JP2006151128A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品コストと組立工数の低減を図ることが可能なエアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】 本発明に係るエアバッグ装置は、車両内の乗員を拘束するエアバッグ装置において、膨張・展開することによって乗員を拘束する袋状のエアバッグと;前記エアバッグを膨張させる膨張ガスを発生する構造であり、円盤状に成形され、外周側面に複数のガス噴出口を有するインフレータと;前記インフレータの外周からフランジ状に延びる連結部材と;前記エアバッグを膨張展開可能な状態で収容するエアバッグケースとを備えている。そして、前記エアバッグケースの開放された下縁部には、前記連結部材に対向する屈曲部が一体成形される。また、前記エアバッグの裾端部が折り曲げられた状態で、前記連結部材と前記エアバッグケースの屈曲部との間に挟み込まれて固定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用エアバッグ装置に関する。
近年、車両の安全性向上のために、種々のエアバッグ装置の研究が盛んに行われている。エアバッグ装置には、ステアリングホイール(ハンドル)中心部に収容される運転席用エアバッグ装置、インストルメントパネル(以降、単に「インパネ」と略称する。)内に収容される助手席用エアバッグ装置、その他種々のタイプがある。このうち、助手席用エアバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグと、このエアバッグに膨張用ガスを供給するインフレータを容器状のケース内に収容し、これをインパネ内部に設置している。
特開2001−213257に開示されたエアバッグ装置においては、エアバッグをケースに取付けるためのリテーナを利用して、筒形のインフレータをケースに固定している。この構成は、リテーナのケースヘの取付け時に、リテーナの押え部とケースの支持部とでインフレータを挟持するようにしたものである。これにより、従来のようにナットを使用することなく、インフレータをケースに固定することができることから、構成部品点数や組立作業工数を低減させることができ、装置全体の軽量化とコストダウンが図れるとされている。
特開2001−213257
また、特開平8−230601に記載されたエアバッグ装置においては、エアバッグを収容するケースを2分割して下ケースと、上ケースとに分け、下ケースと上ケースとの接続構造部に特殊な工夫を凝らしている。具体的には、下ケースと上ケースは各々対向する端末部を曲げ返した形状とし、一方にはU字状、他方には倒立U字状となる折曲げ部を形成している。さらに、エアバッグ開口端末部には、抜け止め用の膨出部を形成して下ケースと上ケースの折曲げ部間に挟み込み、断面が略C字状の連結部材を挿入してU字状と倒立U字状を接続し、一体に連結する構成としている。これにより、組立作業を簡便に行なうことができ、エアバッグや下ケースにスリットなど設ける必要が無いため、エアバッグの強度向上が図れ、下ケースの変形も防止出来るとしている。
特開平8−230601
特開2001−213257に開示の装置では、エアバッグ取付け用のリテーナを利用して、インフレータをケースに固定している。このリテーナを利用することでインフレータの固定にナットを不要としているが、部品コスト低減の効果が充分に大きいとは言い難い。インフレータは重量も重く形状も大きいために、これを挟持するには強度上も配慮された構成が必要であり、リテーナもそれなりの大きさが必要となる。結果として、構成部品コストが低減出来ず、全体の製造コストが狙い通りに低減されない恐れがある。さらに、エアバッグを組付ける際には、まずエアバッグ内部にリテーナを差し入れて組み込む手順が必要であり、組立てに手間取る構成となっている。
また、特開平8−230601に開示の装置では、組立作業を簡便にするために下ケースと上ケースの端末部を曲げ返して各々U字状と倒立U字状という特殊形状を設け、これらを接続するのに断面が略C字状の特殊な連結部材を必要としている。このため、構成部材の特別な形状加工などに予期以上のコストを費やす恐れがあり、部品コストが狙い通りに低減されない恐れがある。
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものであり、部品コストと組立工数の低減を図ることが可能なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るエアバッグ装置は、車両内の乗員を拘束するエアバッグ装置において、膨張・展開することによって乗員を拘束する袋状のエアバッグと;前記エアバッグを膨張させる膨張ガスを発生する構造であり、円盤状に成形され、外周側面に複数のガス噴出口を有するインフレータと;前記インフレータの外周からフランジ状に延びる連結部材と;前記エアバッグを膨張展開可能な状態で収容するエアバッグケースとを備えている。そして、前記エアバッグケースの開放された下縁部には、前記連結部材に対向する屈曲部が一体成形される。また、前記エアバッグの裾端部が折り曲げられた状態で、前記連結部材と前記エアバッグケースの屈曲部との間に挟み込まれて固定される。
