JP2006154144A - マルチビジョンプロジェクターシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 マルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、スクリーンに複数の映像を投影してそれぞれの鑑賞領域において映像およびそれに関連する音声を他の映像や音声に妨げられることなく鑑賞でき、スクリーンを有効利用できるとともに各鑑賞領域の映像、音声をそれぞれ独立に鑑賞できるようにする。
【解決手段】 投影光5A、5B、5Cを投射する投影器4A、4B、4Cと、投影光5A、5B、5Cの入射方向に応じて少なくとも1つの所定方向に指向性を有する拡散光として投射する反射スクリーン1と、各映像が混じることなく鑑賞できる鑑賞領域A、B、Cと、各映像に対応した音声を各鑑賞領域に個別に放射可能とするスピーカー20A、20B、20Cを備える構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マルチビジョンプロジェクターシステムに関する。例えば、複数の鑑賞者が、互いに異なる映像とそれに対応した音声を同時に鑑賞できるマルチビジョンプロジェクターシステムに関する。
従来、例えば映写機やプロジェクターなど投影器により、動画、静止画などの映像をスクリーンに投影して鑑賞するプロジェクターシステムは、1つの投影器から1つのスクリーンに映像を投影しその投影方向からある程度の角度範囲に位置する複数の鑑賞者により鑑賞するものと、複数の投影器から1つのスクリーン上の異なる投影領域にそれぞれ映像を投影しそれらの複数の映像の全体を鑑賞する、いわゆるマルチビジョンシステムとがあった。
例えば、特許文献1には、モニタスクリーンに3D映像などが映し出されるアトラクション会場の内部空間が形成され、椅子に腰掛けたユーザに対して同一の映像等の視覚効果を与えるプロジェクターシステムと、その映像に同期してユーザごとに異なる音声を聞き取らせる音響システムとが記載されている。
特開2000−3182号公報(第3−5頁、図1、2、4)
しかしながら、上記のような従来のプロジェクターシステムには、以下のような問題があった。
1つのスクリーンに1つの投影器から映像を投影する場合、例えば、鑑賞者が少人数でもスクリーンが占有されるため、スクリーンや映写室の設備が多くなって効率が悪いという問題がある。
マルチビジョンシステムの場合、1つのスクリーンで複数の映像を投影するので、設備の効率は向上することができるが、互いに関連のない映像が投影される場合、他の映像が鑑賞の妨げとなるという問題がある。
特許文献1に記載の技術をマルチビジョンシステムに適用する場合、各鑑賞者が異なる音声を聞き取ることができるので、音声に対応した映像を選択的に鑑賞しやすくなる効果は期待できるものの、他の映像が視界に入るので視覚的には鑑賞の妨げとなる要因が残るという問題がある。例えば、会議の説明資料など秘密性のある映像は投影するわけにはいかないという問題がある。
一方、1つのスクリーンの共通領域に映像を投影することによりスクリーンを兼用し、異なる映像を異なる音声とともに、異なる鑑賞者グループごとに鑑賞できるようなプロジェクターシステムはこれまで知られていなかった。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、スクリーンに複数の映像を投影してそれぞれの鑑賞領域において映像およびそれに関連する音声を他の映像や音声に妨げられることなく鑑賞でき、スクリーンを有効利用できるとともに各鑑賞領域の映像、音声をそれぞれ独立に鑑賞できるマルチビジョンプロジェクターシステムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、マルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、映像を互いに異なる方向から投影する複数の投影器と、該複数の投影器により投影された複数の映像を、入射方向に応じてそれぞれ所定方向に指向性を有する拡散光として投射するスクリーンと、該スクリーンから投射された複数の映像が混じることなく、それぞれ個別に鑑賞できるようにした複数の鑑賞領域と、該複数の鑑賞領域で個別に鑑賞される映像に対応した音声を前記複数の鑑賞領域に個別に放射可能とするスピーカーとを備える構成とする。
この発明によれば、入射される映像を入射方向に応じてそれぞれに指向性を有する拡散光として投射できるようにしたスクリーンにより、複数の投影器により互いに異なる方向から投影された映像を、所定方向を中心とした拡散光の範囲に投射できる。そのため、1つのスクリーンを兼用して、複数の映像を所定方向に投射し、それぞれの所定方向で、特定の映像のみを鑑賞できる鑑賞領域を設定することができる。そして、スピーカーによりそれら複数の鑑賞領域で鑑賞できる映像に応じた音声を放射するので、鑑賞領域内の鑑賞者は他の映像や音声に妨げられることなく1つの映像と音声とを鑑賞することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のマルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、前記スピーカーが、前記スクリーンの近傍に配置され、前記複数の鑑賞領域のそれぞれの方向への指向性を有する音声を放射する構成とする。
この発明によれば、スピーカーをスクリーンの近傍に配置し、複数の鑑賞領域のそれぞれの方向への指向性を有する音声を放射するので、映像に対応する音声のみをそれぞれの鑑賞領域に確実に放射することができる。また、映像の見える方向から音声が放射されるので、鑑賞者が臨場感のある音声を聞きながら映像を鑑賞することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載のマルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、前記スピーカーを複数備え、該複数のスピーカーが、前記複数の鑑賞領域の内部または近傍に少なくとも1つずつ配置され、配置された前記鑑賞領域内の範囲に指向性を有する構成とする。
この発明によれば、複数の鑑賞領域の内部または近傍に、その鑑賞領域内の範囲に指向性を有するスピーカーが少なくとも1つずつ配置されるので、各鑑賞領域内で鑑賞できる映像に対応した音声を確実に放射できる。また、指向性の程度や音量を比較的小さい設定とすることができるため、簡素なスピーカーであっても他の鑑賞領域への音漏れを防止しやすい。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載のマルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、前記スピーカーが、前記複数の鑑賞領域のそれぞれに向けて音声を放射する音声放射スピーカーと、前記複数の鑑賞領域のそれぞれに隣接する鑑賞領域からの音声を消音するために前記隣接する鑑賞領域の音声と逆位相に調整された音声を発生する消音スピーカーとからなる構成とする。
この発明によれば、スピーカーが、複数の鑑賞領域のそれぞれに音声を放射する音声放射スピーカーと、隣接する鑑賞領域の音声と逆位相に調整された音声を発生する消音スピーカーとからなるので、鑑賞領域のそれぞれにおいて、隣接する鑑賞領域の音声が消音スピーカーの音声と干渉して消音される。そのため、各鑑賞領域で、隣接する鑑賞領域の音声に妨げられることなく、音声放射スピーカーの音声を確実に聞き取ることが可能となる。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載のマルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、前記鑑賞領域が、前記スクリーンに向かう方向に開口部を有し開口部を除いて遮音された防音ブース内に設けられた構成とする。
