JP2003086431A - 電磁誘導器 - Google Patents

電磁誘導器

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JP2003086431A
JP2003086431A JP2001344261A JP2001344261A JP2003086431A JP 2003086431 A JP2003086431 A JP 2003086431A JP 2001344261 A JP2001344261 A JP 2001344261A JP 2001344261 A JP2001344261 A JP 2001344261A JP 2003086431 A JP2003086431 A JP 2003086431A
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winding
bobbin
shaped
secondary winding
wiring board
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JP2001344261A
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Inventor
Shinobu Miyazaki
忍 宮崎
Kenji Morimoto
健嗣 森本
Fumiaki Yamagata
文昭 山形
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Tabuchi Electric Co Ltd
Original Assignee
Tabuchi Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線基板に装着したときの装着面積の小さ
い、薄型の電磁誘導器を提供する。 【解決手段】 軸方向の寸法D1が径方向の寸法D2
よりも短い偏平な形状のボビン1Tに1次,2次巻線1
1,12が装着され、このボビン1Tの中心孔20に一
対のT字形コア片23T,23Tの脚部24T,24T
が挿入され、両コア片23T,23Tのアーム部25
T,25Tが各巻線11,12の径方向に延びて互いに
平行に対向し、配線基板Kの接続用端子が前記巻線1
1,12の径方向に延びて形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスのような
電磁誘導器に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は特公平7−40465号公報に開
示されているインバータ方式の高周波加熱装置(電子レ
ンジ)を示すもので、商用電源61は整流回路62で整
流平滑され、インバータ63で20kHz以上の高周波
交流電流に変換されてギャップ付コアを備えたトランス
64の1次巻線64pに供給される。トランス64の2
次巻線64sの高周波出力電圧は、半波整流回路65で
整流平滑されて、直流高電圧としてマグネトロン66に
供給される。トランス64のヒータ巻線64hでヒータ
が駆動されるマグネトロン66は、直流高電圧の供給を
受けてマイクロ波を発生する。
【0003】図9は上記トランス64の構成を示す断面
図で、ボビン70には、1次巻線64p、2次巻線64
sおよびヒータ巻線64hが、互いに軸方向に離間して
巻回されている。コの字形コア片71,72は、各々の
一方の磁脚を上記ボビン70の円筒部70s内に挿入す
るとともに、円筒部70s内に形成されている厚さGの
スペーサ70gを介在して対向させることにより、各々
の両磁脚の相対向する先端面の間にそれぞれギャップ7
3,74を有するロの字形コア75を形成し、1次巻線
64pと2次巻線64sの結合係数を0.6〜0.8に
構成することで、2次巻線側にリーケージインダクタン
スを持たせ、従前のマグネトロン用インバータ回路に必
要であった2次側の高周波チョークコイルを不要として
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記トランス
64では、1次および2次巻線64p,64sの一側方
(図の左側方)にのみ磁気回路Cが形成されるだけであ
り、この磁気回路Cを形成する両コア片71,72にお
ける両側の磁脚間のアーム部71a,72aが比較的離
間して互いに平行に位置しているので、磁気損失が大き
くなって、強い磁束を形成することができない。そのた
め、所要の電圧を得るためには、1次および2次巻線6
4p,64sの巻き数を少なくできない。したがって、
上記トランス64は、偏平形状にするために、両巻線6
4p,64sの巻幅(軸方向長さ)を小さくした場合、
所定の電圧を得るのに必要な巻数を確保するために、両
