JP2006152278A - 活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク Download PDF

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Abstract

【課題】塗膜の厚さを問わず、小さなエネルギー線照射で優れた硬化性を示し、硬化ムラが発生しない活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクの提供。
【解決手段】着色剤、エチレン性二重結合を含有する化合物、および光重合開始剤を含有し、前記光重合開始剤は全光重合開始剤の40質量%以上の一般式(1)
Figure 2006152278

(1)
(式中、Aは−O−,−CH−,−CH(CH)−,および−C(CH)−からなる群から選択されるいずれか一つを表し、R、およびRは各々独立的に水素原子、メチル基、またはトリメチルシリル基を表す。)
で表される化合物、及びα−アミノケトン系化合物またはアシルホスフィンオキサイド系化合物とを含有する活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インク組成物を微少液滴として吐出したのち、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射することで硬化し、画像形成を行うインクジェット記録用インクに関する。
インクジェット方式による印刷は、ノズルよりインクを噴射し被記録材に付着せしめる方式であり、該ノズルと被記録材が非接触状態にあるため、曲面や凹凸した不規則な形状を有する表面に対して、良好な印刷を行うことができる。このため、広範囲にわたる利用分野が期待されている印刷方式である。
現在、インクジェット方式で使用されているインクには水を主成分とする水性インク、有機溶剤類を主成分とする油性インク、紫外線や、電子線等の活性エネルギー線硬化性化合物を主成分とする活性エネルギー線硬化型インクが存在する。特に産業分野においては、耐水性、耐溶剤性、耐摩耗性などの特性や、ガラス、金属、プラスチックなど非インク吸収性用途に使用できる特徴から活性エネルギー線硬化型インクの重要性が高い。更に活性エネルギー線硬化型インクの中でも、実質的に有機溶剤類を全く含まない無溶剤型のインクは、揮発成分を含まないために乾燥工程が不要で、有害なVOCフリーである点から、最も有望である。
これまで顔料や染料により着色された活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクでは、着色剤により照射エネルギーが遮蔽されて起こる硬化阻害の影響を軽減するために光重合開始剤として、α−アミノケトン系、アシルホスフィンオキサイド系、ヒドロキシケトン系、チオキサントン系など種々の化合物が用いられて来た。その中でも比較的長波長側に吸収特性を有する光重合開始剤が使用されており、このような光重合開始剤を用いることによって、印刷塗膜の膜厚が厚い時でも顔料による照射エネルギーの反射、吸収等による遮蔽の影響を低減し、印刷塗膜深部まで硬化させることができる(特許文献1、特許文献2参照)。あるいはそれらを組み合わせて用いることが行われている(特許文献2、特許文献3参照)。
しかしながら市販されているラジカル光重合開始剤の多くは、発生したラジカルが空気中の酸素によりトラップされることによる重合反応の阻害を起こし易い。このためにインクに使用した場合に限らず、特に薄膜での硬化性が低下するという欠点があった。
平版印刷、フレキソ印刷等の従来の印刷装置の場合、非吸収材料へのフルカラー印刷物の低濃度部分と高濃度部分は、印刷されるドットの面積によって表現され、印刷膜厚に大きな差がないのに対して、通常インクジェット方式による画像形成では、色の濃淡を液滴の大きさやドット密度によって制御しているが、色の濃淡によって印刷膜厚が変化し、低濃度部分と高濃度部分との膜厚の差が大きい、特に非反応性有機溶剤を含有しないインクの場合膜厚差はより大きくなる。よって色の薄い場所ではインク膜厚が薄く、ドットの間隔が広くなるため、印刷面に付着したインクの大部分が空気に接する状況が発生し、酸素による重合阻害の影響を大きく受けることになる。このため形成される画像によっては部分的に著しく硬化不足を引き起こすことがあり、色の濃淡を有する通常の画像においては硬化ムラの発生が避けられない。
更に、市販されている光重合開始剤の中で、入手容易なα−アミノケトン系、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤では、活性エネルギー線硬化可能なエチレン性二重結合を含有する化合物に対して溶解性が低く、特に無溶剤型のインクでは硬化性改善のために光重合開始剤添加量を増やすとインク中で光重合開始剤が析出し、ノズルの目詰まりによるインクの吐出不良を引き起こす原因となるものもある。
このため添加量を増加して硬化不足を向上させることができず、従来の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、特に塗膜の膜厚が薄い場合、実用上充分と言える硬化性を実現できていない。
また、着色剤に酸化チタンなど白色顔料を使用する白色インクでは、隠蔽性を得るために他の色に比べてより高い着色剤濃度を必要とし、着色剤による遮蔽効果が大きくなるため、更に硬化性が悪化する。ここで光重合開始剤を多量に使用すると、例えば塗膜の透過性の良い長波長域に吸収を有する光重合開始剤を用いた場合、硬化物が黄味を帯びてしまう問題もあった。
一方、前記光重合開始剤のように長波長側の吸収を有さず、黄色の着色の問題がなく、しかも良好な硬化性を有するとされている、α−ヒドロキシケトン系の光重合開始剤が開示されている(特許文献4、特許文献5、特許文献6参照)。
しかしこの光重合開始剤を活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクに用いた場合には、特に薄膜の硬化に関して、これら文献に開示されている光重合開始剤を単独で使用しただけでは充分な硬化性を実現することができず、形成された塗膜に十分な硬化性を与える光重合開始剤が望まれている。
これは、従来、硬化性の確認が10μm付近の膜厚の塗膜で行われることが多く、インクジェット記録法で形成される画像に対応して、数μm程度からより厚い膜厚の塗膜まで、広い範囲の膜厚の塗膜に対する硬化性を同時に満たすように、化学組成や配合を検討して、活性エネルギー線硬化性インクジェット記録用インクのための光重合開始剤が開発されてこなかったことによる。
特公平6−21256号公報 特表2001−525479号公報 特開2002−241647号公報 WO03/040076号公報 WO2004/009651号公報 WO2004/092287号公報
本発明の課題は、従来の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクにおける上記欠点を改善し、インクジェット記録法で形成された塗膜が薄いときでも厚いときでも優れた硬化性を示すため、小さなエネルギー線照射で硬化し、硬化ムラが発生しない活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクを提供することにある。
