JP2006157504A - 圧電デバイスとガラスリッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 平板なガラスリッドに封止用の金属膜を効率よく形成することができるガラスリッドの製造方法と、そのようなガラスリッドを利用した圧電デバイスの製造方法を提供すること。
【解決手段】 圧電振動片32を収容するためのパッケージ37を気密に封止するため封止部に封止用の金属膜を備えるガラスリッド40の製造方法であって、一枚の平板なガラス薄板の少なくとも一方の面の全面に封止用の金属膜45を成膜する成膜工程と、前記封止用の金属膜上にマスクを配置してエッチングを施すエッチング工程と、前記エッチング工程後に前記ガラス薄板を複数枚重合状態で貼り合わせる重合工程と、重合状態で前記ガラス薄板を個片に切断する切断工程とを含んでいる。
【選択図】 図6
【解決手段】 圧電振動片32を収容するためのパッケージ37を気密に封止するため封止部に封止用の金属膜を備えるガラスリッド40の製造方法であって、一枚の平板なガラス薄板の少なくとも一方の面の全面に封止用の金属膜45を成膜する成膜工程と、前記封止用の金属膜上にマスクを配置してエッチングを施すエッチング工程と、前記エッチング工程後に前記ガラス薄板を複数枚重合状態で貼り合わせる重合工程と、重合状態で前記ガラス薄板を個片に切断する切断工程とを含んでいる。
【選択図】 図6
Description
本発明は、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスと、圧電デバイスに使用されるガラスリッドの製造方法の改良に関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器や圧電ジャイロセンサー等において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
図11は、従来の圧電デバイスの一例を示す一部欠栽断面図である(特許文献1参照)。
図において、圧電デバイス1は、ケースもしくはベース2の内側に圧電振動片4を接合し、ガラスリッド(上ケース)5を気密に接合した構成でなるものである。
図11は、従来の圧電デバイスの一例を示す一部欠栽断面図である(特許文献1参照)。
図において、圧電デバイス1は、ケースもしくはベース2の内側に圧電振動片4を接合し、ガラスリッド(上ケース)5を気密に接合した構成でなるものである。
この場合、ベース2とガラスリッド5の接合は、ベース2の封止部と、ガラスリッド5の封止部にそれぞれ形成した金属層7,8が、金属ロウ材層9により溶融接合されており、金属ロウ材層9は、ガラスリッド5の封止部をディッピングすることなどにより形成されていた。
しかしながら、このような構造において、従来のガラスリッド5は、圧電振動片4を収容するための凹部6を形成している。このような形態を実現するためには、フォトリソグラフィによる工程などを必要として、多大な時間やコストを要するものであった。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、平板なガラスリッドに封止用の金属膜を効率よく形成することができるガラスリッドの製造方法と、そのようなガラスリッドを利用した圧電デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的は、第1の発明にあっては、圧電振動片を収容するためのパッケージを気密に封止するため封止部に封止用の金属膜を備えるガラスリッドの製造方法であって、一枚の平板なガラス薄板の少なくとも一方の面の全面に封止用の金属膜を成膜する成膜工程と、前記封止用の金属膜上にマスクを配置してエッチングを施すエッチング工程と、前記エッチング工程後に前記ガラス薄板を複数枚重合状態で貼り合わせる重合工程と、重合状態で前記ガラス薄板を個片に切断する切断工程とを含んでいるガラスリッドの製造方法により、達成される。
第1の発明の構成によれば、一枚の平板なガラス薄板を用いて、その上に封止用の金属膜を成膜するようにしたので、従来のように凹部を形成する必要はなく、工程がより簡単になり、その分コストを低減できる。
封止用の金属膜を成膜し、エッチング後に、前記平板なガラス薄板を重合して、個片に切断するようにしたので、成膜およびエッチング工程に関して複数枚の個片分を一度に処理でき、この点においても工程を効率化できる。
かくして、本発明によれば、平板なガラスリッドに封止用の金属膜を効率よく形成することができるガラスリッドの製造方法を提供することができる。
封止用の金属膜を成膜し、エッチング後に、前記平板なガラス薄板を重合して、個片に切断するようにしたので、成膜およびエッチング工程に関して複数枚の個片分を一度に処理でき、この点においても工程を効率化できる。
かくして、本発明によれば、平板なガラスリッドに封止用の金属膜を効率よく形成することができるガラスリッドの製造方法を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記封止用の金属膜がクロム、ニッケル、アルミニウムから選ばれる一種の金属であることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、前記封止用の金属膜をクロム、ニッケル、アルミニウムから選ばれる一種の金属とすることにより、パッケージ側の金属ロウ材層として、多用されるAn−Snなどと相性がよく、好適な濡れ性を発揮する封止用の金属膜を備えたガラスリッドとすることができる。
