JP2006160378A - プリント装置及びプリント方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】紙送りローラを画像形成部の前後に設けることなく、紙送りローラを画像形成部の前後のいずれか一方に設ける場合でも、記録紙の全面に余白なし印刷をすることができるプリント装置及びプリント方法を提供する。
【解決手段】記録紙Pの一端(Pa又はPb)側で搬送手段4又は15による搬送力を付与されずに画像形成部1又は12を通過する範囲を除く領域を印刷する第1印刷工程を行った後に、回転手段5又は25により記録紙の搬送方向における前後方向を反転させ、次いで、記録紙の他端側で搬送手段による搬送力を付与されずに画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第2印刷工程を行うことにより、記録紙に印刷する
【選択図】 図2
【解決手段】記録紙Pの一端(Pa又はPb)側で搬送手段4又は15による搬送力を付与されずに画像形成部1又は12を通過する範囲を除く領域を印刷する第1印刷工程を行った後に、回転手段5又は25により記録紙の搬送方向における前後方向を反転させ、次いで、記録紙の他端側で搬送手段による搬送力を付与されずに画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第2印刷工程を行うことにより、記録紙に印刷する
【選択図】 図2
Description
本発明は、画像情報に基づいて記録紙に画像を形成するプリント装置及びプリント方法に関する。
画像情報に基づいて記録紙に画像を形成するプリント装置は、記録ヘッドの画像形成方法により、熱転写式、感熱式、インクジェット式、ワイヤドット式、レーザービーム式などに分けることができる。図12は熱転写式プリント装置の概略構成を示す模式的縦断面図である。図12において、101は記録ヘッドであるサーマルヘッド、102はサーマルヘッド101を通して記録紙Pを案内支持するためのプラテンローラ、103は転写インクが塗布されたインクシート、104は記録紙Pを搬送するためにサーマルヘッド6より搬送方向下流側に配設された紙送りローラである。
サーマルヘッド101によってプラテンローラ102に圧接された記録紙Pは、該サーマルヘッドの発熱によってインクシート103のインクを転写されながら、一対のローラからなる紙送りローラ104によって搬送される。このとき、記録紙Pはサーマルヘッド101とプラテンローラ102とで圧接されながら紙送りローラ104によって矢印方向へ引っ張られて搬送される。そのため、記録紙Pはサーマルヘッド101と紙送りローラ104の間で常に張力がかかった状態となり、精度良く搬送される。こうして精度よく搬送される記録紙Pに対してサーマルヘッド101によるプリントが行われる。サーマルヘッドを用いた熱転写プリンタに関しては例として特許文献1に開示されたものがある。
図13はインクジェット式プリント装置の概略構成を示す模式的縦断面図である。図13において、201は画像形成に使用されるインクを貯留するためのインクタンク、202はインクタンク201から供給されたインクを画像情報に基づいて選択的に噴射する複数の吐出口からなる画像形成部としてのインクジェットヘッド、203はインクタンク201及び画像形成部202を搭載して主走査方向に往復移動するキャリッジ、204はキャリッジ203の往復移動を案内支持するガイド軸、205は記録紙Pを搬送するためにインクジェットヘッド202より搬送方向上流側に配設された紙送りローラ、206は画像形成部202を通して紙送りされる記録紙Pを支持するためのプラテンである。
キャリッジ203は不図示の移動手段によって記録紙の幅方向(図面に垂直な方向)に往復駆動される。このキャリッジの移動に同期して記録ヘッド202を画像情報に基づいて駆動することで、記録ヘッド202の吐出口列から画像に合わせてインクが噴射され、記録紙Pに画像が印刷される。吐出口列の長さ(1ライン分の記録幅)分の印刷を終えると、紙送りローラ205の駆動により記録紙Pは所定ピッチ量だけ搬送されて次のラインの位置に停止する。そこで、再びキャリッジ203を移動させるとともに記録ヘッド202を駆動することで次のラインの印刷が行われる。このように1ライン分の記録と所定ピッチの紙送りとを交互に繰り返すことにより、記録紙Pに対するプリントが行われる。
特開平09−193501号公報
ところで、近年、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等からの画像情報を簡単に写真的にプリントアウトすることが望まれると同時に、フチなし写真のように記録紙の全面に余白なしで印刷したいというニーズが高まっている。しかしながら、図12のプリント装置のように記録ヘッド101の搬送方向下流側に紙送りローラ104を配置する構成では、記録紙Pの先端(前端)から両矢印Xで示す範囲だけプリントできない領域が生じてしまう。一方、図13のプリント装置のように記録ヘッド202の搬送方向上流側に紙送りローラ205を配置する構成では、記録紙Pの後端から両矢印Yで示す範囲だけプリントできない領域が生じてしまう。
