JP6376794B2 - 圧電振動片および圧電振動子 - Google Patents

圧電振動片および圧電振動子 Download PDF

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Description

本発明は、圧電振動片および圧電振動子に関するものである。
携帯電話や携帯情報端末機器、電波時計等には、時刻源や制御信号のタイミング源、リファレンス信号源等として、例えば水晶を利用した圧電振動子が用いられている。従来、圧電振動子は、マウント用接着剤によって圧電振動片がパッケージに固定された状態で格納される。この場合、例えば特許文献1に記載のように、圧電振動片の主面上に形成された電極上に導電性接着剤が接着される構成が知られている。
特開2013−197801号公報
しかしながら、上述した圧電振動片は、実装時にマウント用接着剤に押し付けられるため、マウント用接着剤が圧電振動片上に濡れ広がる。そのため、圧電振動片の励振部へマウント用接着剤が付着し、クリスタルインピーダンス(CI値)の増加といった振動特性の劣化につながる。特に小型の圧電振動片や、低周波数用の圧電振動片は、振動が励振部周辺へ伝搬しやすいため、マウント用接着剤の不規則な濡れ広がりは、深刻な振動特性の劣化とばらつきの原因となる。
そこで本発明は、振動特性の安定した圧電振動片を提供するものである。また、当該圧電振動片を備えた圧電振動子を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の圧電振動片は、第1主面と第2主面とを有する圧電板と、前記第1主面および前記第2主面にそれぞれ形成された励振電極と、前記第2主面に形成され、前記励振電極に接続されたマウント電極と、前記第2主面において、前記圧電板と一体に形成された第1バンプと、を有し、前記マウント電極の少なくとも一部は、前記第1バンプの頂部に形成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、マウント電極の少なくとも一部が、第2主面から突出している第1バンプの頂部に形成されているため、マウント電極が形成された第1バンプに対して主にマウント用接着剤を付着させて圧電振動片を実装することができる。そのため、マウント電極が第2主面上に形成された場合に比べてマウント用接着剤の濡れ広がりが抑制され、振動特性の劣化やばらつきの原因となる不規則な濡れ広がりを防止できる。したがって、振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。
上記の圧電振動片において、前記第1主面および前記第2主面のうち少なくとも一方に形成された凸部を有し、前記励振電極は、前記凸部の頂部に形成されている、ことが望ましい。
この構成によれば、圧電振動片は、振動エネルギーを凸部に精度良く閉じ込めることができ、振動漏れによるCI値の増加を抑制できる。したがって、振動特性の優れた圧電振動片を得ることができる。
上記の圧電振動片において、前記凸部は、少なくとも前記第2主面に形成され、前記第1バンプの高さは、前記凸部の頂部より高く形成されている、ことが望ましい。
この構成によれば、第1バンプが第2主面に形成された凸部の頂部より高く形成されているため、凸部が形成されている場合でも、マウント用接着剤を主に第1バンプに付着させて圧電振動片を実装することができる。これにより、マウント用接着剤が濡れ広がった場合でも、第2主面に形成された凸部に付着することを防止できる。したがって、振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。
上記の圧電振動片において、前記第2主面に形成された前記励振電極と前記マウント電極とを接続する引き回し配線を有し、前記第1バンプは、圧電板の自然結晶面であるバンプ斜面を有し、前記マウント電極の少なくとも一部および前記引き回し配線の少なくとも一部のうち少なくとも一方は、前記バンプ斜面に形成されている、ことが望ましい。
この構成によれば、第1バンプの頂部と第2主面とがバンプ斜面により接続されているため、第1バンプの頂部とバンプ斜面との接続角度が緩やかになる。そのため、マウント電極および引き回し配線のうち少なくとも一方をバンプ斜面上に形成することで、第1バンプの頂部とバンプ斜面との稜線部における段切れの発生を防止できる。これにより、第1バンプの頂部に形成されたマウント電極と励振電極とをより確実に電気的に接続でき、圧電振動片の実装時において、励振電極とパッケージとをより確実に電気的に接続できる。したがって、信頼性の高い圧電振動片を得ることができる。
上記の圧電振動片において、前記圧電板は、平面視矩形状に形成され、前記第1バンプは、前記圧電板の前記第2主面における角部に形成されている、ことが望ましい。
この構成によれば、第1バンプは、第2主面の励振電極からより遠い位置に形成される。そのため、圧電振動片の実装時において、マウント用接着剤が第1バンプから第2主面に濡れ広がった場合でも、濡れ広がったマウント用接着剤が第2主面の励振電極に付着する不良をより確実に防止できる。さらに、第1バンプを励振電極からより遠くに配置することで、第1バンプにより誘発される不要振動の伝搬距離が増加し、その強度を減衰させることができるので、圧電振動片の振動特性の悪化を防止できる。したがって、より振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。
上記の圧電振動片において、前記第2主面に形成された第2バンプを有し、前記第2バンプの重心は、前記第2主面における前記励振電極を挟んで前記第1バンプの反対側に形成されている、ことが望ましい。
