JP2006154004A - リソグラフィー用現像前処理剤、それを用いたパターン形成方法及びパターン形成材料 - Google Patents

リソグラフィー用現像前処理剤、それを用いたパターン形成方法及びパターン形成材料 Download PDF

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淳 越山
Kazumasa Wakiya
和正 脇屋
Yoshihiro Sawada
佳宏 澤田
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】 レジスト組成物自体の組成を変えることなく、しかも使用することによって得られるレジストパターンの品質低下を伴わずに、効率よくディフェクトを減少させうる新規なリソグラフィー用現像前処理剤を提供する。
【解決手段】 分子構造中に窒素原子を有する水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーの溶液からなるリソグラフィー用現像前処理剤とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、像形成露光により潜像を形成させたレジスト層を現像処理するに先立って前処理し、製品に発生するディフェクトを減少させるための現像前処理剤、その現像前処理剤を用いたレジストパターン形成方法及びその現像前処理剤層を潜像を有する感光層表面に設けたレジスト材料に関するものである。
近年、半導体デバイスの小型化、集積化とともに、この微細加工用光源もこれまでの長波長の紫外線から、より高解像性のレジストパターン形成が可能なg線(436nm)からi線(365nm)へ、i線からKrFエキシマレーザー(248nm)へと短波長化し、現在ではArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、さらにはEBやEUV等の電子線へと主流が移りつつあり、それとともに、これらの短波長光源に適合しうるプロセスやレジスト材料の開発も急ピッチで進められている。
ところで、これまでのホトレジストに対しては、例えば感度、解像性、耐熱性、焦点深度幅特性、レジストパターン断面形状などや、露光と露光後加熱(PEB)間のアミンなどのコンタミネーションによるレジストパターンの形状劣化の原因となる引置経時安定性、及びシリコン窒化(SiN)膜のような絶縁膜、多結晶シリコン(Poly−Si)膜のような半導体膜、チタンナイトハライド(TiN)膜のような金属膜などの各種膜が設けられたシリコンウェーハによりレジストパターン形状が変化する基板依存性などの向上が要求され、これらについては、ある程度の解決がなされてきたが、特に重要な課題であるディフェクトについては未解決な部分が多い。
このディフェクトとは、表面欠陥観察装置(例えば、KLA社製の商品名「KLA」)により、現像後のレジストパターンを真上から観察した際に検知されるマスクパターンと不一致のレジストパターンのエラー(不良なレジストパターン、スカム、ごみ、色むら、パターン間の連結など)を意味し、ディフェクトの数が多いほど半導体素子の歩留りが低下するので、上記のレジスト特性が良好であっても、このディフェクトの解決がされない限り、半導体素子の量産化は困難なものとなるため、これまでこのディフェクトを減少するための多くの処理剤や処理方法が提案されている。
例えば、化学増幅型ポジ型レジスト用塗布液を調製する際の溶媒として、プロピレングリコールモノアルキルアセテートと沸点80〜200℃のヒドロキシル系有機溶剤との混合溶媒を用いたディフェクト抑制塗布液(特許文献1参照)、化学増幅型ポジ型レジストを用いてレジストパターンを形成する際に、レジスト膜を形成した後、PEB処理前にレジスト膜上に疎水基と親水基とを含む欠陥防止剤を塗布する方法(特許文献2参照)、化学増幅型ポジ型レジストを用いてレジストパターンを形成する際に、露光後加熱処理したレジスト膜を酸処理する方法(特許文献3参照)、化学増幅型ポジ型レジスト組成物を用いて半導体素子を製造するに当り、上記のレジスト組成物の露光前のアルカリ溶解速度を所定の数値になるように調整する方法(特許文献4参照)、分子量200以上の難揮発性芳香族スルホン酸を含む、pH3.5以下の水性溶液からなる化学増幅型レジストパターンディフェクト低減用処理剤(特許文献5参照)などが提案されている。
しかしながら、これらの処理剤や方法は、ディフェクトを減少させることができるとしても、得られるレジストパターンの品質がそこなわれたり、レジスト組成物の組成が変わるために、プロセス自体を変更しなければならないなどの問題を生じ、必ずしも満足しうるものではなかった。