本発明者らは、数μm程度の膜厚からさらに厚い膜厚までの、実際にインクジェット法で形成される画像に対応した範囲の膜厚全てにわたって、良好な硬化性を有し、上記問題点を解決する光重合開始剤を鋭意検討した結果、特定の開始剤の組み合わせを用いることにより、薄膜、厚膜を問わずインクの硬化性を効果的に改善できることを見出し、本発明に到達するに到った。
すなわち、本発明は、着色剤、エチレン性二重結合を含有する化合物、および光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクであって、前記光重合開始剤は一般式(1)
Figure 2006152278
(1)
(式中、Aは−O−,−CH−,−CH(CH)−,および−C(CH)−からなる群から選択されるいずれか一つを表し、R、およびRは各々独立的に水素原子、メチル基、またはトリメチルシリル基を表す。)
で表される化合物と、α−アミノケトン系化合物またはアシルホスフィンオキサイド系化合物とを含有し、前記一般式(1)で表される化合物は、全光重合開始剤の40質量%以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクを提供する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、酸素による重合阻害を発生し難い一般式(1)で表される光重合開始剤を使用し、α−アミノケトン系またはアシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤を組み合わせて用いることにより、インクジェット記録法で形成された薄い塗膜の硬化性が極めて向上している。かつα−アミノケトン系またはアシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤は、インクジェット記録法で形成された厚い塗膜に対して良好な硬化性を有しているため、これらを組み合わせて用いることにより、薄膜と厚膜両方の硬化性が極めて良好となっている。さらに一般式(1)に表される長波長領域に吸収の無い光重合開始剤を40質量%以上使用し、長波長領域に吸収を有する他の光重合開始剤の使用を抑えることによって、可視領域の波長の吸収を低減しているため、硬化時の塗膜の黄変を防ぐことができる。このためインクの発色が変化することが無く、特に着色に影響を受けやすい白色顔料を用いた場合は黄変防止の効果が大きく好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの一方あるいは両方を意味する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、インクジェット法で形成された塗膜の膜厚が薄い場合、厚い場合を問わず実用上良好な硬化性を示し、硬化塗膜の硬化不足や硬化ムラが発生することがない。
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明で組み合わせて使用する光重合開始剤の一方は、一般式(1)
Figure 2006152278
(1)
(式中、Aは−O−,−CH−,−CH(CH)−,および−C(CH)−からなる群から選択されるいずれか一つを表し、R、およびRは各々独立的に水素原子、メチル基、またはトリメチルシリル基を表す。)
で表される。
一般式(1)においてAは−O−,−CH−,または−CH(CH)−であり、Rはメチル基であることが好ましい。
一般式(1)はα−ヒドロキシケトン系として分類される光重合開始剤を含んでおり、α−アミノケトン系及びアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤に比較して長波長側に大きな吸収波長が無く、硬化後に塗膜を着色させることはないが、着色剤を含む系での硬化性には不利な構造と考えられていた。
現に同じα−ヒドロキシケトン系の光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 商品名:イルガキュア184)や2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 商品名:ダロキュア1173)などあるが、実際特に薄膜において充分な硬化性を得ることは出来ていない。
しかし必ずしも理由は明確ではないが、一般式(1)で表される光重合開始剤は酸素による重合阻害を受けにくい。
特に一般式(1)の中でも、光重合開始剤として化学式(2)
Figure 2006152278
(2)
で表される2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オンが酸素による重合阻害をより受けにくく好適で、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 商品名:イルガキュア127として入手可能である。
化学式(2)で表される光重合開始剤は後述する紫外線硬化性化合物への溶解度はあまり高くはないが、特に表面硬化性が良好で、臭気が無く、無色であるため、溶解安定性が悪化しない範囲で添加量を追加し、光重合性化合物を多くして用いることができる。
一般式(1)および化学式(2)の配合量は全光重合開始剤中の40質量%以上であるが、50質量%以上であることがさらに好ましい。また添加量の上限としては90質量%に設定することが好ましく、80質量%に設定することがさらに好ましい。添加量が40質量%以上であると薄膜の塗膜硬化性が良好であり、インクジェット記録法で形成された画像に硬化ムラが発生することを防止できる。
活性エネルギー線による照射によって、硬化膜厚の異なる種々の塗膜における硬化性をより充分なものとするために本発明において一般式(1)で表される光重合開始剤と組み合わせて使用する光重合開始剤は、α−アミノケトン系またはアシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤である。
α−アミノケトン系またはアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤の量は、全光重合開始剤量の60質量%以下であり、50質量%以下であることが好ましい。添加量の下限としては10質量%に設定することが好ましく、さらに20質量%に設定することがさらに好ましい。また、全光重合開始剤量はインク全成分質量に対して5質量%〜15質量%であることが好ましい。α−アミノケトン系またはアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤の量が10質量%以上であると、厚膜及び薄膜の硬化性が良好であり好ましい。またこれら光重合開始剤の量が60質量%以下であると、一般式(1)で表される例えばイルガキュア127等の無色、無臭の光重合開始剤を40質量%以上用いて薄膜での硬化性を良好にすることができ、また容易にインクジェット法による硬化塗膜の黄変が発生しにくい光重合開始剤組成とすることができる。
