JP2006145011A - 磁気軸受装置及び回転機械並びに制御方法 - Google Patents

磁気軸受装置及び回転機械並びに制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 制御安定性と回転損失の低減とを両立させた磁気軸受装置を提供する。
【解決手段】 回転軸と、該回転軸の半径方向及び中心軸方向を非接触支持する電磁石と、前記回転軸の半径方向及び中心軸方向の変位を検出する変位センサと、該変位センサからの変位信号に基づき前記電磁石への駆動電流を制御する磁気軸受制御部とから成る磁気軸受装置であって、前記磁気軸受制御部は、変位を変数とした増減特性を有する関数によりコントローラゲインを設定するという手段を採用する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、磁気軸受装置及び回転機械並びに制御方法に関する。
例えば特開平10−19042号公報には、回転体の回転速度が危険速度を通過する際の異常振動を抑制して回転体の安定制御を実現する磁気軸受装置が開示されている。上記危険速度は、共振に起因して回転体が異常振動をする速度領域であり、磁気軸受装置は、この危険速度を通過するときだけ制御系のコントローラゲインをステップ的に増加させることにより電磁石による回転体の振動抑制力を増大させ、以って安定制御を実現するものである。
一方、特開2001−165164号公報には、磁気軸受の制御に非線形ゼロパワー制御を採用することにより回転体の回転損失を低減する技術が開示されている。この技術では、回転体の位置に応じて駆動電流を流すべき電磁石を選択し、かつ、この選択した電磁石に当該電磁石と回転体とのギャップに応じた駆動電流を流すものである。これにより、回転体の回転損失を低減し、以って無駄な電力損失や発熱を避けることができる。例えば真空ポンプやフライホイール電力貯蔵装置等の高速回転機械では回転損失に起因する電力損失や発熱を抑制することが要求されており、上記非線形ゼロパワー制御は、このような要求に応える技術である。
特開平10−19042号公報 特開2001−165164号公報
ところで、回転体の異常振動は、上述した共振に起因するものばかりではない。例えば地震等によって回転体に外力が作用し、この結果として回転体が異常振動を起こす場合も考えられる。上記特許文献1の磁気軸受装置は、回転体の回転速度に基づいてコントローラゲインを変化させるものなので、上記回転速度とは無関係な原因に基づく回転体の振動を抑制することができない。
また、特許文献2に記載された非線形ゼロパワー制御は、駆動電流を流す電磁石を選択するために駆動電流のスイッチングを行うため、駆動電流に大きな高周波成分が発生する。そして、この高周波成分は電磁石の発生磁束に磁束変動を生じさせ、この磁束変動が回転損失低減の妨げとなるという問題がある。上記高周波成分の低減方法としてローパスフィルタを用いることが考えられるが、この場合には、フィルタによる駆動電流の位相遅れが発生するため制御安定性の面では好ましくない。また、上記高周波成分の他の低減方法として、コントローラゲインを下げることが考えられるが、この方法は、上述した危険速度の通過時や外力による異常振動を抑制するためにはコントローラゲインを上げる必要があるので、回転体の安定制御と相反する。
上記のように、従来技術では制御安定性を確保しつつ、さらに回転損失低減を行うことは困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、以下の点を目的とするものである。
(1)回転速度に関係する原因及び回転速度とは無関係な原因に拘わりなく回転体の変位を抑制して、より確実な回転体の安定制御を実現する。
(2)回転体の安定制御と回転損失の低減とを両立させた回転体の制御を実現する。
上記課題を解決するために、本発明では、磁気軸受装置に係わる第1の解決手段として回転体と、該回転体の半径方向及び中心軸方向を非接触支持する電磁石と、前記回転体の半径方向及び中心軸方向の変位量を検出する変位センサと、該変位センサからの変位信号に基づいて前記電磁石をフィードバック制御する磁気軸受制御部とから成る磁気軸受装置において、前記磁気軸受制御部は、前記変位量を変数とした増減特性を有する関数によりコントローラゲインを設定する、という手段を採用する。
この発明によれば、コントローラゲインを変位量を変数とした増減特性を有する関数により設定するので、回転体の変位量が大きくなった場合はコントローラゲインが大きくなる。従って回転速度に関係する原因(危険速度)及び回転速度とは無関係な原因(地震等)に拘わり無く、回転体を安定制御することができる。
