JP2006157756A - 画像処理装置およびその方法およびその記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像処理装置において、出力装置の粒状性を獲得し、各可変範囲を満足する階調特性範囲を算出し、算出された可変範囲内において決定された階調特性を用いた色変換を行うことで、階調の好ましさと粒状性を軽減する。
【解決手段】入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、出力機器の出力明度と対応する粒状性情報を記憶する粒状性情報記憶手段と、該出力機器の出力明度情報を記憶する明度階調情報記憶手段と、粒状性情報を抽出する粒状性情報抽出手段と、あらかじめ設定されている明度階調特性条件および粒状性条件と可変範囲を算出する階調制御点可変範囲算出手段と、該階調制御点の可変範囲に応じて階調制御点を設定する階調制御点設定手段と、出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する色変換テーブル作成手段とを具備することを特徴とする画像処理装置。
【選択図】図2

Description

入力手段によって入力されたカラー画像信号を出力手段によって出力する際の色補正処理において、補正後の出力画像における粒状感を最適化する技術に係る画像処理装置およびその方法およびその記録媒体に関する。
出力機器によって出力された画像を評価する基準のひとつとして、画像のざらつき感(粒状性)があげられる。一般的にざらつき感のない画像が好ましい画像として評価される傾向にある。特にハイライト部や人肌については、ざらつき感についてとくに敏感になるため、このような再現領域におけるざらつきを抑えた画像にすることが望まれる。ざらつき感に影響する要素としてプリンタの持つ画像解像度、印刷に用いるインク等の一ドットの大きさ(インクドット径)がある。
従来、粒状性の向上については、出力機器における分解能を向上する手法として、ドット径の縮小した「小ドット径インク」の使用やインク濃度を薄めた「淡インク」を使用した解決が図られている。しかしながら、小ドット径インクを使用することによって濃度の低い領域(ハイライト部)については、ざらつき感が大幅に向上されるが、小ドット径インクのみでは濃度の高い領域の再現において必要な面積を埋めるための処理時間がかかってしまい非効率的であることから、従来のようにざらつきが目立ちやすい「大ドット径インク」も合わせて使用する必要があり、中〜高濃度領域における小ドット径インクと大ドット径との切り替え部において粒状性が目立つことになる。
同様に、淡インクを使用することによって濃度の低い領域(ハイライト部)については、ざらつき感が大幅に向上されるが、淡インクによって再現可能な濃度以上の濃度の高い領域の再現には、従来のようにざらつきが目立ちやすい濃度のある「濃インク」を使用しなければならず、中〜高濃度領域における淡インクと濃インクの両者を使用する切り替え部において粒状性が目立つことになる。さらにプリンタにおいては、紙の吸水特性などに起因するインクのにじみ、あふれなど回避するために単位面積あたりの使用するインク量に制限が設けられるため、中〜高濃度領域における粒状性の低減に淡インクを多量に使用できない場合もある。従来の入力カラー画像信号を出力機器における画像信号に変換した後、出力機器によって出力するにおいて、このようなインクの切り替えに生じる粒状性を低減させるために、特許文献1において、粒状感を軽減させる設定においては、色変換処理に用いるルックアップテーブルにおいて淡濃度インクを通常よりも多用する色変換テーブルをあらかじめ準備し、通常の色変換テーブルと切り替える手法が提案されている。
特開2002−27269号公報
しかしながら、色補正処理において出力される画像のメリハリ感(コントラスト)、全体的な明るさを決定するため明度による階調特性を決定するにおいて、粒状性が目立ちやすい領域やインクの切り替え部分が強調されるような階調特性に設定されてしまうと、従来例のように粒状性を低減した色変換テーブルを使用しても出力される画像において粒状性が目だってしまうという問題がある。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、
あらかじめ色変換テーブルによって決定された出力機器の粒状性情報に基づいて、出力階調特性を決定するにおいて、明度変化における粒状性の変化についてあらかじめ許容範囲を設定し、また、明度階調特性についてもあらかじめ画像を最適な階調に出力するための許容範囲を設定し、粒状性および明度階調について両者の許容範囲内に収まるように、プリンタにおける出力階調特性の決定を行う。決定された階調特性を用いて、入力信号を出力信号に色変換することによって、粒状性を軽減すると同時に画像の明度階調特性を最適化した色再現を実現する色変換処理を行うことを目的とする。
上記問題を解決し、目的を達成するための一手段として、本発明は以下の構成を備える。
本発明の画像処理装置は、入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、該出力信号を出力する出力機器の出力明度と対応する粒状性情報を記憶する粒状性情報記憶手段と、該入力信号値と該入力信号における該出力機器の出力明度情報を記憶する明度階調特性情報記憶手段と、該粒状性情報を用い指定された階調特性情報における粒状性情報を抽出する粒状性情報抽出手段と、あらかじめ設定されている明度階調特性条件および粒状性条件と該粒状性信号情報とを用い階調特性制御点の可変範囲を算出する階調制御点可変範囲算出手段と、該階調制御点の可変範囲に応じて階調制御点を設定する階調制御点設定手段と、該設定された階調制御点に基づき該入力色信号に対し出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する色変換テーブル作成手段と、該粒状感軽減ルックアップテーブルによる色変換を行う色変換手段とを具備することを特徴とする。
