JP2006155221A - 印刷システムおよび印刷制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オートカラー処理を迅速に実行する。
【解決手段】プリンタドライバ2005は、ホストコンピュータ2000のCPUのクロックレートの印刷装置2100のCPUのクロックレートに対する比を求めて、その値と、一定の閾値たとえば2.5および5と比較する。比が2.5未満であればオートカラー処理はすべて印刷装置2100で行われる。比が5以上であればオートカラー処理はすべてホストコンピュータ2000で行われる。その他の場合には、画像オブジェクトのみ印刷装置2100でオートカラー処理が行われ、その他のオブジェクトはホストコンピュータ2000で処理される。
【選択図】図2

Description

本発明は、たとえば印刷情報を生成するプリンタドライバを有するホストコンピュータと、該ホストコンピュータからの印刷情報を受けて動作する印刷装置とを有する印刷システム及び印刷制御方法に関するものである。
従来のページプリンタはその製造メーカごとに独自のページ記述言語(PDL)を解析するコントローラを装備している。ページプリンタはページ記述言語に従った印刷制御コマンドをホストコンピュータから受け取ると、コントローラによるコマンド解析処理および描画処理を行った後にページ単位にビットマップ展開した画像を形成して印刷出力している。一般にPDLは印刷装置のエンジンやコントローラのハードウェアに依存しないような制御言語として設計されており、PDLデータとして記述される色空間は通常任意である場合が多い。
ここで、一般的なCMYK(シアン、マゼンタ、黄、黒)の4色トナーを用いるカラー印刷システムでは、カラー文書であっても無彩色のページについてだけはRGB(赤、緑、青)や、L*a*b*などの彩色可能な色空間を用いずにGrayなどの無彩色の色空間を用いることによって無彩色のページはK(黒)単色で出力を行う機能(モノクロ印刷機能)を有しており、これを「オートカラー」機能と呼んでいる。例えば、RGB色空間においてR=G=Bである色は無彩色となるが、これをCMYKに変換するとC=M=YであるCMYを含む出力色に変換される。これをそのままCMY各色のトナーやインク等の色材で出力すると、無彩色には見えず色ボケして見えるという問題がある。
図3はR=G=Bの色をCMYKで出力した出力画像301とKのみで出力した出力画像302とを示す一例の図である。Kで出力した画像302に比べ、CMYKで出力した画像301は、理論的には無彩色であるがCMYを重ねて出力するために肉眼では無彩色に見えない。
また、図3はカラーをモノクロに変換して出力した例であり、本来同色であれば、モノクロ変換して印刷した結果も同一であり、画像301と画像302とはまったく同一となるべきところである。ところが、図3においては、画像301と画像302とでは円形オブジェクトの濃度が相違する。このように、モノクロ化して印刷するような場合にはその相違は一層顕著になる。
さらに、印刷装置がコピー機能を有する複合機であれば、CMYK4色を使って出力するカラーページとK1色を使って出力するモノクロページとで一般的にページ単位の課金金額が異なるためランニングコストが変わる(一般にCMYトナー(あるいはインク)を用いた方が効果につく。)ことが大きな問題となる。
オートカラー機能はこれらの問題を解決するために搭載されるものであり、一般的にプリンタドライバもしくは印刷装置のどちらかに搭載されている機能である(特許文献1等参照)。
特開平06-125468号公報
しかしながら、オートカラー機能によりページが無彩色であることを検知するためにはページを構成する全てのオブジェクト(文字・図形・イメージ)に使用されている色が無彩色(R=G=B)であることを走査する必要があり、非常に処理負荷の重い処理である。このためオートカラー機能を使うと印刷速度が大きく低下するという問題があった。
本発明は上記従来例に鑑みて成されたものであり、オートカラー機能をプリンタドライバと印刷装置の両方に搭載し、かつプリンタドライバと印刷装置とでオートカラー処理を処理分担することにより、オートカラー機能の高速化を図ることを目的とする。また、分担の仕方を一定の基準によって適正化することで、オートカラー機能をより高速に実現することができる。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を備える。すなわち、ホスト装置と印刷装置とを具備する印刷システムであって、
ホスト装置におけるカラー判定対象であるオブジェクト種別について、着目ページに含まれるオブジェクトのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行う第1のカラー判定手段と、
前記第1のカラー判定手段により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換する第1のグレイ変換手段と、
前記第1のカラー判定手段によるカラー判定の対象となったオブジェクト種別を印刷装置に報知する報知手段とを有するホスト装置と、
前記報知手段による報知を受け、前記第1のカラー判定手段によるカラー判定の対象とされていないオブジェクト種別について、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行う第2のカラー判定手段と、
前記第2のカラー判定手段により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換する第2のグレイ変換手段と、
前記第1のグレイ変換手段および前記第2のグレイ変換手段によりページ内に含まれるオブジェクトすべてがグレイ値に変換されている場合にはモノクロモードで、それ以外の場合にはカラーモードで当該ページの印刷を行う印刷手段とを有する印刷装置とを具備することを特徴とする。
あるいは、本発明に係る情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、ホスト装置におけるカラー判定対象であるオブジェクト種別に属するオブジェクトについて、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行うカラー判定手段と、
前記カラー判定手段により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換するグレイ変換手段と、
前記カラー判定手段によるカラー判定の対象となったオブジェクト種別を印刷装置に報知する報知手段とを備え、
