JP2006160006A - 車両運動制御装置 - Google Patents

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貴弘 伊藤
Hikari Nakajima
光 中嶋
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Abstract

【課題】二組のアクチュエータを用いることなく、車体ロール制御と旋回外輪の後輪のトーイン制御とを同時に行う。
【解決手段】後輪のハブナックル11の後下部を車体に懸架するためのリヤロアリンク16を後車軸より車両後方に配置し、リヤスタビライザバー2Rの捻り状態を調整して車体のロール状態を制御するためのリヤアクチュエータ3Rを、リヤロアリンク16の上部に連結すると共に、リヤロアリンク16の車体側連結点のブッシュの車両上下方向のバネ定数を小さくすることにより、例えばロールゼロ制御時に旋回外側の後輪をリバウンド方向に制御すると、リヤロアリンク16の車体側連結点が下方に移動することで、相対的にリヤロアリンク16の車輪側連結点が車幅方向外側に変位し、その結果、旋回外側の後輪がトーインする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車体の運動を制御する車両運動制御装置に関するものである。
一般に、車両の旋回時に、旋回外側の後輪をトーインとすることで、車両の安定性を向上できることが知られている。その一方で、車両の直進時にトー角が変化すると直進性を損なうので、車両直進時の車輪ストロークでは極力トー角変化を生じないことが望ましい。これらの条件を満たすために、例えば旋回時に発生するスタビライザの反力を利用して、車体ロール時に旋回外輪のトーイン量が増加するようにサスペンションジオメトリを設定するものがある(例えば特許文献1)。
特開平5−310024号公報
しかしながら、従来のリヤサスペンション装置は、後側のロアリンクにスタビライザを連結することにより、左右のサスペンション装置が異なる方向にストロークする場合に、バンプ側のロアリンクのストローク量を押さえて、トーイン傾向を大きくするようにしている。このため、ロアリンクとスタビライザとの連結点が車体側にあるなどして、車輪側より車体側のロアリンクへの入力が大きくなると、後側のロアリンクは、前側のロアリンクに比べ、大きく傾斜し、その分、車輪がトーアウト方向に操舵され、後側のロアリンクのストローク量を押さえることにより得られるトーイン傾向を減少させてしまい、トーイン傾向が不足する恐れがある。
本発明はこの問題を解決するために開発されたものであり、旋回中の旋回外側の後輪のトーイン不足を抑制することができる車両運動制御装置を提供することを目的とするものである。
上記諸問題を解決するため、本発明の車両運動制御装置は、車輪の挙動を安定化するためのスタビライザバーと、前記車輪と車体との間に介装されると共に、車両の幅方向を含む方向に配設されたラテラルリンクを有し且つ前記スタビライザバーが当該ラテラルリンクに連結され、旋回中に、車体のロール運動を抑制する方向に前記スタビライザバーが作動すると、そのときの前記スタビライザバーに連結された前記ラテラルリンクの動きに伴って当該ラテラルリンクの車体側連結点及び車輪側連結点の少なくとも何れか一方が他方より大きく撓むことにより旋回外輪の後輪がトーインするように、当該ラテラルリンクの車体側連結点及び車輪側連結点の剛性を設定したことを特徴とするものである。また、前記スタビライザバーと前記ラテラルリンクとの間にアクチュエータを介装し、前記アクチュエータによりスタビライザバーの捻り状態を制御することにより車両のロール運動を抑制するロール制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
而して、本発明の車両運動制御装置によれば、例えば車体のロール運動を抑制すべく、スタビライザバーが捻られると、スタビライザバーに連結されているラテラルリンクの車体側連結点又は車輪側連結点が他方より大きく撓み、その結果、旋回外側の後輪をトーインさせることができるので、旋回中の旋回外側の後輪のトーイン不足を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を伴って説明する。