本発明の画像処理方法は、入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、該出力信号を出力する出力機器の出力明度と対応する粒状性情報を記憶する粒状性情報記憶工程と、該入力信号値と該入力信号における該出力機器の出力明度情報を記憶する明度階調特性情報記憶工程と、該粒状性情報を用い指定された階調特性情報における粒状性情報を抽出する粒状性情報抽出工程と、あらかじめ設定されている明度階調特性条件および粒状性条件と該粒状性信号情報とを用い階調特性制御点の可変範囲を算出する階調制御点可変範囲算出工程と、該階調制御点の可変範囲に応じて階調制御点を設定する階調制御点設定工程と、該設定された階調制御点に基づき該入力色信号に対し出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する色変換テーブル作成工程と、該粒状感軽減ルックアップテーブルによる色変換を行う色変換工程を有することを特徴とする。
本発明の画像処理記録媒体は、入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、該出力信号を出力する出力機器の出力明度と対応する粒状性情報を記憶する粒状性情報記憶機能と、該入力信号値と該入力信号における該出力機器の出力明度情報を記憶する明度階調特性情報記憶機能と、該粒状性情報を用い指定された階調特性情報における粒状性情報を抽出する粒状性情報抽出機能と、あらかじめ設定されている明度階調特性条件および粒状性条件と該粒状性信号情報とを用い階調特性制御点の可変範囲を算出する階調制御点可変範囲算出機能と、該階調制御点の可変範囲に応じて階調制御点を設定する階調制御点設定機能と、該設定された階調制御点に基づき該入力色信号に対し出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する色変換テーブル作成機能と、該粒状感軽減ルックアップテーブルによる色変換を行う色変換機能とを実現するプログラムを記録することを特徴とする。
また、前記粒状性情報を人間にとって最も敏感である明度に限定することで、粒状性軽減ルックアップテーブルを1Dルックアップテーブルとして作成することを特徴とした。
本発明によれば、入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、出力装置の粒状性を獲得し、階調特性と粒状性変化について可変範囲を設定し、各可変範囲を満足する階調特性範囲を算出し、算出された可変範囲内に色変換に用いる階調特性を決定する。決定した階調特性を用いた色変換を行うことで、階調の好ましさと粒状性を軽減する最適化された出力画像を実現する色変換処理を行うことができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
本発明における概要、構成について、図1に示されるブロック図を参照しながら説明する。
101はCPUであり、ROM102に記憶されている情報データや制御プログラム、OS(オペレーティングシステム)、アプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)、カラーマッチング処理モジュール、デバイスドライバ等に従って、RAM103、操作部104、画像処理部105、モニタ106、入力デバイス107、出力デバイス108の各種制御を行う。107は入力デバイスであり、CCDセンサを含むイメージスキャナ等の画像読取装置や測色装置によって出力装置の色空間情報データや粒状性情報データを、ホストコンピュータに入力する。108は出力デバイスであり、インクジェットプリンタ、熱転写プリンタ、ドットプリンタ等によって画像を出力する。RAM103は各種制御プログラムや操作部104から入力されるデータの作業領域及び一時待避領域である。104は操作部であり、出力デバイス設定部107の設定やデータの入力を行う。105は画像処理部であり、本発明における粒状性情報に基づく階調情報範囲設定や、設定された粒状性範囲情報を用いた色変換処理を含む画像処理を行う。
106はモニタであり、画像処理部105の処理結果や操作部104で入力されたデータ等を表示する。
画像処理部105においては、図2に示されるように、端子201を通じて獲得された入力信号情報を格納する入力信号格納部202と、出力信号を出力する出力機器の出力明度と対応する粒状性情報データを端子213を通じて取得し格納する粒状性情報格納部203と、入力信号値に対する出力機器の出力明度情報(階調特性)を端子214を通じて取得し格納する出力明度階調情報格納部204と、粒状性情報格納部203に格納された粒状性情報を用いて出力機器の出力明度に対する粒状性を獲得する粒状性情報抽出部205と、出力機器が出力する階調特性を決定する階調特性制御点を設定する階調制御点設定部207と、階調制御点により設定される明度階調特性についての可変範囲を格納する明度階調特性可変範囲格納部208と、階調特性に対する粒状性の変化についての可変範囲を格納する粒状性可変範囲格納部206と、階調特性可変範囲格納部208および粒状性可変範囲格納部206に格納された階調特性可変範囲情報および粒状性可変範囲情報より、出力装置において設定可能な階調特性の範囲を算出する出力階調特性範囲獲得部209と、設定可能な階調特性の範囲内において階調制御点設定部207により決定された階調特性に基づいて、入力色信号に対し出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する補正テーブル作成部210と、粒状感軽減ルックアップテーブルを使用して入力信号格納部202に格納された入力画像信号について、色補正処理を行う色補正処理部211によって構成される。
さらに、画像処理部105における色変換部212において補正された入力信号に対して、図1における出力デバイスであるプリンタ108の出力信号への変換を行い、プリンタ108によって出力する。
以上、本実施例によれば、RGB色空間情報をもつ画像データをプリンタによって出力するにおいて、出力装置における粒状性を獲得し、あらかじめ設定された粒状性可変範囲および階調特性可変範囲において、両可変範囲を満足する粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成し、作成したルックアップテーブによって適宜色補正を行うことによって、出力装置における画像出力において、明度階調特性の好ましさを実現しかつ粒状性を軽減した最適な画像を実現することができる。
以下、本発明における処理について詳細に記述する。
図2にしめす構成をもつ本実施例における処理を、図3に示すフローチャートによって説明する。
ステップS301において、プリンタにおける明度階調特性情報として次のような図4に示される構成を持つプリンタ出力プロファイルを獲得する。
・プリンタ出力プロファイル
