JP2006151322A - 船外機の操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最大回転量が1回転を超えて設定されるステアリングホイールのストッパ機構においても、小型・軽量化を確保するようにした船外機の操舵装置を提供する。
【解決手段】ステアリングホイールに接続されるステアリング軸(18)と、ステアリング軸に平行して配置される従動軸(54)と、ステアリング軸から外方に突出させられる少なくとも1個の突起(58)と、従動軸に突起と係合するように形成された複数個の凹部(60)と、従動軸から外方に突出させられるストッパ(62)と、突起を複数個の凹部に順次係合させてステアリング軸の回転を従動軸に減速して伝達する減速機構(56)と、および減速機構によってストッパがその係止位置まで回転させられたとき、ステアリングホイールの回転を係合を介して規制するストッパ機構(20)と、を備えるように構成する。
【選択図】図4

Description

この発明は、船外機の操舵装置、より詳しくは、船外機の操舵装置におけるステアリングホイールのストッパ機構に関する。
従来、船体の操縦席に配置されたステアリングホイールを船外機の操舵機構にプッシュプルケーブルなどを介して接続し、ステアリングホイールの回転を操舵機構に伝達することによって船外機の操舵を行うようにした操舵装置が広く知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記した従来技術に係る操舵装置にあっては、ステアリングホイールと操舵機構が機械的に接続されていることから、船体や船外機の大きさ、あるいは船速などの走行状態によってステアリングホイールの操作荷重が変動し、常に良好な操作フィーリングを得ることができるとは限らなかった。
そのような不具合を解決するため、近年、ステアリングホイールと操舵機構の機械的な接続を断つようにした操舵装置も提案されている。具体的には、船外機の操舵軸にアクチュエータを接続すると共に、ステアリングホイールの回転角を検出する回転角センサを設け、かかる回転角センサの検出値に基づいて前記アクチュエータの駆動を制御するようにした技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平8−324494号公報(段落0019、図1、図2など) 特開2002−187597号公報(段落0011,0025,0027、図1など)
ところで、特許文献2に記載されるようなステアリングホイールと操舵機構の機械的な接続を断つ構造とした場合、船外機の最大操舵角に応じてステアリングホイールの回転を規制するストッパ機構が必要となる。そのストッパ機構は、通常、船外機の最大操舵角まで操舵させるのにステアリングホイールを1回転を超えて回転させるように、即ち、ステアリングホイールの最大回転量が例えば2回転あるいは3回転となるように設定される。このようなストッパ機構においては、ステアリングシャフトから減速機構を介して回転させられるような別のシャフトを設け、そのシャフトにストッパを設けてステアリングホイールの回転を規制するのが一般的である。
しかしながら、ステアリングホイールの最大回転量が大きく設定されるにつれて減速機構のサイズや重量も増大し、減速機構を含むストッパ機構も大型・重量化するという問題があった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、ステアリングホイールの最大回転量が1回転を超えて設定される場合において、ステアリングホイールのストッパ機構の小型・軽量化を確保するようにした船外機の操舵装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、船体の操縦席に配置されたステアリングホイールの回転角を検出し、前記検出された回転角に基づいて操舵用アクチュエータを駆動して船外機を操舵する船外機の操舵装置において、前記ステアリングホイールに接続される回転軸と、前記回転軸に平行して配置される従動軸と、前記回転軸から外方に突出させられる少なくとも1個の突起と、前記突起と係合するように前記従動軸に形成された複数個の凹部と、前記従動軸から外方に突出させられるストッパと、前記突起を前記複数個の凹部に順次係合させて前記回転軸の回転を前記従動軸に減速して伝達する減速機構と、および前記減速機構によって前記ストッパがその係止位置まで回転させられたとき、前記ステアリングホイールの回転を前記係合を介して規制するストッパ機構と、を備えるように構成した。
