JP2006150832A - 誤差情報取得方法、誤差情報取得プログラム、誤差情報取得装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム及び印刷制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プリンタに対して改めてカラー調整ID(誤差情報)を設定する必要が生じた際に、過去にIDを設定した際のパッチ画像の印刷条件とは異なる印刷条件によって色修正用パッチを印刷して測色データを取得し、測色データに応じてカラー調整IDを算出する場合、使用する印刷用紙に対して付着せず印刷不能な種類のインクが存在する場合にも、印刷不能なインク種類に対応する印刷ヘッドに与えられているインク量IDと、インク量ID変換関数とを用いることにより、IDを算出する。
【選択図】 図14
Description
上記誤差情報は、基本的には、上記印刷装置に第一の印刷条件において標準のインク記録量にて印刷させた第一パッチ画像を所定の色空間で測色して得られる第一測色データと、基準測色データとの対比によって表されるものである。本願では、印刷装置に第一の印刷条件とは異なる第二の印刷条件で上記標準のインク記録量にて第二パッチ画像を印刷させる。これは、第二印刷パッチ画像を所定の色空間で測色して第二測色データを得るとともに、同第二測色データをその値に応じて所定の変換値に換算し、同変換値と上記基準測色データとを対比することにより上記誤差情報を取得できるからである。
しかし、採用した第二の印刷条件の内容によっては、上記第二パッチ画像の印刷に際して、使用する印刷媒体には付着しない種類のインクが存在することがあり、かかる種類のインクによっては第二パッチ画像を印刷できず、その結果、誤差情報も得られなくなってしまう。
このように、本発明によれば、誤差情報を取得するために本来必要な印刷条件とは異なる印刷条件によってパッチ画像を印刷せざるを得ない場合や、同パッチ画像の印刷さえも実行不能である場合でも、正確な誤差情報を取得することができる。
このように、本発明によれば、誤差情報を取得するために測色するパッチ画像の印刷に本来使用すべきインクとは異なる種類のインクを採用せざるを得ず、その結果、一部のインクについてはパッチを印刷できない状況においても、上記印刷ヘッドばらつきデータを用いることにより正確な誤差情報を取得することができる。
本願の構成とすれば、 誤差情報を取得するために測色対象となるパッチ画像の印刷に本来使用されるべき印刷媒体とは異なる種類の印刷用紙を採用せざるを得ず、その結果一部のインクについてはパッチを印刷できない状況においても、上記印刷ヘッドばらつきデータを用いて正確な誤差情報を取得することができる。
むろん、請求項1に従属する請求項2〜請求項6と同様の構成をもって、請求項7〜請求項11に夫々従属する発明を把握することも可能である。
(1)印刷制御方法を実現するための概略構成
(2)生産工程における誤差情報の設定処理
(3)アフターサービスにおける誤差情報の設定処理
(4)印刷制御処理
図1は、本発明にかかる印刷制御方法および誤差情報取得方法を実行するための、コンピュータ10とプリンタ20等を示している。
コンピュータ10では、演算処理の中枢をなすCPU11がシステムバス10aを介してコンピュータ10全体を制御する。同バス10aには、書き換え不可能な半導体メモリであるROM12、書き換え可能な半導体メモリであるRAM13、CD−ROMドライブ15、フレキシブルディスク(FD)ドライブ16、各種インターフェイス(I/F)17a〜17e等が接続され、ハードディスクドライブを介して磁気ディスクであるハードディスク(HD)14も接続されている。
図2に示すように、ピエゾ素子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路25bに接する位置に設置され、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧が印加されると、電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路25bの一側壁を変形させる。この結果、インク通路25bの体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクがインク滴IpとなってノズルNzの先端から高速に吐出され、印刷媒体に染み込むことによりドットが形成されて印刷が行われる。
