JP2006145777A - レジスト保護膜材料及びパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 下記一般式(1)で示される部分構造を有する高分子化合物を含むことを特徴とするレジスト保護膜材料。
【化1】
Figure 2006145777

【効果】 本発明の液浸リソグラフィーによるパターン形成方法は、レジスト膜上に形成されるレジスト保護膜が、非水溶性でアルカリ水溶液(アルカリ現像液)に溶解可能であり、しかもレジスト膜とミキシングしないものであるので、良好な液浸リソグラフィーを行うことができ、またアルカリ現像時にレジスト膜の現像と保護膜の除去とを同時に一括して行うことができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体素子などの製造工程における微細加工、特に波長193nmのArFエキシマレーザーを光源とし、投影レンズとウエハーの間に水を挿入する液浸フォトリソグラフィーにおいて、フォトレジストを保護すべくレジスト上層材料として用いるレジスト保護膜材料及びこれを用いたレジストパターンの形成方法に関する。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、現在汎用技術として用いられている光露光では、光源の波長に由来する本質的な解像度の限界に近づきつつある。レジストパターン形成の際に使用する露光光として、水銀灯のg線(436nm)もしくはi線(365nm)を光源とする光露光が広く用いられた。更なる微細化のための手段として、露光波長を短波長化する方法が有効とされ、64Mビット(加工寸法が0.25μm以下)DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)以降の量産プロセスには、露光光源としてi線(365nm)に代わって短波長のKrFエキシマレーザー(248nm)が利用された。しかし、更に微細な加工技術(加工寸法が0.2μm以下)を必要とする集積度256M及び1G以上のDRAMの製造には、より短波長の光源が必要とされ、10年ほど前からArFエキシマレーザー(193nm)を用いたフォトグラフィーが本格的に検討されてきた。当初ArFリソグラフィーは180nmノードのデバイス作製から適用されるはずであったが、KrFエキシマリソグラフィーは130nmノードデバイス量産まで延命され、ArFリソグラフィーの本格適用は90nmノードからである。更に、NAを0.9にまで高めたレンズと組み合わせて65nmノードデバイスの検討が行われている。次の45nmノードデバイスには露光波長の短波長化が推し進められ、波長157nmのF2リソグラフィーが候補に挙がった。しかしながら、投影レンズに高価なCaF2単結晶を大量に用いることによるスキャナーのコストアップ、ソフトペリクルの耐久性が極めて低いためのハードペリクル導入に伴う光学系の変更、レジストのエッチング耐性低下等の種々の問題により、F2リソグラフィーの先送りと、ArF液浸リソグラフィーの早期導入が提唱された(非特許文献1:Proc. SPIE Vol. 4690 xxix)。
ArF液浸リソグラフィーにおいて、投影レンズとウエハーの間に水を含浸させることが提案されている。193nmにおける水の屈折率は1.44であり、NA1.0以上のレンズを使ってもパターン形成が可能で、理論上はNAを1.44にまで上げることができる。NAの向上分だけ解像力が向上し、NA1.2以上のレンズと強い超解像技術の組み合わせで45nmノードの可能性が示されている(非特許文献2:Proc. SPIE Vol. 5040 p724)。
ここで、レジスト膜の上に水が存在することによる様々な問題が指摘された。発生した酸や、クエンチャーとしてレジスト膜に添加されているアミン化合物が水に溶解してしまうことによる形状変化や、膨潤によるパターン倒れなどである。そのため、レジスト膜と水との間に保護膜を設けることが有効であることが提案されている(非特許文献3:2nd Immersion Work Shop, July 11, 2003, Resist and Cover Material Investigation for Immersion Lithography)。
レジスト上層の保護膜は、今まで反射防止膜として検討された経緯がある。例えば、特許文献1〜3:特開昭62−62520号公報、特開昭62−62521号公報、特開昭60−38821号公報に示されるARCOR法などである。ARCOR法はレジスト膜上に透明な反射防止膜を形成し、露光後剥離する工程を含む方法であり、その簡便な方法で微細かつ高精度及び合わせ精度の高いパターンを形成する方法である。反射防止膜として低屈折率材料のパーフルオロアルキル化合物(パーフルオロアルキルポリエーテル、パーフルオロアルキルアミン)を用いると、レジスト−反射防止膜界面の反射光を大幅に低減し、寸法精度が向上する。フッ素系の材料としては、前述の材料以外に特許文献4:特開平5−74700号公報に示されるパーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)−テトラフルオロエチレン共重合体、パーフルオロ(アリルビニルエーテル)、パーフルオロブテニルビニルエーテルの環化重合体などの非晶質ポリマーなどが提案されている。
