JP2006146028A - 乗務員割当提案システム、乗務員割当提案方法および乗務員割当提案プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】列車乱れ時の列車の変更情報や、乗務員の割当変更の申請情報に対して、その変更に伴う乗務員の割当てを支援する乗務員割当提案システムを提供する。
【解決手段】 乗務員割当提案システムにおいて、中央システム101と、乗務員割当端末107と、IDデバイス情報読取/発信装置116と、乗務員を割当てるべき乗物の情報103、または乗務員割当て変更の申請情報108により、割当てるべき乗務員を、IDデバイス情報読取/発信装置116により取得されたリアルタイム情報114に基づいて、乗務員の中から抽出して、乗物への乗務員の割当候補を作成し、乗務員割当端末107を介して、乗務員割当担当者109に乗物への乗務員の割当候補を提案する乗務員割当提案装置104とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】 乗務員割当提案システムにおいて、中央システム101と、乗務員割当端末107と、IDデバイス情報読取/発信装置116と、乗務員を割当てるべき乗物の情報103、または乗務員割当て変更の申請情報108により、割当てるべき乗務員を、IDデバイス情報読取/発信装置116により取得されたリアルタイム情報114に基づいて、乗務員の中から抽出して、乗物への乗務員の割当候補を作成し、乗務員割当端末107を介して、乗務員割当担当者109に乗物への乗務員の割当候補を提案する乗務員割当提案装置104とを備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電車やバスなどに対して乗務員の割当てを行う業務において、割当てるべき乗務員の候補を提案する乗務員割当提案システム、乗務員割当提案方法および乗務員割当提案プログラムに関し、特に、乗務員割当てに関わるリアルタイム情報を取得し、そのリアルタイム情報を利用した乗務員の割当支援に適用して有効な技術に関するものである。
従来の乗務員の割当支援としては、列車やバスの運行前にあらかじめ乗務員の運用の計画を行うものがあった(例えば、特許文献1〜3参照)。
特公平6−93168号公報
特許第2597077号公報
特許第2833143号公報
しかしながら、前記特許文献1〜3に記載のような、従来の乗務員の割当支援は、ダイヤ計画の作成などの計画段階における乗務員の割当支援を行うものであり、乗務員割当てに関わるリアルタイム情報を取得し、当日の実運用時のリアルタイムな状況変化に応じた乗務員割当てを扱っていなかった。
このため列車乱れ発生時に列車の変更に追随するためや、乗務員の割当変更の申請が行われた時に乗務員の変更を行うための、乗務員の割当てを行う作業はシステム化されておらず、現場の判断に委ねられていた。
このため割当て対象となる乗務員の候補の抽出や、割当てに必要となる乗務員の位置や勤務情報などの情報の連絡・確認は人手で行わざるを得なかった。
したがって、従来の乗務員の割当支援では、列車乱れ時の列車の変更情報や、乗務員の割当て変更時の乗務員の変更情報に対して、その変更に伴う乗務員の割当てをスムーズに行うことができないため現場が混乱し、ダイヤの回復に時間がかかる場合があった。
また、乗務員の割当変更の申請が行われた時にも時間がかかる場合があった。
そこで、従来から、列車乱れ時の列車の変更情報や、乗務員の割当変更の申請情報に対して、その変更に伴う乗務員の割当てに必要となるリアルタイムな情報をシステマチックに管理することで、乗務員割当て業務を支援するシステムの登場が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、列車乱れ時の列車の変更情報や、乗務員の割当変更の申請情報に対して、その変更に伴う乗務員の割当てを支援するために、乗務員割当てに必要となるリアルタイム情報を取得し、そのリアルタイム情報を利用することで割当てるべき乗務員の候補を提案することのできる乗務員割当提案システム、乗務員割当提案方法および乗務員割当提案プログラムを提供することである。
本発明による乗務員割当提案システムは、乗物の運行管理および乗物の乗務員の管理を行う中央システムと、乗物への乗務員の割当て操作を行う乗務員割当端末と、乗物に乗車中の乗務員および待機中の乗務員の状態を示すリアルタイム情報を取得する乗務員情報取得装置と、中央システムからの乗物の運行に乱れが発生した際に作成される乗務員を割当てるべき乗物の情報、または乗務員割当端末からの乗務員を変更する際に作成される乗務員割当て変更の申請情報により、割当てるべき乗務員を、乗務員情報取得装置により取得されたリアルタイム情報に基づいて、乗務員の中から抽出して、乗物への乗務員の割当候補を作成し、乗務員割当端末を介して、乗務員割当担当者に乗物への乗務員の割当候補を提案する乗務員割当提案装置とを備えたものである。