各プリンタ20に対してカラー調整ID(以下、単にIDと言った場合にはカラー調整IDを指す。)を設定する場面は、プリンタが製品出荷されるの前の生産工程時をはじめ、種々の場面が考えられる。本発明は、特に生産工程などにおいて一度IDが設定された後に再度IDを設定する場合にその特徴が発揮されるが、以下では、前提となる生産工程時におけるIDの設定処理から先に説明する。なお、上述したコンピュータ10およびプリンタ20は、生産工程などにおいて一度IDが設定された後に再度IDを設定する場合に使用するものとしてその構成を記載しているが、生産工程時のID設定の説明においても適宜、当該構成を利用して説明を行うものとする。
図4によれば、コンピュータ10には測色器40が接続されるとともに、ID設定対象のプリンタ20(以下、対象プリンタとも言う)が順次接続され、各対象プリンタ20は、後述するように、所定の代表インクにより色修正用パッチP7を印刷するようになっている。また、コンピュータ10には必要に応じて、基準機体とした基準プリンタが接続されるようになっており、基準プリンタにより印刷用紙A上に再現されるパッチ画像の色を基準色として各対象プリンタ20へのID設定作業が行われる。基準プリンタは対象プリンタ20と同型であるとする。
S210では、上記印刷した各パッチP0を測色機40を用いて測色し、コンピュータ10は各パッチP0の測色データを取得する。
S220では、基準プリンタの全印刷ヘッドから上記代表インクが吐出されるように代表インクのインクカートリッジを装着した状態として、コンピュータ10は、基準プリンタに対して、予め設定した標準のインク記録量の複数のパッチ画像を表現する標準パッチ画像用データに基づいて、複数の基準色修正用パッチP4を印刷用紙Aに印刷させる制御を実行する。
各パッチP4は、いずれもK一色の無地であり、各インクCMYKMkに対応する印刷ヘッド29a〜29eと各ドット種類との組合の数だけ印刷されている。例えば、図中のパッチP4aを例に説明すると、当該パッチP4aは、本来Mインクに対応する印刷ヘッド29bからKインクを大ドット1で吐出させることにより印刷されている。上記標準のインク記録量は、基本的には各パッチ毎に、すなわち印刷ヘッドとドット種類との組み合わせに対応して決まっている。標準のインク記録量の決定方法については後述する。
S225では、上記基準色修正用パッチP4を測色機40を用いて測色するとともに、各パッチP4の測色データから、代表インク選択色成分量を取得する。この場合、代表インク選択色成分量は印刷ヘッド29a〜29eと各ドット種類との組み合わせの数だけ得られることになる。以下、S225にて取得した代表インク色成分量(基準測色データ)を適宜、基準値と呼ぶものとする。
S230では、一の対象プリンタ20をコンピュータ10に接続し、ここでも同じように全印刷ヘッド29a〜29eから上記代表インクが吐出される状態とし、上記標準パッチ用画像データに基づいて、複数の色修正用パッチP7を印刷用紙Aに印刷させる制御をコンピュータ10に実行させる。つまり、図6に示したパッチP4と同様に、各色のインクに対応する印刷ヘッド29a〜29eと各ドット種類との組合せ分のK一色の無地のパッチを印刷する。むろん、この場合も各パッチP7は、夫々に個別に対応する上記標準のインク記録量によって印刷されている。
S240では、S235で取得した各代表インク選択色成分と、S225において取得した各基準値とを、印刷ヘッドとドット種類との組合せが対応する値同士で対比することによりIDを算出する。ここでIDは、上記基準値としての代表インク選択色成分量をS0、色修正用パッチP7の測色結果である代表インク選択色成分量をS1、所定の係数をc(c>0)とすると、例えば、ID=c・(S1−S0)より算出することができる。
このようにして生産工程時に取得したIDは、基準プリンタに対するプリンタ20の色ずれの程度を表しており、その後の印刷制御処理においては、後述するようにIDの値に応じた色修正データによって当該色ずれを補償する修正を印刷データに対して行うことができる。
プリンタ20においてIDを設定する機会は生産工程時に限られない。例えば、プリンタ20の印刷ヘッドユニット29やヘッド駆動部26a等の各種部品を交換、修理した場合には、プリンタ20におけるインクの出力特性が微妙に変化し得る。そのため、部品組み付け後の状態において改めて上記基準プリンタとの色ずれの程度を取得する必要が生じる。上記IDは、プリンタ20において代表インクのみで、かつ印刷媒体として印刷用紙Aを用いるという印刷条件下で印刷させた各色修正用パッチP7の測色結果と上記基準値とを対比した結果である。また、色ずれを補償するために選択される色修正データも、そのような条件の下得られたIDの値に対応して決定されている。
なお、採用する印刷媒体とインク種類との関係によっては、インクが印刷媒体上に付着し難く画像を印刷できないこともあり得るが、図8に示すID設定処理においては、各印刷ヘッド29a〜29eに対応する各色インクはいずれも印刷媒体B上に正常に印刷可能であるものとして説明する。