プリンタ出力プロファイルとは、入力信号RGB色情報と、出力デバイス108であるプリンタによって出力される色との対応を示したものである。本実施形態におけるプリンタ出力プロファイルは、R、G、Bの各色情報が等しい入力(以降、プリンタ入力グレーレベルという)に対する出力デバイス108の出力明度(以降、プリンタ出力明度)の関係(以降、プリンタ出力階調特性)を示すものであって、ルックアップテーブル、あるいは近似式のパラメータなどの形式で記録されたデータのことをいう。なお、本実施形態では出力デバイス出力明度としてCIELAB色空間におけるL*値と使用するが、これに限るものではなく、明度に相当する量であればどのようなものであってもよい。
図4は、離散的な入力RGB信号値401に対する出力明度L*値402を記述した参照テーブル形式であるプリンタ出力プロファイルの一例を示した図である。したがって本実施例において任意の入力RGB信号に対する出力明度L*を算出する際には、プリンタ出力プロファイルを参照し適宜補間処理を用いて出力明度L*を獲得するものとする。
ここで、プリンタ出力プロファイルに記録されるプリンタ出力階調特性の例を図5に示す。
ステップS302において、獲得されたプリンタ出力プロファイルは、出力明度階調情報格納部204に格納する。
ステップS303において、プリンタにおける粒状性情報として次のような図6に示される構成を持つプリンタ粒状性プロファイルを獲得する。
・プリンタ粒状性プロファイル
プリンタ粒状性プロファイルとは、出力デバイス108におけるプリンタ出力明度と、出力デバイス108がその明度に対応する出力をおこなったときの粒状性との関係(以降、プリンタ粒状特性)を示すものであり、ルックアップテーブルや近似式のパラメータなどの形式で記憶されたデータのことをいう。ここで粒状性とは、人間が印刷物を観察したときの粒状感を数値化したものであり、これに該当するものであればどのようなものであってもよい。本実施形態では、式1で与えられるRMS粒状度σを使用する。
式1において、L(x)は粒状度測定領域を走査したi番目の明度、Nは粒状度を測定するにあたりサンプリングしたデータ数、Lavは粒状度測定領域内での平均明度(プリンタ出力明度に相当する)である。
RMS粒状度の獲得については、あらかじめ粒状性を測定するためのパッチデータを準備しておき、出力デバイスであるプリンタによって出力しておく。粒状性測定用パッチの一例を図7に示す。図7は、白色から黒色に渡る離散的なRGBグレイデータについて粒状性を測定するに十分な大きさを持つ矩形領域702を設定した画像データによるパッチ画像702である。出力したパッチ画像について図1における入力デバイス107である測定機器によって測定を行い、測定した結果に対して式1を適用することによって、出力デバイスによって出力されたグレイデータにおける粒状性をプリンタ粒状性として獲得する。
プリンタ粒状特性の例を図8に示す。
そして図6は、パッチから得られる離散的なプリンタの出力明度601に対して、獲得されたプリンタ粒状度σ602を格納した参照テーブル形式であるプリンタ粒状性プロファイルの一例を示した図である。
本実施例において任意のプリンタ出力明度L*値に対するプリンタ粒状性を算出する際には、プリンタ粒状性プロファイルを参照し適宜補間処理を用いて図8に示されるようなプリンタ粒状性を獲得するものとする。ここで、任意のプリンタ出力明度L*値に対するプリンタ粒状性の算出は、粒状性情報抽出部205において、粒状性情報格納部203に格納された粒状性情報および出力明度階調格納部204に格納された明度階調特性情報を参照して算出される。
ステップS304において獲得されたプリンタ粒状性プロファイルは、粒状性情報格納部203に格納する。
ここで、入力信号に対するプリントの出力明度階調特性情報について、出力階調特性の明度階調特性の傾き(コントラスト)や再現明度について出力画像が好ましく再現される範囲が、あらかじめ明度階調特性可変範囲として設定され、明度階調特性可変範囲格納部208に格納されている。
本実施例において、入力をプリンタ入力グレーレベルRGB値とし、出力をプリンタ出力明度とする出力階調特性を示す曲線は図9に示されるような白色点P1(902)から黒色点P5(906)間における階調制御点P2(903)〜P4(904)によって、その階調特性曲線が制御される。図10において示されるように、各階調制御点P2〜P4に対して再現明度範囲1003〜1005や局地的接線の傾きについて可変範囲がそれぞれ設定されている。再現明度範囲1003〜1005によって設定可能な出力明度階調の上限階調曲線1001および下限階調曲線1002のようになる。さらに、各階調制御点P2〜P4における局地的接線の傾きが設定されれば、設定可能な出力明度階調はさらに限定されることになる。図10における各制御点P2〜P4が、再現明度範囲や局地的接線の傾きの可変範囲においてが設定されると、各制御点P1〜P5間を骨格とするスプライン曲線などを用いて平滑化した曲線901を出力階調特性曲線情報として設定する。なお、求められた曲線901について、最終的に入力信号に対するプリンタ出力明度を記述したルックアップテーブルの形式に変換し、出力階調特性情報として設定してもよい。出力階調特性情報の決定については、ルックアップテーブルや近似式のパラメータなどの形式について可変範囲を設定し、出力階調特性情報の決定する手法であっても、なんら問題はない。
図11に、明度階調特性可変範囲データの一例を示す。
図11において、先に図10において示される各階調制御点における再現明度範囲および水平線を0度としたときの局地的接線の傾きの範囲について参照テーブルの形式で可変範囲が記述されている。
階調制御点1101における再現明度範囲下限値1102、再現明度範囲上限値1103、局地的接線の傾き下限幅値1104、局地的接線の傾き上限幅値1105である。
次に、プリンタの出力における粒状性を軽減する手法について以下に説明する。
本実施例においては、第一に、上記粒状性情報格納部に格納されたプリンタ粒状プロファイルをもとに、粒状性を軽減する出力明度変換テーブルを作成する。
以下図8、図17、図18および図16に示されるフローチャートに従って、プリンタの出力における粒状性を軽減する出力明度変換テーブルの作成方法を説明する。
図16は出力明度変換テーブル作成方法を説明するフローチャートである。
ステップS1601において、粒状性情報格納部203に格納されたプリンタ粒状プロファイルを獲得する。