また、さらにα−アミノケトン系及びアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤を加えた3種混合系は、インクジェット法によって形成された塗膜が薄い場合と、厚い場合の両硬化性がより向上するため、好ましい。この場合もα−アミノケトン系とアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤の総量は、全光重合開始剤量の60質量%以下であり、50質量%以下であることがさらに好ましい。また、全光重合開始剤量は活性エネルギー線インクジェット記録用インクの全成分質量に対して5質量%〜15質量%であることが好ましい。特に前記光重合開始剤の3種混合系においては、一般式(1)で表される化合物を40質量%〜90質量%、前記アシルホスフィンオキサイド系化合物を5質量%〜20質量%、前記α−アミノケトン系化合物を5質量%〜30質量%を含有することが好ましく、一般式(1)で表される化合物を50質量%〜90質量%、前記アシルホスフィンオキサイド系化合物を5質量%〜20質量%、前記α−アミノケトン系化合物を5質量%〜30質量%含有することがより好ましい。さらには一般式(1)で表される化合物を50質量%〜80質量%、前記アシルホスフィンオキサイド系化合物を10質量%〜20質量%、前記α−アミノケトン系化合物を10質量%〜30質量%を含有することがさらにより好ましい。
本発明で使用するα−アミノケトン系光重合開始剤としては、化合物の構造中に式(3)
Figure 2006152278
(3)
(式中R、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、または一つになって複素環を形成する飽和または不飽和のヘテロ原子含有炭化水素基を表す。)の化学構造を有し、特に、式(4)
Figure 2006152278
(4)
(式中R、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、または一つになって複素環を形成する飽和または不飽和のヘテロ原子含有炭化水素基、R、Rは炭素数1〜5のアルキル基、もしくはメチル基またはエチル基の置換基を有していても良い芳香族炭化水素基、Rは置換基を有していても良い芳香族炭化水素基を表す。)で表されるものが好適である。
α−アミノケトン系光重合開始剤の具体例としては、式(5)
Figure 2006152278
(5)
で表される2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 商品名:イルガキュア907)や、式(6)
Figure 2006152278
(6)
で表される2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 商品名:イルガキュア369)が挙げられる。添加量の増加に伴う黄色の着色が全く生じない点では式(5)で表される光重合開始剤がより好ましい。また紫外線硬化性組成物に対する溶解度があまり高くはないが、臭気が無い点においては(6)で表される光重合開始剤が好ましく、用途に応じて使い分けることができる。
また、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、化合物の構造中に式(7)
Figure 2006152278
(7)
または式(8)
Figure 2006152278
(8)
の化学構造を有し、式(9)
Figure 2006152278
(9)
(式中R、R、Rはメチル基またはエチル基を置換基として有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。)
または式(10)
Figure 2006152278
(10)
(式中R9、R10、R11はメチル基またはエチル基を置換基として有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。)
の化学構造を有することがさらに好ましい。
アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤の具体例としては、式(11)
Figure 2006152278
(11)
で表されるビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 商品名:イルガキュア819)や、式(12)
Figure 2006152278
(12)
で表される2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(BASF製 商品名:ルシリンTPO)が挙げられる。硬化性については化学式(11)で表される光重合開始剤の方が良好であるが、紫外線硬化性組成物に対する溶解性の点では、化学式(12)で表される光重合開始剤の方が好ましい。
本願発明で用いられる光重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 商品名:イルガキュア184)は、式(13)
Figure 2006152278
(13)
で表される。紫外線硬化性化合物への溶解性が高く、また硬化塗膜への着色もないため、添加量への制約が少ないが、若干臭気を有するため大量には使用できない。一般式(1)で表される一定量の光重合開始剤と、α−アミノケトン系光重合開始剤またはアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤とを併用してエネルギー線硬化性インクジェット記録用インクを作製したときに、溶解度の高くない一般式(1)の光重合開始剤、例えばイルガキュア127等を補って、さらに薄膜硬化性を向上させる目的で添加することができる。全光重合開始剤の総量の10質量%以上の添加を行うことが効果的であり、10質量%以上40質量%以下の添加が特に好ましい。特にプリントヘッドと紫外線照射ランプが隣接して、被印刷基材上をスキャンし、各色のインクの噴射による薄膜の塗膜形成後に、これに追尾して該塗膜の紫外線照射による硬化を行い、これを繰り返して薄膜の重ね合わせによる、画像形成を行うような記録方式のインクジェットプリンターに対して使用すると、薄膜の塗膜硬化性がより向上するため好ましい。
これら光重合開始剤の総使用量は一般に多いほど硬化性は良好となるが、多すぎる使用量はインク粘度の上昇、低温保存安定性不良を引き起こす。また、溶解性が良好で、粘度上昇、低温保存安定性不良を起こしにくい光重合開始剤であれば、多量に配合することは可能であるが、未反応光重合開始剤、光重合開始剤分解物による硬化塗膜の臭気の増加、硬化塗膜強度の低下などの問題がある。したがって、硬化性を良好とするためには、インク中に5〜15質量%含有させることが好ましい。さらにインクジェット記録用インクの硬化塗膜の物性に悪影響を及ぼさず、かつ良好な硬化性を実現するためには、7〜12質量%がより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクにおいては、各光重合開始剤を既述の配合範囲で混合して使用するが、光重合開始剤の総使用量については特に限定しない。通常、硬化塗膜の物性に悪影響を及ぼさないとされている上記使用総量の範囲内において、適宜添加されるが、各光重合開始剤は、紫外線硬化性組成物に対する溶解度、臭気、色などそれぞれ固有の特性を有するので、用途に応じて前述の配合範囲内で、適宜種類を組み合わせ、添加量を調整して用いることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、上記光重合開始剤の他、少なくとも着色剤、エチレン性二重結合を含有する化合物により構成されるが、硬化性を上げるための光増感剤や、表面張力を調整するためのレベリング剤、基材密着性を上げるためのカップリング剤等の添加剤を含有させることも出来る。