前記カラー判定手段によるカラー判定対象ではないオブジェクト種別については、前記印刷装置によりカラー判定が行われることを特徴とする。
あるいは、本発明に係る印刷装置は以下の構成を備える。すなわち、ホスト装置から、オブジェクト種別毎に出力色が有彩色か無彩色かのカラー判定の対象とされたオブジェクト種別について通知を受け、該通知に基づいて、ホスト装置においてカラー判定の対象とされていないオブジェクト種別について、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行うカラー判定手段と、
前記カラー判定手段により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換するグレイ変換手段と、
前記ホスト装置および前記グレイ変換手段によりページ内に含まれるオブジェクトすべてがグレイ値に変換されている場合にはモノクロモードで、それ以外の場合にはカラーモードで当該ページの印刷を行う印刷手段と
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、オートカラー機能をプリンタドライバと印刷装置の両方に搭載し、かつプリンタドライバと印刷装置とで様々な条件によってオートカラー処理を処理分担することにより、オートカラー機能を高速化し、ホストコンピュータ(ユーザ)や印刷装置の仕様によらず常に安定した印刷速度で出力することが可能になる。
[第1実施形態]
<印刷装置の構成>
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、本実施形態を適用する印刷システムの印刷を担うカラーレーザービームプリンタ(以下「カラーLBP」と記述)の構成について図1を参照しながら説明する。図1は、600ドット/インチ(dpi)の解像度を有し、各画素の各色成分が8ビットで表現された多値データに基づいて画像記録を行うカラーLBPの構造を示す側断面図である。図1において、100はカラーLBP本体であり、外部に接続されているホスト・コンピュータなどから供給されるプリントデータ(文字コードや画像データ等)及び制御コードから成る印刷情報を入力して記憶するとともに、それらの情報に従って対応する文字パターンやイメージ等を作成し記憶媒体である記録紙上に像を形成する装置である。
110はホスト・コンピュータから供給される印刷情報を解析し印刷イメージの生成処理を行うとともにカラーLBP本体100の制御を行うフォーマッタ制御部である。また、フォーマッタ制御部110は、ユーザによる操作およびユーザに対する状態通知のためのスイッチおよびLED表示器等が配されているオペレーション・パネル部120と接続されており、そのパネル部は印刷装置100の外装の一部として配設されている。フォーマッタ制御部110において生成された最終的な印刷イメージはビデオ信号として出力制御部130に送出され、出力制御部130は印刷装置100の不図示の各種センサからの状態入力とともに光学ユニット140および各種駆動系機構部に対し制御信号を出力し印刷装置100としての印刷処理を制御を司るものである。
図1に示す印刷装置において、給紙カセット161から給紙された用紙Pはその先端をグリッパ154fにより狭持されて、転写ドラム154の外周に保持される。光学ユニット140により感光ドラム151上に形成された各色の潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色現像器Dy,Dm,Dc,Dbにより現像化されて、転写ドラム外周の用紙に複数回転写されて多色画像が形成される。その後、用紙Pは転写ドラム154より分離されて、定着ユニット155で定着され、排紙部159より排紙トレー部160に排出される。ここで各色の現像器Dy,Dm,Dc,Dbは、その両端に回転支軸を有し、各々がその軸を中心に回転可能となるように現像器選択機構部152に保持される。これによって、各現像器Dy,Dc,Db,Dnは、図1に示すように現像器選択のために現像器選択機構部152が回転軸152aを中心にして回転しても、その姿勢を一定に維持できる構成をとっている。選択された現像器が現像位置に移動後、現像器選択機構部152は現像器と一体で支点153bを中心にして、選択機構保持フレーム153がソレノイド153aにより感光ドラム151方向へ引っ張られ、感光ドラム151方向へ移動し現像処理が行われるように構成されている。次に、帯電器156によって感光ドラム151が所定の極性に均一に帯電される。
フォーマッタ制御部110においてデバイス依存ビットマップとして展開された印刷情報は、対応するパターンのビデオ信号に変換されレーザドライバに出力され半導体レーザ141を駆動する。入力されたビデオ信号に応じて半導体レーザ141から発射されるレーザ光はオンオフ制御され、さらにスキャナモータ143によって高速回転するポリゴンミラー142で左右方向に振らされ、ポリゴンレンズ134、反射鏡144を介して感光ドラム151上を走査露光する。これにより、感光ドラム151上には画像パターンの静電潜像が形成されることになる。次に、例えば、M(マゼンタ)色の静電潜像がM(マゼンタ)色の現像器Dmにより現像され、感光体ドラム151上にM(マゼンタ)色の第1のトナー像が形成される。一方、所定のタイミングで転写紙Pが給紙され、トナーと反対極性(例えばプラス極性)の転写バイアス電圧が転写ドラム154に印加され、感光体ドラム151上の第1トナー像が転写紙Pに転写されると共に、転写紙Pが転写ドラム154の表面に静電吸着される。その後、感光ドラム151はクリーナー157によって残留するM(マゼンタ)色トナーが除去され、次の色の潜像形成及び現像行程に備える。以下同様の手順によってC(シアン),Y(イエロ),Bk(ブラック)の順で第2,3,4色目のトナー像の転写が行われる。但し、各色の転写時には、転写ドラム154には前回よりも高いバイアス電圧が印加される点は異なる。
4色のトナー像が重畳転写された転写紙Pの先端部が分離位置に近づくと、分離爪158が接近してその先端が転写ドラム154の表面に接触し、転写紙Pを転写ドラム154から分離させる。分離された転写紙Pは定着ユニット155に搬送され、ここで転写紙上のトナー像が定着されて排紙トレイ160上に排出される。本実施形態のカラーレーザビームプリンタは、以上のような画像形成過程を経て600ドット/インチ(dpi)の解像度で画像出力を行う。なお、本発明を適用可能なプリンタは、カラーLBPに限られるものではなく、インクジェットプリンタやサーマルプリンタ等、他のプリント方式のカラープリンタでもよい。
