JP2006160022A - 自動車フードのシール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動車フードのシール構造において、走行時の空気抵抗の低減と、エンジンルーム内の放熱性向上とを的確に両立する。
【解決手段】 自動車のエンジンルーム1を覆うエンジンフード2と車体5との間にウェザーストリップ8,11,12を介在させてなる自動車フードのシール構造において、ウェザーストリップ8,11,12はその断面において中空部分12aを有し、この中空部分12aは、ホース20により、エンジン吸気ダクト18に連通され、エンジン吸気ダクト18の内部の圧力に応じて、フード2と車体5との間の間隙13の有無が切り替わるように、ウェザーストリップ8,11,12の断面形状を変化させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車のエンジンルームを上方から覆う開閉式フードと車体との間に介在されるシール構造に関する。
従来より、自動車のエンジンルームを覆うフードと車体との間にウェザーストリップを介在させてなる自動車フードのシール構造が知られている。
例えば図9に示した自動車のエンジンルーム1においては、フード2の後端両側部に、フード開閉用のヒンジ3が配設され、フード2の前端の略中央部には、フード2を閉じた状態のままで保持するロック装置4が設けられ、フード2の前端の両側部には、フード2を閉じた状態で、車体5に押し当てられて車体5に対するフード2の相対位置を保持するためのフードパンパ6,6が設けられている。
一般的な自動車では、エンジンルーム1の上部における後縁7には、フード2を閉じた状態で、フード2の後縁7と車体5との間に隙間に介在し、両者にそれぞれ弾接してシールするためのウェザーストリップ8が配設されている。
また、エンジンルーム1の後縁7に配設されるウェザーストリップ8だけではなく、例えば図10(a)に示すように、エンジンルーム1の両側縁9および前縁10にそれぞれ対応する部分にもウェザーストリップ11,12が配設されて、平面視においてエンジンルーム1をウェザーストリップ8,11,12によって取り囲むように構成された構造が採用されているものもある。
ここで、フード2を閉じた状態におけるフード2の側端部のB−B線に沿った断面を示す図を同図(b)に示す。フード2を閉じた状態では、フード2の前端はフードパンパ6,6およびロック装置4により位置決めされ、一方、フード2の後端はヒンジ3,3によって位置決めされるため、フード2と車体5との間には、図10(b)に示すように所定の隙間13が形成されるが、この隙間13は、フード2と車体5との間に介在されているウェザーストリップ8,11,12によってシールされている(特許文献1等)。
特開2001−301541号公報
ところで、自動車が走行している状態においては、車体5を取り巻く空気の流れによって、車体5の表面には例えば図11に示すような圧力分布14が生じている。ここで、フード2の上面は、その後端部を除いて一般に大きな負圧となるため、エンジンルーム1内の圧力とフード2の上面とでは大きな圧力差が生じる。
したがって、フード2と車体5との間の隙間13がシールされていない構造の車両では、この圧力差によって、エンジンルーム1内の空気が、隙間13を通じてフード2の上面側に噴き出すことになる。
そして、車外側に噴き出した空気は、車体表面に沿った層流状の付着流を、車体表面から剥がして乱流を発生させるため、自動車の走行中の空気抵抗を悪化させることになる。したがって、自動車の空気抵抗を低減するためには、エンジンルーム1内から車外に空気が噴き出すのを防止するのが好ましく、このような観点から、フード2と車体5との間の隙間13を、ウェザーストリップにより適切にシールすることが求められている。
一方、走行後に停車して、エンジンがアイドリング状態のときは、走行に伴う走行風がエンジンルーム1内に入らなくなるため、エンジンルーム1内の熱気を十分に車外へ掃気することができず、エンジンルーム1内の温度は、走行中に比べて急激に高温化する。
特に、フード2と車体5との間の隙間13がウェザーストリップ8,11,12によってシールされている場合、エンジンルーム1内の熱気はエンジンルーム1下方以外への逃げ場を失い、エンジンルーム1内に配置されているバッテリーや樹脂部品、エンジンマウントなどのゴム部品等、耐熱性の劣る部品が長時間に亘って高温に晒らされて劣化する虞がある。
