JP2006159259A - マイクロフォーミング加工装置、マイクロフォーミング加工方法、エンジンのシリンダ内面の加工方法、およびエンジンのシリンダ - Google Patents

マイクロフォーミング加工装置、マイクロフォーミング加工方法、エンジンのシリンダ内面の加工方法、およびエンジンのシリンダ Download PDF

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Yoshitaka Uehara
義貴 上原
Minoru Ota
稔 太田
Kazuhiko Takashima
和彦 高嶋
Tatsuomi Nakayama
達臣 中山
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Abstract

【課題】 円筒状を呈する被加工物の内面に凹凸を加工するにあたって、加工時間を短縮することが可能なマイクロフォーミング加工装置およびマイクロフォーミング加工方法と、それらを適用したエンジンのシリンダ内面の加工方法と、当該エンジンのシリンダの内面の加工方法によって加工されたエンジンのシリンダを提供する。
【解決手段】 円筒状を呈する被加工物1の内部に、円筒状を呈し、外側表面の少なくとも一部に被加工物1よりも高硬度な凸部9が形成される弾性体5が挿入され、さらに弾性体5の内部に成形部材3が挿入されて、成形部材3が弾性体5の内面を押し付けるように移動することによって、凸部9が被加工物1の内面に押し付けられて、被加工物1の内面に凹凸が加工される。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロフォーミング加工装置、マイクロフォーミング加工方法、エンジンのシリンダ内面の加工方法、およびエンジンのシリンダに関する。詳しくは、円筒状を呈する被加工物の内面に凹凸を加工するマイクロフォーミング加工装置およびマイクロフォーミング加工方法と、それらを適用したエンジンのシリンダ内面の加工方法と、当該エンジンのシリンダ内面の加工方法によって加工されたエンジンのシリンダに関する。
従来より、シリンダなど円筒状を呈する被加工物の内面に凹凸を加工する技術として、被加工物の内面に、マスクを貼り付けた後、ブラスト処理することで、被加工物の内面に凹凸を加工するものがある(特許文献1)。しかし、この加工方法において、マスク取り付け、ブラスト加工、マスク取り外し、洗浄など多くの工程を必要とするため、加工時間に長い時間を要する。
特開2002−307310号公報
そこで本発明の目的は、円筒状を呈する被加工物の内面に凹凸を加工するにあたって、加工時間を短縮することが可能なマイクロフォーミング加工装置およびマイクロフォーミング加工方法と、それらを適用したエンジンのシリンダ内面の加工方法と、当該エンジンのシリンダの内面の加工方法によって加工されたエンジンのシリンダを提供する。
本発明の目的は、下記の手段により達成される。
(1) 円筒状を呈する被加工物の内面に、凹凸を加工する装置であって、前記被加工物を支持する被加工物支持部と、外径が前記被加工物の内径よりも小さく、外側表面の少なくとも一部に被加工物よりも高硬度な凸部が形成され、円筒状を呈する弾性体と、前記弾性体を前記被加工物の内部に挿入した状態で保持できる弾性体保持部と、前記弾性体の内部に挿入可能な形状を呈する成形部材と、前記成形部材を前記弾性体の内部に挿入した状態で保持でき、かつ前記成形部材を、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付けるように移動させることが可能な成形部材保持部とを有し、前記弾性体が前記被加工物の内部に挿入され、かつ前記成形部材が前記弾性体の内部に挿入された状態において、前記成形部材が前記成形部材保持部によって前記弾性体の内面を押し付けるように移動させられることによって、前記凸部が前記被加工物の内面に押し付けられて、前記被加工物の内面に凹凸が加工されることを特徴とするマイクロフォーミング加工装置。
(2) 前記成形部材保持部は、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付ける押し付け量が部分的に異なるように、前記成形部材を移動させることが可能であり、前記弾性体が前記被加工物の内部に挿入され、かつ前記成形部材が前記弾性体の内部に挿入された状態において、前記成形部材保持部によって前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付ける押し付け量が部分的に異なるように移動させられることによって、前記凸部が前記被加工物の内面を部分的に異なる圧力で押し付けられて、前記被加工物の内面に異なる深さの凹凸が加工されることを特徴とする(1)に記載のマイクロフォーミング加工装置。
(3) 前記成形部材保持部と前記弾性体保持部とは同軸上に配置されたことを特徴とする(1)または(2)に記載のマイクロフォーミング加工装置。
(4) 前記成形部材保持部が前記成形部材を移動させることに関して数値制御可能であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
(5) 前記成形部材保持部が前記成形部材を少なくとも前記被加工物の軸方向に移動させることに関して数値制御可能であることを特徴とする(4)に記載のマイクロフォーミング加工装置。
(6) 前記成形部材保持部が前記成形部材を少なくとも前記被加工物の軸方向に対して垂直な平面において直交する2つの軸方向に移動させることに関して数値制御可能であることを特徴とする(4)に記載のマイクロフォーミング加工装置。