また、本発明による乗務員割当提案方法は、乗物への乗務員の割当てを行う乗務員割当提案方法であって、乗物の運行に乱れが発生した際に作成される乗務員を割当てるべき乗物の情報、または乗務員を変更する際に作成される乗務員割当て変更の申請情報により、割当てるべき乗務員を、乗物に乗車中の乗務員および待機中の乗務員の状態を示すリアルタイム情報に基づいて、乗務員の中から抽出して、乗物への乗務員の割当候補を作成し、乗務員割当担当者に乗物への乗務員の割当候補を提案するものである。
また、本発明による乗務員割当提案プログラムは、乗物への乗務員の割当てを行うためにコンピュータを、乗物の運行に乱れが発生した際に作成される乗務員を割当てるべき乗物の情報、または乗務員を変更する際に作成される乗務員割当て変更の申請情報により、割当てるべき乗務員を、乗物に乗車中の乗務員および待機中の乗務員の状態を示すリアルタイム情報に基づいて、乗務員の中から抽出して、乗物への乗務員の割当候補を作成し、乗務員割当担当者に乗物への乗務員の割当候補を提案する乗務員割当提案手段として機能させるものである。
本発明によれば、列車が乱れた場合や、乗務員割当て変更の申請が行われた場合などに、乗務員割当担当者に対して、乗務員割当てに必要となるリアルタイム情報に基づいて割当てるべき乗務員を提案することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<乗務員割当提案システムの構成>
図1〜図8により、本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの構成および各情報の詳細について説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの構成を示す構成図、図2は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる乗務員を割当てるべき列車に関する情報を示す図、図3は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる乗務員候補の提案情報を示す図、図4は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる乗務員割当て変更の申請情報を示す図、図5は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられるリアルタイム情報を示す図、図6は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる勤務実績情報を示す図、図7は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる勤務規範情報を示す図、図8は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられるその他の重み付け情報を示す図である。
図1〜図8により、本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの構成および各情報の詳細について説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの構成を示す構成図、図2は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる乗務員を割当てるべき列車に関する情報を示す図、図3は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる乗務員候補の提案情報を示す図、図4は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる乗務員割当て変更の申請情報を示す図、図5は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられるリアルタイム情報を示す図、図6は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる勤務実績情報を示す図、図7は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられる勤務規範情報を示す図、図8は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムで用いられるその他の重み付け情報を示す図である。
図1において、乗務員割当提案システムは、中央システム101、乗務員割当提案装置104、乗務員割当端末107、列車111や駅113に設置された乗務員情報取得装置であるIDデバイス情報読取/発信装置116から構成されている。
中央システム101は、中央システム情報102の情報を作成したり、補ったり、参照したり、また乗務員割当提案装置104と通信したり、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103を送信したりする。