<印刷モード>
なお上述した印刷プロセスはカラー印刷モードにおけるものである。カラー印刷モードでは、各色現像器Dy,Dm,Dc,Dbにより、画像データの各色成分ごとに対応する色のトナーによって顕像を形成し、それを用紙に転写する工程を各色成分毎に繰り返す。それに対してモノクロ印刷モードでは、画像データの有するグレイ値に応じた濃度で黒トナー(単色であればどの色でも良い。)のみにより形成される顕像を黒用現像器Dbにより現像化し、それを用紙に転写する。YMC各色成分については画像形成が行われない。これは各課ラー現像器を用紙搬送方向に沿って直列に配置したインライン方式のプリンタについても同様である。ただしインライン方式のプリンタでは、カラー印刷モードとモノクロ印刷モードとのプロセス上の相違は、YMCトナーを用いて画像形成するか否かに過ぎず、各色成分のトナー像の用紙への転写を繰り返す必要はない。なお上記説明から明らかなとおり、カラー印刷モードとモノクロ印刷モードの切替はページを単位として行うことができる。
<フォーマッタ制御部>
次に、印刷装置100におけるフォーマッタ制御部110について図2の2102を用いて説明する。このフォーマッタ制御部は、通常はPDLコントローラなどとも呼ばれている部分であり、ホスト・コンピュータとの接続手段であるところのインタフェース(I/F)部2101と、受信データ等を一時的に保持管理するための受信バッファ2103、送信データ等を一時的に保持管理するための送信バッファ2104、印刷データの解析を司るコマンド解析部2107、印刷制御処理実行部2109、描画処理実行部2105、ページメモリ2106より構成されている。
インタフェース(I/F)2101は、ホスト・コンピュータ2000との印刷データの送受信を行う通信手段あり、通信プロトコルとしてIEEE−1284に準拠した通信を可能とするものである。但し本発明では、この通信手段に限定するものでなく、ネットワークを介してさまざまなプロトコルによる接続であってもよいし、IEEE−1394に準じた通信手段であってもよい。このインタフェース2101を通して受信した印刷データは、そのデータを一時的に保持する記憶手段である受信バッファ2103に逐次蓄積され、必要に応じてコマンド解析2107または描画処理実行2105によって読み出され処理される。コマンド解析2017は、印刷命令体系や印刷ジョブ制御言語に準じた制御プログラムにより構成されており、文字印字、図形、イメージなどの描画に関する印刷データの解析結果は、描画処理実行2105に指示を与えて処理し、給紙選択やリセット命令などの描画以外のコマンドは、印刷制御処理実行部2109に指示を出し処理する。描画処理実行部2105では、文字やイメージの各描画オブジェクトをページメモリ内のバンドメモリ2106に逐次展開して行くレンダラである。
図1で前述したカラーLBPに対しては、MCYKの面順次でデバイス依存ビットマップデータを送出する必要があるが、標準状態では、そのために必要なメモリをすべて確保するわけではなく、1プレーン(1、2または4ビット/ピクセル)の数分の1のバンド領域としてバンドメモリが2106内に確保され、そのバンド領域を使いまわして画像をエンジン速度に同期して処理するように構成されている。通常はこのようにYMCKレンダラによる展開処理とプリンタエンジンへのビデオ信号のシッピングの追いかけっこ、つまりバンディング制御によってページメモリ2106は管理されているが、十分なメモリがある場合は1ページ分が展開可能な領域を確保しても良い。なお、一般的に、フォーマッタ制御部2102は、中央演算処理装置(CPU)、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などを用いたコンピュータ・システムによって構成されている。また、各部の処理は、マルチタスクモニタ(リアルタイムOS)のもとでタイムシェアリングに処理される構成であっても良いし、各機能ごとに専用のコントローラ・ハードウェアを用意して独立して処理される構成であってもかまわない。
オペレーション・パネル2120は、前述した通り印刷装置の各種状態を設定・表示するためのものである。出力制御部2108は、バンドメモリ(ページメモリ)2106の内容をビデオ信号に変換処理し、プリンタ・エンジン部2110へ画像転送を行う。プリンタ・エンジン部2110は受け取ったビデオ信号を記録紙に永久可視画像形成するための印刷機構部であり、図1において前述したものである。以上、印刷装置2100について説明したが、次にホスト・コンピュータ2000を含む本実施形態の印刷システムの全体構成について説明を加える。
図2において3000はホスト・コンピュータであり、プリントデータ及び制御コードから成る印刷情報を印刷装置3100に出力するものである。ホスト・コンピュータ3000は、入力デバイスであるところのキーボード2009やポインティングデバイスであるところのマウス2010と、表示デバイスであるディスプレイ・モニタ2008を合わせた一つのコンピュータ・システムとして構成されている。ホスト・コンピュータ2000は、WindowsXP(登録商標)、Windows(登録商標)Meなどの基本OSによって動作しているものとする。ホスト・コンピュータ側について、本発明に関する機能的な部分にのみ注目し、基本OS上での機能を大きく分類すると、アプリケーションソフトウェア2001、グラフィック・サブ・システム2002、印刷情報格納手段および印刷装置との通信手段を含むスプーラ2003に大別される。アプリケーションソフトウェア2001は、例えば、ワープロや表計算などの基本ソフトウェア上で動作する応用ソフトウェアを指すものである。グラフィック・サブ・システム2002は、基本OSの機能の一部であるGraphic Device Interface(以後、GDIと記す)2004とそのGDIから動的にリンクされるデバイスドライバであるところのプリンタ・ドライバ2005によって構成されている。プリンタドライバ2005は、GDIからDDI(Device Driver Interface)というインターフェースを介してコールされ、デバイスに応じた処理を描画オブジェクト毎に行うものである。
