JP2006146987A - 光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法およびトラッキングエラー信号生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つのサブビームが同一反射条件の領域を走査した状態でレベル調整回路の利得を設定すると、その利得が2つのサブビームが相違する反射条件の領域を走査した状態で合わずにトラッキングエラー信号にオフセットが残留されてしまう。
【解決手段】加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号とをライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時とディスク再生時とで相違する調整倍率により同等の信号レベルに調整して差動プッシュプル法に基づくトラッキングエラー信号を生成する。未記録トラックの平均反射率を1、既記録トラックの平均反射率をRとした場合、ライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時に、加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号とを同等の信号レベルに調整する調整倍率を再生時の調整倍率の2/(1+R)倍に切り替えるようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、メインビーム、先行及び後行サブビームの3ビームをディスクに照射し、これら3ビームのディスクからの各反射光ビームを受光する光検出器の各受光領域ごとにメインビーム、先行及び後行サブビームに対応して生成される各プッシュプル信号を用いて差動プッシュプル法に基づくトラッキングエラー信号を生成する光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法およびトラッキングエラー信号生成装置に関する。
ディスクに対して光学的に信号の記録再生を行う光ピックアップは、周知の如く、半導体レーザーから出射されるレーザー光を回折格子により回折して回折光ビームを形成し、0次光ビームの他に±1次回折光ビームを形成して3ビームとすることが行なわれており、0次光ビームのメインビームをディスクの信号トラックに追従させるトラッキング制御の方式としては対物レンズがシフトした場合のトラッキングエラー信号のオフセットが発生しない方式として差動プッシュプル法が存在する(例えば、特許文献1参照)。
この差動プッシュプル法は、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のR(Recordable)やRW(ReWritable)の記録可能なドライブに好適であり、これらの記録可能なドライブに多く採用されている。
ところで、一般の差動プッシュプル法において、トラッキングエラー信号を得る場合、光ピックアップからディスクに照射する3ビームのうち、メインビームを信号トラック上に配置すると共に、2つのサブビームをそれぞれメインビームがオントラックされる信号トラックとそれぞれ異なる方向の隣接信号トラックとの中央に配置する。そして、光検出器のメインビームに対応する受光出力から演算されるメインプッシュプル信号と光検出器の各サブビームに対応する受光出力から演算されるサブプッシュプル信号とをそれぞれ演算し、メインプッシュプル信号と2つのサブプッシュプル信号を加算した加算サブプッシュプル信号とを同等の信号レベルに調整した後、これらの信号の差分を演算してトラッキングエラー信号生成回路によりトラッキングエラー信号を生成する。
このように、差動プッシュプル方式は2つのサブビームをそれぞれメインビームがオントラックされる信号トラックとそれぞれ異なる方向の隣接信号トラックとの中央に配置した状態でトラッキングエラー信号の振幅が最大となり、この状態で最適化された状態である。
ところで、DVD−RAM(記録容量4.7GB)の場合、ランドトラックのピッチ及びグルーブトラックのピッチが1.23μmとDVD−R/RWの信号トラックのピッチ0.74μmと大きく相違しているので、DVD−R/RWに最適化した3ビームの配置であると、DVD−RAM(記録容量4.7GB)の場合にトラッキングエラー信号の振幅が40%以上も低下してしまう。