また、請求項2にあっては、前記突起と前記凹部の数がそれぞれ、前記ステアリングホイールの最大回転量に基づいて設定されるように構成した。
また、請求項3にあっては、さらに、前記従動軸に設けられた、前記ステアリングホイールの最大回転量に基づいて設定される形状を有するカムと、および前記カムの形状に応じて前記従動軸を安定な回転位置に付勢する付勢機構と、を備えるように構成した。
請求項1に係る船外機の操舵装置にあっては、ステアリングホイールに接続される回転軸に平行して配置される従動軸と、回転軸から外方に突出させられる少なくとも1個の突起と、突起と係合するように従動軸に形成された複数個の凹部と、従動軸から外方に突出させられるストッパと、突起を複数個の凹部に順次係合させて回転軸の回転を従動軸に減速して伝達する減速機構と、および減速機構によってストッパがその係止位置まで回転させられたとき、ステアリングホイールの回転を係合を介して規制するストッパ機構と、を備えるように構成した、換言すれば、ステアリングホイールのストッパ機構を回転軸に形成された突起や従動軸に形成された凹部およびストッパのような簡易な形状から構成すると共に、回転軸の回転に対して従動軸を間欠的に回転させて減速するように構成したので、ステアリングホイールの最大回転量が1回転を超えて設定される場合において、減速機構の大型化を防止することができ、よってストッパ機構の小型・軽量化を確保することができる。
また、請求項2に係る船外機の操舵装置にあっては、突起と凹部の数がそれぞれ、ステアリングホイールの最大回転量に基づいて設定されるように構成したので、上記した効果に加え、ステアリングホイールの最大回転量の設定を変更するときも、ストッパ機構の一部、即ち、突起あるいは凹部の少なくともいずれかの変更で足り、よって容易に対応できる。
また、請求項3に係る船外機の操舵装置にあっては、さらに、従動軸に設けられた、ステアリングホイールの最大回転量に基づいて設定される形状を有するカムと、およびカムの形状に応じて従動軸を安定な回転位置に付勢する付勢機構と、を備えるように構成したので、突起と凹部が係合しない間も従動軸は不要に回転せず、よって減速機構は、より確実に突起を複数個の凹部に順次係合させて回転軸の回転を従動軸に減速して伝達することができる。また、ステアリングホイールの最大回転量の設定を変更するときも、ストッパ機構の一部、即ち、カムの形状の変更で足り、よって容易に対応できる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る船外機の操舵装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る船外機の操舵装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は船外機を示す。船外機10は、図示の如く、船体12の後尾のトランサムに装着される。
船体12の操縦席前方のダッシュボード14には、操縦者によって回転操作自在なステアリングホイール16が配置される。ステアリングホイール16はステアリング軸(回転軸)18に接続される。ステアリング軸18には、ストッパ機構20および回転角センサ22が備えられる。ストッパ機構20は、後述の如く、ステアリング軸18(即ち、ステアリングホイール16)の回転を船外機10の最大操舵角に対応した最大回転量で停止させる。また、回転角センサ22はステアリング軸18の回転角に応じた信号を出力する。
船外機10は、その上部にエンジン24を備える。エンジン24は火花点火式のガソリンエンジンである。また、エンジン24の付近には、マイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(以下「ECU」という)26が配置される。ECU26には、上記した回転角センサ22の出力が入力される。
一方、船外機10の下部には、プロペラ30が配置される。プロペラ30は、エンジン24の出力が伝達されて回転し、船体12を前進あるいは後進させる推力を生じる。
また、船外機10は、操舵軸(以下「スイベルシャフト」という)32に接続された操舵用電動モータ(アクチュエータ)34を備える。ECU26は、回転角センサ22の出力に基づいて操舵用電動モータ34の駆動を制御してスイベルシャフト32を回転させ、船外機10を操舵する。