そこで、エンジンルーム1内に設置されたエンジンファンや、あるいはモーターファン(図示せず)等を作動させて、エンジンルーム1内で気流を強制的に生じせしめ、この気流をエンジンラジエータに当てることによりエンジン冷却水の温度を低下させ、同時にエンジンルーム1内の空気温度を低下させる方法を採用することもある。
一方、フード2と車体5との間の隙間13が、ウェザーストリップ8,11,12によりシールされていないものでは、エンジンルーム1内の熱気は、この隙間13を通じて車外に排出されるため、エンジンルーム1内の温度は上昇程度は、隙間13がシールされているものに比べて小さく、耐熱性の劣る部品であっても短期間のうちに劣化することはない。
このように、従来の自動車においては、フード2と車体5との間の隙間13がシールされているものでは,空気抵抗を低減させることができるものの、停車アイドリング時の放熱性に難点がある。
しかも、モーターファンの出力を高めると消費電力が増加し、燃料消費性能の悪化を招く虞もある。
一方、フード2と車体5との間の隙間13をウェザーストリップ8,11,12によりシールしていないものでは、停車アイドリング時における放熱性の問題は生じないものの、空気抵抗の悪化を招き、高速走行時の燃料消費量の悪化を招くという問題が生じる。
以上のように、従来の自動車におけるフード2のシール構造では、走行時の空気抵抗の低減と、エンジンルーム1内の放熱性向上とを的確に両立することはできなかった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、走行時の空気抵抗の低減と、エンジンルーム内の放熱性向上とを的確に両立することができる、自動車フードのシール構造を提供することを目的とする。
本発明に係る自動車フードのシール構造は、自動車のエンジンルームを覆うフードと車体との間にウェザーストリップを介在させてなる自動車フードのシール構造において、
前記ウェザーストリップはその断面において中空部分を有し、該中空部分は所定の連通管によりエンジン吸気ダクトに連通され、該エンジン吸気ダクトの内部の圧力に応じて、前記フードと前記車体との間の間隙有無が切り替わるように、前記ウェザーストリップの断面形状が変化することを特徴とする。
本発明に係る自動車フードのシール構造によれば、通常の走行状態においては、ウェザーストリップ自体の剛性により、フードと車体との間の隙間をシールするため、エンジンルーム内の空気が、当該隙間を通って車外に吹き出るのが防止され、したがって、その空気の吹出しに起因した走行時の空気抵抗の増大を抑制することができる。
一方、停車状態におけるアイドリング時には、エンジン吸気ダクト内の吸気負圧が走行時に比べて大きいため、連通管を介してエンジン吸気ダクトと連通したウェザーストリップの中空部分内の内圧が低下し、この内圧の低下に均衡するように、ウェザーストリップは潰れるように変形する。
この結果、フードと車体との間の隙間をシールする機能が低下し、この隙間を通って、エンジンルーム内の高温の空気が車外に放出され、エンジンルーム内の放熱性能を向上させることができる。
したがって、本発明に係る自動車フードのシール構造によれば、走行時の空気抵抗の低減と、エンジンルーム内の放熱性向上とを的確に両立することができる。
なお、走行時は、エンジンルームの下方の開口を介して、エンジンルーム内に走行風が流れ込むため、エンジンルーム内の放熱性は十分に確保されており、一方、停車時においては、走行時のような空気抵抗を考慮する必要がない。
以下、本発明に係る自動車フードのシール構造の最良の実施形態について、図面を用いて説明する。
(実施形態1)
図1は、第1の実施形態(実施形態1)のシール構造を示す斜視図((a)図)および断面図((b)図)であり、図示のシール構造は、自動車のエンジンルーム1の上方を覆うエンジンフード2とエンジンルーム1を区画形成する車体5との間にウェザーストリップ8,11,11,12を介在させてなるシール構造である。