図10は、Yインクによる大ドット1について、図5と同様に10%刻みで変化させた10〜90%の9段階の各ドット記録率によって印刷媒体に印刷したパッチをLab色空間で測色した結果の一例を示している。横軸はドット記録率(%単位)であり、縦軸はLab色空間を定義するL量、a量、b量である。図の例では、色成分量L,a,bの中でドット記録率の変化に対してb量が最も変化が大きいため、Yインクについての選択色成分量はb量と特定する。例えば、選択色成分量を特定する色およびドット種類において、互いに異なるドット記録率をR1,R2、ドット記録率R1のパッチを測色したときの色成分量L,a,bをそれぞれL1,a1,b1、ドット記録率R2(R2>R1とする)のパッチを測色したときの色成分量L,a,bをそれぞれL2,a2,b2とする。記録率R1,R2の両パッチについての色成分量の差異としてΔL=|L2−L1|、Δa=|a2−a1|、Δb=|b2−b1|を算出すると、ΔL,Δa,Δbは、記録率R1,R2のパッチの色成分量の違いが大きくなるほど大きい値となる。そこで、ΔL,Δa,Δbの中から最大の算出値に対応する色成分量を選択色成分量として特定することができる。なお、変化させたドット記録率の中から最小のドット記録率と最大のドット記録率とを記録率R1,R2にすると、対象プリンタ20について基準色に対する良好な色再現性が得られる。
次に、S315では、上記において取得した色修正用パッチP8毎の選択色成分量を所定の色成分変換関数f(x)によって、代表インク予測選択色成分量に変換する処理を行う。
ここでは、色成分変換関数の算出用のプリンタ20と同機種のプリンタPTを用意し、同プリンタPTを所定のコンピュータ(コンピュータ10であってもよい)に接続して、印刷条件1と印刷条件2とで夫々に印刷させたパッチの測色結果に基づいて上記関数を求める。
まず、コンピュータは、プリンタPTに印刷条件2によって、ある印刷ヘッドとあるドット種類との組合わせ(例えば、Yインクに対応する印刷ヘッド29cから大ドット1を吐出させる組合わせ)によって、対応する標準のインク記録量のパッチ画像を印刷させるとともに、同パッチ画像の測色結果から選択色成分量b3を取得する(印刷されたのはYパッチであるから、選択色成分もb量となる)。次に、コンピュータは、プリンタPTに印刷条件1で、上記と同じ印刷ヘッドとインク種類との組合わせで標準のインク記録量のパッチ画像を印刷させ、同パッチ画像の測色結果から代表インク選択色成分量L3を取得する。
次に、コンピュータは、プリンタPTに印刷条件2で、上記b3,L3を取得した際に吐出させたドットよりも1ドット当たりのインク量を増加させたドットを上記と同じ印刷ヘッド29cから吐出させて、標準のインク記録量のパッチ画像を印刷させ、同パッチ画像の測色結果から選択色成分量b4を取得する。つまり、上記b3,L3を取得した際のドット種類は大ドット1であったが、同大ドット1のインク量を基準量としてこれよりも1ドット当たりのインク量の多いドットによってYのパッチを印刷する。この場合、上記b3を取得したパッチとドット記録率は同じであるが、一つ一つのドットが大きくなるため、パッチの濃度は上がり、b4>b3となる。なお、1ドット当たりのインク量は、ピエゾ素子に与える駆動波形の電圧レベルを変えることで変化させることができる。
さらに、コンピュータはプリンタPTに、印刷条件2で上記b3,L3を取得した際のドットよりも1ドット当たりのインク量を減少させたドットを印刷ヘッド29cから吐出させて標準のインク記録量のパッチ画像を印刷させ、選択色成分量b5を取得するとともに、印刷条件1で上記インク量を減少させたドットを印刷ヘッド29cから吐出させて標準のインク記録量のパッチ画像を印刷させ、代表インク選択色成分量L5を取得する。この場合、b5<b3、L5>L3となる。
f(x)=jx+k
としている。ただし、jは所定の係数、kは所定の定数、色成分量bを変数xとする。また一次関数に限らず、各参照点を通過する高次関数や、各参照点からの距離の総和が最小となる近似式としての高次関数を求めて色成分変換関数としてもよい。求める参照点も3点に限らず任意である。
上記では、印刷条件2でYインクに対応する印刷ヘッド29cから大ドット1を吐出させ色修正用パッチP8を印刷した際に必要となる色成分変換関数を求める場合を例に説明したが、かかる色成分変換関数は印刷ヘッドとドット種類との全組み合わせ毎に上記と同様の手順で予め決定しておき、HD14に保存しておく。
S320では、上記取得した各代表インク選択色成分量と上記基準値とを、印刷ヘッドとドット種類との組合せが対応する値同士で対比することによりIDを算出する。この場合も、IDは、上記基準値をS0、代表インク選択色成分量をS2、所定の係数をc(c>0)とし、ID=c・(S2−S0)より算出することができる。その結果、算出されるIDの値自体は異なるが、図7の下段と同じように、各インク種類に対応する印刷ヘッド29a〜29eとドット種類との全組合わせについて改めてIDを得ることができる。
