JP2006151555A - 家庭用エレベータの開閉扉における施錠装置 - Google Patents

家庭用エレベータの開閉扉における施錠装置 Download PDF

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Abstract

【課題】家庭用のエレベータの停電時等の緊急時において、昇降体に搭乗している人の手動操作で、昇降路に設けた外扉の電気錠を解錠して脱出できるように構成する。
【解決手段】昇降路に設けた外扉6と、昇降路の第一、第三部位3、5の前縦枠部材7、12とのあいだに電気錠30を設け、該電気錠30のソレノイドを備えたアクチュエータ駆動軸に、ロック片30aを支持するロック片作動体を連結ピンを介して連結し、該連結ピンに解錠ユニット36を連繋し、解錠ユニット36の解錠プレートを、内扉15の内側から挿入した操作ロッドにより強制変位させてロック片作動体を変位せしめ、電気錠30を解錠する構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、二階、三階建て等の一般住宅に設けられる家庭用エレベータの開閉扉における施錠装置の技術分野に属するものである。
近年、一般住宅に家庭用エレベータを設け、高齢者や障害のある人が階下と階上とのあいだを自由に行き来できるようにして、快適な生活環境を提供できるようにすることが提唱されている。このような家庭用エレベータにおいても、故障や停電等の非常事態に対する備えが必要となる。
このようなものとして、家庭用エレベータが設置された住宅の玄関等の出入り口部に昇降体(かご)内から解錠操作できる施錠装置を設ける一方、出入り口部における映像を昇降体内で表示できる表示装置と、昇降体内から保守員への連絡ができる連絡手段とを設けて、昇降体内に搭乗している人以外に住宅内に人がいなくても、外部の保守員を住宅内に誘導し、該保守員によって昇降体内から脱出できるように構成したものが提唱されている(特許文献1)。
ところが、前記従来例は、外部から保守員を呼んで対処するようにしたことに基づく提案であるため、脱出するまでに長い時間がかかってしまうという問題があり、改善が求められている
ところで、昇降体と昇降路とには、昇降体の停止位置で乗降するための内扉と外扉とがそれぞれ設けられている。そして、これら扉体のうち、外扉は閉鎖することに伴い施錠される構成となっており、外扉と昇降路とのあいだに設けられる施錠具としては、昇降体の作動操作に連動して施錠−解錠する電気錠を用いることが提唱される。その場合、前記非常時には、電気錠が閉鎖したままとなり、このようになると、昇降体内に搭乗者が閉じ込められてしまうことが考えられる。
そこで、電気錠に予め手動で解錠するための手動解錠装置を設けて、停電等の非常時でも保守員を呼び出すことなく昇降体から脱出できるようにすることが考えられる。そして、このような電気錠の手動解錠装置としては、電気錠の閉鎖側に操作部を設け、該操作部を閉鎖側から開放側に押し操作することに基づいて電気錠を解錠する構成としたものが提唱されている(特許文献2)。
特開平10−218518号公報 実願平7−25174号公報
しかるに、前記特許文献2のような手動解錠装置付きの電気錠を、家庭用エレベータの外扉と昇降路とのあいだに設けて、昇降体の中に閉じ込められた人が電気錠を手動解錠して脱出できるように構成するには、外扉に設けられる電気錠の操作部を、内扉の内側から操作するようにしなければならず、一枚扉に設けられた電気錠の構成をそのまま用いることには問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、住宅内の階下と階上とを連通して設けた昇降路内を昇降する昇降体を備えてなる家庭用エレベータにおいて、昇降体に設けた内扉を、昇降体が予め設定される停止位置に位置することで昇降路に設けた外扉に連動せしめ、内扉と外扉とを一体に開閉揺動するよう構成し、外扉と昇降路とのあいだに設けた電気錠は、内扉の内側から手動解錠するための非常脱出装置が設けられているものである。
そして、このようにすることにより、昇降体の内側から手動で電気錠を解錠することができて、昇降体からの脱出を容易に図ることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、電気錠は、突出して昇降路に係止するロック片を扉面に沿って没入自在に支持する施錠位置と、前記ロック片を開閉方向揺動自在に支持する解錠位置とに変位するロック片作動体と、該ロック片作動体を施錠位置と解錠位置とに変位せしめるソレノイドとを備えて構成し、非常脱出装置は、ロック作動体を内扉の内側から解錠位置に変位させるように構成されているものであり、このようにすることにより、別途非常時用のバッテリを用いる必要がなく、簡単、かつ、安価な構成とすることができる。
請求項3の発明は、請求項2において、非常脱出装置を、施錠位置のロック片作動体に当接する当接片を備え、ロック作動体の変位方向に移動自在な状態で外扉の内側面に設けられる解錠体と、昇降体の予め設定される停止位置で内扉の前記解錠体対向部位に形成される貫通孔と、該貫通孔から挿入される操作ロッドとを備えて構成し、操作ロッドの前記貫通孔挿入先端部を解錠体に形成された係合部に係合せしめて解錠体を作動させることにより、作動ロッドが解錠位置に変位するように構成したものであり、このようにすることにより、解錠体の厚さを薄くできて、コンパクト化を果せる。
