JP2006151654A - シート材収納カセット及びそれを備える画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 装置本体への収容時に負荷を抑制しつつ円滑なギア連結が可能なシート材収納カセット及びそれを備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】 押し上げ部材17の先端部17aが被係合孔83に対してクリアランスをもって係合しており、かつ、駆動ギア82は、第1弾性片85の爪部85aによって底面16から浮いた状態となっている。つまり、押し上げ部材17及び用紙押圧板15がこれ以上、下方に移動できなくても、駆動ギア82、中間ギア81及び入力ギア80を、用紙押圧板15の押し下げ方向に回転させることができる。
【選択図】 図7
Description
なお、本発明でいう「シート材」には被記録媒体としての用紙やOHPシートなどの他、被記録媒体以外のシート材、例えば紙幣などであってもよい。
また、「シート材収納カセット」は、画像形成装置(プリンタ、ファクシミリ装置や、プリンタ機能及びスキャナ機能等を備えた複合機など)の本体にシート材を供給するためのものに限らず、例えば紙幣等のシート材をカウントするための装置に設けられるものであってもよい。また、それらの装置本体に対して引き出し可能なものであれば当該装置本体に対して離脱できるものであっても、離脱できないものであってもよい。
なお、本発明でいう「ギア」は、上記駆動ギアであっても、或いは、その駆動ギアと直接または間接的に連結された最上段のギアであってもよい。
本構成では、例えば、シート材収納カセットを装置本体から引き出しとき、装置本体側の出力ギアと、シート材収納カセット側のギア(本発明の「駆動ギア」とは限らず、出力ギアと駆動ギアとの間のギアであってもよい)との連結が解除され、これにより、載置板は収納部の底面に近接した最下点に変位する。つまり、載置板はこれ以上、下降できない状態となる。そして、シート材収納カセットを装置本体に収容位置まで再挿入するとき、出力ギアと、上記シート材収納カセット側のギアとの歯先が干渉する。この際、載置板を下降させる回転方向に上記ギアが強制的に回転されても、逆回転許容手段によって駆動ギアの回転が許容される。従って、駆動ギア等への負荷が軽減され寿命低下を抑制できる。
本構成によれば、シート材収納カセットの収容時における歯先干渉を解消するために、駆動ギアに載置板を更に下降させる回転方向に力が加わっても、回動部を回動させることなく、駆動ギアだけを付勢手段の付勢力に抗して回転させることができる。従って、駆動ギア等に対する負荷が軽減され寿命低下を抑制できる。また、付勢手段によってクリアランスに基づくガタツキを防止できる。
本構成によれば、付勢手段を弾性突起とした構成であるから、付勢手段としてバネ等を利用する構成に比べて構造が簡単になる。また、弾性突起を駆動ギアに一体的に形成すれば部品点数を減らすことができる。
本発明によれば、駆動ギアと回転部とは係止突起及び係止凹所によって駆動ギアの回転軸方向における位置決めがされており、係止突起は、載置板を上昇させる回転方向における後方から係止凹所に係止されている。従って、載置板を下降させる回転方向に駆動ギアが回転される場合、係止突起を有する駆動ギアのみを回転させることができる。なお、この回転後、係止突起が係止凹所から完全に離脱せず回転軸方向における位置決め機能を維持する構成が望ましい。
回動部の係合部が平板状をなす場合、駆動ギアの被係合部は、その駆動ギアの回転中心側よりも歯が形成された外周側の方が幅広のスリット形状することが望ましい。
本発明では、装置本体側の出力ギアと連結されるギアの歯先は、載置板を上昇させる際の当該ギアの回転方向前面側が切り欠かれて尖小化されている。従って、出力ギアとの連結の際、出力ギアと上記ギアとの歯先が干渉する場合でも、出力ギアの歯先が、尖小化されたギアの歯先の前面に沿って案内され円滑に両ギアを噛合させることができる。
画像形成装置では、シート材の補充作業などシート材収納カセットの着脱が頻繁にされるので、本発明の適用は特に有効である。
本発明では、画像形成装置本体側の出力ギアの歯先は、載置板を上昇させる際の当該ギアの回転方向後面側が切り欠かれて尖小化されている。従って、シート材収納カセット側のギアとの連結の際、当該ギアと出力ギアとの歯先が干渉する場合でも、上記ギアの歯先が、尖小化された出力ギアの歯先の後面に沿って案内され円滑に両ギアを噛合させることができる。なお、上記請求項6のシート材収納カセットの構成を採用すれば、より円滑に両ギアを噛合させることができる。