一方、高速回転時等、回転体の変位量が小さい時は、コントローラゲインも小さくなり、回転損失を低減することができる。
また、磁気軸受装置に係わる第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、増減特性を有する関数は連続関数である、という手段を採用する。
コントローラゲインを急激に変化させると、コントローラゲインの切り換えの際に発生する過渡応答により回転体に過大な振動が生じるという問題がある。これに対して、この発明によれば、回転体の変位量に応じてコントローラゲインを連続的に変化させるので、上記のような過渡応答を防止することができる。
また、磁気軸受装置に係わる第3の解決手段として、上記第1及び第2の解決手段において、磁気軸受制御部の制御手法として、非線形ゼロパワー制御を用いる、という手段を採用する。
この発明によれば、非線形ゼロパワー制御を用いることにより、回転体の変位量が大きい場合はコントローラゲインを上げて回転体の制御安定性を確保しつつ、無駄な電力消費や発熱を抑えることができるため、損失低減することも可能である。
また、高速回転時等、回転体の変位量が小さい場合は、コントローラゲインが小さくなるので、非線形ゼロパワー制御の問題点であった電磁石の駆動電流のスイッチングによる高周波成分の発生を抑えることができ、より一層の回転損失低減を図ることができる。
このように回転体の安定制御と回転損失低減との両立を実現することができる。
また、本発明では、回転機械に係わる解決手段として、上記第1〜第3いずれかの解決手段に係わる磁気軸受装置を備える、という手段を採用する。
この発明によれば、上記第1及び第2の解決手段に係わる磁気軸受装置を備えることによって、回転速度に関係する原因(危険速度)及び回転速度とは無関係な原因(地震等)に拘わり無く、回転体を安定制御することができ、高速回転時等は回転損失を低減することが可能な回転機械を実現することができる。
さらに上記第3の解決手段に係わる磁気軸受装置を備えることによって、回転体の安定制御と回転損失の低減とを両立することが可能な回転機械を実現することができる。
また、本発明では、磁気軸受装置の制御方法に係わる第1の解決手段として、回転体
の半径方向及び中心軸方向を非接触支持する電磁石を、前記回転体の半径方向及び中心軸方向の変位量に基づいてフィードバック制御する方法において、前記フィードバック制御におけるコントローラゲインを、前記変位量を変数とした増減特性を有する関数により設定する、という手段を採用する。
この発明によれば、コントローラゲインを変位量を変数とした増減特性を有する関数により設定するので、回転体の変位量が大きくなった場合はコントローラゲインが大きくなる。従って回転速度に関係する原因(危険速度)及び回転速度とは無関係な原因(地震等)に拘わり無く、回転体を安定制御することができる。
一方、高速回転時等回転体の変位量が小さい時は、コントローラゲインも小さくなり、回転損失を低減することができる。
また、本発明では、磁気軸受装置の制御方法に係わる第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、増減特性を有する関数は連続関数である、という手段を採用する。
この発明によれば、回転体の変位量に応じてコントローラゲインを連続的に変化させるので、コントローラゲインの急激な変化による過渡応答が原因で発生する過大な振動を防止することができる。
また、本発明では、磁気軸受装置の制御方法に係わる第3の解決手段として、上記第1及び第2の解決手段において、制御手法として非線形ゼロパワー制御を用いる、という手段を採用する。
この発明によれば、非線形ゼロパワー制御を用いることにより、回転体の変位量が大きい場合はコントローラゲインを上げて回転体の制御安定性を確保しつつ、無駄な電力消費や発熱を抑えることができるため、損失低減することも可能である。
また、高速回転時等、回転体の変位量が小さい場合は、コントローラゲインが小さくなるので、非線形ゼロパワー制御の問題点であった電磁石の駆動電流のスイッチングによる高周波成分の発生を抑えることができ、より一層の回転損失低減が実現できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は磁気軸受装置の構成を概略的に示す縦断面図である。図1において、回転体 の中心軸方向(鉛直方向)をZ軸とし、互いに直交する2つの半径方向において、紙面に対して平行方向をX軸、紙面に対して垂直方向をY軸とする。