着色剤としては、従来インクジェット記録用インクに使用されている染料、顔料を使用することができる。例えば染料としては、アゾ染料、フタロシニン染料、アントラキノン系染料等が挙げられる。また、顔料としては、アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料及びキレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、ペリレン顔料、キナクドリン顔料、イソインドリン顔料、チオインジゴ顔料、ジオキサジン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ及び酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料などの有機顔料、酸化チタン、酸化鉄系及びカーボンブラック系等の無機顔料が挙げられる。これらの染料及び顔料は併用しても良いが、耐光性の面においては顔料を用いることが好ましい。着色剤は、インク総量の0.1〜20質量%、好ましくは2〜6質量%の範囲で用いる。
なお白色顔料としては、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、硫酸亜鉛など隠蔽力に優れる無機顔料が好適に使用される。白色顔料は隠蔽力を確保するため顔料濃度を高くして用いられることが多く、これら顔料が活性エネルギー線の一部を遮蔽するため、インクジェット法で形成された塗膜の硬化不良が発生しやすい。しかも硬化性を向上させるため光重合開始剤の添加量を増加した場合、光重合開始剤によっては硬化塗膜の黄変の問題があるが、白色の塗膜では一層着色が目立ちやすい。このため良好な硬化性を有する光重合開始剤の選定が一層重要である。
エチレン性二重結合を含有する化合物としては、硬化速度、入手のしやすさ、価格、種類の多さの点から(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。(メタ)アクリレートとしては、単官能(メタ)アクリレートや多官能(メタ)アクリレートがあり、これらは各々単独または2種類以上を任意の割合で併用して用いることができる。
本発明に使用できる単官能(メタ)アクリレートとしては例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、3−メトキシブチル、アミル、イソアミル、2−エチルヘキシル、オクチル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、トリデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ステアリル、イソステアリル、シクロヘキシル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、ノニルフェノキシエチル、グリシジル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、イソボルニル、ジシクロペンタニル、ジシクロペンテニル、ジシクロペンテニロキシエチル等の置換基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
良好な硬化性を得るためには、エチレン性二重結合を1個有する化合物の含有量は、光重合性化合物の総量に対して20質量%以下とすることが好ましい。
また、多官能(メタ)アクリレートとしては例えば、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリシクロデカンジメタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール1モルに2モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジまたはトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸(メタ)アクリレート等が挙げられる。
以上の(メタ)アクリレートの他に、更に必要に応じてウレタン(メタ)アクリルオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリルオリゴマー等のエチレン性二重結合を含有する機能性オリゴマー類を添加することも出来る。(メタ)アクリレートオリゴマーはモノマーに比較して粘度が高いため、光重合性化合物の総量に対して2〜20質量%の範囲で用いることが好ましい。
以上のエチレン性二重結合を有する化合物から、インクジェット記録法に用いたときに良好な吐出性を有し、かつ良好な硬化性、高い塗膜強度を有する活性エネルギー線硬化性組成物を形成するには、上記単官能アクリレート、二官能アクリレート、三官能以上のアクリレート、オリゴマー類等のなかから物性のバランスをとりつつ適宜組み合わせて使用する。
本発明に使用する増感剤としては、例えばトリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の、前記重合性成分と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。もちろん、上記増感剤はエチレン性二重結合を含有する化合物への溶解性に優れ、活性エネルギー線透過性を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。
また、着色剤の分散性を上げるため、分散剤を必要に応じて用いることができる。この場合、着色剤と分散剤の種類に応じて求められる最適な配合値で用いることが望ましい。
本発明において使用することができる分散剤としては、市販の顔料分散用分散剤を使用できる。中でも高分子分散剤が好ましく、揮発性有機溶剤を実質的に含まない高分子分散剤がより好ましい。具体的には、ルーブリゾール製ソルスパースシリーズ、味の素ファインテクノ製アジスパーシリーズ、ビックケミー製BYKシリーズが挙げられる。更に、必要に応じて分散助剤として顔料誘導体を使用することもできる。市販品としては、ルーブリゾール製ソルスパース5000、12000、22000などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
