JP2006145456A - 人体検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 人体検出精度を高めるとともに妨害工作への対応性も高めた人体検知装置を提供すること。
【解決手段】 撮像部3と、撮像部3からの画像情報より移動物体の個別形状を抽出して人体を特定し検出する画像検出部21と、赤外線により人体の検出を行う赤外線検出部22と、画像検出部21と赤外線検出部22からの論理積演算にて人体検知を行う信号処理部とを備える。また、画像検出部21は、抽出した移動物体の輪郭により人体検出判定を行う第1の判定手段と、第1の判定手段よりも高い検出基準により該第1の判定手段を補足して人体検出判定を行う第2の判定手段とを備え、信号処理部2は、画像検出部21の第1の判定手段と赤外線検出部22との各検出信号の論理積により最初の人体検出判断を行い、該最初の判断により赤外線検出部22からの検出信号のみが無い場合に、画像検出部22の第2の判定手段で前記赤外線検出部を代用して人体検出判断を行う。
【選択図】図1
【解決手段】 撮像部3と、撮像部3からの画像情報より移動物体の個別形状を抽出して人体を特定し検出する画像検出部21と、赤外線により人体の検出を行う赤外線検出部22と、画像検出部21と赤外線検出部22からの論理積演算にて人体検知を行う信号処理部とを備える。また、画像検出部21は、抽出した移動物体の輪郭により人体検出判定を行う第1の判定手段と、第1の判定手段よりも高い検出基準により該第1の判定手段を補足して人体検出判定を行う第2の判定手段とを備え、信号処理部2は、画像検出部21の第1の判定手段と赤外線検出部22との各検出信号の論理積により最初の人体検出判断を行い、該最初の判断により赤外線検出部22からの検出信号のみが無い場合に、画像検出部22の第2の判定手段で前記赤外線検出部を代用して人体検出判断を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は人体検知装置に関し、特に、所定の検知領域を撮像する撮像部からの画像情報より移動物体の個別形状を抽出して人体を特定し検出する画像検出部と、該検知領域の人体検出を行う赤外線検出部とを具備した複合型人体検知装置に関する。
上記のような人体検知装置は従来から知られており、この種の人体検知装置では、人体検出精度を高めることが重要な要素の一つとなっている。
この目的のために、例えば特開2000−331252号公報に開示されている複合型監視装置100にあっては、図5に示すように、監視領域からの赤外線を検出し、検出信号を出力する赤外線センサ101と、前記監視領域を撮像し、画像情報を出力する画像センサ102と、赤外線センサ101からの検出信号を解析し目的物(人)の存在を出力する受光波形解析手段103と、画像センサ102からの画像情報を解析し、目的物(人)の存在可能性の大きさを示す評価値を出力する画像解析部104と、受光波形解析手段103及び画像解析部104の出力結果に基づいて監視結果を出力する総合判定部105と、を含む構成が採用されている。
特開2000−331252号公報
しかしながら、例えば、総合判定部105が、受光波形解析手段103及び画像解析部104の各出力信号のAND処理を行って目的物の存在を判定する構成においては、複合型監視装置100へ赤外線遮蔽カバーを取り付けられるなどの妨害工作のあった場合、総合判定部105からは、目的物の存在可能性無しの旨の出力が成されるものとなる。したがって、このような妨害工作が成された場合には、目的物である人体を検知できない。また、画像センサのほうへ妨害工作が成された場合には、その事実を容易に認識することが可能であるが、上述した赤外線センサへの妨害工作の場合には、その事実さえも認識することができず、いつまでたっても人体を検知できないことになりうる。なお、妨害工作だけでなく、赤外線センサの故障等の場合も同様の事象が起こりうる。