図1において、符号1は回転体である。2a、2b、3a及び3bは回転体1をZ軸方向の上下2箇所においてそれぞれX軸方向に非接触支持する2組の電磁石(ラジアル電磁石)である。本来ならY軸方向も同様に非接触支持する電磁石が存在するが、ここでは簡略化のため省略している。4a及び4bは回転体1をZ軸方向に非接触支持する1組の電磁石(アキシアル電磁石)である。5a、5b、6a及び6bは回転体1のX軸方向の変位量を検出するための変位センサ(ラジアル変位センサ)である。7は回転体1のZ軸方向の変位量を検出するための変位センサ(アキシアル変位センサ)である。8aは回転体1の下部に形成されたフランジ部である。
アキシアル電磁石4a及び4bは、フランジ部8aをZ軸方向の両側から挟むように配置されており、磁気吸引によって回転体1をZ軸方向の目標浮上位置に保持している。
上下2組のラジアル電磁石2a、2b、3a及び3bは、回転体1をX軸方向の両側から挟むように配置されており、磁気吸引によって回転体1をX軸方向の目標浮上位置に保持している。
アキシアル変位センサ7は、回転体1の適当箇所に設けられたZ軸と直交するターゲット面8にZ軸方向の片側から対向するように配置され、回転体1のZ軸方向の目標浮上位置からの変位量を変位信号(アキシアル変位信号)として出力する。
ラジアル電磁石2a及び2bの近傍の回転体1の外周には環状の上部ターゲット9が設けられ、ラジアル電磁石3a及び3bの近傍の回転体1の外周には環状の下部ターゲット10が設けられている。ラジアル変位センサ5a及び5bは、上部ターゲット9をX軸方向の両側から挟むように配置されている。同様に、ラジアル変位センサ6a及び6bは、下部ターゲット10をX軸方向の両側から挟むように配置されている。これらラジアル変位センサ5a、5b、6a及び6bは、回転体1のX軸方向の目標浮上位置からの変位量を変位信号(ラジアル変位信号)として出力する。
図2は、本実施形態に係わる磁気軸受装置の制御構成を示すブロック図である。この図において、符号11は磁気軸受制御部であり、X軸方向を制御するラジアルゲイン設定部12及び非線形ゼロパワー制御部13と、Z軸方向を制御するアキシアルゲイン設定部12a及びPID制御部13aで構成される。15a、15b、15c、15d、15e、15fは励磁アンプであり、上記磁気軸受制御部11の制御の下で電磁石2a、2b、3a、3b、4a、4bをそれぞれ駆動する。
ラジアル変位センサ5a、5b、6a及び6bによって検出されたラジアル変位信号は
ラジアルゲイン設定部12へ送られ、アキシアル変位センサ7によって検出されたアキシアル変位信号は、アキシアルゲイン設定部12aへ送られる。
ラジアルゲイン設定部12には、図3(a)のような変位量xを変数とする連続的な増減特性を有する関数G(x)が定義されており(以下ラジアルゲイン関数と呼ぶ)、このラジアルゲイン関数G(x)にラジアル変位信号から得られた変位量xを入力して求められる値、ラジアルゲインGを算出する。同様にアキシアルゲイン設定部12aにおいてもZ軸方向の変位量zを変数とするアキシアルゲイン関数G(z)が定義される。
非線形ゼロパワー制御部13は、ラジアル変位信号に基づき、回転体1がX軸方向の目標浮上位置に保持されるようにフィードバック制御を行う。この非線形ゼロパワー制御部13は、図3(b)のような周波数特性を持つコントローラゲインK(f)を持っているが、従来では、このコントローラゲインK(f)は一定であり変化しない。
本実施形態では、非線形ゼロパワー制御部13は、ラジアルゲイン設定部12で算出されたラジアルゲインGをコントローラゲインK(f)に乗算することによってコントローラゲインK(f)を変化させる。図3(c)は、変位量xが0〜0.5mmの範囲で回転体1が変位した場合のコントローラゲイン(G×K(f))の変化を示すものである。この図に示すように、コントローラゲイン(G×K(f))は変位量xに応じて連続的に変化する。
非線形ゼロパワー制御部13は、上記のようにして得られたコントローラゲイン(G×K(f))とラジアル変位信号とに基づいて励磁アンプ操作信号を生成する。励磁アンプ15a、15b、15c及び15dは、上記のようにして生成された励磁アンプ操作信号に基づき、電磁石2a、2b、3a及び3bへ駆動電流を供給する。
