図1−1は、小切手入金機1および該小切手入金機1と情報伝達可能に接続された現金処理機200からなる本実施例にかかる小切手入金システムの外観構成例を示す斜視図である。図1−2は、本実施例にかかる小切手入金機1の概略構成を説明する図である。また、図1−3は、本実施例にかかる現金処理機200が備える構成部を説明する図である。図1−1および図1−2に示すようにこの小切手入金機1は、小切手挿入口11と繰り出しローラ12とホッパ13とを備える取り込み部10と、搬送路20と、読み取り・認識部30と、一時保留部40と、エンドーサ50と、複数のスタッカ60と、収納ローラ61と、主制御部70と、格納部80と、修正部90と、入金処理データ生成部100と、収納・排出選択部110と、リジェクト・排出部120と、排出ローラ121と、定形外収納部130と、表示部140と、操作部150と、通信部160と、入金モード選択部170と、を備えている。
取り込み部10には、小切手挿入口11から挿入された1枚または複数の小切手がホッパ13にセットされ、セットされた小切手が繰り出しローラ12により1枚ずつ繰り出されて小切手入金機1内に取り込まれる。小切手入金機1内に取り込まれた小切手は、該小切手入金機1内を搬送路20により1枚ずつ搬送される。ここで、この小切手入金機1が処理対象とする小切手は、たとえば法人小切手のような通常の定型小切手、個人小切手やキャリアエンベロップ入り小切手などの特殊小切手などが挙げられる。
読み取り・認識部30は、イメージスキャナなどの光学的文字読み取り手段を有し、入金処理対象となる小切手の表面に記載された情報のイメージ画像を読み込んで装置内に取り込むための入力部として機能する。たとえば図2に示すように小切手180のイメージ画像を光学的に読み込んで読み取りデータとしてイメージ画像データを生成する。そして、読み取り・認識部30は、読み込んだイメージ画像データを格納部80に出力する。ここで読み取り・認識部30は、帳票の表面と裏面の両面に情報が記載されている場合には、両面のイメージ画像を読み込んで格納部80に出力する。
また、読み取り・認識部30は、例えばOCR(Optical Character Reader)などのような文字認識手段を有し、読み込んだ小切手のイメージ画像データから文字を識別し文書に変換して認識する認識手段として機能する。読み取り・認識部30は、読み取りデータであるイメージ画像データからOCRにより文字認識し、認識データを生成し、該認識データを格納部80に出力する。上述では、説明の便宜上読み取り・認識部30に文字認識手段を有している場合を説明したが、通常は光学的文字読み取り機能と文字認識機能とをそれぞれ別個の機能部として備えた構成とされる。
一時保留部40は、読み取り・認識部30において認識データを生成した小切手をスタッカ60収納するまで、またはリジェクト・排出部120に返却もしくは排出するまで一時的に保留する保留部である。ここで、返却とは、入金処理が正常に行えない場合に、該当する小切手を機外に戻すことである。また、排出とは、入金処理が正常に行える場合において定形外の特殊形状の小切手や所望の小切手を機外に戻すことである。
この一時保留部40には、読み取り・認識部30においてイメージ画像データを生成した時点で先に一時保留部40に小切手を保留し、その後に認識データの生成を行うことができる。これにより、大量の小切手を取り込み、認識データの生成に時間を要する場合であっても、イメージ画像データを生成した時点で次の小切手を取り込んで連続した処理が可能となり、効率的に入金処理を行うことができる。また、一時保留部40に小切手を保留しておくことにより、生成した認識データの確認、修正を一括して行うことができる。
ここで、小切手を一時的に保留する一時保留部40について説明する。図3に一時保留部40の一構成例を説明する断面図を示す。ここでは、一時保留部40をカセット構造とした場合の例を示している。このカセット301は箱形に形成され、一側面の上方位置に小切手Pを長手方向として出入り可能とする横長スリット状の小切手出入口302が開口されている。また、この構成例では2本のテープTA、TB(以下、2本のテープを総称してテープTと呼ぶ場合がある)を使用し、該テープTAとテープTBとの間に小切手Pを長手方向に挟んで収納するように構成した場合を示している。テープTには、たとえば一軸延伸テープが用いられる。また、テープTの表面は、シリコン等のコーティングが施されて粘着物付着によるジャミングの発生が防止されていることが好ましい。
図3に示すように小切手出入口302の内部直近位置には、テープTA、TBが経由するローラ303A、303Bが上下に対向して設けられている。また、この上側に設けられたローラ303Aの奥側および下側に設けられたローラ303Bの下方側には、たとえば図4に示すようにテープ用のガイドフランジが設けられたリール状を呈する第1の巻取りローラ304Aおよび第1の巻取りローラ304Bがそれぞれ第1の巻取り軸305A、第1の巻取り軸305Bにテンション付加用トルクリミッタ306A、テンション付加用トルクリミッタ306Bを介して取付けられている。また、第1の巻取りローラ304Aおよび第1の巻取りローラ304Bの近傍には、アイドラ309A、309Bが配置されている。
