JP2006147578A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】 プラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】第1基板と、第1基板に対向する第2基板と、第1基板と第2基板との間に配置され、第1基板及び第2基板と共に放電セルを限定する隔壁と、第1基板と隔壁との間及び第2基板と隔壁との間のうち、少なくとも何れか1箇所に備えられる外光吸収層と、放電セルを取り囲むように隔壁内に配置された第1放電電極と、放電セルを取り囲むように隔壁内に配置され、第1放電電極から第1基板または第2基板の方向に離れた第2放電電極と、放電セル内に配置された蛍光体層と、放電セル内にある放電ガスと、を備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネルである。これにより、コントラストが向上し、電磁気波の外部放出が遮蔽される。
【選択図】図2

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:以下、PDP)に係り、より詳細には、発光効率及びコントラストが向上するように構造が改善されたPDPに関する。
一般的に、PDPは、気体放電から生成された紫外線で蛍光体を励起させて、所定の映像を具現する平板ディスプレイ装置であって、薄型化及び高解像度の大画面の構成が可能であり、次世代の薄型平板ディスプレイ装置として脚光を浴びている。このようなPDPの発光効率を高めるためには、パネル内部の放電ガスを励起させるための維持放電が発生する空間の体積が大きく、蛍光体層の表面積が広く、蛍光体層から放出される可視光線を妨害する構成要素が少ないというなどの条件を満足させなければならない。
図1には、従来のPDPの一例が図示されている。このPDPは、互いに対向した第1基板111と第2基板121とを備える。前記第1基板の前記第2基板方向の面111a上には、放電電極対114が配置され、前記放電電極対を覆う第1誘電体層115、及び前記第1誘電体層115を覆う保護層116が備えられる。前記放電電極対は、X電極112及びY電極113を備え、前記X電極112及び前記Y電極113のそれぞれは、透明電極112b、113bとバス電極112a、113aとを備える。前記第1基板111に対向した第2基板121の前記第1基板方向の面121a上には、互いに平行に配置されたアドレス電極122が備えられ、前記アドレス電極を覆う第2誘電体層123、前記第2誘電体層123上に形成された隔壁124、及び前記第2誘電体層123の前記第1基板111方向の面と隔壁124の側面とに形成された蛍光体層125が備えられる。
しかし、このような従来のPDPの場合には、維持放電が第1基板111の下面のみに配置されたX電極112とY電極113との間の空間のみで発生するため、維持放電が発生する空間の体積が小さく、蛍光体層の表面積が特別に広くなく、また、蛍光体層125から放出される可視光線の一部が、保護膜116、誘電体層115、透明電極112b、113b及びバス電極112a、113aなどによって吸収及び/または反射されるため、第1基板111を通過する可視光線の量は、蛍光体層から放出された可視光線の量の約60%に過ぎず、発光効率が著しく低下するという問題点があった。
本発明は、前記問題点を含んで、多様な問題点を解決するためになされたものであって、発光効率が向上しつつも、放電安定性及び輝度が向上したPDP、特に、コントラストが向上し、電磁気波の外部放出が遮蔽されたPDPを提供することを目的とする。
前記のような目的及びその他の多様な目的を達成するために、本発明は、第1基板と、前記第1基板に対向する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板及び前記第2基板と共に放電セルを限定する隔壁と、前記第1基板と前記隔壁との間及び前記第2基板と前記隔壁との間のうち、少なくとも何れか1箇所に備えられる外光吸収層と、前記放電セルを取り囲むように前記隔壁内に配置された第1放電電極と、前記放電セルを取り囲むように前記隔壁内に配置され、前記第1放電電極から前記第1基板または前記第2基板の方向に離れた第2放電電極と、前記放電セル内に配置された蛍光体層と、前記放電セル内にある放電ガスと、を備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネルを提供する。