このように、本発明によれば、部品の交換などを原因としてプリンタ20に対して改めてカラー調整IDを設定する必要が生じた際、過去にIDを設定したときに採用した印刷条件を採用できない環境においても、上記色成分変換関数を用いることにより、過去にIDを設定したときに採用した印刷条件を用意できていれば算出されるものと同等の値のIDを容易に算出することができる。その結果、製品の生産現場やアフターサービスを行う各場所において、資材や設備等の面で統一した環境を整えておく必要がなくなる。
図12は、標準記録率テーブルT1を示している。同標準記録率テーブルT1においては、ドット種類がインク量の多いものである程、標準のインク記録量(ドット記録率)を低くしている。
また、図13は、印刷用紙上に付着するインク量のばらつきによる測色データの変動量をインク種類毎に示している。同図は、第一の比較用プリンタにYの大ドット1、中ドット1、小ドット1の夫々について、ドット記録率10〜90%の9段階で印刷させた比較用パッチP1と、第二の比較用プリンタに同じようにYの大ドット1、中ドット1、小ドット1の夫々について9段階で印刷させた比較用パッチP2とを、Lab色空間で測色し、ドット種類およびドット記録率が共通するパッチP1,P2間の選択色成分量(b量)の変動量を求めた結果の一例を示している。なお、第一の比較用プリンタと第二の比較用プリンタは、基準プリンタおよびプリンタ20と同機種であって、第一の比較用プリンタは基準プリンタと比べて印刷媒体上に付着するインク量が多く、第二の比較用プリンタは基準プリンタと比べて印刷媒体上に付着するインク量が少ない特性を夫々有しているものとする。
従って、コンピュータ10は上記標準記録率テーブルT1をHD14に予め記憶しておき、当該テーブルT1を参照することにより、上記標準パッチ画像用データを生成し、基準色修正用パッチP4や、色修正用パッチP7,P8を印刷する際に、ドットのインク量が多いほど印刷させるパッチのドット記録率を少なくさせて、プリンタ20に対してドット種類別に標準のインク記録量のパッチを印刷させる。なお、標準記録率テーブルT1は、インク色毎(印刷ヘッド毎)かつ設定モード(ドットの大きさの設定モード)毎に設けられており、図12はYの設定モード1(大ドット1、中ドット1、小ドット1を吐出可能なモード)についての例を示してある。
同図に示すにID設定処理では、印刷用紙C(光沢紙)を採用し、かつ各印刷ヘッドから夫々が本来対応している種類のインクが吐出されるという印刷条件3によってパッチ画像の印刷を行う。ただし、Mkインクは印刷用紙Cには印刷できないため、実際には、各印刷ヘッド29a〜29eのうち印刷ヘッド29a〜29dからC,M,Y,Kインクが夫々に吐出されるようにし、Mkインクについては装填せず、印刷ヘッド29eは使用しない。
仮想成分量である場合は、その仮想成分量にかかるインク種類とドット種類との組合わせによって印刷されたパッチの測色データは存在しないことを意味するため、そのインク種類(Mkインク)に対応する印刷ヘッド(29e)固有の、インク吐出量のばらつきの程度を示すインク量ID(印刷ヘッドばらつきデータ)を取得する(S420)。
先ず、インク量ID変換関数の算出用のプリンタ20と同機種のプリンタPTを用意し、同プリンタPTを所定のコンピュータ(コンピュータ10であってもよい)に接続する。そして、同プリンタPTが備える各印刷ヘッドのうち、互いに異なるインク量IDを持つ複数の印刷ヘッドを使用して、夫々に印刷条件1によって一のドット種類(例えば、大ドット1)で、標準のインク記録量にて、インク量ID変換関数決定用のパッチ画像を印刷させる。この場合の標準のインク記録量とは、Mkインクと上記一のドット種類との組合わせに対して設定されている標準のインク記録量である。
コンピュータ10は、上記読み出した仮想成分量が対応しているドット種類にかかるインク量ID変換関数g(x)をHD14から適宜取得し、S420で取得したインク量IDを入力し、変換値としての代表インク選択色成分量を算出する。
S445では、インク種類とドット種類との組合わせの全てに対応してカラー調整IDを取得したか判断し、IDを未取得の組合わせがある場合にはS415以下の処理を繰り返す。一方、全ての組合わせに対応してカラー調整IDを取得した場合に、本処理を終了する。