第2の発明の構成によれば、前記封止用の金属膜をクロム、ニッケル、アルミニウムから選ばれる一種の金属とすることにより、パッケージ側の金属ロウ材層として、多用されるAn−Snなどと相性がよく、好適な濡れ性を発揮する封止用の金属膜を備えたガラスリッドとすることができる。
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記封止用の金属膜が前記クロム、ニッケル、アルミニウムから選ばれる一種の金属を下地層として、その上に金または銀でなる濡れ層を設けることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、前記濡れ層を形成することで、さらに好適な濡れ性を発揮できる。
第3の発明の構成によれば、前記濡れ層を形成することで、さらに好適な濡れ性を発揮できる。
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記下地層としてのクロムと、前記濡れ層としての金または銀との間に、ニッケル、すず、から選ばれる一種の金属でなる拡散阻止層を設けることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、前記拡散阻止層を設けることにより、下地層のクロムが濡れ層に拡散して、濡れ層の濡れ性を低下させることを有効に防止することができる。
第4の発明の構成によれば、前記拡散阻止層を設けることにより、下地層のクロムが濡れ層に拡散して、濡れ層の濡れ性を低下させることを有効に防止することができる。
また、上記目的は、第5の発明にあっては、圧電振動片を収容するためのパッケージを気密に封止するため封止部に封止用の金属膜を備えるガラスリッドの製造方法であって、一枚の平板なガラス薄板を用意して、該ガラス薄板が前記パッケージに対応した大きさの個片とされた場合における該個片の一対の側縁を露出する第1のマスクを配置して、封止用の金属膜と成膜する第1の成膜工程と、前記個片のガラス薄板の他の一対の側縁を露出する第2のマスクを配置して、封止用の金属膜を成膜する第2の成膜工程とを含んでいることを特徴とするガラスリッドの製造方法により、達成される。
第5の発明の構成によれば、ガラスリッドに対応した大きさの個片とした場合におけるガラス薄板の周縁の封止部のみに、封止用の金属膜を形成するに当たり、2度の成膜工程を経る必要があるが、エッチング工程を不要とすることができ、工程は簡素化される。
したがって、本発明によっても、平板なガラスリッドに封止用の金属膜を効率よく形成することができるガラスリッドの製造方法を提供することができる。
第5の発明の構成によれば、ガラスリッドに対応した大きさの個片とした場合におけるガラス薄板の周縁の封止部のみに、封止用の金属膜を形成するに当たり、2度の成膜工程を経る必要があるが、エッチング工程を不要とすることができ、工程は簡素化される。
したがって、本発明によっても、平板なガラスリッドに封止用の金属膜を効率よく形成することができるガラスリッドの製造方法を提供することができる。
第6の発明は、第5の発明の構成において、前記封止用の金属膜が、下地層と濡れ層、もしくは下地層と拡散阻止層と濡れ層とからなることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、前記封止用の金属膜を下地層と濡れ層の2層構成とすることにより、パッケージ側の金属ロウ材層に対して、より濡れ性が向上した封止構造とすることができ、あるいは、前記封止用の金属膜を下地層と拡散阻止層と濡れ層の3層構成とすることにより、下地層の金属が濡れ層に拡散して、濡れ層の濡れ性を低下させることを有効に防止することができる。
第6の発明の構成によれば、前記封止用の金属膜を下地層と濡れ層の2層構成とすることにより、パッケージ側の金属ロウ材層に対して、より濡れ性が向上した封止構造とすることができ、あるいは、前記封止用の金属膜を下地層と拡散阻止層と濡れ層の3層構成とすることにより、下地層の金属が濡れ層に拡散して、濡れ層の濡れ性を低下させることを有効に防止することができる。
また、上記目的は、第7の発明にあっては、パッケージを気密に封止するため封止部に封止用の金属膜を備えるガラスリッドの製造方法であって、一枚の平板なガラス薄板を用意して、該ガラス薄板の一面に対してマスクを配置して、封止用の金属膜を成膜する方法であり、前記マスクとして、前記ガラス薄板が前記パッケージに対応した大きさの個片とされた場合における該個片の封止部を除く中央領域を覆う第1の部分と、前記封止部の外側で周縁部を覆う第2の部分と、前記第1および第2の部分よりも浮いた位置に引き回されて、前記第1の部分と第2の部分とをつなぐ細い接続アーム部とを備える専用マスクを使用することを特徴とする。
第7の発明の構成によれば、前記専用マスクは、前記第1の部分が、個片の平板なガラス薄板の中央部を覆うことで、この部分に前記金属膜が形成されることを阻止し、第2の部分は、前記封止部の外側で周縁部を覆うように配置されるとともに、前記接続アーム部を介して、前記第1の部分を支持することができる。この接続アーム部は、細くかつ前記第1および第2の部分よりも浮いた位置に引き回される構成であるから、成膜工程において、成膜される金属が第1の部分で遮蔽された箇所には付着せず、第1の部分と第2の部分との間である前記封止部にのみ付着することができる。かくして、1回の成膜工程で、しかもエッチングをすることなく、封止用の金属膜を形成することができる。
