JP2001274027A - 電磁誘導器 - Google Patents

電磁誘導器

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JP2001274027A
JP2001274027A JP2000083869A JP2000083869A JP2001274027A JP 2001274027 A JP2001274027 A JP 2001274027A JP 2000083869 A JP2000083869 A JP 2000083869A JP 2000083869 A JP2000083869 A JP 2000083869A JP 2001274027 A JP2001274027 A JP 2001274027A
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Japan
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winding
bobbin
primary
wiring board
electromagnetic inductor
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JP2000083869A
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Shinobu Miyazaki
忍 宮崎
Fumiaki Yamagata
文昭 山形
Hideaki Soma
英明 相馬
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Tabuchi Electric Co Ltd
Original Assignee
Tabuchi Electric Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F2038/003High frequency transformer for microwave oven

Landscapes

  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 横寸法が大きくなることなく薄型化できると
ともに、高周波加熱装置などに組み込むに際して、空い
た小さなスペースに装着することが可能な電磁誘導器を
提供する。 【解決手段】 軸方向の寸法D1が径方向の寸法D2よ
りも短い偏平な形状のボビン1に1次および2次巻線1
1,12を装着する。ボビン1の中心孔20,22に、
一対のF字形のコア23の中脚部24を挿入するととも
に、外脚部25をボビン1の外方で巻線11,12の径
方向の外側に位置させ、両コア23のアーム部29を巻
線11,12の径方向に延びて互いに平行に対向させ
る。1次巻線11から導出したリード線11a,11b
の先端に、1次側配線基板に接続される端子42,43
を取り付ける。ボビン1に、2次巻線12が接続される
2次側配線基板33を支持する基板取付台32を一体形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてインバー
タを用いてマグネトロンを駆動する用途などに用いられ
るトランスのような電磁誘導器の構成に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図9は特公平7−40465号公報に開
示されているインバータ方式の高周波加熱装置(電子レ
ンジ)を示すもので、商用電源61は整流回路62で整
流平滑され、インバータ63で20kHz以上の高周波
交流電流に変換されてギャップ付コアを備えたトランス
64の1次巻線64pに供給される。トランス64の2
次巻線64sの高周波出力電圧は、半波整流回路65で
整流平滑されて、直流高電圧としてマグネトロン66に
供給される。トランス64のヒータ巻線64hでヒータ
が駆動されるマグネトロン66は、直流高電圧の供給を
受けてマイクロ波を発生する。
【0003】図11は前記トランス64の構成を示す断
面図で、ボビン70には、1次巻線64pと2次巻線6
4sおよびヒータ巻線64hが軸方向に離間して巻回さ
れている。コの字形のコア71,72は、各々の一方の
磁脚を上記ボビン70の円筒部70s内に挿入するとと
もに、ボビン70の円筒部70s内に形成されている厚
さGのスペーサ70gを介して対向させることにより、
各々の両磁脚の相対向する先端面の各間にギャップ7
3,74を有するロの字形コア75を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記トランス