ここで、エンジンフード2の後端両側部(説明における前後の方向は、車体の前後方向に対応したものである。以下、左右、上下についても同様。)には、フード開閉用のヒンジ3,3が設けられ、これらのヒンジ3,3により、フード2は車体5に対して所定角度だけ回動自在に軸支されている。
フード2の前端の略中央部には、フード2を閉じた状態のままで保持するロック装置4が設けられ、フード2の前端の両側部には、フード2を閉じた状態で、車体5に押し当てられて車体5に対するフード2の相対位置を保持するためのフードパンパ6,6が設けられている。そして、これらの相対位置関係によって、フード2を閉じた状態では、フード2の下面と車体5の上面との間には、(a)図におけるA−A線に沿った断面図(b)に示すように、隙間13が形成される。
隙間13は、平面視におけるエンジンルーム1の回りの全周に対応して形成されるが、これらの隙間13は、エンジンルーム1の後縁7に沿って配設された後側部分のウェザーストリップ8、エンジンルーム1の平面視における両側縁9にそれぞれ沿って配設された両側縁部分のウェザーストリップ11,11、およびエンジンルーム1の平面視における前縁10に沿って配設された前側部分のウェザーストリップ12によって、シールされている。
これらのウェザーストリップ8,11,11,12は、例えば同図(b)に示すように、クリップ16,16によって、車体5に固定されており、これらのウェザーストリップ8,11,11,12の全体によって、平面視においてエンジンルーム1を取り囲むように配設されている。
各ウェザーストリップ8,11,11,12は、例えば発泡ゴム等の弾性材料によって形成されており、同図(b)の断面図に示すように、それぞれ断面において中空部分12a(ウェザーストリップ12の中空部分12aのみを示す。他のウェザーストリップ8,11についても同様である。)を備えており、フード2を閉じた状態で、フード2の下面と車体5の上面とにそれぞれ弾接して、両者2,5間に形成された隙間13をシールしている。
なお、上述した説明においては、ウェザーストリップ8,11,11,12が独立したもののように説明したが、これら全体として1つの環状のウェザーストリップを形成しており、中空部分12aも全体として連通している。一方、この中空部分12aは、外気に通じる穴等は設けられていない。
また、エンジン吸気ダクト18のうち、スロットルバルブ19よりもエンジン側の位置には、ホース20(連通管)の一端開口が連結されおり、他端開口はウェザーストリップ8の中空部分に連結されて、吸気ダクト18の内部とウェザーストリップ8の中空部部分とは、ホース20を介して連通されている。
そして、吸気ダクト18の内部の圧力に応じて、フード2と車体5との間の間隙13の有無が切り替わるように、ウェザーストリップ12の断面形状が変化するように設定されている。
ウェザーストリップ8,11,11,12は、図2に示すように、その中空部分に負圧が作用すると、その作用した負圧に応じて弾性変形の度合いが変化するように、断面形状や材質がチューニングされている。
本実施形態におけるウェザーストリップ8,11,11,12では、負圧の比較的小さい−300mmHg程度までは、剛性によって膨らんだ状態が維持されて、フード2と車体5との間の隙間13を完全にシールするように設定されている。
これに対して負圧が大きくなり、−400mmHg程度の負圧がウェザーストリップ8,11,11,12の中空部分に作用すると、フード2と車体5との間に隙間13が生じ始め、さらに中空部分に作用する負圧が大きくなり、−500mmHg程度の負圧に達すると、ウェザーストリップ8,11,11,12は、中空部分が潰れるように変形し、フード2と車体5との間の隙間13が拡がるように設定されている。
次に、本実施形態1のシール構造の作用について説明する。
自動車の走行状態においては、スロットルバルブ19の動作により、エンジン吸気ダクト18内の吸気負圧は、エンジン負荷に応じて0〜−300mmHg程度であり、高速での定常走行状態における吸入負圧は−200〜−300mmHg程度である。
走行状態における吸気負圧(0〜−300mmHg)がウェザーストリップ8,11,11,12の中空部に作用すると、図2に示したようにウェザーストリップ8,11,11,12の変形は小さいため、フード2と車体5との間に隙間13は発生しない。