本願発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、赤外線センサと画像センサとのAND処理により人体検知を行う複合型センサにおいて、赤外線センサが何らかの原因により検出不能となった場合にも、目的物である人体を検知することができ、また、当該検出不能状態を異常状態として認識可能とする人体検知装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本願発明の請求項1に記載の人体検知装置は、所定の検知領域を撮像する撮像部と、同撮像部からの画像情報より移動物体の個別形状を抽出して人体を特定し検出する画像検出部と、前記検知領域から放射される赤外線により人体の検出を行う赤外線検出部と、前記画像検出部と前記赤外線検出部からの各検出情報を演算して人体検知を行う信号処理部とを備えた人体検知装置であって、前記画像検出部は、抽出した移動物体の輪郭により人体検出判定を行う第1の判定手段と、第1の判定手段よりも高い検出基準により該第1の判定手段を補足して人体検出判定を行う第2の判定手段とを備え、前記信号処理部は、前記画像検出部の第1の判定手段と前記赤外線検出部との各検出信号の論理積により最初の人体検出判断を行い、該最初の判断により前記赤外線検出部からの検出信号のみが無い場合において、前記画像検出部の第2の判定手段により人体検出判断を行うことを特徴とするものである。
この構成によれば、赤外線センサが何らかの原因により検出不能となった場合にも、画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができる。
本願発明の請求項2に記載の人体検知装置は、請求項1記載の発明において、前記第1の判定手段は、抽出した移動物体の輪郭と予め求めた人の基準輪郭画像とを比較し類似していた場合に検出信号を出力し、前記第2の判定手段は、前記第1の判定手段の類似判定基準を高くして比較し類似していた場合に検出信号を出力することを特徴とするものである。
この構成によれば、画像検出部からの検出信号における類似判定基準を高く設定するだけで、第2判定手段が構成されるので、容易な方法により、画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができる。
本願発明の請求項3に記載の人体検知装置は、請求項1記載の発明において、前記第2の判定手段は、抽出した移動物体の輪郭に対して円形状のテンプレートにてマッチング処理を行い、前記検知領域内において該円形状が所定時間以上継続して存在した場合に検出信号を出力することを特徴とするものである。
この構成によれば、円形状のテンプレートにてマッチングして、人体の頭部を認識することによって、比較的容易に且つ確実に、画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができる。
本願発明の請求項4に記載の人体検知装置は、請求項1に記載の発明において、前記第2の判定手段は、抽出した移動物体の輪郭について画素の方向コードのヒストグラムを求めるとともに、該ヒストグラムと予め人の輪郭画像について求めた画素の方向コードのヒストグラムである基準ヒストグラムとを比較し類似していた場合に検出信号を出力することを特徴とするものである。
この構成によれば、第2の判定手段を、人体における輪郭の方向ヒストグラムを用いて構成していることによって、より確実に画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができる。
本願発明の請求項5に記載の人体検知装置は、請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の発明において、前記最初の判断により前記赤外線検出部からの検出信号のみが無い場合において、前記赤外線検出部の人体検出感度を高める感度向上処理を行い、該処理後依然として前記赤外線検出部からの検出信号のみが無い場合において、前記代用を行うことを特徴とするものである。
この構成によれば、前記最初の判断結果に基づいて、まず赤外線検出部の人体検出感度を高める感度向上処理を行うので、画像センサのみによる人体検知を行う前に、赤外線検出部に何らかの異常が起こったのか又は人体が存在しているけれども微動であるので検出しなかったのか等について再確認することができる。
本願発明の請求項6に記載の人体検知装置は、請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の発明において、前記信号処理部は、前記画像検出部の第1の判定手段と第2の判定手段との各検出信号の論理積により人体を検出した場合に、前記赤外線検出部に異常が発生したと判断することを特徴とするものである。