64では、1次および2次巻線64p,64sの一側方
(図の左側方)にのみ磁気回路Cが形成されるだけであ
り、この磁気回路Cを形成する両コア71,72におけ
る両側の磁脚間のアーム部71a,72aが比較的離間
して互いに平行に位置しているので、磁気損失が大きく
なって、強い磁界を形成することができない。そのた
め、所要の電圧を得るためには、1次および2次巻線6
4p,64sの巻数を少なくできない。したがって、上
記トランス64は、偏平形状にするために、両巻線64
p,64sの巻幅(軸方向長さ)を小さくした場合、所
定の電圧を得るのに必要な巻数を確保するために、両巻
線64p,64sの巻厚さ(径方向厚さ)が大きくなる
ので、トランス64の横寸法が大きくなる。結局、上記
構成のトランス64では、小型化することができず、配
線基板への装着面積が大きくなる。
【0005】また、上記トランス64は、1次巻線64
pで取り囲まれる位置に、ギャップ73を形成するため
のスペーサ70gを設け、磁脚の長さの異なるコの字形
コア71,72を使用して、各コア71,72の一方の
磁脚をボビン70の円筒部70s内に挿入している。し
たがって、上記トランス64では、形状の異なる2種類
のコアが必要となるので、コアの種類が増し、製造コス
トが上がる。
【0006】一方、図11のトランス64を用いて構成
される高周波加熱装置は、トランス64に対する整流回
路62およびインバータ63などからなる1次側回路と
半波整流回路65などからなる2次側回路とが共に構成
された比較的大きいサイズの配線基板に、横寸法の大き
なトランス64が大きな装着面積を使って装着されるの
で、配線基板のサイズが一層大きくなる。さらに、上記
2次側回路は高圧発生回路であることから、2次側回路
を1次側回路およびアース部に対し十分な絶縁距離をと
って配設する必要があるので、配線基板のサイズはさら
に一層大きくなっている。そのため、配線基板にトラン
ス64を装着してなる組立ユニットは、大きな設置スペ
ースを必要とするので、組み込み箇所が制限されてしま
い、これが高周波加熱装置の小型化を阻害する一因にな
っている。
【0007】本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされ
たもので、横寸法が大きくなることなく薄型化できると
ともに、高周波加熱装置などに組み込むに際して、空い
た小さなスペースに装着することが可能な電磁誘導器を
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電磁誘導器は、軸方向の寸法が径方向の寸
法よりも短い偏平な形状のボビンに1次および2次巻線
が装着され、このボビンの中心孔に、一対のF字形のコ
アの中脚部が挿入されるとともに、外脚部が前記ボビン
の外方で前記巻線の径方向の外側に位置し、前記両コア
のアーム部が前記巻線の径方向に延びて互いに平行に対
向しており、前記1次巻線からリード線が導出されて、
このリード線の先端に、1次側配線基板に接続される端
子が取り付けられ、前記ボビンに、前記2次巻線が接続
される2次側配線基板を支持する基板取付台が一体形成
されている。ここで、F字形とは、立体視でF字形を呈
するものをいい、円盤の中央部と外周部に軸方向に突出
する脚をそれぞれ設けて側面視のみがF字形となるもの
を含まない。
【0009】この電磁誘導器では、両コアの中脚部、ア
ーム部および外脚部を通る磁気回路に加えて、両コアの
中脚部、アーム部および両アーム部の先端間の空隙を通
る磁気回路が形成されるため、磁気損失が従来のロ字形
コアよりも少なくなり、この二つの磁気回路によって強
い磁界が形成される。さらに、ボビンは、径方向の寸法
よりも軸方向の寸法が短い偏平な形状であるから、一対
のコアのアーム部同士の間隔が小さくなるので、磁気回
路に形成される磁界が一層強くなる。その結果、この電
磁誘導器は、優れた磁気特性が確保されるので、1次お
よび2次巻線の巻幅(軸方向長さ)を小さくして薄型と
した場合においても、所定の電圧を得るのに必要な1次
および2次巻線の巻数を少なくすることができ、その分
だけ横寸法、つまりボビンの径方向に沿った寸法が小さ
くなる。すなわち、この電磁誘導器は、横寸法が大きく
なることなく薄型化でき、小型化を達成できる。
【0010】また、この電磁誘導器は、径方向の寸法が
小さく、且つ偏平であることから、2次側配線基板を一
体的に備えても大型化せず、2次側配線基板を備えてい
ることにより、1次側配線基板から分離して、高周波加
熱装置などの空いている小さな任意のスペースを選んで
設置することが可能となる。しかも、1次側配線基板と
高圧発生する2次側配線基板とは、分離されていること