この構成によれば、第2バンプは、第1バンプと同様に第2主面に形成され、圧電板の厚さ方向から見て第1バンプとともに励振電極を挟むように配置される。そのため、圧電振動片の実装時において、第1バンプと同様に第2バンプもマウント用接着剤にてパッケージに接着することで、圧電振動片の実装姿勢が安定し、マウント用接着剤の濡れ広がりのばらつきを抑制できる。したがって、より振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。
上記の圧電振動片において、前記圧電板は、ATカットにより形成されている、ことが望ましい。
この構成によれば、振動特性の安定したATカット振動片を提供できる。
本発明の圧電振動子は、上記の圧電振動片と、前記圧電振動片が実装されるベース部材を有するパッケージと、を備え、前記圧電振動片は、前記第2主面を前記ベース部材に向けて前記ベース部材に実装されている、ことを特徴とする。
この構成によれば、圧電振動子は、前述した振動特性の安定した圧電振動片を備えるため、振動特性の安定した圧電振動子を得ることができる。
本発明の圧電振動片によれば、マウント電極の少なくとも一部が、第2主面から突出している第1バンプの頂部に形成されているため、マウント電極が形成された第1バンプに対して主にマウント用接着剤を付着させて圧電振動片を実装することができる。そのため、マウント電極が第2主面上に形成された場合に比べてマウント用接着剤の濡れ広がりが抑制され、振動特性の劣化やばらつきの原因となる不規則な濡れ広がりを防止できる。したがって、振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。
第1実施形態に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のI−I線における断面図、(b)は底面図である。 第1実施形態に係る圧電振動子の構成を示す断面図である。 第1実施形態の第1変形例に係る圧電振動片の底面図である。 第2実施形態に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のIV−IV線における断面図、(b)は底面図である。 第2実施形態の第1変形例に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のV−V線における断面図、(b)は底面図である。 第3実施形態に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のVI−VI線における断面図、(b)は底面図である。 第4実施形態に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のVII−VII線における断面図、(b)は底面図である。 第4実施形態に係る圧電振動子の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図の構成を説明する際には、XY´Z´座標系を用いる。このXY´Z´座標系における各軸は、後述する水晶の結晶軸のうち、X軸が電気軸であり、Z´軸が光学軸であるZ軸に対してX軸周りに35度15分だけ傾いた軸であり、Y´軸がX軸およびZ´軸に直交する軸である。また、X方向、Y´方向およびZ´方向は、図中矢印方向を+方向とし、矢印とは反対の方向を−方向として説明する。
(第1実施形態、圧電振動片および圧電振動子)
最初に、第1実施形態の圧電振動片および圧電振動子について説明する。
図1は、第1実施形態に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のI−I線における断面図、(b)は底面図である。
図1に示すように、本実施形態の圧電振動片10は、第1主面21と第2主面23とを有する圧電板20と、第1主面21および第2主面23にそれぞれ形成された励振電極51と、第2主面23に形成され、励振電極51に接続されたマウント電極55と、を有する。そして、圧電振動片10は、第2主面23において、圧電板20と一体に形成された第1バンプ47を有し、マウント電極55の少なくとも一部が、第1バンプ47の頂部47cに形成されている。
圧電振動片10は、第1主面21および第2主面23を有する圧電板20を備える。
圧電板20は、ランバード加工された人工水晶からATカットにより、所定の厚さの矩形板状に形成される。
ATカットは、人工水晶の結晶軸である電気軸(X軸)、機械軸(Y軸)及び光学軸(Z軸)の3つの結晶軸のうち、Z軸に対してX軸周りに35度15分だけ傾いた方向(Z´軸方向)に切り出す加工手法である。ATカットによって切り出された圧電板20は、周波数温度特性が安定しており、構造や形状が単純で加工が容易であり、CI値が低いという利点がある。本実施形態の圧電板20は、Z´方向の長さがX方向の長さより長くなるように形成されている。また、圧電板20は、XZ´平面に平行で+Y´方向側に形成された第1主面21と、−Y´方向側に形成された第2主面23とを有する。
また、圧電振動片10は、第1主面21および第2主面23にそれぞれ形成された励振電極51を有する。励振電極51は、第1主面21に形成された第1励振電極51aと、第2主面23に形成された第2励振電極51bと、を有する。
第1励振電極51aは、Y´方向視矩形状で、第1主面21の中央部の位置に形成されている。第2励振電極51bは、Y´方向視矩形状で、第2主面23の中央部の位置に形成されている。第2励振電極51bは、Y´方向視において第1励振電極51aと重なるように形成されている。
さらに、圧電振動片10は、第2主面23に形成され、励振電極51に接続されたマウント電極55を有する。
