JP2006156767A - はんだ付け装置 - Google Patents

はんだ付け装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006156767A
JP2006156767A JP2004346220A JP2004346220A JP2006156767A JP 2006156767 A JP2006156767 A JP 2006156767A JP 2004346220 A JP2004346220 A JP 2004346220A JP 2004346220 A JP2004346220 A JP 2004346220A JP 2006156767 A JP2006156767 A JP 2006156767A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solder
nozzle
printed wiring
wiring board
soldering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004346220A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Yanagisawa
彰 柳澤
Kenji Kashiwagi
健二 柏木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2004346220A priority Critical patent/JP2006156767A/ja
Publication of JP2006156767A publication Critical patent/JP2006156767A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Molten Solder (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

【課題】
スルーホールにおける良好なはんだ上がり性を実現し、電子部品に対する信頼性を十分確保できるフローはんだ付け装置を提供する。
【解決手段】
プリント配線板を搭載して搬送する搬送装置402と、溶融はんだの噴流を生成し、生成した溶融はんだの噴流を前記プリント配線板の下面側に当接させるはんだノズル407と、熱風を前記プリント配線板の上面側に当接させる加熱機ノズル409と、前記プリント配線板に形成したスルーホールの位置情報にしたがって前記はんだノズルまたは加熱ノズルの開閉を制御する制御装置406を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、はんだ付け装置に係り、特に、良好なはんだ上がりを実現することのできるはんだ付け装置に関する。
電子部品をプリント配線板に搭載し、搭載した電子部品の電極やリード線をプリント配線板の回路パターンにはんだ付けすることにより、電気的接続と機械的接続とが行われる。一般に電子部品をプリント配線板にはんだ付けする方法としては、搭載すべき電子部品の種類や用途に応じて主に次の2種類の方法がある。
1つは両面実装方式のプリント配線板のはんだ付けに用いるもので、HSAL(Hot Air Solder Leveling)あるいは、ソルダーペーストの印刷などにより、あらかじめ施してあるはんだを溶融させて電子部品のはんだ付けをするリフローはんだ付け方法である。もう1つは挿入実装方式のプリント配線板のはんだ付けに用いるもので、溶融したはんだが常に噴出、循環するようにし、そのはんだの噴出した表面にプリント配線板のはんだ面、及びスルーホールから引き出された挿入部品のリード線が触れるようにして行うフローはんだ付け方法である。
これらの方法は、組み合わせて使用するのが一般的である。例えば、片面のみに電子部品を搭載し、しかも表面実装部品や挿入部品が混載して実装されている場合は、リフローおよびフローの2回プロセスが用いられる。また、両面に部品実装され、しかも表面実装部品と挿入部品が混載して実装されている場合は、リフロー、リフロー、およびフローの3回のプロセスが用いられる。
図12は、従来のフローはんだ付け処理過程を説明する図である。まず、プリント配線板102にはリフローはんだ付け方法により表面実装部品103が既に搭載されている。次に、このプリント配線板102のスルーホール104に挿入部品101のリード線105を挿入する。次いで、挿入部品101を搭載したプリント配線板102を搬送コンベア106に載せ、フロー装置(フローはんだ付け装置)107に搬送する。
フロー装置107では、搬送されたプリント配線板102を溶融はんだが貯留されるはんだ槽108からのはんだの噴流波109接触させる。これによりプリント配線板102に搭載されている挿入部品101のリード線105の部分にはんだが塗布される。このとき、スルーホール104の内部にもはんだが充填し、冷却凝固してはんだ付けが完了する。挿入部品110は、この工程を終えたときのはんだ付け部を示している(特許文献1参照)。
特開2004−106061号公報