特開2000−267269号公報(特許請求の範囲その他) 特開2001−23893号公報(特許請求の範囲その他) 特開2001−215734号公報(特許請求の範囲その他) 特開2002−148816号公報(特許請求の範囲その他) 特開2002−323774号公報(特許請求の範囲その他)
本発明は、レジスト組成物自体の組成を変えることなく、しかも使用することによって得られるレジストパターンの品質低下を伴わずに、効率よくディフェクトを減少させうる新規なリソグラフィー用現像前処理剤を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、ディフェクトの発生原因について種々検討した結果、その1つに現像時において、レジスト層が周囲空気を取り込んでマイクロバブルを形成することが原因になること、そしてこれはレジスト層の現像液に対する接触角を小さくすることにより抑制しうること及びこれにはある種のポリマーが有効であることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、分子構造中に窒素原子を有する水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーの溶液からなるリソグラフィー用現像前処理剤、
(A)基板上にポジ型レジスト膜を設ける工程、
(B)該ポジ型レジスト膜に対しマスクパターンを介して選択的に露光処理する工程、
(C)露光後加熱(PEB)処理する工程、
(D)前記のリソグラフィー用現像前処理剤により処理する工程
及び
(E)アルカリ現像する工程
を順次施すことを特徴とするレジストパターン形成方法、及び基板上に支持された潜像を有する感光層表面に前記のリソグラフィー用現像前処理剤の層を設けたことを特徴とするパターン形成材料を提供するものである。
本発明で用いられる分子構造中に窒素原子を有する水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーとしては、例えば、一般式
Figure 2006154004
(式中のRは水素原子又はメチル基、R1及びR2はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5の置換又は未置換の飽和又は不飽和炭化水素基であり、R1とR2はたがいに連結してそれらが結合している窒素原子とともに異種原子で中断されていてもよい環状構造を形成してもよく、nは0又は1〜5の整数である)
で表わされる構成単位の少なくとも1種を含むポリマーを挙げることができる。
上記の一般式(I)中の基−NR12の例としては、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、エチルプロピルアミノ基、メチルブチルアミノ基、メチルイソブチルアミノ基、メチルペンチルアミノ基、メチルイソペンチルアミノ基、アリルアミノ基、ジアリルアミノ基などを挙げることができる。
また、R1とR2とがたがいに連結してそれらが結合している窒素原子とともに形成する環状構造は飽和状又は不飽和状のいずれでもよく、また、この環状構造はさらに異種原子を含んでいてもよい。このような基の例としては、イミダゾリル基、イミダゾリジニル基、ピリジル基、ピロリル基、ピリダジル基、ピリミジル基、トリアゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、モルホニル基、チオモルホニル基などを挙げることができる。さらに、これらのアミノ基に結合している炭化水素基は置換されていてもよいが、この場合の置換基としては、水酸基、アルコキシ基、メルカプト基、オキソ基などがある。このような置換された炭化水素基をもつアミノ基の例としては、エタノールアミノ基、ジエタノールアミノ基、エトキシエチルアミノ基、エトキシプロピルアミノ基、ピロリジノ基、カプロラクタム基などを挙げることができる。
そして、前記一般式(I)で表わされる構成単位の中で特に好ましいのは、ビニルイミダゾール、ビニルイミダゾリン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルモルホリン、ビニルカプロラクタム、アリルアミン又はジアリルアミンから誘導された構成単位である。
本発明で用いる水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーは、前記一般式(I)で表わされる構成単位の少なくとも1種からなるホモポリマー又はコポリマーでもよいが、特に好ましいのは、(a)一般式(I)で表わされる構成単位及び(b)単独で重合した場合に水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーを形成するモノマーから誘導される構成単位の少なくとも1種からなるコポリマーである。
