JP2006154761A - プラスチック光学部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 横断面が非円形のプラスチック光伝送材料を容易且つ精度良く製造する。
【解決手段】 PVDFを180℃に加熱し、溶融押出装置から横断面が中空の正方形になるよう押し出して、クラッドパイプ70を製造する。クラッドパイプ70の横断面形状を一辺の長さL1が20mmの正方形とする。中空部にPMMAを主成分とするコア72を形成する。PVDFからなるクラッド71とPMMAからなるコア72とを有するプリフォーム12を得る。プリフォーム12を210℃で加熱軟化延伸する。延伸倍率が1600倍で、一辺の長さL2が0.5mmの四角形状の横断面を有する光学材料14が得られる。
【選択図】 図8
【解決手段】 PVDFを180℃に加熱し、溶融押出装置から横断面が中空の正方形になるよう押し出して、クラッドパイプ70を製造する。クラッドパイプ70の横断面形状を一辺の長さL1が20mmの正方形とする。中空部にPMMAを主成分とするコア72を形成する。PVDFからなるクラッド71とPMMAからなるコア72とを有するプリフォーム12を得る。プリフォーム12を210℃で加熱軟化延伸する。延伸倍率が1600倍で、一辺の長さL2が0.5mmの四角形状の横断面を有する光学材料14が得られる。
【選択図】 図8
Description
本発明は、プラスチック光学部材の製造方法に関する。
近年、通信産業の発達に伴い、光学部材の一種であるプラスチック光伝送体の需要が高まっている。このプラスチック光伝送体は、家庭用や車載用途などへの利用が検討されていることから、伝送損失が小さいながら、量産化が可能であり、かつ低価格なものが要求される。プラスチック光伝送体は、同一構造を有する石英系光伝送体と比較して、製造及び加工が容易であり、プラスチックを原料とするために低価格で生産が可能である等の長所を有する。反面、プラスチック光伝送体は、素材が全てプラスチックで構成されているために、石英系光伝送体と比較して伝送損失がやや大きくなるという短所を有する。しかしながら、上記の長所に加えて、石英系光伝送体と比較して口径の大きい光伝送体の製造が容易であることから、伝送損失の大きさが問題とならない程度の短距離用の光伝送体として種々検討されている(特許文献1参照)。
プラスチック光伝送体は、プラスチックからなる芯(以下、コア又はコア部と称する)と、コア部よりも低屈折率のプラスチックからなる外殻(以下、クラッド又はクラッド部と称する)とから構成されている。プラスチック光伝送体の製造方法の1つに、溶融押出法によりパイプ状のクラッド部(以下、クラッドパイプと称する)を形成し、そのクラッドパイプ中にコア部を形成する方法が知られている。特に、中心から外側に向かって屈折率が次第に低くなる分布を有するコア部を備えたグレーテッドインデックス(GI)型プラスチック光伝送体は、伝送する光信号の帯域を広くすることが可能なため、高い伝送容量を有する光伝送体として最近注目されている。このようなGI型プラスチック光伝送体は、例えば特許文献2に示されるように、界面ゲル重合法によりプリフォーム(母材)を作製し、このプリフォームを加熱炉で加熱溶融延伸することにより、製造される。
光伝送体は、通信、照明、装飾、画像取り込み、画像出力等の様々な分野で利用が検討されている。例えば特許文献3や特許文献4に示されるように、導光体として使用される。この導光体は、PMMA(ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル))等の光学媒質内に光を散乱させる粒子を含有しており、一端面から入射した光を前記粒子により散乱させながら別の端面側に伝搬させる。このように導光体の側端面と周囲媒質(空気あるいはクラッド層)との界面における全反射の作用に加えて、光学媒質内の粒子で散乱を繰り返させながら光を伝搬させるため、全反射の作用のみで光を伝搬させる導光体と比較すると、より強度が均一化した光を出射端面から取り出すことができる。したがって、この種の導光体は、一端面に光信号を入力する1つの入力部を結合するとともに他端面に複数の出力部を結合して、入力された光信号を複数の出力部に共通の信号として分配する光バスとして利用されている(特許文献6参照)。さらには、この種の導光体は、液晶表示装置等の照明光生成用にも用いられる(特許文献3ないし5参照)。
一般に光伝送体は、その外径断面が円形であるものが多いが、用途によっては外形が円形ではなく、矩形や長円等であることが望ましい場合がある。例えば、特許文献7に示されるように、断面が長円のプラスチック光伝送体が提案されている。
断面の外形が円形でない光伝送体は、断面の外形が円形である光伝送体を加工することにより製造される。光伝送体は、1本で使用される場合もあるが、特にパラレル信号伝送、画像取り込み、画像出力等の分野においては、複数本の光伝送体を隣接させて利用する場合が多い。これらの複数の光伝送体を隣接させた集合体は、複数の光伝送体を並列状態で熱圧着する方法(例えば、特許文献8参照)や、複数の光伝送体を並列状態で被覆する方法(例えば、特許文献9参照)などにより製造される。また、フォトレジストやエッチングを利用して光伝送体を製造する方法(特許文献10参照)も提案されている。
特許開昭61−130904号公報
特許第3332922号公報
特許第3162398号公報
特許第3184219号公報
特許第3215218号公報
特開平10−123350号公報
特願2004−019968号公報
特開平6−317716号公報
特開2000−338377号公報
特開2001−166165号公報
前記各特許文献に記載の方法によれば、光学部材である光伝送体を製造する際に、加工のための特別な装置が必要となる問題がある。しかも、各種の光学部材に対応させて加工装置を作製することは、時間がかかると共に製造コストが上昇してしまう。また、微細加工を光学部材に施すため、必要な精度の確保が困難になる。さらに、微細加工を行うため製造効率が低下するという問題もある。
本発明の目的は、横断面が非円形のプラスチック光学部材を低コストで提供することにある。また、本発明の別の目的は、横断面が非円形のプラスチック光学部材を精度良く且つ低コストに製造することができる方法を提供することにある。
本発明のプラスチック光学部材の製造方法は、ポリマーから形成されているプリフォームを加熱延伸してプラスチック光学部材を製造する方法において、前記プリフォームの横断面の外形状が非円形であり、且つ前記プラスチック光学部材の横断面の外形状を、前記プリフォームの横断面の外形状と略相似形に加熱延伸することを特徴とする。そして、前記プラスチック光学部材の横断面の外形状が、多角形、閉曲線、または直接と曲線からなる図形のいずれかである。また、前記プリフォームが溶融押出し成形にて作製される。
前記プリフォームは、プリフォーム単体、または複数のプリフォーム素片やプリフォーム単体を集合して構成されるプリフォーム集合体である。前記プリフォーム素片またはプリフォーム単体の一つが、1次プリフォームを加熱延伸してなる中間体プリフォームから構成されている。また、前記プリフォーム素片またはプリフォーム単体は異なる形状のものや異なる光学的性能のものを含んでいる。
前記プリフォーム素片の少なくとも1つは光伝送路となるコア部であり、前記プリフォーム素片の少なくとも1つは前記コア部よりも低屈折率材質からなるクラッド部である。また、前記プリフォームの横断面において、前記クラッド部が前記コア部を囲むように配置される。
また、本発明は、前記コア部が複数設けられることを特徴とする。そして、前記複数のコア部間に、加熱延伸後の前記コア部を分離可能にする分離部材用プリフォーム素片を配置して前記プリフォームを構成している。また、前記分離部材用プリフォーム素片は遮光材料を含んでいる。前記コア部が(メタ)アクリル酸エステルを主成分として形成され、前記クラッド部がフッ素樹脂を主成分として形成されている。前記コア部の少なくとも1つが、その横断面において中心から外側に向かって屈折率が変化する屈折率分布型である。また、前記屈折率が前記中心から前記外側に向うに従い次第に連続的に低くなるGI型か、前記屈折率が前記中心から前記外側に向うに従い次第に段階的に低くなるマルチステップインデックス(MI)型であることが好ましい。さらに、前記コア部が、光を散乱させる粒子を含むことが好ましい。
また、本発明は、前記プリフォーム素片またはプリフォーム単体を接着または溶着させて前記プリフォーム集合体を構成することを特徴とする。前記プリフォーム素片またはプリフォーム単体の外周部同士の溶着を加熱により加熱延伸前に行ったり、延伸時の加熱により行ったりすることが好ましい。また、前記延伸時のプリフォームの加熱を80℃以上500℃以下で行うことが好ましい。さらに、前記加熱延伸時のプリフォームの加熱温度Tを、前記プリフォームを形成する主要ポリマーの軟化温度をTsとしたときに、(Ts−50℃)≦T≦(Ts+50℃)とすることが好ましい。
本発明のプラスチック光学部材の製造方法によれば、プリフォームの横断面の外形状が非円形であり、且つ前記プラスチック光学部材の横断面の外形状を、前記プリフォームの横断面の外形状と略相似形に加熱延伸するから、特別な装置を用いることなく微細構造のプラスチック光学部材を簡単に製造することができる。
前記プリフォームは、複数のプリフォーム素片またはプリフォーム単体を集合して構成されるプリフォーム集合体とすることにより、プリフォームの横断面における外形状の選択の余地が広がる。これにより、種々の横断面形状を有するプラスチック光学部材が得られる。前記プリフォーム素片またはプリフォーム単体の一つが、1次プリフォームを加熱延伸してなる2次プリフォームから構成されることにより、加熱延伸を複数回に分けて行うことにより、より複雑な横断面形状のものであっても、ほぼ相似形の横断面形状のプラスチック光学部材が得られる。また、前記プリフォーム素片は異なる形状のものや異なる材質のものを含むことにより、横断面形状が複雑なプラスチック光学部材を簡単に作成することができる。