このような信号トラックのピッチが相違する場合であっても差動プッシュプル法によりピッチの相違による影響が発生せず良好なトラッキングエラー信号の振幅が得られるように、メインビーム、先行及び後行サブビームの3ビームを同一信号トラック上に一列に配置させてトラッキングエラー信号が生成されるようにした一列配置の差動プッシュプル法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この一列配置の差動プッシュプル法は、回折格子にレーザ光源から出射されるレーザー光の所定の一部にπラジアンの位相シフトを発生させる位相シフト領域を設け、光検出器に受光される先行及び後行サブビームのそれぞれの受光スポットにπラジアンの位相シフトを発生させることにより達成される。
特公平4−34212号公報 特開平9−81942号公報
ところで、差動プッシュプル法に対応する光ピックアップの場合、ディスクに記録される記録マークはメインビームにより記録されるので、追記タイプのライトワンスディスクや書き換えタイプのブランクディスクの記録時において、先行サブビームはディスクの未記録領域を走査し、後行サブビームはディスクの既に記録マークが形成された既記録領域を走査することになる。
したがって、このような記録時において、先行サブビームに対応する反射光ビームと後行サブビームに対応する反射光ビームとで平均的な反射レベルが相違し、先行サブビームに対応する光検出器の先行サブ受光領域から得られる先行サブプッシュプル信号と後行サブビームに対応する光検出器の後行サブ受光領域から得られる後行サブプッシュプル信号との平均信号レベルが相違する。
また、メインビームに対応する反射光ビームは未記録領域を走査することになるので、3ビームのうち、後行サブビームのみが相違する反射条件の領域を走査することになる。
一方、ディスクの再生時や書き換えディスクの既記録領域の書き換え時において、先行サブプッシュプル信号と後行サブプッシュプル信号との平均信号レベルは同等となり、また、3ビームの全てが同一の反射条件の領域を走査することになる。
差動プッシュプル法において、メインプッシュプル信号と2つのサブプッシュプル信号を加算した加算サブプッシュプル信号とは同等の信号レベルに調整された後に、これらの信号の差分を演算してトラッキングエラー信号が生成されるが、ライトワンスディスクや書き換えタイプのブランクディスクの記録時とディスクの再生時や書き換えディスクの既記録領域の書き換え時とではメインプッシュプル信号と加算サブプッシュプル信号とを同等の信号レベルに調整するレベル調整回路の利得が相違する。その為、従来のように調整用ディスクを用いて2つのサブビームが同一反射条件の領域を走査した状態でレベル調整回路の利得を設定すると、2つのサブビームが相違する反射条件の領域を走査した状態において加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号とがレベル調整回路により同等の信号レベルに調整されずに生成されるトラッキングエラー信号にオフセットが残留されてしまう。
すなわち、ライトワンスディスクや書き換えタイプのブランクディスクの記録時において、先行サブビームと後行サブビームとにより相違する反射条件の領域が走査され、先行サブプッシュプル信号の平均信号レベルに比べて後行サブプッシュプル信号の平均信号レベルが低下することにより加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号との信号レベル比がずれることによりトラッキングエラー信号にオフセットが残留する。
特に、一列配置の差動プッシュプル法において、先行及び後行サブビームがメインビームと同一信号トラック上を走査するので、相違する反射条件の領域を走査した際の平均的
な反射レベルの差が大となり、トラッキングエラー信号に残留するオフセットが大きくなる。
このオフセットが残留したトラッキングエラー信号によりトラッキング制御が行われてライトワンスディスクや書き換えタイプのブランクディスクの記録が行われると、記録マークが信号トラックの中心からディスクのラジアル方向にずれた状態で記録されてしまい、この記録マークを読み取った際のRF信号の品質劣化が問題となる。
本発明は、この問題を解決する光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法及びトラッキングエラー信号生成装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明の光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法は、メインビームに対応するメイン受光領域から得られる各受光出力からメインプッシュプル信号を生成し、先行サブビームに対応する先行サブ受光領域から得られる各受光出力から先行サブプッシュプル信号を生成し、後行サブビームに対応する後行サブ受光領域から得られる各受光出力から後行サブプッシュプル信号を生成し、先行サブプッシュプル信号と後行サブプッシュプル信号とを加算して加算サブプッシュプル信号を生成し、この加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号とをライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時とディスク再生時とで相違する調整倍率により同等の信号レベルに調整した後、この調整後の加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号との差分を演算して差動プッシュプル法に基づくトラッキングエラー信号を生成し、未記録トラックの平均反射率を1、既記録トラックの平均反射率をRとした場合、ライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時に、加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号とを同等の信号レベルに調整する調整倍率を再生時の調整倍率の2/(1+R)倍に切り替えるようにしている。
請求項2に係る発明の光ピックアップのトラッキングエラー信号生成装置は、先行サブプッシュプル信号と後行サブプッシュプル信号とを加算して加算サブプッシュプル信号を生成する加算回路からの加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号生成回路からのメインプッシュプル信号とを同等の信号レベルに調整するレベル調整回路と、該レベル調整回路によりレベル調整された後の加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号との差分を演算して差動プッシュプル法に基づくトラッキングエラー信号を出力する差動アンプと、前記レベル調整回路による調整倍率をライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時とディスク再生時とで切り替える切り替え制御回路とを備え、未記録トラックの平均反射率を1、既記録トラックの平均反射率をRとした場合、ライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時に、前記レベル調整回路による調整倍率を再生時の調整倍率の2/(1+R)倍に切り替えるようにしている。
本発明に依れば、追記タイプのライトワンスディスクや書き換えタイプのブランクディスクの記録時において、レベル調整回路の記録時の調整倍率が再生時の利得の2/(1+R)倍(Rは未記録トラックの平均反射率を1とした場合の既記録トラックの平均反射率)に切り替えられるので、先行サブプッシュプル信号の平均信号レベルに比べて後行サブプッシュプル信号の平均信号レベルが低下することにより加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号との信号レベル比がずれてもこのずれを補正するようにレベル調整回路の利得が設定されることになり、トラッキングエラー信号にオフセットが残留せず、正しいトラッキング制御により記録マークの記録を信号トラックの中心とすることが出来る。
レベル調整回路の調整倍率を再生時と記録時とで切り替えると、書き換えディスクの既記録領域の書き換え時において、先行サブプッシュプル信号と後行サブプッシュプル信号との平均信号レベルが相違し、トラッキングエラー信号にオフセットが残留して記録マークが信号トラックの中心からディスクのラジアル方向にずれた状態で記録されてしまうことになるが、書き換えディスクの既記録領域の書き換えを行う頻度は他の記録と比べると低く、このようなレベル調整回路の調整倍率の切り替えを行うと、どのような記録かを判断する困難な制御が必要なく、レベル調整回路の調整倍率の切り替えのための切り替え制御回路が簡単になる。
書き換えディスクの既記録領域の書き換えと他の記録とを切り替え制御回路により判別するようにし、書き換えディスクの既記録領域の書き換え時にレベル調整回路の調整倍率をディスク再生時の利得とすれば、書き換えディスクの既記録領域の書き換えを行う際にもトラッキングエラー信号のオフセットの残留をなくすことが出来る。
図1は本発明に係る光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法及びトラッキングエラー信号生成装置を示す回路図であり、トラッキング制御として差動プッシュプル方式に対応している。