尚、船体12のダッシュボード14には、ステアリングホイール16の他、シフトチェンジ指示や速度調整指示などを入力するレバー類が配置される。また、船外機10には、シフトチェンジ指示に応じてシフト機構を動作させるアクチュエータや、速度調整指示に応じてエンジン24のスロットルバルブを開閉するアクチュエータなどが設けられるが、それらは本願の要旨と直接の関係を有しないので、いずれも図示を省略する。
図2は、図1に示すスイベルシャフト32付近の拡大部分断面図である。
図2に示す如く、船外機10は、船体12に固定されるスターンブラケット36を備える。スターンブラケット36には、チルティングシャフト38を介してスイベルケース40が取り付けられる。また、スイベルケース40の内部には、前記したスイベルシャフト32が鉛直軸回りに回転自在に収容される。
スイベルシャフト32の上端は、マウントフレーム42を介して船外機10のフレームに固定される。また、スイベルシャフト32の下端も、図示しない連結部材を介して船外機10のフレームに固定される。尚、具体的には、マウントフレーム42のシャフト部がスイベルシャフト32を構成する。
スイベルケース40の上部には、前記した操舵用電動モータ34が配置される。操舵用電動モータ34の出力軸は、減速ギヤ機構44を介してマウントフレーム42に接続される。即ち、操舵用電動モータ34を駆動することにより、その回転出力が減速ギヤ機構44を介してマウントフレーム42に伝達され、よって船外機10がスイベルシャフト(マウントフレーム42のシャフト部)32を回転軸として左右に(鉛直軸回りに)操舵される。尚、船外機10の最大操舵角は、左操舵30度、右操舵30度の計60度である。
図3は、図1に示すストッパ機構20付近の拡大断面図であり、図4は、図3のIV−IV線拡大断面図である。以下、図3以降を参照し、ストッパ機構20について詳説する。
図3および図4に示すように、ストッパ機構20は、前記したステアリングホイール16に接続されるステアリング軸18、ステアリング軸18に平行して配置される従動軸54、およびステアリング軸18の回転を従動軸54に減速して伝達する減速機構56からなる。
図3および図4に示すように、ステアリング軸18には、ステアリング軸18の円周面から外方に突出させられる1個の突起58が設けられる。従動軸54には、図4によく示すように、突起58と係合するように形成された複数個、具体的には4個の凹部60、従動軸54から外方に突出させられるストッパ62、および従動軸54の軸方向から見て略四角形の形状を有するカム64が設けられる。また、図3に示すように、凹部60、ストッパ62およびカム64は従動軸54において軸方向に並列に配列されると共に、従動軸54と一体的に回転する。尚、図3においては前記した回転角センサ22のみを模式的に示した。
図4に示すように、カム64の近傍には付勢機構66が配置される。付勢機構66は一端が図示しないストッパ機構20のケースの一部に固定される、例えば樹脂材からなる弾性体68を備え、弾性体68の他端はリング70を介してカム64に当接される。即ち、カム64はその回転位置に応じて付勢機構66により紙面左側に付勢され、よって従動軸54は安定な回転位置に固定される。換言すれば、カム64に付勢機構66による付勢力が作用するため、カム64の形状に応じて従動軸54は安定な回転位置に固定される。付勢機構66のより具体的な動作については後述する。尚、リング70は付勢機構66がカム64になめらかに作用するように弾性体68の他端に回転自在に取付けられるものである。
図5は、図4に示すストッパ機構20、減速機構56および付勢機構66の動作を経時的に示す説明図である。
同図において(a)は、ステアリングホイール16(即ち、ステアリング軸18)が反時計回り(左)に最大限に回転された状態を示す図である。(a)の状態において、図示の如く、ストッパ62はステアリング軸18に当接する係止位置にある。また、ステアリング軸18に形成された突起58と、従動軸54に形成された4個の中の1個の凹部60は、係合状態にある。即ち、(a)は、ストッパ62によって従動軸54の時計回りの回転が規制され、よってステアリング軸18の反時計回りの回転も突起58と凹部60の係合を介して規制される状態であることを示す。また、(a)の状態において、従動軸54の回転位置は、カム64の角部が付勢機構66のリング70と当接する位置にある。従って、カム64は付勢機構66により比較的大きな付勢力を受けるが、ステアリング軸18の回転抗力に比してはるかに小さいため、かかる付勢力によって従動軸54は回転されない。