上記の単独で重合させた場合に水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーを形成するモノマーとしては、例えばビニルアルコール、ビニルアセトアミド、(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、プロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、四級化ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
この場合の構成単位(a)と構成単位(b)との割合は、質量比で10:0ないし1:9、好ましくは9:1ないし2:8の範囲が選ばれる。これよりも構成単位(a)の割合が少なくなると、レジスト表面への吸着性能が低くなり、所望の特性、すなわちパターン倒れ防止能力が低下する。このコモノマーの分子量は、500〜500,000、好ましくは1,000〜200,000の範囲内で選ばれる。
このようなコモノマーは、ビー・エー・エス・エフ(BASF)社から商標名「ルビテック(LUVITEC)VPI55K72W」、「ルビテック(LUVITEC)VPI55K18」として市販されている。またポリビニルイミダゾリンは東ソー社から市販されている。
本発明のリソグラフィー用現像前処理剤は、基板上の像形成露光されたレジスト膜をアルカリ現像するに先立って、この基板を処理するのに用いられる。この処理は、レジスト膜を担持した基板を、この処理液中に浸漬するか、或いはレジスト膜にこのリンス液を塗布又は吹き付けることによって行われる。
本発明のリソグラフィー用現像前処理剤は、上記の水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーを、水又は水と水混和性の有機溶剤例えばメチルアルコール、エチルアルコール、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジエチルスルホキシドなどとの混合溶剤或いはこれにアルカリ性物質を加えたアルカリ性溶液に溶解することによって調製される。この際の溶液中の水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーの濃度は、0.1ppm〜10質量%、好ましくは0.5ppm〜5質量%の範囲内で選ばれる。
前記のアルカリ性物質としては、有機アミンや第四アンモニウムヒドロキシドのような有機塩基が好ましいが、その他のアルカリ金属塩、水酸化物、アンモニア水などの無機塩基を用いることができる。このアルカリ性溶液の液性は、pH8以上、好ましくはpH10以上にするのがよい。このようなアルカリ性溶液を用いることにより、現像前処理剤の経時的劣化を防止することができる。
本発明のリソグラフィー用現像前処理剤には、所望に応じ塗布特性を向上させる目的で、アニオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤を添加することができる。上記のアニオン性界面活性剤としては、例えばN‐高級アルキルピロリドン、高級アルキルベンジル第四アンモニウム塩などが、またノニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸ポリエチレンオキシド縮合物などが用いられるが、特に好ましいのは、N‐オクチル‐2‐ピロリドン、N‐ラウリルピペリジンなどである。これらの界面活性剤は、現像前処理剤全量に基づき、0.001〜0.5質量%、好ましくは0.005〜0.1質量%の割合で用いられる。
次に、本発明のリソグラフィー用現像前処理剤を用いてレジストパターンを形成させるには、
(A)基板上にポジ型レジスト膜を設ける工程、
(B)該ポジ型レジスト膜に対しマスクパターンを介して選択的に露光処理する工程、
(C)露光後加熱(PEB)処理する工程、
(D)上記のリソグラフィー用現像前処理剤により処理する工程
及び
(E)アルカリ現像する工程
を順次行う。
上記の(A)工程は、基板上にポジ型レジスト膜を形成する工程である。
基板材料としては、通常シリコンウェーハが用いられるが、そのほかアルミニウム、チタン−タングステン合金、アルミニウム−ケイ素合金、アルミニウム−銅−ケイ素合金、酸化ケイ素、窒化ケイ素など半導体デバイス用基板として知られているものの中から任意に選んで用いることができる。
この基板上にポジ型レジスト膜を設けるには、例えば一般に半導体デバイスの製造の際に用いられている化学増幅型ポジ型レジスト組成物の溶液をスピンナーなどにより、乾燥厚さが0.5〜10μmになるように塗布する。
