JP2006147794A - トランス及びその一次巻き線ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】高度な技を要しなくても作製でき、且つバランスの良い一次電流が得られる一次巻き線ユニットを備えたトランスを提供する。
【解決手段】基板30をコア16の長手方向他端に固定する。続いて、一つのU字形導線20をコア16の長手方向一端から差し込む。この場合、U字形導線20の外周面側脚部20Aがコア16の外周面側16Aに位置すると共に、その内周面側脚部20Bがコア16の内周面側16Bに位置するように(すなわち、コア16の壁を挟むように)差し込む。続いて、上記の一つのU字形導線20の隣に次のU字形導線20を差し込んで、上記と同様に行う。このようにして、複数のU字形導線20をコア16の長手方向一端から順次に差し込んで、その長手方向他端部20D,20Eを回路パターン36の差込孔32に差し込む。
【選択図】図2

Description

本発明は、交流電力を変成するトランス及びその一次巻き線ユニットに関する。
鋼製の部品や部材を誘導加熱する熱処理が広く利用されている。この誘導加熱を利用する熱処理では高周波誘導加熱装置が使用されており、この装置には、交流電源から交流電力が供給されるトランス、及びこのトランスで変成された交流電力が供給される誘導加熱コイルなどが備えられている。
上記したトランスの一形式として、交流電源から所定の第1交流電力が供給される一次巻き線ユニットと、この一次巻き線ユニットに供給された第1交流電力を、この第1交流電力とは異なる電流や電圧をもつ第2交流電力にする二次巻き線ユニットとを備えたトランスが知られている。この一次巻き線ユニットとしては、環状のコアを積み重ねた円筒状のトロイダルコアの外周面から内周面にかけて長い導線を繰り返し巻き付けたものが用いられることがある。この一次巻き線ユニットのトロイダルコアの外周面及び内周面には、その長手方向に多数の導線が配列されていることとなる。
円筒状のトロイダルコアに長い導線を巻き付けるに際しては、導線とコアとの距離を一定の範囲内にするために、円筒状の外周面及び内周面に規則正しく導線を配列させる必要がある。しかし、外周面の表面積は内周面の表面積よりも広いので、外周面では導線を規則正しく均一に巻き付けられても、内周面では導線が不規則(不均一)に巻き付けられることが多い。この結果、内周面では導線からコアまでの距離が不均一になって両者の結合係数には、配列している各導線毎に差が生じる。従って、一次電流のバランス(電流バランス)が悪くなる。また、外周面及び内周面において導線を均一に並行に巻き付けるためには高度な技(職人技)が必要となるので、一次電流のバランスの良い一次巻き線ユニットを容易には形成できない。
本発明は、上記事情に鑑み、高度な技を要しなくても作製でき、且つバランスの良い一次電流が得られる一次巻き線ユニット及びトランスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1のトランスは、所定の第1交流電力が供給される一次巻き線ユニットと、該一次巻き線ユニットに供給された第1交流電力の第1交流電圧を第2交流電圧にする二次巻き線ユニットとを備えたトランスにおいて、
(1)前記一次巻き線ユニットは、
(1―1)円筒状のコアと、
(1―2)該コアの外周面側に位置して該コアの長手方向一端から長手方向他端まで延びる外周面側脚部、及び該コアの内周面側に位置して前記長手方向一端から前記長手方向他端まで延びる内周面側脚部双方を有する複数のU字形導線と、
(1―3)これら複数のU字形導線の前記外周面側脚部及び前記内周面側脚部双方の先端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向他端に固定された基板とを備えたものであることを特徴とするものである。
ここで、
(2)前記U字形導線は、電気的絶縁物で被覆された銅線をU字形に折り曲げて作製されたものであってもよい。
また、
(3)前記複数のU字形導線は、その外周面側脚部及び内周面側脚部双方が所定間隔で配置されたものであってもよい。
さらに、
(4)前記基板は、
(4―1)前記複数のU字形導線を電気的に接続させる回路パターンと、
(4―2)該回路パターンが形成された絶縁性板とを有し、
(5)前記回路パターンは、前記外周面側脚部及び前記内周面側脚部の先端部が差し込まれる差込孔が形成されたものであってもよい。