このような本発明の他の特徴によれば、前記外光吸収層は、導電性でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記外光吸収層は、共通端子に連結されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記共通端子は、接地されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第1放電電極は、一方向に延び、前記第2放電電極は、前記第1放電電極と交差するように延びうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、一方向に延び、前記第1放電電極及び第前記2放電電極と交差するように延びたアドレス電極を更に備えうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記アドレス電極は、前記第2基板上に配置されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記アドレス電極を覆う誘電体層を更に備えうる。
本発明の更に他の特徴によれば、少なくとも前記隔壁の側面の一部に配置される保護層を更に備えうる。
また、本発明は、前記のような目的を達成するために、第1基板と、前記第1基板に対向する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板及び前記第2基板と共に放電セルを限定する隔壁と、前記第1基板の前記隔壁に対応する領域及び前記第2基板の前記隔壁に対応する領域のうち、少なくとも何れか一つの領域には溝が形成され、前記溝に備えられる外光吸収層と、前記放電セルを取り囲むように前記隔壁内に配置された第1放電電極と、前記放電セルを取り囲むように前記隔壁内に配置され、前記第1放電電極から前記第1基板または前記第2基板の方向に離れた第2放電電極と、前記放電セル内に配置された蛍光体層と、前記放電セル内にある放電ガスと、を備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネルを提供する。
このような本発明の他の特徴によれば、前記外光吸収層は、導電性でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記外光吸収層は、共通端子に連結されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記共通端子は、接地されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第1放電電極は、一方向に延び、前記第2放電電極は、前記第1放電電極と交差するように延びうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、一方向に延び、前記第1放電電極及び前記第2放電電極と交差するように延びたアドレス電極を更に備えうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記アドレス電極は、前記第2基板上に配置されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記アドレス電極を覆う誘電体層を更に備えうる。
本発明の更に他の特徴によれば、少なくとも前記隔壁の側面の一部に配置される保護層を更に備えうる。
本発明のPDPによれば、次のような効果を得ることができる。
第一に、外光吸収層を備えることにより、PDPのコントラストを更に向上させうる。
第二に、外光吸収層として導電性の外光吸収層を使用することにより、PDPで発生した電磁気波が外部に放出されることを防止できる。
第三に、外光吸収層を基板内に備えることにより、コントラストが高く、かつ薄型のPDPを製造できる。
第四に、発生した可視光線が第1基板を通過するが、可視光線が通過する第1基板の部分には電極が存在しないため、開口率及び透過率が画期的に向上しうる。
第五に、面放電が、放電空間を形成するあらゆる側面で発生しうるため、放電面積が大きく拡大されうる。
第六に、放電が、発光セルを形成する側面で発生して、発光セルの中央部に広がるため、放電領域が従来に比べて著しく拡大されることにより、発光セルの全体を効率的に利用できる。したがって、低い電圧でも駆動が可能になり、発光効率を画期的に向上させうる。
第七に、本発明のPDP及びこれを備えた平板表示装置では、前記のように低電圧駆動が可能であるため、高濃度のXeガスを放電ガスとして使用しても、低電圧駆動が可能になり、発光効率を向上させうる。
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明すれば、次の通りである。
図2は、本発明の好ましい一実施形態に係るPDPを概略的に示す分離斜視図であり、図3は、図2に示すPDPの電極の配置構造を概略的に示す斜視図であり、図4は、図2のIV−IV線の断面図である。