請求項4の発明は、請求項3において、解錠体には、ロック作動体を解錠位置に変位せしめる作動をガイドするガイド体が設けられているものであり、このようにすることにより、解錠体による解錠操作を操作性よく行うことができる。
請求項5の発明は、請求項3または4において、解錠体の係合部は、操作ロッドの先端が係合する係合孔で構成されているものであり、このようにすることにより、一層のコンパクト化を果せる。
請求項1の発明とすることにより、昇降体の内側から手動で電気錠を解錠することができて、昇降体からの脱出を容易に図れる。
請求項2の発明とすることにより、別途非常時用のバッテリを用いる必要がなく、簡単、かつ、安価な構成とすることができる。
請求項3の発明とすることにより、解錠体の厚さを薄くできて、コンパクト化を果せる。
請求項4の発明とすることにより、解錠体による解錠操作を操作性よく行うことができる。
請求項5の発明とすることにより、一層のコンパクト化を果せる。
つぎに、本発明の実施の形態について、図1〜12の図面に基づいて説明する。
図面において、1は二階建住宅室内の例えば玄関ホールに設けられた家庭用のエレベータであって、該エレベータ1は、最大乗員二名のコンパクト化された構成となっている。前記エレベータ1を構成する昇降路2は、一階床部から二階天井部に至る部位が連通する上下方向に長い矩形状に形成されており、下側から順に一階の空間(階下空間)に面する第一部位3、一階と二階のあいだの天井部空間に面する第二部位4、二階の空間(階上空間)に面する第三部位5のそれぞれに分割された構成となっている。そして、第一、第三部位3、5については、躯体(住宅)の壁面を一側面として利用し、三方を面板により覆蓋する構成となっている。
一階の空間に面する第一部位3の前側面には外扉6が設けられるが、該外扉6は、第一部位3を構成する一対の左右側片3a、3bのうち、右側側片3bの前縁部に蝶番6aを介して支持されており、外扉6の左側縁部を戸先として前後方向に開閉するように構成されている。ここで、第一部位3の上下方向長さは、標準的な住宅の一階床面から一階天井面までの長さよりも短く寸法設定されており、該第一部位3を一階床面に設置固定したとき、上縁部は一階天井面と同じかそれよりも低位に位置するように寸法設定されている。
そして、第一部位3の一対の左右側片部3a、3bには、前後端縁部に位置して、前後一対の縦枠材(以降、前枠材、後枠材)7、8が設けられており、左右に位置する後縦枠材8の内側面には、内方に突出する前後一対の突片により構成される第一、第二ガイド片8a、8bが一体に形成されている。さらに、後縦枠材8の後方に位置する第二ガイド片8bの突出先端部には、後方に延出する突片により構成される第三ガイド片8cが一体形成されている。
一方、左右の前縦枠材7には、内方に突出形成された突片7aの基端部と先端部とから後方に延出された突片により構成される第四、第五ガイド片7b、7cとが一体形成されている。さらに、左側片部3aの前枠材7には、前端縁から内方に向けて突出する突片により第六ガイド片7dが一体形成されている。
一方、第二部位4は、第一部位左右側片部3a、3bに連結される左右一対の左右側片部4a、4bと、左右側片部4a、4bの前端縁部を連結する前パネル体4cとを備えて構成されている。そして、第二部位4の上下長さ寸法は、標準的な二階床面高さから第一部位3の上下長さを差し引いた長さ寸法と同じかそれよりも長く、標準的な天井高さから第一部位3の上下長さを差し引いた長さ寸法に、一階天井面から二階床面までの長さ寸法、即ち一階天井部の高さ寸法を加えた長さと同じかそれよりも短い長さ寸法に設定されている。
また、第二部位左右側片部4a、4bの前後端縁部は、前記第一部位左右側片部3a、3bと同様の構成となっており、前後に一対の縦枠材9、10が一体的に連結されている。そして、前後の縦枠材9、10には、前記第一部位3の前後縦枠材8、9と同様に構成されており、第一部位前縦枠材7の突片7aおよび第一〜第六ガイド片8a、8b、8c、7b、7c、7dに上下方向に連続(連通)する状態で、突片9aおよび第一〜第六ガイド片10a、10b、10c、9b、9c、9dがそれぞれ形成されている。
二階の空間に面する第三部位5は、第二部位左右側片部4a、4bに連結される左右一対の左右側片部5a、5bを備えて構成されている。そして、左右側片部5a、5bの前端縁部に外扉6が設けられるが、該外扉6は、前記第一部位3に設けられる外扉6と同様の構成であって、右側縁部が蝶番6aを介して右側片部5bに枢支され、左側縁部を戸先として前後方向に開閉するように構成されている。ここで、第三部位5の上下方向長さは、標準的な住宅の二階床面から二階天井面までの長さよりも短く寸法設定されており、左右側片部5a、5bの上端部と二階天井面とのあいだに、後述する駆動ボックス11を配設するスペースが確保できる高さになるように構成されている。
そして、前記一対の左右側片部5a、5bは、前記第一、第二部位3、4と略同様の構成となっており、前後端縁部に上下方向を向く前後一対の縦枠材12、13とを備えて構成されている。これら前後の縦枠材12、13は、それぞれ前記第一、第二部位3、4を構成する各縦枠材7、8、9、10と同様のものとなっており、第一、第二部位縦枠材7、8、9、10の突片7a、9aおよび第一〜第六ガイド片8a、8b、8c、10a、10b、10c、7b、7c、7d、9b、9c、9dに上下方向に連続(連通)する状態で、突片12aおよび第一〜第六ガイド片13a、13b、13c、12b、12c、12dがそれぞれ形成されている。
