JP2006155739A - 記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】上下シェルハーフが周壁の突合わせ部位の複数箇所においてレーザービームによりスポット溶接されて形成される扁平なハウジングを備えた記録媒体カートリッジにおいて、溶接時に加圧された不活性ガスを溶接箇所に吹付けて溶接部周囲部分の酸化を防止する場合に、ハウジング内部へのスパッタ等の侵入を阻止する。
【解決手段】加圧された不活性ガスを、上下シェルハーフ3,4の周壁3s、4sに垂直な面内において斜め下方から溶接箇所に吹き付けた状態で溶接を行なう。
【選択図】 図1
【解決手段】加圧された不活性ガスを、上下シェルハーフ3,4の周壁3s、4sに垂直な面内において斜め下方から溶接箇所に吹き付けた状態で溶接を行なう。
【選択図】 図1
Description
本発明は、上下シェルハーフが周壁の突合わせ部位の複数箇所においてレーザービームによりスポット溶接されて形成されたハウジング内に記録媒体か収容されてなる記録媒体カートリッジの製造方法に関し、特に、記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法に関するものである。
従来より、デジタルカメラ等のモバイル機器においては、記録媒体として、「clik!(登録商標)」と呼ばれる超小型の記録媒体カートリッジが使用されている(特許文献1参照)。
この記録媒体カートリッジ1は、図5(斜視図)および図6(a),(b)(平面図および裏面図)に示すように、ドライブ装置に押込み装填するときに指を当てる押込み部2aを含む、スタビライザと呼ばれる樹脂製のフレーム2と、このフレーム2に嵌合された金属薄板(厚さ0.3mmのステンレス鋼板)からなる平坦な主面を備えた上シェルハーフ3および下シェルハーフ4とによって構成された、幅50mm、奥行き55mm、厚さ1.95mmの扁平なハウジング内に、40MBの記憶容量を有する直径1.8インチ(45.7mm)のディスク状の磁気記録媒体5を回転自在に収容している。磁気記録媒体5の中央部には、中心孔10aを備えたセンタハブ(センタコア)10が固着されている。
この記録媒体カートリッジ1は、幅53mm、奥行き85mm、厚さ5mmの外寸を有するTYPEII PCカード型のドライブ装置(図略)が備えているスロットに挿入形式でローディングされるように構成され、そのハウジングには、上記ドライブ装置が備えている記録再生用磁気ヘッドを磁気記録媒体5の表面にアクセスさせるためのV字状の開口6が形成され、さらに、ハウジングと磁気記録媒体5との間には、上記開口6を回転式に開閉するための、開口7aを備えたロータリーシャッタ7が介装されている。このロータリーシャッタ7は、図示しないバネ部材によって閉方向に付勢され、かつ上シェルハーフ3に取り付けられている図示しないロック部材により閉位置にロックされるように構成されている。
なお、図5および図6(a),(b)は、ロータリーシャッタ7の開口7aがハウジング内に潜入して、ロータリーシャッタ7がハウジングの開口6を閉じている状態、すなわち閉位置にある状態を示している。
ロータリーシャッタ7は、図6(a)の7−7線に沿った要部拡大断面図である図7に示すように、周壁部において互いに嵌合されたアルミニウム薄板製の上下シャッターハーフ7U,7Dからなり、上シャッターハーフ7Uは、上シェルハーフ3の下面から内方へ突出する小径の円筒体3aによって回転可能に軸支され、円筒体3aの先端には、上シャッターハーフ7Uが円筒体3aからの抜出すのを防止するためのセンタピンと呼ばれる抜止め部材11が溶接されて、センタハブ10の中心孔10a内に介入している。上下シャッターハーフ7U,7Dの内面には、磁気記録媒体5の表面を清掃するための、表面が起毛された不織布からなるライナ13がそれぞれ貼り付けられている。
下シェルハーフ4の中央部には、センタハブ10を外部に臨ませる円形の開口4aが形成され、下シャッターハーフ7Dの中心部には、下シェルハーフ4の開口4aの周縁に遊嵌される大径の円筒体7Daが下方へ向かって突設されて、この円筒体7Daによって下シャッターハーフ7Dが下シェルハーフ4に回転可能に支持されているとともに、円筒体7Daの先端部がカシメられて、下シャッターハーフ7Dが下シェルハーフ4からの抜け出すのを防止するフランジ12が形成されている。
さらに下シェルハーフ4には、図6(b)から明らかなように、ロータリーシャッタ7と同心的な円弧状開口4bが形成され、下シャッターハーフ7Dには、上記円弧状開口4bから突出しかつこの円弧状開口4bに沿って移動してロータリーシャッタ7を開閉するシャッターノブ7bが固設されている。そして、ドライブ装置に対する記録媒体カートリッジ1のローディング動作(押込み動作)に伴って、ロック部材によるロータリーシャッタ7の閉位置でのロックが解除されて、ロータリーシャッタ7が回動可能になるとともに、ドライブ装置が備えている係合壁面がシャッターノブ7bに係合して、ロータリーシャッタ7がその開口7aを上下シェルハーフ3,4の開口6にほぼ一致させる開位置まで約60度回転されることにより、図8(a),(b)(平面図および裏面図)に示すように、磁気記録媒体5がハウジングの開口6から露出された状態でドライブ装置に装填される。
