JP7210259B2 - アルミニウム接合体、その製造方法及びアルミニウム接合体に用いられるブレージングシート - Google Patents
アルミニウム接合体、その製造方法及びアルミニウム接合体に用いられるブレージングシート Download PDFInfo
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前記第1部品は、Mg:0.30質量%以上1.80質量%未満を含むアルミニウム合金からなる心材と、Al-Si系合金からなり、前記心材上に存在するろう材層と、を備えたブレージングシートであり、
前記ろう付継手は、Mg:0.25質量%以上を含有するアルミニウム合金からなるろう材を有するとともに、150MPa以上の接合強度を有する、アルミニウム接合体にある。
Mg:0.30質量%以上1.80質量%未満を含むアルミニウム合金からなる心材と、
Al-Si系合金からなり、5~215μmの厚みを有し、前記心材上に設けられたろう材層と、
Mg:0.80質量%以上6.50質量%未満を含有するアルミニウム合金からなり、前記心材と前記ろう材層との間に介在する中間材とを備え、
前記ろう材層の厚みX[μm]と前記心材中のMg量Y[質量%]とが下記式(1)または下記式(2)のいずれかを満たす、ブレージングシートにある。
Y≧X/120(但し、X≧36) ・・・(1)
Y≧0.30(但し、X<36) ・・・(2)
Mg:0.30質量%以上1.80質量%未満を含むアルミニウム合金からなる心材と、Al-Si系合金からなり、5~215μmの厚みを有し、前記心材上に積層されたろう材層と、を備え、前記ろう材層の厚みX[μm]と前記心材中のMg量Y[質量%]とが下記式(1)または下記式(2)のいずれかを満たすブレージングシートからなる第1部品を準備し、
前記第2部品を準備し、
前記第1部品と前記第2部品とをろう付し、
前記ろう付を行った後、前記アルミニウム接合体に溶体化処理を行い、次いで、前記アルミニウム接合体に人工時効処理を行う、アルミニウム接合体の製造方法にある。
Y≧X/120(但し、X≧36) ・・・(1)
Y≧0.30(但し、X<36) ・・・(2)
Y≧X/120(但し、X≧36) ・・・(1)
Y≧0.30(但し、X<36) ・・・(2)
前記アルミニウム接合体及びその製造方法の実施例を、図1~図2を用いて説明する。図1に示すように、アルミニウム接合体1は、第1部品2と、第2部品3と、第1部品2と第2部品3との間に介在し、両者を接合するろう付継手4と、を有している。第1部品2は、アルミニウム合金からなる心材21と、心材21上に存在するろう材層22と、を備えたブレージングシート20である。第2部品3は、アルミニウム材から構成されている。ろう付継手4は、150MPa以上の接合強度を有している。
Y≧X/120(但し、X≧36) ・・・(1)
Y≧0.30(但し、X<36) ・・・(2)
本例は、種々のブレージングシート200からなる第1部品2と第2部品3との間に形成されるろう付継手4の接合強度及びろう付性を評価した例である。なお、本例以降の例において用いる符号のうち、既出の例において使用した符号と同一のものは、特に説明のない限り既出の例と同様の構成要素等を表す。
組立体10を作製する前に、予め、第1部品2のろう材層22に、2質量%のセシウムを含むセシウム系フラックスを塗布する。セシウム系フラックスの塗布量は5g/m2とする。その後、前述したように組立体10を作製し、不活性ガス雰囲気炉を用いて組立体10のろう付を行う。
塩化リチウム(LiCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)を主成分とし、フッ化リチウム(LiF)、フッ化カリウム(KF)、フッ化アルミニウム(AlF3)を添加したフラックスを溶融させたフラックス浴を準備する。このフラックス浴の温度を602℃に保持し、フラックス浴中に組立体10を1分間浸漬する。これにより、第1部品2と第2部品3とのろう付を行ってアルミニウム接合体1を得る。フラックス浴から取り出したアルミニウム接合体1を湯洗し、ついで水洗することにより、アルミニウム接合体1に付着したフラックスを除去する。
セシウム系フラックスを第1部品2に塗布しない以外は、前述したフラックス塗布法と同様の方法によりろう付を行い、アルミニウム接合体1を得る。