1.本実施形態の全体構成
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタを示す要部側断面図である。また、図2は、給紙カセット9部分について図1とは反対側から見た要部側断面図である。このレーザプリンタ1は、本体ケーシング2と、その本体ケーシング2内に収容される、シート材としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5(本発明の「画像形成手段」に相当)などを備えている。
本体ケーシング2の一方側の側壁には、後述するプロセスカートリッジ20を着脱するための着脱口6が形成されており、その着脱口6を開閉するためのフロントカバー7が設けられている。このフロントカバー7は、その下端部に挿通されたカバー軸(図示せず)に回動自在に支持されている。これによって、フロントカバー7をカバー軸を中心として閉じると、図1に示すように、フロントカバー7によって着脱口6が閉鎖され、フロントカバー7をカバー軸を支点として開くと(傾倒させると)、着脱口6が開放され、この着脱口6を介して、プロセスカートリッジ20を本体ケーシング2に対して着脱させることができる。
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、引き出し可能に装着される給紙カセット9(本発明の「シート材収納カセット」に相当)と、給紙カセット9の前端部の上方に設けられる分離ローラ10および分離パッド11と、分離ローラ10の後側(分離パッド11に対して用紙3の搬送方向上流側)に設けられる給紙ローラ12とを備えている。また、フィーダ部4は、分離ローラ10の前側上方(分離ローラに対して用紙3の搬送方向下流側)において対向配置される紙粉取りローラ8と、その紙粉取りローラ8に対向配置される対向ローラ13とが設けられている。なお、上記分離ローラ10、分離パッド11、給紙ローラ12、紙粉取りローラ8及び対向ローラ13等が、本発明の「搬送手段」に相当する。
画像形成部5は、スキャナ部19、プロセスカートリッジ20、定着部21などを備えている。
(a)スキャナ部
スキャナ部19は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、図示しないレーザ光源、回転駆動されるポリゴンミラー22、fθレンズ23、反射鏡24、レンズ25および反射鏡26などを備えている。レーザ光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、鎖線で示すように、ポリゴンミラー22で偏向されて、fθレンズ23を通過した後、反射鏡24によって光路が折り返され、さらにレンズ25を通過した後、反射鏡26によってさらに光路が下方に屈曲されることにより、プロセスカートリッジ20の後述する感光ドラム29の表面上に照射される。
プロセスカートリッジ20は、スキャナ部19の下方において、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されている。このプロセスカートリッジ20は、筐体として、上フレーム27と、この上フレーム27と別体に形成されて、上フレーム27と組み合わされる下フレーム28とを備えている。また、プロセスカートリッジ20は、筐体内に、像担持体としての感光ドラム29、帯電手段としてのスコロトロン型帯電器30、現像カートリッジ31、転写手段としての転写ローラ32、およびクリーニングブラシ33を備えている。
なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合され、また、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。トナーの平均粒径は、約6〜10μmである。
なお、転写後に感光ドラム29上に残存する転写残トナーは、現像ローラ41に回収される。また、転写後に感光ドラム29上に付着する用紙3からの紙粉は、クリーニングブラシ33によって回収される。
定着部21は、プロセスカートリッジ20の後側に設けられ、定着フレーム48と、その定着フレーム48内に、加熱ローラ49および加圧ローラ50とを備えている。
(1)ギア機構