(7) 前記成形部材保持部が前記成形部材を少なくとも前記被加工物の内部の円周方向に移動させることに関して数値制御可能であることを特徴とする(4)に記載のマイクロフォーミング加工装置。
(8) 前記成形部材は、周方向に回転可能な軸部と、前記軸部に取り付けられる円盤状の部材と、を有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
(9) 前記成形部材は、任意の方向に回転可能な球状の部材であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
(10) 前記成形部材は、それぞれ形状の異なる2つ以上の突起物を有し、前記突起物のいずれか1つが前記弾性体の内面を押し付けることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
(11) 前記成形部材の外径は、前記弾性体の内径よりも大きく、かつ軸方向において部分的に変化することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
(12) 前記成形部材を2つ有し、前記2つの成形部材が前記弾性体の軸方向の両側から前記弾性体の内部に挿入されることを特徴とする(11)に記載のマイクロフォーミング加工装置。
(13) 前記弾性体が前記被加工物の内部に挿入された状態において、前記弾性体と前記被加工物の内面との間に挿入され得る形状を呈し、前記凸部よりも高硬度である治具と、
前記治具を前記弾性体と前記被加工物の内面との間に挿入した状態で保持できる治具保持装置とをさらに有することを特徴とする(1)〜(12)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
(14) 前記被加工物の内面に対して外径側から圧力を付加できる加圧部をさらに有することを特徴とする(1)〜(13)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
(15) (4)〜(6)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置を用いたマイクロフォーミング加工方法であって、
前記押し付け量を、少なくとも前記被加工物の円周方向に変化させることを特徴とするマイクロフォーミング加工方法・
(16) (4)〜(6)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置を用いるマイクロフォーミング加工方法であって、
前記押し付け量を、少なくとも前記被加工物の軸方向に変化させることを特徴とするマイクロフォーミング加工方法。
(17) (10)に記載のマイクロフォーミング加工装置を用いるマイクロフォーミング加工方法であって、前記弾性体の内面に押し付ける突起物を、当該突起物が押し付ける弾性体の内面における部位に応じて、変更することを特徴とするマイクロフォーミング加工方法。
(18) (1)〜(14)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置を用いて被加工物であるエンジンのシリンダの内面を加工することを特徴とするエンジンのシリンダ内面の加工方法。
(19) (15)〜(17)のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工方法を適用して被加工物であるエンジンのシリンダの内面を加工することを特徴とするエンジンのシリンダ内面の加工方法。
(20) 前記弾性体の外側表面に形成される凸部を、部位ごとに異なる形状で形成して、エンジンのシリンダの内面を加工することを特徴とする(19)に記載のエンジンのシリンダ内面の加工方法。
(21) (14)に記載のマイクロフォーミング加工装置を用いて被加工物であるエンジンのシリンダ内面を加工するシリンダ内面の加工方法であって、前記加圧部は、前記シリンダの外周部に配置された冷却溝部内部に挿入される膨張性部材に圧力を付加することが可能であり、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付けると同時に、前記シリンダ内面が前記弾性体によって押圧される圧力と同等の圧力を、前記膨張性部材を膨張させることにより前記冷却溝部の内面に加圧することを特徴とするエンジンのシリンダ内面の加工方法。
(22) (14)に記載のマイクロフォーミング加工装置を用いて被加工物であるエンジンのシリンダ内面を加工するシリンダ内面の加工方法であって、前記加圧部は、前記シリンダの外周部に配置された冷却溝部に流体を圧入させる機構であり、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付けると同時に、前記シリンダ内面が前記弾性体によって押圧される圧力と同等の圧力を、前記流体を前記冷却用溝部に圧入することによって前記冷却用溝部の内面に加圧することを特徴とするエンジンのシリンダ内面の加工方法
(23) (18)〜(22)のいずれか1つに記載のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、エンジンのシリンダ内面において、ピストンの上死点及び下死点の近傍と、その間の中央部とで、深さの異なる凹凸が形成されたことを特徴とするエンジンのシリンダ。