組立体10を真空炉内に配置した後、炉内から大気を排気しつつ、組立体を550℃になるまで加熱する。組立体の温度が550℃に到達した時点の炉内の圧力は、例えば、5×10-3~7×10-3Paである。組立体の温度が550℃に到達した後、排気を継続しながら炉内にアルゴンガスを導入する。そして、炉内の圧力が1Pa以上となるようにアルゴンガスの供給量を調整しながら組立体を600℃で加熱する。これにより、第1部品2と第2部品3とのろう付を行ってアルミニウム接合体1を得る。炉内の温度が600℃に到達した後、加熱を停止し、炉内にて溶融ろうが凝固するまでアルミニウム接合体1を冷却する。その後、アルミニウム接合体1を炉から取り出し、室温まで冷却する。
A:均一な形状を有し、表面が平滑であり、脚長0.5mm未満のフィレットが形成されている状態
B:均一な形状を有するが表面がやや粗いフィレット、または、やや不均一な形状を有するが表面が平滑なフィレットのいずれかが形成されている状態
C:形状が不均一なフィレット、または、表面が顕著に荒れているフィレットが形成されている状態
D:フィレットが断続的に形成されている、または、フィレットが全く形成されていない状態
2 第1部品
21 心材
22 ろう材層
3 第2部品
4 ろう付継手
Claims (7)
- 第1部品と、第2部品と、前記第1部品と前記第2部品との間に介在し、両者を接合するろう付継手と、を有するアルミニウム接合体であって、
前記第1部品は、Mg:0.30質量%以上1.80質量%未満を含むアルミニウム合金からなる心材と、Al-Si系合金からなり、前記心材上に存在するろう材層と、を備えたブレージングシートであり、
前記ろう付継手は、Mg:0.25質量%以上を含有するアルミニウム合金からなるろう材を有するとともに、150MPa以上の接合強度を有する、アルミニウム接合体。 - 請求項1に記載のアルミニウム接合体における前記第1部品となるブレージングシートであって、
Mg:0.30質量%以上1.80質量%未満を含むアルミニウム合金からなる心材と、
Al-Si系合金からなり、5~215μmの厚みを有し、前記心材上に設けられたろう材層と、
Mg:0.80質量%以上6.50質量%未満を含有するアルミニウム合金からなり、前記心材と前記ろう材層との間に介在する中間材とを備え、
前記ろう材層の厚みX[μm]と前記心材中のMg量Y[質量%]とが下記式(1)または下記式(2)のいずれかを満たす、ブレージングシート。
Y≧X/120(但し、X≧36) ・・・(1)
Y≧0.30(但し、X<36) ・・・(2) - 請求項1に記載のアルミニウム接合体の製造方法であって、
Mg:0.30質量%以上1.80質量%未満を含むアルミニウム合金からなる心材と、Al-Si系合金からなり、5~215μmの厚みを有し、前記心材上に積層されたろう材層と、を備え、前記ろう材層の厚みX[μm]と前記心材中のMg量Y[質量%]とが下記式(1)または下記式(2)のいずれかを満たすブレージングシートからなる第1部品を準備し、
前記第2部品を準備し、
前記第1部品と前記第2部品とをろう付し、
前記ろう付を行った後、前記アルミニウム接合体に溶体化処理を行い、次いで、前記アルミニウム接合体に人工時効処理を行う、アルミニウム接合体の製造方法。
Y≧X/120(但し、X≧30) ・・・(1)
Y≧0.30(但し、X<30) ・・・(2) - 前記ブレージングシートは、Mg:0.80質量%以上6.50質量%未満を含有するアルミニウム合金からなり、前記心材と前記ろう材層との間に介在する中間材を有する、請求項3に記載のアルミニウム接合体の製造方法。
- 前記中間材には、更に、Si:0質量%超え13.0質量%未満が含まれている、請求項4に記載のアルミニウム接合体の製造方法。
- 前記ろう材層中に、更に、Mg:0質量%超え0.60質量%以下が含まれている前記ブレージングシートからなる前記第1部品を用い、前記第1部品と前記第2部品とを、不活性ガス中においてフラックスを用いずにろう付する、請求項3~5のいずれか1項に記載のアルミニウム接合体の製造方法。
- 前記ろう材層には、更に、Bi:0.010質量%以上0.060質量%未満が含まれている、請求項3~6のいずれか1項に記載のアルミニウム接合体の製造方法。
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