この化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、酸解離性の溶解抑制基をもつ樹脂成分と、光により酸を発生する成分から成っている。
この溶解抑制基をもつ樹脂成分としては、例えばヒドロキシル基の水素原子の一部又は全部をtert‐ブチル基、2‐テトラヒドロピラニル基、2‐テトラヒドロフラニル基、1‐メチルシクロヘキシル基、1‐メチルアダマンチル基、1‐エトキシエチル基などのような溶解抑制基で置換したポリヒドロキシスチレンや、カルボキシル基の水素原子の一部又は全部を、上記の溶解抑制基で置換したアクリル酸又はメタクリル酸の重合体又はこれと他の共重合性単量体との共重合体が用いられる。
また、光により酸を発生する成分としては、例えばビススルホニルジアゾメタン、ニトロベンジル誘導体、ピロガロールスルホン酸エステル、オニウム塩、ベンゾイントシレート及びそのアルキル置換体、ハロゲン含有トリアジン化合物、シアノ基含有オキシムスルホネートなどが用いられる。この中で特に好ましいのは、オニウム塩及びシアノ基含有オキシムスルホネートである。
次に、これらの成分を溶解して塗布液を調製するための溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2‐ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
このようにして調製された塗布液には、所望に応じ酸解離性の溶解抑制基をもつ樹脂成分及び光により酸を発生する成分に加えて、通常の化学増幅型ホトレジストに慣用されている添加成分、例えばハレーション防止剤、酸化防止剤、熱安定剤、密着性向上剤、可塑剤、着色剤、界面活性剤、付加的樹脂、有機カルボン酸、アミン類など本発明組成物の特性が阻害されない範囲の量で配合することができる。
(A)工程においては、このようにして調製した塗布液を基板に塗布したのち、70〜150℃で30〜150秒間プリベークする。
次に、(B)工程で、(A)工程で形成されたレジスト膜に対し、マスクパターンを介して選択的に露光処理し、潜像を形成させる。この露光処理は、活性線例えばArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザーを照射することによって行われる。
(C)工程においては、上記(B)工程で光照射により潜像を形成させたポジ型レジスト膜を露光後加熱(PEB)処理する。この処理は、通常70〜150℃程度の温度で30秒ないし150秒行われる。
(D)工程においては、(C)工程で露光後加熱したポジ型レジスト膜を、前記したリソグラフィー用現像前処理剤で処理する。この処理は、潜像を有するレジスト膜を担持した基板を、現像前処理剤中に浸漬するか、或いはこの現像前処理剤をレジスト膜表面に塗布又は吹き付けすることによって行われる。この処理によって、レジスト膜表面に含窒素複素環をもつモノマー単位を含むポリマーの分子層が形成され、レジスト表面の固液接触時の接触角が40度以下に低下する。
そして、その結果、後続の現像工程におけるレジスト膜と現像液との親和性が向上し、両者の接触が容易になり、露光部の現像液による溶解速度が増加するとともに、周囲空気の取り込みに起因するマイクロバブルの発生が抑制され、かつ溶解除去されたポリマーの再付着が防止されるため、得られるレジストパターンのディフェクトを減少させることができる。この接触角が低下する効果は、現像工程だけでなく、その後に必要に応じて行われるストリッピング処理の間も維持される。
次に、このようにしてリソグラフィー用現像前処理剤で処理したレジスト膜は、(E)工程において、常法に従ってアルカリ現像される。
このアルカリ現像の現像液としては、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液が用いられる。この濃度としては、1〜5質量%、好ましくは2〜3質量%の範囲が選ばれるが、最適濃度は2.38質量%付近である。処理温度としては、通常室温例えば10〜30℃の範囲の温度、特に23℃が用いられる。
本発明方法においては、このようにして現像処理して得たレジストパターンを、所望によりさらに(F)ストリッピング処理して未反応のレジストを完全に洗浄除去することができる。この際のストリップ液としては、純水のほか、塩化メチレン、テトラクロロエチレンのようなハロゲン化炭化水素、ジエタノールアミン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ピロリドンのようなアミン又はその誘導体、ヒドロキシルアミン又はその置換体、エチレングリコールモノエチルエーテル、2‐ブトキシエタノール、2‐(ブトキシエトキシ)エタノールのようなグリコールエーテル、ジメチルスルホンのようなアルキルスルホンなどが用いられる。