また、上記目的を達成するための本発明の第2のトランスは、所定の第1交流電力が供給される一次巻き線ユニットと、該一次巻き線ユニットに供給された第1交流電力の第1交流電圧を第2交流電圧にする二次巻き線ユニットとを備えたトランスにおいて、
(6)前記一次巻き線ユニットは、
(6―1)円筒状のコアと、
(6―2)該コアの外周面側に位置して該コアの長手方向一端から長手方向他端まで延びる直線状の外周面側導線と、
(6―3)該コアの内周面側に位置して該コアの前記長手方向一端から前記長手方向他端まで延びる直線状の内周面側導線と、
(6―4)前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向一端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向一端に固定された一端側基板と、
(6―5)前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向他端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向他端に固定された他端側基板とを備えたものであることを特徴とするものである。
ここで、
(7)前記一端側基板は、
(7―1)前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向一端を電気的に接続させる回路パターンと、
(7―2)該回路パターンが形成された絶縁性板とを有し、
(8)該回路パターンは、前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向一端が差し込まれる差込孔が形成されたものであり、且つ、
(9)前記他端側基板は、
(9―1)前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向他端を電気的に接続させる回路パターンと、
(9―2)該回路パターンが形成された絶縁性板とを有し、
(10)前記回路パターンは、前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向他端が差し込まれる差込孔が形成されたものであってもよい。
また、上記目的を達成するための本発明の第3のトランスは、所定の第1交流電力が供給される一次巻き線ユニットと、該一次巻き線ユニットに供給された第1交流電圧を第2交流電圧にする二次巻き線ユニットとを備えたトランスにおいて、
(11)前記一次巻き線ユニットは、
(11―1)円筒状のコアと、
(11―2)該コアの外周面を周方向に所定間隔離れて並行に長手方向一端から長手方向他端まで延びる、該コアの外周面に形成された外周面回路パターンと、
(11―3)該コアの内周面を周方向に所定間隔離れて並行に長手方向一端から長手方向他端まで延びる、該コアの内周面に形成された内周面回路パターンと、
(11―4)前記外周面回路パターン及び前記内周面回路パターン双方の長手方向一端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向一端に固定された一端側基板と、
(11―5)前記外周面回路パターン及び前記内周面回路パターン双方の長手方向他端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向他端に固定された他端側基板とを備えたものであることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明の一次巻き線ユニットは、入力された第1交流電力の第1交流電圧を第2交流電圧にするトランスにおける、前記第1交流電力が入力される一次巻き線ユニットにおいて、
(12)上記した一次巻き線ユニットであることを特徴とするものである。
本発明の第1のトランスでは、U字形導線の外周面側脚部がコアの外周面側に位置すると共に内周面側脚部が内周面側に位置するようにU字形導線をコアの長手方向一端から差し込んで、外周面側脚部及び内周面側脚部双方の先端部を基板で電気的に接続することにより一次巻き線ユニットがほぼ完成する。従って、高度な技(熟練)を要しなくても一次巻き線ユニットを作製できるので組み立てが容易となり、組み立て時間の削減を図ることができる。また、U字形導線をコアの長手方向一端から差し込むことにより、U字形導線の外周面側脚部及び内周面側脚部をコアの外周面側及び内周面側に容易に規則正しく配置できるので、どの巻き線も長さは同一となってコアとの距離も均一になり、一次電流のバランスを容易に改善できる。