スプーラ2003は、OSが管理しているスプールファイルシステムであり、設定により1ページ単位、またはジョブ単位で印刷データをスプールし、I/F2007を介して印刷装置2100に送出する。スプールファイル2006に格納された印刷命令は、I/F2007を介してプリンタに送出される。基本OSによって、上述したこれらの名称や機能的な枠組みは若干異なる場合があるが、本発明でいう各技術的手段が実現できるモジュールであれば、それらの名称や枠組みは本発明にとってあまり大きな問題ではない。例えば、スプーラやスプールファイルと呼ばれるものは、別のOSにおいてプリント・キューと呼ばれるモジュールに処理を組み込むことによっても実現可能である。なお一般的に、これらの各機能モジュールを含むホスト・コンピュータ2000は、中央演算処理装置(CPU)、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)、各種入出力制御部(I/O)などのハードウェアのもとで、基本ソフトと呼ばれるソフトウェアがその制御を司り、その基本ソフトの元で、それぞれの応用ソフト、サブ・システム・プロセスが機能モジュールとして動作するようになっている。
<オートカラー処理>
次に、本実施形態によるオートカラー処理の負荷分散方法を図6、図7を用いて説明する。本実施形態ではプリンタドライバと印刷装置でオブジェクト種別毎にオートカラー処理を分担し、プリンタドライバが処理したオブジェクト種別を「カラー判定レベル」という通知方法を用いて印刷装置に通知する。図6は本実施形態におけるカラー判定レベルとオートカラー処理の処理分担の関係を示した図である。オートカラー判定レベルがレベル0なら文字・図形・イメージすべてのオブジェクトを印刷装置側で行う。オートカラー判定レベルがレベル1なら文字オブジェクトと図形オブジェクトをプリンタドライバで行い、イメージオブジェクトを印刷装置でオートカラー処理する。またオートカラー判定レベルがレベル2なら文字・図形・イメージすべてのオブジェクトをプリンタドライバ側で行う。
図7はプリンタドライバが動作するホストコンピュータのCPUクロック数および印刷装置のCPUクロック数の比率と、オートカラー判定レベルの関係を示したものである。(ホストコンピュータのCPUクロック数)/(印刷装置のCPUクロック数)が2.5未満ならオートカラー判定レベルをレベル0(つまり全て印刷装置で処理)とし、2.5〜5ならオートカラー判定レベルをレベル1(つまり画像オブジェクトを印刷装置で処理)とし、5以上ならオートカラー判定レベルをレベル2(つまり全てプリンタドライバで処理)としている。すなわち、本実施形態はCPUのクロック数の比率に閾値を設けてオートカラー判定レベルを切りかえることによりオートカラー処理の負荷分散を図るものである。クロック数の比率はホストコンピュータと印刷装置の処理能力の比率を示す一方法であり、より処理能力の高い方の処理負担を重くするように処理を分担させる。ただし、ホストコンピュータは汎用であり、印刷装置のCPUは印刷処理のために特化していることから、クロック数の比率が1対1であるからといって対等の処理能力を発揮できるわけではない。そこでホストコンピュータの処理能力の方が高い場合であっても、比率が一定のしきい値(本例では2.5)を越えるまでは印刷装置にオートカラー処理をすべて負担させている。
ここでさらに、オートカラーの対象となるオブジェクトの種別を図5を用いて説明する。図5は文書中のページ内容を示している。図5において501は文字オブジェクト、502は図形オブジェクト、503は画像(イメージ)オブジェクトである。このように一般的なページは文字・図形・画像の3種類のオブジェクトで構成されており、この3種類をオブジェクト種別と呼ぶ。なお、図5に示すページの例は無彩色であるので文字・図形・画像全てのオブジェクトがオートカラー処理後はグレイ変換されることになる。グレイ変換とは、RGB(あるいはYMCやYMCKなど他の表色系でもよい)表色系で表された無彩色を、単色の濃度値(あるいは輝度値)で表す変換である。各オブジェクトは、たとえば、それが複数の色成分で表されているか、それともグレイ値(単色の濃度値あるいは輝度値)で表されているかを示す情報を含む。その情報によりグレイ値で表されたオブジェクトであれば、たとえば黒1色のドット画像として展開される。
<印刷制御処理>
次に、このように構成された印刷システムにおいて、本実施形態における全体の印刷制御処理手順を図8、図9、図10、図11、図12に示すフローチャートを参照しながら説明する。図8におけるS801〜S808、図9におけるS901〜S917、図10におけるS1001〜S1005、図11におけるS1101〜S1108、図12におけるS1201〜S1215は各処理ステップを示す。
図8はホストコンピュータ上で動作するプリンタドライバの処理手順を示している。プリンタドライバの処理はホストコンピュータの利用者が印刷出力を行うためにプリンタドライバのUI(ユーザインターフェイス)上で出力先の印刷装置を選択し、印刷開始ボタンをクリックするなどした状態から処理が開始する。
まずステップS801においてアプリケーションソフトまたはOSから印刷すべき描画データを取得する。次にステップS802において選択されている印刷装置のCPUクロック数(P)とホストコンピュータのCPUクロック数(H)を検出する。印刷装置のCPUクロック数はプリンタドライバが保持している印刷装置の情報ファイルから検索し、ホストコンピュータのクロック数はOSから取得することができる。
次にステップS803において両者のCPUクロックの比率(H/P)を算出したのち、ステップS804に進んでオートカラー処理を行う。オートカラー処理を終えた後、ステップS805においてデータを印刷制御コマンドに変換してゆき、ステップS806において印刷制御コマンドを印刷装置に送信する。この処理をアプリケーションから渡された全ての描画データの処理が終了するまで繰り返し(ステップS807)、処理が終了した時点でステップS808において印刷終了コマンドを印刷装置に送信して全ての処理を終了する。
図9は図8に示したプリンタドライバでのオートカラー処理を示している。この処理は図8のステップ803で求めたCPUクロック比に応じてカラー判定の対象を決定し、無彩色の色をGrayに変換する処理である。まずステップS901でまずオートカラー判定レベル(Level)を=0に初期化する。
次にステップS902において、図8のステップS803で求めたCPUクロック比(H/P)が2.5未満(すなわちホストコンピュータのCPUが2.5倍以上速いか)かどうかを判定する。もし2.5未満であれば印刷装置のCPU処理能力に対してホストコンピュータのCPU処理能力はさほど大きくないと判断し、プリンタドライバでのオートカラー処理は一切行わずに処理を終了する。一方、2.5以上であればステップS903に進んでページ内の最初の文字に指定されている色を検索する。もし指定されている色がR=G=B(例えばRGB=(128,128,128))であればステップS905に進んでRGB値をGray値に変換した後、ステップS906に進む。なおRGB値からGrayへの変換は一般に以下のような変換式によって行われる。
