JP2006156970A5 - - Google Patents

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超音波接合装置
本発明は、複数の重ね合わされた被接合物を超音波振動で接合する超音波接合装置に関する。
従来、特許文献2に示すように超音波接合装置における被接合物と接触して振動を伝達する接触面は、共振器と分離すると振動の伝達がうまくいかないため、共振器に一体に凸部を設けていた。そのため、磨耗や付着の問題により適時清掃が必要であり連続運転に耐えうるものではなかった。また、共振器保持部はノーダルポイントを両端へ突出した薄い板状の部分と固定ブロックで保持するかたちとなっている。これは外周へ行くほど振動は大きくなるため薄い板状の部分で振動を吸収させる構造となっている。また、共振器形状は平たい四角となっている。
また、特許文献3においては、共振器とブースター部が分離され、別構造体をネジにより締結するため、組み付け誤差や組み付け面の異物噛み込みにより振動が不安定になる課題があった。また、共振器保持部はノーダルポイントを円周上へ突出したフランジで保持するかたちとなっている。これは外周面では振動が大きくなるため、薄いフランジ型とすることで振動を吸収させるためである。加熱手段を有するが、そのため加熱のためのヒータは共振器に埋め込まれている。また、共振器形状は縦長の長方形となっている。従来、超音波振動により複数の重ね合わされた被接合物同士を接合する方法として、事前に設定された一定の超音波振動エネルギーと加圧力を一気に一定時間加えることで短時間で被接合物同士を接合していた。但し、被接合物は微少なシリコンチップに数個金属突起を施したようなもので固く強固な基材に微少エリアの金属接合部を持つものに限られていた。
また、特許文献1には、加圧力を事前に設定する装置が開示されているが、作業者が任意に適切な加圧力を入力して設定する方式であり、感と熟練に頼るしかない方法であった。この方式では外乱やバラツキに対処できない。また、基本的にこの制御方法は結果がフィードバック制御されておらず設定入力によるオープンループ制御方法である。
また、従来、振動物の振幅を測定する手段としては、レーザードップラー測定器が使用され、50kHzという高周波を高速に測定するため、レーザーの出力波と反射波を応用した測定機器で数千万円という非常に高価なものであった。また、大がかりな測定器となり、細かな入り組んだ場所の測定は難しかった。
また、上下駆動制御部と荷重制御機構部に分けられ、加圧力はエアシリンダによるエア圧力によりコントロールされている。そのため、応答性が悪かったり、上下動スピードがエアシリンダのスピードで制限されてしまう。
特許第3447982号 特開平11−265914 特許第2583398号
従来、特許文献2に示す方法では、共振器に一体に凸部を設けていたため、磨耗や付着の問題により適時清掃が必要であり連続運転に耐えうるものではなかった。これは、接合するためには被接合物へ振動を伝達する必要があり、共振器の被接合物との接触面と被接合物間ですべりが生じるため、接触面においても被接合物と共振器材質との凝着がおこり、接触面に付着物が付くようになる。また、磨耗も生じる。そのため、従来の共振器においては、数百回に1回、共振器を外して清掃する必要があった。清掃方法としては、研磨したり、金属ブラシでこすり取ったりする方法が一般的である。
また、特許文献3においては、共振器とブースター部が別構造体であり、ネジにより締結するため、組み付け誤差や組み付け面の異物噛み込みにより振動が不安定になる課題があった。また、特許文献2においても共振器形状は複雑な回転方向に非対称な形状となっているため、安定した振動を共振させることは難しい構造となっている。また、従来、共振器保持部はノーダルポイントではあるが、特許文献2のように両端へ突出したブロックであったり、特許文献3のように円周上へ突出したフランジであったりした。ノーダルポイントは共振器に発生する定在波の節にあたるところで、膨張伸縮の起こらない点である。しかし、ノーダルポイントの断面で考えると中央部分は停止しているが、円周上へ広がるほど、膨張収縮されるため、外側では振動が発生している。そのため、いくらノーダルポイントの横断面上であろうと、外周部を保持しようとすると振動ロスがあったり、無理やり保持するための異常振動が発生したりする原因になっていた。
また、加熱のためのヒータは共振器に埋め込まれているため、やはり振動に影響を与え易く、振動ロスや異常振動発生の原因になっていた。
接合面積が小さく、固く強固な被接合物であれば一気に一定の超音波振動エネルギーと加圧力を加えても良好な接合はできるが、接合面積が大きく、または接合部がたくさんある場合は一気に接合することが難しい。また、被接合物が壊れやすいものであればダメージが発生する。また、被接合物が柔らかいものであれば振動が吸収され接合が難しくなる。今、接合の過程をミクロに考えると、接合面には小さな凹凸や複数の接合部での高さのバラツキから接合が進む過程で接合面積は順次大きくなっていくと考えられる。よって接合過程において接合面積に比例した加圧力と超音波振動エネルギーを加えることが必要となる。これが、接合初期において、接合面積以上の超音波接合エネルギーが加えられると接合部や基材に余分なエネルギーが加えられることによる破壊やダメージが発生する。また、位置ずれの原因にもなる。
超音波振動の伝達を説明する上で共振器側から振動が伝わる被接合物の順を第1、第2と呼ぶこととする。まず、超音波振動の伝達を考えた時、共振器から第1の被接合物、第2の被接合物、ステージと順次振動が伝達されていくが、一定の振動が与えられた状況で加圧力を増加させると各伝達界面における摩擦力が増すため、振動は下層へ移っていくことは容易に理解できる。そのため初期から大きな加圧力を加えると第1、第2の被接合物間で接合のための目的のすべりが生じず第2の被接合物の基材が柔らかいと超音波振動エネルギーを吸収してしまい、接合ができなくなる。また、加圧力が弱いと共振器と第1の被接合物間ですべりが生じてしまう。また、接合過程で接合面積が増すと結合力が増加し、同じ加圧力のままでは共振器と第1の被接合物間ですべりが発生してしまう。以上のように微妙な加圧タイミングと接合過程のずれや、ゴミ、被接合物表面の汚れや状態による摩擦係数のバラツキなどの外乱が加わると、実際に接合される被接合物間の振幅を目的とする値にすることは容易では無い。従来のような事前の設定値によるオープンループな制御では、これらの誤差、外乱により、目的値から逸脱してしまう。例えば、第2の被接合物がステージにゴミなどの噛み込みにより十分吸着保持できていなかった時には、第2の被接合物とステージ間ですべりが発生し、接合界面である第1、第2の被接合物間で目的のすべりが発生せず、接合が行えない。また、第2の被接合物の基材が予想より柔らかくなっていた場合には、第2の被接合物が振動を吸収してしまい、第1、第2の被接合物間で目的のすべりが発生せず、接合が行えない。
特許文献1においては、作業者が任意に適切な加圧力を入力して設定する方式であり、と熟練に頼るしかない方法であるため、様々なアプリケーションに対応するには膨大な時間と費用を要し、また、結果がフィードバック制御されていないため、量産で流れる被接合物の状態や吸着保持される状況において表面の汚れや異物の噛み込み、共振器やステージの摩耗などの不安定要素の影響を吸収することができず、結果として不良品を作ることになってしまう。
また、これら外乱により、例えば、被接合物のそりや傾きにより十分被接合物同士が合わさっていない状態で超音波振動を印加すると、接合界面での負荷が小さくなり、振幅が大きくなりすぎる異常振動が発生してしまう。この余分な振動は様々な箇所にダメージを与え、良好な接合が行えない。また、被接合物間の接触面積がなんらかの原因で目的以上であったり、被接合物間の表面状態の変化により摩擦係数が増加したような場合は、負荷が大きくなりすぎ、振幅が小さくなりすぎることにより、接合が行えなくなる。このように異常な振動が起こっていても分からないため、不良品を作ってしまうことになる。
また、従来、振動物の振幅を測定する手段としては、レーザードップラー測定器を使用し、数十kHzで振動しているものを実際にその分解能でその速度で振動物の動きをとらえていたため、非常に高価なものが必要であった。また、大がかりな測定器となり、細かな入り組んだ場所の測定は難しかった。
また、従来の時間による停止タイミングの管理では前述のような不安定要素の影響を受けて、超音波振動エネルギーを加え過ぎることによる破壊、ダメージや少ないことによる接合不良を無くすことができなかった。
そこで本発明の課題は、複数の重ね合わされた被接合物が接合機構に支持された共振器と実装機構のステージとでそれらの間に加圧保持され、共振器に結合された振動子から共振器に超音波振動を伝達し、複数の重ね合わされた被接合物が接合される超音波接合装置において、安定した振動を得る共振器を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る超音波接合装置の手段を以降に説明する。