一般に、はんだ付けに使用する接続用はんだは、低融点、低コスト及び接続信頼性等の観点から、従来より、Sn(すず)−Pb(鉛)共晶はんだが用いられていた。ところが近年、鉛の溶出に起因する環境問題、EUのRoHS(Restriction on Hazardous Substances)規制等から、鉛を含まない合金(鉛フリーはんだ)と、その接合技術の開発が進められている。
そこで、Sn−Pb共晶はんだの代替材料として、SnをベースとしAg(銀)、Bi(ビスマス)、In(インジウム)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)等を添加した合金が用いられるようになってきた。しかし、これらの鉛フリーはんだの融点は、従来の共晶はんだが180℃であったのに対し、鉛フリーはんだでは約220℃であり、融点が40℃程度上昇する。
この融点上昇より、はんだ付け前の基板温度を現状より上げる必要が生じ、これにより、スルーホールの銅箔部の酸化が促進され、はんだ上がりが低下し、さらにリード部の先端側より供給される加熱溶融されたはんだがスルーホール内に十分に充填される前に凝固温度となり、はんだ付け不良が発生する要因となる。さらに、鉛フリーはんだは濡れ性が悪いため、未はんだ、或いははんだブリッジ等のはんだ付け不良が発生し易い。
一般的に使用している共晶はんだにおいても、プリント配線板厚、部品リード種、層構成等によってはんだ上がりを悪化させる問題がある。このはんだ上がりは、はんだ付けの信頼性の点で大きな要因となる。
図13は、はんだ上がりを説明する図である。はんだ上がりは、プリント配線板のはんだ面201側からはんだ噴流波202を当てることにより、はんだがスルーホール内203を部品面204まで充填し、スルーホール内をはんだで満たすことを意味する。挿入部品のリード205とランド206とをはんだ付けした際、表面張力で横から見ると富士山の裾野の如く裾を引いたように見える(表面にはんだが盛り上がる)のが理想的なはんだ付けで、これが形成されていれば、はんだ付けが正常であることを示している。
この形が正常でなく、はんだが過剰であると盛り上がって隣接リードとのショートを起こし、またはんだが不足している場合は、接続不良となることが多い。フローはんだ付けの信頼性を高めるには、プリント配線板の銅箔部の酸化防止措置やはんだ付け作業条件の最適化、部品リード材の材質、コンベアスピード、プレヒート条件(はんだ付け性を向上させるためにはんだ付け前にプリント配線板温度をあげる条件)、プリント配線板の層構成等が重要であり、これらの条件が適切でないと接続不良を起こす。
図14は、はんだ不良の例を示す図であり、図14(a)ははんだ上がり不足、図14(b)ははんだ上がりの過剰状態を示す。
図14(a)に示すようにはんだがスルーホール途中までしか上がらないはんだ上がり不足、また、その反対に図14(b)のはんだ上がりの過剰は、いずれもはんだ付けの信頼性の低下を招く。
はんだ上がり不足が発生する要因として、(1)はんだ上がり方向に熱容量の大きいベタパターンがプリント配線板表面等に設けられている場合、このベタパターンがはんだの冷えを促進(熱吸収)させてはんだ上がりが悪化する。(2)プリント配線板のプリント配線厚が厚い場合、プリント配線板の部品面にまで熱が伝わりにくく、はんだ上がりが悪化する。(3)電子部品自体でもリード材の材質が熱吸収しやすい場合、はんだ上がりが悪化する場合がある。
このように、プリント配線板のはんだ付けを行う場合、多層プリント配線板やベタパターンの多いスルーホールをもつプリント配線板などでは、部品面へのはんだ上がりが悪いために、はんだ槽温度やプレヒート時間、コンベアスピードの調整に苦労する場合が多い。単純にはんだ槽の温度を高めに設定すると、耐熱の低い実装部品に対して熱の影響が出てしまう。また、大型部品ははんだがうまく上がらず、手はんだでの修正を行なったり、フロー装置とは別にポイント的にフローはんだ付けするポイントDIP装置を適用しなければならない場合があり、コスト的な問題が発生してしまう。
現在の電子機器では、プリント配線板を主体とする電子回路が採用されており、それら全てはんだ付けによって組み立てられている。はんだ付け技術は、部品が単に接合されているだけではなく、その接続部が高い信頼性をもっていることが重要であり、このためには、はんだの溶融特性、濡れ性、機械的特性、熱疲労特性、電気化学的信頼性等の諸特性の向上が要求されている。
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、スルーホールにおける良好なはんだ上がり性を実現し、電子部品に対する信頼性を十分確保できるフローはんだ付け装置を提供するものである。
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
プリント配線板を搭載して搬送する搬送装置と、溶融はんだの噴流を生成し、生成した溶融はんだの噴流を前記プリント配線板の下面側に当接させるはんだノズルと、熱風を前記プリント配線板の上面側に当接させる加熱機ノズルと、前記プリント配線板に形成したスルーホールの位置情報にしたがって前記はんだノズルまたは加熱ノズルの開閉を制御する制御装置を備えた。