Gray=1000−(290×R+605×G+105×B)/1000。
一方、ステップS904においてR=G=Bでなかった場合には指定されている色は有彩色であるのでそのままステップS906に進む。ステップS903からステップS905までの処理をページ内の全ての文字に対して行った後(ステップS906)、ステップS907に進む。なお、本実施形態では、各オブジェクトは、そのオブジェクト種別を示す情報と、そのオブジェクトがRGBカラー表色系で表されていることを示す情報、RGBによる色指定(画像であれば画素毎に指定され、テキストや図形であればオブジェクトごとに指定される。)とを含む。
ステップS907ではページ内の最初の図形に指定されている色を検索する。もし指定されている色がR=G=BであればステップS909に進んでRGB値をGray値に変換した後、ステップS910に進む。一方、ステップS908においてR=G=Bでなかった場合には指定されている色は有彩色であるのでそのままステップS910に進む。ステップS907からステップS909までの処理をページ内の全ての図形に対して行った後(ステップS910)、ステップS911に進む。ステップS911まで処理が進んだ段階でページ内の文字と図形についてのカラー判定とグレイ変換処理が終了したのでカラー判定レベル(たとえばRAMに設けられた一時変数Level)をlevel1に更新し、ステップS912に進む。
ステップS912では図8のステップS803で求めたCPUクロック比(H/P)が5以上(すなわちホストコンピュータのCPUが5倍以上速いか)であるかどうかを判定する。もし5未満であれば印刷装置のCPU処理能力に対してホストコンピュータのCPU処理能力はこれ以上の処理を負担できるほど大きくないと判断し、ここで処理を終了する。一方、5以上であればステップS913に進んでページ内の最初の画像を構成するピクセルの色を順次検索する。もし画像を構成する全てのピクセルの色がR=G=BであればステップS915に進んで全てのピクセルのRGB値をGray値に変換した後、ステップS916に進む。一方、ステップS914において画像を構成するピクセルが一つでもR=G=Bでなかった場合には画像は有彩色であるのでそのままステップS916に進む。
ステップS913からステップS915までの処理をページ内の全ての画像に対して行った後(ステップS916)、ステップS917に進む。ステップS912まで処理が進むとページ内の全ての文字・図形・画像のカラー判定とグレイ変換処理が終了したのでカラー判定レベルをLevel2に更新し、処理を終了する。ここで、カラー判定レベル(Level)は図8のステップS805、ステップS806によって印刷制御コマンドに変換されて描画データと一緒に印刷装置へ送信される。
ここで、印刷制御コマンドとして送信されるカラー判定レベル(Level)の具体例を図4に示す。図4は印刷装置に送信される印刷制御コマンドの模式図である。ここではジョブ開始コマンド(BeginJob)、ページ開始コマンド(BeginPage)の直後にカラー判定レベル(Set AutoColor)にレベル1が通知されている。従って図4の例ではプリンタドライバ側では文字と図形に対してのみカラー判定・グレイ変換処理が済んでいることが印刷装置に通知される。
図10は印刷装置の動作の開始から終了までのメイン処理を示している。この処理は印刷装置のフォーマッタ制御部2102により実行される。まずステップS1001で印字データ記憶部に保存されている印字データの読み込みを行い、ステップS1002で印刷制御コマンドの検知を行う。ここで検知する内容は印刷制御コマンドの種類である。コマンドの種類が判明すると次にステップS1003において描画処理を行った後、ステップS1004に進んでオートカラー処理を行う。この処理を印刷終了コマンドがくるまで繰り返し(ステップS1005)、印刷終了コマンドがきた時点で全ての処理を終了する。
図11は図10のステップS1003で行われる描画処理を示している。この処理は実際に印刷処理を行う処理である。まずステップS1101において、解析したコマンドがページ終了コマンドであるかどうかをチェックし、ページ終了の場合はステップS1106に進み処理を行う。また、ステップS1101においてページ終了でない場合は、次に解析したコマンドが文字印字または図形描画などページメモリへの展開処理を必要とする記述かどうかを判別し(ステップS1002)、そうでない場合はステップS1105に進み、ただちに属性設定・印字位置制御など記述に従った処理を行なう。一方、ステップS1102からステップS1103に進んだ場合は、ビットマップへの展開処理がしやすい形の中間コードを生成する。この中間コードを受けて、データ描画部では、ページメモリへの展開処理を行い(ステップS1104)、展開処理終了後は図10のステップS1002に戻り、印字データの解析処理を繰り返す。
なおステップS1104において、たとえば展開するオブジェクトがグレイ値で表されているか否かを判定する。その判定を着目ページに含まれる全オブジェクトについて行うことで、そのページをモノクロモードで印刷できるか、それともカラーモードで印刷すべきか判定できる。たとえば、ステップS1104において展開(ラスタライズ)する際に、RGBで表されたオブジェクトであれば、RAMに設けた「カラーフラグ」をセットする(初期的にはリセットされる)。このカラーフラグは、たとえばステップS1106で判定され、セットされていればカラーモードで印刷を行う必要があり、セットされていなければモノクロモードで印刷可能であると判断できる。この判断を行った後に、カラーフラグはリセットされる。そして判断結果に応じてステップS1106,1107ではモノクロモードあるいはカラーモードで印刷が実行される。こうすることで、ページ単位でカラーモードで印刷すべきかモノクロモードで印刷すべきか容易に判断することができる。
ステップS1101においてページ終了と判断された場合(すなわち、コマンドがページ終了コマンドである場合)は、出力制御部においてページメモリの内容をプリンタエンジンに対するビデオ信号に変換して画像転送出力する(ステップS1106)。プリンタエンジンは、受け取ったビデオ信号を記録紙に永久可視画像形成し印刷を行う(ステップS1107)。そしてステップS1108で印刷された結果を排紙すると1ページ当たりの印刷処理は終了する。