この発明によれば、鑑賞領域が防音ブース内に設けられるので、開口部を除く方向から到達する音声を遮音することができるので、スピーカーからの音声がより聞き取りやすくなる。
請求項6に記載の発明では、請求項1〜5のいずれかに記載のマルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、前記複数の投影器からの各映像を、前記複数の鑑賞領域から見て、前記スクリーンの裏面側から投影する構成とする。
この発明によれば、リアプロジェクターシステムとなるため、投影器と鑑賞領域とが確実に分離され、レイアウトすることが容易となる。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載のマルチビジョンプロジェクターシステム前記スクリーンが入射光を透過して拡散させる透過型スクリーンからなり、前記透過型スクリーンが、入射光を少なくとも水平方向において45°以下の範囲に拡散させる構成とする。
この発明によれば、透過型スクリーンが、水平方向において45°以下の範囲に拡散させるので、水平方向に複数の鑑賞領域を設けることが容易となる。45°より大きい角度範囲に拡散すると、光軸上を進む映像は分離できるものの、画角が大きい周辺部の映像同士が重なり合い、いわゆるクロストークが発生しやすくなり、複数の鑑賞領域を設けることが困難となる。
請求項8に記載の発明では、請求項1〜5のいずれかに記載のマルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、前記複数の投影器からの各映像を、前記複数の鑑賞領域から見て、前記スクリーンの表面側から投影する構成とする。
この発明によれば、フロントプロジェクターシステムとなるので、投影器の配置位置と鑑賞領域とを近接させることができるので、相互の位置関係の調整や投影器の操作が容易となる。また、鑑賞領域にブースなどを構築する場合、投影器の設置部材と兼用することが可能となる。
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載のマルチビジョンプロジェクターシステムにおいて、前記スクリーンが入射光を反射して拡散させる反射型スクリーンからなり、該反射型スクリーンが、入射光を少なくとも水平方向において45°以下の範囲に拡散させる構成とする。
この発明によれば、反射型スクリーンが、水平方向において45°以下の範囲に拡散させるので、水平方向に複数の鑑賞領域を設けることが容易となる。45°より大きい角度範囲に拡散すると、光軸上を進む映像は分離できるものの、画角が大きい周辺部の映像同士が重なり合い、いわゆるクロストークが発生しやすくなり、複数の鑑賞領域を設けることが困難となる。
本発明のマルチビジョンプロジェクターシステムによれば、複数の投影器により互いに異なる方向から投影された映像をそれぞれ入射方向に応じた所定方向中心に投射し、それぞれの所定方向において特定の映像のみを鑑賞できる鑑賞領域を設けることができるとともに、スピーカーによりそれら複数の鑑賞領域に映像に応じた音声を放射するので、鑑賞領域内の鑑賞者が他の映像や音声に妨げられることなく所定の映像と音声とを鑑賞することができるから、スクリーンを有効利用しつつ、各鑑賞領域の映像、音声を独立させることができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムについて説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの概略構成について説明するための平面視の模式説明図である。図1(b)は、図1(a)におけるa−a断面(b−b断面、c−c断面)の模式説明図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムに用いる反射型スクリーンの構成を説明するための厚さ方向断面の部分拡大模式図および正面模式図である。
本実施形態のプロジェクターシステム100(マルチビジョンプロジェクターシステム)は、複数の画像をスクリーンとして反射型スクリーンに投影して、互いに独立した複数の鑑賞領域のそれぞれでそれら複数の画像の1つのみを鑑賞できるように構成されたフロントプロジェクターシステムである。
その概略構成は、図1(a)に示すように、投影器4A、4B、4C、スクリーン支持部材14により床200に対して略垂直に支持された平板状の反射スクリーン1(反射型スクリーン)、およびスピーカー20A、20B、20Cからなる。
投影器4A、4B、4Cは、例えば静止画、動画などの映像の投影に用いる投影光5A、5B、5Cをそれぞれ矩形状などの投影領域に投射できるようにしたもので、例えば、スライド映写機、映写機、ヴィデオプロジェクター、液晶プロジェクターなどの装置あるいはそれらのうち映像を投影する装置部分からなる。つまり、例えば、光源と、光源から放射される光によって照明されるとともに光学像を形成する空間光変調素子と、空間光変調素子上の光学像を投影する投影レンズとを備えるような構成からなる。
そして、例えば曲り梁状などの支持部材13により床200上に支持されている。
投影器4A、4B、4Cの構成は、互いに同一または異なる構成を有する別体の装置であってもよいし、映像の出射口の位置が異なっていれば、単一装置から複数の映像を投影する装置部分であってもよい。また制御部や信号源が共通であってもよい。
以下では、投影器4A、4B、4Cに共通する説明を行う場合に添字A、B、Cを省略して投影器4と総称する場合がある。また誤解の恐れがない限り、投影光5A、5B、5Cや、後述する映像反射光6A、6B、6Cも、それぞれ投影光5、映像反射光6と称する場合がある。
投影器4Bは、水平方向で反射スクリーン1の略中心を通る法線の方向に位置し、鉛直断面方向では、図1(b)に示すように、反射スクリーン1の中心を通る法線の上側に位置し、反射スクリーン1の中心に光軸を向けて斜め上方から投影光5Bを投射できるようになっている。
投影器4Bの下方には、投影光5Bが反射された映像反射光6Bが到達して、反射スクリーン1上の投影光5Bの像を鑑賞することができる鑑賞領域Bが形成されている。
なお、鑑賞領域Bは仮想的な3次元空間の領域であり、図示では2点鎖線の楕円が描かれているものの、本実施形態ではそのような区画線や仕切は存在せず、その代り、内部にテーブル12が配置され、その周りに適宜人数の鑑賞者7が着席できる椅子など(不図示)が配置されている(後述する鑑賞領域A、Cも同様)。したがって、テーブル12の周りに着席すれば、鑑賞者7の目が確実に鑑賞領域B内に位置するようになっている。
投影器4Bの高さ方向の位置は、適宜の高さに設定できるが、投影および鑑賞が円滑に行えるようにするためには、鑑賞領域Bの上側または下側であることが好ましい。反射スクリーン1の前方領域に空きスペースを形成するためには、反射スクリーン1の高さ方向の上下端のさらに上下側に設けることが好ましい。
投影器4A、4Cは、図1(a)に示すように、投影器4Bの水平方向左右に配置され、投影光5Bが反射スクリーン1上に投射されたときの領域の範囲に重なるように、投影光5A、5Cを投影できるように配置されている。したがって、反射スクリーン1上には、投影光5A、5B、5Cの像が重なり合う共通投影領域35(共通領域)が形成されている。
そして、投影器4A、4Cの下方には、投影光5A、5Cが反射スクリーン1で反射された映像反射光6A、6Cがそれぞれ到達し、投影光5A、5Cの像を鑑賞することができる鑑賞領域A、Cが形成されている。