このようなプリントができない領域が発生する理由は、記録紙Pの搬送は該記録紙が紙送りローラ104又は205に挟持されている状態でしか行うことができず、かつ、記録紙Pに対するプリントは該記録紙が搬送される状態でしか行うことができないからである。従って、図12の場合は、記録紙Pの前端から長さXの範囲ではプリントすることができず、一方、図13の場合は、記録紙Pの後端から長さYの範囲ではプリントすることができない。このような課題を解決する手段として、画像形成部(記録ヘッドの部位)の前後に紙送りローラを配設する方法が採られている。
図14は図12の熱転写式プリント装置において記録ヘッド101の搬送方向上流側に紙送りローラ105を追加したプリント装置の概略構成を示す模式的縦断面図であり、図15は図13のインクジェット式プリント装置において記録ヘッド202の搬送方向下流側に紙送りローラ207を追加したプリント装置の概略構成を示す模式的縦断面図である。図14及び図15に示すような構成であれば、記録紙Pが常に少なくとも一方の紙送りローラに挟持された状態で画像形成部を通して記録紙が搬送されるので、記録紙Pの全面に余白なしで画像をプリント(印刷)することが可能となる。
しかしながら、図14及び図15に示すように2本の紙送りローラで搬送する構成の場合、2本の異なる紙送りローラの間に画像形成部が位置することになるため、画像形成部において記録紙の張力が無くなったり、反対に大きくなり過ぎたりしないように、ローラの直径寸法や搬送速度を微細に調整する必要があり、高精度な部品加工や自動制御が必要となり、装置の大型化や制御系の複雑化を招くといった技術的課題があった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、紙送りローラを画像形成部の前後に設けることなく、紙送りローラを画像形成部の前後のいずれか一方に設ける場合でも、記録紙の全面に余白なし印刷をすることができるプリント装置及びプリント方法を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、記録紙に画像を形成する画像形成部と、記録紙を画像形成部を通して搬送する搬送手段と、搬送経路内の記録紙の前後方向を反転させるための回転手段と、を備え、記録紙の一端側で前記搬送手段による搬送力を付与されずに前記画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第1印刷工程を行った後に、前記回転手段により記録紙の搬送方向における前後方向を反転させ、次いで、記録紙の他端側で前記搬送手段による搬送力を付与されずに前記画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第2印刷工程を行うことにより、記録紙に印刷することを特徴とする。
本発明によれば、紙送りローラを画像形成部の前後に設けることなく、紙送りローラを画像形成部の前後のいずれか一方に設ける場合でも、記録紙の全面に余白なし印刷をすることができるプリント装置及びプリント方法が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明を適用したプリント装置の第1の実施形態の外観を示す模式的斜視図であり、図2は本発明を適用したプリント装置の第1の実施形態の概略構成を示す模式的縦断面図である。図3は図2中の矢視3−3から回転手段の構成及び動作を示す模式図である。本実施形態では、プリント装置が記録ヘッドとしてサーマルヘッドを用いる熱転写式である場合を例に挙げて説明する。図1及び図2において、1は画像形成手段であるサーマルヘッド、2はプラテンローラ、3はインクシート、4は紙送りローラである。本実施形態における画像形成部を構成するサーマルヘッド1は、記録媒体である記録紙Pの幅方向(図2中の紙面に垂直な方向)に所定ピッチで直線状に配列された複数の発熱抵抗体からなる発熱部を有している。
サーマルヘッド1によってプラテンローラ2に圧接された記録紙Pに対して、画像情報に基づいて駆動されるサーマルヘッドの発熱素子によってインクシート3のインクを転写して画像を形成しながら、記録紙Pはサーマルヘッド1とは異なった位置の搬送方向下流側に配置された一対のローラからなる搬送手段である紙送りローラ4によって挟持されて搬送される。このとき、記録媒体である記録紙Pはサーマルヘッド2とプラテンローラ2の間に圧接された状態で紙送りローラ4によって矢印方向へ引っ張られて搬送される。そのため、記録紙Pのサーマルヘッド1と紙送りローラ(搬送ローラ)4の間の部位では常に張力がかかった状態となり、記録紙を精度良く搬送しながら印画(画像形成)することができる。以上のようなプリント動作は、図で説明した従来例の場合と実質的に同じである。