図2に示す光ピックアップにおいて、レーザーダイオード1から出射されるレーザー光は、回折格子2により回折されて0次回折光のメインビーム及び±1次回折光の各サブビームの3ビームに成された後、ビームスプリッタ3を透過し、コリメータレンズ4により平行光に変換されて対物レンズ5に入射される。この対物レンズ5に入射されるレーザー光は、対物レンズ5により収束されてディスク6の信号層上に照射される。尚、メインビームとなる回折光の0次ビームにより記録信号の書き込み及び読み取りが行われる。
ディスク6の信号層上に照射されたレーザー光は反射され、対物レンズ5及びコリメータレンズ4を介してビームスプリッタ3に戻され、ビームスプリッタ3により反射されてセンサーレンズ7を介して光検出器8に受光される。
ところで、回折格子2はレーザーダイオード1から出射されるレーザー光の所定の一部にπラジアンの位相シフトを発生させる位相シフト領域が設けられており、回折格子2により回折されて形成された3ビームは、図3に示す如く、レーザー光の0次回折光のメインビームと±1次回折光の先行及び後行の各サブビームとが同一トラックn上に並んで配置されるようにディスク6に照射される。
図3において、先行及び後行の各サブビームがそれぞれディスクに照射されて形成される先行サブスポットSs1及び後行サブスポットSs2は、回折格子2に形成される位相シフト領域のためにそれぞれ信号トラックと直交する方向に2つ並んで形成され、メインビームディスクに照射されて形成されるメインスポットSmを信号トラック方向に挟んで配置される。この場合、回折格子2は背景技術の欄で挙げた特許文献2(特開平9−81942号公報)に示されるものと同様に図4に示す如く、信号トラック方向に平行に2分割して一方の領域2aに対して他方の領域2bをπラジアンの位相シフトを発生させる位相シフト領域としている。
回折格子2の位相シフト領域を通過するレーザー光にはこの位相シフト領域以外の領域を通過するレーザー光に対してπラジアンの位相シフトが付与されることになるので、前記各サブビームをオントラックさせても各サブビームに対応する光検出器の各サブ受光領域からそれぞれ差動プッシュプル方式におけるサブプッシュプル信号を生成することが可
能となる。
ディスクにより反射されたメインビーム、先行サブビーム及び後行サブビームは、図1に示す如く、それぞれ光検出器のメイン受光領域A、先行サブ受光領域B及び後行サブ受光領域Cに受光される。メイン受光領域A、先行サブ受光領域B及び後行サブ受光領域Cは、ディスクの信号トラックの投影方向の分割線により少なくともそれぞれ2分割されており、その分割された前記メイン受光領域A、先行サブ受光領域B及び後行サブ受光領域Cの各分割領域はそれぞれ受光量に対応した受光出力を発生する。
尚、フォーカス制御に非点収差法を使用する場合においては、少なくともメイン受光領域Aを十字状に4分割するが、フォーカスエラー信号の生成に関しては要旨に関係しないので、説明を簡単にするため、メイン受光領域Aを2分割で示している。
光検出器のメイン受光領域Aの各分割領域はそれぞれ受光出力a1及びa2を発生し、先行サブ受光領域Bの各分割領域はそれぞれ受光出力b1及びb2を発生し、後行サブ受光領域C の各分割領域はそれぞれ受光出力c1及びc2を発生する。
メイン受光領域Aの各分割領域から発生されるそれぞれの受光出力a1及びa2は第1差動アンプ11によりその受光出力a1及びa2の差分出力であるメインプッシュプル信号(a1−a2)が得られ、先行サブ受光領域Bの各分割領域から発生されるそれぞれの受光出力b1及びb2は第2差動アンプ12によりその受光出力b1及びb2の差分出力である先行サブプッシュプル信号(b1−b2)が得られ、後行サブ受光領域Cの各分割領域から発生されるそれぞれの受光出力c1及びc2は第3差動アンプ13によりその受光出力c1及びc2の差分出力である後行サブプッシュプル信号(c1−c2)が得られる。
第2差動アンプ12から出力される先行サブプッシュプル信号(b1−b2)と第3差動アンプ13から出力される後行サブプッシュプル信号(c1−c2)とは、加算アンプ14により加算されて加算サブプッシュプル信号((b1−b2)+(c1−c2))が生成される。その後、この加算サブプッシュプル信号はメインプッシュプル信号と同等の信号レベルに調整されるべくレベル調整アンプ15によるゲインGによりレベル調整されて、このレベル調整された後の加算サブプッシュプル信号(G×[(b1−b2)+(c1−c2)])とメインプッシュプル信号(a1−a2)との差分を第4差動アンプ16により演算して差動プッシュプル法に基づくトラッキングエラー信号((a1−a2)−G×[(b1−b2)+(c1−c2)])が生成される。