投影器4A、4Cの高さ方向の位置は、投影器4Bと異なっていてもよく、必要なら反射スクリーン1に対して下側の位置に設けてもよいが、本実施形態では、投影器4Bと同じ高さに設定されている。
次に、反射スクリーン1の構成について説明する。
反射スクリーン1は、入射光を入射方向に対して略180°をなす方向(所定方向)に反射するとともに、この方向を中心に一定角度、例えば30°以下の範囲に拡散させるための反射部材である。
ここで、拡散光の角度範囲は、光強度分布のピーク値Imaxに対して0.2%以上、および角度範囲における光強度分布の平均値Iaveの0.4%以上、のいずれかを満足する角度範囲として定義するものとする。このように構成し、投影側の最大輝度をコントロールすることにより実質的に格段考の角度範囲外に光がもれていないことと同等となる。
反射スクリーン1の概略構成は、図2(a)に示すように、拡散板2(拡散素子)、コーナーキューブアレイ3からなり、それらの間隔を一定に保持した状態で、反射スクリーン1の前面側(投影器4側、図示右側)からこの順に配置されている。
反射スクリーン1の正面視形状は、幅W、高さHの略矩形状であり、対角長がL=√(W+H)である(図2(b)参照)。
拡散板2(拡散素子)は、反射スクリーン1の前面側に、入射光を拡散しつつ透過させる透過拡散面2aが形成され、コーナーキューブアレイ3に面する側に、透過光を出射する透過面2bが形成された平面視略矩形状の板部材である。
拡散板2の材質としては、例えば、合成樹脂、ガラス板などが採用できる。
透過拡散面2aは、光透過性を有し、透過光が拡散されればどのように形成してもよいが、例えば、マットレリーフ加工などにより表面に微細な凹凸を形成するなどして製作することができる。
また、薄層シート状に形成した透過拡散シートを透明平板上に貼り付けて形成してもよい。
また、基板材料と屈折率の異なる光透過性の微小粉体などを表面に設けたり、板厚内に分散させたりしてもよい。後者の場合、厳密には透過拡散面は形成されないが、拡散板2の板厚が薄い場合には、近似的に板厚中央に透過拡散面が形成されたものと見なすことができる。
透過面2bは、光利用効率を向上するためには透過率が高いことが好ましく、必要に応じて反射防止コートを施してもよい。
コーナーキューブアレイ3の一例について、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの反射型スクリーンに用いることができるコーナーキューブ群の概略構成を説明するための、平面視模式説明図およびそのD−D断面図である。
コーナーキューブアレイ3は、図3(a)、(b)に示すように、3枚の反射面3bが互いに直交し、底面が正三角形をなす三角錐部3Aの底面側に平板部3Bが設けられた複数のコーナーキューブプリズム30が、各三角錐部3Aの底面の稜線である隣接稜線部3d同士が互いに隣接するように配置された板状部材である。平面視の大きさは、拡散板2と略同じ大きさを有する。
平板部3Bの拡散板2側には、拡散板2の透過面2bと略平行に配置された入射面3aが形成されている。
このような配置とするため、隣接する各コーナーキューブプリズム30の頂点3cの最短距離をピッチLと表すと、隣接稜線部3dの長さをLとして、次式のように表される。
=2・L/√3 ・・・(1)
ピッチLは、三角錐部3Aの底面の内接円径となっており、コーナーキューブプリズム30の実質的な大きさの代表値となっている。
の大きさは、必要な解像度に応じて設定することができる。例えば、反射スクリーン1上で、幅Wの黒ラインと幅Wの白ラインが交替するパターンを解像する解像度を設定するには、次式を満足することが必要である。
<W ・・・(2)
また、式(2)を満足しても、拡散板2の拡散領域の範囲が大きく、コーナーキューブプリズム30の大きさを超えた範囲で拡散されると解像度が低下してしまう。そのため、拡散板2の凹凸のピッチをLとして、次式を満足することが好ましい。
>L ・・・(3)
解像力を向上するには、Lはさらに小さいことが好ましく、次式を満足することがより好ましい。
>2・L ・・・(3a)
このようなコーナーキューブアレイ3は、例えば、金属を3方向から切削加工して三角錐状の金型を形成し、屈折率が1より大きい透明な合成樹脂材料を成形加工して、金型形状を転写することにより製造することができる。
また、透明基板をフォトリソグラフィプロセスによりエッチングして製造することもできる。
コーナーキューブアレイ3を製造する際、コーナーキューブアレイ3をいくつかに分割したコーナーキューブユニットを製作し、それらを境界で接合するようしてもよい。このようにすれば、大型のコーナーキューブアレイ3を製造することが容易となる。また、例えば金型を製造する場合には、金型の製造が容易となり、精度よい金型を製造できるという利点がある。
また、必要であれば、単一のコーナーキューブプリズム30をコーナーキューブユニットとしてもよい。
スピーカー20A、20B、20Cは、それぞれ不図示の音源制御装置に接続され、反射スクリーン1に向かって右側の端部、中央裏面側、左側の端部に配置されている。そして、投影光5A、5B、5Cに対応した音声21A、21B、21Cを鑑賞領域A、B、C内に向けて放射できるようにしたものである。以下、説明を簡潔にするため、添字A、B、Cを省略して、スピーカー20、音声21と総称する場合がある。
スピーカー20A、20B、20Cとしては、音響放射範囲が、鑑賞領域A、B、Cに含まれるような指向性を有する適宜のスピーカーが採用できる。指向性の程度は各鑑賞領域の大きさやスピーカー20に対する位置関係により適宜に設定できる。
なお、スピーカー20の音響放射範囲は、それぞれが対応する鑑賞領域と略同じ領域であることが好ましいが、正確に一致する必要はない。ただし、鑑賞領域Aで音声21Aを良好に聞き取るためには、鑑賞領域Aに音声21Aを放射しない場合の鑑賞領域Aの暗騒音レベルに対して、音声21Aの平均音圧レベルが5dB以上となるようにする。より良好に聞き取るためには6dB以上とすることが好ましく、略音声21Aのみが聞こえるようにするには10dB以上とすることが好ましい。鑑賞領域B、Cに対しても音声21B、21Cが同様となるようにする。
このようにすれば、音声21がそれぞれの鑑賞領域から漏れたとしても、各鑑賞領域の鑑賞者7は各鑑賞領域に応じた音声21を聞き取ることができる。
スピーカー20の指向性を実現する手段は公知のいかなる手段によってもよい。
高い指向性を実現するためには以下のような公知技術を採用することができる。
例えば、2次元的に配置された複数のスピーカーのそれぞれの音圧および周波数特性を制御するディジタルフィルタなどの制御部を備え、適宜の指向性パターンを有する音声を合成するスピーカーシステムを好適に採用することができる(例えば、特開平5−41897号公報参照)。
また、強力な超音波信号に可聴域の音波を乗せて搬送し、空気の復調作用により放射方向の特定の空間で可聴域成分の音声が放射されるようにしたパラメトリックスピーカーを好適に採用することができる(例えば、特開2000−3182公報参照)。
また、同一音声を放射する複数のスピーカーを列状に配置したり、1つの音源により音響管内を伝搬する音波を音響管と直交する方向に複数箇所から放射可能に設けたりして、特定の領域に同位相の音波を複数放射し、その領域で音圧が増大させることにより、指向性の高い音声を放射するスピーカーシステムを好適に採用することができる(例えば、特開平11−234784号公報参照)。
また、例えばセラミック圧電素子などの複数の電気音響変換素子を音響放射方向にスライド可能に配列し、それぞれの電気音響変換素子によりパラメトリックスピーカーを構成し、それぞれの電気音響変換素子の位置を制御することにより、それらが超音波として搬送する可聴域の音声が特定の領域に集まるように構成したスピーカーシステムを好適に採用できる(例えば、特開2004−112211公報参照)。