したがって、フード2の上面側(車外)とエンジンルーム1内との間で、大きな圧力差が発生していても、エンジンルーム1内の空気が車外に噴出すことはないため、走行状態において車体表面に形成された走行気流が、エンジンルーム1内からの噴出空気によって乱されることがなく、走行時の空気抵抗が増大するのを防止することができる。
また、走行中はラム圧によって、走行風が、自動車前面に形成された空気取入用開口部からエンジンルーム1内を通過するため、エンジンルーム1内の温度が上昇しすぎることはなく、走行状態において、エンジンルーム1内における各種部品の耐熱性の問題を考慮する必要はない。
一方、走行後の停車アイドリング状態においては、スロットルバルブ19よりもエンジン側の吸気ダクト18内の吸気負圧は−500mmHg程度の大きな負圧となって、ウェザーストリップ8,11,11,12の中空部分に作用するため、図3に示すように、ウェザーストリップ8,11,11,12は大きく変形して、フード2と車体5との間に隙間13が発生する。
停車状態では、エンジンルーム1に走行風が供給されないため、エンジンルーム1内の温度は急激に上昇することになるが、本実施形態1のシール構造によれば、エンジンルーム内で上昇した熱気21は、ウェザーストリップ8,11,11,12が変形して現出したフード2と車体5との間の隙間13を通じて車外へ排出されるため、エンジンルーム1内の温度の上昇は抑制され、エンジンルーム1の内部に配設された部品類の耐熱上の問題は発生しない。
このように、本実施形態1の自動車フードのシール構造によれば、走行時の空気抵抗の低減と、エンジンルーム内の放熱性向上とを的確に両立することができる。
(実施形態2)
図4は、本発明に係る自動車フードのシール構造についての第2の実施形態(実施形態2)を示す図である。
図示のシール構造は、実施形態1に対して、エンジンルーム1の前縁10に対応したウェザーストリップ12と左右側縁9に対応したウェザーストリップ11,11とが一体をなす一方、エンジンルーム1の後縁7に対応したウェザーストリップ8は、ウェザーストリップ12,11とは別体をなし、前縁10および両側縁9に対応したウェザーストリップ12,11にのみ、その中空部分と吸気ダクト18とがホース20によって連結された構成である点が相違する以外、実施形態1と同一である。ここで、一体とされたウェザーストリップ12,11,11の中空部分は連通している。
なお、本図においては、一体とされたエンジンルーム1の前縁10に対応したウェザーストリップ12と左右側縁9に対応したウェザーストリップ11,11とに対して、単一のホース20をウェザーストリップ12に接続したものであるが、これらのウェザーストリップ12,11,11が一体ではなく、全て分離された別個独立の構成である場合には、ウェザーストリップ12,11,11の各中空部分にそれぞれ、ホース20を接続した構成を採用することもできる。
この場合、ホース20の一端側を三つ又に形成して、その三つ又の各端部開口をそれぞれのウェザーストリップ12,11,11の中空部分に連結すればよい。
次に、本実施形態2の作用を説明する。
走行状態における作用は、実施形態1と同様であり、フード2と車体5との間の隙間13は、ウェザーストリップ12,11,11,8によりシールされているため、フード2を挟んでエンジンルーム1の内外で大きな圧力差が発生しても、エンジンルーム1内から、フード2と車体5との間の隙間13を通じて車外へ空気が噴出すことはなく、車体表面の気流が乱されることが防止されて、走行状態における空気抵抗の増大を抑制することができる。
また、走行中はラム圧によって、走行風が、自動車前面に形成された空気取入用開口部からエンジンルーム1内を通過するため、エンジンルーム1内の温度が上昇しすぎることはなく、走行状態において、エンジンルーム1内における各種部品の耐熱性の問題を考慮する必要はない。
一方、走行後の停車アイドリング状態においては、実施形態1の図3を用いて説明したように、吸気負圧によってウェザーストリップ8,11,11,12が変形し、フード2と車体5との間の隙間13が現出し、エンジンルーム1内で上昇した熱気21は、この隙間13を通って車外へ排出されるため、エンジンルーム1内の温度の上昇は抑制されて、部品類の耐熱性の問題は生じない。