巻線64p,64sの巻厚さ(径方向厚さ)が大きくな
るので、トランス64の横寸法が大きくなる。結局、上
記構成のトランス64では、小型化することができず、
配線基板への装着面積が大きくなる。
【0005】また、上記トランス64は、1次巻線64
pで取り囲まれる位置に、ギャップ73を形成するため
のスペーサ70gを設け、磁脚の長さの異なるコの字形
コア片71,72を使用して、各コア片71,72の一
方の磁脚をボビン70の円筒部70s内に挿入してい
る。したがって、形状の異なる2種類のコア体が必要と
なるので、コア体の種類が増し、製造コストが上がる。
【0006】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たもので、ボビンが偏平な薄型で、かつ配線基板に装着
したときの装着面積の増大を抑制できる電磁誘導器を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電磁誘導器は、軸方向の寸法が径方向
の寸法よりも短い偏平な形状のボビンに巻線が装着さ
れ、このボビンの中心孔に、一対のT字形、L字形また
はF字形のコア片の脚部が挿入され、両コア片のアーム
部が前記巻線の径方向に延びて互いに平行に対向し、配
線基板の接続用端子が前記巻線の径方向に延びて形成さ
れている。ここで、T字形とは、立体視でT字形を呈す
るものをいい、円盤の中央に軸方向に突出する脚を設け
て、側面視のみでT字形となるものは含まない。L字形
とは、立体視でL字形を呈するものをいい、アーム部の
基端部に円柱状の脚部を突設したものをいう。F字形と
は、立体視でF字形を呈するものをいい、アーム部のほ
ぼ中央に円柱状の中脚部を、一端部に四角以上の多角柱
状または円柱状の外脚部を、それぞれ同一方向に平行に
延びるように突設したものをいう。
【0008】上記構成によれば、巻線の側方にコア体が
存在しないので、電磁誘導器の横寸法(巻線の軸方向と
直交する方向の寸法)が小さくなる。ボビンが偏平な薄
型で、かつ基板接続用の端子が前記巻線の径方向に延び
て形成されているので、配線基板に装着したときの装着
面積の増大を抑制できる。しかも、ボビンが偏平な薄型
であるから一対のコア片のアーム部同士の間隔が小さく
なって、強い磁界が形成されるので、優れた磁気特性が
確保される。
【0009】好ましくは、前記巻線として、1次巻線と
2次巻線が軸方向に離間してボビンに装着され、前記一
対のT字形、L字形またはF字形の脚部の対向する先端
面の間にギャップが形成され、1次巻線と2次巻線の軸
方向の間隔が2〜10mmに形成されて、1次巻線と2
次巻線の結合係数が0.5〜0.9に設定されている。
したがって、磁気飽和しにくい特性の誘導電磁器が得ら
れるとともに、2次巻線側にリーケージインダクタンス
を持たせ、従前のマグネトロン用インバータ回路に必要
であった2次側の高周波チョークコイルを不要とするこ
とができる。
【0010】好ましくは、前記巻線として、1次巻線と
2次巻線が軸方向に離間してボビンに装着され、前記1
次巻線の端部からリード線が導出されて、前記リード線
の先端が、配線基板に装着した端子台にねじ止め若しく
は差し込みにより接続される端子に取り付けられ、また
は配線基板に直接半田付けで接続され、前記2次巻線の
端部は、ボビンに固定されて配線基板に挿入されるピン
端子に接続されている。したがって、通常太い導線で形
成される1次巻線の配線基板への接続が容易になる。こ
れとともに、通常細い導線で形成される2次巻線の端部
は、ボビンに固定されたピン端子に接続されているの
で、高電圧となる2次巻線の端部が配線基板への取り付
け時に不測に揺れ動いて、周囲の導体に接触するおそれ
がない。
【0011】好ましくは、前記ボビンは、前記1次巻線
の少なくとも一端のつばに、前記1次巻線の一部を軸方
向に露出させて前記1次巻線の冷却を促進する冷却孔が
設けられている。したがって、冷却孔を通して空気の対
流および熱放射が生じ、1次巻線温度が低下する。この
ため、電磁誘導器の信頼性が向上する。しかも、1次巻
線の線径を細くすることができるので、電磁誘導器を小
型化できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係
るマグネトロン駆動用のトランス50Tを示す正面図、
図2はその側面図、図3(A)は横断面図、図3(B)
はT字形コアCRの平面図、図3(C)は図3(B)中
のC−C線矢視側面図、図4は背面図である。先ず、樹
脂製のボビン1Tは、図2に明示するように、第1のボ
ビン部1aTと第2のボビン部1bTとにより一体形成
されており、円筒状の筒部14を有する。第1のボビン
部1aTには、筒部14の外周面に円盤状の三つのつば
4,7,8が互いに平行な配置で一体形成されている。