次に本実施形態の反射スクリーン1とプロジェクターシステム100との作用について順次説明する。
図4(a)は、本発明の第1の実施形態に係る反射型スクリーンの作用について説明するための模式説明図である。図4(b)は、同じく反射型スクリーンの指向性について説明するための模式説明図である。図4(c)は、図4(b)の反射光の光強度分布を説明するための模式グラフである。グラフの横軸は反射角度、縦軸は光強度である。図5は、本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの作用について説明するための平面視の模式光路図である。
図4(a)に示すように、1本の光線で表した投影光5が、透過拡散面2a上の点Pに入射角θで入射するものとする。
投影光5は、透過拡散面2aに入射すると、透過拡散面2aに反射防止コートが施されていない場合は、反射光5bとして一部が拡散されつつ反射される。
それ以外の光は、透過拡散面2aを透過して、光軸に対して例えば角度φ、φの範囲で拡散する拡散光50としてコーナーキューブアレイ3に入射する。
コーナーキューブアレイ3の反射面3b…は、互いに直交しているため、拡散光50は、再帰性反射される。すなわち、入射角によらず、入射方向に対して180°方向に反射され、略拡散された位置に戻る。厳密には平面視で点Pからわずかにずれた位置に戻るが、コーナーキューブプリズム30の大きさを代表するピッチLを十分小さく設定しているので、このずれ量は無視することができる。
したがって、図4(a)に示すように、近似的に点Pに戻るとしてもよい。すなわち、拡散光50は、入射角が(θ+φ)〜(θ−φ)の範囲で点Pに再入射する。そして、それぞれの光線が再度透過拡散面2aの拡散作用を受け、(θ+φ)〜(θ−φ)よりやや広い角度範囲(θ+θ)〜(θ−θ)の間の映像反射光6cとして光源側(図示右側)に進む。
本実施形態では、拡散板2の拡散の度合を調整して、0°<θ≦30°、0°<θ≦30°としている。そのため、少なくとも3方向から反射スクリーン1に入射させたときに、拡散光をそれぞれ独立の領域に反射させることが可能となっている。より多くの独立の領域に反射させるには、指向性の大きさは、より小さいことが好ましく、例えば、θ、θの値を25°以内、20°以内、10°以内などのように指向性の大きさを調整することが好ましい。
また、本実施形態のように、水平方向に複数の鑑賞領域A、B、Cを設けるには、拡散光の指向性の大きさをそれぞれ水平方向において、45°以下とすることが好ましい。すなわち、次式を満足することが好ましい。
0°<θ+θ≦45° ・・・(4)
式(4)を満足することにより、投影光5の投射画角が大きい場合でも、クロストークの発生を防止することができるので、各投影器4や各鑑賞領域をレイアウトすることが容易となる。
また、本実施形態では、透過拡散面2aの透過光をコーナーキューブアレイ3で反射して透過拡散面2aから出射するので、光量損失が少なく光利用効率に優れる反射スクリーンとなっている。
映像反射光6の光強度分布を模式的に示すと、図4(b)のように、角度θ方向に指向性を有する光強度分布を有している。
この光強度分布を、図4(c)に曲線500として示した。破線で示す曲線501は、比較のため、出射角が角度θ方向である一般的な拡散反射面の光強度分布を示したものである。
このような指向性の強さは、角度θ、θの大きさで表され、透過拡散面2aの拡散の度合を設定することにより可変することができる。本実施形態では、映像反射光6として、大部分が透過拡散面2aを2回通過する光を用いているので、透過拡散面2aの拡散の度合を一般の拡散板に比べて半分にすることができる。したがって、それだけ拡散板2の透明度を向上できるから、拡散板2による光量損失を大幅に低減できる。
このように、反射スクリーン1は、投影光5を入射方向に対して略180°をなす方向に反射するとともに、角度範囲、例えば(θ+θ)に分布する指向性を有する拡散光として反射することができるものである。
また、本実施形態は、反射スクリーン1に対する入射方向が拡散光の反射方向の範囲に含まれる例ともなっている。
なお、上記の指向性の説明は、図4により垂直方向断面の例で説明したが、水平方向断面でも同様である。
また、本実施形態では、コーナーキューブアレイ3をコーナーキューブプリズム30により構成するので、反射面3bを内部反射面として構成することができ、使用条件によっては、全反射面として使用することが可能となる。そのため反射コートなどを簡素化したり、省略したりすることができるという利点がある。
次にプロジェクターシステム100の作用について説明する。なお、説明を簡単にするために、図5を参照して2次元的に説明する。
投影器4Aは、反射スクリーン1から距離dだけ離れた位置に配置される。
反射スクリーン1に向けて投影光5Aが投射されると、点Kから所定の放射角(∠SKT)で拡がって、反射スクリーン1上の共通投影領域35に投射される。
反射スクリーン1に投射された投影光5Aは、反射スクリーン1により、入射方向に対して略180°をなす方向に再帰性反射されるとともに、その方向に対して一定の角度範囲(θ+θ)内に拡散された映像反射光6Aが形成される。ここで、θ=∠KSJ、θ=∠KSMとする。
すなわち、投影器4Aの配置位置では、平面視において、点Kを中心に、線分Jの範囲に映像反射光6Aが戻る。
したがって、線分Jの範囲では、線分STの範囲の投影光5Aの情報を観察できる。
同様に、投影器4Bからは、投影光5Bが点Kから∠SKTの範囲に投射され反射スクリーン1上の線分ST上で反射される光が映像反射光6Bとして、点Kを中心とする線分Jに戻る。ここで、線分SJと線分TMとの交点を点Q、反射スクリーン1から点Qまでの距離をdとする。
△SQTの領域は、投影光5A、5Bが重なり、両方の像が混在する領域である。つまり、映像反射光6A(6B)が到達する範囲のうちこの領域以外では、投影光5A(5B)の像のみを鑑賞することができる。したがって、少なくとも距離d以上離れた領域では確実に両方の像の混在を避けることができる。
以上は、2次元で説明したが、3次元の場合も同様に理解される。
プロジェクターシステム100の配置例としては、反射スクリーン1の投影領域の大きさが、W=2000mm、H=1500mm、L=2500mmで、拡散光の角度範囲が入射方向に対してθ=θ=10°のとき、反射スクリーン1の中心と各投影器4との距離がd=3000mm、各投影器4の間の距離がL=1400mmとして構成することができる。
つまり、本実施形態では、鑑賞領域A、B、Cにいる鑑賞者7が、それぞれ投影光5A、5B、5Cの像だけを鑑賞することができる。例えば、外光なども入射方向に略再帰性反射されるので鑑賞の妨げとならない。
上記の説明では、各投影器4が反射スクリーン1から等距離に配置されたものとして説明したが、例えば、投影器4A、4Cを反射スクリーン1側に近づけてもよいことは明らかであり、例えば図1のような放射状の配置構成をとることができる。
このような構成によれば、投影光5Aが、反射スクリーン1により映像反射光6Aとして再帰性反射して入射方向を中心に拡散反射されて、鑑賞領域Aで投影光5Aの像が鑑賞できる。そして、同様にして、投影光5B、5Cが、鑑賞領域B、Cで鑑賞できる。そして、反射スクリーン1に対する距離d、各投影器4の間の距離Lを適宜設定して、鑑賞領域A、B,Cでは、それぞれ投影光5A、5B,5Cの以外の映像が見えないように設定することができる。
また、各鑑賞領域には、それぞれスピーカー20A、20B、20Cからそれらの鑑賞領域に対してそれぞれ指向性を有する音声21C、21B、21Aが放射され、それによりそれぞれの鑑賞領域内で他の音声、暗騒音に比べて高い音圧レベルとされるので、投影光5A、5B、5Cにそれぞれ対応した音声を鑑賞することができる。