(24) (18)〜(22)のいずれか1つに記載のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、エンジンのシリンダ内面において、ピストンのスカート部が当接する部位とそれ以外の部位とで、深さの異なる凹凸が形成されたことを特徴とするエンジンのシリンダ。
(25) (18)〜(22)のいずれか1つに記載のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドとを締結する部位からシリンダ内面までの最短距離に比例した深さの凹凸が形成されたことを特徴とするエンジンのシリンダ。
本発明によれば、円筒状を呈する被加工物の内部に、円筒状を呈し、外側表面の少なくとも一部に被加工物よりも高硬度な凸部が形成される弾性体が挿入され、さらに前記弾性体の内部に成形部材が挿入されて、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付けるように移動することによって、前期凸部が前記被加工物の内面に押し付けられて、前記被加工物の内面に凹凸が加工される。これにより、時間を要する工程を必要とせずに、短時間で被加工物の内面に凹凸を加工することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1から図9を用いて、本発明の第1の実施形態におけるマイクロフォーミング装置を説明する。
図1は、第1の実施形態におけるマイクロフォーミング加工装置100の概略断面図である。第1の実施形態におけるマイクロフォーミング装置100は、図に示す奥行き方向に移動可能とされ、略円筒形を呈する被加工物1を支持する被加工物支持部2と、ゴム系の材料または高分子材料などの材料によって形成され、外径が被加工物1の内部の径よりも小さく、円筒状を呈する弾性体5と、弾性体5の外側表面の少なくとも一部に設けられる凸部9と、鉛直方向に移動可能とされ、弾性体5を被加工物1の内部に挿入した状態で保持できる弾性体保持部6と、弾性体5の内部に挿入可能な形状を呈する成形部材3と、鉛直方向に移動可能とされ、成形部材3を弾性体5の内部に挿入した状態で回転可能に保持でき、かつ成形部材3を、成形部材3が弾性体5の内面を押し付けるように移動させることが可能な成形部材保持部4と、弾性体5が被加工物1の内部に挿入された状態において、弾性体5と被加工物1の内面との間に挿入され得る形状を呈する治具7と、治具7を被加工物1の内部に挿入した状態で保持できる治具保持装置8とを有する。成形部材3は、周方向に回転可能な軸部3aと、軸部3aに取り付けられる円盤状の円盤状の部材3bとから構成されている。また、成形部材保持部4と弾性体保持部6とは同軸上に配置されている。
図2は、弾性体5の外側表面の一部に形成された凸部を示す斜視図である。弾性体5の外側表面の一部において被加工物1より高硬度なダイヤモンドや超硬合金などの材料により形成された凸部9が形成されている。なお、凸部9は弾性体5の外側表面における全面に形成されてもよい。さらに、治具7は、凸部9の硬度と同等または凸部9より高硬度な材料によって形成される。
次に、第1の実施形態におけるマイクロフォーミング装置100における加工工程について説明する。
まず、被加工物支持部2は、成形部材3の直下に被加工物1の内部が位置するように、被加工物1を移動させる。続いて、弾性体保持部6は、弾性体5を被加工物1の内部に挿入して、挿入した状態で弾性体5を保持する。続いて、成形部材保持部4は、成形部材3を弾性体5の内部に挿入する。
図3は、弾性体5の内部に挿入された成形部材3が、弾性体5の内部を移動する状態を示す断面図である。被加工物1の内部に弾性体5が挿入され、さらに弾性体5の内部に成形部材3が挿入された状態において、凸部9は、被加工物1の内面と対面するように配置されている。この状態から、成形部材保持部4は、成形部材3が弾性体5の内部における所定の位置に配置されるように、成形部材3を移動する。続いて、成形部材保持部4は、成形部材3の円盤状の部材3bが弾性体5の内面を所定の押し付け量(凸部9の先端が、被加工物1の内面に接触してから被加工物1の外径側に移動する量)で押し付けるように、成形部材3を移動させる。これに伴い、成形部材3の円盤状の部材3bが押し付けられている部位において、弾性体5は凸部9を均一な圧力で被加工物1の内面に押し付けて、凸部9が被加工物1の内面よりも高硬度であるために、凸部9の形状が被加工物1の内面に転写されて被加工物1の内面に凹凸が形成される。このように、凸部9の形状が転写されて被加工物1の凹凸が形成されることから、弾性体5の外周面に配置される凸部9の形状を変化させることによって、被加工物1の内面に所望の断面形状を呈する凹凸を形成することができる。図4は、成形部材3が弾性体5を押し付ける押し付け量と被加工物の内面に加工される凹凸の加工深さの相関を示す図である。凹凸の加工深さは、成形部材3が弾性体5の内面を押し付ける押し付け量に比例して増加するが、加工される凹凸の加工深さは、前記押し付け量よりも小さくなる。これにより、前記押し付け量を調整することによって、凹凸の加工深さを制御することが可能である。これに基づき、例えば、図3に示すように、成形部材保持部4は、成形部材3が弾性体5を押し付ける押し付け量を調整しながら、成形部材3を被加物1の軸方向または前記軸方向に対して垂直な方向に移動させることによって、被加工物1の内面において軸方向に様々な深さを有する凹凸が形成される。また、成形部材3が弾性体5の内面を押し付けるにあたって、円盤状の部材3bが弾性体5の内面を押し付けるために、成形部材3と弾性体5との摩擦を低減でき、弾性体5の内面へのダメージを軽減できる。