このストリッピング処理に際しては、レジスト中のアルカリ溶解物がストリップ液中に浮遊し、これがレジストパターン表面に再付着し、その結果ディフェクトの増大をもたらすことが知られているが、本発明方法においては、(C)工程で現像前処理剤による処理の効果が、ストリッピング処理の工程までも持続するため、上記の再付着に起因するディフェクト数の減少効果もみられる。
他方、本発明によると、基板上に支持された潜像を有するレジスト層を前記したリソグラフィー用現像前処理剤で処理したレジスト形成材料が提供される。このものは、該レジスト層上にリソグラフィー用現像前処理剤が付着したままであってもよいし、またそれを乾燥して溶剤を除去し、該レジスト層表面にリソグラフィー用現像前処理剤を構成する含窒素複素環をもつモノマー単位を含むポリマーの分子層を形成させたものでもよい。
そして、この成形材料を用いて現像処理を行うと、ディフェクトが抑制されたレジストパターンを得ることができる。
本発明によると、レジストパターンを形成する際の現像段階での空気取り込みによるマイクロバブルや現像及びストリッピング段階での溶液中の浮遊物の再付着に起因するディフェクト数を減少させることができるので、生産効率を高めることができる。
次に、実施例により本発明を実施するための最良の形態を説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとを質量比90:10(No.1)、85:15(No.2)、50:50(No.3)及び25:75(No.4)の割合で混合した単量体混合物を、エチレングリコールモノメチルエーテル中に溶解して濃度10質量%の溶液とし、アゾビスイソブチロニトリル0.05質量%を加え、80℃において5時間反応させて共重合体を製造した。
次いで、反応混合物から溶媒を除去し、残留物を常法に従って精製することにより4種の含窒素複素環基をもつ共重合体を得た。
次に、このようにして得た各共重合体を脱イオン水に溶かして濃度0.1質量%の水溶液とすることにより、リソグラフィー用現像前処理剤を調製した。
ビニルピロリドンとビニルイミダゾール単量体混合物の代りに、ビニルイミダゾリン単独(No.5)を用い、実施例1と同様にしてポリビニルイミダゾリンを製造した。
次に、このポリビニルイミダゾリンを水に溶かして濃度0.1質量%の水溶液とすることにより、リソグラフィー用現像前処理剤を調製した。
シリコンウェーハ上に反射防止膜[ブリューワ(Brewer)社製、商品名「ARC29A」]を塗布し、215℃にて60秒間加熱処理し、膜厚77nmの反射防止膜を形成した。この反射防止膜上に、樹脂成分として、下記一般式
Figure 2006154004
で表わされる樹脂成分及び該樹脂成分に対して、3.0質量%のトリフェニルスルホニウムパーフルオロブタンスルホネート及び0.35質量%のトリエタノールアミンをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルの混合溶剤(混合比=6:4)に溶解し、全体の固形分濃度を11質量%とした化学増幅型ポジ型ホトレジストを塗布し、膜厚460nmのホトレジスト膜を形成した。
次いで、このように形成されたレジスト膜に対して、ラインアンドスペースマスクパターン(110nm/150nm)を通して、ArFエキシマレーザー照射機(ニコン社製、製品名「NikonS302A」、波長193nm)を用いての像形成露光を行い、潜像を形成させたのち、130℃で90秒加熱処理した。
次いで、このようにして得たレジスト膜をもつシリコンウェーハのレジスト膜面に、実施例1及び2で調製したリソグラフィー用現像前処理剤を回転塗布した。
次に、このようにして処理したレジスト膜を、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃で60秒間現像処理した。
このようにして得たレジストパターン表面のディフェクト数を表面欠陥観察装置(ケー・エル・エー(KLA)社製,製品名「KLA」)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
比較例1
現像処理に先立って行うリンス処理を行わなかった以外は、実施例1と全く同様の手法によりレジストパターンを形成し、同様の手法で評価した。その結果を表1にNo.6として示す。
Figure 2006154004
本発明は、リソグラフィー法を用いたLSI、ULSIなどの半導体デバイスの製造に好適である。

Claims (10)

  1. 分子構造中に窒素原子を有する水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーの溶液からなるリソグラフィー用現像前処理剤。