前記プリフォーム素片の少なくとも1つを光伝送路となるコア部とし、前記プリフォーム素片の少なくとも1つを前記コア部よりも低屈折率材質からなるクラッド部とすることにより、プラスチック光ファイバ素線(以下、POFと称する)やプラスチック光導波路、プラスチック光伝送体などの光学部材を簡単に構成することができる。そして、前記コア部が複数設けられることにより、複数の光伝送路を有するプラスチック光学部材を簡単に製造することができる。特に、前記コア部が(メタ)アクリル酸エステルを主成分として形成され、前記クラッド部がフッ素樹脂を主成分として形成されることにより、伝送損失の少ないプラスチック光学部材が得られる。
以下、本発明について詳細に説明する。実施の形態については、本発明の好適な適用例を記載しているものであり、本発明を何ら制限するものではない。
(コア部)
コア部の原料の重合性モノマーとしては、塊状重合が容易である原料を選択するのが好ましい。光透過性が高く塊状重合しやすい原料としては例えば、以下のような(メタ)アクリル酸エステル類(フッ素不含(メタ)アクリル酸エステル(a),含フッ素(メタ)アクリル酸エステル(b)),スチレン系化合物(c),ビニルエステル類(d)等を例示することができ、コア部はこれらのホモポリマー、あるいはこれらモノマーの2種以上からなる共重合体、およびホモポリマー及び/または共重合体の混合物から形成することができる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル類を重合性モノマーとして含む組成を好ましく用いることができる。
コア部の原料の重合性モノマーとしては、塊状重合が容易である原料を選択するのが好ましい。光透過性が高く塊状重合しやすい原料としては例えば、以下のような(メタ)アクリル酸エステル類(フッ素不含(メタ)アクリル酸エステル(a),含フッ素(メタ)アクリル酸エステル(b)),スチレン系化合物(c),ビニルエステル類(d)等を例示することができ、コア部はこれらのホモポリマー、あるいはこれらモノマーの2種以上からなる共重合体、およびホモポリマー及び/または共重合体の混合物から形成することができる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル類を重合性モノマーとして含む組成を好ましく用いることができる。
以上に挙げた重合性モノマーとして具体的に、(a)フッ素不含メタクリル酸エステルおよびフッ素不含アクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−tert−ブチル、メタクリル酸ベンジル(BzMA)、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ジフェニルメチル、トリシクロ[5・2・1・02 ,6 ]デカニルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ノルボルニルメタクリレート等が挙げられ、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−tert−ブチル、アクリル酸フェニル等が挙げられる。また、(b)含フッ素アクリル酸エステルおよび含フッ素メタクリル酸エステルとしては、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート等が挙げられる。さらに、(c)スチレン系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン等が挙げられる。さらには、(d)ビニルエステル類としては、ビニルアセテート、ビニルベンゾエート、ビニルフェニルアセテート、ビニルクロロアセテート等が挙げられる。勿論、これらに限定されるものではない。モノマーの単独あるいは共重合体からなるコア部のポリマーの屈折率は、クラッド部のそれに比べて同等かあるいはそれ以上になるように構成モノマーの種類,組成比を選択する。特に好ましいポリマーとしては、透明樹脂であるポリメタクリル酸メチル(PMMA)が挙げられる。
さらに、光学部材を近赤外線用途に用いる場合は、コア部のポリマーを構成するC−H結合に起因した吸収損失が起こるために、特許第3332922号公報などに記載されているような重水素化ポリメチルメタクリレート(PMMA−d8)、ポリトリフルオロエチルメタクリレート(P3FMA)、ポリヘキサフルオロイソプロピル2−フルオロアクリレート(HFIP 2−FA)などを始めとする、C−H結合の水素原子(H)を重水素原子(D)やフッ素(F)などで置換した重合体を用いる。これにより、伝送損失が生じる波長域を長波長化することができ、伝送信号光の損失を軽減することができる。なお、原料モノマーは重合後の透明性を損なわないためにも、不純物や散乱源となる異物は重合前に十分に低減することが望ましい。
(クラッド部)
クラッド部の素材には、コア部を伝送する光がそれらの界面で全反射するために、コア部の屈折率より低い屈折率を有し、コア部との密着性が良いものを好ましく用いることができる。ただし、素材の選択によってコア部とクラッド部の界面の不整が起こりやすい、もしくは製造適性上好ましくない場合などにおいては、コア部とクラッド部の間にさらに層を設けても良い。例えば、コア部との界面(即ち、中空管の内壁面)に、コア部のマトリックスと同一組成のポリマーからなるアウターコア層を形成することにより、コア部とクラッド部との界面状態を矯正することができる。アウターコア層の詳細については後述する。勿論、アウターコア層を形成せずに、クラッド部そのものを、コア部のマトリックスと同一組成のポリマーから形成してもよい。
クラッド部の素材には、コア部を伝送する光がそれらの界面で全反射するために、コア部の屈折率より低い屈折率を有し、コア部との密着性が良いものを好ましく用いることができる。ただし、素材の選択によってコア部とクラッド部の界面の不整が起こりやすい、もしくは製造適性上好ましくない場合などにおいては、コア部とクラッド部の間にさらに層を設けても良い。例えば、コア部との界面(即ち、中空管の内壁面)に、コア部のマトリックスと同一組成のポリマーからなるアウターコア層を形成することにより、コア部とクラッド部との界面状態を矯正することができる。アウターコア層の詳細については後述する。勿論、アウターコア層を形成せずに、クラッド部そのものを、コア部のマトリックスと同一組成のポリマーから形成してもよい。
クラッド部の素材としては、タフネス及び耐湿熱性にも優れているものが好ましく用いられる。例えば、フッ素含有モノマーの単独重合体または共重合体が好ましく用いられる。フッ素含有モノマーとしてはフッ化ビニリデン(PVDF)が好ましく、フッ化ビニリデンを10質量%以上含有する1種以上の重合性モノマーを重合させて得られるフッ素樹脂が好ましく用いられる。
また、後述の溶融押出法により重合体を成形し、クラッド部を作製する場合は、重合体の溶融粘度が適当であることが必要である。この溶融粘度については、相関する物性として分子量が用いられ特に重量平均分子量との相関がある。本発明においては、重量平均分子量が1万〜100万の範囲であることが適当であり、より好ましくは5万〜50万の範囲である。
さらに、コア部への水分の侵入を防ぐことが好ましく、そのためには、吸水率が低いポリマーをクラッド部の素材(材料)として用いる。すなわち飽和吸水率(以下、吸水率と称する)が1.8%未満のポリマーを用いてクラッド部を作製するのが好ましい。より好ましくは1.5%未満のポリマー、さらに好ましくは1.0%未満のポリマーを用いてクラッド部を作製することが好ましい。また、前記アウターコア層を作製する場合にも同様の吸水率のポリマーを用いることが好ましい。吸水率(%)は、ASTM D 570試験法に従い、23℃の水中に試験片を1週間浸漬し、そのときの吸水率を測定することにより算出することができる。
(重合開始剤)
前記コア部及び/又はクラッド部が、重合性モノマーから重合されたポリマーから作製される場合、重合の際に重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、用いるモノマーや重合方法に応じて適宜選択することができ、例えば、過酸化ベンゾイル(BPO)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート(PBO)、ジ−tert−ブチル
パーオキシド(PBD)、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(PBI)、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バラレート(PHV)などのパーオキサイド系化合物が挙げられる。また、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2,3−ジメチルブタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルヘキサン)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2,3,3−トリメチルブタン)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、3,3’−アゾビス(3−メチルペンタン)、3,3’−アゾビス(3−メチルヘキサン)、3,3’−アゾビス(3,4−ジメチルペンタン)、3,3’−アゾビス(3−エチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジエチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジ−tert−ブチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などのアゾ系化合物が挙げられる。なお、重合開始剤は勿論これらに限定されるものではなく、更には2種類以上を併用してもよい。