したがって、1つの反射スクリーン1に複数の投影光5を投射して、そのうち1つに対応する映像と音声とを各鑑賞領域で独立に鑑賞することができるので、反射スクリーン1を有効利用することができる。
また、鑑賞領域A、B、C以外の領域、例えば、反射スクリーン1から見て鑑賞領域A、B、Cの後側に設けられた領域X、Yなどでは、各鑑賞領域の映像や音声を見たり聞いたりできないので、それらのスペースを他の用途、例えば会議スペースなどとして有効利用することができる。
また、本実施形態によれば、反射スクリーン1の光利用効率が高いことに加え、映像反射光6が指向性を有しているため、比較的低輝度であっても、十分な明るさで鑑賞することができるものである。
また、再帰性反射を用いるので、投影光5の近傍に鑑賞領域を設定することができ、投影位置の調整などが容易となる。
また、各投影器4は各鑑賞領域が重ならなければ、拡散光の角度範囲内で、入射角度を自由に設定できるので、反射スクリーン1に対する投影器4の配置自由度、配置個数の自由度が高いという利点がある。
また、各投影器4の近傍に各鑑賞領域を設けるので、鑑賞者7が鑑賞しながら、投影器4を操作しやすくなるから好都合である。
次に本実施形態の変形例について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態の変形例に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの概略構成について説明するための平面視模式図である。
本変形例のプロジェクターシステム101(マルチビジョンプロジェクターシステム)は、上記実施形態のプロジェクターシステム100の反射スクリーン1に代えて、反射スクリーン102(反射型スクリーン)を備える。
そして、上記実施形態と同様の構成の投影器4A、4Cを備えるが、反射スクリーン102に対して、投影器4Aが入射角θで投影光5Cと重なる範囲に投影光5Aを投射し、投影器4Cが投影光5Aの出射角θの方向から投影光5Cを投射するように配置したものである。
また、上記実施形態と同様の構成のスピーカー20A、20Cを備えるが、この場合、スピーカー20A(20C)からは、鑑賞領域A(C)で鑑賞される投影光5C(5A)の投射による等映像に対応する音声21C(21A)を放射する構成とされている。以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
反射スクリーン102は、入射光を鏡面反射の正反射方向(所定方向)に反射するとともに、正反射方向を中心として所定の角度範囲内に拡散することで、指向性を有する拡散反射部材となっているものである。例えば、各投影器4側が配置されている側(図示右側)から順に配置された拡散部材102aと平滑なミラー面を有する反射部材102bとにより構成されている。
拡散部材102aとしては、反射部材102bへの入射光と反射光とを透過させつつ、適宜の角度範囲、例えば入射方向に対して30°以下の範囲に拡散する透過拡散部材を採用できる。したがって、例えば、拡散板2と同様の構成を採用できる。
ただし、透過拡散面を透過した拡散光の反射部材102bによる反射光が拡散された位置の近傍を通過するように、拡散部材102aの透過拡散面は、略反射部材102b上に設けることが好ましい。
このような構成によれば、投影光5Aが、反射スクリーン102により映像反射光6Aとして正反射方向を中心に拡散反射されて、鑑賞領域Cで投影光5Aの像が鑑賞できる。また、同様にして、投影光5Cの投射による投影像が、鑑賞領域Aで鑑賞できる。そして、反射スクリーン102に対する距離d、投影器4A、4Cの間の距離Lを適宜設定して、鑑賞領域A、Cでは、それぞれ投影光5A、5Cの像が見えないように設定することができる。
また、鑑賞領域A、Cには、それぞれスピーカー20A、20Cからそれらの鑑賞領域に対してそれぞれ指向性を有する音声21C、21Aが放射され、それによりそれぞれの鑑賞領域内で他の音声、暗騒音に比べて高い音圧レベルとされるので、投影光5C、5Aの投射による投影像にそれぞれ対応した音声を鑑賞することができる。
したがって、1つの反射スクリーン102に複数の投影光5を投射して、そのうち1つに対応する映像と音声とを各鑑賞領域で独立に鑑賞することができるので、反射スクリーン102を有効利用することができる。
その際、反射スクリーン102として平滑なミラー面を有する反射部材102bを用いることができるので、反射スクリーン102を容易に製造することができるという利点がある。
また、このような鏡面の正反射性を有する反射スクリーン102の他の例として、反射部材102bを凹面また凸面のミラーとし、拡散部材102aとの間にフレネルレンズを配置することにより、例えば正反射方向から反射方向をずらしたり、反射光を収束して拡散光が到達する範囲を調整できたりするような構成を採用することもできる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムについて説明する。
図7(a)、(b)は、本発明の第2の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの概略構成について説明するための斜視模式説明図および各投影光の光軸を含む断面視の模式説明図である。
本実施形態のプロジェクターシステム103(マルチビジョンプロジェクターシステム)は、第1の実施形態のプロジェクターシステム100の構成に追加して防音ブース22A、22B、22Cを備え、スピーカー20A、20B、20C、投影器4A、4B、4Cの配置位置を変えたものである。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態では、図7(a)、(b)に示すように、投影器4A、4B、4Cは、平面視では第1の実施形態と略同様の位置において反射スクリーン1の下端側となる床200上の位置に、台状の支持部材13を介して配置されている。そして、それぞれ反射スクリーン1に向けて斜め上方に投影光5を投射できるようになっている。
投影光5は反射スクリーン1の共通投影領域35上で、指向性を有する拡散光である映像反射光6A、6B、6Cが反射され、略水平方向の前方領域に互いに独立した鑑賞領域A、B、Cが第1の実施形態と略同様の位置に形成される。
防音ブース22A、22B、22C(以下、防音ブース22と総称する場合がある)は、いずれも、例えば遮音材や吸音材などを用いて壁面部、天井部などを形成し、水平方向の一方に設けられた開口部22aを除いて床200上を覆うようにした構築物である。そして、開口部22aを各鑑賞領域に到達する映像反射光6A、6B、6Cが透過できるように配置し、各鑑賞領域が内部に納まる状態で設置される。各防音ブース22の壁面部、天井部は、鑑賞領域が外光に影響されにくい環境となるように、不透明な材質で構成し、外光を遮光できるようにすることが好ましい。
各防音ブース22には、それぞれテーブル12が配置され、その周りに適宜人数の鑑賞者7が着席できる椅子など(不図示)が配置されている。したがって、テーブル12の周りに着席すると、鑑賞者7の目が確実に鑑賞領域内に位置するようになっている。
スピーカー20A(20B、20C)は、防音ブース22A(22B、22c)内であれば、適宜の位置に配置することができるが、本実施形態では、防音ブース22A(22B、22C)の内側の天井部に設置されている。この他にも、テーブル12の上や防音ブース22の内側の壁面なども好適である。