したがって、本発明によっても、平板なガラスリッドに封止用の金属膜を効率よく形成することができるガラスリッドの製造方法を提供することができる。
したがって、本発明によっても、平板なガラスリッドに封止用の金属膜を効率よく形成することができるガラスリッドの製造方法を提供することができる。
第8の発明は、第7の発明の構成において、前記封止用の金属膜が、下地層と濡れ層、もしくは下地層と拡散阻止層と濡れ層とからなることを特徴とする。
さらにまた、上記目的は、第9の発明にあっては、第1ないし8のいずれかの発明にかかる製造方法により製造されたガラスリッドを用いて圧電デバイスを製造する方法であって、箱状のパッケージの上端面に金属ロウ材層を形成したパッケージの内部空間に、圧電振動片を接合する接合工程と、前記パッケージを前記ガラスリッドにより気密に封止する封止工程とを含んでおり、前記封止工程においては、前記パッケージの金属ロウ材層の上に、前記ガラスリッドの前記封止用の金属膜を重ねるように載置し、加熱により前記金属ロウ材層を溶融するようにした圧電デバイスの製造方法により、達成される。
第9の発明の構成によれば、第1ないし第8の発明の各利点を活かして製造されたガラスリッドを用いて、その封止用の金属膜を利用した圧電デバイスの製造方法を提供することができる。
第9の発明の構成によれば、第1ないし第8の発明の各利点を活かして製造されたガラスリッドを用いて、その封止用の金属膜を利用した圧電デバイスの製造方法を提供することができる。
図1および図2は、本発明の各製造方法の実施形態が適用される圧電デバイスを示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図である。
これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、この圧電デバイス30は、図1および図2に示すように、パッケージ37内に圧電振動片32を収容している。パッケージ37は、図2に示すように、内部空間S1を有する箱形に形成されており、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートによる第1の基板41と第2の基板42を成形して、図示の形状とした後で、焼結して形成されている。
これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、この圧電デバイス30は、図1および図2に示すように、パッケージ37内に圧電振動片32を収容している。パッケージ37は、図2に示すように、内部空間S1を有する箱形に形成されており、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートによる第1の基板41と第2の基板42を成形して、図示の形状とした後で、焼結して形成されている。
パッケージ37の内部空間S1に露出するようにして、内側底面には、電極部31,31が形成されている。図2に示すように、この電極部31,31の上に、導電性接着剤43,43を塗布し、圧電振動片32の基部51の一端において、幅方向の両端部の端面を回り込むようにして、表裏に設けた引出し電極33,33の箇所を載置して接合している。ここで、導電性接着剤43は、エポキシ系樹脂やシリコーン系樹脂などのバインダーに、銀などの導電性のフィラーなどを含有する熱硬化性の接着剤を用いることができる。
なお、電極部31,31はパッケージ裏面の図示しない実装端子と導電スルーホールなどで接続されている。パッケージ37は、圧電振動片32を収容した後で、図2に示されているように、透明なガラス製の薄板でなり、封止部に封止用の金属膜45を設けたガラスリッド40が、パッケージ37の上端面の封止部に形成した金属ロウ材層38を利用して接合されることにより、気密に封止されている。これにより、ガラスリッド40を封止した後で、ガラスリッド40の封止部の内側の金属膜が形成されていない中央部を介して、外部からレーザ光を照射して圧電振動片32の電極などをトリミングし、周波数調整できるようになっている。
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。この圧電振動片32は、図1に示すように、パッケージ37側と固定される基部51と、この基部51を基端として、図において右に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕35,36を備えている。
各振動腕35,36の主面の表裏には、好ましくは、それぞれ長さ方向に延びる長溝をそれぞれ形成し、この長溝内に駆動用の電極である励振電極(図示せず)が設けられている。このような圧電振動片32の音叉状の外形と、各振動腕に設ける長溝は、それぞれ例えば水晶ウエハなどの材料をフッ酸溶液などでウエットエッチングしたり、ドライエッチングすることにより精密に形成することができる。なお、振動腕に必ずしも長溝を形成する必要はなく、その場合、励振電極は振動腕の主面に形成される。
各振動腕35,36の主面の表裏には、好ましくは、それぞれ長さ方向に延びる長溝をそれぞれ形成し、この長溝内に駆動用の電極である励振電極(図示せず)が設けられている。このような圧電振動片32の音叉状の外形と、各振動腕に設ける長溝は、それぞれ例えば水晶ウエハなどの材料をフッ酸溶液などでウエットエッチングしたり、ドライエッチングすることにより精密に形成することができる。なお、振動腕に必ずしも長溝を形成する必要はなく、その場合、励振電極は振動腕の主面に形成される。