本発明の第2のトランスでは、一端側基板に外周面側導線及び内周面側導線双方の長手方向一端部を固定して電気的に接続しておき、外周面側導線がコアの外周面側に位置すると共に内周面側導線がコアの内周面側に位置するようにコアの長手方向一端に一端側基板を固定し、続いて、外周面側導線及び内周面側導線双方の長手方向他端部を他端側基板で電気的に接続すると共に他端側基板をコアの長手方向他端に固定する。これにより、一次巻き線ユニットがほぼ完成する。従って、熟練を要しなくても一次巻き線ユニットを作製できるので組み立てが容易となり、組み立て時間の削減を図ることができる。また、外周面側導線及び内周面側導線は直線状のものであるので、これらをコアの外周面側及び内周面側に容易に規則正しく配置できることとなり、どの巻き線も長さは同一となってコアとの距離も均一になる。この結果、一次電流のバランスが改善される。
本願発明の第3のトランスによれば、外周面回路パターン及び内周面回路パターンが形成されたコアの長手方向一端に一端側基板を固定すると共に、このコアの長手方向他端に他端側基板を固定することにより、一次巻き線ユニットがほぼ完成する。従って、熟練を要しなくても一次巻き線ユニットを作製できるので組み立てが容易となる。また、外周面回路パターン及び内周面回路パターンは、所定間隔離れて並行に予め形成されているので一次電流のバランスが改善される。
本発明は、交流電力を変成するトランスに実現された。
図1から図4までを参照して本発明の実施例1を説明する。
図1は、完成した一次巻き線ユニットを示す、(a)は正面図であり、(b)は長手方向に切断した一部断面図であり、(c)は背面図である。図2は、一次巻き線ユニットの内部構造を示す、(a)は正面図であり、(b)は長手方向に切断した一部断面図であり、(c)は背面図である。図3は、図2に示す一次巻き線ユニットの斜視図である。図4は、図2に示す一次巻き線ユニットの基板とU字形導線を示す斜視図である。
一次巻き線ユニット10と、この一次巻き線ユニット10を取り囲む二次巻き線ユニット(図示せず)とによってトランスは構成されている。一次巻き線ユニット10には所定の第1交流電力が供給される。二次巻き線ユニットは、一次巻き線ユニット10に供給された第1交流電力を、この第1交流電力の電圧(第1交流電圧)・電流比とは異なる電圧(第2交流電圧)・電流比をもつ第2交流電力にするものである。二次巻き線ユニットは周知のものであるので、ここでは、一次巻き線ユニット10について説明する。
一次巻き線ユニット10の全体形状は円柱状のものであり、図1に示すように、外周面はアルミニウム製の円筒状カバー12で覆われている。このカバー12の内側には、電気絶縁性の樹脂14が円筒状に形成されている。この樹脂14の円筒内部には、銅で作製された円筒状の外筒15が配置されており、この外筒15の円筒内部に円筒状のコア16が配置されている。
このコア16は、珪素鋼(又はフェライト)などから作製されたものであり、6つの環状のコア16aが積み重ねられたものである。このコア16の円筒内部には、円板状の鍔18aが形成された冷却管18が差し込まれている。鍔18aは、コア16の長手方向一端面16bを覆うように配置されている。また、冷却管18の長手方向両端には冷却液供給口17aと冷却液排出口18cが形成されており、これらは、一次巻き線ユニット10の長手方向両端面から突出している。
また、上記した外筒15の外周面には、その長手方向に延びる一本の冷却管17が形成されている。冷却管17の長手方向両端には冷却液供給口17aと冷却液排出口17bが形成されており、これらは、一次巻き線ユニット10の長手方向両端面から突出している。冷却液排出口17bと冷却液供給口18bは加熱用コイル(図示せず)を介して接続されており、冷却液供給口17aから供給された冷却液は冷却液排出口17bから排出され、排出された冷却液は加熱用コイルを通って冷却液供給口18bから供給されて冷却液排出口18cから外部に排出される。このように流れる冷却液によって一次巻き線ユニット10が冷却される。
コア16の外周面側16Aと内周面側16Bには、図2や図3に示すように、複数のU字形導線20が規則正しく所定間隔で配置されている。一つのU字形導線20は、外周面側16Aに位置する外周面側脚部20Aと、内周面側16Bに位置する内周面側脚部20Bと、これら外周面側脚部20Aと内周面側脚部20Bを電気的に接続する接続部20Cから構成されている。一つのU字形導線20は、その外周面側脚部20Aがコア16の外周面側16Aでこの外周面に接触すると共に、その内周面側脚部20Bがコア16の内周面側16Bでこの内周面に接触するように(すなわち、外周面側脚部20Aと内周面側脚部20Bとでコア16の壁を挟むように)配置される。外周面側脚部20Aと内周面側脚部20Bはコア16の長手方向一端から長手方向他端まで延びており、接続部20Cはコア16の長手方向一端面に接触している。U字形導線20の長手方向他端部20D,20Eは、後述するように基板30の差込孔32に差し込まれる。