マウント電極55は、第1マウント電極55aおよび第2マウント電極55bを有する。第1マウント電極55aは、Y´方向視矩形状に形成され、第2主面23のうち+X側かつ−Z´側の角部であって、第2励振電極51bに重ならない位置に設けられている。第1マウント電極55aは、圧電板20の+X側の側面および−Z´側の側面のうち少なくとも一方(本実施形態では+X側の側面)に形成された第1接続部61を介して、第1主面21に形成された第1マウント裏電極65に接続されている。第1マウント裏電極65は、Y´方向視において第1マウント電極55aと重なるように形成され、引き回し配線57を介して、第1励振電極51aに接続されている。
第2マウント電極55bは、Y´方向視矩形状に形成され、第2主面23のうち−X側かつ−Z´側の角部であって、第2励振電極51bに重ならない位置に設けられている。第2マウント電極55bは、引き回し配線59を介して、第2励振電極51bに接続されている。また、第2マウント電極55bは、圧電板20の−X側の側面および−Z´側の側面のうち少なくとも一方(本実施形態では−X側の側面)に形成された第2接続部63を介して、第1主面21に形成された第2マウント裏電極67に接続されている。第2マウント裏電極67は、Y´方向視において第2マウント電極55bと重なるように形成されている。
なお、上述した励振電極、マウント電極、引き回し配線、マウント裏電極および接続部は、金等の金属の単層膜や、クロム等の金属を下地層とし、金等の金属を上地層とした積層膜などで形成されている。
また、圧電振動片10は、第2主面23において、圧電板20と一体に形成された第1バンプ47を有する。
本実施形態の圧電振動片10は、一対の第1バンプ47を備えている。第1バンプ47は、Y´方向視が例えば長円状の柱状形状で、X方向視およびZ´方向視が長方形状または台形状に形成されている。第1バンプ47の頂部47cは第2主面23と平行な平面状に形成されており、後述するマウント用接着剤との接触面積をより広く確保している。
そして、一対の第1バンプ47のうち一方の第1バンプ47aは、第2主面23のうち+X側かつ−Z´側の角部近傍に設けられ、他方の第1バンプ47bは、第2主面23のうち−X側かつ−Z´側の角部近傍に設けられる。
第1バンプ47は、圧電板20と一体に形成されている。以下に第1バンプ47の形成方法について説明する。
まず、所定の厚みの水晶ウエハの両面に、水晶のエッチングに対する耐性を有する金属層から形成されるエッチング保護層と、フォトレジスト層とを順に積層する。
次に、水晶ウエハの一方の面に設けられたフォトレジスト層に、圧電振動片10の−Y´方向から見た第1バンプ47の外形パターンを所定のフォトリソグラフィ法により形成する。このとき、水晶ウエハの他方の面に設けられたフォトレジスト層はパターニングしない。
次に、フォトレジスト層をマスクとしてエッチング保護層のエッチングを行う。そして、フォトレジスト層を剥離することで、水晶ウエハの一方の面には、第1バンプ47のY´方向視形状パターンにパターニングされたエッチング保護層が形成され、水晶ウエハの他方の面には、エッチング保護層が全面に形成される。
次に、パターニングされたエッチング保護層をマスクとして、水晶ウエハの両面をエッチングする。このとき、水晶ウエハの厚さ方向のエッチング量は、第1バンプ47の高さに一致させる。これにより水晶ウエハの一方の面に、第1バンプ47が形成される。
次に、水晶ウエハの両面のエッチング保護層を除去する。
そして、上述の方法により第1バンプ47が形成された水晶ウエハに、外形パターンによりエッチングを行って圧電板20の外形を形成し、さらに圧電板20の表面に電極を形成する。最後に、圧電振動片10を個片化し、圧電板20と一体に形成された第1バンプ47を有する圧電振動片10が得られる。
そして、前述したマウント電極55の少なくとも一部は、第1バンプ47の頂部47cに形成されている。
本実施形態では、第1マウント電極55aは、Y´方向視において、一方の第1バンプ47aの全体と重なるように形成されている。また、第2マウント電極55bは、Y´方向視において、他方の第1バンプ47bの全体と重なるように形成されている。このように、マウント電極55が第1バンプ47の全体を覆うように形成されることで、第1バンプ47の頂部47cにマウント電極55の一部が形成されている。
次いで、圧電振動片10を備える圧電振動子1について説明する。
図2は、第1実施形態に係る圧電振動子の構成を示す断面図である。
図2に示すように、圧電振動子1は、圧電振動片10と、圧電振動片10が実装されるベース部材81を有するパッケージ80と、を備える。
パッケージ80は、ベース部材81と、このベース部材81に対して接合されるリッド部材(封口板)89とを有している。
ベース部材81は、平面視矩形状に形成されており、底部83および側壁部85を有している。ベース部材81は、例えばセラミック材料によって形成されている。具体的には、例えばアルミナ製のHTCC(High Temperature Co−Fired Ceramic)や、ガラスセラミックス製のLTCC(Low Temperature Co−Fired Ceramic)等が挙げられる。なお、ベース部材81は、例えばガラスや樹脂などによって形成されていてもよい。
底部83は、圧電振動片10が実装される実装面83aと、実装面83aとは反対側に設けられた底面83bとを有している。実装面83aは平坦に形成され、圧電振動片10が実装される。側壁部85は、底部83の外周に沿って平面視矩形環状に形成されており、底部83の中央部を囲っている。このようにベース部材81は、底部83及び側壁部85によって形成されたキャビティ87を有する構成である。
実装面83aには、一対の実装電極91が形成されている。実装電極91は、所定の間隔で並んで配置される。