更に本発明の組成物には、粘度等の調整を目的として非反応性有機溶剤を用いることも出来る。有機溶剤はインク総量の70質量%まで用いることが出来るが、より好ましい使用量は50質量%以下である。本発明のインク組成物は粘度等の特性に問題がない場合は無溶剤でも使用可能であり、むしろ希釈用溶剤を実質的に含まない方が好ましい。すなわち希釈用溶剤を含まないことで、まず溶剤の乾燥工程を必要としないこと、更に残留する希釈溶剤が硬化被膜の三次元網目構造の密度を下げたり、高分子量化を妨げたりすることによって起こる耐溶剤性、耐摩耗性の低下がないこと、また残留溶剤が徐々に揮発して、人体へ悪影響をおよぼす心配もないことなどの優れた特性を発揮させることができる。但しインク組成物中には、分散剤等の添加物が有機溶剤溶液として添加される場合があり、その溶剤分は含有量で数質量%となることもあるが、これら溶剤は活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクの希釈用溶剤ではなく、含有量も少量であるので上記のような問題は発生しない。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクの製造は、例えばエチレン性二重結合を含有する化合物の一部に、着色剤、添加剤等を適正な割合で混合、混練して得られる高濃度着色剤分散液と、残りのエチレン性二重結合を含有する化合物に光重合開始剤を加えて攪拌、溶解して作製された希釈溶液とを撹拌混合することで調製することができる。
混練には、ペイントシェーカー、ボールミル、密閉式横型ビーズミル(例えばSCミル)、開放式縦型ビーズミル(例えばディスパーマット)等の分散機を用いて行うことができる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はかかる実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例中、部は質量部を表す。
(インク調製方法)
以下の実施例、比較例に使用したインクは下記の方法にて調製した。
尚、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各インクの分散剤には、高分子分散剤(味の素ファインテクノ製 商品名:アジスパーPB821)を2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亞合成製 商品名:アロニックスM−5700)中に予め30質量%溶解した分散剤溶液を使用した。
また、ホワイトインクの分散剤には、高分子分散剤(ルーブリゾール製 商品名:ソルスパース24000GR)を2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亞合成製 商品名:アロニックスM−5700)中に予め30質量%溶解した分散剤溶液を使用した。
[高濃度顔料分散液の調製]
(a.イエロー顔料分散液の調製)
直径1mmのジルコニアビーズ: 80部
イエロー顔料: 4部
(クラリアント製 商品名:Novoperm Yellow P−HG)
高分子分散剤溶液: 4部
(高分子分散剤(味の素ファインテクノ製 商品名:アジスパーPB821)を2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亞合成製 商品名:アロニックスM−5700)中に30質量%溶解した溶液)
ジプロピレングリコールジアクリレート: 32部
(MIWON製 商品名:ミラマーM−222)
以上をポリビンに入れ、ペイントシェーカーで2時間処理後、ジルコニアビーズをナイロンメッシュで取り除きイエロー顔料の高濃度顔料分散液を調製した。
(b.マゼンタ顔料分散液の調製)
直径1mmのジルコニアビーズ: 80部
マゼンタ顔料: 4部
(大日本インキ化学製 商品名:Fastgen Surer Magenta RTS)
高分子分散剤溶液: 6部
(高分子分散剤(味の素ファインテクノ製 商品名:アジスパーPB821)を2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亞合成製 商品名:アロニックスM−5700)中に30質量%溶解した溶液)
ジプロピレングリコールジアクリレート: 30部
以上をポリビンに入れ、ペイントシェーカーで2時間処理後、ジルコニアビーズをナイロンメッシュで取り除きマゼンタ顔料の高濃度顔料分散液を調製した。
(c.シアン顔料分散液の調製)
直径1mmのジルコニアビーズ: 80部
シアン顔料: 4部
(大日本インキ化学製 商品名:Fastgen Blue 5412SD)
高分子分散剤溶液: 4部
(高分子分散剤(味の素ファインテクノ製 商品名:アジスパーPB821)を2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亞合成製 商品名:アロニックスM−5700)中に30質量%溶解した溶液)
ジプロピレングリコールジアクリレート: 32部
以上をポリビンに入れ、ペイントシェーカーで2時間処理後、ジルコニアビーズをナイロンメッシュで取り除きシアン顔料の高濃度顔料分散液を調製した。
(d.ブラック顔料分散液の調製)
直径1mmのジルコニアビーズ: 80部
ブラック顔料: 4部
(三菱化学製カーボンブラック 商品名:#960)
高分子分散助剤(ルーブリゾール製 ソルスパース5000): 0.4部
高分子分散剤溶液: 8部
(高分子分散剤(味の素ファインテクノ製 商品名:アジスパーPB821)を2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亞合成製 商品名:アロニックスM−5700)中に30質量%溶解した溶液)
ジプロピレングリコールジアクリレート: 28部
以上をポリビンに入れ、ペイントシェーカーで2時間処理後、ジルコニアビーズをナイロンメッシュで取り除きブラック顔料の高濃度顔料分散液を調製した。
(e.ホワイト顔料分散液の調製)
直径1mmのジルコニアビーズ: 80部
ホワイト顔料(テイカ製酸化チタン 商品名:JR−806): 16部
高分子分散剤溶液: 2.8部
(高分子分散剤(ルーブリゾール製 商品名:ソルスパース24000GR)を2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亞合成製 商品名:アロニックスM−5700)中に予め30質量%溶解した分散剤溶液)
ジプロピレングリコールジアクリレート: 21.2部
以上をポリビンに入れ、ペイントシェーカーで2時間処理後、ジルコニアビーズをナイロンメッシュで取り除きホワイト顔料の高濃度顔料分散液を調製した。
(実施例1)
(反応性希釈モノマー組成物の調製)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート: 5部
(東亞合成製 商品名:アロニックスM−450)
エトキシ化(3モル)トリメチロールプロパントリアクリレート: 10部
(東亞合成製 商品名:アロニックスM−350)
ジプロピレングリコールジアクリレート: 33部
(MIWON製 商品名:ミラマーM−222)
イソオクチルアクリレート: 12部
(大阪有機化学製 商品名:IOAA)
変性シリコーンオイル(信越化学製 商品名:KF−351A): 0.2部
イルガキュア127: 6部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 光重合開始剤)
イルガキュア907: 4部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 αアミノケトン系光重合開始剤)