本実施形態によれば、各鑑賞領域が防音ブース22で覆われるので、外部の騒音や他の鑑賞領域の音声を遮音した状態で鑑賞することができる。そのため、本実施形態をシアターレストランに適用する場合、各鑑賞領域において少人数でまとまって、それぞれが好みの映画やスポーツなどの映像、音楽、音響をそれぞれ時間的にも空間的にも独立して楽しむことができる。つまり、好きな時間に好きなディナーショーを楽しむことができるという利点がある。
また、秘密性の高い映像、音声であっても落ち着いて鑑賞することができ、それらを見ながら会議を開く場合などにきわめて好都合である。
また、防音ブース22の内部にスピーカー20を配置するため、高い指向性を備えなくとも音漏れを防止できるから、比較的指向性が低い簡素な構成を採用することができるという利点がある。また、スピーカー20の配置位置、音量などによっては、ほとんど指向性がないスピーカーを採用することもできる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムについて説明する。
図8(a)は、本発明の第3の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの概略構成について説明するための平面視模式説明図である。図8(b)は、図8(a)におけるe−e断面(f−f断面、g−g断面)の模式説明図である。
本実施形態のプロジェクターシステム104(マルチビジョンプロジェクターシステム)は、第1の実施形態のプロジェクターシステム100のスピーカー20A、20B、20Cに代えて、スピーカー24A、24B、24C(音声放射スピーカー)を備え、さらに消音スピーカー25A、25B、25Cを追加したものである。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態では、図8(a)、(b)に示すように、投影器4A、4B、4C、反射スクリーン1、鑑賞領域A、B、Cが、第1の実施形態と同様に配置または形成されている。
スピーカー24A(24B、24C)は、スピーカー20などと同様の構成を有し鑑賞領域A(B、C)に向けて指向性を有する音声21Aを放射するもので、音源制御装置27A(27B、27c)に接続されている。そして、例えば柱状などの支持部材13により床200上に支持されて、鑑賞領域A、B、Cの上方を略覆うように設けられた取付板23A(23B、23C)の下面側に設置されている。
取付板23A(23B、23C)は、鑑賞領域A(B、C)に対してスピーカー24A(24B、24C)を位置決めして保持するとともに、それらの後方(図示上側)からの騒音を遮音する機能を有している。
スピーカー24A、24B、24Cは、図8には複数設けた例を示しているが、例えば鑑賞領域が狭いなどの場合は1つでもよい。
消音スピーカー25A(25B、25C)は、鑑賞領域A(B、C)に向けて他の鑑賞領域から漏れる音声など鑑賞の妨げとなる音声を消音するための消音音波26A(26B、26C)を放射するためのもので、音源制御装置27A(27B、27c)に接続されている。効率的に消音を行うために適宜の指向性を有することが好ましい。
消音スピーカー25A(25B、25C)は、取付板23A(23B、23C)の下面側に位置決めして設置されている。消音スピーカー25A(25B、25C)は、図8には複数設けた例を示しているが、例えば鑑賞領域が狭いなどの場合は1つでもよい。
音源制御装置27A(27B、27C)は、スピーカー24A(24B、24C)が音声21A(21B、21C)を適宜の音量で放射するための制御を行うとともに、鑑賞領域A(B、C)内に放射されるべき音声21A(21B、21C)以外の音声を消音するための消音音波26A(26B、26C)を消音スピーカー25A(25B、25C)から放射するための制御を行う。
各鑑賞領域において鑑賞の妨げとなりやすいのは隣接する鑑賞領域からの漏れ伝わる音声であるから、例えば、消音音波26Bとして、隣接する鑑賞領域A、Cから漏れてくる音声21A、21Cと逆の位相を有する音波を採用することができる。そして、鑑賞領域B内に到達した音声21A、21Cとの干渉を利用して音圧レベルを低減するようにしている。
また、消音音波26A、26Cは、同様に、音声21Bを消音するために音声21Bと逆の位相を有する消音音波26A、26Cを採用することができる。
本実施形態によれば、音源制御装置27A、27B、27Cにより消音音波26A、26B、26Cを発生させ、その音圧レベルを制御して最適な干渉波を形成することにより消音を行うことができる。例えば、鑑賞領域内にモニタマイクを設けて、消音すべき音声をモニタしながら消音制御を行ってもよいし、各鑑賞領域の位置関係などから予想される特定の鑑賞領域に漏れる音声の大きさなどを元に消音音波の音圧レベルを制御したりしてもよい。また、消音のレベルは、第1の実施形態で説明したのと同様に、例えば、−5dB、−6dB、−10dBなどのレベルを必要に応じて選択できる。
このようにして、各鑑賞領域で、隣接する鑑賞領域からの漏れ音声が消音されるから、例えば防音ブースなどに覆われていなくても、隣接する鑑賞領域からの漏れ音声に妨げられることなく映像および音声を鑑賞できる。そのため、防音ブースなどの設備を設けることなく、開放的な雰囲気で鑑賞することができる。
また、本実施形態では、消音スピーカー25Bは複数設けられているので、消音音波26Bは、異なる消音スピーカー25Bから、音声21Aを消音する音波と、音声21Cを消音する音波とを別々に放射するような構成としてもよい。
また、隣接する鑑賞領域からの漏れ音声だけでなく、各鑑賞領域に対応した音声21、(例えば、音声21Bとする)以外の音声をすべて消音するようにしてもよい。例えば、消音したい鑑賞領域Bの音声を拾うマイク(不図示)を設け、そのマイクが拾った音声から音声21B成分を差し引いた音声信号から逆位相の音声信号を生成する信号処理を、音源制御装置27A、27B、27Cで行い、そのように逆位相の音声信号に基づいて消音音波26A、26B、26Cを発生させるようにしてもよい。
このように、逆位相に調整される音声は、少なくとも音声21A、21Cを含んでいればよく、それ以外の騒音成分を含んでいてもよいものである。
この場合、鑑賞領域の大きさに応じて、指向性の高い複数の消音スピーカーを設けて、細かい領域に分けて消音を行うとより高い消音効果が得られる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムについて説明する。
図9(a)は、本発明の第4の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの主要部の概略構成について説明するための背面側からの斜視模式説明図である。図9(b)は、図9(a)における各投影光の光軸を含む断面視の模式説明図である。図9(c)は、図9(b)の平面視の模式光路図である。
本実施形態のプロジェクターシステム105(マルチビジョンプロジェクターシステム)は、第1の実施形態のプロジェクターシステム100の反射スクリーン1に代えて、背面投射スクリーン110(透過型スクリーン)を備えたリアプロジェクターシステムである。そして、図9(a)、(b)に示すように、投影器4A、4B、4C、スピーカー20A、20B、20Cは、背面投射スクリーン110の背面側に配置されている。これらは、適宜の筐体内に収納されプロジェクター装置106を構成している。
このため、スクリーンの前方領域は、図1のスクリーンの前方領域と略同一の構成を有するので、図示および説明を省略する。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
背面投射スクリーン110は、背面側に投影された像を入射光の光軸に沿う方向を所定方向として、拡散しつつ透過させる透過拡散面を有する光透過性のスクリーンである。例えば、拡散板2と同様な構成を採用できる。本実施形態では、背面投射スクリーン110上に拡散光を得るための規則正しい拡散パターンが形成され、そのパターンのピッチを適宜調整することにより、拡散光の水平方向の角度範囲が、θ+θ=20°となる構成を採用している。