この構成によれば、赤外線センサが何らかの原因により検出不能となった場合にも、画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができ、また、当該検出不能状態を異常状態として認識することが可能である。
本願発明の人体検知装置は、赤外線センサと画像センサとのAND処理により人体検知を行う複合型センサにおいて、赤外線センサが何らかの原因により検出不能となった場合にも、目的物である人体を検知することができ、また、当該検出不能状態を異常状態として認識することが可能である。
図1〜4は、本願の請求項1乃至請求項6に対応した一実施形態である人体検知装置を示し、図1は概略構成図、図2はブロック図、図3、図4は、人体検知動作の概略手順を示している。
この実施形態の人体検知装置1は、所定の検知領域を撮像する撮像部3と、同撮像部3からの画像情報より移動物体の個別形状を抽出して人体を特定し検出する画像検出部21と、前記検知領域から放射される赤外線により人体の検出を行う赤外線検出部22とを具備し、画像検出部21と赤外線検出部22からの各検出情報を論理積演算して人体検知を行うよう成した人体検知装置であって、異常報知手段を設けるとともに、画像検出部21が、抽出した移動物体の輪郭により人体検出判定を行う第1の判定手段と、第1の判定手段よりも高い検出基準により該第1の判定手段を補足して人体検出判定を行う第2の判定手段とを備え、最初の人体検出判断として画像検出部21の第1の判定手段と赤外線検出部22との各検出信号の論理積演算をおこない、この結果、赤外線検出部22からの検出情報のみが無いときに、画像検出部21のみにて人体検知を行うため、第2の判定手段が赤外線検出部22を代用し、画像検出部21の第1の判定手段と第2の判定手段との各検出信号の論理積演算により人体を検知した場合において異常報知するよう成している。
この場合、第1の判定手段としては、撮像部3からの画像情報より移動物体の輪郭を抽出し、この輪郭画像に対して予め求めていた人の基準輪郭画像とを比較し類似していた場合に検出信号を出力するものでもよいし、別手段として、移動物体の輪郭を抽出後、その輪郭を囲うように外接矩形を設定し、この外接矩形の辺の縦横長さ比により人体の検出信号を出力するものであってもよい。
また、第2の判定手段としては、第1の判定手段よりも高い検出基準により該第1の判定手段を補足して人体検出判定を行うものであり、第1の判定手段が上述した移動物体の輪郭を抽出し、この輪郭画像に対して予め求めていた人の基準輪郭画像とを比較し類似していた場合に検出信号を出力するものである場合には、この場合における第1の判定手段の類似判定基準を高くして比較し類似していた場合に検出信号を出力するものを第2の判定手段として規定することができる。こうすると、画像検出部からの検出信号における類似判定基準を高く設定するだけで、第2判定手段が構成されるので、容易な方法により、画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができる。
さらに、別の第2の判定手段としては、撮像部3からの異なる時刻に撮像された時系列の複数枚の輪郭画像間の関係により移動輪郭を求め、前記検知領域内において人体と特定する所定の固有パターン、例えば円形状のテンプレートが所定時間以上継続して存在するのを検出して検出信号を出力するものであってもよい。このようにすると、比較的容易に且つ確実に、画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができる。
また、第2の判定手段としては、後述する、移動輪郭上の画素の方向コードに関する度数分布(ヒストグラム)を用いてもよい。
次に、人体検知装置1の構成について詳しく説明する。この人体検知装置1は、図1に示すように、信号処理部2と、撮像部3と、画像処理部4と、赤外線センサ部5と、出力部6とを備える。信号処理部2は、図2に示すように、画像検出部21と、所定の検知領域からの赤外線を検出して検出信号を出力する赤外線センサ部5からの信号を入力し解析を行う赤外線検出部22とを備える。画像検出部21と赤外線検出部22とは、マイクロコンピュータにて形成される信号処理部2内部において演算を統括する総合演算部23内において適宜のプログラムを実行させることにより実現される。また、赤外線検出部22は時系列で信号の熱変化を解析する熱変化解析部221を備える。