また、本実施形態において、被加工物1の内面において部分的に凹凸を加工しないことも可能である。以下に図5を用いて説明する。図5は、弾性体5の外側表面と被加工物1の内面との間に治具7が挿入された状態を示す断面図である。弾性体5と被加工物1の内面との間に凸部9よりも高硬度である治具7を挿入した後に、成形部材3が弾性体5の内面を押し付けることによって、治具7が位置する範囲内において、凸部9は被加工物1の内面を押し付けることが防止される。これにより、被加工物1の内面に部分的に凹凸を加工しないことが可能となる。なお、被加工物1の内部に挿入する順序は、弾性体5が先でも治具7が先であってもよい。
また、成形部材3の内部に挿入された成形部材3が移動する経路は、上記に限られない。図6は、弾性体5の内部に挿入された成形部材3が、弾性体5の内部を図3とは異なる経路で移動する状態を示す断面図である。成形部材保持部4は、円盤状の部材3bが弾性体5の内面を押し付けながら、成形部材3が弾性体5の軸心を中心に周方向に回転するように、成形部材3を移動させる。これにより、被加工物1の内面において周方向に均一な深さを有する凹凸が加工される。
また、成形部材保持部4が成形部材3を移動させることについて数値制御を行うことが可能とされる。この場合、本実施形態におけるマイクロフォーミング装置100は数値制御を行なうための図示しない外部装置と接続され、あるいは当該数値制御を行なうための図示しない数値制御部が本実施形態におけるマイクロフォーミング装置100に設けられる。また、数値制御される成形部材3の移動方向は、あらゆる方向に設定することが可能とされ、例えば、成形部材3が任意の方向に移動することについて数値制御を行うこととした場合には、被加工物1の内面における任意の部位に、任意の深さの凹凸を加工できる。また、成形部材3が少なくとも被加工物1の軸方向に移動することについて数値制御を行うこととした場合には、被加工物1の内面において軸方向に深さの異なる凹凸を加工できる。また、成形部材3が少なくとも被加工物1の軸方向に対して垂直な平面において直交する2つの軸方向に移動させることについて数値制御を行なうこととした場合には、被加工物1の内面において円周方向に深さの異なる凹凸を加工できる。また、成形部材3が少なくとも被加工物1の内部の円周方向に移動させることを数値制御を行なうこととした場合には、被加工物1の内面の円周方向における任意の位置において、成形部材3は弾性体5の内面へ押し付けを行うことが可能となる。また、上記の数値制御を行なうとともに、成形部材3が弾性体5の内面を押し付ける押し付け量を被加工物1の円周方向に変更しながら、加工を行なうことによって、被加工物1の内面において円周方向に深さの異なる凹凸を加工することが可能である。
また、本実施形態において、マイクロフォーミング装置100に設けられる成形部材は上記に限られない。例えば、図7に示すように、任意の方向に回転可能な球状を呈する成形部材10を設けることとしても良い。これにより、成形部材10による押付け時に成形部材と弾性体5との摩擦を低減でき、弾性体5の内面へのダメージを軽減できる。
また、被加工物1の内面に所定の深さ分布を有する凹凸が加工されることが所望される場合には、図8に示すように、被加工物1の軸方向における全長以上の長さを有し、前記深さ分布に対応する表面形状を呈する成形部材11を設けることとしても良い。この成形部材11が被加工物1の全面にわたって円周方向に押し付けられることによって、被加工物1の内面に所望の深さ分布を有する凹凸を短時間で加工することが可能となる。
また、図9に示すように、それぞれ形状の異なる2つ以上の突起物12a,12b,12cを有する成形部材12を設け、突起物12a,12b,12cのいずれか1つが弾性体5の内面を押し付けることとしてもよい。この場合、弾性体5の内面を押し付ける突起物を、当該突起物が押し付ける弾性体5の内面における部位に応じて、変更することによって、成形部材12が弾性体5を押し付ける面積を変化させることが可能となる。
次に、図10から12を用いて、本発明の第2の実施形態におけるマイクロフォーミング装置101について説明する。なお、第1の実施形態と共通する箇所については、同一の名称および符号を用いる。また、第1の実施形態におけるマイクロフォーミング装置100と、構成について共通するところは説明を省略し、相違する点について説明を行う。
図10は、第2の実施形態におけるマイクロフォーミング加工装置101の概要断面図である。第2の実施形態におけるマイクロフォーミング装置101において、成形部材として、成形部材13と成形部材14と、マイクロフォーミング装置101の下方に配置され、鉛直方向に移動可能であり、被加工物1の内部に成形部材14を挿入した状態で保持できる成形部材保持部15とを有している。成形部材13および成形部材14の外径は、弾性体5の内径よりもわずかに大きく、かつ軸方向において部分的に変化しており、成形部材13の先端部近傍の部分13aにおける外径は、成形部材保持部4近傍の部分13bにおける外径よりも小さいものとされる。また、成形部材14についても同様に、成形部材14の先端部近傍の部分14aにおける外径は、成形部材保持部15近傍の部分14bにおける外径よりも小さいものとされる。なお、成形部材13と14とは、外径が弾性体5の内径よりもわずかに大きな部材であれば、それぞれの外径は異なっていてもよい。また、成形部材13,14、および弾性体5の軸心は、同軸上に配置されている。