図1は、本発明の車両運動制御装置の一実施形態を示す概略構成図である。図中の符号1FL〜1RRは、夫々、前左輪〜後右輪を示す。各車輪1FL〜1RRは、何れも車両幅方向を含む方向に配設されたラテラル(ラテラル=横向きの)リンクとしてのロアリンク及びアッパリンクを介して車体に懸架されており、左右前輪1FL、1FRのロアリンク間にフロントスタビライザバー2Fが取付けられ、左右後輪1RL、1RRのロアリンク間にリヤスタビライザバー2Rが取付けられている。これらのスタビライザバー2F、2Rは、周知のスタビライザバーと同様に、左右輪の挙動を安定化するためのものであるが、本実施形態では、フロントスタビライザバー2Fと前右輪1FRのロアリンクとの間にフロントアクチュエータ3Fが介装され、リヤスタビライザバー2Rと後左輪1RLのロアリンクとの間にリヤアクチュエータ3Rが介装されている。また、フロントスタビライザバー2Fと前左輪1FLのロアリンクとの間には、コンロッド7Fが介装され、リヤスタビライザバー2Rと後右輪1RRのロアリンクとの間には、コンロッド7Rが介装されている。これらのアクチュエータ3F、3Rは、何れも液圧シリンダタイプのアクチュエータであり、液圧ポンプ4で昇圧され且つ液圧・液量配分装置5で配分された作動液を二つの液室に供給・排出することにより伸縮する。液圧・液量配分装置5は、コントロールユニット6からの制御信号に応じて、必要な作動液を各アクチュエータ3F、3Rの二つの液室に供給する。
図2、図3には、リヤスタビライザバー2R、リヤアクチュエータ3R、後左輪1RLの詳細を示す。図2は後左輪1RLの斜視図、図3は後左輪1RLの車両後面図である。図は後輪に代表するが、フロントスタビライザバー2F、フロントアクチュエータ3Fも、これと同等である。図中の符号11は、車輪側部材として後左輪1RLを支持するハブナックル、符号12は、ハブナックル11の上端部に連結されたショックアブソーバであり、図示しないバネに内装されている。符号13は、ハブナックル11の上部を車体に懸架するアッパリンク、符号14は、ハブナックル11の前部を支持して車体に懸架するコントロールリンク、符号15は、ハブナックル11の前下部を車体に懸架するフロントロアリンク、符号16は、ハブナックル11の後下部を車体に懸架するリヤロアリンクである。
前述したリヤアクチュエータ3Rは、その下端部が、ハブナックル11の後下部を車体に懸架するリヤロアリンク16の上側に連結されており、上端部が、リヤスタビライザバー2Rに連結されている。
通常、例えば車両後面視において、図4aのように、車両が右旋回すると、車体は、旋回外側が沈み込む、所謂ロール状態となる。しかしながら、このようなときに例えばリヤスタビライザ2Rの車体に対する捻れ角度が大きくなるようにリヤアクチュエータ3Rを延伸すると、旋回外側が上方に押し上げられ、つまりバウンド状態となっていた後左輪1RLと車体とがリバウンド方向に制御され、その結果、図4bのように、車体のロール状態を制御することができる。なお、リヤスタビライザ2Rの捻れ状態は、捻れ角度だけでなく、捻れ量そのものや、車両上下方向への変位等を対象として制御してもよい。また、車体のロール状態は、ロール角度だけでなく、ロール量そのものや、車両上下方向への変位を対象として制御してもよい。
図4bでは、旋回の内側に車体が傾いているが、本実施形態では、車体の対地ロール角度(ロール量も同じ)が零となる、所謂ロールゼロ制御を目標とする。ちなみに、車体の対地ロール角度を零にするためには、実際にはタイヤやサスペンションブッシュの弾性変形分を見込んで、サスペンションとしてはリバウンド側に制御する必要がある。
そこで、前記コントロールユニット6において、例えば図5のフローチャートに示すような演算処理を行うことにより、車体のロール制御を行うことができる。この演算処理では、まずステップS1で、転舵輪である前左右輪1FL、1FRの転舵角(又はステアリングホイールの操舵角)及び自車両の走行速度を、図示しない夫々のセンサから読込む。