ステップS1602において、ステップS1601において獲得されたプリンタ粒状プロファイルである図8に示されるプリンタ粒状特性801に対して、プリンタ粒状特性801に対する粒状性の視覚限界レベル802を設定する。視覚限界レベルとは、プリンタ粒状特性において、人間が粒状感を感じることのできる限界の粒状性レベルを意味するものである。粒状性の尺度としてRMS粒状度を用いた場合には、この視覚限界レベルよりも粒状性が大きい場合には出力画像に粒状感が感じられ、小さい場合には出力画像に粒状感は感じられないとされる。
ステップS1603において、プリンタ粒状特性801において、粒状性が視覚レベル802よりも大きいプリンタ出力明度の範囲を求める。例えば、図8に示すプリンタ粒状特性801では、プリンタ出力明度におけるa1〜a2の範囲A、a3〜a4の範囲Aにおいて粒状性が視覚限界レベルよりも大きくなっている。よって、範囲A、Aを特定するa1,a2,a3,a4に対応する明度をプリンタ粒状プロファイルより求める。
ステップS1604において、粒状性が視覚限界レベル以上の領域における傾きと、それ以外の領域における傾きを式2、式3からそれぞれ求める。
ここで、NはステップS1603において検出された領域の数、Aiはi番目の領域における領域の幅、Dはプリンタ出力明度のとり得る範囲全体の幅を意味している。
ステップS1605において、ステップS1603、S1604において求めた領域情報と、傾き情報とから出力明度変換テーブルの制御ポイントを求める。図8に示したプリンタ粒状特性801から、この明度変換テーブルの制御ポイントを求めた例を図18に示す。以下、図18を用いてステップステップS1605の処理を説明する。
図18において、横軸は明度変換テーブルに入力される変換前プリンタ出力明度、縦軸は、出力明度変換テーブルによって変換された後の変換後プリンタ出力明度である。また、min、maxは、それぞれプリンタ出力明度の最小値、最大値を意味しており、縦軸おけるmin,max、横軸におけるmin,maxはそれぞれ同じ値をとる。まず、変換前プリンタ出力明度において、min以上でa1より小さい領域は、粒状性が限界レベルよりも小さい領域であるので、点Pmin(min,min)を通る、式3で示される傾きの直線を考え、この直線上の点P(a1,b1)を求める。すなわち、変換前プリンタ出力明度a1にたいする変換後出力明度b1を下式にてもとめる。
つぎに、変換前プリンタ出力明度がa1以上でa2より小さい領域は、粒状性が限界レベルよりも大きい領域であるので、点P(a1,b1)を通り、傾きが式2で与えられる直線を考え、点P(a2,b2)を求める。すなわち、変換前プリンタ出力明度a2に対する変換後出力明度b2を下式にてもとめる。
以下、同様に点P(a3,b3)、P(a4,b4)を求め、点Pmin(min,min)、P(a1,b1)、P(a2,b2)、P(a3,b3)、P(a4,b4)、P(a5,b5)、Pmax(max,max)を出力明度変換テーブルの制御ポイントとする。
最後に、ステップS1606において、ステップS1605にて求めた各制御ポイントをスプライン曲線などで補間し、図18に例として示す出力明度変換テーブルを作成する。図18の例では、破線で示す曲線がステップS1606において補間された出力明度変換特性となる。
以上に述べた出力明度変換テーブルを用い、プリンタ出力明度を変換することによって粒状性が軽減される様子を図17に示す。図17における(a)はプリンタ出力明度を変換する前のプリンタ粒状特性であり、(b)は出力明度変換テーブル、(c)はプリンタ出力明度が出力明度変換テーブルによって変換された後のプリンタ粒状特性である。図17に示すように、(a)における視覚限界レベルよりも大きい粒状性をもつプリンタ出力明度範囲Aは、対応する出力明度変換テーブル(b)における領域の傾きを1より小さく設定ことで、(b)において視覚限界レベルよりも大きい粒状性をもつプリンタ出力明度範囲Bに圧縮することができる。すなわち、粒状性が視覚限界以上となるプリンタ出力明度範囲は、その範囲における出力明度変換テーブルの傾きに応じた比率(以降、粒状性圧縮率と称す)で圧縮される。
なお、ステップS1605における出力明度変換特性が設定された後、本実施例においては、出力明度変換特性によって決定されるプリンタの出力明度階調特性について階調制御点設定部において図9に示す階調制御点を用いて設定することで、上記粒状性軽減条件を満たすプリンタの出力明度階調特性曲線として扱うこととする。
上記手法により、プリンタの粒状性を軽減するための出力明度変換特性に基づいた出力階調特性曲線が決定されるが、あくまでも粒状性を軽減する観点から決定された出力階調特性曲線であるため、この出力階調特性曲線が、先に述べた明度階調変化における可変範囲を常に満たしているとは限らない。したがって、本実施例においては、上記プリンタの出力における粒状性を軽減する手法において設定される粒状性の視覚限界レベルについて、粒状性が十分に軽減されると認められるレベルについて可変範囲を設定しておき、可変範囲内において視覚限界レベルを設定できるものとする。そして、前記視覚限界レベルの可変範囲は、あらかじめ粒状性可変範囲情報として粒状性可変範囲格納部に格納されている。
図12において、粒状性可変範囲格納部に格納されている粒状性可変範囲情報の一例を示す。
粒状性可変範囲情報1201は、粒状性の視覚限界レベルの上限格納メモリ1202と下限メモリ1203にそれぞれ格納される。
図12に示される粒状性可変範囲情報の粒状性の視覚限界レベルの上限値1202および下限1203値を用いた、可変範囲を満足する出力階調特性の算出結果を図10と同様の表示となるように表した結果を図13にしめす。図13における階調特性曲線1301および1302は、粒状性可変範囲情報による可変範囲である。
図13に示される出力階調特性曲線1001および1002は、明度可変範囲を用いた出力明度階調の設定可能範囲である。明度可変範囲による出力明度階調の設定可能範囲に対して、粒状性可変範囲を用いた出力明度階調の設定可能範囲の一部が外れてしまっている。
このような場合においては、プリンタ出力画像における粒状性について、十分目立たないといえるが、明度階調変化について歪みが生じてしまい、プリンタ出力画像の明度階調について好ましくなくなってしまう。従って、粒状性可変範囲においては、出力階調特性が設計可能であっても、明度階調の好ましさから、明度可変範囲から外れたプリンタ出力階調特性は用いないことが望ましい。
