリル基等が挙げられ、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素で置換されたシリル基の好ましいものとしてはトリメチルシリル基、 tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。
、R、R、R、及びRにおいて、隣接する基は互いに結合して環を形成していてもよい。
2個のシクロペンタジエニル環上のR、R、R、R、及びRは互いに結合して架橋部を形成していてもよい。
式(1)で示されるコバルトセン化合物の具体例としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2006160843
本発明において、用いられる有機ハロゲン化物の具体例としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、モノブロモメタン、ジブロモメタン、ブロモホルム、四臭化炭素、モノヨードメタン、ジヨードメタン、ヨードホルム、モノクロロエタン、1,6−ジヨードヘキサン、トリクロロフェニルメタン、ジクロロフェニルメタン、2,2,2−トリクロロアセトン、2,2−ジクロロアセトフェノン、2,2,2−トリクロロ酢酸メチル、2,2−ジクロロ酢酸メチル、2−クロロプロパン酸メチル、2−ブロモ−2−メチルプロパン酸エチル、2−ヨード−プロパン酸メチル、2−ヨード−プロパン酸エチル、2−ヨード−2−メチルプロパン酸エチル、ヨードアセトニトリル、ヨード酢酸、ヨードアセトアミド、などが挙げられ、好ましいものとしては、2−ヨード−プロパン酸メチルが挙げられる。
有機ハロゲン化物の量は、目的物である重合体の分子量に応じて適宜決定されるが、有機ハロゲン化物の量を増大させることにより、重合体の分子量を小さくすることができ、有機ハロゲン化物の量を減少させることにより、重合体の分子量を大きくすることができる。
本発明において用いられる、コバルト含有化合物の濃度は、好ましくは0.001〜100mM(ミリモル/リットル)、より好ましくは0.01〜40mMであり、有機ハロゲン化物の濃度は、0.1〜100mM、より好ましくは、0.5〜80mMである。
本発明において用いられる、ラジカル重合触媒系は、コバルトセン化合物と有機ハロゲン化物をあらかじめ混合して調製することができ、また、2成分を順次、反応容器に投入してもよい。
本発明において用いられる、炭素数2〜20の非極性のα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、5−メチル−2−ペンテン−1、ビニルシクロヘキセン等が挙げられ、2種以上のα−オレフィンを用いてもよい。好ましいものとしては、エチレン、ヘキセン等が挙げられる。
本発明において用いられる、炭素数3〜20の極性オレフィンとしては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどのα−ビニルエステル化合物、カルボン酸ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、メタクリル酸置換アミド、アクリル酸置換アミドなどが挙げられ、2種以上の極性オレフィンを用いてもよい。中でもα−ビニルエステル化合物のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが好ましい。
本発明において用いられる、炭素数3〜20のアクリル酸エステル化合物の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸デシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−アミノエチル、アクリル酸−2−トリフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−メトキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−アミノエチル、メタクリル酸−2−トリフルオロエチル、メタクリル酸パーフルオロエチル等が挙げられ、2種以上のα−ビニルエステル化合物を用いてもよい。好ましいものとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルが挙げられる。
重合方法も、特に限定されるものではないが、例えば、溶媒を用いずに重合することも可能であり、また、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、又はメチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、水等の含酸素化合物を溶媒として用いる溶媒重合、又はスラリー重合、塊状重合、乳化重合等が可能であり、また、連続重合、回分式重合のどちらでも可能である。