次に、ステップS2に移行して、前記ステップS1で読込まれた転舵角及び走行速度から車両に発生する横加速度を算出する。なお、この演算は、転舵輪の転舵角から車両の旋回半径が導出されるので、その旋回半径と車両の走行速度とから横加速度を推定することができる。また、横加速度を推定する代わりに、横加速度センサなどにより横加速度そのものを検出するようにしてもよい。
次に、ステップS3に移行して、前記ステップS2で算出された横加速度に基づいて、車体の対地ロール角度を零とするために必要な前輪部及び後輪部での前後要求アンチロールモーメントを算出する。これは、前輪部及び後輪部での横加速度による車体ロールと、そのときのロールセンタとから、車体ロールゼロを達成するためのモーメントを求めることで得られる。
次に、ステップS4に移行して、前記ステップS3で算出された前後要求アンチロールモーメントを達成するために必要なフロントアクチュエータ及びリヤアクチュエータの必要液圧及び液量を算出する。
次に、ステップS5に移行して、前記ステップS4で算出されたフロントアクチュエータ及びリヤアクチュエータの必要液圧・液量を達成するための液圧・液量配分制御信号を創生し、それを前記液圧・液量配分装置5に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。
この演算処理によれば、前輪部及び後輪部でロールゼロを達成するためのアンチロールモーメントを算出し、そのアンチロールモーメントを達成するためのフロントアクチュエータ及びリヤアクチュエータの必要液圧及び液量を求め、その必要液圧及び液量を得るための制御信号を創生して、それを液圧・液量配分装置5に向けて出力することにより、前輪部及び後輪部の夫々でフロントスタビライザバー2F及びリヤスタビライザバー2Rの捻り状態を制御して、旋回中のロールゼロ制御を達成することが可能となる。
ところで、本実施形態では、前記後左輪1RL(後右輪1RRも同じ)のリヤロアリンク16の車体側連結点に、車両上下方向にのみバネ定数の小さいブッシュを用いている。相対的に、リヤロアリンク16の車輪側連結点のブッシュは、車体側連結点のブッシュよりも、車両上下方向のバネ定数が大きい。このように後左輪1RL(後右輪1RRも同じ)のハブナックル11の後下部を車体に懸架するリヤロアリンク16の車体側連結点のブッシュを、上下方向にのみバネ定数の小さなものとすることにより、前記旋回中のロールゼロ制御時に、旋回外側の後輪をトーイン制御することが可能となる。
図6は、旋回中のロールゼロ制御時の旋回外側の後輪を模式的に示したものであり、同図に二点鎖線で示すものがブッシュのバネ定数を車体側と車輪側で同じとしたもの、実線で示すものが車体側連結点のブッシュを、上下方向のみバネ定数の小さなものとしたものである。ブッシュのバネ定数が同じ場合、車体からみたロールゼロ制御時の旋回外側の後輪は、リバウンド状態にあるため、例えばリヤロアリンク16(の車体側)が水平よりも上方に傾いている。なお、このとき、フロントロアリンク15も、リヤロアリンク16と同様に、上方に傾いているものと仮定する。
車体側連結点のブッシュを上下方向のみバネ定数の小さいものとした場合には、リヤロアリンク16は、車体側が下方に移動されることになる。つまり、リヤロアリンク16の車体側連結点Oinのブッシュの車両上下方向のバネ定数が小さいので、リヤロアリンク16の車体側連結点Oinが下方に移動され、リヤロアリンク16は、ブッシュのバネ定数が同じ場合に比べ、水平に近い状態となる。フロントロアリンク15の車輪側連結点は、ロール非制御時のリアロアリンク16の車輪側連結点Oout と同等であるとすると、リアロアリンク16の車輪側連結点Oout はフロントロアリンク15の車輪側連結点Oout に対して車幅方向外側に変位し、その結果、ハブナックル11の後下部が車幅方向外側に押し出され、旋回外側の後輪がトーインする。