上記励振電極は、長溝内と、各振動腕の側面とに形成され、各振動腕について長溝内の電極と、側面に設けた電極が対となるようにされている。そして、各励振電極は、上記した引出し電極33,33にそれぞれ引き回されている。これにより、圧電デバイス30を実装基板などに実装した場合に、外部からの駆動電圧が、各実装端子から、電極部31,31を介して圧電振動片32の各引出し電極33,33に伝えられ、各励振電極に伝えられるようになっている。
そして、長溝内の励振電極に駆動電圧が印加されることによって、駆動時に、各振動腕の長溝が形成された領域の内部の電界効率を高めることができるようになっている。
尚、圧電振動片32は、図示の音叉形状のものに限らず、例えば、水晶などの圧電材料を矩形にカットしたATカット振動片や、コンベックスタイプの振動片、枠の内側を肉薄にした所謂逆メサタイプの振動片などを使用することができる。
尚、圧電振動片32は、図示の音叉形状のものに限らず、例えば、水晶などの圧電材料を矩形にカットしたATカット振動片や、コンベックスタイプの振動片、枠の内側を肉薄にした所謂逆メサタイプの振動片などを使用することができる。
次に、ガラスリッド40の封止構造を説明する。
図2に示すように、箱状のパッケージ37の上端面をパッケージ側の封止部として、この封止部に、金属ロウ材層38が形成されている。この場合、パッケージ37が矩形であるから、ガラスリッド40もパッケージ37の上端開口に一致した形状が選択され、矩形である。
パッケージ37の金属ロウ材層38は、鉛を含有しないことで、環境汚染を防止できるものが好ましい。また、金属ロウ材層38は、図2の状態で、ガラスリッド40に悪影響を与えることなく、比較的低い温度で溶融できるものが好ましい。このような点から、金属ロウ材層38は、好ましくは、下地層としてクロムまたはニッケルを形成し、その上にハンダ層として、例えば、金錫を形成する。ハンダ層は、この金と錫の共晶ハンダの他、例えば、銀と錫の共晶ハンダ、銀ろうなどを用いることができる。
図2に示すように、箱状のパッケージ37の上端面をパッケージ側の封止部として、この封止部に、金属ロウ材層38が形成されている。この場合、パッケージ37が矩形であるから、ガラスリッド40もパッケージ37の上端開口に一致した形状が選択され、矩形である。
パッケージ37の金属ロウ材層38は、鉛を含有しないことで、環境汚染を防止できるものが好ましい。また、金属ロウ材層38は、図2の状態で、ガラスリッド40に悪影響を与えることなく、比較的低い温度で溶融できるものが好ましい。このような点から、金属ロウ材層38は、好ましくは、下地層としてクロムまたはニッケルを形成し、その上にハンダ層として、例えば、金錫を形成する。ハンダ層は、この金と錫の共晶ハンダの他、例えば、銀と錫の共晶ハンダ、銀ろうなどを用いることができる。
これに対して、蓋体であるガラスリッド40の一面、すなわち、図2の下面周縁部に沿って所定幅でなり、パッケージ37の上端部に重ねられる領域である封止部には、封止用の金属膜45が、後述する工程により形成されている。
封止用の金属膜45は、パッケージ37側の金属ロウ材層38と相性のよい金属、すなわち、濡れ性のよい金属が選択され、単層、もしくは複数層の金属層として形成されている。
図2の場合には、ガラスリッド40の封止用の金属層45は、第1層である下地層46、第2層である拡散阻止層47、第3層である濡れ層48の3層構造とされている。この場合、下地層46がクロム(Cr)、拡散阻止層47がニッケル(Ni)、濡れ層48が金(Au)で形成されている。
封止用の金属膜45は、パッケージ37側の金属ロウ材層38と相性のよい金属、すなわち、濡れ性のよい金属が選択され、単層、もしくは複数層の金属層として形成されている。
図2の場合には、ガラスリッド40の封止用の金属層45は、第1層である下地層46、第2層である拡散阻止層47、第3層である濡れ層48の3層構造とされている。この場合、下地層46がクロム(Cr)、拡散阻止層47がニッケル(Ni)、濡れ層48が金(Au)で形成されている。
封止用の金属層45の符号46で示す第1層は、セラミックスであるパッケージ37との相性がよく、第2層の金属層を成膜する上でその付着ないし接合性を高めるために設けられるが、単独でこの層だけを形成する構成としてもよい。第1層はクロムの他、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)などを選択することができる。
第2層である拡散阻止層47は、第1層にクロムを用いる場合に形成すると好ましい層である。クロムが濡れ層48側に拡散することを防止するためのバリアー層であり、ニッケルの他、例えば、ジルコニウム(Zr)、錫(Sn)などを選択することができる。
第3層である濡れ層48は、パッケージ37側の金属ロウ材層38の金錫と相性のよい金属が選択され、金の他、銀(Ag)などを選択することができる。
第3層である濡れ層48は、パッケージ37側の金属ロウ材層38の金錫と相性のよい金属が選択され、金の他、銀(Ag)などを選択することができる。
(圧電デバイスの製造方法)
次に、図1および図2で説明した圧電デバイス30の製造方法の実施形態について、簡単に説明する。図3は圧電デバイスの製造方法の実施形態の概略を示すフローチャートであり、図4ないし図6は圧電デバイスの製造方法のうちの、ガラスリッドの製造方法の第1の実施形態の工程を順次に示す図である。
先ず、圧電振動片32とパッケージ37を別々に形成する。