上記第1の巻取りローラ304A、304Bの間の略中央位置には、小切手幅と同等またはそれ以上の長さの軸長を有する第2の巻取りローラ307が第2の巻取り軸308に支持されている。図5は、第2の巻取りローラ307への小切手Pの収納を説明するための要部斜視図である。この第2の巻取りローラ307に巻かれたテープTA、TBは、前記のローラ303A、303B、アイドラ309A、309Bを経由して第1の巻取りローラ304A、304Bにそれぞれ導かれる。
なお、図5においてはテープTAおよびテープTBのテープ幅が小切手幅の略1/3程度に示されているが、このテープ幅は特に限定されるものではなく、小切手を確実にテープTAおよびテープTBにより挟み込んで収納および繰り出しができる幅であれば適宜設定可能である。なお、小切手に印紙等が貼付されることを考慮した場合には、テープTAおよびテープTBのテープ幅は、印紙等が貼付される部分をテープTAおよびテープTBで覆うことができる幅とすることが好ましい。テープTAおよびテープTBのテープ幅をこのような幅とすることにより、印紙等の剥がれ等を防止して小切手の収納および繰り出しを行うことができる。
図3および図5に示すように第2の巻取りローラ307の外周には、小切手Pの有無を検知するためのセンサS1が第2の巻取りローラ307の外周面から所定の距離を隔てて配置されている。これにより、1枚の小切手Pが第2の巻取りローラ307に巻付いていてもこれを検知することができるようになっている。
そのほかカセット301内には、図3に示すようにローラ303A、303Bと第2の巻取りローラ307との間にテープTを挟んで設けられた一対の小切手検知用センサS2、ローラ303Aとアイドラ309Aとの間にテープTを挟んで設けられたテープTの両終端検知用センサS3が配置されている。
また、カセット301の小切手出入口302の外部には、小切手出入口302への小切手Pの繰込みまたは取出しのための搬送装置310が配設されている。この搬送装置310は、たとえば上下一対のベルトまたはローラ列により構成することができる。
このように構成された一時保留部40内に小切手を納入する場合は、図3に示すように図示しない駆動系により第2の巻取り軸308を同図において時計方向(矢印方向)に回動させる。これにより第2の巻取りローラ307は時計方向(矢印方向)に回動し、テープTが該第2の巻取りローラ307に巻き取られる。このとき第2の巻取り軸308の回転速度はテープTA、TBの巻取り速度V1 が搬送装置310の搬送速度V2 より大きくなるように設定され、小切手Pを引き込むよう作用することにより、帳票のジャムが防止される。
また、第2の巻取りローラ307によりテープTA、TBを巻取る際、第1の巻取りローラ304A、304BはテープTの引張り作用により反時計方向に回転しようとするが、第1の巻取りローラ軸305A、305Bが反時計方向には回転しないのでテープTA、TBにテンションが発生する。そして、このテンションが所定以上になるとトルクリミッタ306A、306Bに所定以上のトルクがかかり、第1の巻取りローラ304A、304Bが反時計方向(矢印方向)に回転するようになる。その結果、テープTA、TBには常にトルクリミッタの設定トルクに応じたテンションが付与されることになる。
このようにして、収納すべき小切手Pの収納が終了すると駆動系が停止される。また、このとき、収納された小切手Pの枚数は小切手検知用センサS2 によってカウントされる。そして、小切手Pの収納指令がある毎に上記作用を繰り返して小切手Pを収納していくが、小切手Pの収納が進んで所定量を収納すると、テープTの終端がセンサS3 により検知され、それ以上の受収を停止する。これによりテープTの破損等を防止して、確実に帳票を収納することができる。
小切手Pを排出する場合は、図示しない駆動系により図6に示すように第2の巻取り軸308が同図において反時計方向(矢印方向)に回動し、第2の巻取りローラ307を反時計方向(矢印方向)に回転させてテープTA、TBを巻戻していく。また、このとき、第1の巻取り軸305A、305BにはこのテープTA、TBが巻き戻される速度よりも速い巻き取り速度の動力が駆動系から与えられる。これにより、テープTA、TBの巻戻される速度よりも速い速度で第1の巻取りローラ304A、304BがテープTA、TBを巻取ろうとするので、テープTA、TBはたるむことがなくテープTA、TBにテンションが生じる。そして、そのテンションが所定以上になるとトルクリミッタ306A、306Bに所定以上のトルクがかかり、滑りを生じることになる。その結果、テープTA、TBには常にトルクリミッタ306A、306Bの設定トルクに応じたテンションが付与されることになる。
このようにして、テープTA、TBが第2の巻取りローラ307から巻戻されていくのにつれてテープTA、TB間の小切手Pは小切手出入口302から投出され、搬送装置310へ受け渡される。そして、排出されるべき枚数の小切手Pが小切手検知用センサS2 で検知されると駆動系が停止され、小切手の一時保留部からの排出が終了する。そして、小切手Pの排出指令がある毎に上記動作を繰り返して小切手Pを排出していくが、小切手Pがすべて排出されてしまうと、センサS1 が「小切手未収納状態」を検出して、第2の巻取りローラ307に収納されている小切手が無くなったことを制御装置側へ知らせる。この小切手の排出時にはテープTの速度V1 と搬送装置310の搬送速度V2 の関係はV1 <V2 とされ、V2 の方が所定量だけ大きくされており、帳票のジャムを防止しながら小切手Pを引き抜くように作用する。