リッド部材89は、ベース部材81の側壁部85上に配置されている。リッド部材89は、例えば上記のセラミック材料を用いて平面視矩形板状に形成されている。リッド部材89は、例えば不図示の接着剤などによって側壁部85の端面85aに接合されている。このようにリッド部材89が設けられることで、ベース部材81のキャビティ87が封止されている。
圧電振動片10は、第2主面23をベース部材81に向けてベース部材81に実装されている。
圧電振動片10は、マウント用接着剤93を介してベース部材81に固定されている。マウント用接着剤93は、第1バンプ47の頂部47cに形成された一対のマウント電極55に付着する。マウント用接着剤93としては、熱硬化性の導電性樹脂が用いられる。これにより、マウント用接着剤93は、第1マウント電極55aおよび第2マウント電極55bと一対の実装電極91との間をそれぞれ物理的に固定するとともに、電気的に接続する。
次に、図2を用いて圧電振動片10の実装について説明する。圧電振動片10の実装は、圧電振動片10を負圧等により吸着保持する吸着手段を用いて行われる。具体的には、まず圧電振動片10と同程度の面積の平面を有する吸着手段の吸着面に圧電振動片10の第1主面21を吸着させる。次いで、ベース部材81の実装電極91上にマウント用接着剤93を塗布し、圧電振動片10を実装する。圧電振動片10の実装は、圧電板20の第2主面23とベース部材81の実装面83aとが略平行の状態を維持しつつ、圧電振動片10をベース部材81に向かって−Y´方向に移動させることで行われる。このとき、第1バンプ47の頂部47cが、第2主面23から突出した位置にあるため、マウント用接着剤93は最初に第1バンプ47の頂部47c上に形成されたマウント電極55に接触する。これにより、マウント電極55と実装電極91の相対位置がばらついても、マウント電極55上におけるマウント用接着剤93の接触領域は変化しないため、マウント電極55に対して高い位置精度をもってマウント用接着剤93を接着できる。そして、圧電振動片10をベース部材81に向かってさらに押し込むことで、マウント用接着剤93は、接触領域を第1バンプ47の側面に広げながら+Y´方向に濡れ広がる。
このように圧電振動片10をベース部材81に取り付けることで、マウント用接着剤93とマウント電極55との接着面積を十分に確保しつつ、XZ´平面方向へのマウント用接着剤93の濡れ広がりが抑制される。したがって、振動特性の劣化やばらつきの原因となる不規則な濡れ広がりを防止できる。
このように、本実施形態の圧電振動片10は、第1主面21と第2主面23とを有する圧電板20と、第1主面21および第2主面23にそれぞれ形成された励振電極51と、第2主面23に形成され、励振電極51に接続されたマウント電極55と、を有する。そして、圧電振動片10は、第2主面23において、圧電板20と一体に形成された第1バンプ47を有し、マウント電極55の少なくとも一部は、第1バンプ47の頂部47cに形成されている、ことを特徴とする。
本実施形態によれば、マウント電極55は、第2主面23から突出している第1バンプ47の頂部47cに形成されているため、マウント電極55が形成された第1バンプ47に対して主にマウント用接着剤93を付着させて圧電振動片10を実装することができる。そのため、マウント電極55が第2主面23上に形成された場合に比べてマウント用接着剤93の濡れ広がりが抑制され、振動特性の劣化やばらつきの原因となる不規則な濡れ広がりを防止できる。したがって、振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。
また、本実施形態の圧電振動片10は、ATカットにより形成されている、ことを特徴とする。
本実施形態によれば、振動特性の安定したATカット振動片を提供できる。
本実施形態の圧電振動子1は、圧電振動片10と、圧電振動片10が実装されるベース部材81を有するパッケージ80と、を備え、圧電振動片10は、第2主面23をベース部材81に向けてベース部材81に実装されている、ことを特徴とする。
本実施形態によれば、圧電振動子1は、前述した振動特性の安定した圧電振動片10を備えるため、振動特性の安定した圧電振動子を得ることができる。
(第1実施形態、第1変形例、圧電振動片)
次に、第1実施形態の第1変形例の圧電振動片について説明する。
図3は、第1実施形態の第1変形例に係る圧電振動片の底面図である。
図3に示す第1変形例では、第1バンプ47が圧電板20の角部に形成されている点で、図1に示す第1実施形態と異なっている。なお、図1に示す第1実施形態と同様の構成となる部分については、詳細な説明を省略する。
図3に示すように、本変形例の圧電振動片10aは、圧電板20が平面視矩形状に形成され、第1バンプ47が圧電板20の第2主面23における角部に形成されている。
第1バンプ47のうち一方の第1バンプ47aは、第2主面23のうち+X側かつ−Z´側の角部に設けられ、他方の第1バンプ47bは、第2主面23のうち−X側かつ−Z´側の角部に設けられる。第1バンプ47の形状は、それぞれY´方向視において、正方形から第2励振電極51bに近接する角部を切り落とした五角形状に形成されている。このように、第1バンプ47を第2励振電極51bからより遠い位置に形成することで、圧電振動片10aの実装時において、マウント用接着剤が第2励振電極51bから遠い位置に接着されることになる。これにより、仮にマウント用接着剤が第1バンプ47から第2主面23に濡れ広がった場合でも、マウント用接着剤が第2励振電極51bに付着する不良をより確実に防止することができる。さらに、第1バンプ47が、励振電極51からより離れた位置に形成されることで、第1バンプ47により誘発される不要振動の伝搬距離が増加し、不要振動の強度を減衰させることができる。
このように、本変形例の圧電振動片10aは、圧電板20が平面視矩形状に形成され、第1バンプ47が圧電板20の第2主面23における角部に形成されている、ことを特徴とする。