本発明は、以上の構成を備えるため、スルーホールにおける良好なはんだ上がり性を実現し、電子部品に対する信頼性を十分確保できるフローはんだ付け装置を提供することができる。
以下、最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のはんだ付け装置を説明する図である。このはんだ付け装置410は、プリント配線板401を搬送するコンベアベルト402、はんだ槽403、加熱機404、冷却装置405、さらに、はんだ槽403、加熱機404を制御する制御システム406から構成されている。
プリント配線板401は、コンベアベルト402により矢印の方向に搬送される。コンベアベルト402は、例えばプリント配線板401の両端にそれぞれベルト部を有し、プリント配線板401の裏面の大部分は、後述するはんだの噴き口であるはんだノズル407に向き合う構成となっている。プリント配線板401の上側は主に部品が搭載される面であり、下側ははんだ面(挿入部品のリード面)である。
はんだ槽403は、溶融はんだ408を収容する。はんだ槽403は、図示しないポンプを有し、溶融はんだ408をポンプによりはんだノズル407に供給する。プリント配線板401に搭載された挿入部品のスルーホール部を制御システム406が特定し、コンベアベルト402の速度に合わせてはんだ箇所が所定の位置に来た時に、複数のはんだノズル407のうちの該当するはんだノズルを開いてはんだを噴流させる。
制御システム406は、さらにコンベアベルト402の速度、部品情報、プリント配線板厚、層構成情報をもとに、はんだあがりの悪いスルーホールを特定し、はんだあがりの悪いスルーホールが特定の位置に来たとき、該当する加熱機404の加熱機ノズル409を開いて、はんだ上がりの悪いスルーホールに装置上面(部品面側)より熱風を噴射する。
また、はんだ付けされたプリント配線板401は、コンベアベルト402により冷却装置405に搬送され冷却される。
図2は、プリント配線板のはんだ付け処理を説明する図であり、図2(a)はプリント配線板を含む断面図、図2(b)はプリント配線板を保持する治具を示す。この例では、プリント配線板501として、両面混載実装プリント配線板を用いる。両面混載実装プリント配線板は、両面に実装される表面実装部品502とプリント配線板のスルーホールにリード線を挿入する挿入部品503が混在して両面に搭載されているプリント配線板である。
なお、両面混載実装プリント配線板は、電子部品を片面のみに実装する片面実装基板とは異なり、電子部品が搭載された面のはんだ面全体に噴流波をあてると、はんだ面側の表面実装部品502にダメージを与えてしまう。このため、図2(b)に示すような治具(キャリア)508を用いてはんだ付けを実施することが考えられる。しかし、この治具は、挿入部品のリード線のみをむき出しにし、それ以外の表面実装部品にはんだ噴流波があたらないようにガードするものであるため、治具を異なるプリント配線板毎に作成することが必要であり、コスト高になる問題が発生する。このため、この治具は用いないことが望ましい。
本実施形態では、はんだノズル部506から挿入部品503のリード部504にはんだを局所的に噴流する。このため、噴流したはんだは、プリント配線板501に実装されている挿入部品503のランド部505とリード線504のみに接触させることができる。これにより、あらゆる形態のプリント配線板において、局所的にはんだを噴流することで他の部品、耐熱の低い部品にダメージを与えることなくはんだ付けすることが可能となり、鉛フリーはんだなどで問題になる再溶融剥離(フローはんだ付け時にリフローはんだ付けで搭載した表面実装部品がフローはんだ付け部の再加熱により再溶融し剥離する)現象を抑制することができる。
また、キャリアを不要とすることでコスト面の問題もなくなる。また、制御システムで特定したスルーホールが加熱機に近づいたときに、該当する加熱機ノズル507を開いてプリント配線板の上部からプリント配線板501に熱風を与える。この加熱機のノズル507は、ノズル位置を相互にずらして平行に何列か用意し、制御システムよりスルーホール部近傍のみの加熱機ノズル507を開くよう制御してスルーホール部のみに熱風を与えることが可能となる。
すなわち、プリント配線板501の該当するスルーホール部に、上方からは熱風、下方からははんだを噴流することで、はんだ上がりが悪いスルーホール部に対しても良好なはんだ上がりを実現することができる。なお、本実施形態では、上下のノズルをコントロールして局所的なはんだ付けに対応しているが、従来のフロー同様に下からはんだを全体的に噴流させ加熱機で上から熱風を与える構成としてもはんだ上がりの問題を解決することが可能となる。
図3は、制御システム406の処理を説明する図である。制御システム406は、例えばはんだ槽403、加熱機404、および外部インターフェースで接続された情報処理装置で実現される。制御システム406には、基板パターン制御部608、スルーホール特定制御部610、はんだノズル制御部615、はんだ上がり制御部612、加熱ノズル制御部616を実現する処理部、制御に使用する各種データを格納する図示しない記憶装置、処理に使用する図示しない作業メモリとしてのメインメモリなどで構成される。
