JP2006150449A - アルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Al−Si系合金材とCu材のクラッド材から構築された中空の鞘と、当該鞘内に充填されたフッ化セシウムを含むフッ化物系非腐食性フラックス粉末とで構成する。さらに接合後のフィレットの自然電極電位を下げるZnを含ませる。
鞘を構築するクラッド材は、Si含有量が5〜15質量%のAl−Si系合金板と、鞘全体の質量に対するCuの質量が22〜37質量%に相当するCu板から構成し、接合後のフィレットの自然電極電位を下げるZnを前記Al−Si系合金板かCu板の何れかに含ませておくことが好ましい。
【選択図】なし
Description
これらの用途に用いるに当っても、複数の鋳物部品を組合せて接合して使用している。そして、アルミニウム合金鋳物部品の接合方法としても種々の手段があるが、接合面が複雑であったり気密性を必要としたりする場合には、ろう付け法が重用されている。
この「ノコロック」はKFとAlF3の共晶組成を有するフラックスを使用しており、その共晶点は560〜570℃である。また、ろう材として用いるJIS A4045やA4047のAl−Si系合金の融点は577℃である。このため、上記ろう付け法では、ろう材の融点よりも約30℃高い600℃程度まで加熱してろう付けを行っている。
この加熱により、融解したフッ化カリウム系フラックスによってアルミニウム材表面の酸化皮膜が溶解除去されるとともに、ろう材との濡れ性が極めて良くなり、融解されたろう材の流動拡散が助長される。接合部同士の接する部分へ流動したろう材がすみ肉(フィレット)を形成して被ろう付け部材を接合する。
このろう付け温度の問題は、ろう付け温度をアルミニウム合金の融点よりも低くすることで解決できるので、従来から、ろう材の低融点化、及びフラックスの低融点化の対策が講じられている。
一方、低融点ろう材としては融点が480℃前後のZn−Al系合金が古くから知られている。しかしながら、Al−Si系合金に比べてろうの流動性が悪く、フィレットの耐食性の劣ることから、近年では、融点520〜550℃のAl−Cu系合金ろう材の開発が報告されている。
また、ろう付け接合部へのフラックスとろう材の供給方式として、作業効率改善のためにフラックスを内包又は含有したろう材ワイヤが提案されている。
また特許文献1では、アルミニウム材又はその合金(JIS A1000系)を鞘にして、「ノコロック」フラックス或いはフッ化セシウム系非腐食性フラックスに銅,珪素,亜鉛等の金属粉末を所定の比率で混合し、前記鞘の芯に充填したろう材ワイヤが提案されている。
さらに、特許文献2には、Al−Cu−Si三元合金組成を得るための各金属粉末とフッ化セシウム含有フッ化物系非腐食性フラックス粉末をアルミニウム缶に封入し、真空下で400℃に加熱してプレスした固形物を押出して線材化したフラックス含有アルミニウム合金ろう材を製造することが記載されている。
「工業材料」,日刊工業新聞社出版,2003年6月号(Vol.51,No.6)p.90‐91
また、特許文献1で提案されたろう付けワイヤでは、鞘に充填する金属粉末として銅を選べば融点が550℃前後の合金組成となり、570℃程度の温度でのろう付けが可能になるが、融点が570℃よりも低い鋳物のろう付けには使用できない。より広範囲の鋳物合金に適用させるためには、銅と珪素等の複数金属の混合粉末を充填して融点がより低くなったろう材とする必要がある。しかも、複数の金属粉末を混合して充填しようとすると、粒度分布や比重の違いによって均一な混合状態での充填は非常に難しい。また、充填する金属粉末は微細であり表面積の総和が非常に大きいため、ろう付け性を阻害する酸化物を非常に多く付随するものになっている。このため、良好なろう付け性を得るには、多量のフラックスの使用が必要になって製造コストを増大させる要因にもなる。
さらに、ろう材として融点が低いAl−Cu−Si三元共晶組成を形成する金属・合金を組み合わせたものを用いると、ろう付け後のフィレットもAl−Cu−Si三元共晶組成となってしまう。