図2及び図3において、本実施形態では、記録ヘッド1の搬送方向上流側に、記録紙Pを通紙経路内で前後方向を反転させるように回転させるための回転手段5が配設されている。この回転手段5は、記録紙を表裏から挟み込む移動手段を2箇所に配設して構成されている。つまり、回転手段5は、記録紙の搬送方向所定間隔の位置を挟み込むように配設された移動手段5a、5bによって構成されている。そして、移動手段5aは記録紙を所定方向へ進行(移動)させるための駆動ローラ6aと記録紙の進行を阻止する当接部材7aを備え、もう一方の移動手段5bも記録紙を所定方向へ進行させるための駆動ローラ6bと記録紙の進行を阻止する当接部材7bを備え、駆動ローラ6aと駆動ローラ6bを互いに反対方向に回転駆動することにより、記録紙を回転させるように構成されている。
本実施形態では、駆動ローラ6a及び6bは図3中に矢印で示す方向に回転駆動される。そのため、移動手段5aが記録紙の圧接部位を矢印A方向に進行させると同時に、移動手段5bが記録紙の圧接部位を矢印B方向に進行させることになり、その結果、記録紙に矢印A、B方向の偶力が発生し、記録紙は図3中の矢印C方向に回転させられる。そして、各駆動ローラ6a、6bの回転を制御することにより、記録紙Pを通紙経路内で前後方向を反転させるように構成されている。本実施形態においては、回転手段5の2組の移動手段5a、5bによる記録紙Pの前後方向の反転は、該記録紙が搬送方向に湾曲した状態で行われている。
本実施形態では、互いに反対方向に回転駆動される2組の移動手段5a、5bによって構成された回転手段5が使用されているが、これに代えて、例えば、記録紙の中央部を表と裏から挟み込んで1箇所を回転させる構成(例えば特開2002−234636に記載の構成)、あるいは、搬送ローラと記録紙に当接する当接部材によって記録紙に偶力を発生させる構成(例えば特開平9−40230号公報に記載の構成)などを採用しても良い。
図4は搬送されている記録紙Pを回転手段5によって回転させ、該記録紙を通紙経路内で前後方向を反転させるときの状態を示す模式的斜視図であり、(a)は回転前の搬送状態を示し、(b)は回転途中の状態を示し、(c)は回転後の搬送状態を示す。なお、図4中では、Paは回転前の記録紙Pの搬送方向前端部を示し、Pbは回転前の記録紙Pの後端部を示す。図4において、(a)に示すように前端部Paを前(先頭)にして搬送していた記録紙Pであっても、(b)に示すように回転手段5で回転させることによって、(c)に示すように前後反転した状態(後端部Pbが先頭になり、前端部Paが後端になる状態)で記録紙を搬送することができる。
図5〜図7は本発明を適用したプリント装置の第1の実施形態の概略構成及び動作を示す模式的縦断面図であり、図5は第1印刷工程(第1画像形成工程)を開始するときの状態を示し、図6は記録紙の前後方向を反転させるために回転させる工程を示し、図7は第2印刷工程(第2画像形成工程)を終了するときの状態を示す。図5の第1印刷工程においては、図4の(a)に示すように前端部Paを前にして紙送りローラ4によって引っ張られながら搬送される記録紙Pに対するプリントが行われる。しかし、第1印刷工程では、記録紙Pの先端Paが紙送りローラ4に到達してからでないとプリントをすることができず、従って、図5中のXで示す範囲にはプリントすることができない。そのため、この第1印刷工程では、最大限でも図5中のVで示す範囲(第1の領域)にしかプリントすることができず、このVの範囲内の所望領域にプリントが行われる。この印刷動作は、図12で説明した従来例と実質的に同じである。
上記第1印刷工程の後に、図6に示す回転工程が行われる。この記録紙Pの前後を反転させるための回転工程では、第1印刷工程のプリントが済んだ記録紙Pは、まず図6に示す位置まで戻される(逆方向に搬送される)。そこで、図6に示すような回転手段5の回転動作によって記録紙Pは前後方向が反転するように約180度回転させられる。
図7の第2印刷工程においては、図4の(c)に示すように後端部Pbを前にして紙送りローラ4によって引っ張られながら搬送される記録紙Pに対するプリントが行われる。このとき、記録紙Pの前後は図5の第1印刷工程のときとは逆になっている。そのため、図7の第2印刷工程では、上記第1印刷工程ではプリントできなかった記録紙Pの後端部のXの範囲(第2の領域)にプリントすることができる。この第2印刷工程における印刷動作そのものは、記録紙Pの前後が反転してはいるが、図12で説明した従来例と実質的に同じである。