圧電振動片32は、例えば、水晶ウエハをフッ酸などでエッチングして、図1の形態を形成する。その後、全面に下地層のクロムまたはニッケルを成膜し、その上に金を成膜して、フォトリソグラフィの工程を経ることにより、必要な駆動電極としての励振電極と引出し電極を形成する。
パッケージ37は、グリーンシートで第1の基板41と第2の基板42を成形して図1および図2の形態に成形し、必要なパターンを形成して焼結して形成することができる。
次に、図1および図2で説明した圧電デバイス30の製造方法の実施形態について、簡単に説明する。図3は圧電デバイスの製造方法の実施形態の概略を示すフローチャートであり、図4ないし図6は圧電デバイスの製造方法のうちの、ガラスリッドの製造方法の第1の実施形態の工程を順次に示す図である。
先ず、圧電振動片32とパッケージ37を別々に形成する。
圧電振動片32は、例えば、水晶ウエハをフッ酸などでエッチングして、図1の形態を形成する。その後、全面に下地層のクロムまたはニッケルを成膜し、その上に金を成膜して、フォトリソグラフィの工程を経ることにより、必要な駆動電極としての励振電極と引出し電極を形成する。
パッケージ37は、グリーンシートで第1の基板41と第2の基板42を成形して図1および図2の形態に成形し、必要なパターンを形成して焼結して形成することができる。
圧電振動片32は、その接合前に必要により周波数の粗調整が行われる(ST1)。この周波数の粗調整は、圧電振動片32の振動腕先端に、スパッタリングなどで金属膜を付着させることにより重量を増加させることにより行われる。
パッケージ37の電極部31,31に、従来と同様に導電性接着剤43,43を塗布し、その上に図2に示すように、完成した圧電振動片32の基部51の引出し電極33,33の箇所を位置合わせして搭載し、導電性接着剤43,43を硬化させることによって、圧電振動片32を接合する(接合工程)(ST2)。
パッケージ37の電極部31,31に、従来と同様に導電性接着剤43,43を塗布し、その上に図2に示すように、完成した圧電振動片32の基部51の引出し電極33,33の箇所を位置合わせして搭載し、導電性接着剤43,43を硬化させることによって、圧電振動片32を接合する(接合工程)(ST2)。
(ガラスリッドの製造方法)
(第1の実施形態)
図4(a)に示すように、平板なガラス薄板(以下、「ガラス板」という)61を用意する。このガラス薄板61は、例えば硼珪酸ガラスなどでなる透明な、もしくはレーザ光の透過が可能な薄いガラス板であって、後述するように個片のガラスリッドを複数もしくは多数切り分けられる大きさとされたガラスウエハである(ST10)。
(第1の実施形態)
図4(a)に示すように、平板なガラス薄板(以下、「ガラス板」という)61を用意する。このガラス薄板61は、例えば硼珪酸ガラスなどでなる透明な、もしくはレーザ光の透過が可能な薄いガラス板であって、後述するように個片のガラスリッドを複数もしくは多数切り分けられる大きさとされたガラスウエハである(ST10)。
図4(b)に示すように、ガラス板61の一面の全面に封止用の金属膜45を成膜する。この場合、第1層である下地層46としてクロムを、第2層である拡散阻止層47としてニッケルを、第3層である濡れ層48として金を順次蒸着もしくはスパッタリングにより成膜する(ST11)。
次いで、図4(c)に示すように、フォトレジスト62を塗布し(ST12)、図4(d)に示すように、マスク63を配置して、露光・現像し(ST13、ST14)感光したフォトレジスト63を剥離する。その後、図5(a)に示すように、マスクを除去する。
次いで、図4(c)に示すように、フォトレジスト62を塗布し(ST12)、図4(d)に示すように、マスク63を配置して、露光・現像し(ST13、ST14)感光したフォトレジスト63を剥離する。その後、図5(a)に示すように、マスクを除去する。
続いて、図5(b)に示すように、封止用の金属膜45をエッチングする(ST15)。この場合、封止用の金属膜45は、三層あるので、層毎に順次エッチングにより不要部分を除去する。先ず、第3層である濡れ層48は、金であるから、ヨウ化カリウム溶液によりウエットエッチングを行う。次に、第2層である拡散阻止層47はニッケルであるから、塩化鉄溶液を用いてウエットエッチングする。最後に第1層である下地層46は、クロムであるから硝酸セリウムアンモニウムと過塩素酸の混合液によりウエットエッチングを行って不要部分を除去する。
次いで、残ったフォトレジストを剥離すると、図5(c)に示すように、ガラス板61に、個々のガラスリッドに対応して、それぞれ封止用の金属膜45が形成される。
次に、図6(a)に示すように、所定枚数の複数のガラス板を重合状態で、例えば、熱硬化型接着剤により貼り合わせる(ST17)。
そして、図6(b)に示すように、縦横の切断線C1,C2に沿って切断し、剥離液で重合状態から剥離させて、洗浄すると(ST19)、図6(c)に示すガラスリッド40が多数同時に形成される。このように、上述のガラスリッドの製造方法によれば、一枚の平板なガラス薄板61を用いて、その上に封止用の金属膜45を成膜するようにしたので、従来のように凹部を形成する必要はなく、工程がより簡単になり、その分コストを低減できる。また、封止用の金属膜45を成膜し、エッチング後に、ガラス板61を重合して、個片に切断するようにしたので、成膜およびエッチング工程に関して多数枚の個片分を一度に処理でき、この点においても工程を効率化できる。
次に、図6(a)に示すように、所定枚数の複数のガラス板を重合状態で、例えば、熱硬化型接着剤により貼り合わせる(ST17)。