上記のようなテープを用いた一時保留部40を用いることにより、小切手の収納処理と、収納した小切手の排出処理とを1つの機構で行うことができ、低コスト化を図ることができる。また、小切手を2本のテープに挟んだ状態で収納し、排出するため、複数の小切手を1度に排出してしまうことを防止することができる。
図1の説明に戻って、エンドーサ50は、一時保留部40の直近の搬送路20に設けられる。エンドーサ50は、一時保留部40から排出される小切手であって、後述するように認識データが承認されてスタッカ60に収納される小切手、または認識データが承認されてリジェクト・排出部120に排出される小切手に管理通番や日付等を印刷する。この管理通番は、後述する承認データである小切手入金処理データと小切手とを対応付けて付与される管理番号であり、この管理通番を用いることにより、小切手から該当する小切手入金処理データを特定することができ、また、小切手入金処理データから該当する小切手を特定することができる。
スタッカ60は、一時保留部40に一時的に保留し、認識データが承認された小切手を収納する収納手段である。小切手は一時保留部40から搬送路20により搬送され、搬送路20のスタッカ60側の終端に設けられた収納ローラ61によりスタッカ60に収納される。この小切手入金機1においてはスタッカ60として、スタッカ60A、スタッカ60B、スタッカ60Cの3つのスタッカを備えている。このように複数のスタッカ60A、60B、60Cを備えることにより、スタッカ毎に予め設定された所定の小切手が仕分け収納される。なお、ここでは、3つのスタッカ60A、60B、60Cを備える場合について説明しているが、スタッカ60の数はこれに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
主制御部70は、格納部80に格納された各種プログラムに従って小切手入金機1全体の処理動作を制御する。格納部80は、読み取りデータである小切手のイメージ画像データと、小切手の認識データと、小切手入金処理データと、を格納するデータ格納手段である。また、格納部80は、装置全体の処理に用いられる各種プログラム等を格納している。この小切手入金機1においては、格納部80に小切手入金処理データが格納され、小切手のスタッカ60への収納、またはリジェクト・排出部120への排出が終了することにより、小切手入金機1における小切手の入金処理が終了する。なお、格納部80の容量が少ない場合には、イメージ画像データは格納せずに、認識データと入金処理用データのみを格納するようにしても良い。
修正部90は、読み取り・認識部30が認識して格納部80に格納した小切手の認識データを確認・修正する修正手段である。また、修正部90は、現金処理機200での入金データと入金伝票の入金総額データとの照合の結果、入金データと入金伝票の入金総額データが一致しない場合に、小切手入金処理データ(認識データ)の確認・修正を行う修正手段である。認識データ(小切手入金処理データ)の確認・修正を行う場合には、該当する小切手のイメージ画像データと認識データ(小切手入金処理データ)とを表示部140に表示させ、これらを目視で比較することで認識データの正当性の確認を行い、認識の間違いがある場合には操作部150を用いて認識データの修正を行う。
入金処理データ生成部100は、認識データの正当性を示す承認指示に基づいて承認して小切手入金処理データを生成する入金処理データ生成手段である。ここで、承認指示はたとえば後述するように「OCR結果確認」の画面において「確認完了」のボタンの選択によりなされる指示が挙げられる。収納・排出選択部110は、機内に取り込んだ小切手を収納手段に収納する収納モードまたは機内に取り込んだ小切手をリジェクト・排出部120に外部排出する排出モードをたとえば入力ボタンなどの操作部150での入力による情報に基づいて選択する選択手段である。
リジェクト・排出部120には、入金処理が正常に行えない場合に該当する小切手が返却され、また、入金処理が正常に行える場合において定形外の特殊形状の小切手や所望の小切手が排出される。小切手は搬送路20によりリジェクト・排出部120に搬送されるが、搬送路20のリジェクト・排出部120側の終端には排出ローラ121が設けられており、該排出ローラ121によりリジェクト・排出部120に投出される。
定形外収納部130には、リジェクト・排出部120に排出され、入金処理が正常に終了した定形外の特殊形状の小切手が収納される。この小切手入金機1においては、リジェクト・排出部120に排出された定形外の小切手を係員が定形外収納部130に投入する構成とされているが、搬送路20を定形外収納部130に接続して該定形外収納部130に収納する小切手を自動搬送して収納する構成とすることも可能である。
表示部140は、小切手入金機1の処理における操作画面や、読み取りデータ、認識データ、承認データなどのデータ類などを表示する。操作部150は、小切手入金機1の操作において係員が各種情報等を入力する入力手段であり、該操作部150としてキーボードを備えるが、この他にも表示部140に備えられたタッチパネル機能など用いることができる。通信部160は、外部機器との間の指示情報、データ情報などの各種情報の送受信を行う。