ここで、赤外線センサ部5は、人から放射される熱線による熱変化を検出する焦電センサが用いられ、この焦電センサの出力から一定時間幅のパルス信号を発生するように構成してある。この焦電センサは、一般に微分型センサであって、受光した熱線の変化量に応じた電圧信号を出力する。この電圧信号に適宜の閾値を設定しておくことによって、赤外線センサ部5からパルス信号を出力することが可能になる。焦電センサが熱線を受光する範囲(受光領域)は、レンズやミラーのような光学要素との組合せによって設定され、さらに光学要素によって受光領域内に感度むらを生じさせることにより、受光領域内での熱源(人など)の移動に伴って焦電センサで受光する熱線量に変化が生じるようにしてある。
焦電センサの受光領域は、カメラ31の視野すなわち所定の検知領域にほぼ一致させてあり、カメラ31の視野(焦電センサの受光領域)内において状態変化が生じると、焦電センサはパルス信号を出力する。このパルス信号は、視野内に人が存在せず窓際で日差しの急激な変化やカーテンの揺れなどによって生じているときの熱線量の変化と、視野内に人が出現した状態のときとは状況が異なることが一般に知られている。すなわち、外乱による熱線量の変化は単発的に生じ、人の検知による熱線量の変化は断続的に生じることが多い。
この場合、赤外線検出部22を構成する熱変化解析部221は、赤外線センサ部5から出力される一定の検知期間ごとのパルス信号の発生数を計数し、パルス信号の発生数が規定の閾値以上であるときに視野内に人が存在すると判断する。また、この判断時点からさらに一定の確認期間(検知期間と確認期間とは等しくしてもよい)におけるパルス信号の有無を確認し、確認期間において1個以上のパルス信号の発生が確認されると、人体検出判定として視野内に人が存在するという判断結果を維持するようにもできる。なお、確認期間においてパルス信号が1個も検出されなければ視野内に人が存在するという判断結果を解除する。
赤外線検出部22を構成する熱変化解析部221の判断結果は、画像検出部21での判断結果とともに総合演算部23に入力され、総合演算部23では両者の判断結果の論理積演算により視野すなわち所定の検知領域内に人が存在するか否かを確定する。この結果、所定の検知領域に人が存在するという判断結果が総合演算部23で得られるときに、信号処理部2の出力により特定の画像内での人の位置を確定することが可能になる。
また、撮像部3は、所定時間間隔で撮像した画像を出力するカメラ31と、カメラ31で撮像した画像のアナログ情報をデジタル情報に変換するA/D変換器32とを備える。カメラ31としては、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサのような固体撮像素子を用いている。デジタル信号を出力する機能を備えたCMOSイメージセンサをカメラ31に用いる場合には、A/D変換器32は不要になる。カメラ31で撮像する画像としては、カラー画像を用いることも可能であるが、本実施形態ではモノクロの濃淡画像を採用する。撮像部3が撮像する時間間隔は、当該時間間隔で得られる時系列の画像から移動物体の存否を判断できる程度の範囲で適宜に設定すればよく、滑らかな動画像を得ることが目的ではないから、1秒間に30フレームの画像を出力することが必要というわけではない。
画像処理部4は、撮像部3から出力される濃淡画像と濃淡画像に後述する処理を施した画像とを一時的に記憶する画像用メモリ43を備える。この画像処理部4では、濃淡画像に対して微分処理部41において微分値と方向コードとを求める処理を行い、各画素の画素値が微分値となる微分画像と、各画素の画素値が方向コードとなる方向コード画像とを濃淡画像とともに画像用メモリ43に記憶させる。
微分値を求める手法は種々提案されているが、基本的には、着目する画素の近傍画素(8近傍が広く採用されている)について、画像の垂直方向に関する濃度差を水平方向に関する濃度差で除算した値を微分値として用いる。ただし、濃淡画像から微分画像を生成するのは、画像内の物体と背景との濃度値の相違によって物体と背景との境界付近で微分値が大きくなることを利用し、物体の輪郭線の候補を抽出するためであるから、本実施形態では、輪郭線の強調のためにソーベル(Sobel)フィルタを用いた重み付きの微分処理を行う。