上記のような本発明においては、構成部材の配置順番は、一番下側にインフレータ用の連結部材、その上にエアバッグの裾端部、そして一番上にエアバッグケース端部となり、上下方向に配列されているため、組み立て作業は上下方向のみで済む。
好ましくは、前記ガス噴出口は、前記エアバッグまでの距離が所定の範囲内の位置には形成されない構造とする。あるいは、前記連結部材の前記インフレータ側に、当該インフレータの全周に渡って窪みを形成し、前記膨張ガスが前記窪みの内壁に直接吹き付けられ、前記エアバッグには直接当たらない構成とすることができる。これによって、高温の膨張ガスが直接エアバッグに吹き付けられることを防止できる。
前記連結部材と前記インフレータとは一体成形することにより、構造の簡素化を図ることが可能となる。
以下、本発明について助手席用エアバッグ装置を例にとって説明する。図1〜図6は第1実施例に係わり、図7、図8は第2実施例に係わり、図9、図10は第3実施例の他の実施形態に係わる。また、図11〜図14は第4実施例に係わる。
まず、図1〜図6を用いて第1実施例について説明する。図1は、エアバッグ装置を示す断面図であり、図2のI−I線に沿った断面に対応し、インパネ90との接続関連状態も表す。本実施例に係るエアバッグ装置は、車両内の乗員を拘束するエアバッグ装置であり、膨張・展開することによって乗員を拘束する袋状のエアバッグ100と;エアバッグ100を膨張させる膨張ガスを外周側面から噴出するガス噴出口32を複数有する円盤状のインフレータ30と;インフレータ30の外周からフランジ状に延びる連結部材33と;エアバッグ100を膨張展開可能な状態で収容するエアバッグケース10とを備えている。そして、エアバッグケース10の開放された下縁部には、連結部材33に対向する屈曲部12が一体成形されている。また、エアバッグ100の裾端部12は、連結部材33とエアバッグケース10の屈曲部12との間に挟み込まれて固定される。
なお、図2において矢印Wは、車両幅方向を表す。図1に示すように、下方にあるインフレータベース33と、上方にあるエアバッグケース10の折曲げ部12との間に、エアバッグ100の折返し部101を挟み、エアバッグケース10には折り畳まれたエアバッグ100が収容されるものである。
図5及び図6は、エアバッグ装置を斜め上方と斜め下方から見た分解斜視図である。主として、これら図5及び図6を用いて、本実施例に係るエアバッグ装置の構成詳細について説明する。エアバッグ装置の一番下側に配置されるインフレータ30は、外周面にガス噴射孔32を穿孔した円盤部31と、該円盤部31から略水平方向へ大きく張り出して、円盤部31を取り囲んだインフレータベース(連結部材)33で構成される。このインフレータベース33は、円盤部31と一体に形成されるか、カジメ加工や溶接など適切な加工法により円盤部31と直接結合し形成される。
インフレータベース33は、以降に述べるエアバッグケース10の折曲げ部12に適合する矩形のパネル状であり、中央付近に円盤部31が設置されている。インフレータベース33の上側に締結されるエアバッグケース10は、薄板鋼板をプレス加工して作られ、上下両方向が開口された矩形の枠状で側壁11を周囲に巡らし、この側壁11の下端には水平方向外側に拡がった折曲げ部12を全辺に設けている。さらに、側壁11の上端部には複数の取付爪13が設けてあり、インパネ90の開口部を覆っているリッド80の係上部81(図1参照)に引っ掛けてエアバッグ装置とリッド80を接続するために使用される。
エアバッグケース10における一方の長辺側の折曲げ部12には、2本の締結ボルト40が溶接など所定の方法にて植立され下方に突き出しており、他方の長辺側の折曲げ部12にも2本の締結ボルト40が同様に植立され下方に突き出している。合計4本の前記締結ボルト40に対応して、インフレータベース33にはエアバッグケース10と締結するためのボルト孔34が設けられている。
エアバッグ100は、周知のように、合成繊維織物などを用いて作られる袋状の形状(図示省略)をしており、下端側に位置した袋状の入り口に相当する矩形の開口端102(図6参照)の周囲には折返し部101を設け、その形状はエアバッグケース10に設けた折曲げ部12と略適合するようにしている。そして、折返し部101には、エアバッグケース10の折曲げ部12に植立されている4本の締結ボルト40に対応した位置にボルト孔103が設けられている。
図1及び図4に示すように、インフレータ30は、略長方形箱状に成形されたエアバッグケース10の略中央に配置され、ガス噴出口32は、エアバッグケース10の長手方向側の外周面にのみ形成されている。これにより、高温の膨張ガスが至近距離から直接エアバッグ100に吹き付けられるのを防いでいる。