前記コア部及び/又はクラッド部が、重合性モノマーから重合されたポリマーから作製される場合、重合の際に重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、用いるモノマーや重合方法に応じて適宜選択することができ、例えば、過酸化ベンゾイル(BPO)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート(PBO)、ジ−tert−ブチル
パーオキシド(PBD)、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(PBI)、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バラレート(PHV)などのパーオキサイド系化合物が挙げられる。また、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2,3−ジメチルブタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルヘキサン)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2,3,3−トリメチルブタン)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、3,3’−アゾビス(3−メチルペンタン)、3,3’−アゾビス(3−メチルヘキサン)、3,3’−アゾビス(3,4−ジメチルペンタン)、3,3’−アゾビス(3−エチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジエチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジ−tert−ブチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などのアゾ系化合物が挙げられる。なお、重合開始剤は勿論これらに限定されるものではなく、更には2種類以上を併用してもよい。
(連鎖移動剤)
コア部形成用重合性組成物及びクラッド部形成用重合性組成物は、連鎖移動剤を含有していることが好ましい。前記連鎖移動剤は、主に重合体の分子量を調整するために用いられる。前記クラッド部およびコア部形成用重合性組成物がそれぞれ連鎖移動剤を含有していると、重合性モノマーからポリマーを形成する際に、重合速度および重合度を前記連鎖移動剤によってより制御することができ、重合体の分子量を所望の分子量に調整することができる。例えば、得られたプリフォームを延伸により線引して光学部材を形成する際に、分子量を調整することによって延伸時における機械的特性を所望の範囲とすることができ、生産性の向上にも寄与する。
コア部形成用重合性組成物及びクラッド部形成用重合性組成物は、連鎖移動剤を含有していることが好ましい。前記連鎖移動剤は、主に重合体の分子量を調整するために用いられる。前記クラッド部およびコア部形成用重合性組成物がそれぞれ連鎖移動剤を含有していると、重合性モノマーからポリマーを形成する際に、重合速度および重合度を前記連鎖移動剤によってより制御することができ、重合体の分子量を所望の分子量に調整することができる。例えば、得られたプリフォームを延伸により線引して光学部材を形成する際に、分子量を調整することによって延伸時における機械的特性を所望の範囲とすることができ、生産性の向上にも寄与する。
前記連鎖移動剤については、併用する重合性モノマーの種類に応じて、適宜、種類および添加量を選択することができる。各モノマーに対する連鎖移動剤の連鎖移動定数は、例えば、ポリマーハンドブック第3版(J.BRANDRUPおよびE.H.IMMERGUT編、JOHN WILEY&SON発行)を参照することができる。また、前記連鎖移動定数は大津隆行、木下雅悦共著「高分子合成の実験法」化学同人、昭和47年刊を参考にして、実験によっても求めることができる。
連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタン類(例えば、n−ブチルメルカプタン、n−ペンチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンなど)、チオフェノール類(例えば、チオフェノール、m−ブロモチオフェノール、p−ブロモチオフェノール、m−トルエンチオール、p−トルエンチオールなど)などを用いることが好ましい。特に、n−オクチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンのアルキルメルカプタンを用いるのが好ましい。また、C−H結合の水素原子が重水素原子(D)やフッ素原子(F)で置換された連鎖移動剤を用いることもできる。なお、連鎖移動剤は勿論これらに限定されるものではなく、これら連鎖移動剤は2種類以上を併用してもよい。
(屈折率調整剤)
前記コア部用重合性組成物に屈折率調整剤を含有させることが好ましい。なお、必要に応じて、クラッド部重合性組成物に屈折率調整剤を含有させても良い。屈折率調整剤の濃度に分布を持たせることによって、前記濃度の分布に基づいて屈折率分布型のコアを容易に作製することができる。屈折率調整剤を用いなくとも、コア部の形成に2種以上の重合性モノマーを用い、コア部内に共重合比の分布を持たせることによって、屈折率分布構造を導入することもできるが、共重合の組成比制御などと比較して、製造の簡便さなどを鑑みると屈折率調整剤を用いることが好ましい。
前記コア部用重合性組成物に屈折率調整剤を含有させることが好ましい。なお、必要に応じて、クラッド部重合性組成物に屈折率調整剤を含有させても良い。屈折率調整剤の濃度に分布を持たせることによって、前記濃度の分布に基づいて屈折率分布型のコアを容易に作製することができる。屈折率調整剤を用いなくとも、コア部の形成に2種以上の重合性モノマーを用い、コア部内に共重合比の分布を持たせることによって、屈折率分布構造を導入することもできるが、共重合の組成比制御などと比較して、製造の簡便さなどを鑑みると屈折率調整剤を用いることが好ましい。
屈折率調整剤はドーパントとも称され、併用する前記重合性モノマーの屈折率と異なる化合物である。その屈折率差は0.005以上であるのが好ましい。ドーパントは、これを含有する重合体が無添加の重合体と比較して、屈折率が高くなる性質を有する。これらは、特許第3332922号公報や特開平5−173026号公報に記載されているような、モノマーの合成によって生成される重合体との比較において溶解性パラメータとの差が7(cal/cm3 )1/2 以内であると共に、屈折率の差が0.001以上であり、これを含有する重合体が無添加の重合体と比較して屈折率が変化する性質を有し、重合体と安定して共存可能で、且つ前述の原料である重合性モノマーの重合条件(加熱および加圧等の重合条件)下において安定であるものを、いずれも用いることができる。
上記性質を有し、重合体と安定して共存可能で、且つ前述の原料である重合性モノマーの重合条件(加熱および加圧等の重合条件)下において安定であるものを、ドーパントとして用いることができる。本実施形態では、コア部形成用重合性組成物にドーパントを含有させ、コア部を形成する工程において界面ゲル重合法により重合の進行方向を制御し、ドーパントの濃度に傾斜を持たせ、コア部にドーパントの濃度分布に基づく屈折率分布構造を形成する方法を例示する。この屈折率分布構造は、横断面において中心から外側に向かって屈折率が変化するもので、前記屈折率が前記中心から前記外側に向うに従い次第に連続的に低くなるGI型と、前記屈折率が前記中心から前記外側に向うに従い次第に段階的に低くなるマルチステップインデックス(MI)型とがある。これらGI型またはMI型の光学部材は、広い伝送帯域を有する。
ドーパントは重合性化合物であってもよく、重合性化合物のドーパントを用いた場合は、これを共重合成分として含む共重合体が、これを含まない重合体と比較して、屈折率が上昇する性質を有するものを用いる。なお、このような共重合体には、MMA−BzMA共重合体などが挙げられる。
前記ドーパントとしては、特許第3332922号や特開平11−142657号公報に記載されているような、例えば、安息香酸ベンジル(BEN)、硫化ジフェニル(DPS)、リン酸トリフェニル(TPP)、フタル酸ベンジル−n−ブチル(BBP)、フタル酸ジフェニル(DPP)、ジフェニル(DP)、ジフェニルメタン(DPM)、リン酸トリクレジル(TCP)、ジフェニルスルホキシド(DPSO)、硫化ジフェニル誘導体、ジチアン誘導体などが挙げられる。中でも、BEN、DPS、TPP、DPSOおよび硫化ジフェニル誘導体、ジチアン誘導体が好ましい。なお、これらの化合物中に存在する水素原子を重水素原子に置換した化合物も広い波長域での透明性を向上させる目的で用いることができる。また、重合性化合物として、例えば、トリブロモフェニルメタクリレート等が挙げられる。屈折率調整成分として重合性化合物を用いる場合は、マトリックスを形成する際に、重合性モノマーと重合性屈折率成分とを共重合させるので、種々の特性(特に光学特性)の制御がより困難となるが、耐熱性の面では有利となる可能性がある。
屈折率調整剤の濃度および分布を調整することによって、光学部材の屈折率を所望の値に変化させることができる。その添加量は、用途および組み合わされる部材に応じて適宜選ばれる。屈折率調整剤は、複数種類添加してもよい。
(その他の添加剤)
その他、コア部、クラッド部もしくはそれらの一部には、光伝送性能を低下させない範囲で、それらを作製する重合性組成物にその他の添加剤を添加することができる。例えば、コア部もしくはその一部に耐候性や耐久性などを向上させる目的で、安定剤を添加することができる。また、光伝送性能の向上を目的として、光信号増幅用の誘導放出機能化合物を添加することもできる。前記誘導放出機能化合物を添加することにより、減衰した信号光を励起光により増幅することができ、伝送距離が向上するので、例えば、光伝送リンクの一部に光ファイバ増幅器として使用することができる。これらの添加剤も、前記原料モノマーに添加した後、重合することによって、コア部、クラッド部もしくはそれらの一部に含有させることができる。