従って、プリンタにおける出力階調特性曲線については、粒状性可変範囲を用いた出力明度階調の設定可能範囲と明度可変範囲を用いた出力明度階調の設定可能範囲の重なり合う領域内において、プリンタ出力階調特性を設定すればよい。
明度階調特性可変範囲格納部208に格納された明度についての明度階調特性可変範囲内において設定され得る出力階調特性曲線による領域と、粒状性可変範囲格納部206に格納された粒状性可変範囲を出力階調特性曲線による領域の両者を満足するものを、本実施例における出力階調特性の総合的な可変範囲であると決定する。
図14においては、図13における粒状性可変範囲格納部に格納された粒状性可変範囲を満たす出力階調特性曲線1301および1302と、明度階調特性可変範囲格納部208に格納された明度についての明度階調特性可変範囲内において設定され得る出力階調特性曲線1001および1002の重なりあう領域1401が出力階調特性の総合的な可変範囲として決定される。
そして、決定された出力階調特性の総合的な可変範囲に基づいて、図9に示される階調制御点P2〜P4についての明度再現領域や局地的接線の傾きが設定される。
図15において、出力階調特性の総合的な可変範囲として設定された、階調制御点の設定範囲を格納するメモリの一例を示す。
上記における図11において、明度階調特性可変範囲として設定されている階調制御点の設定範囲明度上限値1402、明度下限値1403に対して、図15における階調制御点における明度上限1502、下限値1503が、総合的な可変範囲の値に変更されている。プリンタにおける出力階調特性は、図15に示される階調制御点の設定範囲内において各制御点における値が設定され、階調制御点に基づく出力階調特性として決定されることになる。
もしくは、粒状性可変範囲格納部に格納された粒状性可変範囲において設定され得る出力階調特性曲線について、階調特性可変範囲格納部に格納された明度についての出力階調特性可変範囲を満たす出力階調特性曲線について、本実施例における出力階調特性の総合的な可変範囲であると決定してもよい。
いずれかの手法を用いて、出力階調特性範囲獲得部において、出力階調特性の総合的な可変範囲として、新たに明度についての出力階調特性可変範囲もしくは、粒状性可変範囲が算出され、出力階調特性可変範囲としてメモリに格納される。
本実施例では前者の手法をとるものとし、粒状性可変範囲を満たす明度についての出力階調特性可変範囲として、出力階調特性制御点における制御範囲が新たに算出され、出力階調特性可変範囲としてメモリに格納される。
以上については、図3に示されるフローチャートの各ステップについてそれぞれ処理される。
ステップS305において、明度階調特性可変範囲を獲得する。
ステップS306において、粒状性可変範囲を獲得する。
ステップS307において、上記において説明した図16に示されるフローチャート処理に従い、出力階調特性可変範囲を算出する。
ステップS308において、ステップS307において設定された出力階調特性制御点における制御範囲を用いて、出力階調特性における制御点の値を決定し、プリンタにおける出力階調特性を決定する。
ステップS309において、プリンタにおける出力明度階調を、ステップS308において決定されたプリンタにおける出力階調特性曲線情報に変換する、出力明度階調変換テーブルを作成する。そして、出力明度階調変換テーブルを用いた色補正テーブルを作成する。
ここで、図21においては、補正テーブル作成部210における構成を示した図である。
階調制御点設定部207において、設定された出力階調特性可変範囲を用いて、出力階調特性における制御点の値を決定し、プリンタにおける出力階調特性を決定する。出力明度階調情報格納部204に格納されたプリント出力明度特性とプリンタにおける出力階調特性曲線情報によって、出力明度階調変換テーブル作成部2101によって、出力明度階調変換テーブルを作成する。
色補正テーブル作成部2102において、出力明度階調変換テーブルにもとづき色補正テーブルを作成する。作成された色補正テーブルは色補正テーブル格納部2103に格納される。
ステップS309において決定された出力明度階調変換テーブルに基づき色補正テーブルを作成する手法について次に説明する。
図19は色補正テーブル作成部における出力プリンタにおける出力明度階調特性、出力明度変換テーブル、色補正テーブル特性の関係を示す図である。
図20に示すフローチャートにしたがって、補正テーブル作成部210における処理を説明する。
ステップS2001において、プリンタ108のプリンタ出力プロファイルを獲得する。
ステップS2002において補正テーブル作成部210において作成された出力明度変換テーブルを獲得する。
ステップS2003〜ステップS2005において、色補正テーブルを作成する処理を図19を用いて説明する。
19において、第Iエリア、第IIIエリアの特性はステップS2001にて獲得したプリンタ出力特性であり、第Iエリアと第IIIエリアの特性は同一のものである。第IIエリアの特性は出力明度変換特性であり、補正テーブル作成部にて作成されたものである。また、第IVエリアに示される特性は、ここで作成される色補正テーブルである。まず、図19(1)に示す矢印において、プリンタに入力されるグレーレベル(変換前グレーレベル)に対するプリンタの出力明度を求める(ステップS2003)。つぎに、図19(2)に示す矢印において、明度変換テーブルによって変換された後の出力明度を求め(ステップS2004)、最後に、図19(3)に示した矢印において、変換後の出力明度を出力するのに必要なグレーレベル(変換後グレーレベル)を求める(ステップS2005)。この変換前グレーレベルに対する変換後グレーレベルの対応を記録したものが、図18に示す補正テーブルとなる。
ステップS2006において、ステップ2005において獲得された色補正テーブルを色補正テーブル格納部2103のメモリに格納する。
図3に示されるフローチャートの、ステップS310において、ステップS309において作成された色補正テーブルを用いて、色補正処理部部211において粒状性を軽減するための入力RGB信号を補正する。
入力RGB信号を補正する補正手法について、以下に説明する。