図16は、コンピュータ10に接続したプリンタ20が有するIDを用いて印刷データを修正し、修正後の印刷データに基づいて印刷制御を行う処理を示すフローチャートである。図17は、その処理を模式的に示す図である。図18は、HD14に記憶された複数の色修正データ14bの構造を模式的に示す図である。以下においては、印刷制御の対象となるプリンタ20の各印刷ヘッド29a〜29eには、夫々が本来対応する種類のC,M,Y,K,Mkインクが装填されている状態とする。
条件不成立の場合、カラー調整IDの入手要求を作成してプリンタ20に送信する(S110)。すると、プリンタ20は同入手要求を受信し、印刷ヘッドユニット29のメモリ31からインク色とドット種類との全組み合わせに対応するIDを読み出してコンピュータ10に対して送信する。コンピュータ10は全IDを取得し、HD14にID14aとして記憶する(S115)。このように、IDがプリンタ20と一体となっているので、ユーザはプリンタを変更しても同プリンタに対応するIDを別途入力する必要がなく便利である。
図18に示すように、各色修正データ14bは、所定のIDの値と対応付けられてHD14に格納されている。同図の下段にも示すように、色修正データ14bは、入力階調値Ai(iは0〜255の整数)と出力階調値との対応関係を入力階調値Aiの各階調(全階調)について規定した情報テーブルとされている。入力階調値Aiに対する出力階調値ACiが図の上段の実線のように規定されている。
S155では、ハーフトーン処理部により、ドットの大きさ毎のドット量データに対して誤差拡散法やディザ法や濃度パターン法といった所定のハーフトーン処理を行い、CMYKMkデータの画素数と同じ画素数であるCMYKMk別のハーフトーンデータを生成する。ハーフトーンデータは、ドットの形成状況をドットの形成有無として表すデータであり、例えば階調値「1」をドット形成有り、階調値「0」をドット形成無しに対応させて二値化した2階調の二値化データとすることができる。むろん、4階調等のデータとしてもよい。
Claims (11)
- 複数種類のインクに対応した複数の印刷ヘッドを有し印刷媒体上にインクを付着させて印刷データに対応する画像を印刷可能な印刷装置における色ずれを表す誤差情報を取得する誤差情報取得方法であって、
上記誤差情報が、上記印刷装置に第一の印刷条件において標準のインク記録量にて印刷させた第一パッチ画像を所定の色空間で測色して得られる第一測色データと、基準測色データとの対比結果によって表される場合に、
上記印刷装置に第一の印刷条件とは異なる第二の印刷条件で上記標準のインク記録量にて第二パッチ画像を印刷させるに際して、使用する印刷媒体には付着しない種類のインクが存在する場合には、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドにかかるインク吐出量のばらつきの程度を示す印刷ヘッドばらつきデータを取得し、
上記付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドの印刷ヘッドばらつきデータに基づいて、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドを使用して上記第一の印刷条件によって標準のインク記録量にて印刷させたパッチ画像を所定の色空間で測色した場合に得られると予測される予測測色データを求め、
上記求めた予測測色データと上記基準測色データとを対比することにより誤差情報を取得することを特徴とする誤差情報取得方法。 - 上記基準測色データは、所定の基準印刷装置に第一の印刷条件において上記標準のインク記録量にて印刷させた基準パッチ画像を所定の色空間で測色することにより取得されることを特徴とする請求項1に記載の誤差情報取得方法。
- 上記第一の印刷条件と第二の印刷条件とは、パッチ画像を印刷する際に各印刷ヘッドに装填するインク種類が相違することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の誤差情報取得方法。
- 上記第一の印刷条件と第二の印刷条件とは、パッチ画像の印刷に使用する印刷媒体の種類が相違することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の誤差情報取得方法。
- 上記印刷装置は、所定の画像読取り装置によって読取り可能な情報形態によって各印刷ヘッドについての印刷ヘッドばらつきデータを予め備えており、画像読取り装置に同印刷ヘッドばらつきデータを読取らせることにより、同画像読取り装置から上記付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドにかかる印刷ヘッドばらつきデータを入力することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の誤差情報取得方法。
- 所定の印刷装置におけるインク吐出量に夫々ばらつきがある複数の印刷ヘッドを使用して夫々に第一の印刷条件によって標準のインク記録量にて印刷させたパッチ画像の所定の色空間での測色結果から得られた上記第一測色データと同じ色成分である各測色データと、同ばらつきがある複数の印刷ヘッドにかかる印刷ヘッドばらつきデータとの対応関係を参照することにより、上記印刷ヘッドばらつきデータを入力値とする関数を予め決定し、同関数を用いて上記付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドにかかる印刷ヘッドばらつきデータを変換して上記予測測色データとすることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の誤差情報取得方法。
- 複数種類のインクに対応した複数の印刷ヘッドを有し印刷媒体上にインクを付着させて印刷データに対応する画像を印刷可能な印刷装置における色ずれを表す誤差情報を取得する処理をコンピュータに実行させる誤差情報取得プログラムであって、
上記誤差情報が、上記印刷装置に第一の印刷条件において標準のインク記録量にて印刷させた第一パッチ画像を所定の色空間で測色して得られる第一測色データと、基準測色データとの対比結果によって表される場合に、上記印刷装置に第一の印刷条件とは異なる第二の印刷条件で上記標準のインク記録量にて第二パッチ画像を印刷させるに際して、使用する印刷媒体には付着しない種類のインクが存在する場合には、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドにかかるインク吐出量のばらつきの程度を示す印刷ヘッドばらつきデータを取得し、上記付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドの印刷ヘッドばらつきデータに基づいて、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドを使用して上記第一の印刷条件によって標準のインク記録量にて印刷させたパッチ画像を所定の色空間で測色した場合に得られると予測される予測測色データを求め、上記求めた予測測色データと上記基準測色データとを対比することにより誤差情報を取得する処理を実行させることを特徴とする誤差情報取得プログラム。 - 複数種類のインクに対応した複数の印刷ヘッドを有し印刷媒体上にインクを付着させて印刷データに対応する画像を印刷可能な印刷装置における色ずれを表す誤差情報を取得する誤差情報取得装置であって、
上記誤差情報が、上記印刷装置に第一の印刷条件において標準のインク記録量にて印刷させた第一パッチ画像を所定の色空間で測色して得られる第一測色データと、基準測色データとの対比結果によって表されることを前提として、
上記印刷装置に第一の印刷条件とは異なる第二の印刷条件で上記標準のインク記録量にて第二パッチ画像を印刷させるに際して、使用する印刷媒体には付着しない種類のインクが存在する場合には、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドにかかるインク吐出量のばらつきの程度を示す印刷ヘッドばらつきデータを取得するばらつきデータ取得手段と、
上記付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドの印刷ヘッドばらつきデータに基づいて、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドを使用して上記第一の印刷条件によって標準のインク記録量にて印刷させたパッチ画像を所定の色空間で測色した場合に得られると予測される予測測色データを求める予測測色データ算出手段と、
上記求めた予測測色データと上記基準測色データとを対比することにより誤差情報を取得する誤差情報生成手段とを備えることを特徴とする誤差情報取得装置。 - 複数種類のインクに対応した複数の印刷ヘッドを有し印刷媒体上にインクを付着させて印刷データに対応する画像を印刷可能な印刷装置に対し印刷制御を行なう印刷制御方法であって、
上記誤差情報が、上記印刷装置に第一の印刷条件において標準のインク記録量にて印刷させた第一パッチ画像を所定の色空間で測色して得られる第一測色データと、基準測色データとの対比結果によって表される場合に、上記印刷装置に第一の印刷条件とは異なる第二の印刷条件で上記標準のインク記録量にて第二パッチ画像を印刷させるに際して、使用する印刷媒体には付着しない種類のインクが存在する場合には、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドにかかるインク吐出量のばらつきの程度を示す印刷ヘッドばらつきデータを取得し、上記付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドの印刷ヘッドばらつきデータに基づいて、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドを使用して上記第一の印刷条件によって標準のインク記録量にて印刷させたパッチ画像を所定の色空間で測色した場合に得られると予測される予測測色データを求め、上記求めた予測測色データと上記基準測色データとを対比することにより誤差情報を取得し、上記誤差情報の値に応じて上記印刷装置におけるインク量のずれを補償する色修正データを決定し、上記色修正データを用いることにより画像を表現した印刷データから上記印刷装置にて印刷される印刷画像の色ずれを補償させる印刷データに修正し、修正後の印刷データに対応する印刷画像を印刷装置に対して印刷させる制御を行うことを特徴とする印刷制御方法。 - 複数種類のインクに対応した複数の印刷ヘッドを有し印刷媒体上にインクを付着させて印刷データに対応する画像を印刷可能な印刷装置に対し印刷制御を行なう処理をコンピュータに実行させる印刷制御プログラムであって、
上記誤差情報が、上記印刷装置に第一の印刷条件において標準のインク記録量にて印刷させた第一パッチ画像を所定の色空間で測色して得られる第一測色データと、基準測色データとの対比結果によって表される場合に、上記印刷装置に第一の印刷条件とは異なる第二の印刷条件で上記標準のインク記録量にて第二パッチ画像を印刷させるに際して、使用する印刷媒体には付着しない種類のインクが存在する場合には、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドにかかるインク吐出量のばらつきの程度を示す印刷ヘッドばらつきデータを取得し、上記付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドの印刷ヘッドばらつきデータに基づいて、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドを使用して上記第一の印刷条件によって標準のインク記録量にて印刷させたパッチ画像を所定の色空間で測色した場合に得られると予測される予測測色データを求め、上記求めた予測測色データと上記基準測色データとを対比することにより誤差情報を取得し、上記誤差情報の値に応じて上記印刷装置におけるインク量のずれを補償する色修正データを決定し、上記色修正データを用いることにより画像を表現した印刷データから上記印刷装置にて印刷される印刷画像の色ずれを補償させる印刷データに修正し、修正後の印刷データに対応する印刷画像を印刷装置に対して印刷させる制御を実行させることを特徴とする印刷制御プログラム。 - 複数種類のインクに対応した複数の印刷ヘッドを有し印刷媒体上にインクを付着させて印刷データに対応する画像を印刷可能な印刷装置に対し印刷制御を行なう印刷制御装置であって、
上記誤差情報が、上記印刷装置に第一の印刷条件において標準のインク記録量にて印刷させた第一パッチ画像を所定の色空間で測色して得られる第一測色データと、基準測色データとの対比結果によって表されることを前提として、
上記印刷装置に第一の印刷条件とは異なる第二の印刷条件で上記標準のインク記録量にて第二パッチ画像を印刷させるに際して、使用する印刷媒体には付着しない種類のインクが存在する場合には、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドにかかるインク吐出量のばらつきの程度を示す印刷ヘッドばらつきデータを取得するばらつきデータ取得手段と、上記付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドの印刷ヘッドばらつきデータに基づいて、同付着しないインク種類に対応する印刷ヘッドを使用して上記第一の印刷条件によって標準のインク記録量にて印刷させたパッチ画像を所定の色空間で測色した場合に得られると予測される予測測色データを求める予測測色データ算出手段と、上記求めた予測測色データと上記基準測色データとを対比することにより誤差情報を取得する誤差情報生成手段と、上記誤差情報の値に応じて上記印刷装置におけるインク量のずれを補償する色修正データを決定する色修正データ決定手段と、上記色修正データを用いることにより、画像を表現した印刷データから上記印刷装置にて印刷される印刷画像の色ずれを補償させる印刷データに修正し、修正後の印刷データに対応する印刷画像を印刷装置に対して印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。
Priority Applications (2)
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