中央システム情報102は、あらかじめ作成された列車と乗務員の運用計画、また乱れ時に作成される列車運用情報等の鉄道会社が通常持ちうる運行管理システムに付随する情報を持つ。そして同情報に加え、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103を保持する。
乗務員を割当てるべき列車に関する情報103は、図2に示すように、列車乱れ時に中央システム101が作成、保持する情報であり、例えば、列車番号や乗務員を割当てて走行する区間、走行ダイヤ等の、列車走行に必要な情報を保持する。列車や乗務員運用計画段階の情報と乖離するため、まだ乗務員が割当てられていない情報である。
乗務員割当提案装置104は、IDデバイス読取/発信装置116から乗務員が操作するたびに送信される乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114を刻々とアップデートし、そのリアルタイム情報114を元に、乗務員割当提案装置104内の乗務員割当提案装置情報105を作成、更新したり、参照したりする。
乗務員割当提案装置情報105としては、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114、当日までの勤務実績情報501、勤務規範情報502、その他の重み付け情報503、乗務員候補の提案情報106を保持している。また、乗務員割当提案装置情報105として、中央システム情報102から送られてくる乗務員を割当てるべき列車に関する情報103や、乗務員割当端末107から送られてくる乗務員割当て変更の申請情報108を保持するようにしてもよい。
勤務実績情報501は、図6に示すように、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114の情報を蓄積したものであり、例えば乗務時間の合計や、乗務キロの合計や、作業時間の合計や、例えば残業代の計算に供されるような残業時間など、各乗務員の勤務に掛かる実績を保持する。
勤務規範情報502は、図7に示すように、乗務員の運用に対し、課されている制約であり、この制約に沿って乗務員の運用を考慮するものである。例えば、1ヶ月の乗務時間の合計が150時間以内であること、乗務キロの合計が200キロ以内であること、残業時間が50時間以内であること等、鉄道事業者等が定める制約を保持する。
その他の重み付け情報503は、図8に示すように、乗務員割当担当者109が乗務員の運用を検討する際に、考慮する情報である。例えば、乱れ時にある乗務員が計画外の常務を割当てられたとして、その到着駅と住所からの距離や、現在の作業内容や、扶養家族数や、勤続年数などの、乗務員割当担当者109が考慮する情報を項目として保持する。
乗務員候補の提案情報106は、図3に示すように、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103や、乗務員の割当て変更の申請情報108に対する解決策として作成/提案される情報であり、例えば、提案する乗務員のIDや現在位置や、重みポイントや、残業時間等、乗務員割当担当者109の判断を支援する情報を保持する。
また、乗務員割当提案装置104は、中央システム101からリアルタイムに送られてくる、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103を得た際や、乗務員割当端末107から乗務員割当て変更の申請情報108を受け取った際には、乗務員112や待機乗務員115等の全乗務員の中から、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114、勤務実績情報501、勤務規範情報502、その他の重み付け情報503を使い、一定の論理フローに従ってフィルタリングおよび重み付けを行い、乗務員候補の提案情報106を作成する。また、乗務員割当担当者109が乗務員割当端末107に入力した情報を使用して、乗務員候補の提案情報106を修正し、乗務員候補の提案情報106を再作成する。
乗務員割当端末107は、乗務員割当担当者109が乗務員割当て変更の申請情報108を作成した時に、乗務員割当て変更の申請情報108を乗務員割当提案装置104に送信する。また、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103が発生した時と、乗務員割当て変更の申請情報108が発生した時に、乗務員割当提案装置104と通信して、乗務員候補の提案情報106を表示したり、承認を受け付けたり、別の候補を表示したりする。
乗務員割当て変更の申請情報108は、当日乗務員の体調不良など、ダイヤの乱れに起因しない乗務員の割当て変更を行う場合に、乗務員割当担当者109が、例えば、図4に示すような、変更する乗務員のID、変更する駅名等の乗務員の変更を行う上で必要な情報を入力して、作成する。