により、設置スペースの増大を招くことなく十分な絶縁
距離を確保できる。
【0011】本発明の実施形態においては、前記基板取
付台が前記ボビンの側部で前記1次巻線と2次巻線の少
なくとも一方の径方向外側に位置している。この電磁誘
導器は、径方向の寸法が小さいので、2次側配線基板を
ボビンの側部に一体的に備えても、大型化することがな
い。
【0012】本発明の他の実施形態においては、前記基
板取付台が、前記ボビンの軸方向端部となるつばに形成
されて、前記両巻線の軸方向外側に位置している。この
電磁誘導器は、偏平な形状となるので、2次側配線基板
をボビンの軸方向端部となるつばに一体的に備えても、
大型化することがない。
【0013】本発明の好ましい実施形態においては、前
記一対のコアの中脚部および外脚部の各々の相対向する
先端面の各間にギャップが形成され、前記1次巻線と2
次巻線の結合係数が0.6〜0.8に設定されている。
ギャップの存在により、磁気飽和しにくい特性の電磁誘
導器が得られる。また、この電磁誘導器をインバータ方
式の高周波加熱装置に適用することにより、2次側の高
周波チョークが不要となる。
【0014】本発明の好ましい実施形態においては、少
なくとも一部の巻線は、芯線を熱融着可能な融着材で被
覆した融着線を予め整列巻きして加熱融着により固定化
したものであり、この固定化された巻線がボビンに装着
されている。この構成によれば、整列巻きして予め融着
した巻線をボビンに装着するので、巻幅(軸方向長さ)
の小さいボビンに巻線を容易に装着できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
の第1実施形態に係るマグネトロン駆動用のトランス1
00を示す平面図、図2はその正面図、図3は底面図、
図4は図1のIV−IV線断面図である。先ず、ボビン1
は、図4に明示するように、軸方向に2分割された第1
のボビン片2と第2のボビン片3とにより構成されてい
る。第1のボビン片2には、円筒状の筒部14の外周面
に円盤状の三つのつば4,7,8が互いに平行な配置で
一体形成されている。両端に第1のつば4と第2のつば
7とを有する1次巻枠9には、1次巻線11が円筒状に
巻き付けられているとともに、両端に第2のつば7と第
3のつば8とを有するヒータ巻枠10には、ヒータ巻線
13が1ターン巻き付けられている。
【0016】一方、第2のボビン片3には、中央の短筒
部17の外周面に円盤状のつば18が一体形成されてお
り、短筒部17を筒部14に外嵌することによって第1
のボビン片2に連結されるとともに、両端につば18と
第1のボビン片2の第3のつば8とを有する2次巻枠1
9が形成され、これに2次巻線12が巻き付けられてい
る。2次巻線12は、芯線である電線に熱融着材を被覆
した融着線を予め円筒状に整列巻きし、加熱融着して固
定化されたものである。2次巻線12は、1次巻線11
およびヒータ巻線13とは、ボビン1の軸方向に変位し
て位置しており、組み立てに際しては、第2のボビン片
3を第1のボビン片2に連結するのに先立って、短筒部
17の外周面に2次巻線12が予め装着され、この状態
で短筒部17が第1のボビン片2の筒部14の外周面に
嵌め込まれる。図2に示すように、このトランス100
のボビン1は、軸方向の寸法D1が径方向の寸法D2よ
りも短く、偏平な薄型形状になっている。ここで、前記
軸方向の寸法D1は、ボビン1の両端のつばを含む各巻
線11〜13が装着される部分の軸方向長さであり、径
方向の寸法D2は、複数のつば4,7,8,18の最大
外径である。
【0017】第1のボビン片2における筒部14内部の
中心孔20と、第2のボビン片3の中心孔22とは、同
一径であって、両ボビン片2,3が上述のように連結さ
れたときに、ボビン1としての一つの中心孔となる。ま
た、第1のボビン片2の中心孔20の内面には、図1に
示すように、90°間隔で径方向内方に突出する4個の
ガイドリブ21が形成されている。
【0018】図4に示すように、F字形コア23は、ア
ーム部29のほぼ中央に円柱状の中脚部24が、一端部
に四角以上の多角柱状または円柱状の外脚部25が、そ
れぞれ同一方向に平行に延びるように突設されたF字形
である。一対の同一形状および同一寸法のF字形コア2
3,23は、各々の中脚部24,24がボビン1の両側
から上記各ガイドリブ21に沿って中心孔20,22に
挿入されるとともに、外脚部25,25がボビン1の外
方で巻線11〜13の径方向の外側に位置した状態にお
いて、例えばコ字状の押えばね(図示せず)などにより
軸方向の両側から挟持固定されることにより、ボビン1
に取り付けられる。