次に、第2の実施形態におけるマイクロフォーミング装置101における加工工程について説明する。本実施形態において、被加工物1の内面に凹凸を加工するにあたって、成形部材13と成形部材14とのいずれか一方を弾性体5の内部に挿入して行うことも可能であり、両方を弾性体5の内部に挿入して行うことも可能である。
はじめに、成形部材13を弾性体5の内部に挿入して加工を行う加工工程について述べる。
被加工物支持部2は、成形部材13、被加工物1、および弾性体5の軸心が一致するように、被加工物1を移動させる。そして、弾性体保持部6は、弾性体5を被加工物1の内部に挿入して、挿入した状態で弾性体5を保持する。続いて、成形部材保持部4は成形部材13を弾性体5の内部に弾性体5の上方から挿入する。
図11は、第2の実施形態における成形部材13が弾性体5の内部に挿入された状態を示す断面図である。成形部材13は、弾性体5の内径よりも、わずかに大きな部材であるため、弾性体5の内部に成形部材13が挿入されると、成形部材13が挿入された部位において、弾性体5は外周方向に拡径され、弾性体5の外周面に配置された凸部9が被加工物1の内面に押し付けられて、当該内面に凹凸が加工される。この状態において、成形部材13の外径が部分的に変化しているので、弾性体5を押し付ける押し付け量は部分的に異なり、被加工物1の内面に深さの異なる凹凸が加工される。この時の成形部材13が弾性体5を押し付ける押し付け量と、被加工物1の内面に加工される凹凸の深さとの関係は、図4に示す関係と同様であるので、第2の実施形態において、成形部材13の外径を変更することによって、被加工物1の内面に所望の深さを有する凹凸を加工できる。また、成形部材13が弾性体5の内部に挿入されると同時に、被加工物1の内面が全面にわたって凹凸が加工されるので、短時間で深さの異なる凹凸の加工が可能とされる。
次に、成形部材13に変えて、成形部材14を弾性体5の内部に挿入して加工を行う場合の加工工程について説明するが、加工における作用効果は、成形部材13を弾性体5の内部に挿入したときと同様であるので説明を省略する。被加工物支持部2は、成形部材14、被加工物1、および弾性体5の軸心が一致するように、被加工物1を移動させる。そして、弾性体保持部6は、弾性体5を被加工物1の内部に挿入し、挿入した状態で弾性体5を保持する。続いて、成形部材保持部15は成形部材14を弾性体5の内部に弾性体5の下方から挿入する。
次に、弾性体の内部に、成形部材13と成形部材14とを挿入して加工を行う場合の加工工程について説明する。
被加工物支持部2は、成形部材13、成形部材14、被加工物1、および弾性体5の軸心が一致するように、被加工物1を移動させる。そして、弾性体保持部6は、弾性体5を被加工物1の内部に挿入して、挿入した状態で弾性体5を保持する。続いて、成形部材保持部4は成形部材13を弾性体5の内部に弾性体5の上方から挿入し、これと同時に、成形部材保持部15は、成形部材14を弾性体5の内部に弾性体5の下方から挿入する。
図12は、第2の実施形態における2つの成形部材13,14が弾性体5の内部に挿入された状態を示す断面図である。成形部材13と成形部材14とは、被加工物1の軸方向における中間位置において端面同士が突き合わせるようにして、弾性体5の内部に挿入されている。このように成形部材13と成形部材14とが弾性体5の内部に挿入されることによって、被加工物1の内面において、軸方向における中間部近傍位置1aに、軸方向における端部近傍位置1bよりも、深さの浅い凹凸を加工することが可能となる。なお、図12において、成形部材13と成形部材14とは線対称な形状を呈しているが、成形部材13および成形部材14外径が弾性体5の内径よりもわずかに大きな大きさであれば、成形部材13と成形部材14とは、非線対称な形状であってもかまわない。
また、上述した第1および第2の実施形態におけるマイクロフォーミング加工装置100,101およびマイクロフォーミング加工方法は、エンジンのシリンダ内面に深さの異なる凹凸を形成するために適用することができる。これにより、シリンダの内面に深さの異なる凹凸が形成され、当該凹凸が潤滑油溜りとなってエンジンの摩擦損失を低減することができる。
また、上記のシリンダの内面に凹凸を加工するにあたって、弾性体5の外側表面に設けられる凸部を部位ごとに異なる形状で形成した上で、エンジンのシリンダの内面を加工することによって、シリンダの内面の各部位において摺動特性に合わせた凹凸を形成できるので、シリンダの摺動性能を向上させることができる。
次に、図13から18を用いて、本発明の第3の実施形態におけるマイクロフォーミング加工装置102を説明する。なお、第1の実施形態と共通する箇所については、同一の名称および符号を用いる。また、第1の実施形態におけるマイクロフォーミング装置100と、構成について共通するところは説明を省略し、相違する点について説明を行う。
図13は、第3の実施形態におけるマイクロフォーミング装置102の概略断面図である。本実施形態における被加工物は、円筒状を呈するエンジンのシリンダ1Aとされる。シリンダ1Aの外周部には、後述する図14および15に示すように、冷却用溝部19が設けられている。
第3の実施形態におけるマイクロフォーミング装置102は、第1の実施形態におけるマイクロフォーミング装置100の構成から、さらに、ゴム系または高分子材料等の材料により形成された複数の袋状を呈する変形防止治具16(膨張性部材)と、鉛直方向に移動可能であり、変形防止治具16を冷却用溝部19に挿入した状態で保持できる変形防止治具保持部17と、変形防止治具16の内部に流体を圧入する図示しない圧力発生部とを有する。また、図示しない圧力発生部で発生した圧力を空気あるいは油などの流体を介して圧力が変形防止治具16に伝わるように、図示しない圧力発生部から変形防止治具16の内部まで、配管18が接続されている。