使用する各種データとしては、パターンリスト601、ツールリスト602、部品リスト603、外部情報ファイル604、ボードファイルリスト605、部品材料リスト606、部品ライブラリリスト607などがある。パターンリスト601は、基板製造に用いるものでガーバーデータとも言われ、部品の外形寸法、部品位置座標、配線位置座標を定義しているデータである。ツールリスト602は、ガーバーデータ内に定義している穴や配線の情報と、使用するツールをリンクするためのファイルである。部品リスト603は、部品が実装される搭載方向、座標などを定義しているファイルである。ボードファイルリスト605は、プリント配線板の層構成情報やプリント配線板厚を定義しているファイルである。部品材料リスト606は、部品のリード線の材料を定義しているファイルである。部品ライブラリリスト607は、部品の面積、高さ、座標を定義しているファイルである。これらのデータが図示しない記憶装置に格納されている。これらの格納データのフォーマット例を以下説明する。
図4は、パターンリスト601の詳細を説明する図である。パターンリスト601は、ツール番号701とX、Y座標702の情報で構成されている。ツール番号701は、後述するツールリスト602で定義された各々のツールに対する識別番号である。これらのツール番号がそれぞれプリント配線板上に位置する座標を表したものが、X,Y座標702である。
図5は、ツールリスト602の詳細を説明する図である。図において、801はツール名、802はサイズ、803はツール番号の情報である。ツール名は、プリント配線板上に存在するスルーホールや配線ライン、部品搭載ランドなどプリント配線板に設けられた各要素の種類名である。プリント配線板に設けられた全ての要素は、それぞれツール番号という識別番号と、各々のサイズ802によって定義されている。例えば、ツール名804は、50milのサイズの円をツール番号D2によって使用するということを定義したものである。
図6は、部品リスト603のデータ構成例を説明する図である。901は搭載部品名、902は部品の図品番、903は搭載部品のX座標、904は搭載部品のY座標の情報である。この部品リスト603は、搭載される挿入部品のみから構成されるようにしてもよいし、挿入部品を識別する識別番号を別に設けて定義する構成にしてもよい。この部品リストによって、対象となるプリント配線板に搭載される挿入部品と、搭載される位置を特定することができる。
図7は、ボードファイルリスト605のデータ構成例を説明する図である。1001は搭載部品名、1002は部品の図品番、1003は内層との接続点数、1004は内層で接続されるものがグランド、電源、信号かを識別する情報、1005はプリント配線板のプリント配線板厚情報、1006はプリント配線板の層数で構成されたファイルである。
図8は、部品材料リスト606のデータ構成例を説明する図である。1101は搭載部品名、1102は部品リード線の材料の情報である。
図9は、部品ライブラリリスト607のデータ構成例を説明する図である。1201は搭載部品名、1202は部品面積、1203は部品高さ、1204は搭載部品のX座標、1205は搭載部品のY座標の情報である。
これらの情報を元に制御システム406の処理を図3を参照して説明する。図3において、基板パターン制御部608は、パターンリスト601とツールリスト602を読み込み、これらの情報をもとにプリント配線板上の全てのスルーホール位置を割り出してパターン情報ファイル609を作成する。しかし、この段階ではどのスルーホールが目的とする挿入部品のスルーホールなのか把握できない。このため、スルーホール特定制御部610は、基板パターン制御部608で作成された前記パターン情報ファイル609、部品リスト603を読み込み、挿入部品のスルーホール情報を特定してスルーホール情報ファイル611を作成する。なお、リペア作業など特定部位を個別に指定する場合には、外部情報ファイル604に定義する。このファイルのデータ構成は部品リスト603と同じ構成で、特定部位のみの情報を指定することで、特定部位のみのスルーホール情報ファイル611を生成する。
スルーホール情報ファイル611は、はんだノズル制御部615に送られ、この情報とはんだ付け装置のコンベア速度の情報ファイル613によりはんだノズル部506の開閉制御を行なう。これにより、従来の噴流しつづけるはんだ付け装置とは異なり、特定の必要あるスルーホールにのみはんだ付けすることが可能となる。なお、片面実装の場合など他の電子部品がない場合は、従来と同様に噴流しつづけることも可能である。