請求項1複数の重ね合わされた被接合物を加圧する加圧手段と、共振器保持部の保持手段により保持され、振動子が結合された共振器と、前記被接合物を保持するステージとを備え、前記複数の重ね合わされた被接合物が、前記共振器と前記ステージとの間に加圧保持され、前記共振器に結合された前記振動子から前記共振器に超音波振動を伝達し、前記複数の重ね合わされた被接合物を接合する超音波接合装置において、前記共振器のノーダルポイントの断面上に、前記共振器の外周面より内側に埋没した凹形状の保持される部分が形成されていることを特徴とする超音波接合装置からなる。従来、共振器保持部はノーダルポイントの断面上ではあるが、特許文献2のように両端へ突出したブロックであったり、特許文献3のように円周上へ突出したフランジであったりしたため、いくらノーダルポイントの断面上であろうと、外周部を保持しようとすると振動ロスがあったり、異常振動が発生したりする原因になっていた。ノーダルポイントの断面上とは、図8に示す振動方と垂直な横断面を示す。本方式においては、できるだけノーダルポイント自身となる中心部分に近い部分を保持手段により保持することで、振動も小さいため、保持することによ振動ロスや異常振動を減少させることができる。また、大きな超音波振動エネルギーが必要となる接合にも適する。一体構造であったり、回転対称な形状であったり、コンパクトな一波長である構造も含め、共振器としては最適な構造である。
また、前記保持部が、振動吸収する弾性構造からなる超音波接合装置からなる。保持部はノーダルポイントを正確に保持しないといけないが、保持部が振動吸収する弾性構造であれば、少々位置がずれていても振動吸収するため異常発振することなく保持することができるため、交換時の調整がし易く、また、人手で調整できない自動交換する場合には有効な手段である。弾性構造とはスリットを入れたりS字に曲げたり、溝を入れたり(両サイドから溝を入れてダイヤフラム構造とすればより好ましい)することなどで達成できる。また、弾性構造とはダイヤフラム構造も含む。
請求項2前記共振器が一体構造であり、前記保持される部分が回転対称な形状である請求項1または2に記載の超音波接合装置からなる。前述のようにネジ締結による分離構造では、組み付け誤差や組み付け面の異物噛み込みにより振動が不安定になる課題があったが、一体構造とすることで安定する。また、従来これらの誤差から最適な共振状態を得るために微妙な調整が必要であったが、一体構造とすることで加工精度で出せるため調整が不要となる。また、保持部分が回転対称であれば、共振器内で均一な低在波が発生するため、共振し易くより振動が安定する。また、共振器全体が回転対称であればより均一な低在波が発生し、振動が安定する。また、共振器の長さが1波長であれば両端支持して中央部で接合する構成としては最短な形状となり、コンパクトで軽い共振器となる。そうすることで、両端支持することによる高加重にも耐えうる構成でありながら、低加圧で接合する微小チップも扱え、かつ、軽くコンパクトにできるので高速で移動するヘッドへの影響も少なく高精度な位置決め接合が可能となる。
前記共振器保持部に、前記保持手段を介して前記共振器へ熱伝導する加熱手段を備えた超音波接合装置からなる。前述のように、従来の共振器の保持部分は薄く突出していたため、外部から熱伝導させることは困難であったが、本保持方法であれば、中央に近い部分を熱容量の大きな保持手段でクランプすることができるので、この共振器保持部に加熱手段を設置し、保持手段から熱伝導させることができる。そうすることで、共振器内部に加熱手段を設ける必要がなくなり、振動をより安定させることができる。
複数の重ね合わされた被接合物を加圧する加圧手段と、接合機構に支持された、振動子が接続された共振器と被接合物を保持するステージを備え、複数の重ね合わされた被接合物が接合機構に支持された共振器とステージとでそれらの間に加圧保持され、共振器に結合された振動子から共振器に超音波振動を伝達し、複数の重ね合わされた被接合物が接合される超音波接合装置において、共振器の再大振幅点となる中央部分が被接合物と接触する複数の被接合物接触面を持つ多角形である共振器を備えた超音波接合装置からなる。また、複数の重ね合わされた被接合物が接合機構に支持された共振器とステージとでそれらの間に加圧保持され、共振器に結合された振動子から共振器に超音波振動を伝達し、複数の重ね合わされた被接合物が接合される超音波接合方法において、共振器の再大振幅点となる中央部分が被接合物と接触する複数の被接合物接触面を持つ多角形である共振器で接合する超音波接合方法からなる。また、前記共振器断面が回転対称である共振器からなる超音波接合装置からなる。また、前記共振器断面が回転対称である共振器からなる超音波接合方法からなる。多角形とは四角形より多い面を持つ多角形を示す。回転対称とは、断面を180°以内である一定角度回転させた場合に同じ形状になることを示す。6角形や図8の[2]に示す8角形がこれにあたるがすべての辺の長さが等しい正多角形である必要は無い。このような形状であれば、被接合物接触面を回転させて、交換することができる。そうすることで前述の被接合物接触面の付着や磨耗による劣化を容易に次の被接合物接触面と交換することができ、量産性に富む。また、共振器断面形状は回転対称であることが、共振し易く振動が安定する。そのため、回転対称な多角形を被接合物接触面に採用することが望ましい。また、図8の[2]に示すように被接合物接触面と保持部分は多角形とし、その他の外形は円として共振器全体を回転対称とすることがより望ましい。
また、本項において、共振器の保持部分は円柱でもいいが、ギヤやプーリーの形状であれば回転し易い。
前記共振器の保持部分が多角形からなり、共振器の保持方法が、複数の面をクランプして保持する方法であり、クランプ保持する面をつないだ多角形と、中央部の被接合物接触面をつないだ多角形が相似形である共振器を備えた超音波接合装置からなる。また、前記共振器の保持部分が多角形からなり、共振器の保持方法が、複数の面をクランプして保持する方法であり、クランプ保持する面をつないだ多角形と、中央部の被接合物接触面をつないだ多角形が相似形である超音波接合方法からなる。共振器を回転させながら保持するためには、保持部分の面が被接合物接触面と同様な形状であることが望ましい。少なくとも共振器保持部でクランプ保持する面をつないだ多角形と、中央部の被接合物接触面をつないだ多角形が相似形である必要がある。そうしておけば、共振器の保持部分の面を共振器保持部のクランプ保持手段で固定してやれば被接合物接触面は毎回、被接合物を保持するステージと平行に割り出しすることができ、交換時に平行調整が不要または容易になる。また、被接合物接触面と保持部分のクランプ面を同時加工すれば、さらに割り出し時の平行度が安定し好ましい。前記共振器の中央部の被接合物接触面が、被接合物を吸着保持する吸着穴を有し、吸引源と連結する他方穴を他の多角形面より取り出す共振器を備えた超音波接合装置からなる。また、前記共振器の中央部の被接合物接触面が、被接合物を吸着保持する吸着穴を有し、吸引源と連結する他方穴を他の多角形面より取り出す超音波接合方法からなる。被接合物接触面に被接合物を吸着保持する吸着穴を有することで、被接合物を重ね合わせた後に超音波接合しなくとも、図1に示すように先に一方の被接合物を共振器で吸着保持して他方の被接合物との間でアライメントした後そのまま加圧して超音波接合させることができ、より接合位置精度は良くなる。また、吸引源と連結する他方穴を他の多角形面より取り出すことで、例えば横や上方に設けることができ、被接合物と接触する被接合物接触面を共振器外形より突出させる量を小さくすることができる。そのため、振動が安定し、また、突出部の横振れが減るので加圧方向である縦振動を減衰させ横振動比率を上げて接合させることができる。縦振動は被接合物にダメージを与えるため縦振動比率を減らすことができる本方式は好ましい。また、図9に示すように多角形のひとつおきに被接合物接触面と、吸引減と連結する他方穴を設ける面を配置することで、交換時に共振器を回転させれば被接合物接触面と同時に吸引源と連結する他方穴を設ける面を割り出しすることができるので好ましい。また、吸引源と連結する方法は、例えば吸着パットやOリングなどの弾性体を介して接触してやれば共振器の振動に影響を与えずに接触できる。
また、被接合物接触面を適時検査して交換する劣化検出手段を備えた超音波接合装置からなる。また、被接合物接触面を劣化検出手段により適時検査して交換する超音波接合方法からなる。また、前記劣化検出手段が画像認識により処理する劣化検出手段を備えた超音波接合装置からなる。また、前記劣化検出手段が画像認識により処理する方法である超音波接合方法からなる。被接合物接触面の劣化を知るためには、指定回数で管理する方法が一般的であるが、誤差やバラツキがあるので、劣化検出手段を設けて適時検査することが望ましい。劣化検出手段としては、光式、レーザ式やうず電流式のセンサが使用できるが、微小な付着や劣化を検出するには、画像認識による画像処理方法が好ましい。図1に示すように上下マーク認識手段からなる画像認識手段を兼用することにより、被接合物接触面を適時検査すれば特に特殊な検出手段を設ける必要がなく有効である。検出後は、人手にて清掃や交換する方法もあるが、自動認識、自動交換することが好ましい。