次に、第3の実施形態におけるマイクロフォーミング装置102における加工工程について説明する。
まず、被加工物支持部2が、成形部材20、シリンダ1A、および弾性体5の軸心が一致するように、シリンダ1Aを移動させた後、弾性体5がシリンダ1Aの内部に挿入され、続いて、成形部材20が弾性体5の内部に挿入される。また、変形防止治具保持部17は、変形防止治具16を冷却用溝部19内に挿入し、挿入した状態で変形防止治具16を保持する。
図14は、第3の実施形態において、被加工物であるシリンダ1Aの内面が加工されるときの状態を示す断面図である。
成形部材20は、弾性体5の内部に挿入された後に、第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、成形部材20が弾性体5の内面を押し付けるが、この押し付けと同時に、図示しない圧力発生部は、成形部材20が弾性体5の内面を押し付ける位置に対応する変形防止治具16の部位に、シリンダ1Aの内面が弾性体5によって押圧される圧力と同等の圧力を、流体を圧入することによって付加する。このとき図示しない圧力発生部によって付加される圧力は、成形部材20の押し付け量と押し付け面積とによって決定される。これにより、シリンダ1Aの内面が弾性体5によって内径側から押圧される圧力と、当該内面へ変形防止治具16を介して外径側から伝達される圧力とが釣り合うことによって、シリンダ1Aの内面の変形が生じることなく、シリンダ1Aの内面に凹凸の加工ができるため、高精度な加工を行うことが可能となる。
なお、上述したシリンダ1Aの内面へ外径側から圧力を伝達するための構成は、上記に限られない。以下に、図15を用いて説明する。
図15は、第3の実施形態において、被加工物であるシリンダ1Aの内面が加工されるときの状態を示す図14とは他態様の断面図である。シリンダ1Aの内面へ外径側から圧力を伝達するにあたって、図示しない圧力発生部と接続される配管18Aを冷却用溝部19内に挿入した上で、冷却用溝部19を密閉し、図示しない圧力発生部から圧力を付加することとしてもよい。これにより、上記と同様に、シリンダ1Aの内面の変形を抑えながら、凹凸の加工を行うことができ、高精度な加工が可能となる。
また、第1、第2または第3の実施形態において述べた加工方法をエンジンのシリンダ内面の加工に適用して、エンジンのシリンダの内面に凹凸を形成することによって、エンジンのシリンダとピストン間の摩擦を低減や焼きつき防止の効果や、組付け時のシリンダの変形を考慮した凹凸の深さ分布を得ることができる。以下に、図16〜18を用いて具体的に説明する。
例えば、第1、第2、または第3の実施形態において述べた加工方法がエンジンのシリンダ内面の加工に適用されることによって、図16に示すように、エンジンのシリンダ1B内面において、ピストン200の上死点の近傍1Ba及び下死点の近傍1Bbに、その間の中央部1Bcよりも深さの深い凹凸を形成することができる。これにより、シリンダの内面において、油膜厚さが薄い部位であるピストン200の上死点の近傍1Ba及び下死点の近傍1Bbに、深さの深い凹凸が形成されるので、厳しい摺動条件においても焼付きを防止できる。
また、第1および第2の実施形態において述べた加工方法がエンジンのシリンダ内面の加工に適用されることによって、図17に示すように、エンジンのシリンダ1C内面において、ピストン200のスカート部が当接する部位1Caと、それ以外の部位1Cbとで、深さの異なる凹凸を形成することが可能となる。これにより、ピストンスカートとシリンダ1Cの直接接触を低減することができる。図に示す例においては、ピストン200のスカート部が当接する部位1Caに、それ以外の部位1Cbよりも、深さの深い凹凸を形成している。
さらに、第1および第2の実施形態において述べた加工方法がエンジンのシリンダ内面の加工に適用されることによって、図18に示すように、エンジンのシリンダ1Dの内面において、エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドとを締結する部位300からシリンダ1Dの内面までの最短距離(例えば、シリンダにおける内面位置1D1と内面位置1D1から最も近接する締結部位300Aまでの直線距離d1)に比例した深さの凹凸を形成することが可能となる。これにより、シリンダヘッド取付け時のシリンダの変形による偏磨耗の影響を低減することができる。
第1の実施形態におけるマイクロフォーミング加工装置の概略断面図である。 弾性体の外側表面の一部を示す斜視図である。 弾性体の内部に挿入された成形部材が、弾性体の内部を移動する状態を示す断面図である。 成形部材が弾性体を押し付ける押し付け量と被加工物の内面に加工される凹凸の加工深さの相関を示す図である。 弾性体の外側表面と被加工物の内面との間に治具が挿入された状態を示す断面図である。 弾性体の内部に挿入された成形部材が、弾性体の内部を図3とは異なる経路で移動する状態を示す断面図である。 他態様の成形部材が弾性体の内部に挿入された状態を示す断面図である。 他態様の成形部材が弾性体の内部に挿入された状態を示す断面図である。 他態様の成形部材が弾性体の内部に挿入された状態を示す断面図である。 第2の実施形態におけるマイクロフォーミング加工装置の概要断面図である。 