前記図面に示すように、第1基板211と第2基板221とが互いに対向するように配置される。前記第1基板211及び前記第2基板221は、ガラスのような透明な材質から形成されうる。そして、前記第1基板の下面211aのうち、放電セル226を限定する部分には、従来のPDPの第1基板の下面にある放電電極対(図1の114)、前記放電電極対を覆う上側誘電体層(図1の115)などが存在しない。したがって、後述する蛍光体層225から放出された可視光線の量の80%以上が前記第1基板211を通過でき、これにより、発光効率及び輝度の向上などを図ることができる。
一方、前記第1基板211と前記第2基板221との間に隔壁215、224が備えられる。前記隔壁215、224は、図2に示すように、必要に応じて、第1基板211方向の第1隔壁215と第2基板221方向の第2隔壁224のうち、少なくとも一つを備えることもできる。以下では便宜上、隔壁が、図2に示すように、第1隔壁215と第2隔壁224とを備えた場合について説明する。前記隔壁215、224は、前記第1基板211及び前記第2基板221と共に放電セル226を限定する。
この時、図2には、前記放電セル226がマトリックス状に配置されたものを図示しているが、本発明がこれに限定されるものではなく、デルタ状のような多様な形態に変形できるということは言うまでもない。また、図2には、放電セル226の横断面が四角形であるものと図示されているが、三角形、五角形などの多角形、円形または楕円形などに多様な変形が可能である。これは、後述する実施形態においても同じである。
前記隔壁、特に、図2に示すような第1隔壁215は、誘電体から形成されることが好ましい。これは、後述するように、第1隔壁215内に備えられる第1放電電極212及び第2放電電極213が、互いに直接通電されることを防止し、荷電粒子が前記放電電極212、213に衝突することにより、それらを損傷させることを防止するためである。このような誘電体としては、PbO、B及びSiOなどがある。
この場合、少なくとも前記隔壁の側面の一部は、保護膜によって覆われることが好ましい。図2では、前記隔壁をなす第1隔壁215の側面が、保護膜216により覆われているものと図示されている。
前記保護膜216は、例えば、MgOなどの物質を蒸着して形成するが、保護膜216を蒸着する時、第1隔壁215の下面(215c’、図4を参照)と、放電セル226を限定する第1基板211の下面211aとにも保護膜216が形成されることもできる。しかし、第1隔壁の下面(215c’、図4を参照)と第1基板の下面211aとに形成された保護膜が、本実施形態に係るPDPの作動に深刻な悪影響を与えるものではなく、第1基板の下面211aに形成された保護膜は、2次電子の放出という効果を考慮すれば好ましい。
一方、前記第1基板211と前記隔壁215、224との間、及び前記第2基板221と前記隔壁215、224との間のうち、少なくとも何れか1箇所に、外光吸収層230が備えられる。図2では、前記第1基板211と前記隔壁215、224との間に、外光吸収層230が備えられていると図示されているが、これに限定されるものではない。すなわち、前記外光吸収層230は、第1基板211及び第2基板221のうち、放電セル226内で発生した光が取り出される基板上に備えられればよい。これは、後述する実施形態においても同じである。
前記外光吸収層230は、外部からパネル内へ入射する外光を吸収する層であって、後述するように、画像のコントラストを高める役割を行う。
また、前記のような構造を有しつつ、前記外光吸収層を導電性の外光吸収層にして、PDPで発生した電磁気波を外部に放出させないことも可能である。すなわち、本実施形態に係るPDPの場合には、前記外光吸収層230が導電性物質からメッシュ状に形成されることにより、PDPで発生した電磁気波が外部に放出されることを防止する役割も行える。もちろん、前記導電性の外光吸収層230は、図2に示すものとは異なり、メッシュ状ではないストライプ状に形成されうるなど、多様な変形が可能である。これは、後述する実施形態においても同じである。
前記導電性の外光吸収層が、メッシュ状ではないストライプ状などの他の形態に形成される場合には、前記導電性の外光吸収層を共通端子に連結させることが好ましい。導電性の外光吸収層を共通端子に連結させて、あらゆる導電性の外光吸収層をして等電位面を形成させることにより、PDPで発生した電磁気波が外部に放出されることを更に効率的に防止できるためである。
また、前記導電性の外光吸収層が特定の電位を有することにより、所定の映像を再生するために、多様な電圧が印加される、後述する多様な電極に影響を与えうるため、前記導電性の外光吸収層が連結された共通端子を接地させることが好ましい。もちろん、前記導電性の外光吸収層がメッシュ状に形成される場合にも、共通端子に連結させ、前記共通端子を接地させることが好ましい。