両端に第1のつば4と第2のつば7とを有する1次巻枠
9(図3)には、1次巻線11が円筒状に巻き付けられ
ているとともに、両端に第2のつば7と第3のつば8と
を有するヒータ巻枠10(図3)には、ヒータ巻線13
が1ターン巻き付けられている。
【0013】一方、第2のボビン部1bTには、中央の
筒部14の外周面に円盤状のつば18が一体形成されて
おり、両端につば18と第1のボビン部1aTの第3の
つば8とを有する2次巻枠19(図3)が形成され、こ
れに2次巻線12が整列巻きで巻き付けられている。こ
の2次巻線12と、1次巻線11と、ヒータ巻線13と
は、ボビン1Tの軸方向に変位して位置している。
【0014】図2に示すように、このトランス50Tの
ボビン1Tは、軸方向の寸法D1が径方向の寸法D2よ
りも短く、偏平な薄型形状になっている。ここで、上記
軸方向の寸法D1は、ボビン1Tの両端のつばを含まな
い各巻線11〜13が装着される部分の軸方向長さであ
り、径方向の寸法D2は、複数のつば4,7,8,18
の最大外径である。
【0015】図3に示すように、ボビン1Tには中心孔
20が設けられており、また、第1のボビン部1aTの
中心孔20の内面には、図1に示すように、90°間隔
で径方向内方に突出する4個のガイドリブ21が形成さ
れている。
【0016】図3(B),(C)に示すように、T字形
コア片23Tは、アーム部25Tのほぼ中央に円柱状の
脚部24Tが突設されて、T字形を呈している。コアC
Rを構成する一対の同一形状および同一寸法のT字形コ
ア片23T,23Tは、各々の脚部24T,24Tがボ
ビン1Tの両側から上記ガイドリブ21に沿って中心孔
20に挿入される。
【0017】上記一対のT字形コア片23T,23Tが
ボビン1Tに取り付けられたとき、各コア片23T,2
3Tの各々の脚部24T,24Tの先端面同士が相対向
し、その先端面の間にスペーサ27が介在し、スペーサ
27の厚みによって設定されたギャップ29が形成され
る。ギャップ29の存在により、磁気飽和しにくい特性
の電磁誘導器が得られる。例えば、脚部24T,24T
の先端面同士は接着剤で接着されて、ボビン1Tから各
コア片23T,23Tが脱落するのが防止される。この
ギャップ29の大きさを、1次巻線11と2次巻線12
の結合係数が0.5〜0.9となるように設定する。こ
の場合、図2の1次巻線11と2次巻線12の軸方向の
間隔W1を2〜10mmに設定する。こうして、2次巻
線12側にリーケージインダクタンスを持たせ、従前の
マグネトロン用インバータ回路に必要であった2次側の
高周波チョークコイルを不要としている。前記ギャップ
29は、両ボビン片2T,3Tにおける1次および2次
巻線11,12が施される筒部14の内方に位置してい
る。なお、ギャップ29の大きさは、ゼロ、つまり脚部
24T,24Tの先端面同士をそれぞれ接触させてもよ
い。
【0018】前記1次巻線11は、図1に示す巻き始め
の引出線(リード線)11aが、第1のボビン部1aT
における径方向に延びた切欠溝からなる引出部34から
引き出されて係止部37aに係止されているとともに、
巻き終りの引出線(リード線)11bが、上記引出部3
4から引き出されて係止部37bに係止されている。例
えば、引出線11a,11bの端末が半田で固められて
巻線の径方向(下方向)に延びる接続用端子39a,3
9bが形成され、この接続用端子39a,39bがトラ
ンス50Tが装着される配線基板Kに直接半田付けで接
続される。
【0019】前記2次巻線12の内径側の巻き始めの引
出線12aは、図4に示すように、第2のボビン部1b
Tにおける径方向に延びた切欠溝からなる引出部35か
ら、2次巻線12の内周面12cよりも径方向内側へ寄
せられて引き出され、第2のボビン部1bTの下部側面
に突設されたリブ36に沿って曲がり、第2のボビン部
1bTに差込み固定されて巻線の径方向(下方向)に突
出する配線基板Kの接続用の一対のピン端子41a,4
1bのうち、一方のピン端子41aに巻き付けられて、
半田付けにより接続される。
【0020】他方、2次巻線12の外径側の巻き終りの
引出線12bは、引出部35から、2次巻線12の外周
面12dよりも径方向外側へ寄せられてリブ38の切欠
部から引き出され、他方のピン端子41bに巻き付けら
れて、半田付けにより接続される。ヒータ巻線13の引
出線13a,13bも、第2のボビン部1bTに差込み
固定されて巻線の径方向(下方向)に突出する一対のピ
ン端子43a,43bにそれぞれ巻き付けられて、半田
付けにより接続される。
【0021】また、図2の第1のボビン部1aTにおけ
る第1のつば4には、図1に示すように、複数の放熱用
の冷却孔28が形成されており、1次巻線11の一部分
が冷却孔28を通して軸方向に露出している。トランス