入金モード選択部170は、連動入金モードまたはローカル入金モードを外部からの情報に基づいて選択する選択手段である。ここで、連動入金モードとは、小切手入金機1において小切手入金処理データの生成の後、現金処理機200において該小切手入金処理データと現金処理データと合算入金し、さらに該小切手入金処理データの格納および小切手の収納を行うモードである。すなわち、連動入金モードは、小切手入金機1における小切手の取り込みから現金処理機200における現金処理データと合算入金、さらに小切手入金処理データの格納および小切手の収納を連続処理で行うモードである。また、連動入金モードにおいては、現金処理データと有価証券入金処理用データとを合算する入金処理だけではなく、有価証券入金処理用データのみでの入金処理も連続処理で行うことができる。
一方、ローカル入金モードとは、小切手入金機1において小切手入金処理データの生成の後、現金処理機200において該小切手入金処理データと現金処理データと合算入金を行わずに該小切手入金処理データの格納および小切手の収納を行って小切手入金機1における処理を一旦終了し、その後に現金処理機200において合算入金を行う入金モードである。すなわち、ローカル入金モードは、第1のステップで小切手入金機1内での入金処理のみを終了させ、任意の時間の経過後に第2のステップとして現金処理機200における現金処理データと合算入金を行うモードである。したがって、連動入金モードとローカル入金モードとは、小切手入金処理データの格納のタイミングが異なる。
現金処理機200は、結束された100枚単位毎の束紙幣を処理する束紙幣処理部210および1枚ずつのバラ紙幣を処理するバラ紙幣処理部220で成る紙幣処理機230と、50枚単位に包装された包装硬貨を出金処理する包装硬貨出金機240と、バラ硬貨を処理するバラ硬貨処理機250とを備えて構成されている。束紙幣処理部210には、束紙幣を出金するための束紙幣出金口211、束紙幣を機外へ放出さるための機外放出口212が設けられている。また、バラ紙幣処理部220にはバラ紙幣を入金するための入金口221、バラ紙幣を出金するための出金口222が設けられ、紙幣処理機230の上部には出金口232を有する新券出金機231が設置されている。
包装硬貨出金機240の上部には伝票や通帳等の印字を行うプリンタ241が設けられ、包装硬貨を出金する包装硬貨出金口242が設けられている。また、バラ硬貨処理機250の上部にはバラ硬貨を受入れる硬貨入金口251が設けられると共に、オペレータに案内やデータ等を表示する表示部252、IDカードを挿入して処理するカードリーダ253が設けられている。バラ硬貨処理機250の前面には、バラ硬貨を返却するための返却口255が設けられている。更に、包装硬貨出金機240およびバラ硬貨処理機250の上部には、係員が操作する操作部としてのキーボード254が設けられている。
また、現金処理機200には、図1−3の機能ブロック図に示すように指示情報処理部261と、現金計数部262と、入金データ生成部263と、照合部264と、通信部265と、格納部266と、主制御部267とを備えている。指示情報処理部261は、小切手入金機1に対して小切手入金処理データの転送指示情報と小切手入金処理データの格納指示情報と、小切手入金処理データの確認指示情報とを生成して小切手入金機1に送信する。ここで、小切手入金処理データの確認指示情報は、後述するように入金データと入金伝票の入金総額データとが一致しない場合、すなわち現金処理機200において小切手入金処理データの正当性が否定された場合に、小切手入金機1における小切手入金処理データの確認を促す為に生成される指示情報である。現金計数部262は、自機に投入された現金の現金計数を行って現金処理データを生成する。入金データ生成部263は、現金処理データと小切手入金処理データとを合算して入金データを生成する。照合部264は、入金データと入金伝票に記載された入金総額データとの照合を行う。通信部265は、小切手入金機1との間でデータおよび情報の送受信を行う。格納部266は、入金伝票に記載された現金と小切手との入金総額データおよび現金処理データと小切手入金機1から転送された小切手入金処理データ並びに装置全体の処理に用いられる各種プログラム等を格納するデータ格納手段である。主制御部267は、格納部に格納された各種プログラムに従って現金処理機200全体の処理動作を制御する。
このように構成された現金処理機200は、自機に投入された現金の計数を行って該現金の入金データである現金処理データを生成するとともに、小切手入金機1から小切手入金処理データを受け取り、現金処理データと小切手入金処理データとを用いて現金と小切手とを合算した入金処理を行う。また、現金処理データと有価証券入金処理用データとを合算する入金処理だけではなく、有価証券入金処理用データのみでの入金処理も行うことができる。
つぎに、以上のように構成された本実施例にかかる小切手入金システムの動作について、定型小切手の入金処理を行う場合を例に説明する。以下では、図7〜図11を用いて連動入金モードでの定型小切手の入金処理について説明する。図7は、連動入金モードでの小切手入金機1および現金処理機200における処理手順を示すフローチャートである。また、図8〜図11は小切手入金機1で入金処理中の表示部140の表示画面の一例を示した図である。