一方、前記のように、前記第1基板211、前記第2基板221及び前記隔壁215、224により定義された放電セル226を取り囲むように、前記隔壁215、224内に第1放電電極212が備えられる。また、前記放電セル226を取り囲むように、第2放電電極213が前記隔壁215、224内に備えられるが、前記第2放電電極213は、前記第1放電電極212から離れて配置される。図2では、前記第1放電電極212及び前記第2放電電極213が第1隔壁215内に備えられていると図示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
図2に示すように、前記第1隔壁215内に、第2放電電極213及び第1放電電極212を配置させるために、例えば、図4に示すように、第1基板の下面211a上に第1隔壁層215aを形成し、前記第1隔壁層215a上に第2放電電極213を形成し、その後、第2放電電極213を覆うように第2隔壁層215bを形成し、前記第2隔壁層215b上に第1放電電極212を形成し、前記第1放電電極212を覆うように第3隔壁層215cを形成できる。前記第1隔壁層215a、第2隔壁層215b及び第3隔壁層215cのそれぞれは、必要に応じて(例えば、各層を厚くするために)、二つ以上の層で積層されうる。もちろん、隔壁が、図2に示すように、第1隔壁215と第2隔壁224とから形成されずに、単一隔壁または三つ以上の隔壁から形成された場合にも、このような方法を利用できる。
前記第1放電電極212及び前記第2放電電極213は、維持放電のための電極であって、これらの電極の間で、PDPの画像を具現するための維持放電が発生する。前記第1放電電極212及び第2放電電極213は、アルミニウムまたは銅のような導電性金属から形成されうる。
図2に示す本実施形態に係るPDPの場合には、第1放電電極212、第2放電電極213及びアドレス電極222が、図3に示すように配置され、前記第1放電電極212及び前記第2放電電極213は、梯子状を有しうる。第1放電電極212及び第2放電電極213は、一対をなして一方向に互いに平行に延び、アドレス電極222は、それらと交差するように延びる。このような電極配置構造は、前記第1放電電極212及び前記第2放電電極213のうち、何れか一つの電極と前記アドレス電極222との間にアドレス放電が発生し、その後、前記第1放電電極212と前記第2放電電極213との間に維持放電を発生させるためである。
このように、アドレス放電と維持放電とにより駆動されるPDPの各放電セルには、通常、X電極とY電極と呼ばれる二つの放電電極(一つの放電電極対)の他に、導電性の金属から形成されるアドレス電極が、少なくとも一つ以上が更に備えられうる。アドレス放電は、前記Y電極とアドレス電極との間に発生する放電であるが、本実施形態に係るPDPの場合のように、アドレス電極222が第2放電電極213及び第1放電電極212の下側に配置された場合には、第1放電電極212がY電極であることが好ましい。第1放電電極212がY電極である場合には、第2放電電極213がX電極になる。
本実施形態に係るPDPの第2放電電極213及び第1放電電極212は、従来の放電電極112、113とは違って、放電セル226を取り囲んでいる。したがって、維持放電は、前記放電セル226の周りに沿って発生するため、維持放電が発生する空間の体積が相対的に大きい。したがって、本実施形態に係るPDPの発光効率は、従来のPDPの発光効率より高くなる。
また、本実施形態に係るPDPの放電セル226内では、図4に示すように、維持放電が放電セル226の上側部(第1基板211に近い部分)のみで発生するため、維持放電時に発生しうる荷電粒子による蛍光体層225のイオンスパッタリングが低減する。したがって、前記蛍光体層225の劣化による永久残像の発生を防止できる。
図2ないし図4には、アドレス電極222が前記第2基板221と蛍光体層225との間、より具体的には、第2基板の上面221aに配置されたものと図示されているが、アドレス電極222の位置がこれに限定されるものではない。例えば、アドレス電極222は、前記第1隔壁215内に前記放電セル226を取り囲むように配置されうる。この場合、前記アドレス電極222は、前記の前記第2放電電極213及び前記第1放電電極212と類似した形状(梯子状)を有するが、前記第2放電電極213及び前記第1放電電極212と交差する方向に延びるという点で異なる。また、アドレス電極222は、前記第2放電電極213と前記第1基板211との間、前記第2放電電極213と前記第1放電電極212との間、または、前記第1放電電極212と前記第1隔壁224との間に配置されうる。アドレス電極が、どこに配置されても、前記第2放電電極213及び前記第1放電電極212と離れて配置され、前記第2放電電極213及び前記第1放電電極212と絶縁される。アドレス電極222が、前記第1基板の下面211aのうち、放電セルを限定する部分に配置されることも可能であるが、この場合には、アドレス電極が別途の誘電体層で覆われることが好ましい。