次に、第1実施例に係るエアバッグ装置の組立て方法について説明する。エアバッグケース10の折曲げ部12に植立された締結ボルト40をエアバッグ100の折返し部101に設けたボルト孔103に通し、折返し部101を折曲げ部12の下面と、これに対向するインフレータベース33上面との間に挟む。そして、締結ボルト40をインフレータベース33に設けたボルト孔34に通し、インフレータベ一ス33の裏側からナット41を締結具として用いて4箇所締結する。
これにより、折曲げ部12下面とインフレータベース33上面との間に、エアバッグ100の折返し部101が挟まれて、折曲げ部12とインフレータベース33が相互に結合され、インフレータベース33上面とエアバッグ100の折返し部101は強固に密着接続される。エアバッグケース10の内部空間に、エアバッグ100が折り畳まれて収容される(図1、図3、図4参照)。また、インフレータ30の円盤部31に穿孔されているガス噴射孔32も、エアバッグケース10の内部空間に収容される(図1、図2、図4参照)。
組立て作業は、インフレータ30と一体化されたインフレータベ一ス33が一番下に配置され、その上にエアバック100の折返し部101、そして一番上にエアバッグケース10の折曲げ部12を積み重ねて、相互を締結ボルト40とナット41にて締結する。組立て作業は、すべて単純な上下方向で行なえるものである。しかも、インフレータ30の取付作業が不要なため、極めて短手順である。組立てられたエアバッグ装置の外観を図3に示す。なお、図2においては、理解を容易にするために、図3に対してエアバッグ100を収容していない状態を表している。
組立てられたエアバッグ装置は、図1のように、上方のインパネ90に設けられた開口部を覆ったリッド80から下方へ延出形成された係上部81に対して、エアバッグケース10に設けた取付爪13が引っ掛けられてリッド80に接続されている。
衝突など車両の急減速時には、折り畳んだエアバッグ100内部ヘインフレータ30のガス噴射孔32から高温の膨張用ガスが噴射され供給される。この高温の膨張用ガスがエアバッグ100に直接噴射されるとエアバッグ100は合成繊維織物で出来ているために溶融したり、焼損してしまう場合がある。
上記説明の第1実施例では、インフレータ30のガス噴射孔32の配置を規制することにより、整流板や仕切り板を用いない構造としている。すなわち、エアバッグケース10の側壁11と、インフレータ30の円盤部31外周との間隔が所定の範囲以内には、ガス噴射孔32を設けないようにしている。具体的には、図1において、所定のL寸法の範囲内にはガス噴射孔32を設けないようにすることで、エアバッグ100に高温の膨張ガスが直接噴射されないようになり、エアバッグ100が保護される。
なお、後述する第2〜第4実施例においては、インフレータ30のガス噴射孔32の配置を規制することなく、高温の膨張用ガスの直接噴射からエアバッグ100を保護出来る構成の提案している。
次に、本発明の第2実施例について、図7、図8を参照して説明する。なお、上述した第1実施例(図1〜図6)と同一又は対応する構成要素については、同一の参照符号を付し、重複した説明は省略する。本実施例においては、連結部材(33)のインフレータ30側に、当該インフレータ30の全周に渡って窪み34が形成されている。そして、窪み34の上面がガス噴出口32よりも上側に位置する構造を採用している。また、連結部材(33)とインフレータ30とは一体成形されている。
図7において、インフレータ30の円盤部31から一体形状にて形成されるインフレータベース33において、円盤部31の周囲を部分的に下方に窪ませて、窪み部34を形成する。この窪み部34には、窪み部壁35が円盤部31を囲み、すり鉢状に形成されている。ここで、インフレータベース33の上面Fを、噴射孔32よりも上方に配置させることで、高温の膨張用ガスは、窪み部壁35に直接噴射されるようになり、エアバッグ100に直接噴射される事態が回避されるものである。すなわち、図7、図8に示すように、膨張ガス流は窪み部壁35に当たってから、上方へ向かうことになる。このため、特別な遮蔽の壁等が不要となり、ガス噴射孔32の配置を規制することなくエアバッグ100が保護される。
次に、第2実施例をアレンジした本発明の第3実施例について、図9及び図10を参照して説明する。なお、上述した第1及び第2実施例(図1〜図8)と同一又は対応する構成要素については、同一の参照符号を付し、重複した説明は省略する。本実施例においては、インフレータベース33の代替構造として、薄板鋼板を使用しプレス加工にて作成されるインフレータベース60を使用する。そして、インフレータベース60をインフレータ30の円盤部31の結合部と直接結合させる。円盤部31には、結合部として機能する外周鍔38が全周に突設されている。薄板鋼板にて作成されたインフレータベース60には、窪み部壁61により第2実施例と同様の窪み部34を形成され、すり鉢状に成形されている。この窪み部壁61の下方側には、屈曲部62が設けられ、円盤部31の外周鍔38へ該屈曲部62を嵌め込み、カシメ加工等にて強固に直接結合されている。前述の、第2実施例と同様に、インフレータベース60の上面Fが、噴射孔32よりも上方に配置されることで、高温の膨張用ガスは前記窪み部壁61に直接噴射されるようになり、エアバッグ100に直接噴射される事態が回避される。