  2. 分子構造中に窒素原子を有する水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーが、一般式
    Figure 2006154004
    (式中のRは水素原子又はメチル基、R1及びR2はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5の置換又は未置換の飽和又は不飽和炭化水素基であり、R1とR2はたがいに連結してそれらが結合している窒素原子とともに異種原子で中断されていてもよい環状構造を形成してもよく、nは0又は1〜5の整数である)
    で表わされる構成単位の少なくとも1種を含むポリマーである請求項1記載のリソグラフィー用現像前処理剤。
  3. 一般式で表わされる構成単位が、ビニルイミダゾール、ビニルイミダゾリン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルモルホリン、ビニルカプロラクタム、アリルアミン又はジアリルアミンから誘導されたものである請求項2記載のリソグラフィー用現像前処理剤。
  4. 分子構造中に窒素原子を有する水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーが、(a)一般式
    Figure 2006154004
    (式中のRは水素原子又はメチル基、R1及びR2はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5の置換又は未置換の飽和又は不飽和炭化水素基であり、R1とR2はたがいに連結してそれらが結合している窒素原子とともに異種原子で中断されていてもよい環状構造を形成することもでき、nは0又は1〜5の整数である)
    で表わされる構成単位の少なくとも1種、及び(b)単独で重合した場合に水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーを形成するモノマーから誘導される構成単位の少なくとも1種からなるコポリマーである請求項1ないし3のいずれかに記載のリソグラフィー用現像前処理剤。
  5. 単独で重合した場合に水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーを形成するモノマーが、ビニルアルコール、ビニルアセトアミド、(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、プロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート又は四級化ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートである請求項4記載のリソグラフィー用現像前処理剤。
  6. 分子構造中に窒素原子を有する水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーが、質量平均分子量500〜500,000を有する請求項1〜5のいずれかに記載のリソグラフィー用現像前処理剤。
  7. 分子構造中に窒素原子を有する水溶性若しくはアルカリ可溶性ポリマーの濃度が0.1ppm〜10質量%の範囲にある請求項1ないし6のいずれかに記載のリソグラフィー用現像前処理剤。
  8. (A)基板上にポジ型レジスト膜を設ける工程、
    (B)該ポジ型レジスト膜に対しマスクパターンを介して選択的に露光処理する工程、
    (C)露光後加熱(PEB)処理する工程、
    (D)請求項1ないし7のいずれかに記載のリソグラフィー用現像前処理剤により処理する工程
    及び
    (E)アルカリ現像する工程
    を順次施すことを特徴とするレジストパターン形成方法。
  9. 前記(E)工程に続いて、さらに(F)ストリッピング処理する工程を施す請求項8記載のレジストパターン形成方法。
  10. 基板上に支持された潜像を有する感光層表面に請求項1ないし7のいずれかに記載のリソグラフィー用現像前処理剤の層を設けたことを特徴とするパターン形成材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009002999A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジストパターン形成方法、表面改質材料
JP2015021981A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 Jsr株式会社 レジストパターン形成方法

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