ここで、前述したように、メインスポットSmがディスクの信号トラックnにオントラックされる状態において、先行サブスポットSs1及び後行サブスポットSs2もメインスポットSmがオントラックされる同一信号トラックn上に一列にオントラックされている。先行サブスポットSs1及び後行サブスポットSs2にはそれぞれπラジアンの位相シフトが付与されている領域が存在するので、先行サブスポットSs1及び後行サブスポットSs2にそれぞれ対応する光検出器の各サブ受光領域からそれぞれ生成されるサブプッシュプル信号にはメインビームのトラッキング制御に関わる信号成分が含まれている。
したがって、第4差動アンプ16により出力されるトラッキングエラー信号((a1−a2)−G×[(b1−b2)+(c1−c2)])は、メインビームとディスクの信号トラックnとのズレ量及びズレ方向に応じてそれぞれ出力レベル及び極性が変化するトラッキング誤差に対応した差動プッシュプル法に基づくトラッキングエラー信号(TE信号)となる。
ところで、特開平9−81942号公報にも示されるように、メインプッシュプル信号(a1−a2)、先行サブプッシュプル信号(b1−b2)及び後行サブプッシュプル信号(c1−c2)はそれぞれ以下の式に表すことができる。
(a1−a2)=k1×sin(2πx/p)+C0(式1)
(b1−b2)=−k2×sin(2πx/p)+C1(式2)
(c1−c2)=−k2×sin(2πx/p)+C1(式3)
但し、k1,k2はそれぞれメインビーム、サブビームのプッシュプル信号の振幅で、k1>0,k2>0である。xはメインビームのラジアル方向位置、pは信号トラック間のトラックピッチ、C0は対物レンズがトラッキング方向にシフトすることにより発生するメインプッシュプル信号のオフセット、C1は対物レンズがトラッキング方向にシフトすることにより発生する先行及び後行のサブプッシュプル信号のオフセットであり、C0,C1は対物レンズのトラッキング方向へのシフト量に略比例して大きくなる。
尚、先行サブプッシュプル信号(b1−b2)及び後行サブプッシュプル信号(c1−c2)は、回折格子2による±1次回折光により生成されるので、これらの信号の振幅及びオフセットは略等しくなる。
したがって、第4差動アンプ16により出力されるトラッキングエラー信号((a1−a2)−G×[(b1−b2)+(c1−c2)])であるTEは次式のようになる。
TE=(k1+2×G×k2)×sin(2πx/p)+(C0−2×G×C1)(式4)
よって、G=C0/(2×C1)と設定することにより対物レンズがトラッキング方向にシフトすることにより発生するTE信号のオフセット成分を「0」にすることが出来る。
ところで、追記タイプのライトワンスディスク(DVD±R、CD−R)や書き換えタイプ(DVD±RW、DVD−RAM、CD−RW)のブランクディスクの記録時において、先行サブビームはディスクの未記録領域を走査し、後行サブビームはディスクの既に記録マークが形成された既記録領域を走査することになるので、対物レンズがトラッキング方向にシフトすることにより発生するTE信号のオフセット成分を「0」にするようにG=C0/(2×C1)と設定しても第4差動アンプ16により出力されるトラッキングエラー信号にはオフセットが残留してしまう。
未記録領域の平均反射率を1とした場合における既記録領域の平均反射率をR(R<1)とすると、先行サブプッシュプル信号(b1−b2)が前述の式2になるのに対して後行サブプッシュプル信号(c1−c2)は前述の式3(式2)のR倍である次式の式5となる。
すなわち、(c1−c2)=R×[−k2×sin(2πx/p)+C1](式5)となる。
したがって、ライトワンスディスクや書き換えタイプのブランクディスクの記録時において、第4差動アンプ16により出力されるトラッキングエラー信号であるTEは次式の式6となる。
TE=(k1+G×k2×(1+R))×sin(2πx/p)+(C0−G×C1×(1+R))(式6)
よって、トラッキングエラー信号TEが式6となるライトワンスディスクや書き換えタ
イプのブランクディスクの記録時の場合、レベル調整アンプ15のゲインGをC0/(1+R)/C1とすると、トラッキングエラー信号のオフセット成分を「0」とすることができる。このレベル調整アンプ15のゲインGは、先行サブビームと後行サブビームとが平均反射率の等しい同じ領域を走査して先行サブプッシュプル信号と後行サブプッシュプル信号との平均信号レベルが等しい場合、すなわち、トラッキングエラー信号の式4におけるオフセット成分を「0」とする場合のG=C0/(2×C1)の2/(1+R)倍である。