前記共振器を回転させて、中央部の被接合物接触面を順次交換する回転手段を備えた超音波接合装置からなる。また、前記共振器を回転させて、中央部の被接合物接触面を順次交換する超音波接合方法からなる。また、被接合物接触の劣化検出手段を有し、被接合物接触面を適時検査して交換する方法からなる。また、被接合物接触面を適時検査して交換する劣化検出手段を備えた超音波接合装置からなる。被接合物接触面の劣化に伴い、共振器を回転させてクランプし直すことで容易に被接合物接触面を交換することができる。人手で回転させることもできるが、回転手段を設けて自動で回転させることが好ましい。その場合、ある一定の接合回数で交換しても良いが、被接合物接触面を劣化検出手段でチェックして自動交換することが好ましい。被接合物の形状や条件により接触面の形状や材質、コーティング、吸着穴などを変更させておくことで、多種な品種からなる被接合物を回転させることで品種対応しながら接合することができる。
前記共振器を回転させて、中央部の被接合物接触面を順次交換する超音波接合装置において、設置状態において被接合物と接触する多角形の被接合物接触面と異なる被接合物接触面を清掃する清掃手段を超音波接合装置からなる。また、前記共振器を回転させて、中央部の被接合物接触面を順次交換する超音波接合方法において、設置状態において被接合物と接触する多角形の被接合物接触面と異なる被接合物接触面を清掃する超音波接合方法からなる。設置状態において被接合物と接触する多角形の被接合物接触面と異なる被接合物接触面を清掃する清掃手段を備えておれば、1回転毎に清掃する必要も無く、連続で使用することができる。回転手段としては、人手でも良いが、自動回転手段を備えることが好ましい。清掃方法としては、単にエアブローや溶剤拭き取り手段でも良いが、被接合物接触面を研磨したり、金属や樹脂製のブラシで擦り取るなどの手段がより有効である。
前記共振器を複数用意し、自動交換する超音波接合装置からなる。また、前記共振器を複数用意し、自動交換する超音波接合方法からなる。共振器を複数用意し、被接合物の形状や条件により共振器そのものの形状や周波数、材質、コーティングを変更させることが可能で、共振器交換しながら接合すれば、より多種な品種に対応できる。ここでいう共振器は振動子と一体になったものを示し、周波数そのものを変更することも可能である。また、同じ共振器であっても複数用意できれば自動交換することで磨耗や異物付着などの問題にもより、長く対応できる。また、ヘッドから外した共振器を清掃し、清掃完了したものと交換していくことでより清掃効率は上がり、スペースの問題もなく専用の清掃ユニットをつけることができる。また、外した共振器を人手で取り出し、接合中に清掃してもよい。自動交換する方法としては、例えば事前に基板保持するXYステージ上に共振器を複数個保持できる台を設置し、図10に示すような共振器クランプ部を開いて台に置き、続いて事前にセットされていた共振器をクランプして取り出すことで自動交換できる。
被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである超音波接合装置からなる。また、被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである超音波接合方法からなる。半導体の電極となる金属突起部の下層金属部は強すぎたり異常な超音波振動によりマイクロクラックが入りダメージを帯びやすい。そのため、被接合物接触面の劣化により異常な超音波振動が発生する前に被接合物接触面を交換できる本方式は特に適する。
振幅検出手段を有し、振動物の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する制御手段を備えた超音波接合装置からなる。また、振幅検出手段を有し、振動物の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する超音波接合方法からなる。振幅検出手段を有し、振動物の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御するため、微妙な加圧力と接合過程のずれや、ゴミ、被接合物表面状態による摩擦係数のバラツキなどの外乱が加わっても安定した目的振幅を得ることができ、安定した超音波接合が達成できる。前記振動物が共振器である方法からなる。また、前記振動物が共振器である超音波接合装置からなる。また、前記振動物が第1の被接合物である方法からなる。また、前記振動物が第1の被接合物である超音波接合装置からなる。また、前記振動物が相対する被接合物であり、相対する被接合物間の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する方法からなる。また、前記振動物が相対する被接合物であり、相対する被接合物間の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する超音波接合装置からなる。実際に接合される相対する第1、第2被接合物間の振幅を振幅検出手段により測定してある任意な目的値とすることができれば、確実な接合状態を得ることができる。実際に接合される相対する第1、第2被接合物間の振幅をある任意な目的値とすることが大事であり、次に測定する振動物の好ましい順に記述する。まず、前記振動物が第1、第2の被接合物であり、第1、第2の被接合物間の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する方法からなる。また、第2の被接合物がステージに安定吸着保持されているとすると、第2の被接合物の振幅を測定しなくとも、測定する振動物として第1の被接合物の振幅を測定することにより達成できる。また、第1の被接合物と共振器間の摩擦が安定し、振動伝達が安定しているとすると、測定する振動物として共振器の振幅を測定することにより達成できる。前記振幅検出手段がうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段であり、前記振幅検出手段と被測定物をあらかじめ設定された状態で振幅と検出値との相関をとってキャリブレーションする方法からなる。また、前記振幅検出手段がうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段であり、前記振幅検出手段と被測定物をあらかじめ設定された状態で振幅と検出値との相関をとってキャリブレーションする超音波接合装置からなる。振幅検出手段として安価でコンパクトなものを採用するには、前記振幅検出手段がうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段を使用することにより、2桁安価な検出手段を採用でき、小型であるため、複雑な入り組んだ場所でも測定が可能となる。従来は、レーザードップラー測定器を使用し、数十kHzで振動しているものを実際にその分解能でその速度で振動物の動きをとらえていたため、非常に高価なものが必要であった。しかし、今回の目的は、振幅の目的値になっているかどうか、その差が分かれば良く、実際の振幅が何μmで何Hzであるかを知る必要は無い。そのため、高速応答性が無い従来のうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段を使用し、高速で振動しているものの平均的な差が検出できれば目的は達成できる。また、従来これらのセンサは振幅を測定するものではないため、あらかじめ設定された状態で振幅と検出値との相関をとってキャリブレーションすることにより使用することができる。例えば、音波センサを共振器から1mm離したところへ設置し、50kHzで振動させた時の振幅と検出値の相関を測定しておく。これを計算値及び/またはデータテーブルで変換することでキャリブレーションする。キャリブレーションとは正しい値に補正させることを意味する。前記振幅検出手段がダイヤフラムの振動を圧電素子により検出する構成である音波方式である超音波接合方法からなる。また、前記振幅検出手段がダイヤフラムの振動を圧電素子により検出する構成である音波方式である超音波接合装置からなる。前記振幅検出手段がダイヤフラムの振動を圧電素子により検出する構成である音波方式であれば、応答性が高く超音波領域もピックアップすることができ、また、ダイヤフラムで拡大されるので、微小な振幅の差も読み取ることができる。また、音波方式では当に従来振幅測定はできなかったが、前述の前記振幅検出手段と被測定物をあらかじめ設定された状態で振幅と検出値との相関をとってキャリブレーションする方法により、振幅測定が可能となる。また、コストも安い。