第2の実施形態における成形部材が弾性体の内部に挿入された状態を示す断面図である。 第2の実施形態における2つの成形部材が弾性体の内部に挿入された状態を示す断面図である。 第3の実施形態におけるマイクロフォーミング加工装置の概略断面図である。 第3の実施形態において、被加工物であるシリンダの内面が加工されるときの状態を示す断面図である。 第3の実施形態において、被加工物であるシリンダの内面が加工されるときの状態を示す図14とは他態様の断面図である。 本発明のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、内面に凹凸が形成されたシリンダを示す断面図である。 本発明のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、内面に他態様の凹凸が形成されたシリンダを示す断面図である。 本発明のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、内面に他態様の凹凸が形成されたシリンダの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 被加工物、
1A,1B,1C,1D シリンダ、
1Ba 上死点の近傍、
1Bb 下死点の近傍、
1Bc 中央部、
2 被加工物支持部、
3,10,11,12,13,14,20 成形部材、
3a 軸部、
3b 円盤状の部材、
4 成形部材保持部、
5 弾性体、
6 弾性体保持部、
7 治具、
8 治具保持装置、
9 凸部、
12a,12b,12c 突起物、
15 成形部材保持部、
16 変形防止治具(膨張性部材)、
17 変形防止治具保持部、
19 冷却用溝部、
100,101,102 マイクロフォーミング加工装置、
200 ピストン、
300 締結する部位。

Claims (25)

  1. 円筒状を呈する被加工物の内面に、凹凸を加工するマイクロフォーミング加工装置であって、
    前記被加工物を支持する被加工物支持部と、
    外径が前記被加工物の内径よりも小さく、円筒状を呈する弾性体と、
    前記弾性体の外側表面における少なくとも一部に形成され、被加工物よりも高硬度な凸部と、
    前記弾性体を前記被加工物の内部に挿入した状態で保持できる弾性体保持部と、
    前記弾性体の内部に挿入可能な形状を呈する成形部材と、
    前記成形部材を前記弾性体の内部に挿入した状態で保持でき、かつ前記成形部材を、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付けるように移動させることが可能な成形部材保持部と、を有し、
    前記弾性体が前記被加工物の内部に挿入され、かつ前記成形部材が前記弾性体の内部に挿入された状態において、前記成形部材が前記成形部材保持部によって前記弾性体の内面を押し付けるように移動させられることによって、前記凸部が前記被加工物の内面に押し付けられて、前記被加工物の内面に凹凸が加工されることを特徴とするマイクロフォーミング加工装置。
  2. 前記成形部材保持部は、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付ける押し付け量が部分的に異なるように、前記成形部材を移動させることが可能であり、
    前記弾性体が前記被加工物の内部に挿入され、かつ前記成形部材が前記弾性体の内部に挿入された状態において、前記成形部材保持部によって前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付ける押し付け量が部分的に異なるように移動させられることによって、前記凸部が前記被加工物の内面を部分的に異なる圧力で押し付けられて、前記被加工物の内面に異なる深さの凹凸が加工されることを特徴とする請求項1に記載のマイクロフォーミング加工装置。
  3. 前記成形部材保持部と前記弾性体保持部とは同軸上に配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロフォーミング加工装置。
  4. 前記成形部材保持部が前記成形部材を移動させることに関して数値制御可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
  5. 前記成形部材保持部が前記成形部材を少なくとも前記被加工物の軸方向に移動させることに関して数値制御可能であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロフォーミング加工装置。
  6. 前記成形部材保持部が前記成形部材を少なくとも前記被加工物の軸方向に対して垂直な平面において直交する2つの軸方向に移動させることに関して数値制御可能であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロフォーミング加工装置。
  7. 前記成形部材保持部が前記成形部材を少なくとも前記被加工物の内部の円周方向に移動させることに関して数値制御可能であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロフォーミング加工装置。
  8. 前記成形部材は、周方向に回転可能な軸部と、前記軸部に取り付けられる円盤状の部材と、を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
  9. 前記成形部材は、任意の方向に回転可能な球状の部材であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