図22は、色補正処理部211の詳細ブロック構成を示す図である。まず、色補正テーブル変換部2202にて、色補正テーブル格納部2103に格納した色補正テーブルを用いて、入力信号格納部202に格納されている入力画像データの各RGB値をそれぞれ同一の色補正テーブルを用いてテーブル変換し、L*a*b*変換部2203にて色補正テーブル変換後の各RGB値をL*a*b*変換(CIELAB表色系)する。また、入力画像データの各RGB値をL*a*b*変換部2201にてL*a*b*値に変換する。次に、入力画像データの色味を変化させずに明度のみを変換するために、L*a*b*変換部2203の処理により得たL*値とL*a*b*変換部2201の処理により得たa*,b*値を用いて、L*a*b*逆変換部2204にてRGB値に逆変換する。
以上の色補正処理によって獲得されたRGB信号は色補正データ格納部2205に格納される。
なお、ここではCIELab表色系に変換し、明度成分L*のみを変換することとしたが、これに限られるものではなく、他の表色系に変換し、明度成分に相当する量を変換する処理であってもよいことはいうまでもない。
図23に示すフローチャートによって、図21に示す構成をもつ色補正処理部部211における色補正テーブルを用いた入力信号補正処理について説明する。
ステップS2301において、色補正テーブルを獲得する。
ステップ2302において、入力信号格納部に格納されたRGB画像データ入力信号を獲得する。
ステップS2303において、RGB画像データ入力信号を色補正テーブルによって変換する。
ステップS2304において、ステップS2303において変換されたRGB画像データ信号をL*a*b*値に変換する。
ステップS2305において、RGB画像データ入力信号をL*a*b*値に変換する。
ステップS2306について、ステップS2304において変換されたL*値と、ステップS2305において獲得されたa*b*によるL*a*b*値を合成する。
ステップS2307について、ステップS2306において獲得されたLab値をRGB値に逆変換する。
ステップS2308について、色補正画像データとして、ステップS2307において変換されたRGB値を格納する。
ステップS2309においてすべての画像入力RGBデータについてステップS2302からステップS2308の処理が終了したかについて判定する。
ステップS2309において未処理の画像入力RGBデータがあればステップS2302に戻り残りの画像入力RGBデータの処理を繰り返す。
ステップS2309において、すべての画像入力RGBデータについて色補正処理が終了した場合は、本フローチャートにおける色補正処理を終了する。
図3におけるステップS311において、ステップS310において補正された入力RGB信号を、色変換部212においてプリンタ出力信号であるCMYK信号に色変換処理を行う。
ステップS312において、ステップS311において色変換されたCMYK信号をプリンタ108によって出力し、出力画像を獲得する。
以上、ステップS301からステップS312におけるフローチャートに従った処理を行うことで、明度階調特性の好ましさとプリンタ出力における粒状性の軽減の両者を実現するプリンタの色補正処理を実現することができる。
[その他の実施例2]
第1の実施例において、出力階調特性の総合的な可変範囲を決定するにおいて、粒状性可変範囲を用いた出力明度階調の設定可能範囲と明度可変範囲を用いた出力明度階調の設定可能範囲の重なり合う領域内において、プリンタ出力階調特性を設定しているが、本実施例においては、粒状性可変範囲を用いた出力明度階調の設定可能範囲と明度可変範囲を用いた出力明度階調の設定可能範囲について、任意の重み付けデータを設定し、重み付けの値に基づいて出力階調特性の総合的な可変範囲を決定することを特徴とする。
本実施例においては、各階調制御点ごとに粒状性および明度階調について重み付けが設定される。たとえば、図24に示すように明度可変範囲と粒状性可変範囲の重なり合う領域がない場合や領域が小さい場合においても、明度の明るいハイライト領域における階調制御点については、粒状性に対する重み付けを大きく、シャドウ領域における階調制御点については、明度階調に対する重み付けを大きくすることによって、図25に示すような出力階調特性の総合的な可変範囲が獲得される。出力階調特性の総合的な可変範囲内において階調制御点を設定し、出力階調特性を決定することで、本発明を適用することが可能となり、出力階調特性についてより最適化された可変範囲を算出することができる。
図25は、本実施例における階調制御点P2からP4における、明度可変範囲と粒状性可変範囲について明度に変換した明度範囲である。階調制御点P2からP4において明度可変範囲2504、2505、2506と粒状性可変範囲2501、2502、2503におけるそれぞれの明度上限および明度下限について、設定された重み付け値を用いて、以下の式のような計算によって、重み付けによる明度範囲が獲得される。
明度可変範囲における明度上限値をLa,粒状性可変範囲について明度に変換した明度範囲における明度上限値をLb、明度可変範囲に対する重み付けをWa、粒状性可変範囲についての重み付けをWbとする。出力階調特性の総合的な可変範囲における明度上限Lは、
L=Wa*La+Wb*Lb
により算出される。ここで、Wa+Wb=1とする。
明度下限値においても同様に出力階調特性の総合的な可変範囲における明度下限値が算出できる。
以上、各制御点に対して設定された明度可変範囲と粒状性可変範囲における重み付け値と、明度可変範囲と粒状性可変範囲について明度に変換した明度範囲について、図26に示されるようなそれぞれの明度上限および明度下限に対して、出力階調特性の総合的な可変範囲2601の明度上限および明度下限を獲得する。各階調制御点において獲得された出力階調特性の総合的な明度上限および明度下限内において、各階調制御点を設定することによって、本実施例における明度階調特性の好ましさとプリンタ出力における粒状性の軽減の両者を実現するプリンタの色補正処理を実現することができる。
本実施例における、構成について以下に説明する。