また、本実施形態2においては、エンジンルーム1の後縁7に対応したウェザーストリップ8は、吸気ダクト18に接続されていないため、吸気負圧によって変形することがなく、したがって、停車アイドリング状態であっても、後縁7はウェザーストリップ8によってシール状態が保持される。
これにより、アイドリング時にエンジンルーム1内で発生する各種騒音が、ウェザーストリップ8によって吸収され、エンジンルーム1の後縁よりも車体後方側に形成された乗員用車室内に伝達されるのを抑制することができ、車室内でにおける騒音低減に資することができる。
さらに、エンジンルーム1の熱気が、ウインドシールド(フロントガラス)下端に設けられた空調用外気取入口から吸い込まれることも防止されるため、空調性能の悪化を招くのも防止することができる。
(実施形態3)
図5は、本発明に係る自動車フードのシール構造についての第3の実施形態(実施形態3)を示す図である。
図示のシール構造は、実施形態1に対して、各ウェザーストリップ8,11,11,12が、車体5側に固定されているのではなく、フード2の裏面側(エンジンルーム1に向いた面側)に固定されている点が異なる以外は、実施形態1と同一である。
すなわち、ウェザーストリップ8,11,11,12は、クリップ16によってフード2の裏面側に固定されている。
そして、吸気ダクト18のスロットルバルブ19よりもエンジン側の部分に、ホース20の一端が連結されており、他端は上記ウェザーストリップ8の中空部分に連結されていて、吸気ダクト18内部と中空部分とはホース20を介して連通されている。その他の構成、およびウェザーストリップ8,11,11,12の変形特性等は実施形態1と同一である。
次に、本実施形態3の作用を説明する。
走行状態における作用は、実施形態1と同様であり、フード2と車体5との間の隙間13は、ウェザーストリップ12,11,11,8によって、図5(b)に示すようにシールされているため、フード2を挟んでエンジンルーム1の内外で大きな圧力差が発生しても、エンジンルーム1内から、フード2と車体5との間の隙間13を通じて車外へ空気が噴出することはなく、車体表面の気流が乱されることが防止されて、走行状態における空気抵抗の増大を抑制することができる。
また、走行中はラム圧によって、走行風が、自動車前面に形成された空気取入用開口部からエンジンルーム1内を通過するため、エンジンルーム1内の温度が上昇しすぎることはなく、走行状態において、エンジンルーム1内における各種部品の耐熱性の問題を考慮する必要はない。
一方、走行後の停車アイドリング状態においては、図6の断面図に示すように、吸気負圧によってウェザーストリップ8,11,11,12が変形し、フード2と車体5との間の隙間13が現出し、エンジンルーム1内で上昇した熱気21は、この隙間13を通って車外へ排出されるため、エンジンルーム1内の温度の上昇は抑制されて、部品類の耐熱性の問題は生じない。
(実施形態4)
図7は、本発明に係る自動車フードのシール構造についての第4の実施形態(実施形態4)を示す図である。
図示のシール構造は、実施形態2が実施形態1に対して相違する相違点と同様に、実施形態3に対して、フード2の前縁に対応したウェザーストリップ12と左右側縁に対応したウェザーストリップ11,11とが一体をなす一方、フード2の後縁に対応したウェザーストリップ8は、ウェザーストリップ12,11とは別体をなし、前縁および両側縁に対応したウェザーストリップ12,11にのみ、その中空部分と吸気ダクト18とがホース20によって連結された構成である点が相違する以外、実施形態3と同一である。
ここで、一体とされたウェザーストリップ12,11,11の中空部分は連通している。
なお、本図においては、一体とされたウェザーストリップ12とウェザーストリップ11,11とに対して単一のホース20をウェザーストリップ11に接続したものであるが、これらのウェザーストリップ12,11,11が一体ではなく、全て分離された別個独立の構成である場合には、ウェザーストリップ12,11,11の各中空部分にそれぞれ、ホース20を接続した構成を採用することもできる。
この場合、ホース20の一端側を三つ又の形成して、その三つ又の各端部開口をそれぞれのウェザーストリップ12,11,11の中空部分に連結すればよい。
次に、本実施形態4の作用を説明する。