その他、コア部、クラッド部もしくはそれらの一部には、光伝送性能を低下させない範囲で、それらを作製する重合性組成物にその他の添加剤を添加することができる。例えば、コア部もしくはその一部に耐候性や耐久性などを向上させる目的で、安定剤を添加することができる。また、光伝送性能の向上を目的として、光信号増幅用の誘導放出機能化合物を添加することもできる。前記誘導放出機能化合物を添加することにより、減衰した信号光を励起光により増幅することができ、伝送距離が向上するので、例えば、光伝送リンクの一部に光ファイバ増幅器として使用することができる。これらの添加剤も、前記原料モノマーに添加した後、重合することによって、コア部、クラッド部もしくはそれらの一部に含有させることができる。
(被覆材)
加熱延伸後のクラッド部の外周には、溶融樹脂の押出成形などによって被覆層を設けることが好ましい。この被覆層の材料は特に限定されるものではないが、例えば、熱可塑性樹脂が用いられる。特に、耐薬品性や柔軟性が良好であることなどからポリオレフィン系樹脂が好ましく用いられる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン又はα−オレフィンなどの重合体が挙げられる。α−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペプテン、1−オクテンなどが挙げられ、これらの重合体としては、例えば、ポリエチレン、エチレンとプロピレンの共重合体、エチレンとα−オレフィンの共重合体、ポリプロピレン、プロピレンとα−オレフィンの共重合体、ポリブテン、ポリイソプレンなどが挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂は、得られる物性を考慮した上で、適当な組合せにてブレンドされているものを用いてもよい。なお、ポリオレフィン系樹脂の分子量および分子量分布は、特に限定されるものではないが、その重量平均分子量は、通常5000〜5000000であり、好ましくは20000〜300000である。そして、重量平均分子量Mw/数平均分子量Mnで示される分子量分布は、2〜80であり、好ましくは3〜40とされる。
加熱延伸後のクラッド部の外周には、溶融樹脂の押出成形などによって被覆層を設けることが好ましい。この被覆層の材料は特に限定されるものではないが、例えば、熱可塑性樹脂が用いられる。特に、耐薬品性や柔軟性が良好であることなどからポリオレフィン系樹脂が好ましく用いられる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン又はα−オレフィンなどの重合体が挙げられる。α−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペプテン、1−オクテンなどが挙げられ、これらの重合体としては、例えば、ポリエチレン、エチレンとプロピレンの共重合体、エチレンとα−オレフィンの共重合体、ポリプロピレン、プロピレンとα−オレフィンの共重合体、ポリブテン、ポリイソプレンなどが挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂は、得られる物性を考慮した上で、適当な組合せにてブレンドされているものを用いてもよい。なお、ポリオレフィン系樹脂の分子量および分子量分布は、特に限定されるものではないが、その重量平均分子量は、通常5000〜5000000であり、好ましくは20000〜300000である。そして、重量平均分子量Mw/数平均分子量Mnで示される分子量分布は、2〜80であり、好ましくは3〜40とされる。
また、放射線硬化樹脂や熱硬化性樹脂を塗布した後に、放射線を照射したり、熱をかけたりすることにより硬化させて、被覆材としてもよい。放射線硬化樹脂としては、例えば、アクリル変性の不飽和ポリエステルやエポキシ樹脂、ポリウレタンなどが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂やメラミン樹脂、ジアクリルフタレート樹脂などが挙げられる。なお、前記被覆層は一層のみならず、複層であってもよい。複層とする場合には、間に抗張力繊維などを配置してもよい。
図1に本発明に係る光学部材の製造方法についての実施形態である第1工程10を示す。先ず、プリフォーム製造工程11によりプリフォーム12を製造する。プリフォーム12は、入射光の伝送路となるコア部と前記コア部より屈折率が低いクラッド部とから形成されている。プリフォーム12の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、溶融押出法などが挙げられる。溶融押出法に用いられる溶融押出装置は、その先端部に複合紡糸ノズルを備えている。複合紡糸ノズルを構成するニップル、ダイスの形態には様々なものを用いることができる。複合紡糸ノズルからクラッド部,コア部を同時に押し出すことによりプリフォーム12が得られる。ニップル,ダイスの形態に応じて、プリフォーム12の横断面を非円形とすることができる。なお、射出成形法によりプリフォーム12を製造しても良い。プリフォーム12の横断面の外形状は、楕円形、長方形などの多角形又は直線と曲線,円弧,楕円とが組み合わされた形状などが挙げられるが、これら形状に限定されるものではなく、多角形、閉曲線、または直線と曲線からなる図形のいずれかであればよい。
延伸工程13では、図2に示すようにプリフォーム12を加熱炉15内に配置し、この加熱炉15によりプリフォーム12を加熱する。この加熱によりプリフォーム12の一部は軟化する。軟化温度は特に限定されるものではないが、80℃〜500℃の温度であることが好ましく、より好ましくは180℃〜240℃であり、最も好ましくは190℃〜220℃である。軟化した箇所の先端部12aを始点として線引き(延伸)を行い、光学部材14を得る。そして、線径モニタ17を通した後に巻取装置(図示しない)の芯材18に巻き取って、ロール形態とする。線引きしている際には、線径モニタ17で光学部材14の外径をモニタリングし、このモニタリング結果に応じて加熱炉15内のプリフォーム12の位置や加熱炉15の温度、巻取装置の巻取速度などを適宜調整し、常に一定した外径が得られるようにする。
なお、本発明での加熱延伸での軟化とは、非円形のプリフォームを加熱延伸したときに、略相似形の断面が得られる状態をいい、本発明での加熱延伸での溶融とは、非円形のプリフォームを加熱延伸したときに、略相似形が保持されず略円形等の断面になる状態をいう。プリフォームが軟化する温度は、ポリマーの温度特性に依存し、一概には規定することはできないため、ポリマー毎に加熱延伸時の軟化する温度を実験などにより求めておき、この求めた温度範囲で加熱延伸を行う。より具体的には、溶融粘度が1.0×104 Pa・sとなる温度を軟化温度Tsとする。この溶融粘度は、試料を5.0℃/min.で昇温・加圧して測定する。
これによりプリフォーム12の横断面と略相似形の光学部材14が得られる。この場合において、連続的にプリフォーム12の一部を軟化させて光学部材14を得ると、生産コストの低減の観点から有利である。また、光学部材14とした後に、その外周面を保護するために保護膜形成工程19(図1参照)により樹脂を被覆しても良い。この被覆による保護膜は、放射線硬化樹脂の塗布後に放射線を照射して形成される。また、保護膜は、熱可塑性樹脂の押出成形により形成してもよい。この方法により製造される光学部材14としては、角形のPOF、光伝送体などが挙げられる。なお、保護膜形成工程19は光学製造ラインとは別ラインとして行う他に、光学部材の製造ライン中で延伸工程の後に行ってもよい。
図3に本発明に係る光学部材の製造方法についての第2工程20を示す。始めにプリフォーム前駆体21を製造する。プリフォーム前駆体21は、光の伝送路となるコアと、その界面で伝送光が全反射するようにコアを覆うクラッドとから構成されていれば、特に限定されるものではない。例えば、第1工程10で示されているように、複合紡糸ノズルを用いる溶融押出法で製造する方法が挙げられる。その横断面が略円形または真円形のプリフォーム前駆体21をプリフォーム製造工程(成形工程)22にて、所望の横断面構造を有するプリフォーム23に形成する。成形工程では、プリフォーム前駆体21を加圧または加熱加圧し変形させる。この方法により製造される光学部材24としては、テープ状のPOFが挙げられる。
図4に本発明に係る光学部材の製造方法についての他の実施形態である第3工程30を示す。先ず、プリフォーム製造工程31によりプリフォーム32を製造する。次に、このプリフォーム32を延伸工程13で加熱軟化延伸し、光学部材33を得る。プリフォーム製造工程31では、始めにクラッドパイプ製造工程34にてクラッドパイプ35を得る。クラッドパイプ35の製造方法は、特に限定されるものではない。例えば、剛性の高いガラス管の中に重合性モノマー(例えば、MMA)と重合開始剤などの添加剤とを入れて重合を開始し、ガラス管の長手方向を水平として回転させる回転重合を行い、クラッドパイプ35を得る。なお、回転重合の他に、溶融押出や射出成形によりクラッドパイプ35を製造してもよい。クラッドパイプ35の原料も特に限定されるものではないが、PMMAなどのアクリル樹脂やPVDFなどのフッ素樹脂が好ましく用いられる。なお、クラッドパイプ35の横断面は、円形状以外の三角形、矩形、五角形、6角形などの多角形、楕円形、直線と曲線,円弧となどを組み合わせた形状のいずれであっても良い。