しかし、上記パーフルオロアルキル化合物は、有機物との相溶性が低いことから、塗布膜厚を制御するための希釈液にはフロンなどが用いられているが、周知の通りフロンは現在環境保全の観点からその使用が問題となっている。また、上記化合物は均一な成膜性に問題があり、反射防止膜としては十分であるとはいえなかった。また、フォトレジスト膜の現像前に、反射防止膜をフロンで剥離しなければならなかった。そのため、従来装置に反射防止膜剥離用のシステムの増設をしなければならない、フロン系溶剤のコストがかなりかさむなど実用面でのデメリットが大きかった。
従来装置に増設なしで反射防止膜の剥離を行おうとすると、現像ユニットを使って剥離を行うのが最も望ましい。フォトレジストの現像ユニットで用いられる溶液は、現像液であるアルカリ水溶液と、リンス液である純水であるので、これらの溶液で容易に剥離できる反射防止膜材料が望ましいといえる。そのため、数多くの水溶性の反射防止膜材料及びこれらを用いるパターン形成方法が提案された。例えば、特許文献5,6:特開平6−273926号公報、特許第2803549号公報などである。
ところが、水溶性保護膜は、露光中に水に溶解してしまうので液浸リソグラフィーには用いることができない。一方で、非水溶性のフッ素系ポリマーは特殊なフロン系の剥離剤が必要であるということとフロン系溶媒専用の剥離カップが必要という問題があり、非水溶性で、簡便に剥離可能なレジスト保護膜が求められていた。
レジスト上層の反射防止膜として、理想的な値は、大気の屈折率にレジスト膜の屈折率を乗じた値の平方根である。メタクリル系、シクロオレフィン系ポリマーベースのArFレジストの193nmにおける屈折率は約1.72であるので、大気中の露光であれば1.72の平方根の1.31が最適な上層膜の屈折率である。液浸露光の場合、例えば液浸材料として水を用いれば、水の屈折率1.44にレジスト膜の屈折率1.72を乗じた値の平方根、1.57が最適になる。
ここで、2nd Immersion Work Shop, July 11, 2003, Resist and Cover Material Investigation for Immersion Lithographyで報告されているフッ素系ポリマーの屈折率は1.38と低く、最適値から大きくずれている。
ここで図1〜9に、波長193nmの液浸露光において、レジスト膜の屈折率を1.72とし、Si基板上に屈折率(n値)1.5、消光係数(k値)0.4、膜厚85nmの反射防止膜、その上にレジスト膜、その上にレジスト保護膜(TARC)を積層した積層構造を仮定し、レジスト保護膜の屈折率と膜厚、レジスト膜厚を変化させたときのレジスト保護膜から水への反射率を計算した結果を示す。TARCの膜厚、レジスト膜の膜厚の変化によって周期的に反射率が変動する。レジスト膜の反射率が最低になるTARCの膜厚(矢印の部分)を最適なTARC膜厚とする。反射率の目標値を2%以下(Reflectivity0.02以下)と設定する。水の屈折率よりもTARCの屈折率の方が低い(1.3、1.4)場合、反射が4%を超えてしまう。2%以下の反射を得るためのTARCの屈折率は1.55、1.60、1.65であり、上記屈折率1.57付近が最適な屈折率であることがわかる。
Proc. SPIE Vol. 4690 xxix Proc. SPIE Vol. 5040 p724 2nd Immersion Work Shop, July 11, 2003, Resist and Cover Material Investigation for Immersion Lithography 特開昭62−62520号公報 特開昭62−62521号公報 特開昭60−38821号公報 特開平5−74700号公報 特開平6−273926号公報 特許第2803549号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、良好な液浸リソグラフィーを可能とし、しかもフォトレジスト層の現像時に同時に除することができて、優れたプロセス適用性を有する液浸リソグラフィー用の保護膜材料、及びこのような材料を用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記一般式(1)で示される部分構造を有する高分子化合物、特に下記一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物の膜をレジスト保護膜材料としてレジスト膜上に形成した場合、この保護膜(レジスト上層膜)が非水溶性で、かつアルカリ水溶液に溶解可能であり、しかもレジスト層とミキシングすることがなく、アルカリ水による現像時に、現像と一括して剥離可能であり、プロセス的な適用性がかなり広くなることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明は下記のレジスト保護膜材料及びパターン形成方法を提供する。
請求項1:
下記一般式(1)で示される部分構造を有する高分子化合物を含むことを特徴とするレジスト保護膜材料。
Figure 2006145777
請求項2:
一般式(1)で示される部分構造を有するポリメタクリレート、ポリアクリレート又はポリ−α−トリフルオロメチルアクリレートを含有してなることを特徴とする請求項1記載のレジスト保護膜材料。
請求項3:
一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物を含有してなることを特徴とするレジスト保護膜材料。
Figure 2006145777
(式中、R1は水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基、R2は単結合あるいは炭素数1〜4のアルキレン基、R3、R4はそれぞれ水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基、X、Yは同一又は異なっていてもよく、単結合又は−O−もしくは−CR67−である。R5、R6、R7は水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。)
請求項4:
一般式(2)で示される繰り返し単位が、下記式から選ばれるものである請求項3記載のレジスト保護膜材料。
Figure 2006145777
請求項5:
更に、上記高分子化合物が、下記式で示される繰り返し単位の1種又は2種以上を有する請求項3又は4記載のレジスト保護膜材料。
Figure 2006145777
請求項6:
下記式で示される繰り返し単位の1種又は2種以上を有する高分子化合物を含有してなることを特徴とするレジスト保護膜材料。
Figure 2006145777
請求項7:
上記高分子化合物が、更にカルボキシル基を有する繰り返し単位及び/又はスルホ基を有する繰り返し単位を含む請求項3乃至6のいずれか1項記載のレジスト保護膜材料。
請求項8:
上記高分子化合物が、更にパーフルオロアルキル基を有する繰り返し単位を含む請求項3乃至7のいずれか1項記載のレジスト保護膜材料。
請求項9:
更に、上記高分子化合物を溶解する溶媒を含有する請求項3乃至8のいずれか1項記載のレジスト保護膜材料。
請求項10:
ウエハーに形成したフォトレジスト層上にレジスト上層膜材料による保護膜を形成し、水中で露光を行った後、現像を行う液浸リソグラフィーによるパターン形成方法において、上記レジスト上層膜材料として請求項1乃至9のいずれか1項記載のレジスト保護膜材料を用いることを特徴とするパターン形成方法。
請求項11:
液浸リソグラフィーが、180〜250nmの範囲の露光波長を用い、投影レンズとウエハーの間に水を挿入させたものである請求項10記載のパターン形成方法。
請求項12:
露光後に行う現像工程において、アルカリ現像液によりフォトレジスト層の現像とレジスト上層膜材料の保護膜の剥離とを同時に行う請求項10又は11記載のパターン形成方法。
本発明の液浸リソグラフィーによるパターン形成方法は、レジスト膜上に形成されるレジスト保護膜が、非水溶性でアルカリ水溶液(アルカリ現像液)に溶解可能であり、しかもレジスト膜とミキシングしないものであるので、良好な液浸リソグラフィーを行うことができ、またアルカリ現像時にレジスト膜の現像と保護膜の除去とを同時に一括して行うことができる。
本発明のレジスト保護膜材料は、特に、ウエハーに形成したフォトレジスト層上にレジスト上層膜材料による保護膜を形成し、水中で露光を行った後、現像を行う液浸リソグラフィーによるパターン形成方法において、上記レジスト上層膜材料として用いられるもので、下記一般式(1)
Figure 2006145777
で示される部分構造、即ちα−トリフルオロメチルヘミアセタール構造を有する高分子化合物をベースポリマーとするものである。このα−トリフルオロメチルヘミアセタールは、トリフルオロメチル基の強い電子吸引効果によって、ヒドロキシ基の酸性度が高いためにアルカリ溶解速度が早く、またヘキサフルオロイソプロパノール基よりも酸性度が高く、優れたアルカリ溶解特性を示す。
この場合、式(1)の部分構造を有する高分子化合物としては、式(1)の部分構造を有するポリメタクリレート、ポリアクリレート又はポリ−α−トリフルオロメチルアクリレートが好ましく、特に下記一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物が好ましく、一般式(2)に示される繰り返し単位のホモポリマーあるいはコポリマーを使うことによって、水への溶解速度が0.1Å(オングストローム)/s以下、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液からなる現像液の溶解速度が300Å/s以上のレジスト保護膜を形成することができる。
Figure 2006145777
(式中、R1は水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基、R2は単結合あるいは炭素数1〜4のアルキレン基、R3、R4はそれぞれ水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基、X、Yは同一又は異なっていてもよく、単結合又は−O−もしくは−CR67−である。R5、R6、R7は水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。)