U字形導線20は銅線を折り曲げて細長いU字状に作製されたものであり、その長手方向他端部20D,20E以外の部分は電気的絶縁物で被覆されている。このように被覆された銅線の一例としてホルマル線が挙げられる。これら長手方向他端部20D,20Eは被覆されておらず、素材(銅)が剥き出しになっている。複数のU字形導線20は弱い力では折れ曲がらない程度の硬いものであるので、図2(a)に示すように、コア16に容易に規則正しく差し込める。この結果、複数のU字形導線20の外周面側脚部20A及び内周面側脚部20Bは容易に所定間隔で配置されることとなる。
複数のU字形導線20の長手方向他端部20D,20Eが差し込まれる差込孔32が形成された基板30は、図3や図4などに示すように、全体形状が円板状のものである。基板30は、コア16の長手方向他端に固定される。基板30は、例えばガラスエポキシ樹脂のような電気的絶縁性の板34の表面(片面又は両面)に複数の回路パターン36,38,40,42が形成されたものである。6つの回路パターン36はほぼ同じ形であり、回路パターン40,42には端子40A,42Aが固定される。なお、板34の中央部には、上記した冷却管18が差し込まれる孔34aが形成されている。
回路パターン36は、板34の外周に沿って延びる外周部分36aと、板34の内周に沿って延びる内周部分36bとを有したものであり、これら外周部分36aと内周部分36bは電気的に接続されている。外周部分には3つの差込孔32が形成されており、これらの差込孔32には、外周面側脚部20Aの長手方向他端部20Eが差し込まれてはんだ付けされる。同様に、内周部分にも3つの差込孔32が形成されており、これらの差込孔32には、内周面側脚部20Bの長手方向他端部20Dが差し込まれてはんだ付けされる。回路パターン36の一つに着目した場合、その外周部分に形成された3つの差込孔32と、内周部分に形成された3つの差込孔32とは、基板30の半径方向に延びる一つの直線上には位置していない。すなわち、図4に示すように基板30の中心Cから放射状に延びる複数の直線Lを想定した場合、一つの回路パターン36の外周部分36aに形成された3つの差込孔32と、内周部分36bに形成された3つの差込孔32とは、これら複数の直線のうちの一本の直線Lの上には位置しない。この一本の直線Lの上に位置する差込孔は、隣の回路パターンの差込孔32となる。
図4に示すように、一本の直線Lの上には、一つの回路パターン36の差込孔32aと、隣の回路パターン36の差込孔32bが位置している。従って、一つのU字形導線20の2つの長手方向他端部20D,20Eは、一つの回路パターン(例えば一つの回路パターン36)の差込孔32には差し込まれない。上記のように隣り合う回路パターンの差込孔32を直線Lの上に配置しておき、一本のU字形導線20の外周面側脚部20Aの長手方向他端部20E及び内周面側脚部20Bの長手方向他端部20D双方を、直線L上に位置する2つの差込孔32に差し込むことにより、複数のU字形導線20の全てが電気的に接続されることとなる。また、上記のように差し込むことにより、複数のU字形導線20の外周面側脚部20A及び内周面側脚部20Bは容易に所定間隔で配置されることとなる。
基板30には、回路パターン36の他に回路パターン38と、回路パターン40,42も形成されており、回路パターン40,42には端子40A,42Aが固定される固定孔40a,42aが形成されている。回路パターン38は、回路パターン40が形成されているため、回路パターン36とはやや異なる形であるが、その機能は同じである。また、回路パターン40には、上記した回路パターン36の内周部分36bに形成された3つの差込孔32に相当する差込孔32が形成されており、外周部分に相当する差込孔は無い。回路パターン40の差込孔32は、回路パターン38の外周部分の差込孔に対応している。一方、回路パターン42には、上記した回路パターン36の外周部分36aに形成された3つの差込孔32に相当する差込孔32が形成されており、内周部分に相当する差込孔は無い。回路パターン42の差込孔32は、隣の回路パターン36の内周部分36bの差込孔32に対応している。
複数のU字形導線20と基板30の固定手順を説明する。