検出手段としては特に好適である。図7に音波式振幅検出手段の構成図を示す。本検出手段は、受信板35でひらった超音波を圧電セラミックス36からなる圧電素子で検出し、内臓されたヘッドアンプ34で増幅された信号をコネクタ38から外部へ出力する構成となっており、ケース37で覆われており、受信板は外周をケースで固定されることにより振動をひらい易いダイヤフラム構造となっている。図1における装置に設置した状態では、本検出手段を横向きとして、受信板35を振動物に向け、一定距離に近接することで被接触で振幅を測定することができる。従来音波式センサとはAcoustic Emission略してAEセンサと呼ばれるもので、直接金属や構造物に受信板を接触させて振動を読み取り、構造物の損傷部位を特定するためのものであった。しかし、本発明においては、これを被接触状態で振動を得易い構造として、受信板をダイヤフラム構造とし、ダイヤフラムに接触させた圧電素子により振動を検出する構成としている。また、振幅を検出するために、振動物と一定距離離した状態で、その時の振動物の振幅の差によって得られるヘッドアンプからの出力差を、データテーブルや計算式で近似してキャリブレーションすることにより、同条件下でその振幅を読み取ることが可能となる。振動が安定する共振器の長さが1波長であり、一体構造であり、保持部分が回転対称な形状である本方式と併用することでより振動が安定して好ましい。また、本発明において一事例として50kHzの周波数での発振を示すが、20kHzや200kHzなども考えられ特に周波数を限定しない。
接合過程において、接合面積の増大に比例するように、加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを上昇するカーブで増大させる制御手段を備えた超音波接合装置からなる。また、接合過程において、接合面積の増大に比例するように、加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを上昇するカーブで増大させる超音波接合方法からなる。接合面積の増大に比例して、加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを増大させる方法が好ましい。今、接合の過程をミクロに考えると、接合面には小さな凹凸や複数の接合部での高さの違いから接合が進む過程で接合面積は順次大きくなっていくと考えられる。よって接合過程において接合面積に比例した加圧力と超音波振動エネルギーを加えることが必要となる。これが、接合初期において、接合面積以上の超音波振動エネルギーが加えられると接合部や基材に余分なエネルギーが加えられることによる破壊やダメージが発生する。また、超音波振動の伝達を考えた時、共振器から第1の被接合物、第2の被接合物、ステージと順次振動が伝達されていくが、一定の振動が与えられた状況で加圧力を増加させると各伝達界面における摩擦力が増すため、振動は下層へ移っていくことは容易に理解できる。そのため初期から大きな加圧力を加えると第1、第2の被接合物間で接合のための目的のすべりが生じず第2の被接合物の基材が柔らかいと超音波振動エネルギーを吸収してしまい、接合ができなくなる。このようなことから、接合過程において、加圧力及び/又は超音波エネルギーを増大させて接合することが有効であり、これらを制御する方法としては上昇するカーブで増大させることが有効である。また、接合面積の増大に比例させて増大させてやることが好ましい。補足すると、初期に低い加圧力で超音波振動を与えるとある面積の接合が始まる。そうすると第1の被接合物は第2の被接合物と一定の力で結合されるため第1、第2の被接合物間での振幅が小さくなり、共振器と第1の被接合物間ですべりが大きくなる。そこで加圧力を増加すると共振器と第1の被接合物間の摩擦力増加にともないすべりが押さえられ、第1の被接合物に超音波振動エネルギーが伝達されより接合面積が大きくなっていく。また、その時々の最適な超音波振動エネルギーを加圧力制御により接合箇所に集中して印加するので、余分なダメージを与えず良好な接合が行える。加圧力と超音波振動エネルギー双方を上昇するカーブで増大させることが好ましいが、一方だけでもそれなりの効果はあり、本発明に含む。前記接合面積の増大を振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値により読み取る方法からなる。また、前記接合面積の増大を振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値により読み取る超音波接合装置からなる。また、振動物の振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を共振器の振幅を測定することにより読み取る方法からなる。また、振動物の振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を共振器の振幅を測定することにより読み取る超音波接合装置からなる。接合面積が増加すると相対する第1、第2の被接合物間の結合力が増し、振幅が小さくなることを利用し、接合面積の増大は次の方法で読み取ることができる。相対する第1、第2の被接合物の振幅を検出する振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を相対する第1、第2の被接合物間の振幅を測定することにより読み取ることができる。また、実際の接合界面の振幅でなくとも不安定要素がなければ、次の順で推定することができる。被接合物の振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を第1の被接合物の振幅を測定することにより読み取ることができる。また、共振器の振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を共振器の振幅を測定することにより読み取ることができる。また、振動子の振幅は振動子のピエゾ素子にかかる振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値によりから推測することができるので、前記接合面積の増大を振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値により読み取ることができる。本方式を採用することにより、応答性の早い加圧動作と高速上下動作が可能になり、短時間で接合される超音波振動接合において、接合面積に比例した加圧力カーブを出すことが可能となる。また、良品率が上がり、生産能力が高まる。振動が安定する共振器の長さが1波長であり、一体構造であり、保持部分が回転対称な形状である本方式と併用することで、より最適な接合のための超音波振動が発生でき、好ましい。
被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである超音波接合装置からなる。また、被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである超音波接合方法からなる。半導体の電極となる金属突起部の下層金属部は強すぎたり異常な超音波振動によりマイクロクラックが入りダメージを帯びやすい。そのため、振動が安定し、最適な振動を与えられる本方式は特に適する。また、電極となる金属突起は多数存在するため、接合面積も大きく、準じ接合が進むため、常に振幅を測定しながら最適な超音波振動エネルギーを供給することが、最適な接合を行い、ダメージを軽減するためには重要であり、本方式は特に適する。
振幅検出手段を有し、振動物の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する制御手段を備えた超音波接合装置からなる。また、振幅検出手段を有し、振動物の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する超音波接合方法からなる。振幅検出手段を有し、振動物の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御するため、微妙な加圧力と接合過程のずれや、ゴミ、被接合物表面状態による摩擦係数のバラツキなどの外乱が加わっても安定した目的振幅を得ることができ、安定した超音波接合が達成できる。前記振動物が共振器である方法からなる。また、前記振動物が共振器である超音波接合装置からなる。また、前記振動物が第1の被接合物である方法からなる。また、前記振動物が第1の被接合物である超音波接合装置からなる。また、前記振動物が相対する被接合物であり、相対する被接合物間の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する方法からなる。また、前記振動物が相対する被接合物であり、相対する被接合物間の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する超音波接合装置からなる。