次に、クラッドパイプ35の原料にPVDFが用いられているときのGI型コアを形成するコア形成工程36について説明する。先ず、界面ゲル重合法をおこなうための界面となるアウターコア層を形成する。アウターコア層の形成方法は、重合性モノマーであるMMAと所望の添加剤(例えば、重合開始剤など)とをPVDFからなるクラッドパイプ35に入れる。その後にクラッドパイプ35の長手方向を水平方向として回転させて重合を開始させて回転重合を行う。回転重合によりMMAは重合してPMMAとなる。アウターコア層は、界面ゲル重合を行う際の界面となるものであれば良いので、その厚みは1mm以上5mm以下の範囲であることが好ましい。
次に、アウターコア層が形成されているクラッドパイプ35内に重合性モノマーであるMMA、屈折率調整剤である高屈折率の低分子化合物、重合開始剤などの添加剤を入れる。その後に重合を開始させることで外側から中心方向に向けて屈折率が略2乗分布的に高くなるGI型コアを形成することができる。得られるプリフォーム32を延伸工程13で加熱軟化延伸し、光学部材33を得る。この光学部材33の横断面における外形状は、プリフォーム32のそれと略相似形の形態である。これにより、コア部がPMMAを主成分とし、クラッド部がPVDFを主成分とする光学部材33が得られる。この方法により製造される光学部材33としては、高速通信用のPOFが挙げられる。
次に、多芯の光伝送路を有する光学部材33の製造方法について説明する。プリフォーム製造工程31によりプリフォーム32を複数本製造する。以下、プリフォーム集合体38を構成するプリフォーム32を、単体のプリフォームと識別する必要があるときには、プリフォーム素片ということもある。プリフォーム素片の本数は特に限定されるものではないが、2本以上100本以下であることが好ましく、より好ましくは2本以上50本以下であり、最も好ましくは2本以上10本以下である。なお、プリフォーム製造工程11で製造されるプリフォーム12をプリフォーム素片として用いてもよい。
各プリフォーム素片は、それぞれが溶着もしくは接着によって接合されて連結され、1体化される。なお、後に説明するように溶着または接着は、加熱延伸の前に行う他に、加熱延伸時の熱で行ってもよい。さらに、プリフォーム集合体38に対して被覆を施しても良い。プリフォーム集合体製造工程37では、複数本のプリフォーム32を接着剤(例えば、ウレタン系化合物,エポキシ系化合物,アクリル系化合物など)により束ねてプリフォーム集合体38とする。また、加熱加圧法,超音波溶着法,振動溶着法などにより接着しても良い。
次に、延伸工程13にてプリフォーム集合体38を加熱延伸し、光学部材33を得る。この加熱延伸では、プリフォーム集合体38の横断面と略相似形の横断面形状を有する光学部材33が得られるように、その加熱条件を設定する。なお、プリフォーム集合体38の横断面の外周形状は、特に限定されるものでなく、略円形、略楕円形、多角形、直線と曲線とを組み合わせた形状であっても良い。この方法により製造される光学部材33としては、2芯の高速シリアル伝送用、多芯のパラレル伝送用、画像読取用のPOFやプラスチック光ファイバアレイが挙げられる。
なお、プリフォーム集合体製造工程37では、複数のプリフォーム32を束ねる際に接着を行わずに整列した状態で延伸してもよい。この場合には、延伸工程で加熱軟化する段階で、複数プリフォーム素片の表面同士が接着し、プリフォーム集合体38の横断面と略相似形の横断面形状を有する光学部材33が得られる。この方法は特にプリフォーム素片の数が少ない場合に好適であり、接着工程が省略できるという利点がある。プリフォーム集合体38の横断面の外周形状は、特に限定されるものでなく、略円形、略楕円形、多角形、直線と曲線とを組み合わせた形状であっても良い。この方法により製造される光学部材33としては、2芯の高速シリアル伝送用、多芯のパラレル伝送用、画像読取用のPOFやプラスチック光ファイバアレイなどが挙げられる。
図5に本発明に係る光学部材の製造方法について他の実施形態である第4工程40を示す。この第4工程40では、プリフォーム製造工程41においてコア42とクラッド43とをそれぞれ独立して形成する点で第3工程30と相違する。ただし、その他の点は第3工程30と同じである。形成方法は特に限定されるものではなく、重合性モノマーを重合する回転重合法や、溶融押出法や射出成形法などが挙げられる。そして、コア42の外周部にクラッド43を配置する。用いられるコアの数は1個に限定されるものではなく、多数のコアを用いても良い。この場合に、それぞれのコア42の外周部をクラッド43で覆うように配置する。得られるプリフォーム44を延伸工程13で延伸して光学部材45を得る。プリフォーム44を作製する際に、コア42とクラッド43とは、接着剤により接着して形成しても良いし、接着剤を用いずに形成しても良い。接着剤を用いずに、プリフォーム44を形成しても延伸工程13で加熱軟化させることにより、コアとクラッドとが密着して光学部材45となる。この方法により製造される光学部材45としては、単芯または多芯の光伝送材料が挙げられる。
図6に本発明に係る光学部材の製造方法についての他の実施形態である第5工程50を示す。コアとクラッドとからなる1次プリフォーム51を第1延伸工程52により加熱軟化延伸して2次プリフォーム(中間体プリフォーム)53を得る。第1延伸工程52での加熱温度は特に限定されるものではないが、コアをPMMAから形成し、クラッドをPVDFから形成した1次プリフォーム51の場合、80℃〜500℃であることが好ましい。延伸倍率も特に限定されるものではないが、10倍〜500倍であることが好ましい。そして、2次プリフォーム53を再度延伸する第2延伸工程54で加熱軟化延伸を行い、光学部材55を得る。第2延伸工程54の加熱温度も特に限定されるものではないが、80℃〜500℃であることが好ましい。第2延伸工程54における延伸倍率も特に限定されるものではないが、10倍〜5000倍であることが好ましい。なお、複数の2次プリフォーム53からプリフォーム集合物56を作製した後に、第2延伸工程54にて加熱延伸し、光学部材55を製造してもよい。この方法により製造される光学部材55としては、多芯のパラレル伝送用光導波路や画像読取用のプラスチック光ファイバアレイなどが挙げられる。また、1回の延伸工程52により2次プリフォームを形成したが、延伸回数は1回に限られず、複数回行ってもよい。
第5工程50による光学部材55の製造方法の具体例を示す。PMMAからなるクラッドパイプ内に重合性モノマーであるMMAと屈折率調整剤(ドーパント)である高屈折率の低分子化合物と更に所望の添加剤(例えば、重合開始剤など)を入れる。その後にそのクラッドパイプを水平方向に保持して回転させて重合性モノマーを重合させてコア部となるポリマーを重合させて、中空を有する円筒状の1次プリフォーム51を得る。
この1次プリフォーム51は、第1延伸工程52にて加熱延伸され、その中空部分が塞がれる。この第1延伸工程52では、1次プリフォーム51の形態が大きく変形しないようにポリマーの軟化温度近傍の温度で加熱延伸し、2次プリフォーム53を得る。次に、第2延伸工程54にて、2次プリフォーム53を加熱延伸して所望の光学部材55を得る。この光学部材を適宜長さに切断することで、例えば屈折率分布型プラスチックレンズが得られる。
図7に本発明に係る光学部材の製造方法についての他の実施形態である第6工程60を示す。プリフォーム製造工程31によりプリフォームを複数本製造し、これらをプリフォーム素片32cとする。プリフォーム素片32cの個数は特に限定されるものではないが、2本以上100本以下であることが好ましく、より好ましくは2本以上50本以下であり、最も好ましくは2本以上10本以下である。なお、図1に示すプリフォーム製造工程11で製造されるプリフォーム12をプリフォーム素片として用いてもよい。
プリフォーム集合体製造工程62では、複数本のプリフォーム素片32cと曲げ性向上部材61とからプリフォーム集合体63を製造する。曲げ性向上部材61はアラミド繊維などの抗張力繊維の短繊維などを熱可塑性樹脂に分散させて構成される。プリフォーム集合体製造工程62では、複数本のプリフォーム素片32cと曲げ性向上部材61とを接着剤(例えば、ウレタン系化合物,エポキシ系化合物,アクリル系化合物など)により束ねて、プリフォーム集合体63とする。延伸工程64では、プリフォーム集合体63の横断面と略相似形の横断面形状を有する光学部材65が得られるように、プリフォーム集合体63が加熱延伸される。なお、プリフォーム集合体63の横断面の外周形状は、略円形に限定されるものでなく、略楕円形、多角形、直線と曲線とを組み合わせた形状であっても良い。この方法により製造される光学部材65としては、多芯のパラレル伝送用光導波路や画像読取用のプラスチック光ファイバアレイなどが挙げられる。
なお、プリフォーム集合体製造工程62では、複数のプリフォーム素片32cと曲げ性向上部材61とを接着剤を用いることなく、束ねてもよい。例えば、プリフォーム素片32cと曲げ性向上部材61との特性が変化しない程度に加熱溶融させて束ねたり、複数本のプリフォーム素片32cと曲げ性向上部材61とを加圧して圧着することで束ねたりすることができる。
また、各プリフォーム素片32c同士を接着することなくプリフォーム集合体63としてもよい。例えば、接着剤に代えて、加熱加圧法,超音波溶着法,振動溶着法などにより各プリフォーム素片32c同士を接着する。プリフォーム集合体63の横断面の外周形状は、略円形に限定されるものでなく、略楕円形、多角形、直線と曲線とを組み合わせた形状であっても良い。また、曲げ性向上部材61は、特に限定されるものではないが、プリフォーム素片32cと融着して延伸されやすいエラストマーなどが好ましい。また、光伝送体として用いる場合に、接合したクラッド部より光が漏れ、クロストークとなり伝送性能を低下させるおそれがある場合には、クロストークを防止する構造が必要となる。この場合には、クラッド部もしくはクラッド部外周に遮光性の材料を用いる。または、遮光部材を含む熱可塑性プラスチック材を各伝送体間に介在させて延伸し、伝送体間に遮光部材を含む層を形成させる。遮光部材は、有色微粒子もしくは染料を用いて形成し、有色微粒子としてはカーボンブラックが好ましく用いられる。