図12は図10で用いたオートカラー処理を示している。この処理は無彩色のRGB値をグレイ値に変換する処理である。まずステップS1201においてプリンタドライバより通知されたオートカラー判定レベル(Level)を検出する。もしカラー判定レベルがlevel2であった場合はプリンタドライバ側で全てのオブジェクトに対してオートカラー処理が済んでいるのでそのまま処理を終了するが、カラー判定レベルがlevel0またはlevel1である場合はステップS1203に処理を進める(ステップS1202)。ステップS1202ではページ内の最初の画像を構成するピクセルの色を順次検索する。もし画像を構成する全てのピクセルの色がR=G=BであればステップS1205に進んで全てのピクセルのRGB値をGray値に変換した後、ステップS1206に進む。一方、ステップS1204において画像を構成するピクセルが一つでもR=G=Bでなかった場合には画像は彩色であるのでそのままステップS1206に進む。
ステップS1203からステップS1205までの処理をページ内の全ての画像に対して行った後(ステップS1206)、さらにステップS1207に進んでカラー判定レベルがLevel1かどうかを判定する。もしカラー判定レベルがLevel1である場合にはプリンタドライバ側で既に文字・図形のオートカラー処理が終わっているのでそのまま処理を終了し、カラー判定レベルがLevel1でない場合(すなわちLevelは0)にはさらにステップS1208に進む。ステップS1208ではページ内の最初の文字に指定されている色を検索する。もし指定されている色がR=G=BであればステップS1210に進んでRGB値をGray値に変換した後、ステップS1211に進む。一方、ステップS1209においてR=G=Bでなかった場合にはすなわち指定されている色は彩色であるのでそのままステップS1211に進む。ステップS1208からステップS1210までの処理をページ内の全ての文字に対して行った後(ステップS1211)、ステップS1212に進む。ステップS1212ではページ内の最初の図形に指定されている色を検索する。もし指定されている色がR=G=BであればステップS1214に進んでRGB値をGray値に変換した後、ステップS1215に進む。一方、ステップS1213においてR=G=Bでなかった場合にはすなわち指定されている色は彩色であるのでそのままステップS1215に進む。ステップS1212からステップS1214までの処理をページ内の全ての図形に対して行うと(ステップS1215)、ページ内の全てのオブジェクトに対してオートカラー処理が完了する。
以上の構成及び手順により、本実施形態の印刷システムでは、ホストコンピュータと印刷装置のCPUのクロックの比率をそれぞれの処理能力の比率を示す指数として所定の閾値と比較判断し、処理能力の比に応じてオートカラー処理の負荷を分散する。このため、高い処理能力が必要とされるオートカラー処理を迅速に行うことができる。
[第2実施形態]
第1実施形態ではホストコンピュータと印刷装置のCPUクロック速度の比を基準にオートカラー処理レベルを決定したが、本実施形態では印刷装置の状態を基準にしてオートカラー処理レベルを決定する。図13はホストコンピュータ上で動作するプリンタドライバの処理手順を示している。なお本実施形態の構成は、第1実施形態の図8,図9に替えて図13,図14をそれぞれ採用する点を除けば、第1実施形態と同様である。
まずステップS1301においてアプリケーションソフトまたはOSから描画データを取得する。次にステップS1302において、選択されている印刷装置と双方向通信を行い印刷装置の状態(ステータス)を検知する。印刷装置から返る状態には「レディ(空き状態)」「ジョブ処理中(他の印刷ジョブを出力中)」「スリープ(節電のためにヒーターの温度を低下)」などがある。
次にステップS1303において検知した印刷装置のステータスを保存しておき、ステップS1304に進んでオートカラー処理を行う。オートカラー処理を終えた後、ステップS1305においてデータを印刷制御コマンドに変換してゆき、ステップS1306において印刷制御コマンドを印刷装置に送信する。この処理をアプリケーションから渡された全ての描画データの処理が終了するまで繰り返し(ステップS1307)、処理が終了した時点でステップS1308において印刷終了コマンドを印刷装置に送信して全ての処理を終了する。
図14は図13に示したプリンタドライバでのオートカラー処理を示している。この処理は図13のステップS1303で保存した印刷装置のステータスに応じてカラー判定の対象を決定し、無彩色の色をGrayに変換する処理である。まずステップS1401でまずオートカラー判定レベル(Level)を=0に初期化する。次にステップS1402において、図13のステップS1303で保存しておいた印刷装置のステータスが「レディ」状態かどうかを判定する。もしレディ状態であれば印刷装置がすぐに処理を開始できる状態なので、プリンタドライバでのオートカラー処理は一切行わずに処理を終了する。一方、「レディ」状態でなければステップS1403に進んでページ内の最初の文字に指定されている色を検索する。もし指定されている色がR=G=BであればステップS1405に進んでRGB値をGray値に変換した後、ステップS1406に進む。
一方、ステップS1404においてR=G=Bでなかった場合にはすなわち指定されている色は彩色であるのでそのままステップS1406に進む。ステップS1403からステップS1405までの処理をページ内の全ての文字に対して行った後(ステップS1406)、ステップS1407に進む。ステップS1407ではページ内の最初の図形に指定されている色を検索する。もし指定されている色がR=G=BであればステップS1409に進んでRGB値をGray値に変換した後、ステップS1410に進む。
一方、ステップS1408においてR=G=Bでなかった場合にはすなわち指定されている色は彩色であるのでそのままステップS1410に進む。ステップS1407からステップS1409までの処理をページ内の全ての図形に対して行った後(ステップS1410)、ステップS1411に進む。ステップS1411まで処理が進んだ段階でページ内の文字と図形についてのカラー判定とグレイ変換処理が終了したのでカラー判定レベル(Level)を1に更新し、ステップS1412に進む。ステップS1412では図8のステップS1303で保存しておいた印刷装置のステータスが「スリープ」状態、すなわち印刷処理開始まで若干時間がかかるかどうかを判定する。「スリープ」状態は「ジョブ処理中」よりもジョブ処理開始までの時間はかからないので、あるいはかからない場合が多いので、これ以降の処理は印刷装置側で行ったほうが良いと判断し、ここで処理を終了する。一方、ステータスが「スリープ」状態以外、つまり「ジョブ処理中」であればさらにステップS1413に進んでページ内の最初の画像を構成するピクセルの色を順次検索する。