先ず、基板30をコア16の長手方向他端に固定する。この場合、基板30の差込孔36のうち外周部分に形成された差込孔36はコア16の外周面よりも外側に位置し、内周部分に形成された差込孔36はコア16の内周面よりも内側に位置させる。続いて、一つのU字形導線20をコア16の長手方向一端から差し込む。この場合、U字形導線20の外周面側脚部20Aがコア16の外周面側16Aに位置すると共に、その内周面側脚部20Bがコア16の内周面側16Bに位置するように(すなわち、コア16の壁を挟むように)差し込む。一つのU字形導線20をコア16の長手方向一端から差し込んで長手方向他端部20D,20Eを、図4に示すごとく直線Lの上に配置されるように、回路パターン36の差込孔32に差し込む。続いて、上記の一つのU字形導線20の隣に次のU字形導線20を差し込んで、上記と同様に行う。このようにして、複数のU字形導線20をコア16の長手方向一端から順次に差し込んで、その長手方向他端部20D,20Eを回路パターン36の差込孔32に差し込む。これにより、複数のU字形導線20の外周面側脚部20A及び内周面側脚部20Bを容易に所定間隔で配置でき、且つ、各外周面側脚部20Aをコア16の外周面に接触させる(各外周面側脚部20Aから外周面までの距離がばらつかずに均一である)と共に各内周面側脚部20Bをコア16の内周面に接触させられる(各内周面側脚部20Bから内周面までの距離がばらつかずに均一である)ので、バランスの良い一次電流が得られる一次巻き線ユニット10を、高度な技を要しなくても作製できる。なお、上記のようにして複数のU字形導線20をコア16に固定した後は、これらの回りに周知の手順によって円筒状カバー12、樹脂14、及び外筒15を配置させる。
図5を参照して第2実施例を説明する。
図5は、第2実施例の一次巻き線ユニットの内部構造を示す斜視図である。図5では、図3に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
上記した第1実施例では、外周面側脚部20Aと内周面側脚部20Bを有するU字形導線20を使用したが、第2実施例では、一つのU字形導線20の外周面側脚部20Aに代えて一本の直線状の外周面側導線50を用いると共に、内周面側脚部20Bに代えて一本の直線状の内周面側導線52を用いる。この理由は、トランスの容量が大きくなって一次巻き線が太くなった場合、導線をU字形に折り曲げて一次巻き線を作製することが困難になるからである。外周面側導線50は、コア16の外周面側16Aに位置してコア16の長手方向一端から長手方向他端まで延びるものである。また、内周面側導線52は、コア16の内周面側16Bに位置してコア16の長手方向一端から長手方向他端まで延びるものである。外周面側導線50と内周面側導線52は、それぞれが差し込まれる差込孔32の数だけあるが、図5では省略されている。
上記した第1実施例のU字形導線20では、接続部20Cによって外周面側脚部20A及び内周面側脚部20Bの長手方向一端部が電気的に接続されているが、第2実施例の外周面側導線50及び内周面側導線52の長手方向両端部はそのままでは電気的に接続されていない。そこで、第1実施例の基板30(図4等参照)に類似した構造のもの(ただし、同一構造ではなく、回路を形成できる構造に変える。)を2つ用いて外周面側導線50及び内周面側導線52の長手方向両端部を電気的に接続する。外周面側導線50及び内周面側導線52の長手方向一端部を差込孔32に差し込んではんだ付けすることにより、この長手方向一端部は、コア16の長手方向一端に固定された一端側基板54(基板30と同じ構造のもの)によって電気的に接続される。また、外周面側導線50及び内周面側導線52の長手方向他端部を差込孔32に差し込んではんだ付けすることにより、この長手方向他端部は、コア16の長手方向他端に固定された他端側基板56(基板30と同じ形状のもの)によって電気的に接続される。これにより複数の外周面側導線50及び複数の内周面側導線52が電気的に接続されて、第2実施例の一次巻き線ユニットの主要部が完成する。
第2実施例の一次巻き線ユニットによれば、一端側基板54に外周面側導線50及び内周面側導線52双方の長手方向一端部を固定して電気的に接続しておき、外周面側導線50がコア16の外周面に接触すると共に内周面側導線52がコア16の内周面に接触するようにコア16の長手方向一端に一端側基板54を固定し、続いて、外周面側導線50及び内周面側導線52双方の長手方向他端部を他端側基板56で電気的に接続すると共に他端側基板56をコアの長手方向他端に固定する。これにより、一次巻き線ユニット58がほぼ完成する。従って、熟練を要しなくても一次巻き線ユニット58を作製できるので組み立てが容易となる。また、外周面側導線50及び内周面側導線52は直線状のものであるので、これらをコア16の外周面側及び内周面側に容易に規則正しく配置できることとなり一次電流のバランスが改善される。