一方、14は昇降路2内を上下移動するボックス状に形成された昇降体(エレベータケージ)であって、該昇降体14は上下片部14a、14b、そして、左右側片部14c、14d、さらには、後側片部14eにより囲繞される構成となっている。これら各片部14a、14b、14c、14d、14eは、それぞれ昇降路2を構成する前記第一、第二、第三部位3、4、5の内側面に近接対向する寸法に設定されている。そして、後側片部14eと左右側片部14c、14dの後端縁部との連結部、即ち、昇降体14の後方に位置する左右二つの隅部は、R状に折曲形成された連結枠材14fにより一体的に連結されている。また、左右側片部14c、14dの前端縁部には、それぞれ前枠材14gが設けられており、これら前枠材14gのうち、右側前枠材14gに、昇降体14の前側片を構成する内扉15の右側端縁部が上下方向に複数配される蝶番15aを介して連結されており、内扉15の左側縁部が前記右側縁部を基準として前後方向に揺動することで、昇降体14の開閉をするように設定されている。
そして、内扉15には連結受け部15bが設けられる一方、第一、第三部位3、5に開閉自在に設けられた外扉6には連結ピン6bが設けられており、昇降体14が一階部位、あるいは、二階部位の予め設定される停止位置である第一、第二停止位置においてそれぞれ停止したとき、連結ピン6bが内扉15の扉面に沿って設けられた連結受け部15bに左右方向移動自在な状態で嵌入するように設定されており、これによって、内扉15と外扉6との連結がなされて一体に開閉揺動するように構成されている。
そして、昇降体14の後方に位置する左右の隅部に配された連結枠材14fには、上下方向複数箇所に位置して、各部位3、4、5の第一、第二ガイド片8a、8b、10a、10b、13a、13bに案内される第一ガイドローラ16が左右方向外方に向けて突出する状態で回転自在に設けられている。さらに、連結枠材17fには、上下方向複数箇所に位置して、第三ガイド片8c、10c、13cに案内される第二ガイドローラ17が後方に向けて突出する状態で回転自在に設けられている。また、左右の前枠材14gの前端面には、上下方向複数箇所に位置して、第四、第五ガイド片7b、7c、9b、9c、12b、12cに案内される第三ガイドローラ18が前方に向けて突出する状態で回転自在に設けられている。これによって、昇降体15を平面視したとき、昇降体17の四隅部位(各コーナー部)に、第一〜第三ガイドローラ16、17、18がそれぞれ配されるように構成されている。そして、第一〜第三ガイドローラ16、17、18が第一〜第五ガイド片8a、8b、8c、7b、7c、10a、10b、10c、9b、9c、13a、13b、13c、12b、12cによる移動案内を受けることにより、昇降体15は前後方向の動きを規制され(振れ止めされ)、および、左右方向の動きを規制され(振れ止めされ)た状態で昇降路2を上下昇降動するように設定されている。
また、昇降体14の内扉15の戸先側端面には、上下方向複数箇所に位置して、左側に突出する第四ガイドローラ19が設けられており、該第四ガイドローラ19は、第六ガイド片7d、9d、12dと突片7a、9a、12aの先端部により構成される第七ガイド片とのあいだに嵌入して移動案内を受けるように設定されている。一方、第一、第三部位3、5の第六ガイド片7d、12dには、昇降体14が一階または二階の第一、第二停止位置において停止した状態の第四ガイドローラ19の前方への揺動を許容するための切り欠き(図示せず)が形成されている。これによって、昇降体14の内扉15は、昇降体14の上下昇降動に際しては、第六ガイド片7d、9d、12dと突片7a、9a、12aによる移動案内を受けることにより前後方向への揺動(開放揺動)を規制され、昇降体14の第一、第二停止位置においては、切り欠きを介して前方への開放揺動が許容されるように設定され、内扉15を閉鎖姿勢に保持するための手段を不要にするように構成されている。
一方、前記駆動ボックス11には、図示しないブレーキ装置を備えた開閉機20と、三本のベルト体21が前後方向に並列して巻装された巻装装置22とが左右方向に並んで設けられている。前記開閉機20は、駆動軸20aを前方に向けて突出する状態で配設されており、該駆動軸20aと巻装装置22の回転軸22aとが同方向を向いて互いに平行状に配設され、これらのあいだが図示しない連結手段を介して連動連結されている。前記巻装装置22は、回転軸22aに一体的に外嵌される巻装体22bに、前後方向に並列して三本のベルト体21の基端部が巻装されており、これらベルト体21のそれぞれの巻き出し端部は、昇降体14の上片部14aに一体的に連結され、これによって、ベルト体21が昇降体14を吊持するように構成されている。そして、開閉機20が正逆回転駆動することに基づいて巻装装置22の回転軸22aが正逆回転することにより、ベルト体21が巻装体22bから巻き取り、巻き出しされ、これに基づいて昇降体14は上下に昇降動し、前述した一階に面する第一停止位置と、二階に面する第二停止位置とのあいだを連絡するように設定されている。
ここで、前記三本のベルト体21のうち、前後方向中央に位置するベルト体21aは、予め弛みを設けて昇降体14に連結されており、通常の使用時では、前後一対のベルト体21が昇降体14を吊持して上下昇降動せしめ、中央のベルト体21aは昇降動に関与しないようにすることにより、中央のベルト体21aは、前後のベルト体21の何れかが切断した場合に昇降体14を吊持する緊急吊持体として機能するように構成されている。尚、21bは、中央のベルト体21aの弛みを吸収するための弾機である。