乗務員割当担当者109は、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103が発生した時と、乗務員割当て変更の申請情報108が発生した時の対応として、乗務員割当提案装置104が作成した、乗務員候補の提案情報106を参照したり、修正を求める入力によって再提案を実施したりして乗務員を割当てる。
列車111は、車載アンテナ110と、IDデバイス読取/発信装置116を保持する。
車載アンテナ110は、IDデバイス読取/発信装置116から発信される、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114を、ネットワークを介して乗務員割当提案装置104に送信する。
乗務員112や待機乗務員115は、移動や作業内容変更の際に、IDデバイス117を使いIDデバイス読取/発信装置116に、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114を入力する。また、乗務員割当担当者109の指示によって、IDデバイス読取/発信装置116を使用して、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114内の作業内容、乗務予定等を変更する。
駅113は、IDデバイス読取/発信装置116を保持し、発信される乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114を、ネットワークを介して乗務員割当提案装置104に送信する。
乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114は、乗務員112や待機乗務員115に関する情報であり、例えば、図5に示すように、乗務員のID、位置、作業内容、当日乗務計画、当日乗務時間合計、各乗務員の担当エリア(例えば、東京23区内のみ乗務や特定路線のみでの乗務等に関する情報)等の乗務員の移動、勤務、日付時刻、等とともに変化するリアルタイム情報を持つ。
IDデバイス読取/発信装置116は、乗務員112や待機乗務員115の保持するIDデバイス117の情報を読み取り、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114をネットワークに発信する。
IDデバイス117は、例えば、非接触ICカードなどを用いて、乗務員の情報を格納し、乗務員112や待機乗務員115の操作によりIDデバイス情報読取/発信装置116に提供する。
<乗務員割当提案システムの動作>
次に、図9〜図11により、本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの動作について説明する。図9は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの動作を示すフローチャート、図10は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの乗務員割当て処理を示すフローチャート、図11は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システム乗務員割当て時のフィルタリングおよび重み付け処理の具体例を示すフローチャートである。
次に、図9〜図11により、本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの動作について説明する。図9は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの動作を示すフローチャート、図10は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システムの乗務員割当て処理を示すフローチャート、図11は本発明の一実施の形態に係る乗務員割当提案システム乗務員割当て時のフィルタリングおよび重み付け処理の具体例を示すフローチャートである。
まず、乗務員割当提案システムでは、乗務員割当提案装置104または中央システム101において、ダイヤ乱れ等の発生による中央システム101の持つ乗務員を割当てるべき列車に関する情報103の作成状況や、乗務員割当担当者109による乗務員割当て変更の申請情報108の作成状況を監視しており、中央システム101の持つ乗務員を割当てるべき列車に関する情報103が作成された時、および乗務員割当担当者109が乗務員割当て変更の申請情報108を作成した時をトリガーに、乗務員割当て処理を開始するようになっている。
乗務員割当提案システムの動作としては、図9に示すように、まず、ダイヤに乱れ等が発生しているかどうかを判断する(S201)。S201でのダイヤの乱れ等は、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103が、中央システム情報102内に作成されたかどうかで判断する。