はんだ上がり制御部612は、スルーホール情報ファイル611、ボードファイルリスト605、部品材料リスト606を読み込み、加熱機情報ファイル614を作成する。このファイルには、はんだ上がり制御部612が特定したはんだ上がりの悪いスルーホールの情報が記載されている。はんだ上がりの悪いスルーホールを特定する方法は、スルーホールが内層に接続されているのか、内層に接続されている場合は、接続されている層は、信号層、電源層、グランド層のどの層なのか、さらにプリント配線板厚の情報などをボードファイルリスト605から読み取る。また、部品材料リスト606から使用する挿入部品のリード線の材料を読み取る。これら情報により、はんだ上がりの悪いスルーホールを特定することが可能となる。
加熱機ノズル制御部616は、はんだ上がり制御部612が作成した加熱機情報ファイル614、部品ライブラリリスト607をリンクして、はんだ上がりの悪いスルーホールの情報、及び表面の実装形態を計算する。さらに、加熱機ノズル制御部616は、フロー装置のコンベア速度の情報ファイル613を読み込み、加熱機ノズル部507の開閉を制御する。
図10は、はんだノズルの開閉制御を説明する図であり、図10(a)ははんだノズル部1301の断面図(搬送コンベアの搬送方向に直交する方向断面)、図10(b)ははんだノズル部1301の断面図(搬送コンベアの搬送方向断面)、図10(c)ははんだノズル部1301の斜視図である。
はんだノズル制御部615(図3参照)は、例えばプリント配線板上に実装されている挿入部品のスルーホール箇所がXY軸のどの位置であるか、またコンベア速度を考慮して前記スルーホール箇所がはんだノズル部506の頭上にくる時間を計算し、頭上に来たとき該当するはんだノズル部1301の弁1302に開く命令を与える。すなわち、スルーホール1308近傍に表面実装部品1307がある場合、はんだがかかるのを防ぐ為はんだノズル1305、1306を噴射させずに表面実装部品1307を避けた位置ではんだノズル1303,1304からはんだを噴射することが可能である。
ノズル部は横一列に配置された複数のノズル1301を有する。ノズル1301の配列幅には物理的な制約がある。このため、ノズル1301はノズル位置を相互にずらして配列した複数列のノズルとして構成するとよい。この場合はノズル列の間隔とコンベア速度により、対象とするスルーホールへの噴出制御を行なう。
なお、各ノズルの先端にはんだの噴出方向を制御する案内板を設け、該案内板を制御することによって、スルーホール1308近傍に表面実装部品1307がある場合、はんだノズル1305、1306の噴射方向を変更して、表面実装部品1307を避けた位置にはんだノズル1303,1304からはんだを噴射することが可能である。
図11は、加熱機ノズルの開閉制御を説明する図であり、図11(a)は加熱機ノズル部1401の断面図(搬送コンベアの搬送方向に直交する方向断面)、図11(b)ははんだノズル部1401の斜視図(ノズル部が一列の場合)、図11(c)ははんだノズル部1301の斜視図(ノズル部が複数列の場合)である。
加熱機ノズル制御部616(図3参照)は、上述のはんだノズル制御部615の制御とほぼ同じ制御を行なう。すなわち、プリント配線板上の実装されている挿入部品のスルーホール箇所がXY軸のどの位置であるか、またコンベア速度を考慮して加熱ノズル部507の下あるいは下周辺にくる時間を計算し、該当する加熱機ノズル部1401の弁1402に開く命令を与える。
しかし、プリント配線板の部品面側には、多種多様の電子部品が搭載されているため、ノズル制御部615と同様に、特定スルーホール部が下方に来たとき、弁を開く制御では、該当スルーホールの部品や、周囲の電子部品にダメージを与えてしまう。このため、部品面に搭載されている部品形状と特定したスルーホール、コンベアスピードを計算して、部品面に搭載している搭載部品を避けるよう制御する。このためには、前記はんだノズルの場合と同様に、加熱機ノズル1401をノズル位置を相互にずらして配列した複数列のノズルとして構成し、特定スルーホール部が直下に来たときのみ弁を開くとよい。なお、各ノズルの先端に熱風の噴出方向を制御する案内板を設け、該案内板を制御することによって、スルーホール1308近傍に表面実装部品1307がある場合、加熱機ノズル1402の噴射方向を変更して、表面実装部品1404を避けた位置に熱風を噴射することも可能である。
加熱ノズル制御部616は、加熱機情報ファイル614、部品ライブラリリスト607、コンベア速度ファイル613をもとに、制御することが可能である。加熱機の温度、フロー装置のプレヒート温度、はんだ温度は、プリント配線板サイズや層構成、実装形態等で異なる。また、良好なはんだ付けを実現するため温度管理、コンベア速度はノウハウ的要素が高い。加熱機の温度、フロー装置のプレヒート温度、はんだ温度、さらにコンベアスピードは任意で決められることは言うまでもない。さらに加熱機ノズル1401とはんだノズル1301の開閉のタイミング制御は、制御システム406にて制御する。通常は、加熱機ノズル1401が先に動き特定のスルーホールを加熱し、加熱されたスルーホールにはんだノズル1401ではんだを噴流する。しかし、プリント配線板の厚さが薄く、内層にベタパターンもないようなプリント配線板は、加熱機ノズルで加熱しながら同時にはんだノズルではんだを噴射すること可能である。つまり、プリント配線板のパラメータによって制御タイミングは異なるため、加熱機ノズル1401とはんだノズル1301の開閉タイミングは、良好なはんだ付けを実現するために、任意に設定することが可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば片面実装基板に限らず両面混載実装においても、また鉛フリーはんだを使用した場合においても挿入部品、他の電子部品に衝撃を与えることがなく機械的接続強度が確保できる。また、はんだ上がりの悪化を防ぎ、良好なはんだ付けが実現できる。また、プリント配線板製造データを用いて制御することから、多様な実装形態のプリント配線板に対して適用することが可能であり、さらに低コストでのはんだ付けを実現できる。
また、本実施形態のはんだ付け装置は、挿入部品が搭載される面と挿入部品のリード線が引き出された面を有するプリント配線板において、プリント配線板製造に必要なデータであるパターンリスト(部品の外形寸法、部品位置座標、配線位置座標が定義してあるガーバーデータ)と部品リスト(部品が実装される情報、座標が定義してあるファイル)とツールリスト(ガーバーデータ内に定義してある穴、配線の情報が定義してあるファイル)とフロー装置でプリント配線板を搬送するコンベアスピード、さらにはプリント配線板のプリント配線板厚、層構成、内層接続点数などの情報が入っているボードファイルリスト、部品面積、部品高さ、部品座標が定義してある部品ライブラリリスト、部品リード材質が定義されている部品材料リスト等の情報を取り入れて制御する制御装置を有する。 また、はんだ付け装置の制御装置はこれらの情報を用いて、プリント配線板にある全てのスルーホールのはんだ付け条件を導き出し、はんだ上がりが悪化するスルーホールを特定することが可能となる。さらに、フロー装置に熱風を供給する加熱機ノズルを備え、搬送されるプリント配線板の電子部品が搭載される面の特定のスルーホールに、表面実装部品の耐熱、形状を把握し、表面実装部品にダメージを与えることなく局所的に部品面より熱風を与える機能を有する。また、加熱機ノズルは、前述の部品の高さや部品面積の情報をもとに他の部品のレイアウト条件を考慮したうえで加熱機ノズルの開閉を行なう機能を有している。
このため、プリント配線板製造時においては、製造に必要な情報からプリント配線板の実装形態にかかわらず、挿入部品の局所的なはんだ付けをすることが可能となる。また、プリント配線板の部品面より部品形状、実装形状にかかわらず局所的に熱風を与えることが可能となる。さらにはんだ上がりが悪いスルーホールを特定することができ、良好なはんだ付けが実現できる。また、共晶はんだ、鉛フリーはんだのいずれにおいても、良好なはんだ上がりを実現できる。また、鉛フリーはんだを使用した場合においても電子部品に衝撃を与えることがなく低コストで機械的接続強度を確保でき、接合信頼性の高いプリント配線板を製造することが可能となる。さらに、公知のフロー装置でのはんだ付けと比較しても、コスト的に低いはんだ付けを可能とするはんだ付け装置を提供することができる。
本実施形態のはんだ付け装置を説明する図である。 プリント配線板のはんだ付け処理を説明する図である。 制御システム406の処理を説明する図である。 パターンリスト601の詳細を説明する図である。 ツールリスト602の詳細を説明する図である。 部品リスト603のデータ構成例を説明する図である。 ボードファイルリスト605のデータ構成例を説明する図である。 部品材料リスト606のデータ構成例を説明する図である。 部品ライブラリリスト607のデータ構成例を説明する図である。 はんだノズルの開閉制御を説明する図である。 加熱機ノズルの開閉制御を説明する図である。 従来のフローはんだ付け処理の過程を説明する図である。 はんだ上がりを説明する図である。 はんだ不良の例を示す図である。
符号の説明
101 挿入部品
102 プリント配線板
103 表面実装部品
104 スルーホール
105 挿入部品のリード線
106 搬送コンベア
107 フロー装置
108 はんだ槽
109 はんだ噴流波
110 はんだ付け後の挿入部品
201 プリント配線板のはんだ面
202 はんだ噴流波
203 スルーホール
204 プリント配線板の部品面
205 挿入部品のリード
206 ランド
401 プリント配線板
402 コンベアベルト
403 はんだ槽
404 加熱機
405 冷却装置
406 制御システム
407 はんだノズル
408 溶融はんだ
409 加熱機ノズル
410 フロー装置
501 プリント配線板
502 表面実装部品
503 挿入部品
504 挿入部品のリード部
505 ランド部
506 はんだノズル
507 加熱機ノズル
508 フロー専用治具(キャリア)
601 パターンリスト
602 ツールリスト
603 部品リスト
604 外部情報ファイル
605 ボードファイルリスト
606 部品材料リスト
607 部品ライブラリリスト
608 基板パターン制御部
609 パターン情報ファイル
610 スルーホール特定制御部
611 スルーホール情報ファイル
612 はんだ上がり制御部
613 コンベア速度ファイル
614 加熱機情報ファイル
615 はんだノズル制御部