一般式(2)で示されるトリフルオロメチルヘミアセタール構造を有する繰り返し単位aは、具体的には下記に例示することができる。
Figure 2006145777
また、トリフルオロメチルヘミアセタール構造を有する繰り返し単位aとしては、上記式(2)の(メタ)アクリレートの繰り返し単位以外のものとして、下記に示すノルボルネン、ビニルエーテル、カルボンアミド、スルホン酸エステルの繰り返し単位であってもよい。
Figure 2006145777
この場合、ベースポリマーとして用いる上記高分子化合物は、更に、アルカリ溶解速度を上げるために、式(2)等のトリフルオロメチルヘミアセタール構造を有する繰り返し単位aに、カルボキシル基又はスルホ基を有する繰り返し単位を共重合したものとすることができる。
この場合、カルボキシル基を有する繰り返し単位bは下記に例示することができる。
Figure 2006145777
また、スルホ基を有する繰り返し単位cは下記に例示することができる。
Figure 2006145777
更に、上記繰り返し単位aには、レジスト膜とのミキシングを防止するために、パーフルオロアルキル基を有する繰り返し単位を共重合することもできる。
パーフルオロアルキル基を有する繰り返し単位dは下記に例示することができる。
Figure 2006145777
Figure 2006145777
Figure 2006145777
上記繰り返し単位a、b、c、dの比率は0<a≦1.0、0≦b≦0.8、0≦c≦0.8、0≦d≦0.8、好ましくは0.1≦a≦1.0、0≦b≦0.7、0≦c≦0.6、0≦d≦0.7、更に好ましくは0.2≦a≦1.0、0≦b≦0.6、0≦c≦0.5、0≦d≦0.6の範囲であり、a+b+c+d=1である。
なお、ここで、a+b+c+d=1とは、繰り返し単位a、b、c、dを含む高分子化合物において、繰り返し単位a、b、c、dの合計量が全繰り返し単位の合計量に対して100モル%であることを示す。
本発明の高分子化合物は、重量平均分子量が1,000〜500,000、好ましくは2,000〜30,000であることが望ましい。重量平均分子量が小さすぎるとレジスト材料とミキシングを起こしたり、水に溶解し易くなったりする。大きすぎるとスピンコート後の成膜性に問題が生じたり、アルカリ溶解性が低下したりすることがある。
これら高分子化合物を合成するには、1つの方法としては繰り返し単位a〜dを得るための不飽和結合を有するモノマーを有機溶剤中、ラジカル開始剤を加え、加熱重合を行うことにより、高分子化合物を得ることができる。重合時に使用する有機溶剤としは、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が例示できる。重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が例示でき、好ましくは50℃から80℃に加熱して重合できる。反応時間としては2〜100時間、好ましくは5〜20時間である。モノマー段階のスルホ基はアルカリ金属塩であって、重合後に酸処理によってスルホン酸残基にしてもよい。
本発明のレジスト保護膜材料は、上記高分子化合物を溶媒に溶解させて用いることが好ましい。またこの場合、スピンコーティング法による成膜性の点から、上記高分子化合物の濃度が0.1〜20質量%、特に0.5〜10質量%となるように溶媒を使用することが好ましい。
用いられる溶媒としては特に限定されないが、レジスト層を溶解させる溶媒は好ましくない。例えば、レジスト溶媒として用いられるシクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコール−モノ−tert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類などは好ましくない。
レジスト層を溶解しない溶媒としては、炭素数4以上の高級アルコール、トルエン、キシレン、アニソール、ヘキサン、シクロヘキサンなどの非極性溶媒を挙げることができる。特に炭素数4以上の高級アルコールが好ましく用いられ、具体的には1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノールが挙げられる。
一方、フッ素系の溶媒もレジスト層を溶解しないので好ましく用いることができる。
このようなフッ素置換された溶媒を例示すると、2−フルオロアニソール、3−フルオロアニソール、4−フルオロアニソール、2,3−ジフルオロアニソール、2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール、5,8−ジフルオロ−1,4−ベンゾジオキサン、2,3−ジフルオロベンジルアルコール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、2’,4’−ジフルオロプロピオフェノン、2,4−ジフルオロトルエン、トリフルオロアセトアルデヒドエチルヘミアセタール、トリフルオロアセトアミド、トリフルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエチルブチレート、エチルヘプタフルオロブチレート、エチルヘプタフルオロブチルアセテート、エチルヘキサフルオログルタリルメチル、エチル−3−ヒドロキシ−4,4,4−トリフルオロブチレート、エチル−2−メチル−4,4,4−トリフルオロアセトアセテート、エチルペンタフルオロベンゾエート、エチルペンタフルオロプロピオネート、エチルペンタフルオロプロピニルアセテート、エチルパーフルオロオクタノエート、エチル−4,4,4−トリフルオロアセトアセテート、エチル−4,4,4−トリフルオロブチレート、エチル−4,4,4−トリフルオロクロトネート、エチルトリフルオロスルホネート、エチル−3−(トリフルオロメチル)ブチレート、エチルトリフルオロピルベート、S−エチルトリフルオロアセテート、フルオロシクロヘキサン、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロ−7,7−ジメチル−4,6−オクタンジオン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタフルオロペンタン−2,4−ジオン、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−ペンタノール、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−ペンタノン、イソプロピル4,4,4−トリフルオロアセトアセテート、メチルパーフルオロデナノエート、メチルパーフルオロ(2−メチル−3−オキサヘキサノエート)、メチルパーフルオロノナノエート、メチルパーフルオロオクタノエート、メチル−2,3,3,3−テトラフルオロプロピオネート、メチルトリフルオロアセトアセテート、1,1,1,2,2,6,6,6−オクタフルオロ−2,4−ヘキサンジオン、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−デカノール、パーフルオロ(2,5−ジメチル−3,6−ジオキサンアニオニック)酸メチルエステル、2H−パーフルオロ−5−メチル−3,6−ジオキサノナン、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロノナン−1,2−ジオール、1H,1H,9H−パーフルオロ−1−ノナノール、1H,1H−パーフルオロオクタノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタノール、2H−パーフルオロ−5,8,11,14−テトラメチル−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリヘキシルアミン、パーフルオロ−2,5,8−トリメチル−3,6,9−トリオキサドデカン酸メチルエステル、パーフルオロトリペンチルアミン、パーフルオロトリプロピルアミン、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロウンデカン−1,2−ジオール、トルフルオロブタノール1,1,1−トリフルオロ−5−メチル−2,4−ヘキサンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2−プロパノール、3,3,3−トリフルオロ−1−プロパノール、1,1,1−トリフルオロ−2−プロピルアセテート、パーフルオロブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロ(ブチルテトラヒドロフラン)、パーフルオロデカリン、パーフルオロ(1,2−ジメチルシクロヘキサン)、パーフルオロ(1,3−ジメチルシクロヘキサン)、プロピレングリコールトリフルオロメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルトリフルオロメチルアセテート、トリフルオロメチル酢酸ブチル、3−トリフルオロメトキシプロピオン酸メチル、パーフルオロシクロヘキサノン、プロピレングリコールトリフルオロメチルエーテル、トリフルオロ酢酸ブチル、1,1,1−トリフルオロ−5,5−ジメチル−2,4−ヘキサンジオン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブタノール、2−トリフルオロメチル−2−プロパノール,2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、3,3,3−トリフルオロ−1−プロパノール、4,4,4−トリフルオロ−1−ブタノールなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の非水溶性でかつアルカリ可溶性のレジスト保護膜(上層膜)材料を使ったパターン形成方法について説明する。まず、フォトレジスト層の上に非水溶性でかつアルカリ可溶性のレジスト保護膜(上層膜)材料をスピンコート法などで成膜する。膜厚は10〜500nmの範囲が好ましい。スピンコート後に40〜130℃の範囲で10〜300秒ベークすることによって溶媒を揮発させる。その後KrF又はArF液浸リソグラフィーによって水中で露光する。露光後、水をスピンドライし、ポストエクスポジュアーベーク(PEB)を行い、アルカリ現像液で10〜300秒現像を行う。アルカリ現像液は2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が一般的に広く用いられており、本発明のレジスト保護膜(上層膜)の剥離とレジスト膜の現像を同時に行う。