もし画像を構成する全てのピクセルの色がR=G=BであればステップS1415に進んで全てのピクセルのRGB値をGray値に変換した後、ステップS1416に進む。一方、ステップS1414において画像を構成するピクセルが一つでもR=G=Bでなかった場合には画像は彩色であるのでそのままステップS1416に進む。ステップS1413からステップS1415までの処理をページ内の全ての画像に対して行った後(ステップS1416)、ステップS1417に進む。ステップS1412まで処理が進むとページ内の全ての文字・図形・画像のカラー判定とグレイ変換処理が終了したのでカラー判定レベル(Level)を2に更新し、処理を終了する。
ここで、カラー判定レベル(Level)は図8のステップS1305、ステップS1306によって印刷制御コマンドに変換されて描画データと一緒に印刷装置へ送信される。
以上の手順により、印刷装置の状態により、直ちに印刷ジョブをホストコンピュータから印刷装置に送信したとしても印刷の実行が待たされる蓋然性が高い場合には、待たされる間にホストコンピュータにおいてオートカラー処理を行う。さらに待たされる時間の長短に応じて、長時間である可能性が高ければカラー判定レベルを2とし、比較的短時間である可能性が高ければカラー判定レベルを1とするように、ホストコンピュータでオートカラー処理を切り換える。直ちに印刷が開始できる場合には、ホストコンピュータではオートカラー処理は一切行わずに直ちに印刷装置へと印刷ジョブを送信してしまう。このようにすることで、印刷出力までの間に待たされる時間にオートカラー処理を進めることが可能となり、オートカラー処理に要する利用者の待ち時間をなくすあるいは短縮することが可能となる。
[他の実施形態]
第1実施形態、第2実施形態では、処理の途中でR=G=Bでない有彩色のオブジェクトがあってもオートカラー処理を続行したが、カラーページか否かだけを判定するのであればページ中のオートカラー処理の途中であってもR=G=Bでない色を検知した時点で処理を終了してもよい。この場合はカラー判定レベルにレベル2を設定することにより印刷装置側でのオートカラー処理は省略することができる。
また、第1実施形態ではCPUのクロック数比、第2実施形態では印刷装置のステータスをカラー判定レベルの基準としたが、ホストコンピュータと印刷装置の関係によって負荷を分散するものであれば他の基準であってもよい。
また、第1実施形態、第2実施形態では必ずオートカラー処理を行ったが、カラー判定手段のオン・オフをプリンタドライバのユーザーインターフェイスに設けても良い。
さらに、第1実施形態ではオートカラー判定レベルを印刷制御コマンドに変換して印刷装置に送信したが、ジョブ制御コマンドなど印刷装置へ報知できる手段であればこれに限定されないことは言うまでもない。
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体およびプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
以上説明したように、本発明によれば、オートカラー機能をプリンタドライバと印刷装置の両方に搭載し、かつプリンタドライバと印刷装置とで様々な条件によってオートカラー処理を処理分担することにより、オートカラー機能を高速化し、ホストコンピュータ(ユーザ)や印刷装置のスペックによらず常に安定した印刷速度で出力することが可能になる。
本発明の実施形態が適用可能なレーザビームプリンタの構造を示す断面図である。 本発明の印刷システム全体の基本構成を示すブロック図である。 オートカラーON、OFF時の出力結果の図である。 オートカラー判定レベルの印刷装置への通知例の図である。 オートカラーの対象となるオブジェクト種別の説明図である。 オートカラーの負荷分散レベルと処理分担の説明図である。 オートカラーの処理レベルと閾値との関係を示す図である。 第1実施形態におけるプリンタドライバの処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるプリンタドライバでのオートカラー処理手順を示すフローチャートである。 印刷装置の処理手順を示すフローチャートである。 印刷装置の描画処理の手順を示すフローチャートである。 印刷装置のオートカラー制御処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態におけるプリンタドライバの処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態におけるプリンタドライバでのオートカラー制御処理手段を示すフローチャートである。

Claims (13)

  1. ホスト装置と印刷装置とを具備する印刷システムであって、
    ホスト装置におけるカラー判定対象であるオブジェクト種別について、着目ページに含まれるオブジェクトのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行う第1のカラー判定手段と、
    前記第1のカラー判定手段により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換する第1のグレイ変換手段と、
    前記第1のカラー判定手段によるカラー判定の対象となったオブジェクト種別を印刷装置に報知する報知手段とを有するホスト装置と、
    前記報知手段による報知を受け、前記第1のカラー判定手段によるカラー判定の対象とされていないオブジェクト種別について、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行う第2のカラー判定手段と、
    前記第2のカラー判定手段により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換する第2のグレイ変換手段と、
    前記第1のグレイ変換手段および前記第2のグレイ変換手段によりページ内に含まれるオブジェクトすべてがグレイ値に変換されている場合にはモノクロモードで、それ以外の場合にはカラーモードで当該ページの印刷を行う印刷手段とを有する印刷装置と
    を具備することを特徴とする印刷システム。