前記蛍光体層225とアドレス電極222との間には、誘電体層223が配置される。前記誘電体層223は、前記アドレス電極222を覆い、放電時に、荷電粒子が前記アドレス電極222に衝突して、前記アドレス電極222を損傷させることを防止する。前記誘電体層223は、荷電粒子を誘導できる誘電体から形成されることが好ましいが、このような誘電体としては、PbO、B、SiOなどがある。
一方、前記のように前記放電セル226を限定する前記隔壁は、図2に示すように、第1隔壁215及び第2隔壁224を備え得る。この場合、前記第2隔壁224は、前記第2基板221に備えられるが、前記第2隔壁224は、赤色発光蛍光体を備える蛍光体層、緑色発光蛍光体を備える蛍光体層及び青色発光蛍光体を備える蛍光体層が配置される領域を区画する。また、前記第1隔壁215と同様に、前記第2隔壁224も、四角形の横断面を有する空間をマトリックス状に配列させる格子状を有する。したがって、前記第2隔壁224も、閉鎖された横断面を有する空間を限定する。もちろん、前記のように、前記第2隔壁224も、多様な形態に変形可能である。
前記放電セル226の内部、より詳細には、誘電体層の上面223aと第2隔壁の側面224aとに配置された蛍光体層225は、赤色発光蛍光体、緑色発光蛍光体及び青色発光蛍光体のうち、一つの蛍光体と、ソルベント及びバインダが混合された蛍光体ペーストとを、誘電体層の上面223aと第2隔壁の側面224aとに塗布した後、これを乾燥及び焼成させることにより形成される。前記赤色発光蛍光体としては、Y(V,P)O:Euなどがあり、緑色発光蛍光体としては、ZnSiO:Mn、YBO:Tbなどがあり、青色発光蛍光体としては、BAM:Euなどがある。
図2及び図4には、前記蛍光体層225が、誘電体層の上面223aと第2隔壁の側面224aとに配置されたものと図示されているが、前記蛍光体層は、後述する放電ガスから放出される紫外線を受けて可視光線を放出するため、その位置が、誘電体層の上面223aと第2隔壁の側面224aとに限定されるものではなく、放電セル226内に位置すればよい。
前記放電セル226の内部には、放電ガスが充填されている。前記放電ガスは、例えば、Xeが5%ないし15%含まれたNe−Xe混合ガスであるが、必要に応じて、Neの少なくとも一部がHeに代替されることも可能である。もちろん、それ以外のガスを使用することも可能である。
前記のような構成を有するPDPの作動を簡単に説明すれば、次の通りである。
まず、アドレス電極222と第1放電電極212との間にアドレス電圧Vaが印加されることにより、アドレス放電が発生し、前記アドレス放電の結果により、維持放電が発生する放電セル226が選択される。維持放電が発生する放電セル226が選択されるというのは、第1隔壁215(第1隔壁215が保護膜216により覆われた場合には、保護膜216)のうち、第2放電電極213及び第1放電電極212に隣接した領域に維持放電が発生できるように、壁電荷が蓄積されるという意味である。アドレス放電が終了すれば、第1放電電極212に隣接した領域に正イオンが蓄積され、第2放電電極213に隣接した領域に電子が蓄積される。
アドレス放電後、前記選択された放電セルの第1放電電極212と第2放電電極213との間に維持放電電圧Vsが印加されれば、第1放電電極212に隣接した領域に蓄積されていた正イオンと、第2放電電極213に隣接した領域に蓄積されていた電子とが衝突して、維持放電を発生させる。維持放電が進むにつれ、第1放電電極212と第2放電電極213との間には、放電維持電圧Vsが逆に印加される。
前記維持放電により前記放電ガスのエネルギー準位が高まるが、放電ガスのエネルギー準位の高いエネルギー準位から低いエネルギー準位に遷移しつつ、放電ガスから紫外線が放出される。この紫外線は、放電セル226内に配置された蛍光体層225に含まれた蛍光体のエネルギー準位を高めるが、蛍光体のエネルギー準位の高いエネルギー準位から低いエネルギー準位に遷移しつつ、可視光線が放出される。このように、各放電セル226から放出される可視光線により、PDPに画像が具現される。