実際に接合される相対する第1、第2被接合物間の振幅を振幅検出手段により測定してある任意な目的値とすることができれば、確実な接合状態を得ることができる。実際に接合される相対する第1、第2被接合物間の振幅をある任意な目的値とすることが大事であり、次に測定する振動物の好ましい順に記述する。まず、前記振動物が第1、第2の被接合物であり、第1、第2の被接合物間の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する方法からなる。また、第2の被接合物がステージに安定吸着保持されているとすると、第2の被接合物の振幅を測定しなくとも、測定する振動物として第1の被接合物の振幅を測定することにより達成できる。また、第1の被接合物と共振器間の摩擦が安定し、振動伝達が安定しているとすると、測定する振動物として共振器の振幅を測定することにより達成できる。前記振幅検出手段がうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段であり、前記振幅検出手段と被測定物をあらかじめ設定された状態で振幅と検出値との相関をとってキャリブレーションする方法からなる。また、前記振幅検出手段がうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段であり、前記振幅検出手段と被測定物をあらかじめ設定された状態で振幅と検出値との相関をとってキャリブレーションする超音波接合装置からなる。振幅検出手段として安価でコンパクトなものを採用するには、前記振幅検出手段がうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段を使用することにより、2桁安価な検出手段を採用でき、小型であるため、複雑な入り組んだ場所でも測定が可能となる。従来は、レーザードップラー測定器を使用し、数十kHzで振動しているものを実際にその分解能でその速度で振動物の動きをとらえていたため、非常に高価なものが必要であった。しかし、今回の目的は、振幅の目的値になっているかどうか、その差が分かれば良く、実際の振幅が何μmで何Hzであるかを知る必要は無い。そのため、高速応答性が無い従来のうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段を使用し、高速で振動しているものの平均的な差が検出できれば目的は達成できる。また、従来これらのセンサは振幅を測定するものではないため、あらかじめ設定された状態で振幅と検出値との相関をとってキャリブレーションすることにより使用することができる。例えば、音波センサを共振器から1mm離したところへ設置し、50kHzで振動させた時の振幅と検出値の相関を測定しておく。これを計算値及び/またはデータテーブルで変換することでキャリブレーションする。キャリブレーションとは正しい値に補正させることを意味する。前記振幅検出手段がダイヤフラムの振動を圧電素子により検出する構成である音波方式である超音波接合方法からなる。また、前記振幅検出手段がダイヤフラムの振動を圧電素子により検出する構成である音波方式である超音波接合装置からなる。前記振幅検出手段がダイヤフラムの振動を圧電素子により検出する構成である音波方式であれば、応答性が高く超音波領域もピックアップすることができ、また、ダイヤフラムで拡大されるので、微小な振幅の差も読み取ることができる。また、音波方式では当に従来振幅測定はできなかったが、前述の前記振幅検出手段と被測定物をあらかじめ設定された状態で振幅と検出値との相関をとってキャリブレーションする方法により、振幅測定が可能となる。また、コストも安い。検出手段としては特に好適である。図に音波式振幅検出手段の構成図を示す。本検出手段は、受信板35でひらった超音波を圧電セラミックス36からなる圧電素子で検出し、内蔵されたヘッドアンプ34で増幅された信号をコネクタ38から外部へ出力する構成となっており、ケース37で覆われており、受信板は外周をケースで固定されることにより振動をひらい易いダイヤフラム構造となっている。図1における装置に設置した状態では、本検出手段を横向きとして、受信板35を振動物に向け、一定距離に近接することで被接触で振幅を測定することができる。従来音波式センサとはAcoustic Emission略してAEセンサと呼ばれるもので、直接金属や構造物に受信板を接触させて振動を読み取り、構造物の損傷部位を特定するためのものであった。しかし、本発明においては、これを被接触状態で振動を得易い構造として、受信板をダイヤフラム構造とし、ダイヤフラムに接触させた圧電素子により振動を検出する構成としている。また、振幅を検出するために、振動物と一定距離離した状態で、その時の振動物の振幅の差によって得られるヘッドアンプからの出力差を、データテーブルや計算式で近似してキャリブレーションすることにより、同条件下でその振幅を読み取ることが可能となる。振動が安定する共振器の長さが1波長であり、一体構造であり、保持部分が回転対称な形状である本方式と併用することでより振動が安定して好ましい。
接合過程において、接合面積の増大に比例するように、加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを上昇するカーブで増大させる制御手段を備えた超音波接合装置からなる。また、接合過程において、接合面積の増大に比例するように、加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを上昇するカーブで増大させる超音波接合方法からなる。接合面積の増大に比例して、加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを増大させる方法が好ましい。今、接合の過程をミクロに考えると、接合面には小さな凹凸や複数の接合部での高さの違いから接合が進む過程で接合面積は順次大きくなっていくと考えられる。よって接合過程において接合面積に比例した加圧力と超音波振動エネルギーを加えることが必要となる。これが、接合初期において、接合面積以上の超音波振動エネルギーが加えられると接合部や基材に余分なエネルギーが加えられることによる破壊やダメージが発生する。また、超音波振動の伝達を考えた時、共振器から第1の被接合物、第2の被接合物、ステージと順次振動が伝達されていくが、一定の振動が与えられた状況で加圧力を増加させると各伝達界面における摩擦力が増すため、振動は下層へ移っていくことは容易に理解できる。そのため初期から大きな加圧力を加えると第1、第2の被接合物間で接合のための目的のすべりが生じず第2の被接合物の基材が柔らかいと超音波振動エネルギーを吸収してしまい、接合ができなくなる。このようなことから、接合過程において、加圧力及び/又は超音波エネルギーを増大させて接合することが有効であり、これらを制御する方法としては上昇するカーブで増大させることが有効である。また、接合面積の増大に比例させて増大させてやることが好ましい。補足すると、初期に低い加圧力で超音波振動を与えるとある面積の接合が始まる。そうすると第1の被接合物は第2の被接合物と一定の力で結合されるため第1、第2の被接合物間での振幅が小さくなり、共振器と第1の被接合物間ですべりが大きくなる。そこで加圧力を増加すると共振器と第1の被接合物間の摩擦力増加にともないすべりが押さえられ、第1の被接合物に超音波振動エネルギーが伝達されより接合面積が大きくなっていく。また、その時々の最適な超音波振動エネルギーを加圧力制御により接合箇所に集中して印加するので、余分なダメージを与えず良好な接合が行える。加圧力と超音波振動エネルギー双方を上昇するカーブで増大させることが好ましいが、一方だけでもそれなりの効果はあり、本発明に含む。前記接合面積の増大を振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値により読み取る方法からなる。また、前記接合面積の増大を振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値により読み取る超音波接合装置からなる。また、振動物の振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を共振器の振幅を測定することにより読み取る方法からなる。また、振動物の振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を共振器の振幅を測定することにより読み取る超音波接合装置からなる。接合面積が増加すると相対する第1、第2の被接合物間の結合力が増し、振幅が小さくなることを利用し、接合面積の増大は次の方法で読み取ることができる。相対する第1、第2の被接合物の振幅を検出する振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を相対する第1、第2の被接合物間の振幅を測定することにより読み取ることができる。また、実際の接合界面の振幅でなくとも不安定要素がなければ、次の順で推定することができる。被接合物の振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を第1の被接合物の振幅を測定することにより読み取ることができる。また、共振器の振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を共振器の振幅を測定することにより読み取ることができる。また、振動子の振幅は振動子のピエゾ素子にかかる振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値によりから推測することができるので、前記接合面積の増大を振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値により読み取ることができる。本方式を採用することにより、応答性の早い加圧動作と高速上下動作が可能になり、短時間で接合される超音波振動接合において、接合面積に比例した加圧力カーブを出すことが可能となる。また、良品率が上がり、生産能力が高まる。振動が安定する共振器の長さが1波長であり、一体構造であり、保持部分が回転対称な形状である本方式と併用することが好ましい。