走行状態における作用は、実施形態3と同様であり、フード2と車体5との間の隙間13は、ウェザーストリップ12,11,11,8によりシールされているため、フード2を挟んでエンジンルーム1の内外で大きな圧力差が発生しても、エンジンルーム1内から、フード2と車体5との間の隙間13を通じて車外へ空気が噴出すことはなく、車体表面の気流が乱されることが防止されて、走行状態における空気抵抗の増大を抑制することができる。
また、走行中はラム圧によって、走行風が、自動車前面に形成された空気取入用開口部からエンジンルーム1内を通過するため、エンジンルーム1内の温度が上昇しすぎることはなく、走行状態において、エンジンルーム1内における各種部品の耐熱性の問題を考慮する必要はない。
一方、走行後の停車アイドリング状態においては、実施形態3において説明したように、吸気負圧によってウェザーストリップ8,11,11,12が変形し、フード2と車体5との間の隙間13が現出し、エンジンルーム1内で上昇した熱気21は、この隙間13を通って車外へ排出されるため、エンジンルーム1内の温度の上昇は抑制されて、部品類の耐熱性の問題は生じない。
また、本実施形態4においては、フード2の後縁に対応したウェザーストリップ8は、吸気ダクト18に接続されていないため、吸気負圧によって変形することがなく、したがって、停車アイドリング状態であっても、後縁はウェザーストリップ8によってシール状態が保持される。
これにより、アイドリング時にエンジンルーム1内で発生する各種騒音が、ウェザーストリップ8によって吸収され、エンジンルーム1の後縁よりも車体後方側に形成された乗員用車室内に伝達されるのを抑制することができ、車室内でにおける騒音低減に資することができる。
さらに、エンジンルーム1の熱気が、ウインドシールド(フロントガラス)下端に設けられた空調用外気取入口から吸い込まれることも防止されるため、空調性能の悪化を招くのも防止することができる。
(実施形態5)
図8は、本発明に係る自動車フードのシール構造についての第5の実施形態(実施形態5)を示す図である。
この実施形態5は、上述した各実施形態1〜4の変形例であり、ウェザーストリップ8,11,11,12と吸気ダクト18との連結構造が実施形態1〜4と相違する以外は、対応する各実施形態と同一である。
すなわち、この実施形態5は、スロットルバルブ19よりもエンジン側の吸気ダクト18aに第1のホース28(第1の部分)が接続され、スロットルバルブ19よりもエアクリーナ27側の吸気ダクト18bに第2のホース29(第2の部分)が接続され、ウェザーストリップ11(または8,12)の中空部11aには、第3のホース20(第3の部分)の一端開口が連結されており、これら3つのホース28,29,20の各他端開口は、切替弁32に連結されている。
この切替弁32は、第1のホース28と第3のホース20とが連通し、第2のホース29と第3のホース20とが連通しないように、あるいは、第2のホース29と第3のホース20とが連通し、第1のホース28と第3のホース20とが連通しないように、択一的に内部の通路が切り替えられるものであり、この切替弁32の切替えの制御は、後述するアクチュエータ34に搭載されている制御ユニット(制御手段)によってなされている。
アクチュエータ34は切替弁32の動作を制御するが、このアクチュエータ34には、既設の水温センサ34からの信号線が連結されている。
アクチュエータ34の制御は以下のとおりである。すなわち、水温センサ35からの信号が設定温度以上、例えばモーターファンの作動温度(所定の閾値)以上の場合、アクチュエータ34は切替弁32が第1のホース28とウェザーストリップ11(8,12)の中空部分11aとに連通されるように作動する。
一方、水温センサ35からの信号が、モータファンの作動温度未満の場合では、アクチュエータ34は切替弁32が第2のホース29とウェザーストリップ11(8,12)の中空部分11aとに連通されるように作動する。
次に本実施形態5の作用について説明する。
走行中においては、水温は通常は、モータファンの作動温度以下であるため、切替弁32により、第2のホース29が第3のホース20と連通して、スロットルバルブ19よりもエアクリーナ側の吸気ダクト18bの内部とウェザーストリップ11の中空部分11aとが連通せしめらる。