本変形例によれば、第1バンプ47は、第2励振電極51bからより遠い位置に形成される。そのため、圧電振動片10aの実装時において、マウント用接着剤が第1バンプ47から第2主面23に濡れ広がった場合でも、濡れ広がったマウント用接着剤が第2励振電極51bに付着する不良をより確実に防止できる。さらに、第1バンプ47を励振電極51からより遠くに配置することで、第1バンプ47により誘発される不要振動の伝搬距離が増加し、その強度を減衰させることができるので、圧電振動片10aの振動特性の悪化を防止できる。したがって、より振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。
(第2実施形態、圧電振動片)
次に、第2実施形態の圧電振動片について説明する。
図4は、第2実施形態に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のIV−IV線における断面図、(b)は底面図である。
図1に示す第1実施形態は、圧電振動片10が板状に形成されていたが、図4に示す第2実施形態では、圧電振動片110が第1主面21および第2主面23に第1凸部31および第2凸部33を有する点で異なっている。なお、図1に示す第1実施形態と同様の構成となる部分については、詳細な説明を省略する。
図4に示すように、圧電振動片110は、第1主面21に形成された第1凸部31を有する。
第1凸部31は、第1主面21に形成されたいわゆるメサ形状である。第1凸部31は、Y´方向視矩形状に形成されている。また第1凸部31は、第1主面21の中央部分であって、かつマウント電極55および第1バンプ47に重複しない位置に形成されている。第1凸部31の頂部31aは、第1主面21と平行な平面状に形成されている。
また、圧電振動片110は、第2主面23に形成された第2凸部33を有する。
第2凸部33は、第2主面23に形成されたいわゆるメサ形状である。第2凸部33は、Y´方向視において第1凸部31と同じ形状および位置に形成される。第2凸部33の頂部33aは、第2主面23と平行な平面状に形成されている。
第1凸部31および第2凸部33は、後述する方法により第1バンプ47と同時に形成するため、第1バンプ47、並びに第1凸部31および第2凸部33は、同じ高さに形成されている。
以下に第1バンプ47、第1凸部31および第2凸部33の形成方法について説明する。第1実施形態では、水晶ウエハの片面のみにエッチング加工を施したが、本実施形態では、水晶ウエハの両面にエッチング加工を施す。
まず、第1実施形態と同様に、水晶ウエハの両面にエッチング保護層と、フォトレジスト層とを順に積層する。
次に、水晶ウエハの一方の面に設けられたフォトレジスト層に、圧電振動片110の−Y´方向から見た第1バンプ47および第2凸部33の外形パターンを所定のフォトリソグラフィ法により形成する。また、水晶ウエハの他方の面に設けられたフォトレジスト層に、圧電振動片110の+Y´方向から見た第1凸部31の外形パターンを所定のフォトリソグラフィ法により形成する。
次に、フォトレジスト層をマスクとしてエッチング保護層のエッチングを行う。そして、フォトレジスト層を剥離することで、第1バンプ47および第2凸部33、並びに第1凸部31のY´方向視形状パターンにパターニングされたエッチング保護層が、水晶ウエハのそれぞれの面に形成される。
次に、パターニングされたエッチング保護層をマスクとして、水晶ウエハの両面をエッチングする。これにより、水晶ウエハの一方の面には第1バンプ47および第2凸部33が形成され、他方の面には第1凸部31が形成される。
そして、第1実施形態と同様に、水晶ウエハの両面のエッチング保護層を除去後、外形パターンによりエッチングを行って圧電板20の外形を形成し、さらに圧電板20の表面に電極を形成する。そして、圧電振動片110の外形サイズに個片化する。これにより、新たな工程を追加することなく、第1バンプ47、並びに第1凸部31および第2凸部33が一体かつ同じ高さに形成された圧電振動片110を得ることができる。
そして、励振電極51は、凸部の頂部に形成されている。本実施形態では、第1励振電極51aが、第1凸部31の頂部31aに形成され、第2励振電極51bが、第2凸部33の頂部33aに形成されている。
第1励振電極51aは、Y´方向視矩形状で、第1凸部31の頂部31aにおける内側の位置に形成されている。第2励振電極51bは、Y´方向視矩形状で、第2凸部33の頂部33aにおける内側の位置に形成されている。第2励振電極51bは、Y´方向視において第1励振電極51aと重なるように形成されている。このように、第1凸部31および第2凸部33、並びに第1励振電極51aおよび第2励振電極51bを形成することで、振動エネルギーを圧電振動片110の中央部に精度良く閉じ込めることができ、振動特性を安定させることができる。
このように、本実施形態における圧電振動片110は、第1主面21に形成された第1凸部31と、第2主面23に形成された第2凸部33とを有する。そして、第1励振電極51aは、第1凸部31の頂部31aに形成され、第2励振電極51bは、第2凸部33の頂部33aに形成されている、ことを特徴とする。
本実施形態によれば、圧電振動片110は、振動エネルギーを第1凸部31および第2凸部33に精度良く閉じ込めることができ、振動漏れによるCI値の増加を抑制できる。したがって、振動特性の優れた圧電振動片を得ることができる。
(第2実施形態、第1変形例、圧電振動片)
次に、第2実施形態の第1変形例の圧電振動片について説明する。
図5は、第2実施形態の第1変形例に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のV−V線における断面図、(b)は底面図である。