つまり、後左右輪1RL、1RRのリヤロアリンク16を後車軸よりも後方に配置し、リヤスタビライザバー2Rの捻り状態を調整するためのリヤアクチュエータ3Rをラテラルリンクであるリアロアリンク16に連結し、そのリアロアリンク16の車体側連結点のブッシュを車両上下方向のバネ定数の小さなものとすることにより、ロールゼロ制御(車体ロール制御)を行うと、自動的に旋回外側の後輪がトーイン制御される。これにより、アクチュエータを二組必要とせず、車体ロール制御と旋回外側の後輪のトーイン制御とを同時に行うことができる。旋回外側の後輪をトーイン制御すれば、勿論、車両の安定性が向上する。
図7は、サスペンション装置の下方にリヤスタビライザ2Rがあり、車両前方側にフロントアッパリンク17と車両後方側にリヤアッパリンク18があり、リヤスタビライザ2Rとリヤアッパリンク18との間にリヤアクチュエータ3Rを介装したものである。図7aは平面図、図7bは車両後面図である。この場合には、ロールゼロ制御のために、リヤスタビライザ2Rを上方に押し上げるように、その捻れ状態を制御しなければならないので、リヤアクチュエータ3Rを収縮する必要があり、リヤアッパリンク18を下方に押し下げる力が働く。このとき、リヤアッパリンク18の車体側連結点のブッシュの上下方向のバネ定数を小さくしておけば、当該リヤアッパリンク18の車体側連結点の下方への移動に伴って当該リヤアッパリンク18は水平状態に近づき、その結果、当該リアアッパリンク18の車輪側連結点が車幅方向外側に移動してハブナックルの後上部が車幅方向外側に押し出され、旋回外輪の後輪、即ち後左輪1RLがトーインする。
つまり、リヤアクチュエータ3Rが後輪車軸より車両後方側のラテラルリンクに配設されている場合には、ラテラルリンクの車体側連結点のブッシュの剛性を小さくする、より具体的にはブッシュの上下方向のバネ定数を、その他の方向のバネ定数に比して小さくすることにより、ロールゼロ制御、即ちロール抑制制御を行いながら旋回外輪の後輪をトーインして安定性を向上することができ、しかもアクチュエータを二組必要としないので、コスト的にも構造的にも重量的にも有利である。特に、ブッシュの剛性を小さくする際、ブッシュの上下方向のバネ定数だけを、その他の方向のバネ定数に比して小さくすることにより、ブッシュの横方向の剛性を高めて横力に耐えることができる。
では、リヤアクチュエータ3Rを後輪車軸より車両前方側のラテラルリンクに配設した場合は、どのようにするとロール抑制制御と同時に旋回外輪の後輪をトーインすることができるのであろうか。図8は、サスペンション装置の上方にリヤスタビライザ2Rがあり、車両前方側にフロントロアリンク19と車両後方側にリヤロアリンク20があり、リヤスタビライザ2Rとフロントロアリンク19との間にリヤアクチュエータ3Rを介装したものである。図8aは平面図、図8bは車両後面図である。図8bではリヤロアリンク20の図示を省略してある。この場合には、ロールゼロ制御のために、リヤスタビライザ2Rを上方に押し上げるように、その捻れ状態を制御しなければならないので、リヤアクチュエータ3Rを延伸する必要があり、フロントロアリンク19を下方に押し下げる力が働く。このとき、フロントロアリンク19の車輪側連結点のブッシュの上下方向のバネ定数を車体側連結点のブッシュより小さくしておけば、当該フロントロアリンク19の車輪側連結点の下方への移動に伴って当該フロントロアリンク19は水平状態から遠ざかり、その結果、当該フロントロアリンク19の車輪側連結点が車幅方向内側に移動してハブナックルの前下部が車幅方向内側に引き込まれ、旋回外輪の後輪、即ち後左輪1RLがトーインする。
一方、リヤスタビライザ2Rがサスペンション装置の下方にある場合には、図9に示すように、サスペンション装置の下方にリヤスタビライザ2Rがあり、そのリヤスタビライザ2Rとフロントアッパリンク17との間にリヤアクチュエータ3Rを介装する。図9aは平面図、図9bは車両後面図である。この場合には、ロールゼロ制御のために、リヤスタビライザ2Rを上方に引き上げるように、その捻れ状態を制御しなければならないので、リヤアクチュエータ3Rを収縮する必要があり、フロントアッパリンク17を下方に引き下げる力が働く。このとき、フロントアッパリンク17の車輪側連結点のブッシュの上下方向のバネ定数を車体側連結点より小さくしておけば、当該フロントアッパリンク17の車輪側連結点の下方への移動に伴って当該フロントアッパリンク17は水平状態から遠ざかり、その結果、当該フロントアッパリンク17の車輪側連結点が車幅方向内側に移動してハブナックルの前上部が車幅方向内側に引き込まれ、旋回外輪の後輪、即ち後左輪1RLがトーインする。