また、21bは、巻装装置22のベルト体21巻き出し部に設けられた弛み検知装置であって、該弛み検知装置21bは、前後のベルト体21の緊張状態が変化することに基づいて検知信号を出力して、開閉機20の駆動を緊急停止するように構成されている。
尚、前記開閉機20は、前述したように、ブレーキ装置を備えて構成されており、通常の使用状態では、開閉機20の駆動状態に基づいてブレーキ装置を開放、または、制動状態に自動的に切り換えるように設定されている。そして、駆動時ではブレーキ装置を解放状態として昇降体14を上下昇降動をせしめ、駆動停止時ではブレーキ装置を制動状態として昇降体14の停止姿勢を保持するように設定されている。そして、停電や故障が生じた場合に、開閉機20はブレーキ装置が制動状態となったままとなり、昇降体14が第一、第二停止位置以外の位置で停止状態となることがある。そこで、本実施の形態の開閉機20は、ブレーキ装置を構成するブレーキ軸23に連繋するブレーキレバー24が設けられており、該ブレーキレバー24を手動操作することにより、ブレーキ装置を制動状態から解放状態に切り換えることができるように構成されている。そして、ブレーキレバー24の操作に基づく手動によるブレーキ解放を行うことにより、昇降体14は、開閉機20に連動連結された巻装装置22の回転軸22aに内装された調速機により調速された状態で自重降下をし、これによって、昇降体14が一階に面する第一停止位置に停止するように構成されている。
つまり、ブレーキレバー24はL字形状に形成されており、該ブレーキレバー24の一側片24aの先端部がブレーキ軸23に一体的に連結されている。そして、前記ブレーキレバー24は、一側片24aがブレーキ軸23の直上方向に延出し他側片24bが後方に延出する制動姿勢では、ブレーキ装置を制動状態とし、前記制動姿勢から下方揺動した解放姿勢では、前記制動状態からブレーキ軸23が回転せしめられて、ブレーキ装置を解放状態とするように設定されている。
そして、前記ブレーキレバー24の他側片24bの先端部(ブレーキレバー先端部)24cには、保持用ワイヤ25の基端部が連結されており、該保持用ワイヤ25の先端部25aは、駆動ボックス11の後端部上方に設けた第一方向転換ローラ11aを経由して前方に延出され、弾機25bを介して駆動ボックス11の前端部上方に固定されている。これによって、ブレーキレバー24は、弾機25bの付勢力を受ける状態で制動姿勢を保持するように設定されている。
一方、ブレーキレバー他側片24bの先端部24cには、第一作動ワイヤ26の基端部が連結されており、該作動ワイヤ26の先端26aは、駆動ボックス11の後端部下方に設けた第二方向転換ローラ11bを経由して前端部下方に引き回されており、駆動ボックス11の前面11cから前方に引き出された部位が第一操作部26bとして引き出され、該第一操作部26bの引き出し端部にリング状の第一把持具26cが連結されている。尚、前記第一作動ワイヤ26は、駆動ボックス11に設けられた前後一対の支持片11d、11eを貫通して前方に引出されており、これら支持片11d、11e間に位置する第一作動ワイヤ26の外周には、支持片11d、11eによる移動規制を受ける状態でアウターワイヤ26dが外嵌されている。
そして、第一把持具26cを把持し、前記弾機25bの付勢力に抗して前方に引っ張り操作することに基づいて、ブレーキレバー24を下方揺動させて、ブレーキを解放することができるように設定されている。
一方、第一作動ワイヤ26の第二方向転換ローラ11b巻回部位には、第二作動ワイヤ27の基端部が連結されており、該第二作動ワイヤ27の先端部は、第二方向転換ローラ11bから該第二方向転換ローラ11bの支持片11f、駆動ボックス下片11gを貫通して、第二操作部27aとして直下方向に自然垂下する状態で延出するように設定されている。
また、前記昇降体14の後側片部14eには、左側における上下二箇所にワイヤ案内体28が設けられており、該ワイヤ案内体28に設けられたループ状の挿通部28aに、前記下方に自然垂下する第二操作部27aが移動自在に挿通されるように位置設定されている。そして、下方に引き出された第二操作部27aは、第一停止位置に位置する昇降体14の下方において上方に向けて湾曲状に折り返されて上側を向くように引き回されている。
さらに、昇降体後側片部14eには、右側下方に位置して昇降体14の内外を貫通する矩形状の貫通孔に嵌着される状態で収容ボックス29が一体的に設けられている。そして、前記昇降体後側片部14eの後方において折り返し状に引き回されて上側を向く第二操作部27aは、収容ボックス29の下片から収容ボックス29内に引き出されている。尚、第二作動ワイヤ27は、駆動ボックス支持片11fと収容ボックス29の下片とのあいだにおいてアウターワイヤ27bが外嵌しており、該アウターワイヤ27bは、前記支持片11fと収容ボックス下片29aによる支持を受けており、後述するように、第二作動ワイヤ27が引き操作されたときにアウターワイヤ27bのワイヤ長の規制をすることで、第二作動ワイヤ27のアウターワイヤ27bに対する相対移動が可能となるように設定されている。
さらに、収容ボックス29内に引き込まれた第二操作部27aの引き出し端部27cには、T字形状の第二把持具27dが一体的に連結されている。
そして、第二把持具27dを把持し、前記弾機25bの付勢力に抗して上方に引っ張り操作することに基づいて、アウターワイヤ27bに対して第二操作部27aが相対移動してブレーキレバー24を下方揺動させ、ブレーキ装置を開放することができるように設定されている。