画像処理部105においては、図27に示されるように、端子201を通じて獲得された入力信号情報を格納する入力信号格納部202と、出力部の出力信号を出力する出力機器の出力明度と対応する粒状性情報データを端子213を通じて取得し格納する粒状性情報格納部203と、入力信号値に対する出力機器の出力明度情報(階調特性)を端子214を通じて取得し格納する出力明度階調情報格納部204と、粒状性情報格納部に格納された粒状性情報を用いて出力部の出力明度に対する粒状性を獲得する粒状性情報抽出部205と、出力機器が出力する階調特性を決定する階調特性制御点を設定する階調制御点設定部207と、階調制御点により設定される明度階調特性についての可変範囲を格納する明度階調特性可変範囲格納部208と、階調特性に対する粒状性の変化についての可変範囲を格納する粒状性可変範囲格納部206と、可変領域比率格納部2701に格納されている階調特性可変範囲情報および粒状性可変範囲情報に対する重み付け値と、階調特性可変範囲格納部および粒状性可変範囲格納部に格納された階調特性可変範囲情報および粒状性可変範囲情報より、出力部において設定可能な階調特性の範囲を算出する出力階調特性範囲獲得部209と、設定可能な階調特性の範囲内において階調制御点設定部により決定された階調特性に基づいて、入力色信号に対し出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する補正テーブル作成部210と、粒状感軽減ルックアップテーブルを使用して入力信号格納部202に格納された入力画像信号について、色補正処理を行う色補正処理部211、によって構成される。
さらに、画像処理部105における色変換部212において補正された入力信号に対して、図1における出力デバイスであるプリンタ108の出力信号への変換を行い、プリンタ108によって出力する。
図29において、可変領域比率格納部2701に格納された階調特性可変範囲情報および粒状性可変範囲情報に対する重み付け値の一例を示す。
各階調制御点2901に対する階調特性可変範囲情報の重み付け値2902および粒状性可変範囲情報の重み付け値2903が、参照テーブル形式で格納されている。
本実施例における処理を図28にしめすフローチャートによって説明する。
ステップS2801において、プリンタにおける明度階調特性情報として次のような図4に示される構成を持つプリンタ出力プロファイルを獲得する。
ステップS2802において獲得されたプリンタ出力プロファイルは、出力階調情報格納部に格納する。
ステップ2503において、プリンタにおける粒状性情報として次のような図6に示される構成を持つプリンタ粒状性プロファイルを獲得する。
ステップS2804において獲得されたプリンタ出力プロファイルは、粒状性情報格納部に格納する。
ステップS2805において、明度階調特性可変範囲を獲得する。
ステップS2806において、粒状性可変範囲を獲得する。
ステップS2807において、明度階調可変範囲における重み付けデータおよび、粒状性可変範囲における重み付けデータを獲得する。
ステップS2808において、出力階調特性可変範囲を算出する。
ステップS2809において、ステップS2808において設定された出力階調特性制御点における制御範囲を用いて、出力階調特性における制御点の値を決定し、プリンタにおける出力階調特性を決定する。
ステップS2810において、ステップS2809において決定されたプリンタにおける出力階調特性曲線情報に基づき、色補正テーブルを作成する。
ステップS2811において、ステップS2810において作成された色補正テーブルを用いて、粒状性を軽減するための入力RGB信号を補正する。
ステップS2812において、ステップS2811において補正された入力RGB信号を、プリンタ出力信号であるCMYK信号に色変換処理を行う。
ステップS2813において、ステップS2812において色変換されたCMYK信号をプリンタによって出力し、出力画像を獲得する。
以上、ステップS2801からステップS2813におけるフローチャートに従った処理を行うことで、明度階調特性の好ましさとプリンタ出力における粒状性の軽減の両者を実現するプリンタの色補正処理を実現することができる。
[その他の実施例3]
<記憶媒体>
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることが出来る。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明の実施形態で共通に用いられる画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明における画像処理装置における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明における構成の一例を示した図である。 本発明におけるデータの一例を示した図である。 本発明における構成の一例を示した図である。 本発明におけるチャートの一例を示す図である。 本発明におけるデータの一例を示した図である。 本発明におけるデータの一例を示した図である。 本発明におけるデータの一例を示した図である。 本発明における構成の一例を示した図である。 本発明における構成の一例を示した図である。 本発明におけるデータの一例を示した図である。 本発明による処理結果を示す図である。 本発明における構成の一例を示した図である。 本発明における画像処理装置における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明による処理結果を示す図である。 本発明におけるデータ処理の一例を示した図である。 本発明におけるデータ処理の一例を示した図である。 本発明における画像処理装置における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明における画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明における画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明における画像処理装置における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明におけるデータの一例を示した図である。 本発明におけるデータの一例を示した図である。 本発明による処理結果を示す図である。 本発明における画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明における画像処理装置における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明における構成の一例を示した図である。
符号の説明
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 操作部
105 画像処理部
106 モニタ
107 入力デバイス
108 出力デバイス
201 端子
202 入力信号格納部
203 粒状性情報格納部
204 出力明度階調情報格納部
205 粒状性情報抽出部
206 粒状性可変範囲格納部
207 階調制御点設定部