つまり、リヤアクチュエータ3Rが後輪車軸より車両前方側のラテラルリンクに配設されている場合には、ラテラルリンクの車輪側連結点のブッシュの剛性を小さくする、より具体的にはブッシュの上下方向のバネ定数を、その他の方向のバネ定数に比して小さくすることにより、ロールゼロ制御、即ちロール抑制制御を行いながら旋回外輪の後輪をトーインして安定性を向上することができ、しかもアクチュエータを二組必要としないので、コスト的にも構造的にも重量的にも有利である。特に、ブッシュの剛性を小さくする際、ブッシュの上下方向のバネ定数だけを、その他の方向のバネ定数に比して小さくすることにより、ブッシュの横方向の剛性を高めて横力に耐えることができる。
本発明の実施の形態をスタビライザバーとラテラルリンクとの間にアクチュエータを介装した場合について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に代わり、アクチュエータを用いない場合にも適用することができる。
例えば、図10に示すように、スタビライザバー2Rとリヤロアリンク20との間にコンロッド21が介装され、このコンロッド21は、後左車輪1RL側だけでなく、後右輪1RR側にも同様に設けられている(図1のコンロッド7と同様)。この場合、旋回中に、旋回外輪のリヤロアリンク20の車輪側連結点が車体側連結点より高い位置となるようにロアリンク20を配置しておく。例えば、非旋回時の標準状態において、ロアリンクを略水平又は車輪側連結点が車体側連結点より高い位置に設けておけば、旋回中は、ロールにより旋回外輪側の車体側連結点が下方に移動し、車輪側連結点の位置が相対的に高くなる。また、車輪側連結点に設けられた図示しないブッシュの上下方向の剛性を、車体側連結点に設けられた図示しないブッシュの上下方向の剛性より相対的に低く設定する。
このようにすることにより、図10bに示すように、旋回中、旋回外輪側のリヤロアリンク20には、スタビライザバー2Rからコンロッド21を介して、下方向に押し下げる力が働くので、車輪側連結点は車体側連結点より下方への移動量が増えて、リヤロアリンク20が水平状態に近づく(リヤロアリンク20’は、ブッシュの剛性を車輪側と車体側で同じとした場合)。このため、フロントロアリンク19(図10bでは省略)の車輪側連結点に対し、車輪側連結点が車体から遠のく方向に変位し、ハブナックル11の後下部が車幅方向外側に押し出され、旋回外側の後輪のトーイン傾向とすることができる。
これにより、単に、後側のロアリンクにスタビライザを連結して、後側のロアリンクのストロークを抑えてトーインとする場合に比べ、後側のロアリンクのストロークを抑えるだけでなく、ロアリンクの傾きを水平状態に近づけることにより、トーイン傾向を大きくすることができる。また、ロアリンクとスタビライザの連結点が、車体側になった場合であっても、スタビライザバーからの車輪側連結点と車体側連結点への入力量の違いを加味して、夫々の剛性を調整することにより、適切なトーイン傾向を得ることができる。
また、図11に示すように、スタビライザバー2Rとフロントロアリンク19との間にコンロッド21が介装され、このコンロッド21は、後左輪1RL側たけでなく、後右輪1RR側にも同様に設けられている(図1のコンロッド7と同様)場合にも、本発明を適用することができる。この場合、旋回中に、旋回外輪のフロントロアリンク19の車輪側連結点が車体側連結点より高い位置となるようにロアリンク19を配置しておく。例えば、非旋回時の標準状態において、ロアリンクを略水平又は車輪側連結点が車体側連結点より高い位置に設けておけば、旋回中は、ロールにより旋回外輪側の車体側連結点が下方に移動し、車輪側連結点の位置が相対的に高くなる。また、車体側連結点に設けられた図示しないブッシュの上下方向の剛性を、車輪側連結点に設けられた図示しないブッシュの上下方向の剛性より相対的に低く設定する。