(b)は、(a)の状態からステアリングホイール16のステアリング軸18(即ち、突起58)を時計回り(右)に20度程度回転させた状態を示す図である。(a)から(b)への遷移においては、ステアリング軸18の回転に伴って従動軸54(即ち、ストッパ62)は、突起58と凹部60の係合を介してステアリング軸18と相反する方向に回転させられる。(b)の状態において、図示の如く、突起58と凹部60の係合は外れる直前にある。また、従動軸54の回転位置は、カム64の角部寄りの辺部が付勢機構66のリング70に当接する位置にある。従って、カム64は付勢機構66により付勢力((a)の状態の付勢力に比して小さい)を受けるが、ステアリング軸18の回転抗力に比してはるかに小さいため、突起58と凹部60の係合が完全に外れるまで、かかる付勢力によって従動軸54は回転されない。
(c)は、(b)の状態からステアリングホイール16のステアリング軸18(即ち、突起58)を時計回り(右)にさらに20度程度回転させた状態を示す図である。(b)から(c)への遷移においては、突起58と凹部60の係合が外れるため、ステアリング軸18の回転によって従動軸54は回転させられないが、カム64に作用する付勢力によって従動軸54は突起58と凹部60の係合が外れた後、図示の回転位置、即ち、カム64の形状に応じた安定な回転位置まで回転させられる。
(d)は、(c)の状態からステアリングホイール16のステアリング軸18(即ち、突起58)を時計回り(右)にさらに300度程度回転させた状態を示す図である。(c)から(d)への遷移においては、突起58は凹部60に係合しないため、ステアリング軸18のみが回転する。(d)の状態においては、図示の如く、突起58と前記凹部60に隣接する凹部60が係合する直前にある。
(e)は、(d)の状態からステアリングホイール16のステアリング軸18(即ち、突起58)を時計回り(右)にさらに20度程度回転させた状態を示す図である。(d)から(e)への遷移においては、ステアリング軸18の回転に伴って従動軸54(即ち、ストッパ62)は、突起58と凹部60の係合を介してステアリング軸18と相反する方向に回転させられる。また、(e)の状態においては、図示の如く、従動軸54の回転位置はカム64の角部が付勢機構66のリング70と当接する位置にある。従って、(d)から(e)への遷移においては、ステアリングホイール16はカム64に作用する付勢力に抗して回転される。尚、かかる付勢力は、突起58と凹部60が係合しないときに従動軸54の回転位置を固定できる程度であればよく、ステアリングホイール16が操縦者によって回転操作されるときに違和感を与えないような大きさに設定される。また、図4および図5に示すように、カム64の角部の形状を比較的大きなアールを備える形状としたのも、ステアリングホイール16が操縦者によって回転操作されるときに違和感を与えないようにする意図からである。
(e)は、図示の如く、突起58と凹部60が完全に係合される、(a)と同様な状態を示す図である。(a)から(e)までの遷移から明らかのように、ステアリングホイール16のステアリング軸18が1回転するとき、従動軸54、即ち、ストッパ62は90度程度回転させられる。
(e)以降、(a)から(e)までの遷移と同様な遷移を2回繰り返して(m)の状態に至る。(m)の状態においては、ストッパ62は、ステアリング軸18に当接する係止位置にある。従って、ストッパ62によって従動軸54の反時計回りの回転が規制され、よってステアリング軸18の時計回りの回転も突起58と凹部60の係合を介して規制される。即ち、(m)は、ステアリングホイール16が右(時計回り)に最大限に回転された状態を示す図である。
図5の(a)から(m)までの遷移に示すように、減速機構56は、ステアリング軸18に形成された1個の突起58を従動軸54に形成された4個の中の3個の凹部60に順次係合させてステアリング軸18の回転を従動軸54に減速して伝達する。即ち、この減速機構56において特徴的なことは、ステアリング軸18の回転に対して従動軸54を間欠的に回転させ、よってステアリング軸18の回転を従動軸54に減速して伝達することである。尚、これに対してこれまでの一般的な減速機構は、ステアリング軸の回転に対して従動軸を連続的に回転させるものであるといえる。
また、図5の(a)および(m)に示すように、ストッパ機構20は、減速機構56によってストッパ62がステアリング軸18に当接する係止位置まで回転させられたとき、ステアリング軸18、即ち、ステアリングホイール16の回転を突起58と凹部60の係合を介して規制する。