レジスト材料の種類は、特に限定されない。ポジ型でもネガ型でもよく、通常の炭化水素系の単層レジスト材料でもよく、珪素原子などを含んだバイレイヤーレジスト材料でもよい。KrF露光におけるレジスト材料は、ベース樹脂としてポリヒドロキシスチレン又はポリヒドロキシスチレン−(メタ)アクリレート共重合体の、ヒドロキシ基あるいはカルボキシル基の水素原子が酸不安定で置換された重合体が好ましく用いられる。
ArF露光におけるレジスト材料は、ベース樹脂として芳香族を含まない構造が必須であり、具体的にはポリアクリル酸及びその誘導体、ノルボルネン誘導体−無水マレイン酸交互重合体及びポリアクリル酸又はその誘導体との3あるいは4元共重合体、テトラシクロドデセン誘導体−無水マレイン酸交互重合体及びポリアクリル酸又はその誘導体との3あるいは4元共重合体、ノルボルネン誘導体−マレイミド交互重合体及びポリアクリル酸又はその誘導体との3あるいは4元共重合体、テトラシクロドデセン誘導体−マレイミド交互重合体及びポリアクリル酸又はその誘導体との3あるいは4元共重合体、及びこれらの2つ以上の、あるいはポリノルボルネン及びメタセシス開環重合体から選択される1種あるいは2種以上の高分子重合体が好ましく用いられる。
以下、合成例及び実施例と比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、実施例中、GPCはゲルパーミエーションクロマトグラフィーであり、ポリスチレン換算の重量平均分子量、数平均分子量を求めた。
[合成例1]
200mLのフラスコにモノマー1を40g、溶媒としてメタノールを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素フローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3g加え、65℃まで昇温後、25時間反応させた。この反応溶液をヘキサンに晶出させて樹脂を単離した。得られた樹脂の組成は1H−NMR、分子量はGPCで確認し、実施例1ポリマーとした。
[合成例2]
200mLのフラスコにモノマー2を29g、溶媒としてメタノールを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素フローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3g加え、65℃まで昇温後、25時間反応させた。この反応溶液をヘキサンに晶出させて樹脂を単離した。得られた樹脂の組成は1H−NMR、分子量はGPCで確認し、実施例2ポリマーとした。
[合成例3]
200mLのフラスコにモノマー3を29g、溶媒としてメタノールを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素フローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3g加え、65℃まで昇温後、25時間反応させた。この反応溶液をヘキサンに晶出させて樹脂を単離した。得られた樹脂の組成は1H−NMR、分子量はGPCで確認し、実施例3ポリマーとした。
[合成例4]
200mLのフラスコにモノマー4を32g、メタクリル酸を1.7g、溶媒としてメタノールを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素フローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3g加え、65℃まで昇温後、25時間反応させた。この反応溶液をヘキサンに晶出させて樹脂を単離した。得られた樹脂の組成は1H−NMR、分子量はGPCで確認し、実施例4ポリマーとした。
[合成例5]
200mLのフラスコにモノマー5を25g、5−(2−ヒドロキシ−2,2−ビストリフルオロメチル)エチル−2−ノルボルネンを10g、溶媒としてメタノールを20g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素フローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3g加え、65℃まで昇温後、25時間反応させた。この反応溶液をヘキサンに晶出させて樹脂を単離した。得られた樹脂の組成は1H−NMR、分子量はGPCで確認し、実施例5ポリマーとした。
[合成例6]
200mLのフラスコにモノマー2を32g、メタクリル酸ヘキサフルオロ−2−プロピルを5g、溶媒としてメタノールを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素フローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3g加え、65℃まで昇温後、25時間反応させた。この反応溶液をヘキサンに晶出させて樹脂を単離した。得られた樹脂の組成は1H−NMR、分子量はGPCで確認し、実施例6ポリマーとした。
