JPH10263735A - 動圧溝の形成方法および形成装置 - Google Patents

動圧溝の形成方法および形成装置

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JPH10263735A
JPH10263735A JP7574697A JP7574697A JPH10263735A JP H10263735 A JPH10263735 A JP H10263735A JP 7574697 A JP7574697 A JP 7574697A JP 7574697 A JP7574697 A JP 7574697A JP H10263735 A JPH10263735 A JP H10263735A
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JP
Japan
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diameter
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JP7574697A
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English (en)
Inventor
Bunji Aoshima
文治 青島
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設備の簡素化及び低コスト化を図り、しかも
短時間で動圧溝を形成可能とする。 【解決手段】 弾性的に拡径可能である環状の膨張部材
6の外周面に軸方向に傾斜した凹凸を有する成形部を形
成する。膨張部材6の内径側に作動流体を満たした充填
空間7を設ける。膨張部材6の外周面にスリーブ素材1
を供給した後、充填空間7内の油を加圧して膨張部材6
を拡径させ、これによりスリーブ素材1の内径部に膨張
部材6の成形部を押付けて当該内径部に成形部の凸部に
対応した形状の動圧溝を形成する。その後、充填空間7
を減圧して膨張部材6を縮径させてからスリーブ素材1
を膨張部材6から抜き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオディスク、
レーザビームプリンタ等に使用される動圧型流体軸受装
置のスリーブの内径面に動圧発生用の溝を形成するため
の方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の流体軸受装置では、黄銅やアル
ミ合金等の軟質金属からなるスリーブの内周面に動圧発
生用として、へリングボーン型やスパイラル型等の動圧
溝が形成される。従来の動圧溝の形成方法としては、図
3に示すように、スリーブ材料よりも硬質の複数個のボ
ール(21)をスリーブ内径よりも僅かに突出するように
軸(22)の先端に放射状に配置して治具とし、この治具
を回しながらスリーブ(23)の軸孔に押し込んで動圧溝
(24)を転造(塑性加工)する方法が知られている(特
開昭63-60590号公報)。この方法では、転造後に溝に隣
接する部分で素材の隆起が生じるので、これを旋盤ある
いはリーマで切削除去する必要がある(特開平8-232958
号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の加
工法においては、ケージ(25)には軸心周りの回転駆動
機構と軸方向への送り機構とが必要であり、また、軸
(22)には軸方向への移動機構を設ける必要がある。そ
のため、付属設備が複雑化すると共に、設備費が高価に
なる問題がある。
【0004】また、硬質ボールの転造による塑性加工で
生じた隆起部は、旋盤やリーマで除去するため、それら
の設備が必要となり、加工時間も増加する。
【0005】さらに、硬質ボールによる転造加工および
隆起部の除去加工に際し、被加工物であるスリーブの外
径面をチャックして固定するため、チャック力により、
スリーブの内径面が変化したり、チャック誤差により、
外径面に対する内径面の同軸度がずれるという問題点が
あった。
【0006】そこで、本発明は、設備の簡素化及び低コ
スト化を図ることができ、しかも短時間で動圧溝を形成
することのできる装置および方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明では、弾性的に拡径可能である環状の膨張部材の
外周面に軸方向に傾斜した凹凸を有する成形部を形成す
ると共に、膨張部材の内径側に作動流体を満たした充填
空間を設け、膨張部材の成形部にスリーブ素材を供給し
た後、充填空間内の作動流体を加圧して膨張部材を拡径
させ、これによりスリーブ素材の内径部に膨張部材の成