図8〜図11は、本発明を適用したプリント装置の第2の実施形態の概略構成及び動作を示す模式的縦断面図であり、図8は第1印刷工程を開始するときの状態を示し、図9は第1印刷工程を終了するときの状態を示し、図10は記録紙の前後方向を反転させるために回転させる工程を示し、図11は第2印刷工程を開始するときの状態を示す。本実施形態では、プリント装置が記録ヘッドとしてインクジェット記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置である場合を例に挙げて説明する。
図8〜図11において、11は画像形成に使用されるインクを貯留するためのインクタンク、12はインクタンク11から供給されたインクを画像情報に基づいて選択的に噴射する複数の吐出口からなる画像形成部としてのインクジェットヘッド、13はインクタンク11及び画像形成部12を搭載して主走査方向に往復移動するキャリッジ、14はキャリッジ13の往復移動を案内支持するガイド軸、15は記録紙Pを搬送するためにインクジェットヘッド12より搬送方向上流側に配設された紙送りローラ、16は画像形成部12を通して紙送りされる記録紙Pを支持するためのプラテンである。
キャリッジ13は不図示の移動手段によって記録紙の幅方向(図面に垂直な方向)に往復駆動される。キャリッジ13の移動に同期して記録ヘッド12を画像情報に基づいて駆動することで、記録ヘッド12の吐出口列から画像に合わせてインクが噴射され、記録紙Pに画像が印刷される。1ライン分の印刷を終えると、紙送りローラ15の駆動により記録紙Pは所定ピッチ量だけ搬送されて次のラインの位置に停止する。そこで、再びキャリッジ13を移動させるとともに記録ヘッド12を駆動することで次の1ライン分の印刷が行われる。このようにラインごとの記録と所定ピッチの紙送りとを交互に繰り返すことにより、記録紙Pに対するプリントが行われる。
本実施形態においては、画像形成部12の搬送方向上流側に配設された一対のローラからなる紙送りローラ15のさらに上流側に、記録紙Pを通紙経路内で前後方向を反転させるように回転させるための回転手段25が配設されている。この回転手段25は、前述の回転手段5と実質的に同じ構成を有し、記録紙を表裏から挟み込む移動手段を2箇所に配設して構成されている。つまり、回転手段25は、記録紙の搬送方向所定間隔の位置を挟み込むように配設された移動手段25a、25bによって構成されている。
移動手段25aは記録紙を所定方向へ進行させるための駆動ローラ26aと記録紙の進行を阻止するための当接部材27aを備え、もう一方の移動手段25bも記録紙を所定方向へ進行させるための駆動ローラ26bと記録紙の進行を阻止するための当接部材27bを備え、駆動ローラ6aと駆動ローラ6bを互いに反対方向に回転駆動することにより、記録紙を回転(方向転換)させるように構成されている。本実施形態においても、回転手段25の2組の移動手段25a、25bによる記録紙Pの前後方向の反転は、該記録紙が搬送方向に湾曲した状態で行われている。
本実施形態でも、移動手段25a及び25bを駆動し、駆動ローラ26aが記録紙の圧接部位を一方向に進行させると同時に、駆動ローラ26bが記録紙の圧接部位を反対方向に進行させることにより、記録紙に偶力を発生させ、記録紙を図10中の矢印C方向(図3中の矢印C方向と同じ)に回転させる。そして、各駆動ローラ26a、26bの回転を制御することにより、記録紙Pを通紙経路内で前後方向を反転させるように構成されている。このように、回転手段25は、前述の第1の実施形態における回転手段5と実質的に同じ構成を有し、前端部Paを前(先頭)にして搬送していた記録紙Pであっても、これを前後反転させることにより後端部Pbが先頭になりかつ前端部Paが後端になるように方向転換させることができる。
なお、本実施形態でも、上記の構成の回転手段25に代えて、例えば、記録紙の中央部を表と裏から挟み込んで1箇所を回転させる構成(例えば特開2002−234636に記載の構成)、あるいは、搬送ローラと記録紙に当接する当接部材によって記録紙に偶力を発生させる構成(例えば特開平9−40230号公報に記載の構成)など、外の構成の回転手段を採用しても良い。
次に図8〜図11を参照して本実施形態における印刷動作について説明する。図8の状態から図9の状態に至る第1印刷工程においては、前端部Paを前にして紙送りローラ15によって搬送される記録紙Pに対するプリントが行われる。しかし、第1印刷工程では、記録紙Pの後端Pbが紙送りローラ15を通過した後ではプリントをすることができず、従って、図9中のYで示す範囲にはプリントすることができない。従って、第1印刷工程では、記録紙Pの後端部Pbから距離Yの範囲を除いた所望の範囲にプリントが行われる。この印刷動作は、図13で説明した従来例と実質的に同じである。
上記第1印刷工程の後に、図10に示す回転工程が行われる。この記録紙Pの前後を反転させるための回転工程では、第1印刷工程のプリントが済んだ記録紙Pは、まず図10に示す位置まで戻される(逆方向に搬送される)。そこで、図10に示すような回転手段25の回転動作によって記録紙Pは前後方向が反転するように通紙経路内において矢印C方向に約180度回転させられる。