そして、図6(b)に示すように、縦横の切断線C1,C2に沿って切断し、剥離液で重合状態から剥離させて、洗浄すると(ST19)、図6(c)に示すガラスリッド40が多数同時に形成される。このように、上述のガラスリッドの製造方法によれば、一枚の平板なガラス薄板61を用いて、その上に封止用の金属膜45を成膜するようにしたので、従来のように凹部を形成する必要はなく、工程がより簡単になり、その分コストを低減できる。また、封止用の金属膜45を成膜し、エッチング後に、ガラス板61を重合して、個片に切断するようにしたので、成膜およびエッチング工程に関して多数枚の個片分を一度に処理でき、この点においても工程を効率化できる。
次に、例えば、図示しない真空チャンバー内において、完成したガラスリッド40を、その封止用の金属膜45が形成された面をパッケージ37側に向けて、図2のように、パッケージ37の金属ロウ材層38に重ねる。
この状態で、加熱して金属ロウ材層38のハンダ層を溶融させて、ガラスリッド40により、パッケージ37を気密に封止する(ST21)。
この加熱は、リフロー工程を利用して行ってもよいし、ガラスリッド40の表面側から(外部から)レーザ光、電子ビーム、ハロゲン光ビームなどの加熱用ビームを照射して行っても良い。このような接合工程は、摂氏300度で、約1分間の加熱により行うことができ、比較的短時間で簡単に接合でき、ガラスリッド40へなんらの悪影響を与えることなく、実行することができる。
この状態で、加熱して金属ロウ材層38のハンダ層を溶融させて、ガラスリッド40により、パッケージ37を気密に封止する(ST21)。
この加熱は、リフロー工程を利用して行ってもよいし、ガラスリッド40の表面側から(外部から)レーザ光、電子ビーム、ハロゲン光ビームなどの加熱用ビームを照射して行っても良い。このような接合工程は、摂氏300度で、約1分間の加熱により行うことができ、比較的短時間で簡単に接合でき、ガラスリッド40へなんらの悪影響を与えることなく、実行することができる。
次いで、ガラスリッド40の外部から、ガラスリッド40を透過させて、レーザ光を照射し、圧電振動片32の表面の電極(駆動用の励振電極の一部もしくは、周波数調整用の錘としての金属膜)に当てて、その一部を蒸散させることにより、質量削減方式による周波数調整を行う(ST22)。これにより必要なテストを経て圧電デバイス30が完成する(ST23)。
尚、エッチング工程においては、下地層46はエッチングすることなく残しても、ST22のレーザ光による周波数調整を行うことは可能であり、必ずしも、全ての層を残らずエッチングしなくてもよい。
尚、エッチング工程においては、下地層46はエッチングすることなく残しても、ST22のレーザ光による周波数調整を行うことは可能であり、必ずしも、全ての層を残らずエッチングしなくてもよい。
図7は、第2の実施形態によるガラスリッドの製造方法を用いて、圧電デバイス30を製造する方法を示すフローチャートであり、ガラスリッドの製造方法の部分を除き、上述した圧電デバイスの製造方法と同じであるから、重複する説明は省略し、以下、相違する点だけを説明する。
図8(a)において、パッケージ37の形状に対応して、例えば矩形でなる個片のガラス薄板(以下、「ガラス板」という)71を用意する(ST31)。ガラス板71の材質は、上述したガラス板61と同じであるが、個々のパッケージの大きさに対応した個片とされている点だけが異なる。
ガラス板71を図示しない所定の治具などに収容し、図8(b)の左図に示すように、第1のマスク72をガラス板71の上に配置する。第1のマスク72は、ガラス板71(後述のように、ガラスリッドとなるもの)の一対の側縁を封止幅で露出する開口ないしスリット73,73を備えている。図示の第1のマスク72は、個片のガラス板71にひとつひとつ対応する大きさを備えたマスクである。これに限らず、ガラス板71を所定の治具により縦横に多数並んで配置させ、その上に個々のガラス板71に対しては、図示のような箇所を遮蔽するようにして、1枚で多数のガラス板71に対応させる大きさのマスクとしてもよい。ただしこの場合は、大きなマスクの中央部で浮きが生じると、マスクの遮蔽性を損なうので、大きなマスクを部分的に重量増加させて、中央部の密着性を高めるなどの工夫が必要である。
図8(b)の左図の状態で、スパッタリングもしくは蒸着により、封止用の金属膜45を成膜する(ST32)。これにより、図8(b)右図のように、ガラス板71の一対の側縁に、それぞれ帯状に封止用の金属膜45−1,45−1が形成される。
次に、図8(c)左図に示すように、ガラス板71に第2のマスク74を配置する。第2のマスク74は、第1のマスク72と同じ大きさで、第1のマスク72とは異なるガラス板71の他の一対の側縁に沿って封止幅で露出する開口ないしスリット75,75を備えている。図8(b)の左図の状態で、スパッタリングもしくは蒸着により、封止用の金属膜45を成膜する(ST33)。これにより、図8(b)右図のように、周囲縁部に沿って帯状の封止用の金属膜45を備えたガラスリッド40が形成される。
次に、図8(c)左図に示すように、ガラス板71に第2のマスク74を配置する。第2のマスク74は、第1のマスク72と同じ大きさで、第1のマスク72とは異なるガラス板71の他の一対の側縁に沿って封止幅で露出する開口ないしスリット75,75を備えている。図8(b)の左図の状態で、スパッタリングもしくは蒸着により、封止用の金属膜45を成膜する(ST33)。これにより、図8(b)右図のように、周囲縁部に沿って帯状の封止用の金属膜45を備えたガラスリッド40が形成される。