以上をポリビンに入れ、60℃で光重合開始剤を加熱溶解後、撹拌混合して反応性稀釈モノマー組成物を調製した。
(インクの調製)
前記で調製したイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)、ホワイト(W)の各顔料の高濃度顔料分散液40部と上記で調製した反応性希釈モノマー組成物の70.2部とを撹拌混合し、実施例1の光重合開始剤の組成を有するイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインク、ホワイトインクをそれぞれ調製した。
(実施例2〜7、比較例1〜11)
実施例1の光重合開始剤の組成と添加部数を表1、表2に示す組成と添加部数に換える他は実施例1と同様にして上記実施例及び比較例の各色のインクを調製した。
Figure 2006152278
Figure 2006152278
使用した光重合開始剤は以下の通りである。
Irg.127 イルガキュア127 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤)
Irg.819 イルガキュア819 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤)
Luc.TPO ルシリンTPO (BASF社製 アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤)
Irg.907 イルガキュア907 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 α−アミノケトン系光重合開始剤)
Irg.651 イルガキュア651 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 ベンジルメチルケタール系光重合開始剤)
Darocure1173 ダロキュア1173 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤)
Irg.369 イルガキュア369 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 α−アミノケトン系光重合開始剤)
Irg.184 イルガキュア184 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤)
上記のように調製した各色インクを以下の硬化性試験方法を用いて試験した。
[硬化性試験方法]
50×50mmのポリカーボネート板にインクを約6μm厚と約2μm厚となるようにスピンコートし、コンベア式紫外線照射装置で紫外線を照射する。インク塗工面を指触してタックフリーとなるまでの照射パス回数で硬化性を比較した。
(紫外線照射条件)
使用ランプ:メタルハライドランプ(日本電池製)ランプ出力:120W/cm
1パスでの照射量:0.2J/cm使用ミラー:集光型コールドミラー
[溶解安定性試験方法]
(常温溶解安定性)
インクから顔料を除いた配合物を60℃に加温し、完全に光重合開始剤を溶解させた後20℃で14日間保存し、目視により光重合開始剤の析出の有無を確認した。
○:析出物の発生がない。
△:微量ではあるが析出物が発生した。
×:容易に析出の確認をできる多量の析出物が発生した。
以上の結果を表3と表4に示す。





































Figure 2006152278
Figure 2006152278
実施例1〜7の紫外線硬化型インクジェット記録用インクは、使用している着色剤種類に係わらず、2μmの薄膜においても、6μmの厚膜においても、良好な硬化性を有することがわかる。硬化特性の判断においては、各色インクの硬化に要する照射回数が4以下である場合に、硬化特性の点で実用上問題なしとした。実施例1はIrg.907が、実施例2はIrg.369がそれぞれ40質量%含有されているため、それぞれの光重合開始剤の特性が強く出て、実施例1では、硬化時の臭気、実施例2では 塗膜の着色が発生している。硬化時の臭気は被塗布物のエージングにより大幅に低減でき、また着色については使用顔料の色調との組み合わせに留意して使用可能で、少なくとも黒色、黄色のインクについては問題がない。
また、実施例6、実施例7で明らかなように、光重合開始剤として、α−アミノケトン系化合物、及びアシルホスフィンオキサイド系化合物を併用して3成分系の光重合開始剤を用いることにより、溶解安定性、硬化時の臭気、塗膜の着色を実用可能範囲に維持しつつ、光重合開始剤の総量を増加させることができ、特に膜厚2μmの薄膜硬化性がより一層向上することがわかる。
表5に示した参考例1,2から明らかなように、実施例3、実施例4で用いた2成分系の光重合性開始剤組成のままでは、たとえ各添加量の一方または両方を増加したとしても、3成分系の光重合開始剤組成を有する実施例6、実施例7のように薄膜の硬化塗膜の硬化特性を向上させることが出来ない。さらにまた参考例2に示すように光重合開始剤の追加が溶解安定性を低下させていることがわかる。
Figure 2006152278
一方、比較例1より明らかなように、薄膜硬化性が良好であるとされている一般式(1)で示される光重合開始剤としてイルガキュア127を使用したとしても、それを単独で用いただけでは、析出するほど添加しても膜厚2μmの薄膜硬化性は一定値以上は向上しない。特に膜厚6μmの厚膜硬化性はイルガキュア127を単独で用いた場合より、むしろ比較例6や比較例8のイルガキュア127を用いない光重合開始剤組成の方が良好であることがわかる。また比較例2、3ではイルガキュア127を全光重合開始剤の30質量%に抑えたところ、薄膜の硬化特性が低下した。また比較例4〜6から明らかなようにイルガキュア127を40質量%以上使用したとしても、併用する光重合開始剤にα−アミノケトン系、またはアシルホスフィンオキサイド系のものを使用しない光重合開始剤組成では、特に薄膜の硬化性が不十分となることがわかる。さらに比較例7〜11には、イルガキュア127を用いない従来の光重合開始剤組成を使用した場合の、硬化特性を記載したが、薄膜の硬化特性が全く実施例に及ばないことが明確である。また、低着色性、低臭気のイルガキュア127を全く使用せずに従来の光重合開始剤だけで、塗膜硬化特性が良好な光重合開始剤組成とするには、結果的に臭気や着色性の強い光重合開始剤を50質量%程度添加せざるを得ないため、硬化塗膜の着色や、硬化時の臭気が発生しやすいことが表4からわかる。
表3の結果が示すとおり、本発明の光重合開始剤組成を使用した実施例の結果は、薄膜、厚膜を問わず全色において、全て紫外線照射回数が4パス以内、ほとんどは3パス以内で充分な硬化を行うことができ、実用上良好な硬化性を得ることが出来た。一方表4の結果が示す通り、比較例の結果は5パス以上の紫外線照射が必要なインクであり、特に薄膜の硬化の場合硬化性の低下が著しい。