  10. 前記成形部材は、それぞれ形状の異なる2つ以上の突起物を有し、前記突起物のいずれか1つが前記弾性体の内面を押し付けることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
  11. 前記成形部材の外径は、前記弾性体の内径よりも大きく、かつ軸方向において部分的に変化することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
  12. 前記成形部材を2つ有し、前記2つの成形部材が前記弾性体の軸方向の両側から前記弾性体の内部に挿入されることを特徴とする請求項11に記載のマイクロフォーミング加工装置。
  13. 前記弾性体が前記被加工物の内部に挿入された状態において、前記弾性体と前記被加工物の内面との間に挿入され得る形状を呈し、前記凸部よりも高硬度である治具と、
    前記治具を前記弾性体と前記被加工物の内面との間に挿入した状態で保持できる治具保持装置と、をさらに有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
  14. 前記被加工物の内面に対して外径側から圧力を付加できる加圧部をさらに有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置。
  15. 請求項4〜6のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置を用いたマイクロフォーミング加工方法であって、
    前記押し付け量を、少なくとも前記被加工物の円周方向に変化させることを特徴とするマイクロフォーミング加工方法・
  16. 請求項4〜6のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置を用いるマイクロフォーミング加工方法であって、
    前記押し付け量を、少なくとも前記被加工物の軸方向に変化させることを特徴とするマイクロフォーミング加工方法。
  17. 請求項10に記載のマイクロフォーミング加工装置を用いるマイクロフォーミング加工方法であって、
    前記弾性体の内面に押し付ける突起物を、当該突起物が押し付ける弾性体の内面における部位に応じて、変更することを特徴とするマイクロフォーミング加工方法。
  18. 請求項1〜14のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工装置を用いて被加工物であるエンジンのシリンダの内面を加工することを特徴とするエンジンのシリンダ内面の加工方法。
  19. 請求項15〜17のいずれか1つに記載のマイクロフォーミング加工方法を適用して被加工物であるエンジンのシリンダの内面を加工することを特徴とするエンジンのシリンダ内面の加工方法。
  20. 前記弾性体の外側表面に形成される凸部を、部位ごとに異なる形状で形成して、エンジンのシリンダの内面を加工することを特徴とする請求項19に記載のエンジンのシリンダ内面の加工方法。
  21. 請求項14に記載のマイクロフォーミング加工装置を用いて被加工物であるエンジンのシリンダ内面を加工するシリンダ内面の加工方法であって、
    前記加圧部は、前記シリンダの外周部に配置された冷却溝部内部に挿入される膨張性部材に圧力を付加することが可能であり、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付けると同時に、前記シリンダ内面が前記弾性体によって押圧される圧力と同等の圧力を、前記膨張性部材を膨張させることにより前記冷却溝部の内面に加圧することを特徴とするエンジンのシリンダ内面の加工方法。
  22. 請求項14に記載のマイクロフォーミング加工装置を用いて被加工物であるエンジンのシリンダ内面を加工するシリンダ内面の加工方法であって、
    前記加圧部は、前記シリンダの外周部に配置された冷却溝部に流体を圧入させる機構であり、前記成形部材が前記弾性体の内面を押し付けると同時に、前記シリンダ内面が前記弾性体によって押圧される圧力と同等の圧力を、前記流体を前記冷却用溝部に圧入することによって前記冷却用溝部の内面に加圧することを特徴とするエンジンのシリンダ内面の加工方法
  23. 請求項18〜22のいずれか1つに記載のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、エンジンのシリンダ内面において、ピストンの上死点及び下死点の近傍と、その間の中央部とで、深さの異なる凹凸が形成されたことを特徴とするエンジンのシリンダ。
  24. 請求項18〜22のいずれか1つに記載のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、エンジンのシリンダ内面において、ピストンのスカート部が当接する部位とそれ以外の部位とで、深さの異なる凹凸が形成されたことを特徴とするエンジンのシリンダ。
  25. 請求項18〜22のいずれか1つに記載のエンジンのシリンダ内面の加工方法が適用されることによって、エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドとを締結する部位からシリンダ内面までの最短距離に比例した深さの凹凸が形成されたことを特徴とするエンジンのシリンダ。
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