さらに、第二操作部27aの全長は、図1に示すように、昇降体14が一階に面する第一停止位置に位置しているときに、上側への折り返し部となる湾曲状部が収容ボックス29より下方位置で、しかも、一階床面よりは上方となる位置となるような長さに設定されている。そして、昇降体14が第一停止位置と第二停止位置とのあいだを変位する場合に、第二操作部27aの繰り出し量(アウタワイヤ27bの長さ)は変化することがなく、第二操作部27aの収容ボックス29から引き出された引き出し端部27cが昇降体14とともに一体的に上下変位するように構成されている。これによって、昇降体14上下変位に合わせて昇降体14の背後に引き回されている第二作動ワイヤ27は、湾曲状となる折り返し位置が上下変位するが、このとき、ワイヤ案内体28の挿通部28aを相対移動する状態でガイドを受けていて、第二作動ワイヤ27が昇降路内で引っ掛かる等して自然垂下状態が損なわれることなく維持されて、もって、第二操作部27cの引き操作が損なわれることがなく、昇降体14の停止位置にかかわらずブレーキ装置を解放し続けることができるように構成されている。
そして、搭乗者がいない状態で停電等になった場合では、居住者が二階から第一操作部26bを引き操作することにより、昇降体14を第一停止位置に位置させることができる。これに対し、人が昇降体14の中に閉じ込められてしまったような場合では、図8に示すように、昇降体14の中に設けられた収容ボックス29を開放し、第二把持具27dを上方に引き上げるように操作すればよく、このようにすることで、第二操作部27aがアウターワイヤ27bに対して相対移動する状態で引き操作されて、ブレーキ装置を解放することができ、昇降体14内の人が自分で昇降体14を所定の停止位置にまで位置させることができるように構成されている。
尚、ブレーキレバー24は、第一、第二操作部26b、27aの引っ張り操作を継続しているあいだはブレーキ開放状態となっており、第一、第二操作部26b、27aの引き操作を解除することにより、弾機25bの付勢力を受けて制動姿勢に復帰するように設定されている。このため、昇降体14内で緊急停止してしまったような場合、搭乗者は第二把持具27dを介した第二操作部27aの引き操作を、昇降体14が第一位置に達するまで継続する必要があるが、この場合に、第二操作部27aは、引き出される姿勢が維持されており、かつ、アウターワイヤ27bの長さが一定であるため、昇降体14のブレーキ装置からの距離が変化するものでありながら引き操作量を一定とすることができ、第二操作部27aの引き操作を継続して行う作動を容易に行うことができて、操作性よく昇降体14を第一位置に位置させることができる。
ところで、本実施の形態の家庭用のエレベータ1において、昇降体14が第一、第二何れかの停止位置に停止したとき、昇降路2に配される外扉6と昇降体14に配される内扉15とは、前述したように、一体に開閉作動するように構成されており、一、二階にそれぞれ配される各外扉6は、昇降路2を構成する第一、第三部位3、5の左側片3a、5aとのあいだに設けた電気錠30により施錠されるように設定されている。
前記電気錠30は、各外扉6の戸先側板厚内に内装されており、これら各電気錠30は、外扉6の戸先側端面から退避自在に突出するロック片30aが、昇降路第一、三部位3、5の左側片3a、5a側の縦枠体3c、5cに配された錠受け孔3d、5dに係脱自在に係止することにより、昇降路2と外扉6とを施錠−解錠するように構成されている。そして、前記ロック片30aは閉鎖側(内側)に面する側面が、突出端部ほど開放側(外側)に位置する傾斜面30bに形成されているとともに、ロック片30aの基端部は、後述するように、支持ボディ31の戸先側端面に左右方向への移動が自在で、かつ、開閉方向(内外方向)への揺動が自在な状態で支持されている。
前記支持ボディ31には、図示しないロック片作動体が内装されており、該ロック片作動体によりロック片30aの基端部を支持する設定となっている。前記ロック片作動体は、ロック片30aの基端部を支持する位置を左右方向に変位することにより、ロック片30aの支持状態を変えるように設定されている。つまり、ロック片作動体は、外扉6の戸先側(左側)の施錠位置に位置してロック片30aを支持する場合では、ロック片30aを、錠受け孔3d、5dに係止させる突出姿勢(図8の実線)と、図8の一点鎖線で示すように戸尻側(右側)に退避して錠受け孔3d、5dとの係止を解除させる退避姿勢とに変姿可能(左右方向移動自在)な状態となるように支持している。また、ロック片作動体が前記施錠位置の右方の解錠位置に位置してロック片30aを支持する場合では、ロック片30aを、図8の二点鎖線で示すように、外扉6と内扉14との開閉方向(内外方向)に揺動自在となるように支持している。
そして、ロック片作動体は、支持ボディ31の戸尻側端部に位置して、開閉方向(内外方向)に貫通し、かつ、左右方向に長く開設された貫通孔31aに移動自在に挿通する連結ピン32に連繋されている。そして、連結ピン32が貫通孔31a内において左右方向に変位することに伴い、ロック片作動体を施錠位置と解錠位置とに変位せしめるように設定されている。