これは、ろう付け後に腐食環境に曝されるような、例えば配管等の継手接合に上記ろう材ワイヤを用いると、接触腐食を起こすおそれがあることを意味している。
鞘を構築するクラッド材は、Si含有量が5〜15質量%のAl−Si系合金板と、鞘全体の質量に対するCuの質量が22〜37質量%に相当するCu板から構成されていることが好ましい。
鞘内に充填されたフラックス粉末中に含ませておく場合には、鞘を構築するクラッド材が溶融されて形成されたAl−Si−Cu系合金に対して0.3〜2.3質量%に相当するZnをフッ化物系非腐食性フラックス粉末中に含ませておくことが好ましい。粉末形態に限らず、顆粒状や線状でもよい。KZnF3なる形態で添加してもよい。
ろう材の融点を下げることができた結果、低融点フラックスの使用と相俟って550℃程度でのろう付け可能となり、アルミニウム合金鋳物、特にAl−Si系合金鋳物も低いろう付け温度で容易にろう付けできる。また、鞘をクラッド材で構築しているために軟質な状態で加工でき、接合部位に沿った所望形状のろう材が安価に提供される。さらに、ろう材ワイヤ中にZnを含ませているので、ろう付け後にZnを含むフィレットが形成されてAl−Cu−Si三元共晶組成よりも卑となり、ろう付け対象のアルミニウム合金の電位に近づくことで、フィレットにおける接触腐食の発生を防ぐことができる。
これらを総合すると、本発明ろう材ワイヤの提供により、アルミニウム合金部材のろう付け作業が、生産性よく低コストで行え、しかも、接合後のフィレットとろう付けの対象となるアルミニウム合金との電位差を小さくし、接触腐食の起き難いろう付け部を提供できる。
その結果、フラックスの低融点化に関してはフッ化セシウムを含むフッ化物系非腐食性フラックスを用いる技術が採用される。この点に関しては、後記で詳しく説明する。
ろう材の低融点化に関しては、Al−Cu−Siの三元共晶組成が融点525℃を有することを最大限に活用することが有効である。しかしながら、Al−Cu−Si三元共晶合金は塑性加工性が極めて悪い。そこで、ろう付け加熱された時点でAl−Cu−Si三元共晶合金を作り出すように、三つの成分をAl−Si系合金材とCu材で別々に供給することにした。そして供給手段としてクラッド法を採用した。
さらに、ろう付け後のフィレットとろう付け対象アルミニウム合金との電位差低減策として、フィレット形成合金であるAl−Cu−Si三元共晶組成にさらにZnを含ませる手法を採用した。この点も、後記で詳しく説明する。
前記したように、Al−Cu−Si三元共晶合金は塑性加工性が極めて悪いために、ろう材ワイヤの鞘に形作ることが困難になるばかりでなく、ワイヤを構成することができたとしても、その後に接合品部位に沿った形状への曲げ加工も行い難い。そこで、Al−Cu−Si三元共晶組成になるような比率で組み合わせたAl−Si系合金材とCu材のクラッド材を用いたものである。
ろう付け加熱時にAl−Si系合金とCuを反応(共融)させて融点が525℃のAl−Cu−Si三元共晶ろうを生成させることができる。この結果、530〜560℃の低い温度範囲で容易にろう付けできる。
さらに、クラッド材を構成するAl−Si系合金材及びCu材はともに良好な塑性加工性を有している。クラッド材にした後にあっても良好な塑性加工性を維持しているので、通常のワイヤ製造設備を用いて鞘への成形加工及び中へのフラックス充填が容易に行えるばかりでなく、被ろう付け体の接合部形状に合わせた曲げ加工が容易に行える。そして、自動トーチろう付け装置を使用する場合にも、連続的な供給が問題なく行える。
鞘の質量に対するCu材の質量22〜37質量%は、Cuの比重が8.9、Al−Si系合金の比重が2.7であるから、鞘の断面積に対するCu材の断面積の割合(管成形前の板状鞘素材のクラッド率)を8〜15%にすることで満足できる。
なお、Cu材をクラッドした鞘の断面形状は、図1に示すような四つの形態が想定されるが、いずれでも構わない。クラッド率に関する条件を満たしていればよい。鞘形状への管成形も、通常の方法で変形加工される。