図11の第2印刷工程においては、前後反転されて後端部Pbを前にして紙送りローラ15により搬送される記録紙Pに対するプリントが行われる。このとき、記録紙Pの前後は図8及び図9の第1印刷工程のときとは逆になっている。そのため、図11の第2印刷工程では、上記第1印刷工程ではプリントできなかった記録紙Pの後端部Pb(第2印刷工程では前端部Pb)から長さYの範囲にもプリントすることができる。この第2印刷工程における印刷動作そのものは、記録紙Pの前後が反転してはいるが、図13で説明した従来例と実質的に同じである。
以上説明した各実施形態においては、記録紙に画像を形成する画像形成部と、記録紙を画像形成部を通して搬送する搬送手段(紙送りローラ4又は15)と、搬送経路内の記録紙の前後方向を反転させるための回転手段と、を備え、記録紙の一端側(Pa側又はPb側)で前記搬送手段による搬送力を付与されずに前記画像形成部を通過する範囲(X又はY)を除く領域を印刷する第1印刷工程を行った後に、前記回転手段により記録紙の搬送方向における前後方向を反転させ、次いで、記録紙の他端側で前記搬送手段による搬送力を付与されずに前記画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第2印刷工程を行うことにより、記録紙に印刷するように構成されている。このような構成によれば、紙送りローラを画像形成部の前後に設けることなく、紙送りローラを画像形成部の前後のいずれか一方に設ける場合でも、記録紙の全面に余白なし印刷をすることができるプリント装置及びプリント方法が提供される。
なお、以上の実施形態では、本発明を熱転写式プリント装置あるいはインクジェット式プリント装置に適用する場合を例に挙げて説明したが、本発明は、感熱式、レーザビーム照射式、ワイヤドット式など、他の記録方式によるプリント装置においても同様に適用可能であり、同様の作用効果を奏するものである。
また、本発明は、記録媒体を記録ヘッドで主走査しながら記録するシリアルタイプのプリント装置、あるいは記録媒体の全幅又は一部をカバーする長さの記録ヘッドを用いて副走査のみで印刷するラインタイプのプリント装置など、プリント走査の如何にかかわらず適用可能なものであり、同様の作用効果を奏するものである。
また、本発明は、記録媒体を記録ヘッドで主走査しながら記録するシリアルタイプのプリント装置、あるいは記録媒体の全幅又は一部をカバーする長さの記録ヘッドを用いて副走査のみで印刷するラインタイプのプリント装置など、プリント走査の如何にかかわらず適用可能なものであり、同様の作用効果を奏するものである。
また、本発明は、1個の記録ヘッドを用いるプリント装置、異なる色のインクを使用する複数の記録ヘッドを用いるカラープリント装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で印刷する複数の記録ヘッドを用いる階調プリント装置、さらには、これらを組み合わせたプリント装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。また、本発明に係るプリント装置は、プリント装置単体のみならず、複写機、ファクシミリ、撮像画像形成装置などの複合装置におけるプリント装置、さらにはコンピュータシステムなどの複合装置の出力機器としてのプリント装置など、画像情報に基づいて画像形成を行う装置に対して広く適用可能であり、同様の作用効果を奏するものである。
1 画像形成部(サーマルヘッド)
2 プラテンローラ
3 インクシート
4 搬送手段(紙送りローラ)
5 回転手段
5a、5b 移動手段
6a、6b 駆動ローラ
7a、7b 当接部材
11 インクタンク
12 画像形成部(インクジェットヘッド)
13 キャリッジ
14 ガイド軸
15 搬送手段(紙送りローラ)
16 プラテン
25 回転手段
25a、25b 移動手段
26a、26b 駆動ローラ
27a、27b 当接部材
P 記録紙(記録媒体)
Pa 前端部
Pb 後端部
2 プラテンローラ
3 インクシート
4 搬送手段(紙送りローラ)
5 回転手段
5a、5b 移動手段
6a、6b 駆動ローラ
7a、7b 当接部材
11 インクタンク
12 画像形成部(インクジェットヘッド)
13 キャリッジ
14 ガイド軸
15 搬送手段(紙送りローラ)
16 プラテン
25 回転手段
25a、25b 移動手段
26a、26b 駆動ローラ
27a、27b 当接部材
P 記録紙(記録媒体)
Pa 前端部
Pb 後端部
Claims (11)
- 記録紙に画像を形成する画像形成部と、記録紙を画像形成部を通して搬送する搬送手段と、搬送経路内の記録紙の前後方向を反転させるための回転手段と、を備え、