一方、33は、支持ボディ31の戸尻側に設けられるアクチュエータであって、該アクチュエータ33は、ソレノイドを備えて構成されている。前記アクチュエータ33の駆動軸33aは、戸先側に突出して配設されており、ソレノイドに通電がなされることに基づいて、所定のストロークを存して戸尻側に変位するように設定されている。そして、前記駆動軸33aの突出端部に、内外一対の作動アーム34の基端部が連結されており、これら作動アーム34の先端部は、支持ボディ31に内外方向を向いて貫通する連結ピン32の貫通両端部に、それぞれ連結ピン32に対し抜け止め状、かつ、相対移動が規制される状態で連結されている。さらに、作動アーム34の基端部には、アクチュエータ33の戸先側端面33bと左右方向の間隙を存して対面する折曲片部34aが形成されており、該折曲片部34aとアクチュエータ戸先側端面33bとのあいだに、作動アーム34を戸先側に押圧する付勢弾機34bが設けられている。
このように構成された電気錠30において、ソレノイドが非励磁状態(非通電状態)にある場合では、連結ピン32は、付勢弾機34bの付勢力を受ける状態で戸先側に位置しており、これによって、連結ピン32に連繋されたロック片作動体は施錠位置に位置しており、ロック片30aを、前述したように、突出姿勢と退避姿勢とに変姿可能な状態となるように設定されている。
これに対し、ソレノイドに通電がなされて励磁した場合(通電状態、励磁状態)では、駆動軸33aが前記所定のストロークだけ戸尻側に退避することに基づいて、作動アーム34を介して連結ピン32を戸尻側に変位せしめ、これによって、連結ピン32に連繋されたロック片作動体を解錠位置に位置せしめるように設定され、該変位に伴いロック片30aを、前述したように、内外方向に揺動可能な状態とするように設定されている。
尚、33cは、アクチュエータのケーシングであって、該ケーシング33cのの戸先側端縁部には戸先側に突出して支持ボディー31に固定される固定支持片33dが形成されており、該固定支持片33dを支持ボディー31に固定することにより、支持ボディー31とアクチュエータ33とのあいだに位置ズレが生じないようにしている。
このように構成された電気錠30を備えたエレベータ1の外扉6において、ソレノイへの通電がなく非励磁状態にあるとき、ロック片30aは前記突出姿勢を保持するように設定されており、開放している外扉6を内扉15とともに閉鎖するような場合では、ロック片30aの傾斜面30bが第一、第三部位3、5の縦枠体3c、5cの前端部に当接して押圧されることにより、次第に退避姿勢に変姿しながら錠受け孔3d、5dに至り、そして、錠受け孔3d、5dの孔縁から凹部に落ち込むことで突出姿勢に復帰して、錠受け穴3d、5dと係止することにより、外扉6の施錠がなされるように設定され、該施錠状態が保持されるように構成されている。
一方、昇降体14に搭乗するべく図示しない操作スイッチを操作して、所定の停止位置に昇降体14が停止したような場合に、電気錠30のソレノイドに通電がなされて励磁状態となり、該ソレノイドの励磁によって、駆動軸33aが所定のストロークだけ戸尻側に変位するように設定されている。そして、駆動軸33aの前記変位に基づいて、連結ピン32を介してロック片作動体を解錠位置に変位せしめ、ロック片30aを開閉方向の揺動が自在な状態とするように設定されている。
ここで、第一、第三部位3、5の前縦枠材7、12に形成された第六ガイド片7d(12d)は、外扉6の戸先側に近接対向するように配設されているが、該第六ガイド片7dには、外扉6を常時開放側(外方)に押しやるために弾機35aにより外側に付勢された押圧体35が設けられている。そして、外扉6が閉鎖して、電気錠30のロック片30aが錠受け穴3d、5dに係止する施錠状態では、押圧体35は外扉6の対応箇所に形成された凹部6dに弾機35aの付勢力に抗して嵌入するように設定されている。
これによって、前述したように、施錠状態においてソレノイドが励磁されてロック片30aが開閉方向揺動自在になることに伴い、押圧体35が弾機35aの付勢力により外扉6を開放側に押しやり、これによって、ロック片30aは錠受け孔3d、5dの孔縁によって閉鎖方向側に押しやられる状態で揺動変姿をして、錠受け孔3d、5dとの係止解除(解錠)をし、もって、外扉6の自動的な開放がなされるように設定されている。
ところで、前述のように構成された電気錠30は、停電等の非常時では解錠できないことになるが、本発明では非常脱出装置としての解錠ユニット36が設けられており、手動による電気錠30の解錠ができるように構成されている。これによって、停電や故障等の非常時において、前述したように開閉機20のブレーキ装置を解放する操作を前記手順に基づいて行い、昇降体14を第一停止位置に停止させた後、電気錠30を手動により解錠することにより、昇降体14に搭乗している人が、自らの操作に基づいて昇降体14から緊急脱出できるように構成することができ、これによって、外部から保守員を呼ぶ等の手間や面倒をかけることがなく、操作性を向上することができる。
前記外扉6の内側面6cには、電気錠30の連結ピン32配設部位に対向して左右方向所定長さに設定された貫通孔6eが開設されている。ここで、前記貫通孔6eは、アクチュエータ駆動軸33aがソレノイドの励磁により変位する所定のストローク(変位ストローク)よりも左右方向に長く形成されている。そして、外扉内側面6cの貫通孔6e形成部位を覆うようにして前記解錠ユニット36が設けられている。
前記解錠ユニット36を構成する解錠プレート(本発明の解錠体に相当する)37は、外扉内側面6cに沿って積層状に配されるように構成されており、外扉6の戸先側となる端縁部に、外側に向けて折曲された当接片37aが形成されている。前記当接片37aは、外扉内側面6cに開設された貫通孔6eを貫通して電気錠30が配設される板厚内に延出するように配設されている。さらに、解錠プレート37の戸尻側端部には、後述する操作ロッド38が嵌入して解錠プレート37に係合するべく、本発明の係合部に相当するロッド貫通孔37bが開設されている。