この実施形態によれば、個片としたガラス板71の周縁の封止部のみに、封止用の金属膜を形成するに当たり、2度の成膜工程を経る必要があるが、第1の実施形態と比べると、エッチング工程を不要とすることができ、工程は簡素化される。
また、第1のマスク72と第2のマスク74について、先に説明したように、多数個のガラス板71を覆う大きさとすれば、多数のガラスリッドを同時に形成することができる。
また、第1のマスク72と第2のマスク74について、先に説明したように、多数個のガラス板71を覆う大きさとすれば、多数のガラスリッドを同時に形成することができる。
図9は、第3の実施形態によるガラスリッドの製造方法を用いて、圧電デバイス30を製造する方法を示すフローチャートであり、ガラスリッドの製造方法の部分を除き、上述した圧電デバイスの製造方法と同じであるから、重複する説明は省略し、以下、相違する点だけを説明する。
図10(a)および図10(b)は、ガラス板71に専用マスク81を配置した状態を示しており、図10(a)はその概略平面図、図10(b)は図10(a)のB−B線切断端面図である。
この実施形態においても、パッケージ37の形状に対応して、例えば矩形でなる個片のガラス薄板(以下、「ガラス板」という)71を用意する(ST41)。
このガラス板71を所定の治具に収容配置して、その上に図示のように専用マスク81を配置して、封止用の金属膜45をスパッタリングまたは蒸着により成膜する(ST42)。これにより、図10(c)に示すように、周囲縁部に沿って帯状の封止用の金属膜45を備えたガラスリッド40が形成される。したがって、一度の成膜工程で封止用の金属膜45を完成することができるので、第2の実施形態よりもさらに有利である。
この実施形態においても、パッケージ37の形状に対応して、例えば矩形でなる個片のガラス薄板(以下、「ガラス板」という)71を用意する(ST41)。
このガラス板71を所定の治具に収容配置して、その上に図示のように専用マスク81を配置して、封止用の金属膜45をスパッタリングまたは蒸着により成膜する(ST42)。これにより、図10(c)に示すように、周囲縁部に沿って帯状の封止用の金属膜45を備えたガラスリッド40が形成される。したがって、一度の成膜工程で封止用の金属膜45を完成することができるので、第2の実施形態よりもさらに有利である。
このような工程を実現するために、専用マスク81は、図10(a)および図10(b)に示すように構成されている。
すなわち、専用マスク81は、ガラス板71の封止部を除く中央領域を覆う第1の部分82と、ガラス板71の封止部の外側で周縁部を覆う第2の部分83と、図10(b)から理解されるように、第1の部分82および第2の部分83よりも浮いた位置に、ループ状に引き回されて、第1の部分82と第2の部分83とをつなぐ細い接続アーム部84,84,84,84とを備えている。
すなわち、専用マスク81は、ガラス板71の封止部を除く中央領域を覆う第1の部分82と、ガラス板71の封止部の外側で周縁部を覆う第2の部分83と、図10(b)から理解されるように、第1の部分82および第2の部分83よりも浮いた位置に、ループ状に引き回されて、第1の部分82と第2の部分83とをつなぐ細い接続アーム部84,84,84,84とを備えている。
この専用マスク81は、例えば金属製であり、図10(b)に示すように、第1の部分82が、ガラス板71の中央部を覆うことで、この部分に封止用の金属膜45が形成されることを阻止し、第2の部分83は、ガラス板71の外側でガラス板71の周縁部を覆うように配置されるとともに、接続アーム部84,84,84,84を介して、第1の部分82を支持することができる。
この場合、接続アーム部は、第1の部分82が矩形であるから、その四隅にそれぞれ形成されており、細くループ状に形成されることで、第1および第2の部分82,83よりも浮いた位置に引き回される構成である。しかもある程度のバネ性を有している。このため、成膜工程においては、接続アーム部84,84,84,84が第1の部分82をしっかりとガラス板71の表面に対して押しつけるので、成膜される金属が第1の部分82に覆われた箇所には付着せず、第1の部分82と第2の部分83との間である封止部に付着することができる。このようにして、本実施形態では、1回の成膜工程で、しかもエッチングをすることなく、封止用の金属膜45を形成することができる。
なお、専用マスク81も第2の実施形態で説明したのと同様に大きなマスクとして、多数のガラス板71を処理するようにしてもよい。
なお、専用マスク81も第2の実施形態で説明したのと同様に大きなマスクとして、多数のガラス板71を処理するようにしてもよい。
本発明は上述の実施形態に限定されない。実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、圧電振動片をジャイロセンサーとして機能するようにしたもの、さらには、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、圧電振動片を利用したあらゆる圧電デバイスに適用することができる。
また、この発明は、圧電振動片をジャイロセンサーとして機能するようにしたもの、さらには、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、圧電振動片を利用したあらゆる圧電デバイスに適用することができる。