形部を押付けて当該内径部に成形部の凸部に対応した形
状の動圧溝を形成し、その後、前記充填空間を減圧して
膨張部材を縮径させてからスリーブ素材を膨張部材から
離型することとした。
【0008】また、本発明装置は、弾性的に拡径可能で
あり、且つ外周面に軸方向に傾斜した凹凸を有する成形
部を形成した環状の膨張部材と、膨張部材の内径側に作
動流体を満たして配置された充填空間と、充填空間内の
作動流体を加圧する加圧手段とを具備し、充填空間内の
作動流体を加圧手段で加圧して膨張部材を拡径させ、こ
れにより膨張部材の成形部に供給したスリーブ素材の内
径部に成形部を押付けて当該内径部に成形部の凸部に対
応した形状の動圧溝を形成し、その後、充填空間を減圧
して膨張部材を縮径させてからスリーブ素材を膨張部材
から離型するようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明装置の断面図であ
って、被加工物である円筒状のスリーブ素材(1)を主
軸(2)の外周面に装着した状態を示すものである。
【0010】主軸(2)は、その外周面に環状溝状の油
溜り(3)を形成すると共に、その内部に、作動流体で
ある油を加圧する加圧手段(4:例えばシリンダ)、お
よび油溜り(3)とシリンダ(4)との間を連通する油
通路(5)を設けたものである。主軸(2)の外周面に
は、油溜り(3)を覆うように環状の膨張部材(6)が
気密に装着されており(この時、膨張部材6は主軸2の
外周面の一部となる)、このように膨張部材(6)で油
溜り(3)の外径側を区画することによって、膨張部材
(6)の内径側に油の充填空間(7)が環状に形成され
る。充填空間(7)、油通路(5)およびシリンダ
(4)には、作動流体である油が満たされている。
【0011】膨張部材(6)は、内径側からの加圧力で
容易に拡径できるような弾性に富みかつスリーブ素材
(1)の材料よりも硬質の材料(金属材料や樹脂材料の
中から適宜選択する)で薄肉円筒状に形成される。膨張
部材(6)の材料としては、スリーブ素材(1)が銅、
アルミ等の軟質金属である場合には鉄系の材料(ステン
レス等)が考えられ、スリーブ素材(1)が合成樹脂の
場合には黄銅などの銅系材料が考えられる。
【0012】この膨張部材(6)には、図2に示すよう
に、その外周面の一部に軸方向に傾斜させた複数の凹凸
を有する成形部(8)が形成される。この成形部(8)
は、動圧溝を形成する凸部(8a)と軸受面を形成する凹
部(8b)とで構成される。凸部(8a)は軸受の動圧溝パ
ターンに対応して形成され、図面では、いわゆるへリン
グボーン型の動圧溝に対応させた場合を例示している。
動圧溝の形状は、軸方向に傾斜したものである限り任意
であり、スパイラル型等の他の傾斜溝とする場合には、
凸部(8a)を当該溝形状に対応する形状に形成する。な
お、膨張部材(6)の外径寸法は、スリーブ素材(1)
の脱着がスムーズに行えるように、スリーブ素材(1)
の内径寸法よりも若干小さくしておく。
【0013】スリーブ素材(1)の材料は特に限定され
ないが、本実施形態では、スリーブ素材(1)として粉
末冶金を焼結したものを用いる。この他、スリーブ素材
(1)は、鋳鉄、合成樹脂、セラミック等を焼結又は発
泡成形した多孔質体で形成したり、あるいは上述した黄
銅やアルミ合金等の軟質金属で形成してもよい。
【0014】以上の装置において動圧溝は以下の手順で
形成される。先ず、図1に示すように、適当な供給装置
(図示せず)を用いて膨張部材(6)の外周側にスリー
ブ素材(1)をはめ込む。この時には、スリーブ素材
(1)の一端面を主軸(2)に嵌合固定した位置決め部
材(9)の位置決め面(9a)に押し当ててスリーブ素材
(1)と成形部(8)との位置出しを行う。次に、シリ
ンダ(4)のピストン(9)を主軸(2)先端側(図面
右側)に移動させる。これにより、充填空間(7)の油
圧が上昇し、膨張部材(6)が外周側に膨らむ(拡径す
る)ので、スリーブ素材(1)の内径面に膨張部材
(6)の成形部(8)が押付けられる。その結果、スリ
ーブ素材(1)の内径面に成形部(8)の凸部(8a)に
対応した形状の動圧溝(軸方向に傾斜している)が転写
され、同時に凹部(8b)によって所定径の軸受面が形成
される。シリンダ(4)の加圧力は、規定深さの動圧溝
が精度よく得られるよう、当該溝深さ、スリーブ素材
(1)の寸法、あるいはその材料特性等を考慮して適正
値に決定される。
【0015】その後、ピストン(9)を後退させて充填
空間(7)の油圧を減少させ、膨張部材(6)を初期状
態まで縮径させる。これにより、スリーブ素材(1)と
膨張部材(6)の間に僅かな隙間が形成されるので、ス
リーブ素材(1)は膨張部材(6)から簡単に抜き取る