【0019】上記の一対のF字形コア23,23がボビ
ン1に取り付けられたとき、各コア23,23の各々の
中脚部24,24同士が相対向して、その先端部の間お
よび外脚部25,25の間には、それぞれギャップ2
7,28が形成される。こうして、1次巻線11と2次
巻線12の結合係数は0.6〜0.8に設定されている
ことにより、2次巻線12側にリーケージインダクタン
スを持たせ、従前のマグネトロン用インバータ回路で必
要であった2次側の高周波チョークを不要としている。
上記ギャップ27は、両ボビン片2,3における1次お
よび2次巻線11,12が施される筒部14の内方に位
置している。なお、ギャップ27,28の大きさは適宜
設定されるが、ゼロ、つまり中脚部24,24の先端面
同士および外脚部25,25の先端面同士をそれぞれ接
触させてもよい。
【0020】また、一対のF字形コア23,23のアー
ム部29,29は、図1に示すように、中脚部24の外
径とほぼ同一の幅を持つ直方体形状であり、図4に示す
各巻線11〜13の径方向に延在して互いに平行に対向
しており、この位置で第1,第2のボビン片2,3に形
成されたコア収納部30,31内に収納されている。コ
ア23,23のアーム部29,29の先端は、各巻線1
1〜13の外径部よりも径方向外方に位置している。
【0021】図1および図2において、第2のボビン片
3には、これのつば18の一部外周端面に基板取付台3
2が一体形成されている。この基板取付台32は、ボビ
ン1の側部において各巻線11〜13の径方向外方に位
置し、垂下状態でつば18に一体形成されている。この
基板取付台32は、上記つば18の下方において、第1
のボビン片2の第3のつば8の一部外周面から側方に突
設された支持突片8a(図2)の先端が内側面に当接さ
れて、この支持突片8aで保持されている。
【0022】上記の基板取付台32には2次側配線基板
33が取り付けられている。すなわち、この実施形態で
は、図9に示した高周波加熱装置におけるマグネトロン
66の駆動用に用いる電磁誘導器を例示しており、上記
2次側配線基板33は、図9における2次側の半波整流
回路65および電磁誘導器の接続ランドの配線パターン
のみが印刷配線などによって形成されたもので、コンデ
ンサやダイオードなどの所要の電子部品34が実装され
て2次側の高圧回路が構成されている。したがって、整
流回路62やインバータ63などの1次側回路は、2次
側配線基板33とは別の1次側配線基板(図示せず)に
形成されている。なお、上記2次側配線基板33には、
図9の半波整流回路65に代えて、図10に示す全波整
流回路67を構成してもよい。上記2次側配線基板33
は、図1のIV−IV線切断拡大断面図である図5に示すよ
うに、基板取付台32の底壁に一体形成された支持用突
起37上に載置された状態で、基板取付台32の側壁に
一体形成された係止爪38が実装面の側縁部に引っ掛け
られて、基板取付台32に取り付けられている。
【0023】図2に示す1次巻線11は、図3に示す巻
き始めの引出し線(リード線)11aが、第1のボビン
片2における径方向に延びた切欠溝からなる引出部39
から引き出されて係止部40に係止されているととも
に、巻き終りの引出し線(リード線)11bが、前記引
出部39から引き出されて係止部41に係止されてい
る。巻き始めの引出し線11aの端末には旗形端子42
が取り付けられ、巻き終りの引出し線11bの端末には
丸形端子43が取り付けられている。なお、上記とは逆
に、丸形端子43を巻き始めの引出し線11aの端末
に、且つ旗形端子42を巻き終りの引出し線11bの端
末に、それぞれ取り付けてもよい。
【0024】一方、図2に示すように、2次巻線12の
引出し線12a,12bは、基板取付台32側に導出さ
れて、2次側配線基板33の接続ランドに半田付けによ
り接続されている。したがって、第2のボビン片3には
従前のピン端子などが設けられていない。また、ヒータ
巻線13は、図1に示すように、ヒータ巻枠10に1タ
ーン巻き付けられたのちに基板取付台32側に引き出さ
れている。そのヒータ巻線13の一方の引出し線13a
の端部には、図5に示すように、マグネトロン66に直
接接続するためのタブ端子44が取り付けられていると
ともに、他方の引出し線13bの端部は、2次側配線基
板33に半田付けされている。さらに、2次側配線基板
33には、マグネトロン66に接続するためのタブ端子
43を一端部に備えた連結線13cの他端部が、他方の
引出し線13bに電気的に接続した状態で取り付けられ
ている。
【0025】上記実施形態のトランス100を高周波加
熱装置に組み込むに際しては、図2に示すように、第1
のボビン片2を高周波加熱装置の金属製(例えばステン