なお、図7においては、センタハブ10の重みによって磁気記録媒体5が下シャッターハーフ7D4側のライナ13上に接触しているが、この記録媒体カートリッジ1がドライブ装置に装填されると、ドライブ装置が備えているドライブスピンドルがハブ10に磁気的、機械的にチャッキングしてセンタハブ10を持上げるため、磁気記録媒体5は上下のライナ13,13の表面間の間隙のほぼ中間位置に回転可能に保持される。
また、ドライブ装置に装填された記録媒体カートリッジ1は、これをさらにドライブ装置側に押すことにより、ドライブ装置との係合が外れてドライブ装置からの排出が可能になり、記録媒体カートリッジ1の排出に伴って、図示しないバネ部材によってロータリーシャッタ7が図6(a),(b)に示す閉位置に復帰するように構成されている。
上下シェルハーフ3,4は、図7の右端に示すように、双方の周壁3s、4sのエッジ同士を互いに突き合わせて、この突合せ線に沿った図6(a)に示す13箇所の溶接箇所W1〜W13におけるレーザービームを用いたスポット溶接により組み立てられる。このスポット溶接部は、図7においては符号Wで示されている。
ところで、上下シェルハーフ3,4の周壁3s、4sの突合わせ部は、その隙間がゼロになることが好ましいが、実際問題として隙間をゼロにすることは不可能であり、通常溶接箇所には僅かな隙間が存在する。
すなわち、図9(a)に示すように、上下シェルハーフ3,4の周壁3s,4sの突合わせ部位における溶接箇所には、一方の周壁、例えば下シェルハーフ4の周壁4sの縁から突出する高さ約30μm、左右方向の幅約1.3mm程度の溶接代(しろ)Tが形成され、これによって、周壁3s,4sの突合わせ部位における隙間Gaが20μm以下となって、他部の隙間Gの約50μmよりも狭くなっている。
そして、上記溶接代Tの左右方向の幅の中心位置に、光ファイバからのレーザービームを光学レンズにより溶接箇所に収斂させてスポット溶接を行なった結果、図9(b)に示すように、直径約0.8mm程度の円形の変色域Vが形成される。
米国特許第6,133,544号明細書
上記のようなレーザービームによるスポット溶接の場合、溶接部が高温になるために、上下シェルハーフ3,4の周壁3s、4sの溶接部周囲部分が酸化して、図9(b)に示すような円形の変色域が形成されるが、周壁3s、4s同士の溶接に寄与するのは、周壁3s、4sの突合せ面の溶接面積であって、変色域の上下端の部分は全く寄与していない。また、この変色域Vは記録媒体カートリッジ1の美観を損ねるものでもあるから、所望の溶接面積さえ確保できれば、変色域の面積はできるだけ小さい方が望ましい。
そこで、上記酸化を防止するために、溶接箇所に対し加圧された不活性ガスを吹き付けながら溶接を行なうことが考えられるが、不活性ガスを周壁面に対し垂直に吹き付けると、溶接時に発生するスパッタ等が、突合せ部の20μm程度の隙間Gaから不活性ガスとともにハウジング内部に侵入する恐れがあり、万一このスパッタ等が磁気記録媒体5に付着すると、記録媒体の情報記録再生機能を損なうことになる。
上述の事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、溶接箇所に対する加圧された不活性ガスの吹付けにより溶接部周囲部分の酸化を防止しながら上下シェルハーフ3,4をレーザービームによりスポット溶接をする場合における、ハウジング内部へのスパッタ等の侵入を阻止することにある。
本願第1の発明は、上下シェルハーフが周壁の突合わせ部位の複数箇所においてレーザービームによりスポット溶接されて形成されるハウジングを備えた記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法であって、
加圧された不活性ガス(例えば窒素ガス)を、上下シェルハーフの周壁に垂直な面内において斜め方向(30°以上)から溶接箇所に吹き付けた状態で溶接を行なうことを特徴とするものである。
加圧された不活性ガス(例えば窒素ガス)を、上下シェルハーフの周壁に垂直な面内において斜め方向(30°以上)から溶接箇所に吹き付けた状態で溶接を行なうことを特徴とするものである。
上記加圧された不活性ガスの吹付けは、斜め下方から行なうことが好ましい。また、溶接箇所に吹き付けられた不活性ガスの吸引手段を設けることが好ましい。さらに、溶接箇所に不活性ガスを吹き付けるノズルを移動可能に設けることが好ましい。
本願第2の発明は、上下シェルハーフがレーザービームによりスポット溶接されて形成されるハウジングを備えた記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法であって、