次に、本発明の第4実施例について、図11〜図14を参照して説明する。なお、上述した第1〜第3実施例(図1〜図10)と同一又は対応する構成要素については、同一の参照符号を付し、重複した説明は省略する。図13及び図14は、エアバッグ装置を斜め上方と斜め下方から見た分解斜視図である。図14において、矢印Wは車両の幅方向を表す。
エアバッグ装置の一番下側に配置されるインフレータ30は、外周面にガス噴射孔32を穿孔した円盤部31と、この円盤部31から鍔状に張り出して円盤部31を取り囲む四隅に固定孔36が設けられた固定片37とで構成されている。
エアバッグ装置の基台部分としての役割を担うボトムベース20は、薄板鋼板をプレス加工して作られる矩形のパネル状であり、中央部にはインフレータ30の円盤部31が貫通出来る開口孔21を有し、その周囲にはプレス加工を利用した絞り加工にてボトムベース20から一体に成形された周壁22が設置してある。この周壁22の内面とインフレータ30の円盤部31の外周面との間には、所定の隙間(図11及び図12の、「d」で示す)を設け、ガス噴射孔32から噴射される膨張ガスが流通出来るようにしている。周壁22の車両幅方向(矢印W)の両側は、部分的にえぐられて高さが低くなった「えぐり部25」が設けられている。周壁22の高さは、インフレータ30が取付けられた状態におけるガス噴射孔32よりも、上方になるように設定されている。ただし、えぐり部25はガス噴射孔32よりも下方になるよう設定されている。
ボトムベース20は、剛性を確保するために全外周の縁を下方に少量折り曲げた縁曲げ部23を設けた形状とする。インフレータ30を固定するための4本の固定ボルト50が、開口孔21の周囲に溶接など所定の方法によって、ボトムベース20に植立され下方に突き出している。ボトムベース20の上側に締結されるエアバッグケース10は、前述の第1実施例と同様の構成であり、エアバッグ100も前述の第1の実施例と同様の構成であるので、詳細の説明は割愛する。
次に、第4実施例に係るエアバッグ装置の組立て方法について説明する。インフレータ30は、円盤部31をボトムベース20の裏側から開口孔21に臨ませ、ボトムベース20に植立された4本の固定ボルト50に固定孔36を通し、ナット51を用いてボトムベース20に取付ける。折曲げ部12に植立された締結ボルト40をエアバッグ100の折返し部101に設けたボルト孔103に通し、折返し部101を折曲げ部12下面と、これに対向するボトムベース20上面との間に挟んで、締結ボルト40をボトムベース20に設けたボルト孔24に通す。そして、ボトムベース20の裏側からナット41を用いて4箇所締結する。これにより、折曲げ部12下面とボトムベース20上面との間に、エアバッグ100の折返し部101が挟まれ固着され、ボトムベース20上面とエアバッグ100の折返し部101は強固に密着接続される。そしてエアバッグケース10の内部空間にはエアバッグ100が折り畳まれて収容される(図11、図12参照)。
組立て作業は、一番下にインフレータ30を取付けたボトムベース20、次にエアバッグ100の折返し部101、そして一番上にエアバッグケース10の折曲げ部12を積み重ねて相互を締結することで完了し、組立て作業はすべて上下方向で行なえるものであり、極めて短手順で済む。
ガス噴射孔32から噴射される高温の膨張用ガスの直接噴射からエアバッグ100を防護する策として、一般的には別部材で作った遮蔽を兼ねた整流板や仕切り板などを特別に設置しているが、第4実施例ではこれら整流板や仕切り板の役割を有する周壁22をボトムベース20と一体的に形成し、ガス噴射孔32よりも上方の位置に前記周壁22を設けることにより、エアバッグ100を防護するようにしている。特に、エアバッグ100とガス噴射孔32が近接している場所に周壁22を設置するのが肝要であり、このためにガス噴射孔32とエアバッグケース10の側壁11との間隔が最も近い場所にある周壁22の高さを、ガス噴射孔32よりも上方の位置に設定している(図11、図12参照)。
エアバッグ100に近接していない車両幅方向側(矢印W)の周壁22は、部分的にえぐられて高さがガス噴射孔32よりも低いえぐり部25を配置(図11、図12、図13参照)し、膨張ガスの噴射に対して周壁22が障害にならないように配慮されている。図12に示すように、膨張ガス流矢印の如く膨張ガスが供給され、エアバッグ100の膨出展開挙動を満足することが出来る。なお、インフレータ30の出力を勘案し、えぐり部25の形状を適切に選ぶことにより、エアバッグ100の膨出展開速度設定が可能である。