重合温度は、通常、10℃〜300℃の範囲をとり得るが、特に、50℃〜250℃程度の範囲が好ましい。重合時間は、一般的に、目的とするポリマーの種類、反応装置により適宜選定される。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、実施例におけるポリマーの性質は、下記の方法により測定した。
[分子量及び分子量分布]
RapidGPC(Symyx社製)を用いて以下の条件により測定した。
送液装置 :(LCポンプ)Gilson社製
Model305(ポンプヘッド25.SC)
カラム :PolymerLaboratories (PL)社製
PLgel Mixed−B 10μm
7.5mmφ×300mm
移動相 :o-ジクロロベンゼン
溶解溶媒 :1,2,4-トリクロロベンゼン
流量 :2ml/分
カラム温度:160℃
検量線 :PL社標準品 ポリスチレン(PS) 8試料
(標準PS分子量)5,000、10,050、28,500、65,500
185,400、483,000、1,013,000、3,390,000
(ホールド)200℃(0分)
[実施例1]
オートクレーブに窒素下で、1−ヘキセン1.3mL、メチルメタクリレート1.1mL、トルエン2.6mLを仕込み、150℃で安定させた後、窒素を0.60MPaまで加圧し安定させた。ここに、コバルトセン(Strem品、5μmol)、α−ヨード−プロピオン酸メチル(5μmol)を加え、3時間重合した。重合の結果、分子量(Mw)=6.1×10分子量分布(Mw/Mn)=1.6のポリマーをコバルト1mol当たり、1時間当たり、1.3×10g製造した。ポリマー中のヘキセン含量は3.8mol%であった。
[実施例2]
重合温度を150℃から100℃に変えた以外は、実施例1と同様に実施した。重合の結果、分子量(Mw)=1.8×10分子量分布(Mw/Mn)=1.5のポリマーをコバルト1mol当たり、1時間当たり、1.9×10g製造した。
[実施例3]
オートクレーブに窒素下で、1−ヘキセン1.3mL、メチルアクリレート0.9mL、トルエン1.9mLを仕込み、60℃で安定させた後、窒素を0.60MPaまで加圧し安定させた。ここに、コバルトセン(Strem品、50μmol)、α−ヨード−プロピオン酸メチル(50μmol)を加え、3時間重合した。重合の結果、分子量(Mw)=2.2×10分子量分布(Mw/Mn)=1.7のポリマーをコバルト1mol当たり、1時間当たり、5.6×10g製造した。ポリマー中のヘキセン含量は12mol%であった。
[実施例4]
重合温度を60℃から100℃に変えた以外は、実施例4と同様に実施した。重合の結果、分子量(Mw)=1.3×10分子量分布(Mw/Mn)=1.7のポリマーをコバルト1mol当たり、1時間当たり、1.3×10g製造した。ポリマー中のヘキセン含量は13mol%であった。
[実施例5]
オートクレーブに窒素下で、1−ヘキセン1.3mL、メチルアクリレート0.9mL、トルエン1.9mLを仕込み、150℃で安定させた後、窒素を0.60MPaまで加圧し安定させた。ここに、コバルトセン(Strem品、5μmol)、α−ヨード−プロピオン酸メチル(5μmol)を加え、3時間重合した。重合の結果、分子量(Mw)=7.4×10分子量分布(Mw/Mn)=1.7のポリマーをコバルト1mol当たり、1時間当たり、5.4×10g製造した。ポリマー中のヘキセン含量は17mol%であった。

Claims (6)

  1. 式(1)
    Figure 2006160843

    (式中、R1、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素で2置換されたアミノ基又は置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素で置換されたシリル基を示し、これらは結合して環を形成していてもよく、また、2個のシクロペンタジエニル基を架橋していてもよい。)
    で示されるコバルトセン化合物と有機ハロゲン化物とからなるラジカル重合開始剤の存在下に、炭素数2〜20の非極性のα−オレフィンと炭素数3〜20の極性オレフィンとを重合させることを特徴とする共重合体の製造方法。
  2. 式(1)で示されるコバルトセン化合物が、コバルトセンである請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項(1)に記載の有機ハロゲン化物が、α−ハロゲノカルボン酸エステルである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 請求項(1)に記載の炭素数3〜20の極性オレフィンがα−ビニルエステル化合物である請求項1、2又は3に記載の製造方法。
  5. 請求項(4)に記載のα−ビニルエステル化合物がメチルメタクリレート又はメチルアクリレートである請求項4に記載の製造方法。
  6. 請求項(1)に記載の炭素数2〜20の非極性のα−オレフィンが、1−ヘキセンである請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
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