加圧された不活性ガスを上記ハウジング内に供給するとともに上記溶接箇所に対し加圧された不活性ガスを吹き付けた状態で溶接を行なうことを特徴とするものである。
加圧された不活性ガスを上記ハウジング内に供給するとともに上記溶接箇所に対し加圧された不活性ガスを吹き付けた状態で溶接を行なうことを特徴とするものである。
記録媒体の中心部に固着されたセンタハブを外部に臨ませるために下シェルハーフに開口が形成されている場合には、この開口を通じて、加圧された不活性ガスをハウジング内に供給することができる。
その場合には、下シェルハーフを上側にした状態で溶接を行なうことが好ましい。そしてこの場合も、上記溶接箇所に対し、加圧された不活性ガスを斜め下方から吹き付けた状態で溶接を行なうことが好ましい。
本願第1の発明によれば、加圧された不活性ガスを、上下シェルハーフの周壁に垂直な面内において斜め方向外方から溶接箇所に吹き付けた状態で溶接を行なうことにより、溶接部周囲部分の酸化を防止することができることに加えて、突合せ部の隙間からスパッタ等が不活性ガスとともにハウジング内部に侵入するのを阻止することができる。また、不活性ガスを溶接箇所の壁面に垂直に吹き付けると、この壁面からのスパッタ等を含んだ不活性ガスの跳ね返りにより、レーザービームの集束レンズが汚染される恐れがあるが、斜めに吹き付けることにより、このような光学系の汚染を防止することもできる。
その場合に、不活性ガスを斜め下方から溶接箇所に吹きつけることにより、溶接時の溶融金属の垂れを防止することができる。また、溶接箇所に吹き付けられた不活性ガスの吸引手段を設けることにより、不活性ガスの流れを整えることができる。さらに、不活性ガスを溶接箇所に吹き付けるノズルを移動可能に設けることによって、効率の良い酸化防止が可能になる。
本願第2の発明によれば、加圧された不活性ガスをハウジング内に供給するとともに溶接箇所に対し加圧された不活性ガスを吹き付けた状態で溶接を行なうことにより、溶接部周囲部分の酸化を防止することができることに加えて、ハウジング内部に充満する加圧された不活性ガスによって、溶接時に突合せ部の隙間からスパッタ等が不活性ガスとともにハウジング内部に侵入するのを未然に防止することができる効果がある。
そして、記録媒体の中心部に固着されたセンタハブを外部に臨ませるために下シェルハーフに開口が形成されている場合には、この開口を通じて加圧された不活性ガスをハウジング内に供給することができ、特に下シェルハーフを上側にした状態、すなわち上記開口を上方に向けた状態にすれば、不活性ガスの供給が容易となるとともに、溶接時に必要となる場合があるシャッタの開閉やエアパージが簡単になる利点がある。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本願第1の発明による記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法の説明に供する、内部構造を省略して示す概略的側面図である。
上下シェルハーフ3,4の周壁3s,4sの突合せ部の溶接に際しては、図2に示すように、ロッド保持部材50に取り付けられた13本の押さえロッド40を用いて、図示しない可動台上に固定されたハウジングの上シェルハーフ3の主面周縁部における各溶接箇所W1〜W13の近傍を上方から押圧した状態で、光学系20から出射されるレーザービーム21を順次溶接箇所に当てるとともに、ノズル30から噴出する例えば窒素ガスからなる不活性ガス31を、上下シェルハーフ3,4の周壁3s,4sにほぼ垂直な面内において斜め下方から溶接箇所に吹き付けながらスポット溶接を行なっている。不活性ガス31の水平面に対する吹付け角度αは、30〜60度の範囲が好ましい。
このように、不活性ガス31を斜め下方から溶接箇所に吹きつけることにより、溶接部周囲部分の酸化を防止することができることに加えて、突合せ部の隙間Gaからスパッタ等が不活性ガスとともにハウジング内部に侵入するのを阻止することができ,さらに溶接時の溶融金属の垂れを防止することができる。
なお、図示は省略するが、不活性ガスの流れを整えるために、溶接箇所の上方には、溶接箇所に吹き付けられた不活性ガス31を吸引する手段を設けるのが好ましい。また、不活性ガス31を溶接箇所に吹き付けるノズル30は、これを移動可能に設けることによって、効率の良い酸化防止が可能になる。
図2に示す各押さえロッド40は、上シェルハーフ3の主面周縁部における各溶接箇所W1〜W13の近傍位置に接触させる球面状の下端面41aを備えたロッド本体41と、このロッド本体41を上下に摺動可能に貫通させ、かつ外周にねじ溝を備えたロッド保持部材50に上下調整可能に取り付けられた外筒42と、ロッド本体41に形成された段部41bと外筒42の下端のフランジ42aとの間に縮装されたコイルバネ43と、コイルバネ43のバネ圧を調整するために、ロッド本体41の上端部41cに螺装された調整ナット44とから構成されている。