図4に示す第2実施形態は、第1バンプ47が第2凸部33の頂部33aと同じ高さに形成されているが、図5に示す第1変形例では、第1バンプ47が第2凸部33の頂部33aより高く形成されている点で異なっている。なお、図4に示す第2実施形態と同様の構成となる部分については、詳細な説明を省略する。
図5に示すように、圧電振動片110aは、第1バンプ47の高さが、凸部の頂部より高く形成されている。例えば、第1バンプ47の高さと第2凸部33の高さとの差が、第1凸部31の高さに一致するように、第1バンプ47が形成されている。
以下に第1バンプ47の形成方法について説明する。第2実施形態では、第1バンプ47は第2凸部33と同時に形成されたが、本変形例では、第1バンプ47のみ形成する工程および第1バンプ47と第2凸部33とを同時に形成する工程の2段階の工程を経て形成される。
まず、第2実施形態と同様に、水晶ウエハの両面にエッチング保護層と、フォトレジスト層とを順に積層する。
次に、水晶ウエハの一方の面に設けられたフォトレジスト層に、圧電振動片110aの−Y´方向から見た第1バンプ47の外形パターンを所定のフォトリソグラフィ法により形成する。このとき、水晶ウエハの他方の面に設けられたフォトレジスト層はパターニングしない。
次に、フォトレジスト層をマスクとしてエッチング保護層のエッチングを行う。そして、フォトレジスト層を剥離することで、水晶ウエハの一方の面には、第1バンプ47のY´方向視形状パターンにパターニングされたエッチング保護層が形成され、水晶ウエハの他方の面には、エッチング保護層が全面に形成される。
次に、パターニングされたエッチング保護層をマスクとして、水晶ウエハをエッチングする。このとき、水晶ウエハの厚さ方向のエッチング量は、第1バンプ47と第2凸部33の高さの差に一致させる。これにより水晶ウエハの一方の面に、第1バンプ47のうち第2凸部33の頂部33aを含む平面より突出した部分が形成される。
次に、水晶ウエハの両面のエッチング保護層をエッチングにより除去する。
その後、第1バンプ47の未形成部分、並びに第1凸部31および第2凸部33を第2実施形態と同様の方法により形成する。
このように、第1バンプ47を2段階のエッチングで形成することで、第2凸部33の頂部33aより高い第1バンプ47を形成することができる。なお、第1バンプ47のみ形成する工程のエッチング時間と、第1バンプ47と第2凸部33とを同時に形成する工程のエッチング時間とを同じにしてもよい。これにより、第1バンプ47の高さと第2凸部33の高さとの差が、第2凸部33の高さに一致するように、第1バンプ47が形成される。
圧電振動片110aの実装は、第1実施形態と同様に行われる。その際、マウント用接着剤に接触する第1バンプ47の頂部47cは、第2凸部33の頂部33aより−Y´方向に突出しているため、濡れ広がったマウント用接着剤が、第2凸部33に付着することを防止できる。
このように、本変形例の圧電振動片110aは、第2凸部33が第2主面23に形成され、第1バンプ47の高さは、第2凸部33の頂部33aより高く形成されている、ことを特徴とする。
本実施形態によれば、第1バンプ47が第2凸部33の頂部33aより高く形成されているため、第2凸部33が形成されている場合でも、マウント用接着剤を主に第1バンプ47に付着させて圧電振動片110aを実装することができる。これにより、マウント用接着剤が濡れ広がった場合でも、第2凸部33に付着することを防止できる。したがって、振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。
(第3実施形態、圧電振動片)
次に、第3実施形態の圧電振動片について説明する。
図6は、第3実施形態に係る圧電振動片の概略図であり、(a)は(b)のVI−VI線における断面図、(b)は底面図である。
図6に示す第3実施形態では、第1バンプ47が側面に傾斜面を有する点で、図4に示す第2実施形態と異なっている。なお、図4に示す第2実施形態と同様の構成となる部分については、詳細な説明を省略する。
図6に示すように、圧電振動片210の第1バンプ47は、圧電板20の自然結晶面であるバンプ斜面47dを有し、マウント電極55の少なくとも一部および引き回し配線59の少なくとも一部のうち少なくとも一方が、バンプ斜面47dに形成されている。
第1バンプ47の側面には、圧電板20の自然結晶面であるバンプ斜面47dが形成される。この自然結晶面は、第1バンプ47の形成時のウェットエッチング時に現れるものである。本実施形態では、圧電振動片10は、ATカットにより形成されているため、第1バンプ47の+Z´側の側面に水晶結晶のm面がバンプ斜面47dとして形成される。XZ´平面である第1バンプ47の頂部47cとバンプ斜面47dとの内角θは、約150度で形成されている。
そして、マウント電極55の少なくとも一部および引き回し配線59の少なくとも一部のうち少なくとも一方が、バンプ斜面47dに形成されている。
本実施形態の第1マウント電極55aおよび第2マウント電極55bは、第1バンプ47の頂部47cとバンプ斜面47dとを被覆している。第1バンプ47の頂部47cに対するバンプ斜面47dの内角θは90度以上の鈍角で形成されているため、マウント電極55を形成している金属膜は、第1バンプ47の頂部47cとバンプ斜面47dとの稜線部47fにおいて段切れを起こしにくい。そのため、第1バンプ47の頂部47cに形成されたマウント電極55と第1励振電極51aおよび第2励振電極51bとをより確実に電気的に接続できる。
一方、図6(b)に示すように、第2凸部33の−X方向の側面33bには、m面以外の自然結晶面が現れる。この自然結晶面と第2凸部33の頂部33aとの内角は、90度以上の鈍角に形成されている。