50Tの駆動時には、1次巻線11の発生熱が冷却孔2
8を通して第1のボビン部1aTの外部に良好に放散さ
れるようになっている。
【0022】アース線45は、ボビン1Tの中心孔20
内側を挿通して、2つのT字コア片23T,23Tに接
触し、その端子が配線基板Kに接続されて、2つのT字
コア片23T,23Tを一挙にアースしている。従来の
ようにコアバンドでアースしていないので、トランス5
0Tの幅が小さくなるとともにコストが低下する。アー
ス線45には非磁性体でばね性が要求されることから、
例えば、りん青銅が好ましく用いられる。
【0023】このように構成されたトランス50Tは、
例えば、図7に示した高周波加熱装置におけるマグネト
ロン66の駆動用に用いられるが、その場合、以下のよ
うな手順で高周波加熱装置に組み込まれる。すなわち、
トランス50Tは、図7に示すような回路パターンが形
成された配線基板Kに設けられている接続孔にピン端子
41a,41bを挿入して半田付けし、端子39a,3
9bを上記配線基板Kに設けられている接続孔に直接半
田付けにより接続し、上記ピン端子43a,43bを上
記配線基板Kに設けられている接続端子に差込み接続す
ることで、インバータ回路の配線基板Kに接続状態に取
り付けられる。なお、上記回路基板には、図7の半波整
流回路65に代えて、図8の全波整流回路67が形成さ
れていても、同じ組み込み手順で、上記トランス50T
を接続状態に取り付けることができる。
【0024】上記構成によれば、図3に示すように、巻
線11,12,13の側方にコア体が存在しないので、
その分だけトランスの横寸法、つまりボビン1Tの径方
向に沿った寸法が小さくなる。しかも、ボビン1Tが偏
平な形状で、1次および2次巻線11,12の巻幅が小
さく、薄型であるために、一対のT字形コア片23T,
23Tのアーム部25T,25T同士の間隔が小さくな
る。また、両コア片23T,23Tの脚部24T,24
Tとアーム部25T,25Tを通る二つの磁気回路C
1,C2が形成される。そのため、このトランス50T
は、図9に示したコの字形コア片71,72を用いたこ
とによって磁気回路Cを一つしか形成できないトランス
64と比較して、磁気損失が少なくなり、脚部24T,
24Tを通る磁束、つまり両巻線11,12と鎖交する
磁束が強くなる。これに加えて、上記トランス50T
は、そのボビン1Tが径方向の寸法D2よりも軸方向の
寸法D1が短い偏平な形状であるから、一対のT字形コ
ア片23T,23Tのアーム部25T,25T同士の間
隔が小さくなるので、磁気回路C1,C2の磁束がさら
に強くなる。
【0025】その結果、上記トランス50Tは、優れた
磁気特性が確保されるので、1次および2次巻線11,
12の巻幅を小さくして薄型とした場合においても、所
定の電圧を得るのに必要な1次および2次巻線11,1
2の巻き数を少なくすることができ、その分だけトラン
ス50Tの横寸法、つまりボビン1Tの径方向に沿った
寸法が小さくなって小型化できる。しかも、配線基板K
の接続用端子は巻線の径方向に延びて形成されている。
したがって、このトランス50Tは、配線基板Kに装着
するときの装着面積の増大を抑制できる。また、両T字
形コア片23T,23Tは同一形状および同一寸法であ
るから、共通の成形型を用いて成形できる。ただし、両
コア片23T,23Tは、互いに異なる形状または寸法
としてもよい。特に、脚部24T,24Tの長さを互い
に異ならせて、ギャップ29の位置および結合係数を調
整してもよい。
【0026】また、通常細い導線で形成される2次巻線
12の端部は、ボビン1Tに固定されたピン端子41
a,41bに接続されているので、高電圧となる2次巻
線12の端部が配線基板Kへの取り付け時に不測に揺れ
動いて、周囲の導体に接触するおそれがなくなる。
【0027】作動時の発熱量が最も大きい1次巻線11
が巻付けられる第1のボビン部1aTの1次巻枠9を構
成する最外層の第1のつば4に、図1に示すように、1
次巻線11の冷却を促進する複数の冷却孔28を設けた
ので、1次巻線11の過熱が防止され、ボビン1Tの信
頼性が向上する。また、冷却が促進されるので、その分
だけ、1次巻線11の線径を細くできる。このため、1
次巻線11を小さくして、トランス50Tを小型化でき
る。なお、上記つば4の他に、つば7、8、18にも冷
却孔28を設けてもよく、各巻線の冷却を促進して、温
度上昇を少なくすることができる。
【0028】また、ボビン部1bTに径方向に延びた切
欠溝からなる引出部35を設け、この引出部35から巻
き始めの引出線12aを2次巻線12の内周面12cよ
りも径方向内側に引き出し、巻き終りの引出線12bを
2次巻線12の外周面12dよりも径方向外側に引き出
してピン端子41a,41bに接続したので、引出線1