このような構成を有する13本の押さえロッド40がロッド保持部材50に取り付けられていることにより、上シェルハーフ3の主面周縁部に対するロッド本体41の下端面41aの相対位置および接触圧をそれぞれ個別に調整することが可能となる。
次に、本願第2の発明について説明する。この発明は、加圧された不活性ガスをハウジング内に供給するとともに溶接箇所に対し加圧された不活性ガスを吹き付けた状態で溶接を行なうことによって、溶接時にスパッタ等が不活性ガスとともにハウジング内部に侵入するのを阻止することを特徴とするものである。
ハウジング内への加圧された不活性ガスの供給は、下シェルハーフ4の中央部に形成された、センタハブ10を外部に臨ませる開口4aを通じて行なえばよい。その場合に、ハウジングを裏返した状態で、すなわち、下シェルハーフ4を上側にした状態で溶接を行なうことが好ましい。
図3は、本願第2の発明による記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法の実施に使用される装置を概略的に示す一部を透視的に示す斜視図である。
上下シェルハーフ3,4は、下シェルハーフ4を上側にした状態で、可動台55上に固定される。下シェルハーフ4の開口4aには、底面に不活性ガス供給用ホース60を連結した、開口4aよりも大径のコップ状円筒体61がその開口を下方に向けた状態で取り付けられ、さらにその外側に、不活性ガスの漏洩を防止するための、さらに大径のコップ状円筒体62が被せられる。そして、不活性ガス供給用ホース60はこの円筒体62を貫通して外部に導出されている。
ところで、図7からも明らかなように、上下のライナ13,13は所定の間隔を保って配置されているために、図7の状態では、磁気記録媒体5がセンタハブ10の重みで下シェルハーフ4側のライナ13上に密接し、上シェルハーフ3側のライナ13と磁気記録媒体5との間に間隙が存在する。したがって、図3に示す裏返し状態では、磁気記録媒体5が上シェルハーフ3側のライナ13上に密接することになる。
そこで、図4の拡大断面図に示すように、ハウジングを裏返し状態で、センタハブ10を図示しないマグネットに吸着させて上方へ若干移動させて、磁気記録媒体5と上方のライナ13との間、および磁気記録媒体5と下方のライナ13との間との双方に間隙が生じるようにする。
この状態で、図2に示した押さえロッド40を用いて下シェルハーフ4の主面周縁部の溶接箇所近傍を押さえ、かつホース60を通じて加圧された不活性ガスをハウジング内に供給すると、不活性ガスの一部が、図4に矢印で示すように、開口4aの周縁とセンタハブ10の外周との間の間隙を通り、磁気記録媒体5の上面に沿ってロータリーシャッタ7の内周縁に達するとともに、不活性ガスの他部が、センタハブ10の中心孔10aを通り、磁気記録媒体5の下面に沿ってロータリーシャッタ7の内周縁に達し、次いで開口7aから噴出し、開口6を通ってハウジング外へ流出するので、少なくともロータリーシャッタ7の内部は加圧された不活性ガスで満たされる。
したがって、上下シェルハーフ3,4の溶接時に、溶接箇所に対する加圧された不活性ガスの吹付けに伴う突合せ部の隙間から不活性ガスとともに内部へ侵入する恐れのあるスパッタ等は、少なくともロータリーシャッタ7の内部へは侵入することができず、磁気記録媒体5を汚染する恐れもなくなる。そしてこの場合も、溶接箇所に対する加圧された不活性ガスの吹付けを、図1に示すものと同様に斜め下方から行なうことがより好ましい。
なお、図6(a)に示す溶接箇所W4〜W13は、図7の右端に示すように、シャッターハーフ7U,7Dの周壁が互いに重なり合うように嵌合しているので、溶接時にシャッターハーフ7U,7Dがシールドとなって、これによっても磁気記録媒体5がスパッタ等から保護されるであろうことが明らかである。一方、ロータリーシャッタ7が閉位置にあるときには、図6(a)から明らかなように、その開口7aが溶接箇所W1〜W3と対向しているが、溶接時にハウジング内に供給されている加圧された不活性ガスが、上述のように、ロータリーシャッタ7の開口7aから噴出しているため、磁気記録媒体5がスパッタ等により汚染される恐れはないと考えられる。しかしながら、もしその恐れがあるときには、ロータリーシャッタ7を図8(a)に示す開位置まで回動させた状態で、溶接箇所W1〜W3に対する溶接を行なえばよい。
そして、図3および図4に示すように、ハウジングを裏返し状態で溶接を行なうときには、シャッターノブ7bがハウジングの上面に露出しているので、ロータリーシャッタ7の開閉操作が容易であり、エアパージも簡単になる。