本実施形態では、第2主面23上に形成された引き回し配線59が、側面33bを通って、第2マウント電極55bと第2励振電極51bとを接続している。第2凸部33の頂部33aと側面33bとの内角は90度以上の鈍角であるため、第2凸部33の頂部33aと側面33bとの稜線部における引き回し配線59の段切れを防止できる。これにより、第2マウント電極55bと第2励振電極51bとをより確実に電気的に接続することができる。なお、第1バンプ47の高さは、第1凸部31の高さと同等の高さであってもよいし、第1凸部31の高さよりも高く形成されていてもよい。
さらに、第1凸部31の−Z´方向の側面31bには、m面が現れる。このm面と第1凸部31の頂部31aとの内角は、約150度で形成されている。
本実施形態では、第1主面21上に形成された引き回し配線57が、側面31bを通って、第1マウント電極55aと第1励振電極51aとを接続している。第1凸部31の頂部31aと側面31bとの内角は約150度であるため、第1凸部31の頂部31aと側面31bとの稜線部における引き回し配線57の段切れを防止できる。これにより、第1マウント電極55aと第1励振電極51aをより確実に電気的に接続することができる。
なお、本実施形態では、圧電振動片210が第1主面21において第1凸部31を有し、第2主面23において第2凸部33を有するが、本発明は、この形状に限定されるものではない。例えば、図1に示す第1実施形態のように、圧電振動片は両主面に凸部を有さなくてもよい。
このように、本実施形態の圧電振動片210は、第1バンプ47は、圧電板20の自然結晶面であるバンプ斜面47dを有し、マウント電極55の少なくとも一部および引き回し配線59の少なくとも一部のうち少なくとも一方が、バンプ斜面47dに形成されている、ことを特徴とする。
本実施形態によれば、第1バンプ47の頂部47cと第2主面23とがバンプ斜面47dにより接続されているため、第1バンプ47の頂部47cとバンプ斜面47dとの接続角度が緩やかになる。そのため、マウント電極55および引き回し配線59のうち少なくとも一方をバンプ斜面47d上に形成することで、第1バンプ47の頂部47cとバンプ斜面47dとの稜線部における段切れの発生を防止できる。これにより、第1バンプ47の頂部47cに形成されたマウント電極55と励振電極51とをより確実に電気的に接続でき、圧電振動片210の実装時において、励振電極51とパッケージとをより確実に電気的に接続できる。したがって、信頼性の高い圧電振動片を得ることができる。
(第4実施形態、圧電振動片および圧電振動子)
次に、第4実施形態の圧電振動片および圧電振動子について説明する。
図7は、第4実施形態に係る圧電振動片の概略図であり、(a)、(c)は(b)のVII−VII線における断面図、(b)は底面図である。
図7に示す第4実施形態は、圧電振動片310が第2主面23に形成された第2バンプ49を有する点で、図4に示す第2実施形態と異なっている。なお、図4に示す第2実施形態と同様の構成となる部分については、詳細な説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態の圧電振動片310は、第2主面23に形成された第2バンプ49を有し、第2バンプ49は、第2主面23における第2励振電極51bを挟んで第1バンプ47の反対側に形成されている。なお第1バンプ47の重心47eは、Y´方向視において圧電板20の第2主面23における第2凸部33の−Z´方向側の周縁領域に位置している。
本実施形態の圧電振動片310は、一対の第2バンプ49を備えている。第2バンプ49は、第1バンプ47と同じ形状に形成されている。一対の第2バンプ49は、圧電板20の第2主面23における第2凸部33の+Z´方向側の周縁領域に形成されている。そして、一対の第2バンプ49のうち一方の第2バンプ49aは、第2主面23のうち+X側かつ+Z´側の角部近傍に設けられ、他方の第2バンプ49bは、第2主面23のうち−X側かつ+Z´側の角部近傍に設けられる。その結果、第2バンプ49の重心49eは、Y´方向視において圧電板20の第2主面23における第2凸部33の+Z´方向側の周縁領域に位置している。なお、第2バンプ49は、第2主面23における第2凸部33の+Z´方向側の周縁領域に1個だけ形成されてもよいし、複数個形成されてもよい。
また、第2バンプ49は、第1バンプ47と同時に形成するため、第1バンプ47の高さと同じ高さとなる。なお、第1バンプ47、第2バンプ49の高さはこれに限られるものではなく、第2凸部33よりも高くなるように形成されていてもよい。また、第1主面21側に第2バンプ49を形成してもよく、その高さも自在に設定することが可能である。すなわち、本実施形態では、第1バンプ47、第2バンプ49の高さと、第2凸部33の高さとの関係は自在に設定できる。
次いで、圧電振動片310のパッケージ80への実装について説明する。
図8は、第4実施形態に係る圧電振動子の構成を示す断面図である。
図8に示すように、圧電振動子301は、実装面83a上にマウントステージ95を有する。マウントステージ95は、実装電極91と同様に形成されている。圧電振動片310は、第1バンプ47の頂部47c上のマウント電極55が、実装電極91上に塗布されたマウント用接着剤93に接触する。さらに、第2バンプ49の頂部49cが、マウントステージ95上に塗布されたマウント用接着剤97に接触する。このようにして、圧電振動片310がベース部材81に水平に実装される。このように、圧電振動片310をその両端においてマウント用接着剤93,97により接着することで、圧電振動片310のパッケージ80に対する姿勢が安定し、マウント用接着剤93,97の濡れ広がりのばらつきが抑制される。