図3,4は、給紙カセット9を図1と同側面側から見た斜視図及び側面図である。図3,4に示すように、カセットケース9aの右側面には、給紙カセット9が本体装置1a内に収容された状態(図1に示す状態)でその装置本体1a側の出力ギア72と連結する入力ギア80と、その入力ギア80と噛合する中間ギア81(減速ギア)と、駆動ギア82とが回転可能に設けられている。入力ギア80は全体として円盤状の歯車である。中間ギア81は入力ギア80と噛合する円盤状の大歯車81aと、その大歯車81aより径小の円盤状の小歯車81bとが同軸上において一体的に形成されている。駆動ギア82は、全体として扇形をなし、この中点82aを中心に回転可能に設けられ、円弧状部分の周面に歯が形成され、この歯が中間ギア81の小歯車81bと噛合している。
図5,6は、駆動ギア82と押し上げ部材17とを組み付けた状態を示す斜視図である。
(a)駆動ギア
駆動ギア82には、図4,5に示すようにも、上記押し上げ部材17の押し上げ方向の後端部側に径方向に沿ったスリット状の被係合孔83(本発明の「被係合部」に相当)が貫通形成されている。また、駆動ギア82には、カセットケース9aの右側壁に貫通形成された扇形状の挿入孔9c(図2参照)に挿入され、上記被係合孔83の下面に連なる受け部84が駆動ギア82の回転中心軸方向に沿って突設されている。受け部84には、先端部が受け部84の下面より下方に突出するように屈曲した爪部85aを有する第1弾性片85(本発明の「弾性突起、付勢手段」に相当)と、先端部が受け部84の上面より上方に突出するように屈曲した爪部86aを有する第2弾性片86(本発明の「係止突起」に相当)とが一体的に設けられている。なお、第1弾性片85及び第2弾性片86は、受け部84の突出端をスリット状に切り欠いて形成されている。
押し上げ部材17は、図5,6に示すように、金属製であって、全体としてL字状の平板形状をなし、カセットケース9aの底面16において給紙カセット9の引き出し方向に直交する方向に沿って横たわるように配されている。この押し上げ部材17は、上記挿入孔9cに挿入される側の先端部17a(本発明の「係合部」に相当)が駆動ギア82の被係合孔83に挿入される。また、押し上げ部材17のうち上記先端部17aの近傍には、係止凹所91が貫通形成されており、駆動ギア82を組み付けた状態で、上記第2弾性片86の爪部86aが上記押し上げ方向における後面側から係止する。これにより、駆動ギア82と押し上げ部材17とを、それらの回転中心方向において位置決めした状態で組み付けることができる。
さて、例えば図2に示すように用紙押圧板15が供給位置にある状態で、用紙補充等のために給紙カセット9を装置本体1aから引き出した場合、出力ギア72と入力ギア80との連結(噛み合い)が解除される。これにより、用紙押圧板15の自重によって下降し、これに伴い押し上げ部材17が伏臥姿勢方向に回動するとともに、入力ギア80、中間ギア81及び駆動ギア82が押し上げ部材17の押し上げ動作時とは逆方向に回転する。そして、最終的には、押し上げ部材17が伏臥姿勢となり、用紙押圧板15が載置位置に戻る。
図7に示すように、出力ギア72の各歯先72aは、駆動モータによる駆動時の回転方向、即ち、用紙押圧板15を押し上げる回転方向(同図で紙面時計回り)の後面側が切り欠かれて尖小化されている。換言すれば、各歯先72aは、上記押し上げ回転方向の後面側よりも前面側の方が突出するように、出力ギア72の径方向に対して傾斜した傾斜面になっている。
(1)上述したように、給紙カセット9を装置本体1aから引き出した状態では、押し上げ部材17が伏臥姿勢となり、用紙押圧板15が載置位置に戻る。従って、押し上げ部材17は底面16と当接して伏臥姿勢も下方に傾斜することはできず、これに伴って、用紙押圧板15も載置位置よりも下方に移動することはできない。そして、給紙カセット9を装置本体1aに再装着するとき、図7(A)に示すように、出力ギア72と入力ギア80との歯先72a,80a同士が干渉することがある。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)逆回転許容手段の他の構成としては、例えば押し上げ部材17が上記伏臥姿勢にある状態で、その当接部17bとそれに対向する底面16との隙間(クリアランス)を設けて、その隙間に付勢手段(弾性部材等)を配する構成であってもよい。但し、この構成では当接部17bの回転ストロークが駆動ギア82の回転ストロークよりも大きくなるため、上記隙間を大きくとる必要があり、装置の小型化等を考慮すれば、上記実施形態の構成の方が望ましい。なお、上記実施形態の構成と本変形例(1)との組み合わせによる構成であっても勿論よい。