本願発明の活性エネルギー硬化型インクジェット記録用インクは硬化特性に加えて、硬化時の臭気、硬化塗膜の着色の点でも、従来のエネルギー硬化型インクジェット記録用インクよりも優れている。すなわち、従来は硬化特性を良好に維持するために10質量%程度の光重合開始剤を添加すると、ある程度臭気や着色の問題を容認しなくてはならない傾向があったが、一般式(1)で表される光重合開始剤として、例えば低着色性、低臭気のイルガキュア127を全光重合開始剤の40質量%以上用いることにより、硬化特性を良好に維持しつつ、硬化時の臭気や硬化塗膜の着色の点をさらに改良しうるようになった。以下にこれらを説明する。
従来使用されているイルガキュア369は、良好な硬化特性を有するが、多量に使用すると硬化塗膜の着色を発生する点において、組み合わせて使用すべき顔料の色調が制約されていた。しかしイルガキュア127を併用した光重合開始剤組成を用いることにより、硬化塗膜の着色を発生しない範囲の添加量で使用しても良好な硬化特性を発揮させることができる。特に一般式(1)で表される光重合開始剤とα−アミノケトン系、及びアシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤を併用すると好ましい。
(ホワイトインクの黄色度)
以下に実施例6と比較例8の光重合開始剤組成を用いた場合の、ホワイトインクを6μmで塗工した硬化塗膜の黄色度を比較した。測定機には、エックスライト社の分光濃度計;X−Rite528を使用し、サンプルの下地には光学濃度:0.07、反射率:85.1%の白色PETを使用した。
(色彩測定結果)
実施例6の光重合開始剤組成を有するホワイトインクを用いた場合の硬化塗膜については、L=63.47、a=0.38、b=−4.76であった。
一方比較例8の開始剤組成を有するホワイトインクを用いた場合の硬化塗膜については、L=62.99、a=0−2.94、b=2.83であった。
黄味を示すb値は、測定値がプラス側に大きくなるほど黄色度がつよいことが知られている。なお、L値は明度を示し、a値は、プラスの場合赤色度、マイナスの場合緑色度を示す。
実際、比較例7、比較例8、比較例9はイルガキュア819とイルガキュア369を用いた、特許文献3に開示されている光重合開始剤組成である。薄膜の硬化特性を向上させるにはイルガキュア819とイルガキュア369の添加量を上げる必要性が明確であるが、イルガキュア369の増加は、硬化塗膜の着色を発生し、イルガキュア819とイルガキュア369の総量の増加は溶解安定性の低下を発生する。しかし上記の結果からイルガキュア127を40質量%以上用いた実施例6に示す光重合開始剤組成では、より白いホワイトインク硬化物を得ることが可能であることを示す。
なお既述した通り、着色性を有する光重合開始剤であっても、組み合わせる顔料の色調を考慮して、実際は例えば黒色インク、黄色インク等に使用することができる。
従来使用されているイルガキュア907は、良好な硬化特性を有するが、多量に使用すると硬化時に強い臭気を発生する。硬化後の塗膜にエージングを施したり、時間をおくことで硬化塗膜の臭気は消えるため、最終的な被塗布物の欠陥とはならないが、製造工程を考慮すると臭気はできるだけ少ないことが好ましい。一般式(1)で表される光重合開始剤中、例えばイルガキュア127を全光重合開始剤組成の40質量%以上使用することにより、例えばイルガキュア907を硬化時の臭気が気にならない範囲の添加量で使用して良好な硬化特性を発揮させることができる。特に一般式(1)で表される光重合開始剤とα−アミノケトン系、及びアシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤を併用する3成分系の光重合開始剤を用いると好ましい。
例えば実施例1、比較例2をみるとイルガキュア127とイルガキュア907の組み合わせが、臭気の点を別にすれば極めて良好な硬化特性を有することがわかる。ここでイルガキュア907の一部を臭気に問題が無く、かつイルガキュア127との組み合わせにおいて硬化特性が良好なアシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤に置き換えることにより、硬化時の臭気を低減し、しかも溶解安定性を実用可能範囲に抑えつつ、光重合開始剤総量を増加させることができ、硬化特性を良好とすることができる。
以下に、さらに本願発明が溶解安定性の点でも優れており、硬化特性を良好に維持しつつ溶解安定性を改良することが可能であることをしめす。さらにプリントヘッドと紫外線照射ランプが被印刷基材上をスキャンし、各色のインクの噴射毎にこれに追尾して前記被印刷基材上に着弾したインクに紫外線の照射を行うような記録方式のインクジェットプリンターに用いられたときも、本願の活性エネルギー硬化型インクジェット記録用インクが良好な硬化性を有していることを示す。
(実施例8〜10、比較例12)
既述のイエロー顔料の高濃度顔料分散液を40質量部用い、反応性稀釈モノマー組成物としては、表6にイエローインク用として示す質量部で表す組成と、表7に示す光重合開始剤の種類と質量部を用いた。その他については先の実施例、比較例と同様の手順で各実施例、比較例の光重合開始剤組成を有するイエローインクを調製した。なお0.2部添加するKF−351Aは信越化学社製のポリエーテルシリコーンオイルである。
また既述のブラック顔料の高濃度顔料分散液を22.5部用い、反応性稀釈モノマーとしては表6にブラックインク用として示す質量部で表す組成と、表7に示す光重合開始剤の種類と質量部を用いて同様に各実施例、比較例の光重合開始剤組成を有するブラックインクを調製した。
Figure 2006152278
Figure 2006152278
(実施例11〜13、比較例13)
既述のマゼンタ顔料の高濃度顔料分散液を45質量部用い、反応性稀釈モノマー組成物としては、表6にマゼンタインク用として示す質量部で表す組成と、表7に示す光重合開始剤の種類と質量部を用いた。その他については先の実施例、比較例と同様の手順で、各実施例、比較例の光重合開始剤組成を有するマゼンタインクを調製した。
また既述のシアン顔料の高濃度顔料分散液を20質量部用い、反応性稀釈モノマー組成物としては、表6にシアンインク用として示す質量部で表す組成と、表7に示す光重合開始剤の種類と質量部を用いた。その他については先の実施例、比較例と同様の手順で、各実施例、比較例の光重合開始剤組成を有するシアンインクを調製した。
以上のように調製した各光重合開始剤組成を有する各色インクについて、以下の項目で評価を行った。なお溶解安定性の評価は既述の常温による方法の他に、より厳しい低温溶解安定性も評価した。薄膜硬化性と厚膜硬化性の評価は、プリントヘッドと紫外線照射ランプが被印刷基材上をスキャンし、各色のインクの噴射毎にこれに追尾して前記被印刷基材上に着弾したインクに紫外線の照射を行い、各色のドットの重ね合わせと配列により多色の画像形成を行うインクジェット記録方式を想定し、そのようなインク吐出と紫外線照射方法により形成される、薄膜部分と厚膜部分の硬化特性に対応した評価ができるような下記の評価方法を行った。
[薄膜硬化性評価方法]
ポリカーボネート板(旭硝子製 商品名:レキサン)にインクを約2μmの厚みとなるようにスピンコータで塗布し、コンベア式紫外線照射装置(日本電池製メタルハライドランプ1灯:出力80W/cm)により、照射エネルギー0.08J/cmで紫外線を照射し、不織布(旭化成製 商品名:ベンコット)による擦り試験で表面に傷がつかなくなるパス回数を評価した。