レス製)筐体47の外面にに当てがったのちに、固定ね
じ48を筐体47の内側から、その取付孔47aを通じ
第1のボビン片2の取付用リブ49のねじ孔49aにね
じ込むことにより、筐体47に固定される。このとき、
F字形コア23は、これのアーム部29が筐体47に接
触してアースされる。続いて、1次巻線11は、図示し
ない1次側配線基板に設けられた板形端子に、図1の旗
形端子42を嵌め込むとともに、丸形端子43を1次側
配線基板に設けられた端子台にねじ止めすることによ
り、1次側配線基板に接続される。さらに、ヒータ巻線
13は、タブ端子44,44を介してマグネトロンに接
続される。
【0026】上記構成によれば、図4に示す両コア2
3,23の中脚部24,24、アーム部29,29およ
び外脚部25,25を通る磁気損失の少ない磁気回路C
1の他に、両コア23,23の中脚部24,24、アー
ム部29,29および両アーム部29,29の先端間の
空隙を通る磁気回路C2が形成される。そのため、この
トランス100は、図11に示したコ字型コア71,7
2を用いて構成したことによって磁気回路Cを一つしか
形成できないトランス64と比較して、二つの磁気回路
C1,C2を形成できることによって、磁気損失が少な
くなり、それだけ中脚部24を通る磁界、つまり両巻線
11,12の内側を通る磁界が強くなる。これに加え
て、上記トランス100は、そのボビン1の径方向の寸
法D2よりも軸方向の寸法D1が短い偏平な形状である
から、一対のコア23,23のアーム部29,29同士
の間隔が小さくなるので、磁気回路C1,C2に形成さ
れる磁界がさらに強くなる。
【0027】その結果、上記トランス100は、優れた
磁気特性が確保されるので、1次および2次巻線11,
12の巻幅を小さくして薄型とした場合においても、所
定の電圧を得るのに必要な1次および2次巻線11,1
2の巻数を少なくすることができ、その分だけトランス
100の横寸法、つまりボビン1の径方向に沿った寸法
が小さくなって小型化できる。また、両コア23,23
は同一形状および同一寸法であるから、共通の成形型を
用いて成形できる。ただし、両コア23,23は、互い
に異なる形状または寸法としてもよく、特に、中脚部2
4,24および外脚部25,25の長さを互いに異なら
せて、ギャップ27,28の位置を調整してもよい。
【0028】また、通常細い導線で形成される2次巻線
12の端部は、基板取付台32の2次側配線基板33に
半田付け接続されているので、高電圧となる2次巻線1
2の端部がマグネトロンへの取り付け時に不測に揺れ動
いて、周囲の導体に接触するおそれがなくなる。
【0029】さらに、従来のトランスでは、1次側およ
び2次側回路を共に形成した配線基板に装着されて比較
的大きな組立ユニットとした状態で、高周波加熱装置に
組み込んでいたのに対し、上記トランス100は、一体
的に備えた2次側配線基板33に2次巻線12を接続し
た構成を有しているので、1次側配線基板から分離した
状態で高周波加熱装置内に組み込んで、1次側配線基板
に対し、図1の引出し線11a、11bを接続し、且つ
マグネトロンに対し、図5のヒータ巻線13の引出し線
13aおよび連結線13cを接続するだけでよい。ま
た、図2に示すトランス100は、2次側配線基板33
をボビン1の側部に一体的に備えているが、ボビン1の
径方向の寸法D2が上述したように小さいので、2次側
配線基板33を含む全体外形はさほど大きくならない。
そのため、この電磁誘導器は、装置内の空いている小さ
な任意のスペースを選んで設置することが可能となるの
で、高周波加熱装置は、省スペース化に伴って小型化を
図ることができる。
【0030】また、1次側配線基板は、トランス100
が装着されないことから、小さなサイズのものでよく、
基板コストを低減できるとともに、高圧発生する2次側
配線基板33から分離されていることによって、十分な
絶縁距離を確保できる。しかも、コア23は、高周波加
熱装置の筐体47に直接的に接触させてアースすること
ができ、アースするための部品を別途必要としない。
【0031】ところで、上述のように2次巻線12を予
め整列巻きして固定しているのは、以下のような理由に
よる。第1,第2のボビン片2,3からなるボビン1
は、それぞれ合成樹脂成形品である。本発明のトランス
100は薄型であるために、1次巻線11および2次巻
線12の巻径が厚型のものに比較して大きくなるので、
1次および2次巻枠9,19のつば4,7,8,18が
長くなり、しかも、薄型となる必要上、薄くなる。
【0032】そのため、ボビン片2,3を金型で成形す
る際の熱歪や、巻線を施すことで巻線11,12から受
ける軸方向の押圧力などにより、つば4,7,8,18