このようにすることにより、図11bに示すように、旋回中、旋回外輪側のフロントロアリンク19には、スタビライザバー2Rからコンロッド21を介して、下方向に押し下げる力が働くので、車体側連結点は車輪側連結点より下方への移動量が増えて、フロントロアリンク19の傾斜が大きくなる(フロントロアリンク19’は、ブッシュの剛性を車輪側と車体側で同じとした場合)。このため、フロントロアリンク19(図11bでは省略)の車輪側連結点に対し、車輪側連結点が車体から近づく方向に変位し、ハブナックル11の前下部が車幅方向内側に引き寄せられ、旋回外側の後輪のトーイン傾向とすることができる。
また、図10及び図11の実施例では、標準状態のロアリンクが水平又は車輪側連結点が車体側連結点より高い位置にある場合について説明したが、本発明はこれに限らず、標準状態においてロアリンクの車体側連結点が車輪側連結点より高い場合にも適用することができる。このような標準状態のサスペンションに、リヤロアリンクにスタビライザバーを連結する構造を適用する場合、旋回中でも、ロアリンクの車体側連結点が車輪側連結点より高い場合においては、車体側連結点を車体側連結点より上下方向の剛性を小さく設定し、また、旋回中に、ロアリンクの車輪側連結点が車体側連結点より低くなる場合には、車輪側連結点を車体側連結点より上下方向の剛性を小さく設定する。
本発明の車両運動制御装置の一実施形態を示す車両概略構成図である。 図1の後左輪の斜視図である。 図1の後左輪の車両後面図である。 車体ロール制御の説明図である。 車体ロール制御のための演算処理を示すフローチャートである。 本実施形態の車体ロール制御時のリヤロアリンクの挙動の説明図である。 本発明の車両運動制御装置をサスペンション装置に組込んだ第2例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は車両後面図である。 本発明の車両運動制御装置をサスペンション装置に組込んだ第3例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は車両後面図である。 本発明の車両運動制御装置をサスペンション装置に組込んだ第4例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は車両後面図である。 本発明の車両運動制御装置をアクチュエータのないサスペンション装置に組込んだ第1例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は車両後面図である。 本発明の車両運動制御装置をアクチュエータのないサスペンション装置に組込んだ第2例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は車両後面図である。
符号の説明
1FL〜1RRは前左輪〜後右輪(車輪)
2Rはリヤスタビライザバー
3Rはリヤアクチュエータ
4は液圧ポンプ
5は液圧・液量配分装置
6はコントロールユニット
11はハブナックル
12はストラット
13はアッパリンク
14はコントロールリンク
15はフロントロアリンク
16はリヤロアリンク(ラテラルリンク)
17はフロンアッパリンク
18はリヤアッパリンク
19はフロントロアリンク
20はリヤロアリンク

Claims (8)

  1. 車輪の挙動を安定化するためのスタビライザバーと、前記車輪と車体との間に介装されると共に、車両の幅方向を含む方向に配設されたラテラルリンクを有し且つ前記スタビライザバーが当該ラテラルリンクに連結され、旋回中に、車体のロール運動を抑制する方向に前記スタビライザバーが作動すると、そのときの前記スタビライザバーに連結された前記ラテラルリンクの動きに伴って当該ラテラルリンクの車体側連結点及び車輪側連結点の少なくとも何れか一方が他方より大きく撓むことにより旋回外輪の後輪がトーインするように、当該ラテラルリンクの車体側連結点及び車輪側連結点の剛性を設定したことを特徴とする車両運動制御装置。