2a,12bと2次巻線12との間の絶縁性が向上す
る。従って、絶縁性向上のために、2次巻線12の軸方
向に隣接して引出線12a,12bを通すためのジャン
ピング溝を設ける必要がなくなる。このため、ボビン1
Tの幅を大きくすることなく、2次巻線12の巻き始め
の引出線12aおよび巻き終わりの引出線12bと2次
巻線12との間の絶縁特性を向上させることができる。
【0029】本発明の第2実施形態を図5に示す。図5
において、図3と同一符号はそれぞれ同一または相当部
分を示している。図5(A)は横断面図、図5(B)は
L字形コアCRの平面図、図5(C)は図5(B)中の
C−C線矢視側面図である。この実施形態のトランス5
0Lは、図5(B),(C)に示す一対のL字形コア片
23L,23Lを使用しており、これに合わせて、ボビ
ン1Lに一体形成された第1,第2のボビン部1aL,
1bLのコア収納部32,33の形状が異なる。これ以
外の構成は、前記第1実施形態と同様であるので、図示
を省略する。
【0030】図5(B),(C)に示すように、L字形
コア片23Lは、アーム部25Lの基端部に円柱状の脚
部24Lを突設したものである。コアCRを構成する一
対の同一形状および同一寸法のL字形コア片23L,2
3Lは、各々の脚部24L,24Lがボビン1Lの両側
からガイドリブ21に沿って中心孔20に挿入されて、
ボビン1Lに取り付けられている。
【0031】上記の一対のL字形コア片23L,23L
がボビン1Lに取り付けられたとき、各コア片23L,
23Lの各々の脚部24L,24L同士が相対向して、
その先端面の間に、ギャップ29が形成される。こうし
て、1次巻線11と2次巻線12の結合係数は0.5〜
0.9に設定されていることにより、2次巻線12側に
リーケージインダクタンスを持たせ、従前のマグネトロ
ン用インバータ回路に必要であった2次側の高周波チョ
ークコイルを不要としている。上記ギャップ29は、両
ボビン部1aL,1bLにおける1次および2次巻線1
1,12が施される筒部14の内方に位置している。な
お、ギャップ29の大きさは適宜設定されるが、ゼロ、
つまり脚部24L,24Lの先端面同士をそれぞれ接触
させてもよい。
【0032】このL字形コア片23Lを用いたトランス
50Lによっても、コア片23Lの脚部24Lとアーム
部を通る磁気回路C2によって比較的強い磁界が発生
し、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0033】本発明の第3実施形態を図6に示す。図6
において、図3と同一符号はそれぞれ同一または相当部
分を示している。図6(A)は横断面図、図6(B)は
F字形コアCRの平面図、図6(C)は図6(B)中の
C−C線矢視側面図である。この実施形態のトランス5
0Fは、図6(B),(C)に示す一対のF字形コア片
23F,23Fを使用しており、これに合わせて、ボビ
ン1Fに一体形成された第1,第2のボビン部1aF,
1bFのコア収納部32,33の形状が異なる。これ以
外の構成は、前記第1実施形態と同様であるので、図示
を省略する。
【0034】図6(B),(C)に示すように、F字形
コア片23Fは、アーム部25Fのほぼ中央に円柱状の
中脚部24Fが、一端部に四角以上の多角柱または円柱
状の外脚部26Fが、それぞれ同一方向に平行に延びる
ように突設されて、F字形を呈している。コアCRを構
成する一対の同一形状および同一寸法のF字形コア片2
3F,23Fは、各々の中脚部24F,24Fがボビン
1Fの両側からガイドリブ21に沿って中心孔20に挿
入され、かつ、各々の外脚部26F、26Fがボビン1
Fの外方で相対向して1次および2次巻線11、12の
径方向の外側に位置するように配置される。上記の一対
のF字形コア片23F,23Fがボビン1Fに取り付け
られたとき、各コア片23F,23Fの各々の中脚部2
4F,24F同士が相対向して、その先端面の間および
各々の外脚部26F、26Fの先端面の間には、それぞ
れギャップ29,30が形成される。
【0035】このF字形コア片23Fを用いたトランス
50Fによっても、コア片23Fの脚部24Fとアーム
部を通る磁気回路C3によって第1実施形態と比較して
より強い磁界が発生し、さらに優れた磁気特性が確保さ
れる。
【0036】なお、本発明はマグネトロン駆動用のトラ
ンスのほか、チョークコイル、リアクトルなど、他の電
磁誘導器にも適用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る電磁誘導器は、巻線の側方
にコア体が存在しないので、電磁誘導器の横寸法が小さ
くなる。ボビンが偏平な薄型で、かつ配線基板の接続用
端子が前記巻線の径方向に延びて形成されているので、
配線基板に装着したときの装着面積の増大を抑制でき