[合成例7]
200mLのフラスコにモノマー2を32g、メタクリル酸ヘキサフルオロ−2−プロピルを5g、メタクリル酸を2.5g、溶媒としてメタノールを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素フローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3g加え、65℃まで昇温後、25時間反応させた。この反応溶液をヘキサンに晶出させて樹脂を単離した。得られた樹脂の組成は1H−NMR、分子量はGPCで確認し、実施例7ポリマーとした。
[比較合成例1]
200mLのフラスコにメタクリル酸6−[3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−トリフルオロエチルプロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルを32g、溶媒としてメタノールを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素フローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3g加え、65℃まで昇温後、25時間反応させた。この反応溶液をヘキサンに晶出させて樹脂を単離した。得られた樹脂の組成は1H−NMR、分子量はGPCで確認し、比較例ポリマー1とした。
Figure 2006145777
Figure 2006145777
Figure 2006145777
実施例ポリマー1〜7、比較例ポリマー1は上記合成例に示したポリマーを用い、比較例ポリマー2としてはテフロンAFを用いた。実施例ポリマー1〜7、比較例ポリマー1の0.5gをイソブチルアルコール30g、比較例ポリマー2の0.5gをパーフルオロトリブチルアミン20gに溶解させ、それぞれ0.2ミクロンサイズのポリプロピレンフィルターで濾過し、レジスト保護膜溶液を作製した。
シリコン基板上にレジスト保護膜をスピンコートし、100℃で60秒間ベークした後、40nm膜厚の保護膜を作製し、J.A.ウーラム社製分光エリプソメトリを用いて波長193nmにおける保護膜の屈折率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2006145777
次に、上記方法でレジスト保護膜を形成したウエハーを純水で5分間リンスし、膜厚の変動を観察した。結果を表2に示す。
Figure 2006145777
また、上記方法でレジスト保護膜を形成したウエハーを2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で現像し、膜厚の変動を観察した。結果を表3に示す。
Figure 2006145777
更に、下記に示すレジストポリマー5g、PAG0.15g、クエンチャーであるトリ−n−ブチルアミン0.4gを50gのプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)溶液に溶解し、0.2ミクロンサイズのポリプロピレンフィルターで濾過し、レジスト溶液を作製した。Si基板上に作製した日産化学社製反射防止膜ARC−29Aの87nm膜厚上にレジスト溶液を塗布し、130℃で60秒ベークして膜厚200nmのレジスト膜を作製した。その上にレジスト保護膜を塗布し、100℃で60秒間ベークした。擬似的な液浸露光を再現するために、露光後の膜の純水リンスを5分間行った。ニコン製ArFスキャナーS305B(NA0.68 σ0.85 2/3輪帯照明Crマスク)で露光し、純水をかけながら5分間リンスを行い、120℃で60秒間ポストエクスポジュアーベーク(PEB)を行い、2.38質量%TMAH現像液で60秒間現像を行った。
保護膜なしで露光、純水リンス、PEB、現像、また露光後純水リンスを行わない通常のプロセスも行った。
ウエハーを割断し、110nmラインアンドスペースのパターン形状、感度を比較した。結果を表4に示す。
Figure 2006145777
Figure 2006145777
また、上記レジストポリマー5g、PAG0.15g、クエンチャーであるトリ−n−ブチルアミン0.4gを50gのプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)溶液に溶解し、0.2ミクロンサイズのポリプロピレンフィルターで濾過し、レジスト溶液を作製した。Si基板上に作製した日産化学社製反射防止膜ARC−29Aの87nm膜厚上にレジスト溶液を塗布し、130℃で60秒ベークして膜厚200nmのレジスト膜を作製した。その上に比較例ポリマー2の0.5gをパーフルオロトリブチルアミン20gに溶解させたレジスト保護膜を塗布し、100℃で60秒間ベークした。擬似的な液浸露光を再現するために、露光後の膜の純水リンスを5分間行い、120℃で60秒間ポストエクスポジュアーベーク(PEB)を行い、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフランでリンスして保護膜を剥離し、2.38質量%TMAH現像液で60秒間現像を行った。結果を表5に示す。