なお、本発明は、上下シェルハーフの周壁の溶接以外にも適用可能であり、また、上述した磁気ディスクカートリッジのみでなく、光ディスクカートリッジ、MD等の他、磁気テープカートリッジにも適用可能である。さらに金属以外にもプラスチックで形成されたシェルハーフの溶接、あるいは超音波溶着、熱着、接着等、異物や変質溶剤によるガス等が発生する可能性のある溶接にも適用することができる。
1 記録媒体カートリッジ
3 上シェルハーフ
4 下シェルハーフ
5 磁気記録媒体
6 ハウジングの開口
7 ロータリーシャッタ
7a ロータリーシャッタの開口
7b シャッターノブ
7U 上シャッターハーフ
7D 下シャッターハーフ
10 センタハブ
20 光学系
21 レーザービーム
30 ノズル
31 不活性ガス
40 押さえロッド
60 不活性ガス供給用ホース
W1〜W13 溶接箇所
3 上シェルハーフ
4 下シェルハーフ
5 磁気記録媒体
6 ハウジングの開口
7 ロータリーシャッタ
7a ロータリーシャッタの開口
7b シャッターノブ
7U 上シャッターハーフ
7D 下シャッターハーフ
10 センタハブ
20 光学系
21 レーザービーム
30 ノズル
31 不活性ガス
40 押さえロッド
60 不活性ガス供給用ホース
W1〜W13 溶接箇所
Claims (8)
- 上下シェルハーフが周壁の突合わせ部位の複数箇所においてレーザービームによりスポット溶接されて形成されるハウジングを備えた記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法であって、
加圧された不活性ガスを、前記上下シェルハーフの周壁に垂直な面内において斜め方向から前記溶接箇所に吹き付けた状態で溶接を行なうことを特徴とする記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法。 - 前記溶接箇所に対し、前記加圧された不活性ガスを斜め下方から吹き付けた状態で溶接を行なうことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記溶接箇所に吹き付けられた前記不活性ガスを吸引する手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の方法。
- 前記不活性ガスを前記溶接箇所に吹き付けるノズルを移動可能に設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
- 上下シェルハーフがレーザービームによりスポット溶接されて形成されるハウジングを備えた記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法であって、
加圧された不活性ガスを前記ハウジング内に供給するとともに前記溶接箇所に対し加圧された不活性ガスを吹き付けた状態で溶接を行なうことを特徴とする記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法。 - 記録媒体の中心部に固着されたセンタハブを外部に臨ませるために前記下シェルハーフに形成された開口を通じて、前記加圧された不活性ガスを前記ハウジング内に供給することを特徴とする請求項5記載の方法。
- 前記下シェルハーフを上側にした状態で溶接を行なうことを特徴とする請求項6記載の方法。
- 前記溶接箇所に対し、前記加圧された不活性ガスを斜め下方から吹き付けた状態で溶接を行なうことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項記載の方法。
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JP2004343996A JP2006155739A (ja) | 2004-11-29 | 2004-11-29 | 記録媒体カートリッジの上下シェルハーフの溶接方法 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JP2010105041A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-05-13 | Sanyo Electric Co Ltd | レーザ溶接用治具、レーザ溶接装置及び角形電池の製造方法 |
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2004
- 2004-11-29 JP JP2004343996A patent/JP2006155739A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010105041A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-05-13 | Sanyo Electric Co Ltd | レーザ溶接用治具、レーザ溶接装置及び角形電池の製造方法 |
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