また、方向コードは、微分値を濃度値の変化方向に対応付けた値であって45度を単位として8方向に整数値のコードを対応付けたものである(ここでは、8近傍の画素から求めた通常の微分値に方向コードを対応付けている)。各画素の方向コードは、画像内において濃度値の変化が最大になる方向に直交する方向を表すように設定される。したがって、各画素において方向コードが示す方向は輪郭線の延長方向にほぼ一致する(各画素の方向コードが示す方向に対して±45度の範囲内で隣接する3画素が物体の輪郭線上の画素になる可能性が高い)。
上述のように微分処理部41において求めた微分画像では、コントラストの大きい部位が強調されるから、適宜の閾値で微分画像を二値化することによって、微分画像に含まれる物体の輪郭線の候補を抽出することができる。微分処理部41では、抽出した輪郭線の候補となる領域を1画素幅に細線化して輪郭線の候補となる輪郭の候補を抽出する。輪郭の候補は途切れている可能性があるから、輪郭の候補について方向コードを用いて画素を追跡し、物体の輪郭線とみなせる輪郭の候補を連結した輪郭からなる輪郭画像を生成して画像用メモリ43に格納する。すなわち、画像用メモリ43は、このように輪郭画像を求める際の作業領域としても用いられる。
この画像処理部4では、論理合成部42において3枚または5枚の輪郭画像を用いて移動物体に対応する輪郭を抽出し、後述する信号処理部2へ送出する。信号処理部2よる演算処理においては、上述したような方法にて第1の判定手段を行う。次に、信号処理部2内の総合演算部23は、画像検出部21の第1の判定手段と赤外線検出部22との検出信号の論理積演算により、最初の人体検出判断を行う。この結果、第1の判定手段からの検出信号があるにもかかわらず、赤外線検出部22からの検出信号がない場合には、さらに、検知領域内において画像検出部21による人体特定の精度を上げるために第2の判定手段を行うようにしている。ここでの第2の判定手段は、上述した円形状のテンプレート処理等とは別方法であって、移動輪郭上の画素の方向コードに関する度数分布(ヒストグラム)を用いる場合について以下に説明する。
この第2の判定手段は、ヒストグラム作成部211、外乱除去部212、分布比較処理部213、及び基準データ格納部214により構成される。
ヒストグラム作成部211では、人体検出判定を行うため、まず、各領域に対する度数分布の作成を行う。次いで、ヒストグラム作成部211にて生成された各領域ごとの度数分布が外乱除去部212に与えられ、この外乱除去部212において度数分布の形によって外乱か否かが判断される。
すなわち、外乱除去部212では、領域が人に対応するときの各方向コードの度数に関して各方向コードごとに上限値および下限値による正常範囲を設定してあり、各領域ごとに求めた度数分布について、各方向コードの度数のうちの1つでも正常範囲を逸脱するものがあるときには、当該領域を人以外の外乱とみなす。つまり、領域内の方向コードの度数が正常範囲を逸脱するときには、領域内の移動物体が特定方向に傾いたものであり、人以外のノイズとみなすのである。これは、人に対応する輪郭には直線部分より曲線部分が多く、しかも人に対応する輪郭は形状が複雑であるから、輪郭の上の画素には方向コードのすべての値が出現する頻度が比較的高いのに対して、影やカメラ31で生じるフリッカによるノイズの輪郭は特定の方向に偏った分布を示すことが多いという経験則を利用したものである。このように、外乱除去部212では、各領域内の輪郭上の画素の方向コードに関する度数分布を特徴量として用い、移動物体が人に対応する領域か人以外のノイズになるかを判断し、ノイズと判断した領域については次段の分布比較処理部213に与えずに除去するのである。
また、外乱除去部212においてノイズではないと評価された領域については、分布比較処理部213に与えられ、当該領域が人を含むか否かを評価する。分布比較処理部213では、人に関する輪郭の方向コードの度数分布を基準ヒストグラムとしてあらかじめ登録してある基準データ格納部214を用い、外乱除去部212で除去されずに残された各領域ごとのヒストグラムである度数分布を、基準データ格納部214に格納された基準データの度数分布と比較し演算処理によって両者の類似度を評価する。すなわち、時系列の輪郭画像に関してフレーム間で論理演算を行うことにより移動物体の領域を背景から分離し、さらに移動物体の領域に含まれる輪郭の方向コードの度数分布と、人に関する方向コードの度数分布である基準データの度数分布との比較結果を評価する。