にそりが出やすくなる。軸方向の長さである巻枠幅が短
い2次巻枠19では、つば8,18に図6に2点鎖線で
示すようなそりが発生すると、巻枠幅が径方向に沿って
変化するので、このような巻枠19内に2次巻線12で
用いる細い電線を巻くと、巻幅は巻枠幅で規制されるた
め、完全な整列巻きにするのが困難となり、径方向の層
間絶縁特性が低下する。これに対し、本実施形態によれ
ば、2次巻線12を予め完全な整列巻きにして固定して
いるので、そりがあっても完全な整列巻きの2次巻線1
2を装着することができ、層間絶縁特性が向上する。
【0033】図7は本発明の第2実施形態に係るトラン
ス200を示す平面図、図8はその正面図である。これ
らの図において、図1および図2と同一若しくは同等の
ものには同一の符号を付して、その説明を省略する。こ
のトランス200が第1の実施形態のトランス100と
相違する構成は、図7に示す基板取付台50が、第2の
ボビン片3(図8)に対し、これの上面から前方に向け
僅かに突出して一体形成されていることと、図8に示す
2次巻線12の巻始めおよび巻終わりの引出し線12
a,12bが、第2のボビン片3に差し込み固定されて
軸方向に突出する一対のピン端子51,51に、巻き付
け状態で半田付けされていることのみである。
【0034】2次側配線基板33は、第1実施形態と同
様に、基板取付台50の底面に一体形成された支持用突
起(図示せず)上に載置された状態で、図7に示す基板
取付台50の底面から立ち上がったリブ52の先端の係
止爪53が実装面の側縁部に引っ掛けられて、基板取付
台50に取り付けられている。また、ヒータ巻線13
は、ヒータ巻枠10に1ターン巻き付けられたのちに、
その一方の引出し線13aが、図8のタブ端子44を介
してマグネトロンに直接接続され、他方の引出し線13
bが上方へ向け導出されて端部を2次側配線基板33に
半田付けされ、さらに、他方の引出し線13bに対して
電気的に接続された状態で2次側配線基板33に取り付
けられた連結線13cが、タブ端子44を介してマグネ
トロンに接続されるようになっている。
【0035】したがって、このトランス200において
も、第1実施形態で説明したと同様の種々の効果を得る
ことができるのに加えて、基板取付台50を薄型の外形
を有するボビン1の上面に一体的に備えているので、基
板取付台50を含む全体の外形の径方向寸法が一層小さ
くなり、高周波加熱装置に組み込むに際して、さらに小
さなスペースに設置できる利点がある。
【0036】なお、本発明は、実施形態で例示したトラ
ンスのほか、チョークコイル、リアクトルなど、他の電
磁誘導器にも適用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る電磁誘導器は、軸方向の寸
法が径方向の寸法よりも短い偏平な形状のボビンに1次
および2次巻線が装着され、このボビンの中心孔に、一
対のF字形のコアの中脚部が挿入されるとともに、外脚
部が前記ボビンの外方で巻線の径方向の外側に位置し、
両コアのアーム部が巻線の径方向に延びて互いに平行に
対向している構成としたので、二つの磁気回路が形成さ
れることと、一対のコアのアーム同士の間隔が小さくな
ることにより、磁気損失が少なくなり、コアにより形成
される磁界が比較的強くなる。そのため、この磁気誘導
器は、薄型とした場合においても、所定の電圧を得るの
に必要な1次および2次巻線の巻数を少なくすることが
でき、その分だけ横寸法、つまりボビンの径方向に沿っ
た寸法が小さくなって小形できる。
【0038】また、1次巻線からリード線が導出され
て、このリード線の先端に、1次側配線基板に接続され
る端子が取り付けられ、ボビンに、2次巻線が接続され
る2次側配線基板を支持する基板取付台が一体形成され
ている構成としたので、径方向の寸法が小さく、且つ偏
平であることから、2次側配線基板を一体的に備えても
大型化せず、2次側配線基板を備えていることにより、
1次側配線基板から分離して、高周波加熱装置などの空
いている小さな任意のスペースを選んで設置することが
可能となる。しかも、1次側配線基板と高圧発生する2
次側配線基板とは、分離されていることにより、設置ス
ペースの増大を招くことなく十分な絶縁距離を確保でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電磁誘導器を示す
平面図である。
【図2】同上の実施形態の正面図である。
【図3】同上の実施形態の底面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図2のV −V 線切断拡大断面図である。