なお、本実施形態では、圧電振動片310が第1主面21において第1凸部31を有し、第2主面23において第2凸部33を有するが、本発明は、この形状に限定されるものではない。例えば、図1に示す第1実施形態のように、圧電振動片は両主面に凸部を有さなくてもよい。
このように、本実施形態の圧電振動片310は、第2主面23に形成された第2バンプ49を有し、第2バンプ49は、第2主面23における第2励振電極51bを挟んで第1バンプ47の反対側に形成されている、ことを特徴とする。
本変形例によれば、第2バンプ49は、第1バンプ47と同様に第2主面23に形成され、Y´方向から見て第1バンプ47とともに励振電極51を挟むように配置される。そのため、圧電振動片310の実装時において、第1バンプ47と同様に第2バンプ49もマウント用接着剤97にてパッケージ80に接着することで、圧電振動片310の実装姿勢が安定し、マウント用接着剤93,97の濡れ広がりのばらつきを抑制できる。したがって、より振動特性の安定した圧電振動片を得ることができる。なお、本実施形態と、第1バンプ47が側面に傾斜面を有する第3実施形態とを組み合わせた構成も採用可能である。この場合であっても、上述した効果を得ることが可能である。
なお、この発明は上述した実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態においては、メサ形状の圧電振動片を用いて説明したが、ベベル形状やコンベックス形状の圧電振動片を用いてもよい。また、上記実施形態の圧電振動片においては、Z´方向の長さがX方向の長さより長くなるように形成されていたが、X方向の長さがZ´方向の長さより長くなるように形成されていてもよい。また、第1バンプ47、第2バンプ49の高さは、いずれも第1凸部31、第2凸部33の高さよりも高くてもよいし、低くてもよい。
1、301…圧電振動子 10、10a、110、110a、210、310…圧電振動片 20…圧電板 21…第1主面 23…第2主面 31…第1凸部(凸部) 31a…第1凸部の頂部(凸部の頂部) 33…第2凸部(凸部) 33a…第2凸部の頂部(凸部の頂部) 47…第1バンプ 47c…第1バンプの頂部 47d…バンプ斜面 47e…第1バンプの重心 49…第2バンプ 49e…第2バンプの重心 51…励振電極 55…マウント電極 59…第2引き回し配線(引き回し配線) 80…パッケージ 81…ベース部材

Claims (8)

  1. 第1主面と第2主面とを有する圧電板と、
    前記第1主面および前記第2主面にそれぞれ形成された励振電極と、
    前記第2主面に形成され、前記励振電極に接続されたマウント電極と、
    前記第2主面において、前記圧電板と一体に形成された第1バンプと、を有し、
    前記マウント電極の少なくとも一部は、前記第1バンプの頂部に形成され、
    少なくとも前記第2主面に形成された凸部を有し、
    前記励振電極は、前記凸部の頂部に形成され、
    前記第1バンプの高さは、前記凸部の頂部より高く形成されている、
    ことを特徴とする圧電振動片。
  2. 第1主面と第2主面とを有する圧電板と、
    前記第1主面および前記第2主面にそれぞれ形成された励振電極と、
    前記第2主面に形成され、前記励振電極に接続されたマウント電極と、
    前記第2主面において、前記圧電板と一体に形成された第1バンプと、を有し、
    前記マウント電極の少なくとも一部は、前記第1バンプの頂部に形成され、
    前記第2主面に形成された前記励振電極と前記マウント電極とを接続する引き回し配線を有し、
    前記第1バンプは、圧電板の自然結晶面であるバンプ斜面を有し、
    前記マウント電極の少なくとも一部および前記引き回し配線の少なくとも一部のうち少なくとも一方は、前記バンプ斜面に形成されている、
    ことを特徴とする圧電振動片。
  3. 請求項に記載の圧電振動片において、
    前記第1主面および前記第2主面のうち少なくとも一方に形成された凸部を有し、
    前記励振電極は、前記凸部の頂部に形成されている、
    ことを特徴とする圧電振動片。
  4. 請求項に記載の圧電振動片において、
    前記凸部は、少なくとも前記第2主面に形成され、
    前記第1バンプの高さは、前記凸部の頂部より高く形成されている、
    ことを特徴とする圧電振動片。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の圧電振動片において、
    前記圧電板は、平面視矩形状に形成され、
    前記第1バンプは、前記圧電板の前記第2主面における角部に形成されている、
    ことを特徴とする圧電振動片。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の圧電振動片において、
    前記第2主面に形成された第2バンプを有し、
    前記第2バンプは、前記第2主面における前記励振電極を挟んで前記第1バンプの反対側に形成されている、
    ことを特徴とする圧電振動片。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧電振動片において、
    前記圧電板は、ATカットにより形成されている、
    ことを特徴とする圧電振動片。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の圧電振動片と、
    前記圧電振動片が実装されるベース部材を有するパッケージと、を備え、
    前記圧電振動片は、前記第2主面を前記ベース部材に向けて前記ベース部材に実装されている、
    ことを特徴とする圧電振動子。
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