Figure 2006145777
保護膜なしで露光後純水リンスを行った場合はT−top形状になった。これは発生した酸が水に溶解したためと考えられる。一方、本発明の保護膜を使った場合は形状の変化は起こらなかった。また、従来提案されている全フッ素系のポリマーを用いた保護膜は、フロン系の溶媒を使って剥離した場合はパターン形状に問題がないが、アルカリ水での剥離ができない結果となった。ヘキサフルオロアルコールがペンダントされたメタクリレートは、アルカリ溶解性が十分でないため、現像中のトップコートの剥離ができないためパターン形成ができなかった。
レジスト上層保護膜の屈折率を1.3と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。 レジスト上層保護膜の屈折率を1.4と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。 レジスト上層保護膜の屈折率を1.45と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。 レジスト上層保護膜の屈折率を1.5と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。 レジスト上層保護膜の屈折率を1.55と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。 レジスト上層保護膜の屈折率を1.6と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。 レジスト上層保護膜の屈折率を1.65と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。 レジスト上層保護膜の屈折率を1.7と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。 レジスト上層保護膜の屈折率を1.8と仮定した場合の反射率シミュレーションを示すグラフである。

Claims (12)

  1. 下記一般式(1)で示される部分構造を有する高分子化合物を含むことを特徴とするレジスト保護膜材料。
    Figure 2006145777
  2. 一般式(1)で示される部分構造を有するポリメタクリレート、ポリアクリレート又はポリ−α−トリフルオロメチルアクリレートを含有してなることを特徴とする請求項1記載のレジスト保護膜材料。
  3. 一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物を含有してなることを特徴とするレジスト保護膜材料。
    Figure 2006145777
    (式中、R1は水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基、R2は単結合あるいは炭素数1〜4のアルキレン基、R3、R4はそれぞれ水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基、X、Yは同一又は異なっていてもよく、単結合又は−O−もしくは−CR67−である。R5、R6、R7は水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。)
  4. 一般式(2)で示される繰り返し単位が、下記式から選ばれるものである請求項3記載のレジスト保護膜材料。
    Figure 2006145777
  5. 更に、上記高分子化合物が、下記式で示される繰り返し単位の1種又は2種以上を有する請求項3又は4記載のレジスト保護膜材料。
    Figure 2006145777
  6. 下記式で示される繰り返し単位の1種又は2種以上を有する高分子化合物を含有してなることを特徴とするレジスト保護膜材料。
    Figure 2006145777
  7. 上記高分子化合物が、更にカルボキシル基を有する繰り返し単位及び/又はスルホ基を有する繰り返し単位を含む請求項3乃至6のいずれか1項記載のレジスト保護膜材料。
  8. 上記高分子化合物が、更にパーフルオロアルキル基を有する繰り返し単位を含む請求項3乃至7のいずれか1項記載のレジスト保護膜材料。
  9. 更に、上記高分子化合物を溶解する溶媒を含有する請求項3乃至8のいずれか1項記載のレジスト保護膜材料。
  10. ウエハーに形成したフォトレジスト層上にレジスト上層膜材料による保護膜を形成し、水中で露光を行った後、現像を行う液浸リソグラフィーによるパターン形成方法において、上記レジスト上層膜材料として請求項1乃至9のいずれか1項記載のレジスト保護膜材料を用いることを特徴とするパターン形成方法。
  11. 液浸リソグラフィーが、180〜250nmの範囲の露光波長を用い、投影レンズとウエハーの間に水を挿入させたものである請求項10記載のパターン形成方法。
  12. 露光後に行う現像工程において、アルカリ現像液によりフォトレジスト層の現像とレジスト上層膜材料の保護膜の剥離とを同時に行う請求項10又は11記載のパターン形成方法。
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