そして、S201でダイヤに乱れ等が発生していると判断されれば、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103による乗務員割当て処理を実施し(S202)、乗務員割当提案装置情報105に、乗務員割当て変更の申請情報108があるか判断する(S203)。
また、S201でダイヤに乱れ等が発生していないと判断されれば、乗務員割当提案装置情報105に、乗務員割当て変更の申請情報108があるか判断する(S203)。
S203で乗務員割当て変更の申請情報108があると判断されれば、乗務員割当て変更の申請情報108による乗務員割当て処理を実施し(S204)、処理を終了する。
また、S203で乗務員割当て変更の申請情報108がないと判断されれば、処理を終了する。
また、図9に示すフローチャートにおいて、STARTからENDまでに記述された、S201からS204までの処理を繰り返すことで、発生したダイヤの乱れ等や、乗務員割当の変更をその都度処理するようになっている。
次に、図10により、図9のS202およびS204での乗務員割当て処理について説明する。
図10に示すフローチャートでは、中央システム101や乗務員割当端末107が情報を送信し、乗務員割当提案装置104が、乗務員候補の提案情報106を作成し、乗務員割当端末107で承認されるまでの処理について示している。
また、乗務員割当て処理としては、図9に示すS202の処理では、図10に示すS301からS314までの処理を実施し、図9に示すS204の処理では、図10のS303からS312までの処理を実施している。
まず、ダイヤ乱れ等が発生し、中央システム101側で乗務員を割当てるべき列車に関する情報103が作成されると、中央システム101から乗務員割当提案装置104に乗務員を割当てるべき列車に関する情報103を送信し(S301)、乗務員割当提案装置104では、中央システム101から送信された乗務員を割当てるべき列車に関する情報103を取得する(S302)。
また、乗務員割当端末107側で、乗務員割当担当者109により乗務員割当て変更の申請情報108が作成されると、乗務員割当端末107から乗務員割当提案装置104に乗務員割当て変更の申請情報108を送信する(S303)。
そして、全乗務員に関する乗務員割当提案装置情報105を取得する(S304)。
そして、割当ての対象となる各乗務員に対して、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114から、乗務員の現在位置の情報を使用し、割当て可能な乗務員のフィルタリングを行い(S305)、S305でフィルタリングされた各乗務員に対して、勤務実績情報501と勤務規範情報502から、割当て可能な乗務員のフィルタリングを行い(S306)、S306でフィルタリングされた各乗務員に対して、その他の重み付け情報503を使用して、制約条件の各々の項目に付与された点数を加減して、各乗務員候補に点数による重み付けを行う(S307)。
そして、S305およびS306でフィルタリングされ、S307で重み付けが行われた乗務員候補の点数上位者をリスト化し、乗務員候補の提案情報106を作成する(S308)。
そして、乗務員割当端末107に、乗務員候補の提案情報106を表示させ、乗務員割当担当者109に提案、提供する。この時、処理は、ポイントが高い者を一覧表の上位に表示する等して、乗務員割当てされやすそうな候補を見やすく一覧表化する。もちろん任意の項目でのソート表示等は受け付けることができる。その後、乗務員割当担当者109が乗務員候補の提案情報106から乗務する者を選び承認する(S309)。
そして、乗務員割当担当者109に承認された乗務員候補の提案情報106を実際の乗務員として登録する(S310)。
そして、S302で中央システム101から乗務員を割当てるべき列車に関する情報103を取得しているかを判断する(S311)。すなわち、S311では、図9に示すS202の処理を実施しているか、図9に示すS204の処理を実施しているかの判断を行っている。
S311で乗務員を割当てるべき列車に関する情報103を取得していないと判断されれば、すなわち、図9に示すS204の処理を実施していると判断されれば、図9に示すS204に戻り、乗務員割当て処理を終了する(S312)。
また、S311で乗務員を割当てるべき列車に関する情報103を取得していると判断されれば、すなわち、図9に示すS202の処理を実施していると判断されれば、中央システム101に対し、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103に対し、乗務員が割当てられたことを報告し(S313)、図9に示すS202に戻り、乗務員割当て処理を終了する(S314)。
次に、図11により、図10に示すS305、S306、S307でのフィルタリングおよび重み付け処理の具体例について説明する。
図11に示すフローチャートでは、図10のS304からS308までに乗務員割当提案装置104が行う乗務員候補の提案情報106の生成処理の具体例を示しており、S304で全乗務員に関する乗務員割当提案装置情報105を取得した後、S305、S306、S307での処理を全乗務員に対して実施している。