以上説明した本発明の実施例によれば、図4、図8、図10、図12に示す膨張ガス流矢印の如く膨張ガスがエアバッグ100内部へ供給され、衝突など車両の急減速時にはエアバッグ100が急激に膨張する。これにより、周知のようにリッド80の開裂溝82が開裂し、エアバッグ100がインパネ90外へ展開膨出して乗員を拘束保護可能となる。以上のように、本発明は、トータルコストダウンが図れるエアバッグ装置を得る事が出来るものである。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。
図1は、本発明の第1実施例に係るエアバッグ装置の構造を示す断面図であり、図2のI−I線に沿った断面に対応し、インパネとの接続関連状態も示している。 図2は、第1実施例に係るエアバッグ装置を斜め上方から見た斜視図であり、エアバッグを収納していない状態を示す。 図3は、第1実施例に係るエアバッグ装置を斜め上方から見た斜視図であり、エアバッグを収納した状態を表す。 図4は、第1実施例に係るエアバッグ装置の断面図であり、図2のII−II線に沿った断面に対応する。 図5は、第1実施例に係るエアバッグ装置を斜め上方から見た分解斜視図である。 図6は、第1実施例に係るエアバッグ装置を斜め下方から見た分解斜視図である。 図7は、本発明の第2実施例に係るエアバッグ装置の断面図であり、第1実施例の図1に対応する。 図8は、第2実施例に係るエアバッグ装置の断面図であり、第1実施例の図4に対応する。 図9は、本発明の第3の実施例に係るエアバッグ装置の断面図であり、第1実施例の図1に対応する。 図10は、第3実施例に係るエアバッグ装置の断面図であり、第1実施例の図4に対応する。 図11は、本発明の第4実施例に係るエアバッグ装置の断面図であり、第1実施例の図1に対応する。 図12は、第4実施例に係るエアバッグ装置の断面図であり、第1実施例の図4に対応する。 図13は、第4実施例に係るエアバッグ装置を斜め上方から見た分解斜視図である。 図14は、第4実施例に係るエアバッグ装置を斜め下方から見た分解斜視図である。
符号の説明
10 エアバッグケース
11 側壁
12 折曲げ部
20 ボトムベース
21 開口孔
22 周壁
30 インフレータ
31 円盤部
32 ガス噴射孔
33 インフレータベース
34 窪み部
35 窪み部壁
38 外周鍔
40 締結ボルト
41 ナット
60 インフレータベース
61 窪み部壁
80 リッド
82 開裂溝
90 インパネ
100 エアバッグ
101 折返し部

Claims (6)

  1. 車両内の乗員を拘束するエアバッグ装置において、
    膨張・展開することによって乗員を拘束する袋状のエアバッグと;
    前記エアバッグを膨張させる膨張ガスを発生する構造であり、円盤状に成形され、外周側面に複数のガス噴出口を有するインフレータと;
    前記インフレータの外周からフランジ状に延びる連結部材と;
    前記エアバッグを膨張展開可能な状態で収容するエアバッグケースとを備え、
    前記エアバッグケースの開放された下縁部には、前記連結部材に対向する屈曲部が一体成形され、
    前記エアバッグの裾端部が折り曲げられた状態で、前記連結部材と前記エアバッグケースの屈曲部との間に挟み込まれて固定されることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記前記ガス噴出口は、前記エアバッグまでの距離が所定の範囲内の位置には形成されないことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記連結部材の前記インフレータ側には、当該インフレータの全周に渡って窪みが形成され、
    前記膨張ガスが前記窪みの内壁に直接吹き付けられ、前記エアバッグには直接当たらない構成であることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記連結部材と前記インフレータとは、一体成形されることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記連結部材と前記インフレータとは、別部材で成形されることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装置。
  6. 前記ガス噴出口から噴出された膨張ガスが前記エアバッグに直接当たらないように、前記インフレータ全周に渡って形成された周壁を有することを請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
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