ことができ、抜き取りに伴ってスリーブ素材(1)の内
径面に転写された動圧溝が崩れることもない。
【0016】こうして取り出されたスリーブ素材(1)
を潤滑油や潤滑グリースの含浸工程に移送して潤滑油等
を含浸させることにより、流体軸受装置のスリーブが形
成される。
【0017】このように本発明によれば、シリンダを一
方向(本実施形態では水平方向)に駆動すれば加工で
き、従来方法で必須の回転機構や制御の必要な送り機構
等が不要となる。したがって、機構を簡素化することが
でき、加工コストを安価に抑えつつ大量加工することが
できる。
【0018】また、従来方法のように転造によって隆起
部が生じることもないので、その除去加工が不要とな
る。したがって、除去加工用の設備を省略でき、加工時
間の短縮化も図ることができる。さらには、スリーブを
チャックすることなく加工できるため、チャックによる
スリーブの変形を防止することができる。
【0019】以上の説明では、凸部(8a)による動圧溝
の成形と、凹部(8b)による軸受面の成形とを同時に行
う場合を例示したが、凸部(8a)のみで動圧溝を形成し
(この時、凹部(8b)はスリーブ素材の内径部に加圧し
ない)、その前工程または後工程のサイジング等によっ
て軸受面を形成するようにしてもよい。
【0020】なお、シリンダ(4)の駆動方法は、ねじ
を使って人手で押し込む他、外部に配置した適当な駆動
装置を利用してもよい。また、作動流体も油に限らず、
種々の流体が使用可能である。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、機構を簡
素化して加工コストの低減および加工時間の短縮化を図
ることができる。また、チャックによるスリーブの変形
も生じることがなく、高品質のスリーブを安定して提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の断面図である。
【図2】主軸の拡大正面図である。
【図3】従来方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 スリーブ素材 2 主軸 3 油溜り 4 加圧手段(シリンダ) 5 油通路 6 膨張部材 7 充填空間 8 成形部 8a 凸部 9 ピストン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性的に拡径可能である環状の膨張部材
    の外周面に軸方向に傾斜した凹凸を有する成形部を形成
    すると共に、膨張部材の内径側に作動流体を満たした充
    填空間を設け、膨張部材の成形部にスリーブ素材を供給
    した後、充填空間内の作動流体を加圧して膨張部材を拡
    径させ、これによりスリーブ素材の内径部に膨張部材の
    成形部を押付けて当該内径部に成形部の凸部に対応した
    形状の動圧溝を形成し、その後、前記充填空間を減圧し
    て膨張部材を縮径させてからスリーブ素材を膨張部材か
    ら離型することを特徴とする動圧溝の形成方法。
  2. 【請求項2】 弾性的に拡径可能であり、且つ外周面に
    軸方向に傾斜した凹凸を有する成形部を形成した環状の
    膨張部材と、膨張部材の内径側に作動流体を満たして配
    置された充填空間と、充填空間内の作動流体を加圧する
    加圧手段とを具備し、 充填空間内の作動流体を加圧手段で加圧して膨張部材を
    拡径させ、これにより膨張部材の成形部に供給したスリ
    ーブ素材の内径部に成形部を押付けて当該内径部に成形
    部の凸部に対応した形状の動圧溝を形成し、その後、充
    填空間を減圧して膨張部材を縮径させてからスリーブ素
    材を膨張部材から離型するようにした動圧溝の形成装
    置。
JP7574697A 1997-03-27 1997-03-27 動圧溝の形成方法および形成装置 Withdrawn JPH10263735A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113510165A (zh) * 2021-08-05 2021-10-19 保隆(安徽)汽车配件有限公司 一种圆管整圆模具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113510165A (zh) * 2021-08-05 2021-10-19 保隆(安徽)汽车配件有限公司 一种圆管整圆模具
CN113510165B (zh) * 2021-08-05 2023-08-01 保隆(安徽)汽车配件有限公司 一种圆管整圆模具

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