被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである超音波接合装置からなる。また、被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである超音波接合方法からなる。半導体の電極となる金属突起部の下層金属部は強すぎたり異常な超音波振動によりマイクロクラックが入りダメージを帯びやすい。そのため、振動が安定し、最適な振動を与えられる本方式は特に適する。また、電極となる金属突起は多数存在するため、接合面積も大きく、準じ接合が進むため、常に振幅を測定しながら最適な超音波振動エネルギーを供給することが、最適な接合を行い、ダメージを軽減するためには重要であり、本方式は特に適する。
上記の方法でつくられた半導体デバイスまたはMEMSデバイスからなる。半導体の電極となる金属突起部の下層金属部は強すぎたり異常な超音波振動によりマイクロクラックが入りダメージを帯びやすい。そのため、振動が安定し、最適な振動を与えられる本方式は特に適する。また、電極となる金属突起は多数存在するため、接合面積も大きく、準じ接合が進むため、常に振幅を測定しながら最適な超音波振動エネルギーを供給することが、最適な接合を行い、ダメージを軽減するためには重要であり、本方式でつくられた半導体デバイスは特に適する。また、MEMSデバイスにおいても金属電極を有するため、同様に本方式でつくられたデバイスは接合ダメージも少なく適する。
上記のような本発明に係る接合装置においては、共振器の振動を安定させる超音波接合装置を提供することができる。
以下に本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。図1に本発明の一実施形態に係る超音波振動接合装置を示す。この実施形態では第1の被接合物であるチップ20と第2の被接合物である基板22を接合するための装置を例として上げる。チップ20の接合面には接続端子である金属突起21を多数有する。基板22の接合面には接続端子である金属パッド23が金属突起21に対向した位置に配している。チップ側金属突起21と基板側金属パッド23が超音波振動により接合されることにより、チップ20が基板22に面実装される。
超音波振動接合装置は、大まかには、上下駆動機構25とヘッド部26と基板22を吸着保持するステージ10を合わせた接合機構27と、ステージテーブル12位置認識部29によるアライメント部、架台フレーム13,搬送部30、制御装置24からなる。上下駆動機構25は上下駆動モータ1とボルト・ナット機構2により、上下ガイド3でガイドされながらヘッド部26を上下動させる。ヘッド部26は、ヘッド逃がしガイド5で上下方向にガイドされ、自重をキャンセルし、加圧力検出手段32に押しあてるためのヘッド自重カウンター4に牽引された状態で加圧力を検出する加圧力検出手段32と上下駆動機構に接地されている。また、圧力検出手段の剛性が高い場合は、牽引しなくとも直接圧力検出手段を挟んで連結しても良い。ヘッド部26は、チップ20を吸着保持する共振器7、共振器の振動を阻害しないかたちで共振器を保持する共振器保持部6により構成されている。また、共振器は図8に示すように共振器外形41は円形で、共振器中央の最大振幅点となる被接合物接触面40と、振動の節にあたるノーダルポイントの断面上である保持部分39は8角形をしている。振動子8は共振器7の一方につながれている。また、振動子は一方からひとつ設けたが、サイドに2つ設けて同期制御させても良い。共振器7の長さは一波長となっており、一体構造からなる。被接合物接触面は劣化に伴い回転させれば交換が可能な構造となっている。本実施例では図9に示すように8角形中4面に被接合物であるチップ20を吸着保持する被接合物吸着穴42を設け、一つ置きからなる4面に他方の真空源へつながる真空源連結吸着穴43を設けている。真空源とは吸着パットやOリングのような弾性体からなる真空源連結手段44により連結される。共振器を回転させて被接合物接触面を交換する方法を説明すると、図10[1]に示すように共振器7は共振器保持部46により保持されており、保持方法としては、図10[2]に示すように、共振器保持部分39を上下からクランプして保持する保持手段45により保持されている。被接合物接触面40を交換する場合には、保持手段45を上下に開口し、共振器を人手または回転手段により回転させ、保持手段45により再びクランプし、固定する。自動清掃手段を設ける場合には、共振器保持部6の中央下面に図示されていない清掃手段を設け、回転する毎に劣化した被接合物接触面40を清掃する。また、清掃手段はヘッド部とは分離して配置しておき、必要に応じ横面より、被接合物接触面を清掃することもできる。清掃方法としては、エアブロー、溶剤拭き取りなどが考えられるが、研磨や金属ブラシで擦り取る方法も有効である。また、加熱する場合には、共振器保持部6の保持手段近辺にヒータ46が埋設されており、保持手段を通じて共振器に伝熱される。また、ステージテーブル12は、チップと基板の位置をアライメントするための平行移動、回転移動の移動軸により構成される。また、ステージ10内部にはステージヒータ11を内蔵する。接合機構は架台フレーム13により連結されている。位置認識部29は、相対されたチップと基板間に挿入して、上下のチップと基板各々の位置認識用のマークを認識する上下マーク認識手段14、上下マーク認識手段14を水平及び/又は上下移動させる認識手段移動テーブル15から構成される。また、振幅検出手段33が上下マーク認識手段14の先端に設けられており、認識手段移動テーブル15により任意の位置へ移動して振動物の測定が可能である。また、第1、第2の被接合物双方の振幅を測定する場合には、複数の振幅検出手段を設けることもある。また、上下マーク認識手段14の先端に設置できない場合は、架台フレーム13から別途設置しても良い。搬送部30は基板22を搬送する基板搬送装置16、基板搬送コンベア17及びチップ20を搬送するチップ供給装置18、チップトレイ19からなる。制御部31は、装置全般の制御と操作部を備える。特に加圧力制御においては、加圧力検出手段32からの信号により上下駆動モータ1のトルクを制御し、接合に関する加圧力をコントロールする。また、振幅検出手段からの入力で加圧力や超音波振動エネルギーへフィードバック制御を行う。
次に、一連の動作を説明する。チップ20はチップ供給装置18によりチップトレイ19から共振器7に供給され、吸着保持される。基板22は、基板搬送装置16により基板搬送コンベア17からステージ10に供給され、吸着保持される。接合面を対向保持されたチップ20と基板22の間に上下マーク認識手段14が認識手段移動テーブル15により挿入され、対向するチップ20と基板22各々の位置合わせマークを上下マーク認識手段14により位置認識する。チップ20を基準として基板22の位置をステージテーブル12により平行移動及び/又は回転移動方向へアライメント移動する。両接合位置が整合された状態で、ヘッド部26は上下駆動機構25により下降され、チップ20と基板22が接地される。ヘッド部26の高さ方向の位置はヘッド高さ検出手段24により検出されている。チップ20と基板22の接地タイミングは加圧力検出手段32により検出され、上下駆動モータは位置制御からトルク制御へと切り替えられる。モータのトルクにより一定の加圧力が両被接合物間に加えられた状態で、超音波接合を開始する。トルク制御に切り替えられている接合中においてもヘッド高さはヘッド高さ検出手段24によりモニタされている。超音波接合完了後、チップ20の吸着は解除され、基板22側にチップ20が実装された状態でステージ上に残る。これを再び基板搬送装置16により基板搬送コンベア17へ排出して一連動作は終了する。共振器を回転させて被接合物接触面を交換する場合は、保持手段45を上下に開口し、共振器を人手または回転手段により回転させ、保持手段45により再びクランプし、固定する。自動清掃手段を設けた場合には、回転する毎に劣化した被接合物接触面40を清掃する。