まず、係員は、小切手入金機1の電源を投入する。電源を投入すると、表示部140にはたとえば図8に示すような「メインメニュー」の画面が表示される。係員は、操作部150のキーボードを用いて表示画面の「1.小切手入金」のボタンを選択する。「1.小切手入金」のボタンを選択すると、表示部140の画面には図9に示すような「モード選択」の画面が表示される。
つぎに、係員は、入金処理対象である小切手として複数の定型小切手を小切手挿入口11から挿入してホッパ13にセットする。そして、係員は、図9に示す「モード選択」の画面において、入金処理のスタートボタンとなる「1.連続スキャン(収納)」のボタンを選択する。ここで、「連続スキャン(収納)」とは小切手を連続的に機内に取り込み、データの読み込み、認識を行い、最後に小切手をスタッカ60に収納するモードである。この「連続スキャン(収納)」モードを選択することにより、1枚ずつの入金処理ではなく、複数枚の定型小切手の入金処理を連続して行うことができ、効率的に入金処理を行うことができる。ここでは、上述したように小切手の入金処理を連続して行うので、まず、「連続スキャン(収納)」のボタンを選択すると、繰り出しローラ12が動作してホッパ13にセットした定型小切手を1枚ずつ小切手入金機1に取り込み始める(ステップS101)。
小切手入金機1内に取り込まれた定型小切手は、搬送路20に沿って搬送され、読み取り・認識部30であるイメージスキャナに搬送される。定型小切手が読み取り・認識部30に搬送されると、読み取り・認識部30(イメージスキャナ)は定型小切手の表面に記載された情報のイメージ画像データの読み込みを開始し、読み込んだイメージ画像データを格納部80に出力する。格納部80では、読み込んだイメージ画像データを格納する。つぎに、格納部80に定型小切手のイメージ画像データが格納されると、読み取り・認識部30は格納部80に格納されたイメージ画像データからOCRにより文字を識別して認識データを生成し、該認識データを格納部80に出力する。格納部80ではこの認識データを格納する(ステップS102)。
そして、認識データの格納が終了した定型小切手は一時保留部40に搬送され、収納、保留される(ステップS103)。また、定型小切手の一時保留部40への収納動作とともに、ホッパ13にセットされた次の定型小切手の機内への取り込みを行い、全ての定型小切手を機内に取り込んで一時保留部40に保留するまで上記のステップS101〜ステップS103を繰り返す。なお、図7および上記の説明においては、説明の便宜上ステップS101〜ステップS103をステップ毎に分けて模式的に説明しているが、実際にはステップS101〜ステップS103は連続的に処理がなされる。
ホッパ13にセットされた定型小切手が全て機内に取り込まれた後に、図9に示す「モード選択」の画面において「3.OCR結果確認」のボタンを選択する。「3.OCR結果確認」のボタンを選択すると、図10に示すように「OCR結果確認」の画面のイメージ画像データ欄120−1と認識データ欄120−2とに、一時保留部40に保留している定型小切手のイメージ画像データと認識データとを表示する。
係員は、この画面において認識データの正当性の確認・修正を行う。認識データの確認は、図10に示すように「OCR結果確認」の画面でイメージ画像データ欄120−1と認識データ欄120−2との表示を目視で比較することで行う。認識データの正当性を確認した結果、認識データの間違いが認められた場合または認識されていない項目がある場合には、認識データ欄120−2の修正したい項目を選択して修正データを入力する。修正部90は、この入力に基づいて認識データの修正を行う。その後、認識データの承認指示である「確認完了」のボタンを選択し、「登録」のボタンを選択する。入金処理データ生成部100ではこの認識データの正当性を示す承認指示に基づいて、修正された認識データを承認し、該承認された認識データは小切手入金処理データとして生成される。これにより、入金する小切手の明細が確定する(ステップS104)。なお、「確認完了」のボタンと「登録」のボタンとを1つのボタンとして設けても良い。そして、「確認完了」のボタンを選択して明細が確定すると、図11に示すような連動入金モードとローカル入金モードとの選択を指示する「収納処理選択」の画面が表示される。ここでは連動入金モードを選択するので、画面の指示に従って現金処理機200に移動して操作を続ける。また、「収納処理選択」の画面において連続入金モードを選択するための「連続入金」という選択ボタンを設けても良い。
また、イメージ画像データ欄120−1と認識データ欄120−2との表示を比較して認識データの正当性を確認した結果、認識データの正当性が確認された場合、すなわちOCRによる認識が正常に行われている場合には、認識データの修正は行わずに認識データの承認指示である「確認完了」のボタンを選択し、「登録」のボタンを選択する。入金処理データ生成部100ではこの承認指示に基づいて、OCRにより認識された認識データを承認し、該承認された認識データから小切手入金処理データが生成される。これにより、入金する小切手の明細が確定する(ステップS104)。なお、「確認完了」のボタンと「登録」のボタンとを1つのボタンとして設けても良い。そして、「確認完了」のボタンを選択して明細が確定すると、上記の場合と同様に図11に示すような「収納処理選択」の画面が表示される。ここでは連動入金モードを選択するので、画面の指示に従って現金処理機200に移動して操作を続ける。