このように、抽出した領域の輪郭上の画素について方向コードのヒストグラムを作成することによって、基準データであるヒストグラムと撮像部3により撮像した画像から求めたヒストグラムとの類似度によって人か否かを判断するから、類似度の判断に用いる情報量を少なくして処理量を低減することができ、しかも方向コードのヒストグラムを用いることで精度よく人か否かを区別することができる。従って、赤外線センサが何らかの原因により検出不能となった場合にも、画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができる。
次に、上記構成による人体検知装置1の人体検知動作において、異常報知する処理を行う概略手順について説明する。上述した最初の人体検出判断において、赤外線検出部22からの検出情報の無いときに第2の判定手段が人体検出判定をおこなった場合、同異常報知手段が報知するよう成している。
具体的には、図3に示すように、まず、画像検出部21の第1の判定手段において、輪郭画像による人体検出判定を行う(s11)。次いで、赤外線検出部22からの検出情報、すなわち熱変化解析部221において人が視野すなわち所定の検知領域に存在するか否かという判定を行う(s12)。そして、総合演算部23の論理積演算の結果(最初の人体検出判断)、人が存在するという判断結果が得られたときには人体検知出力を行う(s13)。また、人が存在するという判断結果が得られなかったときには画像検出部21の第2の判定手段、すなわち移動物体の領域に含まれる輪郭の方向コードの度数分布に基づいて人体検出判定を行う(s14)。この判定の結果、人が存在するという判断結果が得られなかったときは、再び第1の判定手段による人体検出判定(s11)に移行するが、人が存在するという判断結果が得られたときには出力部6へ向けて赤外線センサ異常の異常報知出力を行う(s15)。すなわち、第2の判定手段が人体検出判定をおこなった場合において異常報知するのである。従って、赤外線センサが何らかの原因により検出不能となった場合にも、画像センサのみからの信憑性の高い検出信号により、目的物である人体を検知することができ、また、赤外線センサの検出不能状態を異常状態として認識することが可能である。
また、上記構成による人体検知装置1の人体検知動作において、第1の判定手段のみが人体検出判定をした場合に、第2の人体検出部の人体検出感度を高める処理について図4に基づいて説明する。
この場合、各輪郭画像間の関係により人体検出判定する第1の判定手段が人体検出判定をおこない(s21)、人体検出した場合において、さらに赤外線検出部22の人体検出判定を行う(s22)。そして、総合演算部23による論理積演算の結果、人が存在するという判断結果が得られたときに人体検知出力を行う(s23)。また、このとき赤外線検出部22のみから人体検出の判断結果が得られなかった場合において、第2の判定手段で人体検出判定へ移行する前に、赤外線検出部22の人体検出感度を高めるようにしている(s24)。例えば、受光した熱線の変化量に応じた電圧信号において、設定されている閾値を、赤外線センサ部5からパルス信号を出力しやすくなるように適宜調整することによって実現すればよい。その後、再び第1の判定手段による人体検出判定を行い(s25)、人体検知した場合において、さらに赤外線検出部22により人体検出感度を高めた人体検出判定を行う(s26)。また、ステップ25にて、人が存在するという判断結果が得られなかったときには、再び輪郭画像による第1の判定手段による人体検出判定(s21)に移行する。
さらに、ステップ26にて、人が存在するという判断結果が得られなかったときには、第2の判定手段による人体検出判定を行う(s27)。この判定の結果、人が存在するという判断結果が得られなかったときは、再び第1の判定手段による人体検出判定(s21)に移行するが、人が存在するという判断結果が得られたときには出力部6へ向けて赤外線センサ異常の異常報知出力を行う(s28)。すなわち、第2の判定手段が人体検出判定をおこなった場合において異常報知するのである。従って、最初の判断結果に基づいて、まず赤外線検出部22の人体検出感度を高める感度向上処理を行うので、画像センサのみによる人体検知を行う前に、赤外線検出部に何らかの異常が起こったのか又は人体が存在しているけれども微動であるので検出しなかったのか等について再度確認処理を行うことができる。