また、接合過程において、振幅検出手段33により振動物の振幅を測定し、目的値となるように超音波振動エネルギーを制御する。図6に示すように振動物の測定個所として[1]共振器、[2]第1の被接合物、[3]第2の被接合物を測定できる。第1、第2の被接合物間の振幅を求めるためには、複数の振幅検出手段を設けて同時に測定することが好ましいが、1つの振幅検出手段で順番に第1、第2の被接合物を測定した後、同じ時間軸上での振幅差を計算することもできる。実際に接合される第1、第2被接合物間の振幅をある任意な目的値とすることが大事であり、次に測定する振動物の好ましい順に記述する。まず、第1、第2の被接合物間の振幅を測定することであり、また、第2の被接合物がステージに安定吸着保持されているとすると、第2の被接合物の振幅を測定しなくとも、測定する振動物として第1の被接合物を測定することにより達成できる。また、第1の被接合物と共振器間の摩擦が安定し、振動伝達が安定しているとすると、測定する振動物として共振器を測定することにより達成できる。また、過剰振動によるダメージの発生する不良品を無くすためには、測定された振幅がある任意の最大振幅値以上になった場合に超音波振動を停止すればよい。また、振動が小さ過ぎるための接合不良品を無くすためには、測定された振幅がある任意の最小振幅値以上にならない場合に超音波振動を停止すればよい。また、これら前記振幅検出手段を認識手段移動テーブル上に設けることにより、被接合物の品種による大きさの違いがあっても容易に測定場所へ移動することが可能であり、また、1つの検出手段で複数の場所の測定を行うこともできる。また、前記振幅検出手段がうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段を使用することにより、2桁安価な検出手段を採用でき、小型であるため、複雑な入り組んだ場所でも測定が可能となる。従来は、レーザードップラー測定器を使用し、数十kHzで振動しているものを実際にその分解能でその速度で振動物の動きをとらえていたため、非常に高価なものが必要であった。しかし、今回の目的は、振幅の目的値になっているかどうか、その差が分かれば良く、実際の振幅が何μmで何Hzであるかを知る必要は無い。そのため、高速応答性が無い従来のうず電流式または静電容量式または光照射式または音波式検出手段を使用し、高速で振動しているものの平均的な差が検出できれば目的は達成できる。
本方式が特に適する場合は、被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである。半導体の電極となる金属突起部の下層金属部は超音波振動によりマイクロクラックが入りダメージを帯びやすい。そのため、本方式は特に適する。
次に上記を達成する補足説明として、超音波接合時の接合過程における詳細について説明する。一つ目に、接合過程をミクロに考えると、接合面には小さな凹凸や複数の接合部での高さのバラツキから接合が進む過程で接合面積は順次大きくなっていくと考えられる。二つ目に、超音波振動の伝達を考えた時、共振器から第1の被接合物、第2の被接合物、ステージと順次振動が伝達されていくが、一定の振動が与えられた状況で加圧力を増加させると各伝達界面における摩擦力が増すため、振動は下層へ移っていくことは容易に理解できる。三つ目に、超音波接合の原理は、表面が酸化膜や有機物層で覆われた金属同士を押し付けた状態で超音波振動の微少なすべりを発生させ、こすり合わせることで表面の酸化膜、有機物層を除去し、金属同士の新生面を直接接合する方法である。よって接合界面で目的のすべりが発生しないと接合されない。また、接合のためのすべりは1μm以内のレベルで可能であるので、ある部分が結合されたとしても弾性変形内で他部分の接合を行うことができる。この三つの現象から接合過程を推測すると次のようになる。まず、初期に低い加圧力で超音波振動を与えると接合界面で目的のすべりが発生し、ある面積の接合が始まる。そうすると第1の被接合物は第2の被接合物と一定の力で結合されるため第1、第2の被接合物間での振幅が小さくなり、共振器と第1の被接合物間ですべりが大きくなる。そこで加圧力を増加すると共振器と第1の被接合物間の摩擦力増加にともないすべりが押さえられ、第1の被接合物に超音波振動エネルギーが伝達され、接合界面で目的のすべりが発生し、より接合面積が大きくなっていく。但し、第1、第2の被接合物間での結合力も増しているため、超音波振動エネルギーも増加してやる必要がある。また、初期から大きな加圧力を加えると第1、第2の被接合物間で接合界面で目的のすべりが生じず第2の被接合物とステージ間ですべりが発生したり、第2の被接合物の基材が柔らかいと第2の被接合物が超音波振動エネルギーを吸収してしまい、接合ができなくなる。また、必要以上の超音波振動エネルギーが加えられると過剰発振により、ダメージや位置ずれが発生する。接合時の過程をもっとミクロに考察すると、接合界面では任意の加圧力が加えられた状態で超音波振動により接合界面に目的のすべりと応力が発生し、変形が進み、押しつぶされていくことにより新しい新生面が出て接合面積が増加する。接合面積の増加に伴い両被接合物の結合力が増し、振幅が低下する。それを検出することにより比例して加圧力と超音波振動エネルギーを増加させてやる。そのことにより、単位面積あたりの応力が増加し、かつ、共振器と第1の被接合物間の摩擦力が増して接合面での振動が発生し、さらに接合が進むと考えられる。
これを実際の接合過程における状態遷移図である図2と加圧力部の拡大図である図3を持って説明する。まず、図2においてt0時間から超音波接合を開始し、t1で完了する。チップと基板を接触させた状態で初期加圧力p0においてa0の面積が接触している。そこから超音波振動を開始し、超音波振動エネルギーをe0かけてやると、接合面積がa0から増加していく。その接合面積に比例して、加圧力と超音波振動エネルギーを増加させて、さらに接合を進めていく。接合過程であるt2時間からt2+Δt時間における状態を見てみると、t2時間において、p2の加圧力でe2の超音波振動エネルギーを与えると、a0からΔa分の接合面積が増加し、図3拡大図におけるP2点からP2' 点へ移り、チップと基板間の結合力が増加するためチップと基板間の振幅が小さくなり、良好な接合が進むB領域から共振器とチップ間ですべりが発生するC領域へと遷移する。そこで、Δa面積増加に対する加圧力をΔp増加すると、共振器とチップ間での摩擦力増加にともないすべりが押さえられ、チップと基板間の接合界面で目的のすべりが発生し接合が進む領域Cへと戻る。また、接合面積Δa増加にともなう結合力の増加分、超音波振動エネルギーもΔe増加させてやる必要がある。但し、t2点において、p2+Δpの加圧力を先行してかけた場合は、Bの接合領域からAの基板が吸収または基板、ステージ間ですべりが発生する領域へ移るため、良好な接合が行えない。また、超音波振動エネルギーにおいてもt2点において先行してe2+Δeをかけると、余分なエネルギーΔe分の過剰振動により、ダメージや位置ずれの原因になる。よって接合過程において接合面積に比例して加圧力と超音波振動エネルギーを加えることが重要なポイントとなる。
接合面積に比例して加圧力と超音波振動エネルギーを加えていき、目的となる接合面積a1が達成されることにより超音波振動を停止する。目的とされる接合面積を接合するために必要な加圧力と超音波振動エネルギーはあらかじめ決められているので、その目的値に達した時に超音波振動を停止すればいい。接合開始からt2時間において、チップと基板間の距離である接合高さは接地時のh0から接合界面で押しつぶされ、接合面積が広がった分だけ高さがh1へと低くなる。このサブミクロン台での押しつぶし量はヘッド高さ検出手段で測定されている。
また、t2時間を越えて超音波振動エネルギーを加え続けると、目的となる全接合面積分の接合は完了しているため、余分なエネルギーはダメージを与える元となってしまう。そのため、接合面積が目的値に達すると同時に超音波振動を停止することが必要である。特に半導体チップの場合は、半導体の電極となる金属突起部の下層金属部は超音波振動によりマイクロクラックが入りダメージを帯びやすい。そのため、本方式は特に適する。