一方、図2ないし図4には、第1放電電極、第2放電電極及びアドレス電極を備えたPDPについて図示されているが、これとは異なる構造を有しうる。例えば、PDPが二つの電極、すなわち、第2放電電極213及び第1放電電極212により駆動され、アドレス電極222が無いこともある。このような場合には、図3に示すものとは異なり、第2放電電極213が一方向に延び、第1放電電極212は、前記第2放電電極213と交差するように延びる。アドレス電極222がないため、誘電体層(図4参照)223が不要になる。誘電体層がない場合には、図4に示すものとは異なり、第2隔壁224が第2基板221の上面221aに形成され、蛍光体層225が第2基板221の上面221aと第2隔壁の側面224aとに形成される。
一方、前記外光吸収層230の幅は、図4に示すように、第1隔壁215の幅と同じく形成され、図5に示すように、第1隔壁215の幅より小さく形成され、図6に示すように、第1隔壁215の幅より大きく形成されることも可能である。
図7は、本発明の好ましい更に他の一実施形態に係るPDPを概略的に示す分離斜視図であり、図8は、図7のVIII−VIII線の断面図である。以下では、図7及び図8を参照して、前記の実施形態と異なる事項を中心に、本実施形態に係るPDPについて説明する。
図7及び図8に示すように、やはり外光吸収層330が、第1隔壁315と第1基板311との間に備えられている。本実施形態に係るPDPが、前記の実施形態に係るPDPと異なる点は、前記第1基板311の前記第1隔壁315に対応する領域に、溝311bが形成されており、前記外光吸収層330は、前記溝311bに配置されるというものである。このように、外光吸収層330を第1基板311内に配置させることにより、PDPを薄くして、更に薄型に製造できる。
もちろん、図7及び図8には、放電セル326から発生した光が、前記第1基板311を介して外部に取り出されるPDPが図示されているが、これと異なり、第2基板321を介して外部に取り出されるPDPも可能であり、このような場合には、前記第2基板321に溝が形成され、前記溝に外光吸収層を配置させうる。
前記のような構造を有することにより、薄型でありながらも、コントラストが更に向上したPDPを製造できる。
また、前記のような構造を有しつつも、前記外光吸収層が導電性の外光吸収層になるようにして、PDPで発生した電磁気波を外部に放出させないこともできる。すなわち、本実施形態に係るPDPの場合には、前記外光吸収層330が導電性物質からメッシュ状に形成されることにより、PDPで発生した電磁気波が外部に放出されることを防止する役割も行える。もちろん、前記導電性の外光吸収層330は、図7に示すものとは異なり、メッシュ状ではないストライプ状のような形態に多様な変形が可能である。
前記導電性の外光吸収層がメッシュ状ではないストライプ状のような他の形態に形成される場合には、前記導電性の外光吸収層を共通端子に連結させることが好ましい。導電性の外光吸収層を共通端子に連結させて、あらゆる導電性の外光吸収層をして等電位面を形成させることにより、PDPで発生した電磁気波が外部に放出されることを更に効率的に防止できるためである。
また、前記導電性の外光吸収層が特定の電位を有することにより、所定の映像を再生するために、多様な電圧が印加される多様な電極に影響を与えることもあるため、前記導電性の外光吸収層が連結された共通端子は接地させることが好ましい。もちろん、前記導電性の外光吸収層がメッシュ状に形成される場合にも共通端子に連結させ、前記共通端子は接地させることが好ましい。
この他に、本実施形態について別途に説明されていない事項は、前記の実施形態で説明された通りである。
本発明は、図面に示す実施形態を参考に説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるということが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まらねばならない。
本発明は、PDPに関連した技術分野に好適に適用され得る。
従来のPDPを概略的に示す部分切開斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るPDPを概略的に示す分離斜視図である。 図2に示すPDPの電極の配置構造を概略的に示す斜視図である。 図2のIV−IV線の断面図である。 図4の変形例を概略的に示す断面図である。 図4の変形例を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい他の一実施形態に係るPDPを概略的に示す分離斜視図である。 図7のVIII−VIII線の断面図である。
符号の説明
211 第1基板
212 第1放電電極
213 第2放電電極
215 第1隔壁
216 保護膜
221 第2基板
222 アドレス電極
223 誘電体層
224 第2隔壁
225 蛍光体層
226 放電セル
230 外光吸収層