616 加熱機ノズル制御部
701 ツール番号
702 パターン位置のXY座標
801 ツール名
802 パターンのサイズ
803 ツール番号
901 部品名
902 部品の図品番
903 部品搭載位置のX座標
904 部品搭載位置のY座標
1001 部品名
1002 部品の図品番
1003 接続点数
1004 内層識別
1005 プリント配線板の板厚
1006 プリント配線板の層数
1101 部品名
1102 部品リード材の材料名
1201 部品名
1202 部品面積
1203 部品高さ
1204 部品搭載位置のX座標
1205 部品搭載位置のY座標
1301 はんだノズル
1302 弁
1303〜1306 はんだノズル
1307 表面実装部品
1308 スルーホール
1401 加熱機ノズル
1402 弁
1403 スルーホール
1404 部品

Claims (8)

  1. プリント配線板を搭載して搬送する搬送装置と、
    溶融はんだの噴流を生成し、生成した溶融はんだの噴流を前記プリント配線板の下面側に当接させるはんだノズルと、
    熱風を前記プリント配線板の上面側に当接させる加熱機ノズルと、
    前記プリント配線板に形成したスルーホールの位置情報にしたがって前記はんだノズルまたは加熱ノズルの開閉を制御する制御装置を備えたことを特徴とするはんだ付け装置。
  2. 請求項1記載のはんだ付け装置において、
    前記はんだノズルは、複数のノズルを搬送装置の搬送方向に直交する方向にノズル位置を相互にずらして複数列に配列して形成したことを特徴とするはんだ付け装置。
  3. 請求項1記載のはんだ付け装置において、
    前記加熱機ノズルは、複数のノズルを搬送装置の搬送方向に直交する方向にノズル位置を相互にずらして複数列に配列して形成したことを特徴とするはんだ付け装置。
  4. 請求項1記載のはんだ付け装置において、
    前記制御装置は、スルーホールの位置情報およびスルーホールに挿入される部品の情報にしたがってはんだ上がりの悪いスルーホールを特定するはんだ上がり制御部を備え、該制御部の指示にしたがって加熱機ノズルの開閉を制御することを特徴とするはんだ付け装置。
  5. 請求項4記載のはんだ付け装置において、
    前記制御装置は、搬送装置の搬送速度、搭載部品の断面積、および高さにしたがって加熱機ノズルの開閉を制御することを特徴とするはんだ付け装置。
  6. 請求項2記載のはんだ付け装置において、
    前記複数のノズルを搬送装置の搬送方向に直交する方向に配列して形成したはんだノズルは、各列におけるノズルの位置を相互にずらして配列した複数列のノズルからなることを特徴とするはんだ付け装置。
  7. 請求項3記載のはんだ付け装置において、
    前記複数のノズルを搬送装置の搬送方向に直交する方向に配列して形成した加熱機ノズルは、各列におけるノズルの位置を相互にずらして配列した複数列のノズルからなることを特徴とするはんだ付け装置。
  8. プリント配線板を搭載して搬送する搬送装置と、
    溶融はんだの噴流を生成し生成した溶融はんだの噴流を前記プリント配線板の下面側に当接させるはんだノズルまたは熱風を前記プリント配線板の上面側に当接させる加熱機ノズルと、
    前記プリント配線板に形成したスルーホールの位置情報にしたがって前記はんだノズルまたは加熱ノズルの開閉を制御する制御装置を備えたことを特徴とするはんだ付け装置。
JP2004346220A 2004-11-30 2004-11-30 はんだ付け装置 Pending JP2006156767A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004346220A JP2006156767A (ja) 2004-11-30 2004-11-30 はんだ付け装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004346220A JP2006156767A (ja) 2004-11-30 2004-11-30 はんだ付け装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006156767A true JP2006156767A (ja) 2006-06-15

Family

ID=36634656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004346220A Pending JP2006156767A (ja) 2004-11-30 2004-11-30 はんだ付け装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006156767A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008244068A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Nec Corp 噴流はんだ付け装置