接合過程において、加圧力及び/又は超音波エネルギーを増大させて接合することが有効であり、これらを制御する方法としては上昇するカーブで増大させることが有効である。そのカーブは図2のように直線であったり、図4,図5のような上昇カーブとなる。また、接合面積の増大に比例させて増大させてやることが好ましい。接合面積が増加すると第1、第2の被接合物間の結合力が増し、振幅が小さくなることを利用し、接合面積の増大は次の方法で読み取ることができる。第1、第2の被接合物の振幅を検出する振幅検出手段を有し、前記接合面積の増大を第1、第2の被接合物間の振幅を測定することにより読み取る方法からなる。また、実際の接合界面の振幅でなくとも不安定要素がなければ、次の順で推定することができる。第2の被接合物がステージに安定吸着保持されているとすると、第2の被接合物の振幅を測定しなくとも、測定する振動物として第1の被接合物の振幅を測定することにより達成できる。また、第1の被接合物と共振器間の摩擦が安定し、振動伝達が安定しているとすると、測定する振動物として共振器の振幅を測定することにより達成できる。また、振動子の振幅は振動子のピエゾ素子にかかる振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値によりから推測することができるので、前記接合面積の増大を振動子の振動子の出力に対する戻り電流及び/または電圧値によりにより読み取ることにより達成できる。
実際に接合される界面での振幅を常に接合に最適な値とする方法として、第1、第2の被接合物の振幅を検出する複数の振幅検出手段を有し、第1、第2の被接合物間の振幅が任意の一定値となるように加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを制御する方法からなる。また、被接合物の振幅検出手段を有し、第1の被接合物の振幅が任意の一定値となるように加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを制御する方法からなる。これは前述のように接合面積が増加すると振幅が小さくなるため、第1、第2の被接合物間での振幅が一定になるように加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを増加してやれば常に接合界面において一定の振幅が得られるため、良好な接合が進む。また、第2の被接合物はステージに保持されている状況に変化が無いとすれば、第1の被接合物の振幅を読み取るだけでも同様な結果が得られる。但し、共振器や振動子の振幅は共振器と第1の被接合物間でのすべりに影響される。
接合面積に比例して加圧力及び/又は超音波振動エネルギーを増加させるための方法としては、ある超音波振動エネルギー(e2)と加圧力(p2)下で、第1、第2の被接合物間の振幅、第1の被接合物の振幅、共振器の振幅、振動子の振幅すなわち振動子の戻り電流が出力電力に比べてある任意の一定値以下となった場合に加圧力及び/又は超音波エネルギーをΔp、Δe増加させてやればいい。Δe、Δpの値は、各々、材質、振動伝達状態によって、また、その時の接合面積すなわちその時の超音波振動エネルギーと加圧力の値に対して、その時の最適な値を設定すればいい。
また、本実施例においては、接合機構の加圧力制御方法は、従来の上下駆動制御部と荷重制御機構部に分けられ、加圧力はエアシリンダによるエア圧力によりコントロールされているため、応答性が遅く、エアシリンダの摺動抵抗から上下動速度はエアシリンダのスピードに制限されてしまい、高速で動作ができなかったが、接合機構が接合作業の上下駆動機構に上下駆動モータと加圧力検出手段を持ち、加圧力制御が上下駆動モータのトルクで制御する方式である方法を採用することにより、応答性の早い加圧動作と高速上下動作が可能になる。
接合過程において、加圧力及び/又は超音波エネルギーを増大させて接合することが有効であり、これらを制御する方法としては上昇するカーブで増大させることが有効である。そのカーブは図2のように直線であったり、図4,図5のような上昇カーブとなる。また、上昇する任意のカーブでも良い。また、段階的に類似させる場合も本発明に含む。
接合する被接合物の共振器側を第1の被接合物、ステージ側を第2の被接合物と呼ぶが、その配置構成は上下左右どちら向きでも良い。また、2つ以上の被接合物を重ね合わせて接合しても良い。図2、図3中の接合面積、加圧力、超音波振動エネルギーは直線で示されているが、図4,図5など任意のカーブでも良い。
本実施例ではステージ側がアライメント移動手段、ヘッド側が昇降軸を持ったが、アライメント移動手段、昇降軸はヘッド側、ステージ側にどのように組み合わせられても良く、また、重複しても良い。また、ヘッド及びステージを上下に配置しなくとも左右配置や斜めなど特に配置方向に依存しない。
本実施例では、加圧手段にサーボモータのトルク制御手段を示したが、エアシリンダによる流体圧力加圧手段を採用してもよい。
振動子は一方からひとつ設けたが、サイドに2つ設けて同期制御させても良い。
一実施形態としてチップと基板における実施形態を説明したが、被接合物は半導体以外の材料でも良い。また接合部は金、Al、銅、などが適するが、その他の金属や金属以外のものでも超音波振動で接合できるものであれば良い。
共振器を複数用意し、被接合物の形状や条件により共振器そのものの形状や周波数、材質、コーティングを変更させることが可能で、共振器交換しながら接合すれば、より多種な品種に対応できる。また、同じ共振器であっても複数用意できれば自動交換することで磨耗や異物付着などの問題にもより、長く対応できる。また、ヘッドから外した共振器を清掃し、清掃完了したものと交換していくことでより清掃効率は上がり、スペースの問題もなく専用の清掃ユニットをつけることができる。また、外した共振器を人手で取り出し、接合中に清掃してもよい。
また、本発明において一事例として50kHzの周波数での発振を示すが、20kHzや200kHzなども考えられ特に周波数を限定しない。
半導体チップはチップ、ウエハーなどどのような形態であっても良い。また、金属突起は個々に独立した複数の形状であっても良いし、ある領域を閉じ込めたつながった形状であっても良い。また、全面が接合面であっても良い。
接合する被接合物の共振器側を第1の被接合物、ステージ側を第2の被接合物と呼ぶが、その配置構成は上下左右どちら向きでも良い。また、2つ以上の被接合物を重ね合わせて接合しても良い。
第1、第2の被接合物間の振幅を求めるためには、複数の振幅検出手段を設けて同時に測定することが好ましいが、1つの振幅検出手段で順番に第1、第2の被接合物を測定した後、同じ時間軸上での振幅差を計算することもできる。また、第1、第2の被接合物が薄く片側から複数の振幅検出手段を設けることが難しい場合は両サイドから個別にセットすることもできる。
目的とするすべりとは、被接合物同士を接合するために必要な振幅が適切な加圧力下でくだされることにより起こる接合界面でのすべりである。部材、面積などにより違いがあるが、一例として0.1μm〜0.5μm程度の振幅であることがある。
本発明の一実施態様に係る接合装置の概略構成図である。 実際の接合過程における状態遷移図である。 図2における加圧力部の拡大図である。 図2における加圧力部と超音波振動エネルギー部の他の上昇カーブ例である。 図2における加圧力部と超音波振動エネルギー部の他の上昇カーブ例である。 振動物の振幅測定個所を示す図である。 音波式振幅検出手段を示す図である。 共振器側面図を示す図である。 図8におけるA−A断面である共振器の被接合物接触面断面を示す図である。 図8におけるB−B断面である共振器の保持部部分断面と共振器保持部のクランプ保持手段を示す図である。
符号の説明
1 上下駆動モータ
2 ボルト・ナット機構
3 上下ガイド
4 ヘッド自重カウンター
5 ヘッド逃がしガイド
6 共振器保持部
7 共振器
8 振動子
10 ステージ
11 ステージヒータ
12 ステージテーブル
13 架台フレーム
14 上下マーク認識手段
15 認識手段移動テーブル
16 基板搬送装置
17 基板搬送コンベア
18 チップ供給装置
19 チップトレイ
20 チップ
21 金属突起
22 基板
23 金属パッド
24 ヘッド高さ検出手段
25 上下駆動機構
26 ヘッド部
27 接合機構
28 実装機構
29 位置認識部
30 搬送部
31 制御装置
32 加圧力検出手段
33 振幅検出手段
34 ヘッドアンプ
35 受信板
36 圧電セラッミックス
37 ケース
38 コネクタ
39 保持部分
40 被接合物接触面
41 共振器外形
42 被接合物吸着穴
43 真空源連結吸着穴
44 真空源連結手段
45 保持手段
46 ヒータ

Claims (2)

  1. 複数の重ね合わされた被接合物を加圧する加圧手段と、
    共振器保持部の保持手段により保持され、振動子が結合された共振器と、
    前記被接合物を保持するステージとを備え、
    前記複数の重ね合わされた被接合物が、前記共振器と前記ステージとの間に加圧保持され、前記共振器に結合された前記振動子から前記共振器に超音波振動を伝達し、前記複数の重ね合わされた被接合物を接合する超音波接合装置において、
    前記共振器のノーダルポイントの断面上に、前記共振器の外周面より内側に埋没した凹形状の保持される部分が形成されていることを特徴とする超音波接合装置。
  2. 前記共振器が一体構造であり、
    前記保持される部分が回転対称な形状である請求項1に記載の超音波接合装置。
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