39は解錠プレート37の板厚よりも僅かに厚い板材で形成された第一支持プレートであって、該第一支持プレート39には、解錠プレート37を内嵌する矩形状の貫通孔39aが開設されている。前記貫通孔39aの左右方向長さは、解錠プレート37の左右方向長さに、アクチュエータ駆動軸33aの前記所定の変位ストロークを加えた長さよりも長く形成されている。そして、前記第一支持プレート39に積層される第二支持プレート40は、解錠プレート37に開設されたにロッド貫通孔37bに連通する貫通孔40aが、前記ロッド貫通孔37bの左右長さよりも長い左右長さを存して形成されている。
そして、第一、第二支持プレート39、40そして解錠プレート37を積層した状態とし、前述したように、解錠プレート37の折曲片37aを外扉貫通孔6eに差し込むようにして外扉6の内側面6cに螺子36cを用いて固定することにより、解錠ユニット36が外扉内側面6cに固定されている。
前記固定状態において、解錠プレート37は、外扉内側面6cと第二支持プレート40のプレート面とのあいだに摺動自在な状態で挟持状に支持され、第一支持プレート39の貫通孔39aの左右幅内において移動するように設定されている。このとき、第二支持プレート貫通孔40aは、解錠プレート37のロッド貫通孔37bと連通状に位置するように設定されている。さらに、解錠プレート37の上下縁部には、第一支持プレート39の貫通孔39aの上下の孔縁39bが近接対向しており、これら上下の孔縁39bは、解錠プレート37が左右方向に変位するときに、解錠プレート37の上下縁部の移動規制をしつつ解錠プレート37の移動をガイドするように設定されている。
さらに、前記解錠ユニット36の取り付け状態において、解錠プレート37の当接片37aは、外扉6の板厚内に挿入して電気錠30配設部位側に延出しており、ロック片作動体が連繋されている連結ピン32に干渉するように配設されているが、当接片37aは、ソレノイドの非励磁状態における連結ピン32、即ち、ロック片作動体が施錠位置に位置するときの連結ピン32に対し戸先側から当接するように設定されている。
また、昇降体14側に設けられる内扉15には、昇降体14が第一停止位置または第二停止位置に停止したとき、解錠ユニット36に対向する部位に位置し、該解錠ユニット36の第二支持プレート貫通孔40a、解錠プレートロッド貫通孔37bとに連通する操作孔15cが内外方向貫通状に形成されているが、該貫通孔15cの左右幅は、前記アクチュエータ駆動軸33aの変位ストロークよりは大きい長さに設定されている。
そして、本実施の形態では、停電等の非常時において、開閉機20のブレーキ装置を解放することで昇降体14を予め設定される第一停止位置に停止せしめた状態で、電気錠30の手動解放を行うことになるが、解錠ユニット36は、一、二階に面する外扉6のそれぞれに取付けられている。
前記解錠ユニット36により電気錠30を解錠する場合では、昇降体14内に収容されている丸棒状の操作ロッド38を取り出し、該操作ロッド38の先端を、内扉15に開設された貫通孔15c、これに連通する解錠ユニット36の第二支持プレート貫通孔40cを介して解錠プレートロッド貫通孔37bに挿し込み、該挿し込んだ操作ロッド38の挿し込み先端部を、ロッド貫通孔37bの戸尻側孔縁37cに引っ掛けて、該引っ掛けた状態のまま解錠プレート37を戸尻側(右側)に変位させることにより、当接片37aが連結ピン32を戸尻側に強制変位するように設定されている。これによって、ロック片作動体が連結ピン32野変位により強制的に解錠位置に変位し、もって、ロック片30aが内外方向揺動自在となり、押圧体35の押圧力に基づいて錠受け孔3dとの係止を解除して、外扉6が開放されるように設定されている。
因みに、前記操作ロッド38は、前記第二把持具27dが収容される収容ボックス29内等、昇降体14内の通常時では邪魔にはならないが緊急時に手にしやすい箇所に配設されている。
尚、昇降体14に人がいない状態で電気錠30が電気的に解錠されなくなったような場合、外扉6の外側からの解錠が要求されるが、この場合、薄板状の操作具を、外扉6の戸先と縦枠体3c、5cとのあいだに挿し込み、ロック片30aの内側の傾斜面30bに押し当てて、前方に引出すようにすることで解錠することができる。
また、41は、第一、第三部位3、5の縦枠体3c、5cに設けられた閉鎖確認検知スイッチであって、該閉鎖確認検知スイッチ41は、電気錠30のロック片30aが係止する錠受け孔3d、5dに設けられ、外扉6が閉鎖されて電気錠30による施錠がなされたことを検知するように構成されている。
つまり、錠受け孔3d、5dには、ロック片30aに干渉しない部位に位置してマイクロスイッチ41aが設けられており、該マイクロスイッチ41aの切り換えアーム41bは、錠受け孔3d、4d内に配設されたバネ付き丁番41cの一方の羽根体41dにより常時押圧されていて、該押圧状態ではスイッチOFFとなるように構成されている。そして、バネ付き丁番41cは、電気錠30のロック片30aが突出姿勢となって錠受け孔3d、5dに係止することに伴い、ロック片30aの突出先端部が切り換えアーム41bを押圧している羽根体41dを溝奥側に押圧し、これによって、マイクロスイッチ41aの切り換えアーム41bの押圧解除がなされて、マイクロスイッチ41aをスイッチON状態に切り換えるように設定され、該マイクロスイッチ41aのスイッチ切り換えに基づいて、外扉6の施錠を確認できるように構成されている。