WO2018025314A1 (ja) * 2016-08-01 2018-02-08 富士機械製造株式会社 はんだ付け装置
JP2019102702A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 株式会社弘輝テック はんだ付け装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008244068A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Nec Corp 噴流はんだ付け装置
WO2018025314A1 (ja) * 2016-08-01 2018-02-08 富士機械製造株式会社 はんだ付け装置
CN109565938A (zh) * 2016-08-01 2019-04-02 株式会社富士 钎焊装置
US10569351B2 (en) 2016-08-01 2020-02-25 Fuji Corporation Soldering device
CN109565938B (zh) * 2016-08-01 2022-06-03 株式会社富士 钎焊装置
JP2019102702A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 株式会社弘輝テック はんだ付け装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4073183B2 (ja) Pbフリーはんだを用いた混載実装方法及び実装品
US7293692B2 (en) Solder joint structure, soldering method, and electronic-component manufacturing apparatus using the same structure and the method
TWI395300B (zh) 通孔焊接構造
US6929973B2 (en) Method of packaging electronic components with high reliability
US20230269884A1 (en) A manufacturing process to enhance surface mount solder pad joint formation via a laser subtractive method
US7902465B1 (en) Optimizing PCB power and ground connections for lead free solder processes
AU2004237811B2 (en) Quad-directional-lead flat-package IC-mounting printed circuit board, method of soldering quad-directional-lead flat-package IC, and air conditioning apparatus with quad-directional-lead flat-package IC-mounting printed circuit board
US6732907B2 (en) Soldering method, soldering device, and method and device of fabricating electronic circuit module
JP2006156767A (ja) はんだ付け装置
JP2002359459A (ja) 電子部品の実装方法、プリント配線基板および実装構造体
JP4143280B2 (ja) 実装構造体、該実装構造体の製造方法、印刷用マスク、および印刷方法
JP2004106061A (ja) プリント基板ユニットの製造方法ならびにはんだ付け装置
EP1603375B1 (en) Printed circuit board, method of soldering electronic components, and air conditioning apparatus with printed circuit board
CN111836474A (zh) 电子设备及其制造方法、以及印刷基板及其制造方法
CN113647203B (en) Printed wiring board
JP4079985B2 (ja) Pbフリーはんだを用いたフローはんだ付け装置
JP2003188516A (ja) はんだ付け装置
JP7123237B2 (ja) プリント配線板
JP2002026482A (ja) 電子部品の実装構造
JP2003258417A (ja) 半田付け方法或いは装置
JP2003251456A (ja) はんだ付け装置およびはんだ付け方法
US20070181634A1 (en) Wave solder apparatus
JP4569361B2 (ja) 回路板及びレーザはんだ付け方法
JP2002290026A (ja) 電子回路モジュール及びその製造方法
JP2006286899A (ja) プリント配線板の製造方法