また、漏れる光の強度が大きくない場合には、遮光材料の代わりに光散乱体を用いてノイズ光のパワーを低減してもよく、この場合には、S/N比を大きく劣化させることがなくなる。この方法により製造される光学部材65としては、可動部や振動の大きい環境で使用される多芯の光伝送材料が挙げられる。
前述の各実施形態においてコアには予め光散乱粒子を含有させてもよい。光散乱粒子としては、その大きさは特に限定されるものではないが、平均粒径が1μm以上2μm以下のものが好ましく用いられる。なお、素材も特に限定されるものではないが、シリコン粒子,シリカ粒子,ポリスチレン粒子,ジルコニアビーズ,メラミン粒子などが好ましく用いられ、特に好ましくはシリコン粒子を用いることである。コア42に光散乱粒子を含有させることで、特開平10−186184号公報に開示されている光バス(シートバス)のような光インターコネクション技術用途や、また異なる光散乱粒子濃度の単位をパターン状に配置して局部的に光散乱能を変化させた導光板や拡散シートおよび反射板などの導光部材用途などに本発明の光学部材を用いることができる。
本発明の光伝送材料は、種々の発光素子や受光素子、光スイッチ、光アイソレータ、光集積回路、光送受信モジュールなどの光部品を含む光信号処理装置に用いられ、必要に応じて他の石英やプラスッチ製の光ファイバや光導波路などと組み合わせてもよい。それらに関連する技術としてはいかなる公知の技術も適用でき、例えば、プラスティックオプティカルファイバの基礎と実際(エヌ・ティー・エス社発行)、日経エレクトロニクス2001.12.3号110頁〜127頁「プリント配線基板に光部品が載る,今度こそ」などを参考にすることができる。前記文献に記載の種々の技術と組み合わせることによって、本発明の光学部材は、コンピュータや各種デジタル機器内の装置内配線や、車両・船舶などの内部配線、光伝送システムなどに用いられる。光伝送システムは、高速大容量のデータ通信や電磁波の影響を受けない制御用途に用いられ、短距離用途であることが特に好ましい。この光伝送システムの具体例としては、データ通信光端末とデジタル機器、デジタル機器同士の光リンクや、一般家庭や集合住宅・工場・オフィス・病院・学校などの屋内や域内の光LAN等がある。
さらに、IEICE TRANS. ELECTRON., VOL. E84-C, No.3, MARCH 2001, p.339−344 「High Uniformity Star Coupler Using Diffused Light Transmission」,エレクトロニクス実装学会誌 Vol.3, No.6, 2000 476頁〜480頁「光シートバス技術によるインターコネクション」に記載されているものや、特開平10−123350号、特開2002−90571号、特開2001−290055号等の各公報に記載の光バス;特開2001−74971号、特開2000−329962号、特開2001−74966号、特開2001−74968号、特開2001−318263号、特開2001−311840号等の各公報に記載の光分岐結合装置;特開2000−241655号等の公報に記載の光スターカプラ;特開2002−62457号、特開2002−101044号、特開2001−305395号等の各公報に記載の光信号伝達装置や光バスシステム;特開2002−23011号等に記載の光信号処理装置;特開2001−86537号等に記載の光信号クロスコネクトシステム;特開2002−26815号等に記載の光伝送システム;特開2001−339554号、特開2001−339555号等の各公報に記載のマルチファンクションシステム;や各種の光導波路、光分岐器、光結合器、光合波器、光分波器などと組み合わせることで、多重化した送受信などを使用して、より高度な光伝送システムを構築することができる。以上の光伝送用途以外にも、本発明のプラスチック光学部材は、照明、エネルギー伝送、イルミネーション、センサ分野にも用いることができる。
以下、本発明に係る光学部材の製造方法について、実施例1ないし実施例13を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料の種類、それらの割合、処方などは、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更してよい。従って、本発明の範囲は以下に示す実施例に制限されるものではない。
実施例1では図1に示した第1工程10により、図8(b)に示すようなプリフォーム12から図8(c)に示すような光学部材14aを得た。先ず、図8(a)に示すように横断面において各辺の長さL1が20mmで、厚み0.5mmの正方形状の角パイプ(以下、クラッドパイプと称する)70を、1000mmの長さとして用意する。このクラッドパイプ70は、光学部材14aとなったときにクラッド71aとして作用し、コア72a内の伝送光を閉じ込める作用を持ち、低屈折率のプラスチックであるPVDFから形成されている。なお、本実施例においては、クラッドパイプ70は、溶融押出成形法により作製した。
次に、このクラッドパイプ70の中に、(b)に示すように、コア72を形成した。コア72の原料は、光透過性である限り特に制約はないが、光信号の伝送損失が少ないものを用いることが好ましいので、(メタ)アクリル酸系樹脂であるPMMAを用いた。コア72の形成方法は、メチルメタクリレート(MMA)などをクラッドパイプ70に注入し、重合させてPMMAとした。コア72の屈折率は、中心から外側に向けて略一定となるステップインデックス(SI)型とした。図8(b)に示すように、前記クラッド71とコア72からなるプリフォーム12を図1に示す延伸工程13で軟化点以上溶融点以下の温度(この場合には、約210℃)で加熱延伸し、(c)に示すように、横断面の外形状が正方形で一辺の長さL2が0.5×0.5mmの線状プラスチック光伝送体である光学部材14aを得た。本実施例における延伸倍率は1600倍であり、このプリフォーム12からは、最大で1600mの線状光伝送体である光学部材14aが得られた。
実施例2では図3に示した第2工程20に従い光学部材24である光バス(シートバス)を製造した。先ず、図9(a)に示すように、横断面において外径L3が20mmの円柱状のプリフォーム前駆体21を製造した。プリフォーム前駆体21は、コア80とクラッド81とからなり、クラッド81には光を散乱させる粒子(シリコン粒子、平均粒径1μm)を含有させた。また、コア80はPMMAを主成分とし、クラッド81はPVDFを主成分とした。次に、図9(b)に示すように、プリフォーム前駆体21を2枚の平板82,83で挟み、約200℃,約0.5MPaの下で加熱・加圧処理を600秒間行い変形させ、横断面の比(L5:L4)が、1:4(9.1mm×36.4mm)の長円形状のプリフォーム23を得た。次に、図3に示す延伸工程13で、プリフォーム23を軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、図9(c)に示すように横断面の外形状が0.5mm×2.0mmの長円形となる線状プラスチック光伝送体である光学部材24aを得た。本実施例における延伸倍率は1600倍であった。この光学部材24aは、一端面に光信号を入射するとともに、他端面に複数の受光素子を結合することによって、光信号を分配する光バスとして使用することができた。
実施例3では、図4に示した第3工程30にて、図10(e)に示すような横断面が正方形のコアを4本並べた光学部材33aを得た。先ず、プリフォーム製造工程31中のクラッドパイプ製造工程34で溶融押出成形により、横断面において一辺L6が10mmの正方形であり、肉厚0.5mm、長さ1000mmのPVDFからなる角筒状のクラッドパイプ35aを製造した。このクラッドパイプ35aを重合容器に挿入し、重合容器をクラッドパイプ35aごと純水にて洗浄した後に90℃にて乾燥させた。その後に、クラッドパイプ35aにテフロン(登録商標)製の栓を用いて一端を封止した。エタノールにてクラッドパイプ35aの内壁を洗浄した後に、80℃のオーブンにて大気圧に対して−0.08MPaの圧力で12時間、減圧処理を行った。
次に、図4に示すコア形成工程36のうち、始めにアウターコア重合処理を行った。先ず三角フラスコ内に、重水素化メチルメタクリレート(MMA−d8 和光純薬(株)社製)205.0gと2,2'−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル0.0512gと、1−ドデカンチオール(ラウリルメルカプタン)0.766gとをそれぞれ計量してアウターコア液を調製した。このアウターコア液を井内盛栄堂(株)社製の超音波洗浄装置USK−3(38000MHz、出力360W)を用いて10分間超音波照射を行った。次にクラッドパイプ35a内にそのアウターコア液を注液した後に、減圧濾過装置を用いてクラッドパイプ35a内を大気圧に対して0.01MPaに減圧した。減圧脱気しつつ前記超音波洗浄装置を用いて超音波処理を5分間行った。
クラッドパイプ35aの先端部分の空気をアルゴンにて置換後、クラッドパイプ35aの先端部をシリコン栓とシールテープとを用いて密閉した。アウターコア液を含んだクラッドパイプ35aごと、60℃の湯浴中にいれ、震盪させつつ2時間予備重合を行った。その後、前記予備重合を行ったクラッドパイプ35aを水平状態(クラッドパイプ35aの長さ方向が水平になる状態)で60℃の温度を保持しつつ500rpmにて回転させながら2時間加熱重合(回転重合)を行った。その後に回転速度3000rpmで60℃,16時間、さらに3000rpmで90℃,4時間の回転重合を行った。これにより、図10(b)に示すように、クラッドパイプ35aの内側に丸孔を有する角筒状のPMMA−d8からなるアウターコア(平均厚み3mm)32aを形成した。