ここで、スロットルバルブ19よりもエアクリーナ側の吸気ダクト18bは、略大気圧の圧力であるため、ウェザーストリップ11(8,12)の中空部11aには略大気圧が作用する。
そのため、ウェザーストリップ11(8,12)の変形は小さく、フード2と車体5との間の隙間13は、シールされた状態となる。したがって、フード2を挟んでエンジンルーム1の内外で大きな圧力差が発生しても、エンジンルーム1内から、フード2と車体5との間の隙間13を通じて車外へ空気が噴出すことはなく、車体表面の気流が乱されることが防止されて、走行状態における空気抵抗の増大を抑制することができる。
また、走行中はラム圧によって、走行風が、自動車前面に形成された空気取入用開口部からエンジンルーム1内を通過するため、エンジンルーム1内の温度が上昇しすぎることはなく、走行状態において、エンジンルーム1内における各種部品の耐熱性の問題を考慮する必要はない。
なお、第2のホース29の負圧側は、大気開放ではなく、吸気バルブ19とエアクリーナ27との間の吸気ダクト18bに連結されているため、大気中に浮遊する塵埃が、ウェザーストリップ11(8,12)の中空部分11aに侵入して堆積したり、中空部分11aを経由してエンジン内に吸引されることはない。
次に、走行後の停車アイドリング状態においては、水温がモーターファンの作動温度未満、すなわちエンジンルーム1内の温度が比較的低く、フード2と車体5との間の隙間13から熱気を逃がす必要性が大きくない場合は、第2のホース29とウェザーストリップ11(8,12)の中空部分11aとが連通するように、アクチュエータ34の制御ユニットを切替弁32を制御する。
これにより、ウェザーストリップ11(8,12)の変形は小さく、フード2と車体5との間の隙間13はシールされた状態となるため、エンジンの騒音がエンジンルーム1から車外へ放散するのが抑制され、車外(エンジンルーム1以外の場所であって、車室内も含む。)における静粛性を向上させることができる。
一方、水温がモーターファン作動温度以上に上昇した場合、第1のホース28とウェザーストリップ11(8,12)の中空部分11aとが連通するように、アクチュエータ34の制御ユニットが切替弁32を制御する。
これにより、−500mmHg程度の吸入負圧がウェザーストリップ11(8,12)の中空部分11aに作用するため、ウェザーストリップ11(8,12)が変形してフード2と車体5との間の隙間13が現出し、この隙間13からエンジンルーム1内の熱気が車外へ排出される。
このため、エンジンルーム1内の温度の上昇が抑制されるとともに、二次的には、水温が低下するため、モータファンを短時間で停止させることができる。これにより、エンジンルーム1内の部品の熱劣化を抑制することができ、 バッテリの消費も低減させることができる。
なお、切替弁32の作動の設定温度を、モーターファンの作動温度より低めに設定し、モータファンが作動開始する温度まで水温が上昇する前の段階で、第1のホース28とウェザーストリップ11(8,12)の中空部分11aとを連通させ、フード2と車体5との間の隙間13を現出させて、熱気を排出するようにしてもよい。
このように構成したシール構造によれば、水温がモータファンの作動温度に達することを防ぐことができ、燃料消費性能を向上させることもできる。
(a)は本発明の実施形態1に係るシール構造を示す斜視図、(b)は(a)におけるA−A線に沿った断面図、をそれぞれ示す。 ウェザーストリップの変形特性を示すグラフである。 ウェザーストリップの変形状態を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係るシール構造を示す斜視図である。 (a)は本発明の実施形態3に係るシール構造を示す斜視図、(b)は図1(b)相当の断面図、をそれぞれ示す。 ウェザーストリップの変形状態を示す断面図である。 本発明の実施形態4に係るシール構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態5に係るシール構造を示す斜視図である。 従来のシール構造を示す斜視図である。 (a)は他の従来のシール構造を示す斜視図、(b)は(a)におけるB−B線に沿った断面図、をそれぞれ示す。 車体表面の圧力分布図である。
符号の説明
1 エンジンルーム
2 エンジンフード
5 車体