1a…装置本体(供給対象の装置本体)
3…用紙(シート材)
5…画像形成部(画像形成手段)
8…紙粉取りローラ
9…給紙カセット(シート材収納カセット)
9a…カセットケース(筐体)
9b…内部(収納部)
10…分離ローラ(搬送手段)
11…分離パッド(搬送手段)
12…給紙ローラ(搬送手段)
13…対向ローラ(搬送手段)
15…用紙押圧板(載置板)
16…底面(収納部の底面)
16a…第3弾性片(付勢手段)
17…押し上げ部材(回動部)
17a…先端部(係合部)
72…出力ギア
72a,80a…歯先
80…入力ギア(出力ギアと連結されるギア)
82…駆動ギア
83…被係合孔(被係合部)
85…第1弾性片(弾性突起、付勢手段)
86…第2弾性片(係止突起)
91…係止凹所
Claims (8)
- シート材を収納し、供給対象の装置本体に引き出し可能に収容されるシート材収納カセットにおいて、
前記シート材を収納する収納部が形成された筐体と、
前記シート材が載置され、前記収納部の底面に対して昇降可能に配される載置板と、
前記載置板を上昇させる上昇手段と、を備え、
前記上昇手段は、
前記装置本体に収容された状態で当該装置本体側の出力ギアと直接又は間接的に連結され、当該出力ギアからの駆動力を受けて回動するとともに被係合部が形成された駆動ギアと、
前記被係合部と係合する係合部を有し、前記出力ギアからの駆動力を受けて回動する前記駆動ギアの回動に伴って前記載置板を上昇させる回動部と、
前記装置本体への収容時に、当該駆動ギアが前記載置板を上昇させる方向とは逆方向へ回動することを許容する逆回転許容手段と、を備えることを特徴とするシート材収納カセット。 - 前記被係合部は、前記駆動ギアの回転中心から反れた位置に形成されるとともに、前記係合部と、前記駆動ギアの回転方向においてクリアランスをもって係合し、
前記逆回転許容手段は、
前記載置板が最下点に位置した状態で、前記駆動ギアを、前記載置板を上昇させる回転方向に付勢する付勢手段と、前記被係合部と、を備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載のシート材収納カセット。 - 前記付勢手段は、前記駆動ギアを基端としてその回転軸方向に沿って突設された弾性突起を有し、
前記弾性突起は、前記載置板が最下点に位置した状態で、前記収納部の底面に対して弾性的に接触することを特徴とする請求項2に記載のシート材収納カセット。 - 前記回動部には、前記載置板を上昇させる回転方向における後面に係止凹所が形成され、
前記駆動ギアには、その回転軸方向に沿って突設され、先端部が前記上昇させる回転方向における後方から前記係止凹所に係止される係止突起が設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のシート材収納カセット。 - 前記係合部は、平板状をなし、
前記被係合部は、前記駆動ギアにおいてその径方向に沿った開口形状をなし、かつ、前記回転方向における幅が前記駆動ギアの回転中心側よりも歯が形成された外周側の方が広く形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のシート材収納カセット。 - 前記出力ギアと連結されるギアの歯先は、当該ギアについて前記載置板を上昇させる回転方向前面側が切り欠かれて尖小化されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のシート材収納カセット。
- 前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載のシート材収納カセットと、
前記シート材収納カセットの駆動ギアと直接又は間接的に連結される出力ギアと、
前記シート材収納カセットの載置板に載置されたシート材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送されたシート材に画像を形成する画像形成手段と、を備えた画像形成装置。 - 前記出力ギアの歯先は、当該出力ギアについて前記載置板を上昇させる回転方向後面側が切り欠かれて尖小化されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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