上記した第2実施例では、直線状の外周面側導線50と直線状の内周面側導線52を複数本用いたが、第3実施例では、一本の外周面側導線50に代えて、コア16の外周面に形成された外周面回路パターンを用いると共に、一本の内周面側導線52に代えて、コア16の内周面に形成された内周面回路パターンを用いる。すなわち、第1実施例の外周面側脚部20A及び内周面側脚部20Bに相当するものをコア16の外周面および内周面に、プリント配線基板の手法によって形成する。
外周面回路パターンは、コア16(図1等参照)の外周面上においてその周方向に所定間隔離れて形成されており、コア16の長手方向一端から長手方向他端まで並行に延びているものである。また、内周面回路パターンは、コア16の内周面上においてその周方向に所定間隔離れて形成されており、コア16の長手方向一端から長手方向他端まで並行に延びているものである。外周面回路パターンの長手方向両端部をコア16の長手方向両端面から1cm程度突出させておく。同様に、内周面回路パターンの長手方向両端部をコア16の長手方向両端面から1cm程度突出させておく。外周面回路パターンと内周面回路パターンを電気的に接続するために、第1実施例の基板30(図4等参照)と同一構造のものを2つ用いる。
外周面回路パターン及び内周面回路パターンの長手方向一端部の突出した部分を、コア16の長手方向一端に固定された一端側基板(基板30と同じ構造のもの)の差込孔32等に差し込んではんだ付けすることにより、外周面回路パターン及び内周面回路パターンの長手方向一端部が電気的に接続される。同様に、外周面回路パターン及び内周面回路パターンの長手方向他端部の突出した部分を、コア16の長手方向他端に固定された他端側基板(基板30と同じ構造のもの)の差込孔32等に差し込んではんだ付けすることにより、外周面回路パターン及び内周面回路パターンの長手方向他端部が電気的に接続される。これにより全ての外周面回路パターン及び内周面回路パターンが電気的に接続されて、第3実施例の一次巻き線ユニットの主要部が完成する。
第3実施例の一次巻き線ユニットによれば、外周面回路パターン及び内周面回路パターンが形成されたコアの長手方向一端に一端側基板を固定すると共に、このコアの長手方向他端に他端側基板を固定することにより、一次巻き線ユニットがほぼ完成する。従って、熟練を要しなくても、外周面回路パターン及び内周面回路パターンがコアの外周面及び内周面に規則正しく配列された一次巻き線ユニットを作製できるので組み立てが容易となる。また、外周面回路パターンはコアの外周面に形成されると共に内周面回路パターンはコアの外周面に形成されており、且つ、両者は所定間隔離れて並行に予め形成されるので一次電流のバランスが改善される。
完成した一次巻き線ユニットを示す、(a)は正面図であり、(b)は長手方向に切断した一部断面図であり、(c)は背面図である。 一次巻き線ユニットの内部構造を示す、(a)は正面図であり、(b)は長手方向に切断した一部断面図であり、(c)は背面図である。 図2に示す一次巻き線ユニットの斜視図である。 図4は、図2に示す一次巻き線ユニットの基板とU字形導線を示す斜視図である。 第2実施例の一次巻き線ユニットの内部構造を示す斜視図である。
符号の説明
10,58 一次巻き線ユニット
16 コア
20 U字形導線
20A 外周面側脚部
20B 内周面側脚部
30 基板
32 差込孔
36,38,40,42 回路パターン
50 外周面側導線
52 内周面側導線

Claims (8)

  1. 所定の第1交流電力が供給される一次巻き線ユニットと、該一次巻き線ユニットに供給された第1交流電圧を第2交流電圧にする二次巻き線ユニットとを備えたトランスにおいて、
    前記一次巻き線ユニットは、
    円筒状のコアと、
    該コアの外周面側に位置して該コアの長手方向一端から長手方向他端まで延びる外周面側脚部、及び該コアの内周面側に位置して前記長手方向一端から前記長手方向他端まで延びる内周面側脚部双方を有する複数のU字形導線と、
    これら複数のU字形導線の前記外周面側脚部及び前記内周面側脚部双方の先端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向他端に固定された基板とを備えたものであることを特徴とするトランス。