記録紙の一端側で前記搬送手段による搬送力を付与されずに前記画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第1印刷工程を行った後に、前記回転手段により記録紙の搬送方向における前後方向を反転させ、次いで、記録紙の他端側で前記搬送手段による搬送力を付与されずに前記画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第2印刷工程を行うことにより、記録紙に印刷することを特徴とするプリント装置。 - 前記回転手段による記録紙の前後方向の反転は記録紙が搬送方向に湾曲した状態で行われることを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
- 前記回転手段は、搬送方向所定間隔の位置で記録紙を表裏から圧接する駆動ローラと当接部材からなる2組の移動手段と、前記2組の移動手段のそれぞれの駆動ローラを回転させる回転駆動手段と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント装置。
- 前記各移動手段は、記録紙の一部に作用して該記録紙をある方向へ進行させる駆動ローラと該記録紙の進行を阻止できる当接部材とからなることを特徴とする請求項3に記載のプリント装置。
- 前記回転手段は、記録紙の一部に作用して該記録紙を所定方向へ進行させる第1の移動手段と、該記録紙の他部に作用して該記録紙を前記第1の移動手段が進行させようとしている方向とは異なる方向へ進行させる第2の移動手段と、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリント装置。
- 前記画像形成部は複数の発熱抵抗体を直線状に配列してなる発熱部を有するサーマルヘッドを具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリント装置。
- 記録紙に画像を形成する画像形成部と、記録紙を画像形成部を通して搬送する搬送手段と、搬送経路内の記録紙の前後方向を反転させるための回転手段と、を用いて、記録紙の一端側で前記搬送手段による搬送力を付与されずに前記画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第1印刷工程を行った後に、前記回転手段により記録紙の搬送方向における前後方向を反転させ、次いで、記録紙の他端側で前記搬送手段による搬送力を付与されずに前記画像形成部を通過する範囲を除く領域を印刷する第2印刷工程を行うことにより、記録紙に印刷することを特徴とするプリント方法。
- 記録紙を搬送する搬送手段と、
記録紙が前記搬送手段と接触する位置とは異なった位置において、前記搬送手段によって搬送されている記録紙に画像を形成する画像形成手段と、
記録紙の搬送方向の前後を反転させる回転手段と、
記録紙の一端側で前記搬送手段と接触した状態で前記画像形成手段によって画像形成可能な第1の領域に画像を形成する第1画像形成工程を行った後に、前記回転手段によって記録紙の前後方向を反転させ、次いで、記録紙の他端側で前記搬送手段と接触した状態で前記画像形成手段によって画像形成可能な第2の領域に画像を形成する第2画像形成工程を行うことにより記録紙の全領域に画像を形成するプリント装置。 - 前記搬送手段は前記記録紙を挟持して搬送する請求項8に記載のプリント装置。
- 前記画像形成手段は前記搬送手段の搬送方向上流側に配置されている請求項8又は請求項9のいずれかに記載のプリント装置。
- 前記回転手段は前記画像形成手段の搬送方向上流側に配置されている請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載のプリント装置。
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JP (1) | JP2006160378A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010066600A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Ricoh Co Ltd | 画像形成方法及び画像形成装置 |
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2004
- 2004-12-02 JP JP2004349554A patent/JP2006160378A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010066600A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Ricoh Co Ltd | 画像形成方法及び画像形成装置 |
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