8,11,12 ウェザーストリップ
12a 中空部分
13 間隙
18 エンジン吸気ダクト
20 ホース

Claims (8)

  1. 自動車のエンジンルームを覆うフードと車体との間にウェザーストリップを介在させてなる自動車フードのシール構造において、
    前記ウェザーストリップはその断面において中空部分を有し、該中空部分は所定の連通管によりエンジン吸気ダクトに連通され、該エンジン吸気ダクトの内部の圧力に応じて、前記フードと前記車体との間の間隙有無が切り替わるように、前記ウェザーストリップの断面形状が変化することを特徴とする自動車フードのシール構造。
  2. 前記連通管が連結された前記エンジン吸気ダクトの部分は、スロットルバルブとエンジンとの間の部分であることを特徴とする請求項1記載の自動車フードのシール構造。
  3. 前記エンジン吸気ダクトのうちスロットルバルブとエンジンとの間の部分において前記連通管のうち第1の部分が接続され、前記エンジン吸気ダクトのうちスロットルバルブとエアクリーナとの間の部分において前記連通管のうち第2の部分が接続され、前記中空部分において前記連通管のうち第3の部分が接続され、
    前記第1の部分と前記第2の部分とのうちいずれか一方を、前記第3の部分と連通される部分として選択的に切り替える切替弁と、水温センサと、前記水温センサによって検出された水温が所定の閾値以上であるときは前記第1の部分と前記第3の部分とが連通するように前記切替弁を切り替え、前記水温センサによって検出された水温が所定の閾値未満であるときは前記第2の部分と前記第3の部分とが連通するように前記切替弁を切り替えるように、前記切替弁の動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の自動車フードのシール構造。
  4. 前記所定の閾値は、前記エンジンの冷却用モータファンの動作切替動温度であり、前記制御手段は、該冷却用モータファンを作動させる水温範囲では、前記第1の部分と前記第3の部分とが連通するように前記切替弁を切り替え、前記冷却用モータファンを作動させない水温範囲では、前記第2の部分と前記第3の部分とが連通するように前記切替弁を切り替えることを特徴とする請求項3記載の自動車フードのシール構造。
  5. 前記ウェザーストリップが、前記車体側に配設されていることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の自動車フードのシール構造。
  6. 前記ウェザーストリップは、前記エンジンルームの平面視における後縁に対応した後側部分と、前縁に対応した前側部分および両側縁にそれぞれ対応した両側部分とに分割され、前記前側部分および前記両側部分における前記中空部分のみが、前記連通管により前記エンジン吸気ダクトに連通されていることを特徴とする請求項5に記載の自動車フードのシール構造。
  7. 前記ウェザーストリップが、前記フード側に配設されていることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の自動車フードのシール構造。
  8. 前記ウェザーストリップは、前記フードの平面視における後縁に対応した後側部分と、前縁に対応した前側部分および両側縁にそれぞれ対応した両側部分とに分割され、前記前側部分および前記両側部分における前記中空部分のみが、前記連通管により前記エンジン吸気ダクトに連通されていることを特徴とする請求項7に記載の自動車フードのシール構造。

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012076503A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Toyoda Gosei Co Ltd ウエザストリップ
US8533999B2 (en) 2009-09-29 2013-09-17 Toyoda Gosei Co., Ltd. Weather strip
CN110356352A (zh) * 2018-04-11 2019-10-22 现代自动车株式会社 用于车辆的保险杠条及其制造方法

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