なお、本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変更され得ることは明らかである。 例えば、人感センサとして焦電センサを用いているが、勿論、赤外線の投受光を行う光電センサを用いることが可能である。
1 人体検知装置
2 信号処理部
21 画像検出部
22 赤外線検出部
23 総合演算部
3 撮像部
2 信号処理部
21 画像検出部
22 赤外線検出部
23 総合演算部
3 撮像部
Claims (6)
- 所定の検知領域を撮像する撮像部と、同撮像部からの画像情報より移動物体の個別形状を抽出して人体を特定し検出する画像検出部と、前記検知領域から放射される赤外線により人体の検出を行う赤外線検出部と、前記画像検出部と前記赤外線検出部からの各検出情報を演算して人体検知を行う信号処理部とを備えた人体検知装置であって、
前記画像検出部は、抽出した移動物体の輪郭により人体検出判定を行う第1の判定手段と、第1の判定手段よりも高い検出基準により該第1の判定手段を補足して人体検出判定を行う第2の判定手段とを備え、
前記信号処理部は、前記画像検出部の第1の判定手段と前記赤外線検出部との各検出信号の論理積により最初の人体検出判断を行い、該最初の判断により前記赤外線検出部からの検出信号のみが無い場合において、前記画像検出部の第2の判定手段により人体検出判断を行うことを特徴とする人体検知装置。 - 前記第1の判定手段は、抽出した移動物体の輪郭と予め求めた人の基準輪郭画像とを比較し類似していた場合に検出信号を出力し、
前記第2の判定手段は、前記第1の判定手段の類似判定基準を高くして比較し類似していた場合に検出信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の人体検知装置。 - 前記第2の判定手段は、抽出した移動物体の輪郭に対して円形状のテンプレートにてマッチング処理を行い、前記検知領域内において該円形状が所定時間以上継続して存在した場合に検出信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の人体検知装置。
- 前記第2の判定手段は、抽出した移動物体の輪郭について画素の方向コードのヒストグラムを求めるとともに、該ヒストグラムと予め人の輪郭画像について求めた画素の方向コードのヒストグラムである基準ヒストグラムとを比較し類似していた場合に検出信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の人体検知装置。
- 前記最初の判断により前記赤外線検出部からの検出信号のみが無い場合において、前記赤外線検出部の人体検出感度を高める感度向上処理を行い、該処理後依然として前記赤外線検出部からの検出信号のみが無い場合において、前記代用を行うことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の人体検知装置。
- 前記信号処理部は、前記画像検出部の第1の判定手段と第2の判定手段との各検出信号の論理積により人体を検出した場合に、前記赤外線検出部に異常が発生したと判断することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の人体検知装置。
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JP2004338529A JP2006145456A (ja) | 2004-11-24 | 2004-11-24 | 人体検知装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2008185480A (ja) * | 2007-01-30 | 2008-08-14 | Matsushita Electric Works Ltd | 人体検出装置 |
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-
2004
- 2004-11-24 JP JP2004338529A patent/JP2006145456A/ja active Pending
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