連動入金モードにより処理を続行する場合には、つぎに現金処理機200側の処理に移る。係員は現金処理機200側に移動し、カードリーダ253にIDカードを挿入して認証を得た後(ステップS201)、入金伝票に記載された現金と小切手との入金総額データをキーボード254を用いて入力する。これにより、入金伝票に記載された現金と小切手との入金総額データが現金処理機200に取り込まれる(ステップS202)。現金処理機200では、入金伝票の入金総額データが入力されると、指示情報処理部261において小切手入金処理データの転送指示情報を生成し、通信部265を介して該転指示情報を小切手入金機1に送信する(ステップS203)。また、係員は現金処理機200に入金する現金を投入し、現金処理機200では現金計数部262において現金計数を行って現金処理データを生成する(ステップS204)。
小切手入金機1側の処理に戻ると、小切手入金機1では小切手入金処理データの転送指示情報を受信し、該転送指示情報に従って小切手入金処理データを現金処理機200に転送してデータ計上を行う(ステップS105)。ここで、この小切手入金機1においては、小切手入金処理データの転送指示情報の受信が連動入金モードの選択処理とされており、該転送指示情報が受信されると小切手入金機1は入金モード選択部170において連動入金モードを選択して処理を継続する。
現金処理機200では、小切手入金機1から転送された小切手入金処理データを受信すると、入金データ生成部263において現金処理データと小切手入金処理データとを合算して入金データを生成し、照合部264において該入金データと入金伝票の入金総額データとの照合を行い、一致するか否かを判断する(ステップS205)。なお、本実施例では現金処理データと小切手入金処理データとを合算する例を示しているが、小切手入金処理データのみでの合算で行う場合もある。ここで、入金データと入金伝票の入金総額データとが一致する場合は(ステップS205肯定)、指示情報処理部261において小切手入金処理データの格納指示情報を生成して通信部265を介して小切手入金機1に送信する(ステップS206)。
小切手入金機1では、現金処理機200から送信された小切手入金処理データの格納指示情報を受信して、該格納指示情報に従って小切手入金処理データを格納部80に格納し(ステップS106)、さらに一時保留部40に保留した定型小切手にエンドーサ50で管理通番、日付等を印字して指定された所定のスタッカ60に収納する(ステップS107)。以上のように、格納部80への小切手入金処理データの格納、および一時保留部40に保留した定型小切手のスタッカ60への収納が終了することにより、小切手入金機1における定型小切手の入金処理が終了する。
また、現金処理機200では、入金データを格納部266に格納することにより現金処理機200における現金と定型小切手との合算入金処理が終了する(ステップS207)。なお、格納部266に格納された入金データは、たとえば図示しない勘定系形端末に送信される。
ここで、定型小切手を収納するスタッカ60においては、複数のスタッカ60のそれぞれを個別の小切手収納用に指定することができる。たとえば銀行においてこの小切手入金機1により定型小切手の入金処理を行う場合には、スタッカ60Aを交換課行きの小切手収納用スタッカ、スタッカ60Bを集中課行きの小切手収納スタッカ、スタッカ60Cを自店保留の小切手収納用スタッカ、と3種類に分けて指定することができる。ここで、交換課行きの小切手収納用スタッカ(スタッカ60A)は、通常の小切手を収納するスタッカである。また、集中課行きの小切手収納用スタッカ(スタッカ60B)は、先日付小切手を収納するスタッカポケットである。そして、自店保留の小切手収納用スタッカ(スタッカ60C)は、上記の交換課行きの小切手収納用スタッカ(スタッカ60A)および集中課行きの小切手収納用スタッカ(スタッカ60B)に収納しない全ての小切手を収納するスタッカである。このように、複数のスタッカ60のそれぞれを個別の小切手収納用に指定することにより、入金処理した小切手を自動分類して収納することが可能である。これにより、係員の手作業による小切手の分類処理が不要となり、係員の行う作業を低減することができる。また、小切手入金機1内において入金処理とともに分類処理がなされるため、効率良く小切手の入金処理と分類処理を行うことが可能である。なお、図示していないが、上記のスタッカ60の指定は表示部140や操作部150を利用して行うことができる。