このように、この実施例に係る船外機の操舵装置にあっては、ステアリングホイール16のストッパ機構20をステアリング軸18に形成された突起58や従動軸54に形成された凹部60およびストッパ62のような簡易な形状から構成すると共に、ステアリング軸18の回転に対して従動軸54を間欠的に回転させて減速するように構成したので、ステアリングホイール16の最大回転量が1回転を超えて設定される場合においても、減速機構56の大型化を防止することができ、よってストッパ機構20の小型・軽量化を確保することができる。
また、図5の(b)〜(d)、(f)〜(h)および(j)〜(l)に示すように、付勢機構66は、突起58と凹部60が係合しない間、カム64の形状、具体的には略四角形のカム64の形状に応じて従動軸54を安定な回転位置に付勢する。換言すれば、従動軸54は、突起58と凹部60が係合しない間、略四角形のカム64の形状に応じて付勢機構66により付勢され、安定な回転位置に固定される。また、カム64の形状は、かく固定される回転位置が、次回の係合を円滑に行うことのできる回転位置になるように設定される。
このように、この実施例に係る船外機の操舵装置にあっては、さらに、カム64および付勢機構66を備えるように構成したので、突起58と凹部60が係合しない間も従動軸54は不要に回転せず、よって減速機構56は、より確実にステアリング軸18に形成された1個の突起58を従動軸54に形成された4個の中の3個の凹部60に順次係合させてステアリング軸18の回転を従動軸54に減速して伝達することができる。
また、図5の(a)〜(m)に示すように、ステアリングホイール16の最大回転量(ロック・トゥ・ロック)は3回転に設定される。これは、突起58の数を1個、凹部60の数を4個に設定し、またストッパ62の係止位置を、図5の(a)および(m)に示すようなステアリング軸18に当接する位置に設定したことによる。
即ち、ストッパ機構20においてステアリングホイール16の最大回転量を変更するには、突起58の数、凹部60の数およびストッパ62の係止位置の中の少なくともいずれかを変更すればよい。尚、ステアリングホイール16の最大回転量を変更するには、ストッパ62が係止位置にあるとき、突起58と凹部60が係合するように設定する必要がある。このことから、図5に示すように、凹部の数を4個と設定しても、ステアリングホイールの最大回転量は3回転となる。
例えば、突起58の数を1個、ストッパ62の係止位置を図5の(a)および(m)のようなステアリング軸18に当接する位置に設定すると共に、凹部60の数をn個(n≧3)に設定したとき、ステアリングホイール16の最大回転量は(n−1)回転となる。また、凹部60の数をn個に設定する場合には、カム64の形状をn角形に設定する必要がある。これは、減速機構56が、確実に1個の突起58を(n−1)個の凹部60に順次係合させてステアリング軸18の回転を従動軸54に減速して伝達できるようにするためである。
また、例えば、ストッパ62の係止位置を図5の(a)および(m)に示すようなステアリング軸18に当接する位置に設定すると共に、突起58の数をα個(α≧1)、凹部60の数をn個(n≧3)に設定したとき、ステアリングホイール16の最大回転量は((n−1)/α)回転となる。また、同様に、凹部60の数をn個に設定する場合には、カム64の形状をn角形に設定する必要がある。これは、減速機構56が、確実にα個の突起58を(n−1)個の凹部60に順次係合させてステアリング軸18の回転を従動軸54に減速して伝達できるようにするためである。
上述とは逆に、凹部60の数をn個に設定する場合、カム64を略n角形の形状を有しないカム64に設定すると、減速機構56は、α個の突起58を(n−1)個の凹部60に順次係合させることなく、カム64の形状に基づいてステアリング軸18の回転を従動軸54に減速して伝達することになる。従って、この場合、ステアリングホイール16の最大回転量はカム64の形状に基づいたものとなる。
このように、この実施例に係る船外機の操舵装置にあっては、突起58の数、凹部60の数およびカム64の形状はそれぞれ、ステアリングホイール16の最大回転量に応じて設定されるように構成したので、ステアリングホイール16の最大回転量の変更に際しても、それらの中の少なくともいずれかを変更することで足り、よって容易に対応できる。