  2. 前記U字形導線は、
    電気的絶縁物で被覆された銅線をU字形に折り曲げて作製されたものであることを特徴とする請求項1に記載のトランス。
  3. 前記複数のU字形導線は、
    その外周面側脚部及び内周面側脚部双方が所定間隔で配置されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトランス。
  4. 前記基板は、
    前記複数のU字形導線を電気的に接続させる回路パターンと、
    該回路パターンが形成された絶縁性板とを有し、
    前記回路パターンは、
    前記外周面側脚部及び前記内周面側脚部の先端部が差し込まれる差込孔が形成されたものであることを特徴とする請求項1,2,又は3に記載のトランス。
  5. 所定の第1交流電力が供給される一次巻き線ユニットと、該一次巻き線ユニットに供給された第1交流電圧を第2交流電圧にする二次巻き線ユニットとを備えたトランスにおいて、
    前記一次巻き線ユニットは、
    円筒状のコアと、
    該コアの外周面側に位置して該コアの長手方向一端から長手方向他端まで延びる直線状の外周面側導線と、
    該コアの内周面側に位置して該コアの前記長手方向一端から前記長手方向他端まで延びる直線状の内周面側導線と、
    前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向一端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向一端に固定された一端側基板と、
    前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向他端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向他端に固定された他端側基板とを備えたものであることを特徴とするトランス。
  6. 前記一端側基板は、
    前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向一端を電気的に接続させる回路パターンと、
    該回路パターンが形成された絶縁性板とを有し、
    該回路パターンは、
    前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向一端が差し込まれる差込孔が形成されたものであり、且つ、
    前記他端側基板は、
    前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向他端を電気的に接続させる回路パターンと、
    該回路パターンが形成された絶縁性板とを有し、
    前記回路パターンは、
    前記外周面側導線及び前記内周面側導線双方の長手方向他端が差し込まれる差込孔が形成されたものであることを特徴とする請求項5に記載のトランス。
  7. 所定の第1交流電力が供給される一次巻き線ユニットと、該一次巻き線ユニットに供給された第1交流電圧を第2交流電圧にする二次巻き線ユニットとを備えたトランスにおいて、
    前記一次巻き線ユニットは、
    円筒状のコアと、
    該コアの外周面を周方向に所定間隔離れて並行に長手方向一端から長手方向他端まで延びる、該コアの外周面に形成された外周面回路パターンと、
    該コアの内周面を周方向に所定間隔離れて並行に長手方向一端から長手方向他端まで延びる、該コアの内周面に形成された内周面回路パターンと、
    前記外周面回路パターン及び前記内周面回路パターン双方の長手方向一端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向一端に固定された一端側基板と、
    前記外周面回路パターン及び前記内周面回路パターン双方の長手方向他端部を電気的に接続する、前記コアの長手方向他端に固定された他端側基板とを備えたものであることを特徴とするトランス。
  8. 入力された第1交流電圧を第2交流電圧にするトランスにおける、前記第1交流電圧を有する第1交流電力が入力される一次巻き線ユニットにおいて、
    前記請求項1から7までのうちのいずれか一項に記載の一次巻き線ユニットであることを特徴とする一次巻き線ユニット。
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