208 明度階調特性可変範囲格納部
209 出力階調特性範囲獲得部
210 補正テーブル作成部
211 色補正処理部
212 色変換部
213 端子
214 端子
401 グレイRGB値格納メモリ
402 出力明度値L格納メモリ
601 出力明度値L格納メモリ
602 出力粒状度格納メモリ
701 粒状性測定チャート
702 パッチ
801 粒状特性
802 視覚限界レベル
901 出力階調特性曲線
902 白色点
903 階調制御点
904 階調制御点
905 階調制御点
906 黒色点
1001 明度階調可変範囲境界
1002 明度階調可変範囲境界
1003 明度階調可変範囲
1004 明度階調可変範囲
1005 明度階調可変範囲
1101 階調制御点インデックスメモリ
1102 明度階調可変範囲格納メモリ
1103 明度階調可変範囲格納メモリ
1104 明度階調可変範囲格納メモリ
1105 明度階調可変範囲格納メモリ
1201 粒状性視覚限界レベル格納メモリ
1202 粒状性視覚限界レベル上限格納メモリ
1203 粒状性視覚限界レベル下限格納メモリ
1301 粒状性可変範囲境界
1302 粒状性可変範囲境界
1401 出力階調特性可変範囲領域
1501 階調制御点インデックスメモリ
1502 明度階調可変範囲格納メモリ
1503 明度階調可変範囲格納メモリ
1504 明度階調可変範囲格納メモリ
1505 明度階調可変範囲格納メモリ
2101 出力明度変換テーブル作成部
2102 色補正テーブル作成部
2103 色補正テーブル格納部
2201 L*ab*変換部
2202 色補正テーブル変換部
2203 L*ab*変換部
2204 L*ab*逆変換部
2205 色補正データ格納部
2501 粒状性可変範囲
2502 粒状性可変範囲
2503 粒状性可変範囲
2504 明度階調可変範囲
2505 明度階調可変範囲
2506 明度階調可変範囲
2601 出力階調特性可変範囲領域
2701 可変領域比率格納部
2901 階調制御点インデックスメモリ
2902 明度可変範囲比率格納メモリ
2903 粒状性可変範囲比率格納メモリ

Claims (9)

  1. 入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、該出力信号を出力する出力機器の出力明度と対応する粒状性情報を記憶する粒状性情報記憶手段と、該入力信号値と該入力信号における該出力機器の出力明度情報を記憶する明度階調情報記憶手段と、
    該粒状性情報を用い指定された階調特性情報における粒状性情報を抽出する粒状性情報抽出手段と、あらかじめ設定されている明度階調特性条件および粒状性条件と該粒状性信号情報とを用い階調特性制御点の可変範囲を算出する階調制御点可変範囲算出手段と、該階調制御点の可変範囲に応じて階調制御点を設定する階調制御点設定手段と、該設定された階調制御点に基づき該入力色信号に対し出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する色変換テーブル作成手段とを具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像処理装置において、前記該粒状感軽減ルックアップテーブルによる色変換を行う色変換手段とを具備することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記明度階調特性条件および粒状性条件について、各条件について優先する比率を設定し、該比率に基づいて前記階調特性制御点の可変範囲を算出することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記粒状感軽減ルックアップテーブルは1次元ルックアップテーブルであることを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、該出力信号を出力する出力機器の出力明度と対応する粒状性情報を記憶する粒状性情報記憶工程と、該入力信号値と該入力信号における該出力機器の出力明度情報を記憶する明度階調情報記憶記憶工程と、
    該粒状性情報を用い指定された階調特性情報における粒状性情報を抽出する粒状性情報抽出工程と、あらかじめ設定されている明度階調特性条件および粒状性条件と該粒状性信号情報とを用い階調特性制御点の可変範囲を算出する階調制御点可変範囲算出工程と、該階調制御点の可変範囲に応じて階調制御点を設定する階調制御点設定工程と、該設定された階調制御点に基づき該入力色信号に対し出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する色変換テーブル作成工程と、該粒状感軽減ルックアップテーブルによる色変換を行う色変換工程とを具備することを特徴とする、画像処理方法。
  6. 前記粒状感軽減ルックアップテーブルによる色変換を行う色変換工程とを具備することを特徴とする、請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 前記明度階調特性条件および粒状性条件について、各条件について優先する比率を設定し、該比率に基づいて前記階調特性制御点の可変範囲を算出することを特徴とする、請求項5に記載の画像処理方法。
  8. 前記粒状感軽減ルックアップテーブルは1次元ルックアップテーブルであることを特徴とする、請求項5に記載の画像処理方法。
  9. 入力色信号を出力色信号へと変換する色変換において、該出力信号を出力する出力機器の出力明度と対応する粒状性情報を記憶する粒状性情報記憶機能と、該入力信号値と該入力信号における該出力機器の出力明度情報を記憶する明度階調情報記憶記憶機能と、
    該粒状性情報を用い指定された階調特性情報における粒状性情報を抽出する粒状性情報抽出機能と、あらかじめ設定されている明度階調特性条件および粒状性条件と該粒状性信号情報とを用い階調特性制御点の可変範囲を算出する階調制御点可変範囲算出機能と、該階調制御点の可変範囲に応じて階調制御点を設定する階調制御点設定機能と、該設定された階調制御点に基づき該入力色信号に対し出力される画像の粒状感を軽減することを目的とした粒状感軽減ルックアップテーブルを作成する色変換テーブル作成機能と、該粒状感軽減ルックアップテーブルによる色変換を行う色変換機能とを実現するプログラムを記録することを特徴とする記録媒体。
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