  2. 前記第1のカラー判定手段によるカラー判定の対象のオブジェクト種別は、前記ホスト装置の処理能力と前記印刷装置の処理能力の比率によって決定することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  3. 前記第1のカラー判定手段によるカラー判定対象であるオブジェクト種別は、前記印刷装置の状態よって決定することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  4. 前記第1のカラー判定手段によるカラー判定対象であるオブジェクト種別は、ホスト装置において利用者により指定されることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  5. 前記報知手段で報知されるオブジェクト種別は、複数のオブジェクト種別をまとめた処理レベルとして前記印刷装置に報知されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷システム。
  6. 前記第1のカラー判定手段によるカラー判定対象であるブジェクト種別を利用者に指定させるためのユーザーインターフェイスを前記ホスト装置がさらた有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の印刷システム。
  7. 前記オブジェクト種別には、文字、図形、イメージの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の印刷システム。
  8. ホスト装置におけるカラー判定対象であるオブジェクト種別に属するオブジェクトについて、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行うカラー判定手段と、
    前記カラー判定手段により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換するグレイ変換手段と、
    前記カラー判定手段によるカラー判定の対象となったオブジェクト種別を印刷装置に報知する報知手段とを備え、
    前記カラー判定手段によるカラー判定対象ではないオブジェクト種別については、前記印刷装置によりカラー判定が行われることを特徴とする情報処理装置。
  9. ホスト装置から、オブジェクト種別毎に出力色が有彩色か無彩色かのカラー判定の対象とされたオブジェクト種別について通知を受け、該通知に基づいて、ホスト装置においてカラー判定の対象とされていないオブジェクト種別について、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行うカラー判定手段と、
    前記カラー判定手段により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換するグレイ変換手段と、
    前記ホスト装置および前記グレイ変換手段によりページ内に含まれるオブジェクトすべてがグレイ値に変換されている場合にはモノクロモードで、それ以外の場合にはカラーモードで当該ページの印刷を行う印刷手段と
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  10. ホスト装置と印刷装置とを具備する印刷システムにおける印刷制御方法であって、
    ホスト装置におけるカラー判定対象であるオブジェクト種別について、着目ページに含まれるオブジェクトのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行う第1のカラー判定工程と、
    前記第1のカラー判定工程により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換する第1のグレイ変換工程と、
    前記第1のカラー判定工程によるカラー判定の対象となったオブジェクト種別を印刷装置に報知する報知工程と、
    前記印刷装置において、前記報知工程による報知を受け、前記第1のカラー判定工程によるカラー判定の対象とされていないオブジェクト種別について、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行う第2のカラー判定工程と、
    前記第2のカラー判定工程により無彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換する第2のグレイ変換工程と、
    前記第1のグレイ変換工程および前記第2のグレイ変換工程によりページ内に含まれるオブジェクトすべてがグレイ値に変換されている場合にはモノクロモードで、それ以外の場合にはカラーモードで当該ページの印刷を行う印刷工程と
    を備えることを特徴とする印刷制御方法。
  11. 印刷装置に接続されたホスト装置における印刷制御方法であって
    ホスト装置におけるカラー判定対象であるオブジェクト種別に属するオブジェクトについて、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行うカラー判定工程と、
    前記カラー判定工程により有彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換するグレイ変換工程と、
    前記カラー判定工程によるカラー判定の対象となったオブジェクト種別を印刷装置に報知する報知工程とを備え、
    前記カラー判定工程によるカラー判定対象ではないオブジェクト種別については、前記印刷装置によりカラー判定が行われることを特徴とする印刷制御方法。
  12. ホスト装置に接続された印刷装置における印刷制御方法であって
    ホスト装置から、オブジェクト種別毎に出力色が有彩色か無彩色かのカラー判定の対象とされたオブジェクト種別について通知を受け、該通知に基づいて、ホスト装置においてカラー判定の対象とされていないオブジェクト種別について、そのカラー値が有彩色か無彩色かのカラー判定を行うカラー判定工程と、
    前記カラー判定工程により有彩色であると判定されたオブジェクトのカラー値をグレイ値に変換するグレイ変換工程と、
    前記ホスト装置および前記グレイ変換工程によりページ内に含まれるオブジェクトすべてがグレイ値に変換されている場合にはモノクロモードで、それ以外の場合にはカラーモードで当該ページの印刷を行う印刷工程と
    を備えることを特徴とする印刷制御方法。
  13. 請求項11または12に記載の印刷制御方法をコンピュータにより実行するためのプログラム。
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