30・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、33,33・・・引出し電極、35,36・・・振動腕、37・・・パッケージ、38・・・金属ロウ材層、40・・・ガラスリッド、45・・・封止用の金属膜、43,43・・・導電性接着剤、51・・・基部
Claims (9)
- 圧電振動片を収容するためのパッケージを気密に封止するため封止部に封止用の金属膜を備えるガラスリッドの製造方法であって、
一枚の平板なガラス薄板の少なくとも一方の面の全面に封止用の金属膜を成膜する成膜工程と、
前記封止用の金属膜上にマスクを配置してエッチングを施すエッチング工程と、
前記エッチング工程後に前記ガラス薄板を複数枚重合状態で貼り合わせる重合工程と、
重合状態で前記ガラス薄板を個片に切断する切断工程と
を含んでいることを特徴とするガラスリッドの製造方法。 - 前記封止用の金属膜がクロム、ニッケル、アルミニウムから選ばれる一種の金属であることを特徴とする請求項1に記載のガラスリッドの製造方法。
- 前記封止用の金属膜が前記クロム、ニッケル、アルミニウムから選ばれる一種の金属を下地層として、その上に金または銀でなる濡れ層を設けることを特徴とする請求項2に記載のガラスリッドの製造方法。
- 前記下地層としてのクロムと、前記濡れ層としての金または銀との間に、ニッケル、すず、から選ばれる一種の金属でなる拡散阻止層を設けることを特徴とする請求項3に記載のガラスリッドの製造方法。
- 圧電振動片を収容するためのパッケージを気密に封止するため封止部に封止用の金属膜を備えるガラスリッドの製造方法であって、
一枚の平板なガラス薄板を用意して、該ガラス薄板が前記パッケージに対応した大きさの個片とされた場合における該個片の一対の側縁を露出する第1のマスクを配置して、封止用の金属膜と成膜する第1の成膜工程と、
前記個片のガラス薄板の他の一対の側縁を露出する第2のマスクを配置して、封止用の金属膜を成膜する第2の成膜工程と
を含んでいることを特徴とするガラスリッドの製造方法。 - 前記封止用の金属膜が、下地層と濡れ層、もしくは下地層と拡散阻止層と濡れ層とからなることを特徴とする請求項5に記載のガラスリッドの製造方法。
- パッケージを気密に封止するため封止部に封止用の金属膜を備えるガラスリッドの製造方法であって、
一枚の平板なガラス薄板を用意して、該ガラス薄板の一面に対してマスクを配置して、封止用の金属膜を成膜する方法であり、
前記マスクとして、前記ガラス薄板が前記パッケージに対応した大きさの個片とされた場合における該個片の封止部を除く中央領域を覆う第1の部分と、前記封止部の外側で周縁部を覆う第2の部分と、前記第1および第2の部分よりも浮いた位置に引き回されて、前記第1の部分と第2の部分とをつなぐ細い接続アーム部とを備える専用マスクを使用することを特徴とするガラスリッドの製造方法。 - 前記封止用の金属膜が、下地層と濡れ層、もしくは下地層と拡散阻止層と濡れ層とからなることを特徴とする請求項7に記載のガラスリッドの製造方法。
- 請求項1ないし8に記載のいずれかの製造方法により製造されたガラスリッドを用いて圧電デバイスを製造する方法であって、
箱状のパッケージの上端面に金属ロウ材層を形成したパッケージの内部空間に、圧電振動片を接合する接合工程と、
前記パッケージを前記ガラスリッドにより気密に封止する封止工程と
を含んでおり、
前記封止工程においては、前記パッケージの金属ロウ材層の上に、前記ガラスリッドの前記封止用の金属膜を重ねるように載置し、加熱により前記金属ロウ材層を溶融するようにした
ことを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
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JP2004345450A JP2006157504A (ja) | 2004-11-30 | 2004-11-30 | 圧電デバイスとガラスリッドの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011250390A (ja) * | 2010-04-27 | 2011-12-08 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 圧電デバイス |
CN105517361A (zh) * | 2015-12-18 | 2016-04-20 | 景旺电子科技(龙川)有限公司 | 一种含铜块pcb板中铜块的制作方法 |
CN105917202A (zh) * | 2014-01-20 | 2016-08-31 | 株式会社村田制作所 | 压电传感器 |
US9635769B2 (en) | 2012-04-10 | 2017-04-25 | Seiko Epson Corporation | Electronic device, electronic apparatus, method of manufacturing base substrate, and method of manufacturing electronic device |
-
2004
- 2004-11-30 JP JP2004345450A patent/JP2006157504A/ja not_active Withdrawn
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