【図6】同上の実施形態の巻線を巻枠内に装着した状態
を示す一部の拡大断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る電磁誘導器を示す
平面図である。
【図8】同上の実施形態の正面図である。
【図9】本発明の電磁誘導器を使用できる高周波加熱装
置を示す電気回路図である。
【図10】他の高周波加熱装置を示す要部の電気回路図
である。
【図11】従来のトランス(電磁誘導器)を示す断面図
である。
【符号の説明】
1…ボビン、11…1次巻線、11a,11b…引出し
線(リード線)、12…2次巻線、18…つば、20,
22…中心孔、、23…F字形コア、24…中脚部、2
5…外脚部、27,28…ギャップ、29…アーム部、
32…基板取付台、33…2次側配線基板、42…旗形
端子(端子)、43…丸形端子(端子)、D1…軸方向
の寸法、D2…径方向の寸法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H05B 6/66 H01F 27/24 E H 31/00 A (72)発明者 相馬 英明 大阪市西淀川区御幣島1丁目12番20号 田 淵電機株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA02 BA08 DB03 DB11 FA02 FA06 5E043 AA02 AB01 EA05 EA06 EB05 5E044 AA08 AB01 BA04 BB02 CA02 CB10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の寸法が径方向の寸法よりも短い
    偏平な形状のボビンに1次および2次巻線が装着され、 このボビンの中心孔に、一対のF字形のコアの中脚部が
    挿入されるとともに、外脚部が前記ボビンの外方で前記
    巻線の径方向の外側に位置し、 前記両コアのアーム部が前記巻線の径方向に延びて互い
    に平行に対向しており、 前記1次巻線からリード線が導出されて、このリード線
    の先端に、1次側配線基板に接続される端子が取り付け
    られ、 前記ボビンに、前記2次巻線が接続される2次側配線基
    板を支持する基板取付台が一体形成されている電磁誘導
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記基板取付台が、
    前記ボビンの側部で前記1次巻線と2次巻線の少なくと
    も一方の径方向外側に位置している電磁誘導器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記基板取付台が、
    前記ボビンの軸方向端部となるつばに形成されて、前記
    両巻線の軸方向外側に位置している電磁誘導器。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかにおいて、前
    記一対のコアの中脚部および外脚部の各々の相対向する
    先端面の間にギャップが形成され、前記1次巻線と2次
    巻線の結合係数が0.6〜0.8の間に設定されている
    電磁誘導器。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかにおいて、少
    なくとも一部の巻線は、芯線を熱融着可能な融着材で被
    覆した融着線を予め整列巻きして加熱融着により固定化
    したものであり、この固定化された巻線がボビンに装着
    されている電磁誘導器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1475810A1 (en) * 2003-05-07 2004-11-10 Samsung Electronics Co., Ltd. High voltage transformer and microwave oven provided with the same
CN108109821A (zh) * 2017-12-06 2018-06-01 深圳威迈斯电源有限公司 一种高集成磁元件

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EP1475810A1 (en) * 2003-05-07 2004-11-10 Samsung Electronics Co., Ltd. High voltage transformer and microwave oven provided with the same
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