まず、S305の処理では、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103と、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114を使って、各乗務員の担当エリアが割当ての発駅、着駅を含むかどうかを判断し、含まない乗務員は除外し、含む乗務員のみ抽出する(S401)。
例えば、図2に示す、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103に記載された列車番号1111の列車はA駅を発駅とする一方で、乗務員には、乗務の担当エリアとして乗務できる駅が決まっており、図5に示す、乗務員IDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114の担当エリア駅から、乗務員ID1240の乗務員以外は乗務できず除外されることになる。
そして、乗務員の位置やIDや作業内容などのリアルタイム情報114を使って、各乗務員の現在位置が、発駅か、発駅まで電車で10分圏内にいるかどうか判断し、10分圏内にいない乗務員は除外し、10分圏内にいる乗務員のみ抽出する(S402)。もちろん、この10分という時間は任意に設定できる。また、近年駅−駅間の移動や所要時間の概算は、通常使われる鉄道乗り換えシステム等の使用により容易に判断されるため、この所要時間などの算出についての説明は省略する。
例えば、図2に示す、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103に記載された列車番号1111の列車は、A駅を発駅としている一方で、図5に示す、乗務員IDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114の乗務員ID1240の乗務員は、現在駅がA駅と同一駅であるため、除外されない。
そして、乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114を使って、各乗務員が、割当てられる列車に乗車する時間に各乗務員の作業の予定があるかどうか判断し、作業がある乗務員は除外し、作業予定がない乗務員のみ抽出する(S403)。
例えば、図2に示す、乗務員を割当てるべき列車に関する情報103の列車3333は、9時から12時30分までの乗務である一方で、図5に示す、乗務員IDや位置や作業内容等のリアルタイム情報114の乗務員ID1241の乗務員は、14時まで待機であり、該当時間に作業がなく、除外されない。
そして、S306の処理では、勤務実績情報501と勤務規範情報502を使って、各乗務員が列車に割当てられた場合に満たさなくなる勤務規範情報がいくつあるか加算し、5項目以上あるかどうかを判断し、5項目以上ある乗務員は除外し、5項目未満の乗務員のみ抽出する(S405)。もちろん、この5項目という数値は任意に設定できる。
例えば、図6に示す、勤務実績情報501の乗務員ID1234の乗務員は、作業時間合計と残業時間について、図7に示す勤務規範情報502を満たさない。このためこの乗務員が満たさない勤務規範情報は2つとカウントする。
そして、S307の処理では、図8に示すその他の重み付け情報503を使って、乗務員に対して重み付けのポイントを加算し、合計ポイントが10ポイント以上かどうかを判断し、10ポイント未満であれば除外し、10ポイント以上であれ除外しない。もちろん、この10ポイントという数値は任意に設定可能である。
なお、例えば、次の2人の乗務員がいた場合の、ポイントおよび計算はそれぞれ以下のようになる。
乗務員A:到着地の住所からの距離「5km未満」、現在作業内容「非番」、扶養家族「1」、勤続年数「5年未満」の場合、乗務員Aは16ポイントと計算される。
乗務員B:到着地の住所からの距離「50−150km」、現在作業内容「列車入換作業」、扶養家族「3」、勤続年数「10−15年」の場合、乗務員Bは10ポイントと計算される。
そして、例えば、乗務員割当提案装置104は、乗務員候補の提案情報106の上位に、ポイント計算により割当てられやすいと判断された乗務員Aを配置したりして、乗務員割当担当者109に提案する乗務員候補の提案情報106を作成することができる。もちろん、重み付けの各項目やポイント数の付与は乗務員割当作業時に検討する項目を使って任意の構成とできるものとする。
そして、S308では、S401からS405で、抽出され、ポイントを付与された各乗務員を、乗務員候補の提案情報106として一覧表化している。
このように、本実施の形態では、列車が乱れた場合や、乗務員割当て変更の申請が行われた場合などに、乗務員割当担当者109は、乗務員割当提案装置104から、割当てるべき乗務員の提案を受けることができるようになる。