ところで、A.S.M.「Metal Handbook」8th.Ed.,Vol.1(1948),p.159によると、99.95%のAlは−0.85Vの自然電極電位を有し、CuAl2の金属間化合物は−0.73V,4%CuのAl固溶体は−0.69Vの自然電極電位を有している。また、1100,3003,6061のアルミニウム合金或いはCu含有量の少ないAC4Cの鋳造用アルミニウム合金では−0.83V程度の自然電極電位を有している。さらに、Cuを4.5質量%程度含有し、Zn含有量が極微量な2014のアルミニウム合金では、−0.70V程度の自然電極電位を有している。
なお、この自然電極電位は、25℃の(53g/lNaCl+3g/lH2O2)水溶液中、0.1Nカルメル・スケールで測定したものである。
そこで、本発明は、ろう付け時に形成されるフィレットの自然電極電位をろう付け対象のアルミニウム合金の自然電極電位に近づけるべく、Znを使用したものである。
すなわち、ろう付け時に形成されるフィレットにZnを含ませることにより、ろう付け対象アルミニウム合金との電位差を小さくすることができ、その結果として接触腐食を防ぐことができるようになったものである。
フィレットに含ませるZn量が0.3質量%に満たないほどに少ないと電位差を小さくする効果が期待できない。逆に、多量のZnを含ませるとフィレットが卑になり過ぎて、腐食環境下ではフィレットの方が選択的に腐食されるようになる。被ろう付けアルミニウム合金自体よりも形成されるフィレットの方を卑にしてフィレットを積極的に腐食させる使用態様もあるが、フィレットに含ませるZn量が2.3質量%を超えるほどに多くなると、フィレットの腐食が激しくなり、使用環境によってはろう付け接合部が剥れてしまうこともある。
また、Cu板に含ませる場合には、当該板材の質量に対して0.8〜10.6質量%のZnとすることが好ましい。
Al−Si系合金板及びCu板の双方に含ませる場合には、或いは非腐食性フラックス中に含ませる場合には、形成されるAl−Cu−Si三元合金組成に対して0.3〜2.3質量%Znになるように調整される。
充填されるフラックスとしては、融点が低く、非腐食性に優れたものが用いられる。ろう付け後のフラックス残渣除去工程を省略するためには、フッ化物系非腐食性フラックス粉末を用いることが必要である。また、フラックスの融点をAl−Cu−Si三元共晶ろう合金の融点525℃以下に下げるためには、フッ化セシウム(CsF)を含有させることが必須となる。
フッ化物系非腐食性フラックス中に占めるフッ化セシウム(CsF)の割合は、コスト的には少ないほど有利であるが、10モル%に満たないとフラックスの融点を下げる効果が十分ではない。530〜560℃でのろう付けが困難になる。したがって、フッ化物系非腐食性フラックス中のフッ化セシウム(CsF)の割合は10モル%以上とすることが好ましい。
本発明のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤは、酸化皮膜の少ないクラッド鞘を用いているために、充填したフラックス量が少量でもろう付けが可能である。
ろう材ワイヤの質量に対するフラックスの質量、いわゆる充填率は、特に規定する必要はなく、従来のコアードワイヤの充填率と同程度の10〜40%であれば十分である。
なお、本発明アルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ中のZn添加の効果はそれだけでなく、フィレット形成合金であるAl−Cu−Si三元共晶組成の融点を低下させることも可能である。
鞘としてのAl−Si系合金材とCu材のクラッド率を種々変更したろう付けワイヤを実際に作製し、ろう付け試験した例を示す。
Al−Si系合金材とCu材のクラッド鞘材の作製
厚さ10mmのJIS A4045板の2枚の間に、表1に示す厚さのCu板を挟んで先端を溶接して固定し、300℃に加熱して厚さ2mmまでクラッド圧延した。次いで、中間焼鈍,冷間圧延,最終焼鈍を施して、厚さ0.1mmのクラッド鞘材を作製した。
この鞘材の断面を観察して測定したCuのクラッド率と、それを基に計算した鞘材質量に対するCuの質量の割合を表1に併せて示す。