る。しかも、ボビンが偏平な薄型であるから一対のコア
片のアーム部同士の間隔が小さくなって、強い磁界が形
成されるので、優れた磁気特性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電磁誘導器の正面
図である。
【図2】同実施形態の側面図である。
【図3】(A)は図2のIII-III線で切断した断面図、
(B)はT字形コアCRの平面図、(C)は(B)中の
C−C線矢視側面図である。
【図4】同実施形態の背面図である。
【図5】(A)は本発明の第2実施形態に係る電磁誘導
器の横断面図、(B)はL字形コアCRの平面図、
(C)は(B)中のC−C線矢視側面図である。
【図6】(A)は本発明の第3実施形態に係る電磁誘導
器の横断面図、(B)はF字形コアCRの平面図、
(C)は(B)中のC−C線矢視側面図である。
【図7】本発明の電磁誘導器を適用できる高周波加熱装
置を示す電気回路図である。
【図8】他の高周波加熱装置を示す要部の電気回路図で
ある。
【図9】従来のトランス(電磁誘導器)を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1T…ボビン、1aT,1bT…ボビン部、4,7,
8,18…つば、9…1次巻枠、10…ヒータ巻枠、1
1…1次巻線、11a,11b,12a,12b…引出
線(リード線)、12…2次巻線、13…ヒータ巻線、
14…筒部、19…2次巻枠、20…ボビンの中心孔、
23T…T字形コア片、29…ギャップ、32…コア収
納部、34,35…引出部、39a,39b…端子、4
1a,41b…ピン端子、43a,43b…ピン端子、
50T…トランス、C1,C2…磁気回路、D1…軸方
向の寸法、D2…径方向の寸法、K…配線基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山形 文昭 兵庫県三田市テクノパーク5番地4 田淵 電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の寸法が径方向の寸法よりも短
    い偏平な形状のボビンに巻線が装着され、このボビンの
    中心孔に、一対のT字形、L字形またはF字形のコア片
    の脚部が挿入され、両コア片のアーム部が前記巻線の径
    方向に延びて互いに平行に対向し、配線基板への接続用
    端子が前記巻線の径方向に延びて形成されている電磁誘
    導器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記巻線として、
    1次巻線と2次巻線が軸方向に離間してボビンに装着さ
    れ、前記一対のT字形、L字形またはF字形の脚部の対
    向する先端面の間にギャップが形成され、1次巻線と2
    次巻線の軸方向の間隔が2〜10mmに形成されて、1
    次巻線と2次巻線の結合係数が0.5〜0.9に設定さ
    れている電磁誘導器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記巻線として、
    1次巻線と2次巻線が軸方向に離間してボビンに装着さ
    れ、前記1次巻線の端部からリード線が導出されて、前
    記リード線の先端が、配線基板に装着した端子台にねじ
    止め若しくは差し込みにより接続される端子に取り付け
    られ、または配線基板に直接半田付けで接続され、前記
    2次巻線の端部は、ボビンに固定されて配線基板に挿入
    されるピン端子に接続されている電磁誘導器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記巻線として、1
    次巻線と2次巻線が軸方向に離間してボビンに装着さ
    れ、前記ボビンは、前記1次巻線の少なくとも一端のつ
    ばに、前記1次巻線の一部を軸方向に露出させて1次巻
    線の冷却を促進する冷却孔が設けられている電磁誘導
    器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013099622A1 (ja) * 2011-12-28 2013-07-04 シャープ株式会社 高周波加熱装置用昇圧変圧器
JP2015122358A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 Necトーキン株式会社 コイル部品
JP2016122764A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 株式会社タムラ製作所 リアクトル

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