例えば、列車の乱れによって、次に乗務すべき列車に乗務できなくなってしまった乗務員が発生した際や、予定の乗務員がいなくなってしまった際や、および乗務員が体調を崩し乗務できなくなった際などに、列車乗務員の候補を探すために、乗務員割当担当者109の近辺にいない作業予定のない乗務員を、いちいち手作業で探したり、その時点時点での所在等を電話で確認したり、という作業を削減することができる。
そして、手作業の代わりに乗務員割当提案装置104が抽出した、割当てるべき乗務員の候補を、リアルタイム情報を元に画面上で確認することができるようになり、割当て業務が効率化し、負荷が軽減し、そしてその結果、より早く乱れからの回復し、より早い乗務員の割当てを可能とすることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施の形態では、乗務員割当提案装置104として、乗務員の割当て処理を行う説明をしたが、本発明は乗務員割当提案装置104だけではなく、乗務員割当提案装置104の動作を行うための乗務員割当提案プログラムを実行することにより、実施することも可能である。
また、この場合、乗務員割当提案プログラムは、中央システム101やその他の管理システムや、サーバなどのコンピュータにより実行され、コンピュータを乗務員割当提案装置104の動作を行う乗務員割当提案手段として機能させることも可能である。また、乗務員割当提案装置情報105も、中央システム101の中央システム情報102として格納されるようにすることも可能である。
また、本実施の形態では、列車に対する乗務員の割当てについて説明したが、本発明は、これに限らず、バスやその他の乗物への乗務員の割当てに適用することも可能である。
101…中央システム、102…中央システム情報、103…乗務員を割当てるべき列車に関する情報、104…乗務員割当提案装置、105…乗務員割当提案装置情報、106…乗務員候補の提案情報、107…乗務員割当端末、108…乗務員割当て変更の申請情報、109…乗務員割当担当者、110…車載アンテナ、111…列車、112…乗務員、113…駅、114…乗務員のIDや位置や作業内容等のリアルタイム情報、115…待機乗務員、116…IDデバイス情報読取/発信装置、117…IDデバイス、501…勤務実績情報、502…勤務規範情報、503…その他の重み付け情報。
Claims (5)
- 乗物の運行管理および前記乗物の乗務員の管理を行う中央システムと、
前記乗物への前記乗務員の割当て操作を行う乗務員割当端末と、
前記乗物に乗車中の前記乗務員および待機中の前記乗務員の状態を示すリアルタイム情報を取得する乗務員情報取得装置と、
前記中央システムからの前記乗物の運行に乱れが発生した際に作成される前記乗務員を割り当てるべき乗物の情報、または前記乗務員割当端末からの前記乗務員を変更する際に作成される乗務員割当て変更の申請情報により、割り当てるべき乗務員を、前記乗務員情報取得装置により取得された前記リアルタイム情報に基づいて、前記乗務員の中から抽出して、前記乗物への前記乗務員の割当候補を作成し、前記乗務員割当端末を介して、乗務員割当担当者に前記乗物への前記乗務員の割当候補を提案する乗務員割当提案装置とを備えたことを特徴とする乗務員割当提案システム。 - 乗物への乗務員の割当てを行う乗務員割当提案方法であって、
前記乗物の運行に乱れが発生した際に作成される前記乗務員を割当てるべき乗物の情報、または前記乗務員を変更する際に作成される乗務員割当て変更の申請情報により、割り当てるべき乗務員を、前記乗物に乗車中の前記乗務員および待機中の前記乗務員の状態を示すリアルタイム情報に基づいて、前記乗務員の中から抽出して、前記乗物への前記乗務員の割当候補を作成し、乗務員割当担当者に前記乗物への前記乗務員の割当候補を提案すること特徴とする乗務員割当提案方法。 - 請求項2記載の乗務員割当提案方法において、
前記割当てるべき乗務員を抽出する際、前記乗務員の物理的条件および勤務制約条件に基づいてフィルタリングを行うことを特徴とする乗務員割当提案方法。 - 乗物への乗務員の割当てを行うためにコンピュータを、
前記乗物の運行に乱れが発生した際に作成される前記乗務員を割当てるべき乗物の情報、または前記乗務員を変更する際に作成される乗務員割当て変更の申請情報により、割り当てるべき乗務員を、前記乗物に乗車中の前記乗務員および待機中の前記乗務員の状態を示すリアルタイム情報に基づいて、前記乗務員の中から抽出して、前記乗物への前記乗務員の割当候補を作成し、乗務員割当担当者に前記乗物への前記乗務員の割当候補を提案する乗務員割当提案手段として機能させることを特徴とする乗務員割当提案プログラム。 - 請求項4記載の乗務員割当提案プログラムにおいて、
前記乗務員割当提案手段は、前記割当てるべき乗務員を抽出する際、前記乗務員の物理的条件および勤務制約条件に基づいてフィルタリングを行うことを特徴とする乗務員割当提案プログラム。
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