また、この小切手入金機1においては、取り込み部10にセットした順番で定型小切手をスタッカ60に収納することができる。取り込み部10においてはセットされた定型小切手を、上部に位置する定型小切手から順に小切手入金機1内に取り込み、一時保留部40では、小切手入金機1に取り込まれた順番で定型小切手を収納して一時保留し、収納した順番と逆の順番で定型小切手を排出する。そして、スタッカ60では、一時保留部40から排出された順番で定型小切手を収納する。このような処理形態を取ることにより、小切手入金機1においては、取り込み部10にセットした順番で定型小切手をスタッカ60に収納することができる。また、このような処理形態を取ることにより、小切手入金機1においては、取り込み部10にセットした際の表裏方向で定型小切手をスタッカ60に収納することができる。取り込み部10においては、セットされた表裏方向で定型小切手を小切手入金機1内取り込み、一時保留部40では、小切手入金機1に取り込み時とは逆の表裏方向で定型小切手を収納して一時保留し、収納した表裏方向で定型小切手を排出する。そして、スタッカ60では、一時保留部40からの排出時とは逆の表裏方向で定型小切手を収納する。したがって、この小切手入金機1おいてはスタッカ60に収納された定型小切手の順番および表裏方向が、取り込み部10にセットした際と同一とされるため、順番の修正や表裏方向の修正といった後処理が不要である。
なお、取り込み部10において定型小切手を上部から取り込むか下部から取り込むかという取り込み順序や一時保留部40での収納順序、排出順序などは上記の組み合わせに限定されるものではない。したがって、スタッカ60に収納された定型小切手の順番および表裏方向が取り込み部10にセットした際と同一とされる組み合わせであれば適宜変更可能である。
一方ステップS205に戻って、照合の結果、入金データと入金伝票の入金総額データとが一致しない場合について図12を用いて説明する。照合の結果、入金データと入金伝票の入金総額データとが一致しない場合は(ステップS205否定)、すなわち現金処理機200において小切手入金処理データの正当性が否定された場合は、小切手入金処理データの正当性の確認を促す確認指示情報を指示情報処理部261が生成して通信部265を介して小切手入金機1に送信する(ステップS208)。これにより、一度生成した小切手入金処理データをすぐに破棄することなく小切手入金処理データの正当性を確認した後に後処理を決定して所定の入金処理を行うことができるため、処理を簡略化して効率の良い入金処理を行うことが可能である。小切手入金機1では小切手入金処理データの確認指示情報を受信すると、表示部140に図10の画面を表示し、係員に小切手入金処理データの確認処理を要求する。係員は、ステップS104の場合と同様にして小切手入金機1において小切手入金処理データの確認処理、すなわち小切手入金処理データの正当性、すなわち小切手入金処理データが正しいか否か確認を行い(ステップS108)、小切手入金処理データの修正が必要であるか否かを判断する(ステップS109)。
ここで、確認の結果、小切手入金処理データの正当性が確認された場合(小切手入金処理データが正しい場合)は(ステップS109肯定)、小切手の枚数自体が足りない等の原因が考えられ、現状では入金伝票の入金総額データとの整合は取れないため、図10の「OCR結果確認」の画面において「排出」のボタンを選択して一時保留部40に保留した定型小切手をリジェクト・排出部120に返却し(ステップS110)、一連の入金処理が終了する。これにより、小切手入金処理データと入金伝票の入金総額データとの整合が取れない小切手、すなわち小切手入金機1においては小切手入金処理データの正当性が認められたが現金処理機200においては小切手入金処理データの正当性が否定された小切手の入金処理及び収納を確実に防止することができる。一方、確認の結果、小切手入金処理データの正当性が確認されない場合(小切手入金処理データが正しくない場合)は(ステップS109否定)、係員は、ステップS104の場合と同様にして小切手入金処理データの修正を行い、修正した小切手入金処理データを生成する(ステップS111)。そして、修正した小切手入金処理データを現金処理機200に再度、転送する(ステップS112)。これにより、一度生成した小切手入金処理データを破棄することなく有効に活用することができ、処理を簡略化して効率の良い入金処理を行うことができる。
ここで、小切手入金処理データの修正を行う場合、ステップS104の場合と同様にして行うほかに、読み込んで格納部80に格納したイメージ画像データをステップS104のときよりも画像表示の精度を高めて表示部140に表示することも可能である。このようにイメージ画像データの表示精度を高めることにより、より確実に小切手入金処理データの確認を行うことができる。
また、読み取り・認識部30が格納部80に格納されたイメージ画像データからステップS102の場合よりも高い精度でOCRにより文字を識別して認識データを再生成し、該再生成した認識データを用いて小切手入金処理データを自動で再生成するようにしても良い。
さらに、読み取り・認識部30が格納部80に格納されたイメージ画像データからステップS102と同じ精度でOCRにより文字を識別して認識データを再生成し、該再生成した認識データを用いて小切手入金処理データを自動で再生成するようにしても良い。そして、後述する照合部264における再照合の結果、再度データが一致しない場合に、読み取り・認識部30が格納部80に格納されたイメージ画像データからステップS102の場合よりも高い精度でOCRにより文字を識別して認識データを再生成し、該再生成した認識データを用いて小切手入金処理データを自動で再生成するようにしても良い。