  2. 前記スタビライザバーが連結されるラテラルリンクの車輪側連結点を後輪車軸の車両後方側に配置し、旋回中に、前記車輪側連結点が前記車体側連結点より高い位置となるように前記ラテラルリンクを配置し、前記車輪側連結点の剛性を、前記車体側連結点の剛性より小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の車両運動制御装置。
  3. 前記スタビライザバーが連結されるラテラルリンクの車輪側連結点を後輪車軸の車両前方側に配置し、旋回中に、前記車輪側連結点が前記車体側連結点より高い位置となるように、又は同じ高さとなるように前記ラテラルリンクを配置し、前記車体側連結点の剛性を、前記車輪側連結点の剛性より小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の車両運動制御装置。
  4. 前記スタビライザバーと前記ラテラルリンクとの間にアクチュエータを介装し、前記アクチュエータによりスタビライザバーの捻り状態を制御することにより車両のロール運動を抑制するロール制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の車両運動制御装置。
  5. 前記スタビライザバーが連結されるラテラルリンクの車輪側連結点を後輪車軸の車両後方側に配置し、前記スタビライザバーとの前記ラテラルリンクとの間にアクチュエータを介装し、前記アクチュエータによりスタビライザバーの捻り状態を制御することにより車両のロール運動を抑制するロール制御手段を備え、旋回中に、前記ロール制御手段が前記車体側連結点を前記車輪側連結点より高い位置となるように前記アクチュエータを制御する場合、前記車体側連結点の剛性を、前記車輪側連結点の剛性より小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の車両運動制御装置。
  6. 前記スタビライザバーが連結されるラテラルリンクの車輪側連結点を後輪車軸の車両前方側に配置し、前記スタビライザバーとの前記ラテラルリンクとの間にアクチュエータを介装し、前記アクチュエータによりスタビライザバーの捻り状態を制御することにより車両のロール運動を抑制するロール制御手段を備え、旋回中に、前記ロール制御手段が前記車体側連結点を前記車輪側連結点より高い位置となるように前記アクチュエータを制御する場合、前記車輪側連結点の剛性を、前記車体側連結点の剛性より小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の車両運動制御装置。
  7. 前記ラテラルリンクは、ブッシュを介して前記車輪及び車体に連結され、前記車輪側連結点及び車体側連結点の剛性は、前記ブッシュの剛性により設定されることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の車両運動制御装置。
  8. 前記車輪側連結点及び車体側連結点の剛性は、前記ブッシュの上下方向のバネ定数のみにより設定されることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の車両運動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100931057B1 (ko) 2008-08-07 2009-12-10 현대자동차주식회사 현가장치 통합 제어기
JP2011042350A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Hyundai Motor Co Ltd アクティブジオメトリーコントロールサスペンション
JP2013091416A (ja) * 2011-10-26 2013-05-16 Nissan Motor Co Ltd サスペンション装置

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