[溶解安定性試験方法]
(低温溶解安定性)
インクから顔料を除いた配合物を60℃に加温し、完全に光重合開始剤を溶解させた後、−5℃で14日間保存後、目視により光重合開始剤の析出の有無を確認した。
○:析出物の発生がない。
△:微量ではあるが析出物が発生した。
×:容易に析出の確認をできる多量の析出物が発生した。
[厚膜硬化性評価方法]
ポリカーボネート板(旭硝子製 商品名:レキサン)にインクを約2μmの厚みとなるようにスピンコータで塗布し、コンベア式紫外線照射装置(日本電池製メタルハライドランプ1灯:出力80W/cm)により、照射エネルギー0.08J/cmで紫外線を照射(1パス)した。次に、硬化被膜の上にインクを約2μmの厚みとなるようにスピンコータで塗布し、同様な照射条件で紫外線を照射し、これを5回繰り返して約10μmの厚みの塗膜を作製した。この塗膜に同様な照射条件で紫外線を照射して、不織布(旭化成製 商品名:ベンコット)による擦り試験で表面に傷がつかなくなるパス回数を評価した。
[接着性評価方法]
カッターを用いて、塗膜面をクロス状にカットし、カットした部分にセロハンテープ(ニチバン製)を貼り、これを引き剥がすことによる塗膜の剥離状態を目視で評価した。
○:剥離しない。
△:一部剥離する。
×;完全に剥離する。
上記評価方法による結果を表8に示す。
Figure 2006152278
一般式(1)で表される光重合開始剤であるイルガキュア127を用いたインクは、薄膜の硬化塗膜においても、薄膜を紫外線照射しつつ重ね塗りした厚膜の硬化塗膜においても良好な硬化性を有する。これに対して一般式(1)で表される光重合開始剤を用いていない比較例のインクは特に薄膜の硬化塗膜の硬化性が悪い。比較例13においては薄膜の硬化特性が悪いため、スピンコータで重ね塗りをして厚膜の硬化塗膜を形成することができなかった。
種々の部分的な厚さを有する塗膜を形成した後、全体を一度に紫外線照射する硬化方法を行う、UVインクジェット記録装置に比べて、各色の吐出毎に吐出箇所を追尾して紫外線照射する硬化方法を用いるUVインクジェット記録装置では、重ね塗りのために形成される吐出毎のインク塗膜は薄いので、より薄膜の硬化性を良好にすることが必要である。
実施例8や実施例11のように一般式(1)で表される光重合開始剤と、αアミノケトン系またはアシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤を組み合わせただけでは、薄膜の硬化性を主に例えばイルガキュア127に依存しているため、薄膜の硬化特性向上にはその増量が必要となる。しかしもともとイルガキュア127の紫外線硬化性組成物に対する溶解性はあまり良好ではないため、添加量の増加は溶解安定性を低下させ、またイルガキュア127の増加によって表面の紫外線吸収量が増加するため、塗膜深部での硬化不足が発生し、実施例8、実施例11のように硬化塗膜との接着性が低下する。特に硬化塗膜が厚いときに低下しやすい。ここで実施例9、10,12、13のようにその薄膜硬化性を、硬化性能はやや劣るが紫外線硬化性組成物への溶解が極めて良好な光重合開始剤である、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニル−ケトンで補うことにより、溶解安定性や厚膜の硬化塗膜の基板との接着性を低下させることなく薄膜の硬化特性を向上させることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、インクジェット法で形成された塗膜の膜厚が薄い場合、厚い場合を問わず実用上良好な硬化性を示し、硬化塗膜の硬化不足や硬化ムラが発生することがないため、産業上有用である。



Claims (8)

  1. 着色剤、エチレン性二重結合を含有する化合物、および光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクであって、前記光重合開始剤は一般式(1)
    Figure 2006152278
    (1)
    (式中、Aは−O−,−CH−,−CH(CH)−,および−C(CH)−からなる群から選択されるいずれか一つを表し、R、およびRは各々独立的に水素原子、メチル基、またはトリメチルシリル基を表す。)
    で表される化合物と、α−アミノケトン系化合物またはアシルホスフィンオキサイド系化合物とを含有し、前記一般式(1)で表される化合物は、全光重合開始剤の40質量%以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク。
  2. 前記一般式(1)で表される化合物が、前記活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクの全光重合開始剤の50質量%以上含有される、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク。
  3. 前記α−アミノケトン系化合物と前記アシルホスフィンオキサイド系化合物の総和が、前記活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクの全光重合開始剤の10質量%以上である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク。
  4. 前記活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、光重合開始剤としてα−アミノケトン系化合物、及びアシルホスフィンオキサイド系化合物を含有する請求項3に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク。
  5. 前記光重合開始剤中に一般式(1)で表される化合物を40質量%〜90質量%、前記アシルホスフィンオキサイド系化合物を5質量%〜20質量%、前記α−アミノケトン系化合物を5質量%〜30質量%含有する請求項4に記載の活性エネルギー線硬化性インクジェット記録用インク。
  6. 前記活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、光重合開始剤として、全光重合開始剤量の10質量%以上の1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニル−ケトンを含有する請求項3に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク。
  7. 前記一般式(1)で表される化合物は、式(2)
    Figure 2006152278
    (2)
    で表される化合物である請求項1から6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク。
  8. 前記着色剤が白色顔料である請求項4または5に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク。



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