このように構成することにより、電気錠30による施錠の確認が誤作動なく確実に行うことができ、昇降体14の円滑な上下昇降がなされるように構成されている。
叙述の如く構成された本形態において、エレベータ1は、図示しない操作スイッチの操作に基づいて巻装装置22によるベルト体21の巻き取り、巻き出しがなされ、これによって、昇降体14が昇降路2内を上下昇降動して一階と二階の第一、第二停止位置とのあいだ連絡をする。このものにおいて、昇降体14に人が搭乗している状態において、停電や故障等により、外扉6と昇降路2とのあいだに設けた電気錠30の電気的な解錠が不可能になってしまった場合では、内扉15の内側から手動操作できる非常脱出装置としての解錠ユニット36が設けられているので、昇降体14の内部から電気錠30を手動で解錠することができて、昇降体14からの脱出を容易に行うことができ、もって、操作性の優れたエレベータ1とすることができる。
しかもこのものにおいて、電気錠30は、ラッチ片30aと錠受け孔3d、5dとの係止を解除するべくロック片作動体を内扉15の内側から手動により作動せしめることにより解錠する構成であって、別途バッテリ等の電源を用意する必要がなく、簡単、かつ、安価な構成で昇降体14からの脱出を可能とすることができる。
さらにこのものでは、解錠ユニット36を、解錠プレート37と、第一、第二支持プレート39、40を用いて構成したので、解錠ユニット36の内外方向の厚さを薄くでき、内扉15と外扉6とのあいだに大きなスペースを確保することなく設けることができて、コンパクト化を果せる。
また、このものにおいて、解錠ユニット36は、第一支持プレート39に開設した貫通孔39aの上下縁部39bが解錠プレート37の変位をガイドする構成となっているので、操作性よく解錠操作を行うことができる。
そのうえ、このものにおいて、解錠プレート37の操作ロッド38を係合させる係合部としてロッド貫通孔37aを形成する構成としたので、解錠ユニット36を一層薄型とできて、さらなるコンパクト化を果すことができる。
図1(A)、(B)はそれぞれ家庭用エレベータの前方部位を切り欠いた正面図、側面図である。 家庭用エレベータの平面断面図である。 家庭用エレベータの要部拡大平面図である。 内扉と外扉とを開放した家庭用エレベータの要部拡大平面図である。 図3のX−X断面図である。家庭用エレベータの要部拡大平面断面図である。 図6(A)、(B)はそれぞれ開閉機の前方部位を切り欠いた正面時、図6(A)の側面図である。 図1(A)の要部拡大図である。 図2の要部拡大図である。 図9(A)、(B)はそれぞれ電気錠の平面図、正面図である。 図10(A)、(B)、(C)はそれぞれ電気錠の一部の側面図、平面図、正面図である。 図11(A)、(B)は、それぞれ解錠ユニットの平面図、正面図である。 図12(A)、(B)はそれぞれ昇降路の錠受け孔部位を説明する平面断面図、側面図である。
符号の説明
1 エレベータ
2 昇降路
3 第一部位
6 外扉
11 駆動ボックス
14 昇降体
15 内扉
20 開閉機
21 ベルト体
22 巻装装置
23 ブレーキ軸
24 ブレーキレバー
26 第一作動ワイヤ
27 第二作動ワイヤ
30 電気錠
31 支持ボディ
32 連結ピン
33 アクチュエータ
34 作動アーム
35 押圧体
36 解錠ユニット
37 解錠プレート
38 操作ロッド
39 第一支持プレート
40 第二支持プレート
41 閉鎖確認検知スイッチ

Claims (5)

  1. 住宅内の階下と階上とを連通して設けた昇降路内を昇降する昇降体を備えてなる家庭用エレベータにおいて、昇降体に設けた内扉を、昇降体が予め設定される停止位置に位置することで昇降路に設けた外扉に連動せしめ、内扉と外扉とを一体に開閉揺動するよう構成し、外扉と昇降路とのあいだに設けた電気錠は、内扉の内側から手動解錠するための非常脱出装置が設けられている家庭用エレベータの開閉扉における施錠装置。
  2. 請求項1において、電気錠は、突出して昇降路に係止するロック片を扉面に沿って没入自在に支持する施錠位置と、前記ロック片を開閉方向揺動自在に支持する解錠位置とに変位するロック片作動体と、該ロック片作動体を施錠位置と解錠位置とに変位せしめるソレノイドとを備えて構成し、非常脱出装置は、ロック作動体を内扉の内側から解錠位置に変位させるように構成されている家庭用エレベータの開閉扉における施錠装置。
  3. 請求項2において、非常脱出装置を、施錠位置のロック片作動体に当接する当接片を備え、ロック作動体の変位方向に移動自在な状態で外扉の内側面に設けられる解錠体と、昇降体の予め設定される停止位置で内扉の前記解錠体対向部位に形成される貫通孔と、該貫通孔から挿入される操作ロッドとを備えて構成し、操作ロッドの前記貫通孔挿入先端部を解錠体に形成された係合部に係合せしめて解錠体を作動させることにより、作動ロッドが解錠位置に変位するように構成した家庭用エレベータの開閉扉における施錠装置。
  4. 請求項3において、解錠体には、ロック作動体を解錠位置に変位せしめる作動をガイドするガイド体が設けられている家庭用エレベータの開閉扉における施錠装置。
  5. 請求項3または4において、解錠体の係合部は、操作ロッドの先端が係合する係合孔で構成されている家庭用エレベータの開閉扉における施錠装置。
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