現金処理機200は、修正した小切手入金処理データを受信すると、入金データ生成部263において現金処理データと修正した小切手入金処理データとを合算して入金データを再度生成し、照合部264において該入金データと入金伝票の入金総額データとの照合を行い、一致するか否かを判断する(ステップS209)。ここで、入金データと入金伝票の入金総額データとが一致する場合は(ステップS209肯定)、ステップS206に戻り処理が進む。これにより、小切手入金処理データを破棄することなく有効に活用することができ、処理を簡略化して効率の良い入金処理を行うことができる。一方、入金データと入金伝票の入金総額データとが一致しない場合は(ステップS209否定)、現金処理機200は、指示情報処理部261において定型小切手の返却指示情報を生成し、通信部265を介して小切手入金機1に送信する。小切手入金機1は、返却指示を受信すると、一時保留部40に保留した定型小切手をリジェクト・排出部120に返却し(ステップS113)、一連の入金処理が終了する。
以上のように構成された本実施例にかかる小切手入金システムにおいては、小切手の入金処理を行うとともに入金処理した小切手を自動分類して収納し、管理することが可能である。これにより、ミスのない確実な入金処理が可能であり、係員の手作業による小切手の分類処理が不要となり、係員の行う作業を低減するとともに効率良く小切手の入金処理と分類収納処理を行うことが可能である。また、入金処理を行うとともに小切手を自動分類して収納するため、小切手が係員の手元で滞留することがなく、小切手が確実に管理される。したがって、効率良く且つ確実に入金処理と現品処理とを同時に行うことができる。
また、本実施例にかかる小切手入金システムにおいては、小切手入金機1が、現金処理機200からの転送指示情報に基づいて小切手入金処理データを現金処理機200に転送した後に該現金処理機200からの格納指示情報に基づいて小切手入金処理データを格納して入金処理を行う連動入金モードと、現金処理機200からの格納指示情報に基づいて小切手入金処理データを現金処理機200に転送せずに格納して入金処理を行うローカル入金モードとを選択可能である。
以上のような2つの入金モードを選択可能とすることにより、現金処理機200の占有時間を減らすことができ、現金処理機200を使用するための待ち時間を減らすことができる。すなわち、従来のように現金処理機200において係員が小切手の入金データを取りまとめてキー入力する方法では、係員の入力処理操作が多く、また係員の計数ミスにより照合に時間がかかったりするため一人の係員が現金処理機を占有する時間が長くなり、現金処理機を使用するための待ち時間が多くなり、処理効率が低下するという問題がある。
しかしながら、本実施例にかかる小切手入金システムにおいては、小切手の入金データの取りまとめを小切手入金機1において行うため、現金処理機200における処理時間を減らすことができ、一人の係員が現金処理機200を占有する時間を減らすことができる。そして、現金処理機200が混み合っているときには、ローカル入金モードを選択して小切手入金処理データの格納、小切手の収納を先に済ませ、その後、現金処理機200が空いたときに現金処理データと合算入金することで、現金処理機200での待ち時間が大幅に減少する。
また、現金処理機200が比較的空いている場合には、連動入金モードを選択して小切手入金処理データの生成から現金処理データと合算入金、小切手入金処理データの格納、小切手の収納までの一連の処理を一括して行うことにより、効率の良い入金処理を行うことができる。
さらに、本実施例にかかる小切手入金システムにおいては、現金処理機200において入金データと入金伝票の入金総額データとを照合し、入金データと入金伝票の入金総額データとが一致しない場合には指示情報処理部261が小切手入金処理データの確認指示情報を生成して小切手入金機1に送信する。そして、小切手入金機1において小切手入金処理データ(認識データ)が正しいか否か確認を行い、正しい場合には一時保留部40に保留した小切手をリジェクト・排出部120に返却する。また、小切手入金処理データ(認識データ)が正しくない場合には、該小切手入金処理データ(認識データ)の修正を行い、修正した小切手入金処理データを用いて入金データと入金伝票の入金総額データとの再照合を行う。そして、照合の結果が一致した場合には入金処理を進め、照合の結果が再度一致しない場合には一時保留部40に保留した小切手をリジェクト・排出部120に返却する。
このような処理を行うことにより、入金データと入金伝票の入金総額データとが一致しない場合においても、一度生成した認識データ(小切手入金処理データ)をすぐに破棄することなく、誤った部分のみを修正し、修正したデータを用いて入金処理を継続することができる。また、小切手入金処理データと入金伝票の入金総額データとの整合が取れない小切手、すなわち小切手入金機1においては小切手入金処理データの正当性が認められたが現金処理機200においては小切手入金処理データの正当性が否定された小切手のみを返却することができる。したがって、本実施例にかかる小切手入金システムにおいては、処理を簡略化して効率の良い入金処理を行うことが可能である。