次にインナーコア作製前処理工程にて、90℃に設定したオーブンにて大気圧に対して−0.08MPaの圧力として、クラッドパイプ35aを3時間だけ減圧処理した。次に、インナーコア重合工程で、三角フラスコ内に重水素化メチルメタクリレート(MMA−d8)82.0gと、2,2'−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル0.070gと、1−ドデカンチオール0.306gと、ドーパントとしてジフェニルスルフィド(DPS)6.00gとをそれぞれ計量してインナーコア液を調製した。その後に超音波洗浄装置USK−3を用いて10分間超音波照射を行った。
アウターコア36aによる丸孔内に80℃で20分間保温した後に、インナーコア液を丸孔内に注入した。丸孔の一端をテフロン(登録商標)栓で密閉して、オートクレーブ内に入れ、100℃、24時間で界面ゲル重合法を行った。その後に120℃で更に48時間の加熱重合及び熱処理を行い、図10(c)に示すように、インナーコア36bを形成し、プリフォーム90を得た。
このプリフォーム90の横断面形状は、一辺の長さL6が10mmの正方形であり、中央部にコア36a,36bをその周辺部にクラッドパイプ35aを有する。そして、これらプリフォーム90をプリフォーム素片として4本1組とし一列に並べて、図10(d)に示すようなプリフォーム集合体38を製造した。これらプリフォーム集合体38を延伸工程13にて、軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸した。プリフォーム集合体38は、加熱延伸中の熱により密着して溶着されるため、接着剤などで固定する必要がない。これにより、図10(e)に示すように、横断面において、一辺の長さL7が0.5mmである正方形の線状のプラスチック光伝送体が4本分集合された光学部材33aを得た。本実施例における延伸倍率は400倍であった。この光学部材33aは、例えば4信号のパラレル伝送用の光リンクとして使用することができた。
本実施例では、図4に示した第3工程30に従い、光学部材33を製造した。先ず、プリフォーム製造工程31では、その横断面が略円形で外径L12が20mmのプリフォーム100を製造した(図11(a)参照)。次に、2本のプリフォーム100をプリフォーム素片として、これらを略平行な状態で接着し、図11(b)に示すようなプリフォーム集合体102を形成した。接着には、アクリル系接着剤を用いた。次に、延伸工程13で、プリフォーム集合体102を軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、横断面において直径L13が0.5mmの円形の線状のプラスチック光伝送体2本からなる光学部材33cを得た。本実施例における延伸倍率は1600倍であった。この光学部材33cは、例えば2系統の光信号の高速光リンクとして好ましく使用することができた。
図12において、外径L14が20mmとなるように調整した以外は、特許3332922号公報の実施例11と同様にしてGI型の屈折率分布を有する横断面が円形のプリフォーム103を形成した。このプリフォーム103は、クラッド部をポリメタクリル酸メチルで、コア部を共重合比が分布しているポリメタクリル酸メチルとポリメタクリル酸ベンジルの共重合体とから構成した。また、外径L15が20mmとなるように調整した以外は、特開昭57−88405号公報の実施例1と同様にして、屈折率分布を有しないプリフォーム104を形成した。このプリフォーム104は、クラッド部をポリメタクリル酸メチルで、コア部をポリスチレンで構成した。
次に、この2本のプリフォーム103,104をプリフォーム素片として、略平行な状態で接触させてプリフォーム集合体105を構成し、このプリフォーム集合体105を延伸工程にて、軟化点以上溶融点付近の温度(約225℃)の炉内で加熱延伸し、横断面において直径L16が0.5mmの円形の線状のプラスチック光伝送体2本が接合された光学部材33dを得た。加熱延伸時には、プリフォーム段階で接触していた部分が加熱により溶着した。本実施例における延伸倍率は1600倍であった。この光学部材33dは、例えば、GI型導光部を高速光リンク、SI型導光部を低速光リンクとした2系統の光リンクとして好ましく使用することができた。
本実施例では、図4に示した第3工程30により光学部材33を得た。図13(a)に示すように、4本分のコアを形成するために4本分の角孔115aが一列に並べられたクラッドパイプ115を製造した。このクラッドパイプ115は、横断面において長辺の長さL20が40mm、短辺の長さL21が10mmの矩形状となるように、溶融押出成形法で作製した。このクラッドパイプ115の角孔115a内にコア形成工程36によりコア116を形成し、プリフォーム117を製造した。このプリフォーム117を延伸工程13により、軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、横断面において短辺の長さL22が0.5mmの正方形状の光伝送路を有する光学部材33hを得た。本実施例における延伸倍率は400倍であった。この光学部材33hは、例えばパラレル伝送用の光リンクとして好ましく使用することができた。
本実施例では、図5に示した第4工程40により光学部材45を得た。先ず、図14(a)に示すように、横断面において一辺の長さL23が20mmの正方形断面を有し、中心に直径L24が12mmの丸孔120aが形成されている角状のPVDFパイプ(クラッドパイプ)120を溶融押出成形法で製造した。次に、直径L25が12mmのPMMAの丸棒121を溶融押出成形法により製造した。そして、プリフォーム製造工程にて、クラッドパイプ120の丸孔120aにPMMAの丸棒121を挿入して、プリフォーム123を製造した。次に、延伸工程13で、プリフォーム123を軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、横断面において一辺L26が0.5mmの正方形であり、コアの直径L27が0.3mmのプラスチック光伝送体である光学部材45aを得た。なお、本実施例における延伸倍率は1600倍であった。また、この光学部材45aは、例えば光学部材外形の平面部を接着することによって、光信号の入力素子や受光素子との接続部の固定を行う光リンクとして好ましく使用することができた。
本実施例では、図5に示した第4工程40により光学部材45を得た。先ず、図15(a)に示すように横断面において長辺の長さL31が16mm、短辺の長さL32が4mmの長方形状のPVDF製角棒(プリフォーム素片)125を溶融押出成形法により製造した。次に横断面において一辺の長さL33が12mmの正方形のPMMA製角棒(プリフォーム素片)126を溶融押出成形法で製造した。次に、プリフォーム製造工程41にて、PMMA製角棒126の周りに、クラッド部としてのPVDF製角棒125を加熱加圧接着法で接着して、図15(b)に示すようなプリフォーム127を得た。次に、このプリフォーム127を延伸工程13で軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、横断面において一辺の長さL35が0.5mmの正方形であり、一辺の長さL36が0.3mmの正方形である光学部材45bを得た。本実施例における延伸倍率は1600倍であった。この光学部材45bは、光信号の入力素子や受光素子との接続部の固定を行う光リンクとして好ましく使用することができた。
本実施例では図4に示した第3工程30にて光学部材33を製造した。先ず、プリフォーム製造工程31で、図8(b)に示すプリフォーム12を製造した。そして、プリフォーム集合体製造工程37では、これら4本のプリフォーム12をプリフォーム素片として組み合わせて図16(a)に示すようなプリフォーム集合体130を製造した。また、各プリフォーム12の間には分離板131を挟むように配置した。分離板131には、ポリエチレン等のヤング率の小さい材料や、ポリオレフィン等のクラッドとの親和性の悪い材料が好ましく用いられ、本実施例ではポリエチレンを用いた。
延伸工程13では、プリフォーム集合体130を軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、図16(b)に示すように、横断面において0.5mm×0.5mmの四角形のプラスチック光伝送体4本からなる光学部材49aを得た。この光学部材49aは、光伝送のために、光の入射側、または出射側において各々の光伝送体要素を分離する必要があるものに好ましく用いることができた。なお、プリフォーム12に代えて、図10(c)に示すプリフォーム90や、図14(b)に示すプリフォーム123などを用いてもよい。
本実施例は、実施例9における分離板131に代えて、カーボンを主成分とする分離板(図示省略)を用い、クロストークの防止を図った。そして、延伸工程13で、プリフォーム集合体を軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、外形断面が0.5mm×0.5mmの四角形のプラスチック光伝送体4本からなる光学部材49aを得た。分離板に、遮光性の高いカーボンブラックを含有したPMMAを用いたので、光伝送において隣り合う光伝送体間でのクロストークを完全に防ぐことが可能となった。なお、本実施例12で用いられる分離板131の原料はカーボンブラックに限定されず、クロストークを防止することができる材料であればよく、例えば酸化チタン,アルミ粉などを適量含有する材料が好ましく用いられる。得られた光学部材49aは、例えば高速パラレル伝送用の光リンクとして好ましく使用することができた。
本実施例は、実施例9での分離板131に代えて、柔軟性が高いエラストマーからなる分離板を用いたプリフォーム集合体(共に図示せず)を構成し、このプリフォーム集合体を延伸工程13で軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸した。本実施例で得られた光学部材33は、外形断面が0.5mm×0.5mmの四角形のプラスチック光伝送体4本からなるものが得られ、プリフォームと光学部材との横断面の外形状は略相似形であった。本実施例では、分離板に柔軟性が高いエラストマーを用いたので、可撓性に優れる光伝送体が得られた。この光学部材33は、例えば可動部に使用するパラレル伝送用の光リンクとして好ましく使用することができた。