そして、プロジェクター装置106の前面側(図9(b)の図示左側)に略垂直方向に設けられている。
投影器4A、4B、4Cは、図9(a)、(c)において、図示左側から鑑賞領域A、B、Cが形成されるように、図示左側から投影器4C、4B、4Aの順に配置され(図9(a)参照)、図9(b)に示すように、背面投射スクリーン110の下方側に配置され、鉛直上方に対してわずかに傾斜した方向に各投影光5を投射できるようになっている。
なお、本実施形態では、各投影光5がすべて共通投影領域35上に投射された例となっている。
図9(b)において、符号45、46、47は、それぞれ光源、空間変調素子、投影レンズを示す。
各投影器4の上方には、それぞれから投射された各投影光5を折り返して背面投射スクリーン110に入射させるための折り返しミラー28が、背面投射スクリーン110の方向に傾斜して設けられている。
スピーカー20A、20B、20Cは、背面投射スクリーン110の下側のプロジェクター装置106内部に、図9(a)の左側からの順に配置されている。そしてそれぞれ鑑賞領域A、B、Cの方向に向けられている。すなわち、音響放射の中心軸が各鑑賞領域に向けられているか、適宜、指向性が調整されて指向性中心が各鑑賞領域に向けられている。
本実施形態のプロジェクターシステム105によれば、各投影器4から投射された投影光5が折り返しミラー28で反射され、それらの像が背面投射スクリーン110上に投影される。そして、図9(c)に示すように、入射方向に沿って背面投射スクリーン110を透過しつつ拡散され、対応する鑑賞領域への指向性を有する映像透過光60A、60B、60Cが形成される。
このためスクリーンが、反射型スクリーンであるか透過型スクリーンであるかの違いはあるものの、第1の実施形態と同様にして、各投影光5の像がそれぞれ対応した鑑賞領域のみで鑑賞できるものである。
一方、スピーカー20A、20B、20Cによれば、第1の実施形態と同様に各鑑賞領域内で、各投影光5に対応した音声21A、21B、21Cが鑑賞できるものである。
このように、本実施形態では、透過型スクリーンを用いたリアプロジェクターシステムにおいて、第1の実施形態と同様の作用効果を備える例となっている。
このようにリアプロジェクターシステムによれば、投影器が、スクリーンの背面側に設けられるので、スクリーンの前方領域に大きな空きスペースが形成されるという利点がある。
また、本実施形態は、各投影器4をプロジェクター装置106内で背面投射スクリーン110に対して移動できるような構成に変形してもよい。例えば、背面投射スクリーン110に対して略平行な水平方向に移動したり、背面投射スクリーン110に対する入射方向を変えるように移動したりする構成とすることができる。つまり、移動量や傾斜角度を可変できるアクチュエータや移動ステージ上に投影器4を配置して、適宜移動制御できるようにしておく。
その際、各投影光5が背面投射スクリーン110上で重なり合う共通投影領域35の大きさや範囲は、同一としてもよいし、可変するようにしてもよい。
このような構成によれば、投影器4Aが予め移動可能な状態でプロジェクター装置106内に設けられているので、簡単な操作により、鑑賞領域が形成される空間を移動することができる。したがって、例えば使用目的や鑑賞者の人数などに応じて、鑑賞領域のレイアウト変更が容易となるという利点がある。
なお、上記の第1〜第3の実施形態の説明では、コーナーキューブ群の例として、各コーナーキューブが互いに隣接する稜線が正三角形をなす場合の例で説明したが、他の例として、互いに隣接する稜線が平面視正六角形をなすタイプの構成を用いてもよい。
また、上記の第1の実施形態の説明では、反射スクリーン1として、拡散板2とコーナーキューブアレイ3とからなる例で説明したが、例えば、コーナーキューブアレイ3の入射面3aを透過拡散面2aとすることにより、透過拡散面が一体化されたコーナーキューブアレイを採用してもよい。この場合、光透過面が削減されるため光利用効率をより向上することができるとともに、部品数が低減できるため安価な構成とすることができるという利点がある。
また、上記の第1の実施形態の説明では、拡散板2として投影装置側に透過拡散面2aを設けた例で説明したが、透過面2bを滑らかな平面または曲面で構成し、透過面2bを投影装置側、透過拡散面2aをコーナーキューブアレイ3側に配置した構成としてもよい。
この場合、透過拡散面2aが表面に露出しないので、ゴミや汚れに強い構成とすることができるという利点がある。仮に透過面2bにゴミや汚れが付着した場合でも、滑らかな平面または曲面からなるため、容易に清掃することができる。
また、上記の第1の実施形態の説明では、プリズムからなるコーナーキューブアレイの例で説明したが、反射面3bとして表面反射ミラーを用いるリフレクター型コーナーキューブアレイを用いてもよい。
この場合、光透過性を有しない材料でもコーナーキューブアレイを構成することができるという利点がある。
また、上記の説明では、投影器が3つもしくは2つの場合の例で説明したが、鑑賞領域が重ならない構成であれば、1つ以上何個設けられていてもよい。
投影器が1つで、スピーカーもそれに対応して1つの場合は、どのように構成しても映像、音声が他の鑑賞領域と重なるという問題は生じないが、鑑賞領域を限定的に設定できるため、秘密性を必要とする例えば会議などのために鑑賞領域をブースやついたてなどにより覆うことなく容易に設定できるものである。また、その他の空間を鑑賞目的以外の用途に有効活用できるという利点がある。
また、上記の説明では、複数の映像は、互いに異なる場合を想定して説明したが、異なる方向から反射スクリーンに入射されるものであれば、一部または全部が同じでもよい。
全部が同じ場合にはクロストークの問題は生じないものの、大画面であっても空間的に限定された複数の鑑賞領域を設けることができるという利点を有することは同様である。
また、同一の映像であっても、鑑賞領域ごとに異なる音声を放射するようにしてもよい。例えば、同一の外国語映画をある鑑賞領域では字幕版で上映し、別の鑑賞領域では吹替版上映するといったような単一スクリーンからなる映画館を構成することができる。
また、上記の説明では、反射スクリーンの形状は、平板状として説明したが、鑑賞しやすいようにわずかに湾曲されていてもよい。
また、上記の説明では、好ましい例として、複数の投影器から反射スクリーンに対して異なる方向から入射される映像のすべてが、反射スクリーン上の共通領域で反射される例を中心に説明したが、少なくとも2つの映像の一部が共通領域で反射されていれば、その分だけ反射スクリーンを有効利用できるものである。
また、上記の説明では、鑑賞領域が仮想的な空間として説明したが、例えば、防音ブースに限らず、床上に区画線を設けたり、仕切板やブースなどを配置したりして、鑑賞領域を可視化したり、実体化してもよいことは言うまでもない。
また、上記の説明では、映像が反射または透過される所定方向が1つの場合で説明したが、複数の所定方向に反射または透過され、それぞれの方向で拡散される構成としてもよい。そうすれば、同一の映像を複数の鑑賞領域で鑑賞することができる。
例えば、透過拡散面とコーナーキューブアレイとの間にハーフミラーを形成して、映像光を分岐すれば、入射方向と正反射方向との2方向を所定方向とする反射スクリーンを構成することができる。
また、上記の第1〜第3の実施形態の説明では、映像が反射される所定方向が、入射方向に対して略180°をなす再帰性反射方向の場合と、出射方向が反射面の法線に対して入射方向と線対称をなす鏡面の正反射方向の場合とで説明したが、映像が反射される所定方向はこれらに限定されるものではない。例えば、反射スクリーンにより拡散光の指向性に偏りを設けて拡散光の中心方向を変えれば、再帰性反射方向と鏡面の正反射方向と異なる所定方向に指向性を有する拡散光を形成することができる。