以上の如く、この発明の第1実施例にあっては、船体(12)の操縦席に配置されたステアリングホイール(16)の回転角を検出し、前記検出された回転角に基づいて操舵用アクチュエータ(操舵用電動モータ34)を駆動して船外機(10)を操舵する船外機の操舵装置において、前記ステアリングホイールに接続される回転軸(ステアリング軸18)と、前記回転軸に平行して配置される従動軸(54)と、前記回転軸から外方に突出させられる少なくとも1個の突起(58)と、前記突起と係合するように前記従動軸に形成された複数個の凹部(60)と、前記従動軸から外方に突出させられるストッパ(62)と、前記突起を前記複数個の凹部に順次係合させて前記回転軸の回転を前記従動軸に減速して伝達する減速機構(56)と、および前記減速機構によって前記ストッパがその係止位置まで回転させられたとき、前記ステアリングホイールの回転を前記係合を介して規制するストッパ機構(20)と、を備えるように構成した。
また、前記突起(58)と前記凹部(60)の数がそれぞれ、前記ステアリングホイール(16)の最大回転量に基づいて設定されるように構成した。
また、さらに、前記従動軸(54)に設けられた、前記ステアリングホイール(16)の最大回転量に基づいて設定される形状を有するカム(64)と、および前記カムの形状に応じて前記従動軸を安定な回転位置に付勢する付勢機構(66)と、を備えるように構成した。
尚、上記した実施例においては、ストッパ62がステアリングホール16のステアリング軸18に当接して従動軸54の回転を規制するように構成したが、図6に示すように、図示しないケースの一部から突出させられたストッパ受け72(想像線で示す)にストッパ62を当接させて従動軸54の回転を規制するようにしてもよい。この場合、ステアリングホイール16の最大回転角度は突起58の数、凹部60の数およびストッパ受け72の設置位置によって決定される。尚、ストッパ受け72の設置位置はストッパ62が係止位置にあるときに突起58と凹部60が係合するように設定される。
また、上記した実施例においては、従動軸54に1個のストッパ62を形成するように構成したが、複数個のストッパ62を形成するように構成してもよい。この場合、ステアリングホイール16の最大回転角度は突起58の数、凹部60の数、ストッパ受け72の設置位置およびストッパ62の数によって決定される。
この発明の第1実施例に係る船外機の操舵装置を全体的に示す概略図である。 図1に示すスイベルシャフト付近の拡大部分断面図である。 図1に示すストッパ機構の拡大断面図である。 図3のIV−IV線拡大断面図である。 図4に示すストッパ機構、減速機構および付勢機構の動作を経時的に示す説明図である。 図5に示すストッパ機構、減速機構および付勢機構の動作の変形例を経時的に示す説明図である。
符号の説明
10 船外機
12 船体
16 ステアリングホイール
18 ステアリング軸(回転軸)
20 ストッパ機構
34 操舵用電動モータ(アクチュエータ)
54 従動軸
56 減速機構
58 突起
60 凹部
62 ストッパ
64 カム
66 付勢機構

Claims (3)

  1. 船体の操縦席に配置されたステアリングホイールの回転角を検出し、前記検出された回転角に基づいて操舵用アクチュエータを駆動して船外機を操舵する船外機の操舵装置において、
    a.前記ステアリングホイールに接続される回転軸と、
    b.前記回転軸に平行して配置される従動軸と、
    c.前記回転軸から外方に突出させられる少なくとも1個の突起と、
    d.前記突起と係合するように前記従動軸に形成された複数個の凹部と、
    e.前記従動軸から外方に突出させられるストッパと、
    f.前記突起を前記複数個の凹部に順次係合させて前記回転軸の回転を前記従動軸に減速して伝達する減速機構と、
    および
    g.前記減速機構によって前記ストッパがその係止位置まで回転させられたとき、前記ステアリングホイールの回転を前記係合を介して規制するストッパ機構と、
    を備えることを特徴とする船外機の操舵装置。
  2. 前記突起と前記凹部の数がそれぞれ、前記ステアリングホイールの最大回転量に基づいて設定されることを特徴とする請求項1記載の船外機の操舵装置。
  3. さらに、
    h.前記従動軸に設けられた、前記ステアリングホイールの最大回転量に基づいて設定される形状を有するカムと、
    および
    i.前記カムの形状に応じて前記従動軸を安定な回転位置に付勢する付勢機構と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の船外機の操舵装置。
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