なお、No.1及び2の鞘材は、鞘材質量に対するCuの質量が本発明範囲の22〜37質量%の範囲にあるものである。そして、No.3の鞘材は、鞘材質量に対するCuの質量が本発明範囲より少なく、No.4の鞘材は、鞘材質量に対するCuの質量が本発明範囲より多いものである。さらに、従来例の鞘材(No.5)として、Cu板を挟まない板厚20mmのJIS A4045板から上記と同じ製板工程で厚さ0.1mmの鞘材を作製した。
表1に示した5種の鞘材を幅10mm,長さ20mmで切断し、外径1mmの鋼製丸棒に二〜三重に巻付けて、肉厚0.3mm,長さ20mmのろう材ワイヤの鞘を作製した。この鞘の一端をペンチで閉じておき、これにフッ化セシウムを48モル%含むK−Cs−Al−F系のフッ化物系非腐食性フラックス(第一稀元素工業株式会社製;商品名「CF−2」)粉末を約30mg充填した後、他端を閉じてろう材ワイヤとした。
なお、フラックスの充填率は、No.1〜4の鞘材では29〜32質量%であり、No.5の鞘材では36質量%であった。
厚さ1mm,幅25mm,長さ55mmのJIS−A3003アルミニウム合金板を下板とし、厚さ1mm,幅25mm,長さ25mmのJIS−A3003アルミニウム合金板を縦板とした逆T字型ろう付け試験片を組付け、下板と縦板の交線の片側に前記ろう材ワイヤをセットした。この組付け体を窒素ガス雰囲気炉中で550℃まで昇温速度50℃/分で加熱し、550℃で3分間保持した後、約100℃/分で室温まで冷却した。
ろう付け性は、逆T字型試験片の外観を肉眼及び実体顕微鏡で観察するとともに、接合箇所中央部断面を光学顕微鏡で観察することにより下地の侵食状態を調べた。
接合部の外観評価は、ろう材ワイヤセット側及び反対側のいずれも十分な大きさのフィレットが形成されたものを○,ろう材ワイヤセット側に鞘材の一部が残存又は反対側のフィレットが小さいものを△,ろうが全く生成しなかったものを×,とした。
また、下地の侵食状態は、溶融したろうによるエロージョン(すなわち下地の融解)の最大深さを測定し、最大深さが0.1mm以下のものを◎,最大深さが0.1〜0.3mmのものを○,最大深さが0.3〜0.5mmのものを△,最大深さが0.5mm以上のものを×,とした。
その評価結果を表2に示す。
これに対して、比較例である、Cuの比率が少ないNo.3の鞘材のろう付けワイヤを使用してろう付けしたものにあっては、ろう材ワイヤセット側に鞘材が多量に残存し、反対側に流動したろうは少なかった。また、Cuの比率が多いNo.4の鞘材のろう付けワイヤを使用してろう付けしたものにあっては、ろう材ワイヤセット側の下地が激しく侵食されていた。これは、鞘材に対するCuの比率が37質量%を超えると、ろう材ワイヤのCuが余剰となり、接合すべき下地のアルミニウム合金と反応(共融)してAl−Cu−Si三元共晶を生成していき、結果として下地に激しい侵食(エロージョン=融解)が生じたものと推測される。
なお、Cuを含まない従来の鞘材であるNo.5のろう付けワイヤを使用してろう付けしたものにあっては、溶融したフラックスのしみだしは見られたものの、ろう材ワイヤがそのままの形状で残存し、ろうは生成していなかった。
鞘としてのAl−Si系合金材とCu材のクラッド材について、Al−Si系合金材のZn含有量を種々変更したろう付けワイヤを実際に作製し、実際にろう付けした後の耐食性を評価した例を示す。
Al−Si−Zn合金材とCu材のクラッド鞘材の作製
JIS 4N43合金をベースにZn含有量を種々変更した厚さ10mmの板2枚の間に、厚さ2mmのCu板を挟んで先端を溶接して固定し、300℃に加熱して厚さ2mmまでクラッド圧延した。次いで、中間焼鈍,冷間圧延,最終焼鈍を施して、厚さ0.1mmのクラッド鞘材を作製した。
A4N43合金に添加したZn量、及び鞘材合金に占めるZnの割合を表3に併せて示す。
表3に示した8種の鞘材を幅10mm,長さ20mmで切断し、外径1mmの鋼製丸棒に二〜三重に巻付けて、肉厚0.3mm,長さ20mmのろう材ワイヤの鞘を作製した。この鞘に実施例1で用いたフラックスを同様に充填してろう材ワイヤとした。
なお、フラックスの充填率は、約30質量%であった。