本実施例では、図6に示した第5工程50により光学部材55を得た。まず、プリフォーム製造工程で、一辺の長さL46が50mmの正方形横断面を有する棒状の1次プリフォーム51を得た。この1次プリフォーム51は、プリフォーム製造工程31(図4参照)と同じ条件で製造した。次に、第1延伸工程52で、1次プリフォーム51を軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、図17に示すように、一辺の長さL47が5mmの正方形横断面を有し、中心にコア53aが、このコア53aの外周を囲むようにコア53aの屈折率より低い屈折率を有するクラッド53bが形成されている2次プリフォーム53を得た。次に、プリフォーム集合体製造工程で、2次プリフォーム53をプリフォーム素片としてこれらを10個並べて、2次プリフォームブロック160を形成した。さらに、この2次プリフォームブロック160の上下面に、横断面形状が50mm×2mmの長方形である2枚のPVDF板161,162を配置し、これらを加熱加圧接着法で接着して、横断面形状が50mm×9mmの長方形となるプリフォーム集合体56を得た。次に、第2延伸工程で、プリフォーム集合体56を軟化点以上溶融点以下の温度(約210℃)で加熱延伸し、2×0.28mmの長方形の横断面形状を有する光学部材55を得た。この光学部材55は、横断面形状が0.2×0.2mmの正方形である光伝送体が10本並列に並んだ状態となっており、プリフォーム集合体56と横断面形状がほぼ相似形であった。この光学部材55aは、例えば画像読取用の多芯プラスチック光ファイバテープとして好ましく使用することができた。
本実施例では、図6に示した第5工程50により光学部材55b(図18(a)参照)を得た。実施例12が光伝送体を1列に並べたものであるのに対し、本実施例では、光伝送体を3列にマトリックス状に並べる点で実施例12と異なっている。このため、図18(a)に示すように、各2次プリフォームブロック160を、PVDF板171,172,173,174で挟むようにして、プリフォーム集合体56aを構成した。そして、第2延伸工程64で、プリフォーム集合体56aを約210℃で加熱延伸し、図18(b)に示すように、2次元方向で光伝送体を配列したアレイ状の光学部材55bを得た。この光学部材55bは、例えば画像読取用の2次元多芯プラスチック光ファイバアレイとして好ましく使用することができた。
[比較例]
実施例3で用いた図10(c)の角棒クラッドで丸棒コアのプリフォーム90を、単芯
で軟化温度210℃に対して、ヒータ内温度290℃となるように設定し、延伸を行った。延伸サンプルの横断面において外形状は角が丸くなって略長方形を示し、コア部形状は楕円形となり、プリフォーム90の横断面の外形状と略相似形に加熱延伸することができないことが判った。
実施例3で用いた図10(c)の角棒クラッドで丸棒コアのプリフォーム90を、単芯
で軟化温度210℃に対して、ヒータ内温度290℃となるように設定し、延伸を行った。延伸サンプルの横断面において外形状は角が丸くなって略長方形を示し、コア部形状は楕円形となり、プリフォーム90の横断面の外形状と略相似形に加熱延伸することができないことが判った。
12,23,32,44,90,100,103,104,117,123,127 プリフォーム
32c プリフォーム素片
14,24,33,45,49,55,65 光学部材
21 プリフォーム前駆体
38,56,56a,63,102,105,130,136,145 プリフォーム集合体
51 1次プリフォーム
53 2次プリフォーム
114, 分離板
32c プリフォーム素片
14,24,33,45,49,55,65 光学部材
21 プリフォーム前駆体
38,56,56a,63,102,105,130,136,145 プリフォーム集合体
51 1次プリフォーム
53 2次プリフォーム
114, 分離板
Claims (23)
- ポリマーから形成されているプリフォームを加熱延伸してプラスチック光学部材を製造する方法において、
前記プリフォームの横断面の外形状が非円形であり、
且つ前記プラスチック光学部材の横断面の外形状を、前記プリフォームの横断面の外形状と略相似形に加熱延伸することを特徴とするプラスチック光学部材の製造方法。 - 前記プラスチック光学部材の横断面の外形状が、多角形、閉曲線、または直接と曲線からなる図形のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォームが溶融押出し成形にて作製されることを特徴とする請求項1または2記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォームが、複数のプリフォーム素片を集合して構成されるプリフォーム集合体であることを特徴とする請求項1または2記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォーム素片の一つが、1次プリフォームを加熱延伸してなる中間体プリフォームから構成されていることを特徴とする請求項4記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォーム素片は異なる形状のものを含むことを特徴とする請求項4または5記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォーム素片は異なる光学的性能のものを含むことを特徴とする請求項4ないし6いずれか1項記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォーム素片の少なくとも1つは光伝送路となるコア部であり、前記プリフォーム素片の少なくとも1つは前記コア部よりも低屈折率材質からなるクラッド部であることを特徴とする請求項4ないし6いずれか1項記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォームの横断面において、前記クラッド部が前記コア部を囲むように配置されることを特徴とする請求項8記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記コア部は複数設けられることを特徴とする請求項9記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記複数のコア部間に、加熱延伸後の前記コア部を分離可能にする分離部材用プリフォーム素片を配置して前記プリフォームを構成することを特徴とする請求項10記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記分離部材用プリフォーム素片は遮光材料を含むことを特徴とする請求項11記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記コア部が(メタ)アクリル酸エステルを主成分として形成され、
前記クラッド部がフッ素樹脂を主成分として形成されていることを特徴とする請求項8ないし12いずれか1項記載のプラスチック光学部材の製造方法。 - 前記コア部の少なくとも1つが、その横断面において中心から外側に向かって屈折率が変化する屈折率分布型であることを特徴とする請求項13記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記屈折率が前記中心から前記外側に向うに従い次第に連続的に低くなるグレーテッドインデックス型であることを特徴とする請求項14記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記屈折率が前記中心から前記外側に向うに従い次第に段階的に低くなるマルチステップインデックス型であることを特徴とする請求項14記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記コア部が、光を散乱させる粒子を含むことを特徴とする請求項8ないし16いずれか1項記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォーム素片を接着して前記プリフォーム集合体を構成することを特徴とする請求項4ないし17いずれか1項記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォーム素片の外周部同士を溶着させて前記プリフォーム集合体を構成することを特徴とする請求項4ないし17いずれか1項記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォーム素片の外周部同士の溶着を加熱により加熱延伸前に行うことを特徴とする請求項19記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記プリフォーム素片の外周部同士の溶着を、加熱延伸時の加熱により行うことを特徴とする請求項19記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記加熱延伸時のプリフォームの加熱温度Tを、80℃≦T≦500℃とすることを特徴とする請求項1ないし21いずれか1項記載のプラスチック光学部材の製造方法。
- 前記加熱延伸時のプリフォームの加熱温度Tを、前記プリフォームを形成する主要ポリマーの軟化温度をTsとしたときに、(Ts−50℃)≦T≦(Ts+50℃)とすることを特徴とする請求項1ないし22いずれか1項記載のプラスチック光学部材の製造方法。
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