Claims (18)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向する第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板及び前記第2基板と共に放電セルを限定する隔壁と、
    前記第1基板と前記隔壁との間及び前記第2基板と前記隔壁との間のうち、少なくとも何れか1箇所に備えられる外光吸収層と、
    前記放電セルを取り囲むように前記隔壁内に配置された第1放電電極と、
    前記放電セルを取り囲むように前記隔壁内に配置され、前記第1放電電極から前記第1基板または前記第2基板の方向に離れた第2放電電極と、
    前記放電セル内に配置された蛍光体層と、
    前記放電セル内にある放電ガスと、を備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記外光吸収層は、導電性であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記外光吸収層は、共通端子に連結されることを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記共通端子は、接地されることを特徴とする請求項3に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記第1放電電極は、一方向に延び、前記第2放電電極は、前記第1放電電極と交差するように延びることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、一方向に延び、
    前記第1放電電極及び第前記2放電電極と交差するように延びたアドレス電極を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 前記アドレス電極は、前記第2基板上に配置されることを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 前記アドレス電極を覆う誘電体層を更に備えることを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。
  9. 少なくとも前記隔壁の側面の一部に配置される保護層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  10. 第1基板と、
    前記第1基板に対向する第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記第1基板及び前記第2基板と共に放電セルを限定する隔壁と、
    前記第1基板の前記隔壁に対応する領域及び前記第2基板の前記隔壁に対応する領域のうち、少なくとも何れか一つの領域には溝が形成され、前記溝に備えられる外光吸収層と、
    前記放電セルを取り囲むように前記隔壁内に配置された第1放電電極と、
    前記放電セルを取り囲むように前記隔壁内に配置され、前記第1放電電極から前記第1基板または前記第2基板の方向に離れた第2放電電極と、
    前記放電セル内に配置された蛍光体層と、
    前記放電セル内にある放電ガスと、を備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  11. 前記外光吸収層は、導電性であることを特徴とする請求項10に記載のプラズマディスプレイパネル。
  12. 前記外光吸収層は、共通端子に連結されることを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイパネル。
  13. 前記共通端子は、接地されることを特徴とする請求項12に記載のプラズマディスプレイパネル。
  14. 前記第1放電電極は、一方向に延び、前記第2放電電極は、前記第1放電電極と交差するように延びることを特徴とする請求項10に記載のプラズマディスプレイパネル。
  15. 前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、一方向に延び、
    前記第1放電電極及び前記第2放電電極と交差するように延びたアドレス電極を更に備えることを特徴とする請求項10に記載のプラズマディスプレイパネル。
  16. 前記アドレス電極は、前記第2基板上に配置されることを特徴とする請求項15に記載のプラズマディスプレイパネル。
  17. 前記アドレス電極を覆う誘電体層を更に備えることを特徴とする請求項15に記載のプラズマディスプレイパネル。
  18. 少なくとも前記隔壁の側面の一部に配置される保護層を更に備えることを特徴とする請求項10に記載のプラズマディスプレイパネル。
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