また、上記の第1の実施形態の変形例の説明では、反射スクリーン102を用いて、平面視の入射角が±θの投影器A、Cを用いる例で説明したが、平面視の入射角が0°の位置に投影器を配置できないことを意味するものではない。反射スクリーン102の構成であっても、θの大きさや、投影器の設置高さによる高さ方向の入射角度によっては、平面視の入射角0°で投影光を投射し、その投影光の像のみが鑑賞できる鑑賞領域を設けることができる。
また、鏡面の正反射方向を所定方向とする反射スクリーンは、反射スクリーン102の構成に限定されるものではない。
また、上記の説明では、拡散素子として板部材の例で説明したが、滑らかな平面または曲面と、透過拡散面とを備えていれば、板部材に限定されるものではない。例えば、フィルム、シート部材などの板部材以外の形態も採用することができる。
また、上記の各実施形態および変形例に記載された技術は、可能であれば、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせて用いることができる。例えば、フロントプロジェクターシステムとリアプロジェクターシステムとを置換したり、スピーカーの配置位置や防音ブースの有無などを組み合わせたりすることは適宜実施できる。
本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの概略構成について説明するための平面視の模式説明図およびそのa−a断面(b−b断面、c−c断面)の模式説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムに用いる反射型スクリーンの構成を説明するための厚さ方向断面の部分拡大模式図および正面模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの反射型スクリーンに用いることができるコーナーキューブ群の概略構成を説明するための、平面視模式説明図およびそのD−D断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る反射型スクリーンの作用および指向性について説明するための模式説明図、およびその反射光の光強度分布を説明するための模式グラフである。 本発明の第1の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの作用について説明するための平面視の模式光路図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの概略構成について説明するための平面視模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの概略構成について説明するための斜視模式説明図および各投影光の光軸を含む断面視の模式説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの概略構成について説明するための平面視の模式説明図およびそのe−e断面(f−f断面、g−g断面)の模式説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るマルチビジョンプロジェクターシステムの主要部の概略構成について説明するための背面側からの斜視模式説明図、その各投影光の光軸を含む断面視の模式説明図、およびその平面視の模式光路図である。
符号の説明
1、102 反射スクリーン(反射型スクリーン)
2 拡散板(拡散素子)
2a 透過拡散面
2b 透過面
3 コーナーキューブアレイ
3A 三角錐部
3a 入射面
3b 反射面
3c 頂点
4A、4B、4C 投影器
5A、5B、5C 投影光
6A、6B、6C 映像反射光
20A、20B、20C スピーカー
21A、21B、21C 音声
22A、22B、22C 防音ブース
22a 開口部
24A、24B、24C スピーカー(音声放射スピーカー)
25A、25B、25C 消音スピーカー
26A、26B、26C 消音音波
27A、27B、27C 音源制御装置
30 コーナーキューブプリズム
35 共通投影領域(共通領域)
50 拡散光(透過光)
60A、60B、60C 映像透過光
100、101、103、104、105 プロジェクターシステム(マルチビジョンプロジェクターシステム)
102a 拡散部材
102b 反射部材
110 背面投射スクリーン(透過型スクリーン)

Claims (9)

  1. 映像を互いに異なる方向から投影する複数の投影器と、
    該複数の投影器により投影された複数の映像を、入射方向に応じてそれぞれ所定方向に指向性を有する拡散光として投射するスクリーンと、
    該スクリーンから投射された複数の映像が混じることなく、それぞれ個別に鑑賞できるようにした複数の鑑賞領域と、
    該複数の鑑賞領域で個別に鑑賞される映像に対応した音声を前記複数の鑑賞領域に個別に放射可能とするスピーカーとを備えることを特徴とするマルチビジョンプロジェクターシステム。
  2. 前記スピーカーが、前記スクリーンの近傍に配置され、前記複数の鑑賞領域のそれぞれの方向への指向性を有する音声を放射することを特徴とする請求項1に記載のマルチビジョンプロジェクターシステム。
  3. 前記スピーカーを複数備え、該複数のスピーカーが、前記複数の鑑賞領域の内部または近傍に少なくとも1つずつ配置され、配置された前記鑑賞領域内の範囲に指向性を有する構成とされたことを特徴とする請求項1に記載のマルチビジョンプロジェクターシステム。
  4. 前記スピーカーが、
    前記複数の鑑賞領域のそれぞれに向けて音声を放射する音声放射スピーカーと、
    前記複数の鑑賞領域のそれぞれに隣接する鑑賞領域からの音声を消音するために前記隣接する鑑賞領域の音声と逆位相に調整された音声を放射する消音スピーカーとからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマルチビジョンプロジェクターシステム。
  5. 前記鑑賞領域が、前記スクリーンに向かう方向に開口部を有し開口部を除いて遮音された防音ブース内に設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマルチビジョンプロジェクターシステム。
  6. 前記複数の投影器からの各映像を、前記複数の鑑賞領域から見て、前記スクリーンの裏面側から投影することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマルチビジョンプロジェクターシステム。
  7. 前記スクリーンが入射光を透過して拡散させる透過型スクリーンからなり、
    前記透過型スクリーンが、入射光を少なくとも水平方向において45°以下の範囲に拡散させることを特徴とする請求項6に記載のマルチビジョンプロジェクターシステム。
  8. 前記複数の投影器からの各映像を、前記複数の鑑賞領域から見て、前記スクリーンの表面側から投影することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマルチビジョンプロジェクターシステム。
  9. 前記スクリーンが入射光を反射して拡散させる反射型スクリーンからなり、
    該反射型スクリーンが、入射光を少なくとも水平方向において45°以下の範囲に拡散させることを特徴とする請求項8に記載のマルチビジョンプロジェクターシステム。
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