ろう付け試験
厚さ3mm,幅25mm,長さ55mmのJIS−AC4Cアルミニウム合金鋳造板を下板とし、厚さ3mm,幅25mm,長さ55mmのJIS−AC4Cアルミニウム合金鋳造板を縦板とした逆T字型ろう付け試験片を組付け、下板と縦板の交線の片側に前記ろう材ワイヤをセットした。この組付け体を窒素ガス雰囲気炉中で550℃まで昇温速度50℃/分で加熱し、550℃で3分間保持した後、約100℃/分で室温まで冷却してろう付けを行った。
上記の方法でろう付けされた逆T字型試験体を、何ら処理することなくそのまま腐食環境下に曝して腐食状況を観察する腐食試験を行った。
腐食試験方法としては、噴霧→乾燥→湿潤を繰り返すCCT試験法を採用した。JASO規格のM609−91に準拠し、5%NaCl水溶液噴霧(35℃×2h)→乾燥(60℃×4h)→湿潤(湿度95%以上、50℃×2h)を1サイクルとしたものを200サイクル繰り返す腐食試験を行った。
この腐食試験を行った後、被ろう付けアルミニウム合金板自体及びろう付け時に形成されたフィレット部の腐食状況を目視観察した。
その結果を表3に併せて示す。
なお表3中、◎は腐食が認められなかったもの,○は僅かに腐食が認められたもの,×は著しい腐食が認められたことを現している。
これに対して、比較例であるNo.11では、被ろう付け体であるアルミニウム合金そのものに、No.18では形成されたフィレットに腐食が進行していた。
No.11,18で所期の目的が達成できなかった理由は、No.11ではZn添加量が少なかったためにフィレットの自然電極電位を下げる効果が現れなかったからであり、No.18ではZn添加量が多すぎたためにフィレットの自然電極電位を下げ過ぎ、AC4Cアルミニウム合金よりも卑になったため、フィレット部の接触腐食が進行した、と理解することができる。
Claims (8)
- Al−Si系合金材とCu材のクラッド材から構築された中空の鞘と、当該鞘内に充填されたフッ化セシウムを含むフッ化物系非腐食性フラックス粉末とからなることを特徴とするアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
- 鞘を構築するクラッド材は、Si含有量が5〜15質量%のAl−Si系合金板と、鞘全体の質量に対するCuの質量が22〜37質量%に相当するCu板から構成されている請求項1に記載のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
- 鞘を構築するクラッド材が溶融されて形成されたAl−Si−Cu系合金に対して0.3〜2.3質量%に相当するZnが含まれたものである請求項1又は2に記載のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
- クラッド材を構成するAl−Si系合金板が0.5〜3.0質量%のZnを含むものである請求項3に記載のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
- クラッド材を構成するCu板が0.8〜10.6質量%のZnを含むものである請求項3又は4に記載のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
- 鞘を構築するクラッド材が溶融されて形成されたAl−Si−Cu系合金に対して0.3〜2.3質量%に相当するZnがフッ化物系非腐食性フラックス粉末中に添加されている請求項3に記載のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
- Znが粉末状態で添加されている請求項6に記載のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
- ZnがKZnF3なる形態で添加されている請求項6に記載のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
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