ところで、レベル調整アンプ15のゲインGは、切り替え制御回路17により切り替えられるようになっており、ディスク判別回路18により判別されるディスク種別に応じて前記ゲインGが切り替えられる。
ディスク判別回路18によりディスク種別がライトワンスディスク(DVD±R、CD−R)であると判断されたとき、及び書き換えタイプ(DVD±RW、DVD−RAM、CD−RW)のブランクディスクであると判断されたときと、その他のディスクであると判別されたときとでディスク記録を行う際にはレベル調整アンプ15のゲインGは切り替え制御回路17により切り替えられる。
ディスク記録を開始させる操作が行われ、ディスクのファイル管理情報から記録状況を把握してディスク判別回路18によりライトワンスディスク、あるいは書き換えタイプのブランクディスクであると判断されると、この判断に基づいて切り替え制御回路17によりレベル調整アンプ15のゲインGは、G=C0/(1+R)/C1に切り替えられる。その為、先行サブビームがディスクの未記録領域を走査し、後行サブビームがディスクの既記録領域を走査した場合における先行サブプッシュプル信号及び後行サブプッシュプル信号を加算した加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号との平均信号レベルが同等となり、トラッキングエラー信号にオフセットが残留せず、正しいトラッキング制御により記録マークの記録を信号トラックの中心とすることが出来る。
一方、ディスク再生を開始させる操作が行われるか、ディスク記録を開始させる操作が行われた場合はディスクのファイル管理情報から記録状況及びディスク判別回路18により書き換えディスクの既記録領域の書き換えであると判断されると、この判断に基づいて切り替え制御回路17によりレベル調整アンプ15のゲインGは、G=C0/(2×C1)に切り替えられる。その為、先行サブビーム及び後行サブビームが共にディスクの既記録領域(再生専用ディスクのピット含む)を走査する場合における先行サブプッシュプル信号及び後行サブプッシュプル信号を加算した加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号との平均信号レベルが同等となり、トラッキングエラー信号にオフセットが残留せず、正しいトラッキング制御により記録マークの記録を信号トラックの中心とすることが出来る。
ところで、前述の実施例において、追記タイプのライトワンスディスクや書き換えタイプのブランクディスクの記録時にレベル調整回路の調整倍率の切り替えるようにしているが、単に再生時と記録時とでレベル調整回路の調整倍率を切り替えるようにすると、書き換えディスクの既記録領域の書き換え時にトラッキングエラー信号にオフセットが残留することになるが、切り替え制御回路による切り替え制御が簡単となる。
本発明に係る光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法及びトラッキングエラー信号生成装置を示す回路図である。 光ピックアップの光学系の構成を説明する説明図である。 光ピックアップからの3ビームに対応するディスク上での各光スポットの配置を説明する説明図である。 回折格子2の構成を説明する説明図である。
符号の説明
1 レーザーダイオード
2 回折格子
5 対物レンズ
8 光検出器
11 第1差動アンプ(メインプッシュプル信号生成回路)
12 第2差動アンプ(先行サブプッシュプル信号生成回路)
13 第3差動アンプ(後行サブプッシュプル信号生成回路)
14 加算アンプ(加算回路)
15 レベル調整アンプ(レベル調整回路)
16 第4差動アンプ
17 切り替え制御回路
18 ディスク判別回路

Claims (5)

  1. ディスクの記録再生に使用されるメインビームとこのメインビームに先行及び後行される先行及び後行サブビームとの3ビームをディスクに照射し、これら3ビームのディスクからの各反射光ビームを受光する光検出器に少なくとも信号トラックの投影方向に2分割された受光領域をそれぞれメインビーム、先行及び後行サブビームに対応して設けられる光ピックアップにおいて、メインビームに対応するメイン受光領域から得られる各受光出力からメインプッシュプル信号を生成し、先行サブビームに対応する先行サブ受光領域から得られる各受光出力から先行サブプッシュプル信号を生成し、後行サブビームに対応する後行サブ受光領域から得られる各受光出力から後行サブプッシュプル信号を生成し、先行サブプッシュプル信号と後行サブプッシュプル信号とを加算して加算サブプッシュプル信号を生成し、この加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号とをライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時とディスク再生時とで相違する調整倍率により同等の信号レベルに調整した後、この調整後の加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号との差分を演算して差動プッシュプル法に基づくトラッキングエラー信号を生成し、未記録トラックの平均反射率を1、既記録トラックの平均反射率をRとした場合、ライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時に、加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号とを同等の信号レベルに調整する調整倍率は再生時の調整倍率の2/(1+R)倍に切り替えられることを特徴とする光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法。
  2. ディスクの記録再生に使用されるメインビームとこのメインビームに先行及び後行される先行及び後行サブビームとの3ビームをディスクに照射し、これら3ビームのディスクからの各反射光ビームを受光する光検出器に少なくとも信号トラックの投影方向に2分割された受光領域をそれぞれメインビーム、先行及び後行サブビームに対応して設けられる光ピックアップにおいて、メインビームに対応するメイン受光領域から得られる各受光出力からメインプッシュプル信号を生成するメインプッシュプル信号生成回路と、先行サブビームに対応する先行サブ受光領域から得られる各受光出力から先行サブプッシュプル信号を生成する先行サブプッシュプル信号生成回路と、後行サブビームに対応する後行サブ受光領域から得られる各受光出力から後行サブプッシュプル信号を生成する後行サブプッシュプル信号生成回路と、先行サブプッシュプル信号と後行サブプッシュプル信号とを加算して加算サブプッシュプル信号を生成する加算回路と、この加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号とをライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時とディスク再生時とで相違する調整倍率により同等の信号レベルに調整するレベル調整回路と、該レベル調整回路によりレベル調整された後の加算サブプッシュプル信号とメインプッシュプル信号との差分を演算して差動プッシュプル法に基づくトラッキングエラー信号を出力する差動アンプと、前記レベル調整回路による調整倍率をライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時とディスク再生時とで切り替える切り替え制御回路とを備え、未記録トラックの平均反射率を1、既記録トラックの平均反射率をRとした場合、ライトワンスディスク及び書き換えタイプのブランクディスクの記録時に、前記レベル調整回路による調整倍率は再生時の調整倍率の2/(1+R)倍に切り替えられることを特徴とする光ピックアップのトラッキングエラー信号生成装置。
  3. レーザ光源から出射されるレーザー光をメインビーム、先行及び後行サブビームの3ビームとするべく0次光ビーム及び±1次光ビームに回折する回折格子を設け、この回折格子にレーザ光源から出射されるレーザー光の所定の一部にπラジアンの位相シフトを発生させる位相シフト領域を設け、光検出器に受光される先行及び後行サブビームのそれぞれの受光スポットにπラジアンの位相シフトを発生させて前記3ビームをディスクの同一信号トラック上に1列に配置させてトラッキングエラー信号を生成する請求項1および請求項2記載の光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法およびトラッキングエラー信号生成装置。
  4. 前記レベル調整回路による調整倍率を再生時と記録時とで切り替えるこ
    とを特徴とする請求項1および請求項2記載の光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法およびトラッキングエラー信号生成装置。
  5. 前記レベル調整回路による調整倍率を追記タイプのライトワンスディスクや書き換えタイプのブランクディスクの記録時と書き換えディスクの既記録領域の書き換え記録時とで切り替えることを特徴とする請求項1および請求項2記載の光ピックアップのトラッキングエラー信号生成方法およびトラッキングエラー信号生成方法。

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