上記はX軸方向の場合について説明したが、Y軸に対しても同様に変位量yを変数とするG(y)を定義することによって非線形ゼロパワー制御部13のコントローラゲインを連続的に変化させる構成となる。ただし、本実施形態では、Z軸方向についてはフィードバック制御として非線形ゼロパワー制御ではなくPID制御を用いている。これは、Z軸方向は常に電磁石4a及び4bに駆動電流を供給して浮力を発生させる必要があるからである。従って、Z軸方向はフィードバック制御として通常用いられるPID制御によって制御している。すなわちアキシアルゲイン関数G(z)によってPID制御部13aのコントローラゲインを連続的に変化させ、励磁アンプ15e及び15fを介して電磁石4a及び4bに駆動電流を供給する。
次に、本実施形態の制御性能について、磁気軸受装置の概念的モデル及び試験装置の検証結果に基づいて説明する。以下の説明において、本実施形態の制御方法を可変ゲイン制御と呼び、従来の制御方法を定数ゲイン制御と呼ぶ。
図4は、図1においてX軸方向だけを考えた1自由度系モデル図である。このモデルは、回転体1とラジアル電磁石16a及び16bから構成され、回転体1の変位はX軸方向のみに発生する。図5は、このようなモデルにおいて、回転体1に初期変位100μmを与えた場合の変位応答の収束性を解析した結果を示している。
図5(a)に示すように、回転体1の変位は可変ゲイン制御と定数ゲイン制御共に同様の応答で収束している。また、図5(b)に示すように回転体1の変位が大きいとラジアルゲインGも大きくなり、回転体1の変位が零になると、ラジアルゲインGは定数ゲイン制御と比較して1/4程度に抑えられていることがわかる。
次に危険速度通過時の応答を検証した結果を図6に示す。図6は、図4のモデルに不釣り合い100gmmに相当する変位外乱を与えた場合の最大変位及びラジアルゲインGと振動周波数との関係を示す。
図6(a)の変位応答及び図6(b)のゲイン応答に示すように、ラジアルゲイン関数G(x)を用いることによって、共振を起こして変位が大きい時(危険速度通過時)はラジアルゲインGは大きくなり、共振が収まった後の高周波領域でラジアルゲインGは0.6程度と小さくなることがわかる。よって、外乱が発生した場合コントローラゲイン(G×K(f))は大きくなり、安定した制御を行え、外乱が収まった高速回転時はコントローラゲイン(G×K(f))は小さくなり、低損失化が可能であることがわかる。
次に、モデルを用いた解析結果の妥当性を検証するために実際に使用した磁気軸受試験装置の概略図を図7に示す。この試験装置は、回転体1を上下2つのラジアル電磁石2a、2b、3a、3bによってX軸方向を非接触支持し、下面をすべり軸受17で支持する構造になっている。また、ラジアル変位センサ5a、5b、6a及び6bによって回転体1の変位量を検出している。この試験機を用いて非制御状態から制御を開始する浮上試験を実施した。図8は図7をモデルとして解析したもので、初期変位140μmを与えた場合の変位応答の解析結果を図8(a)に示し、駆動電流応答の解析結果を図8(b)に示す。図9は実際に試験装置で検証したもので、同様に初期変位140μmを与えた場合の変位応答の実験結果を図9(a)に示し、駆動電流応答の実験結果を図9(b)に示す。
図8及び図9より、変位応答、駆動電流応答の解析結果は実験結果と比較して定性的に一致する事が確認され、解析の妥当性が示された。また、表1に示すように変位が零に静定した後の駆動電流を見ると、本発明の可変ゲイン制御は、従来の定数ゲイン制御と比較してDC成分は1/3、高周波成分(AC成分のオーバーオール(OA)値で比較した)は2/3になっており、非線形ゼロパワー制御の問題点である高周波成分の低減についても有効性が示された。
Figure 2006145011
上記では可変ゲイン制御の効果をX軸方向の変位についてのみ説明したが、Y軸方向についても同様な効果を得ることができる。また、Z軸方向に関しては、非線形ゼロパワー制御ではなくPID制御を行っているが、この場合も変位量zを変数とするアキシアルゲイン関数G(z)によってPID制御部13aのコントローラゲインを連続的に変化させるので、変位に応じた最適なコントローラゲインによって回転体1のZ軸方向を安定制御することができる。
以上説明したように本実施形態の磁気軸受装置によると、回転体1の変位量に応じて連続的にコントローラゲインを変化させるため、回転速度に関係する原因(危険速度通過時)及び回転速度とは無関係な原因(地震等)に拘わりなく回転体1の変位を抑制して、より確実な安定制御を実現することができる。また、コントローラゲインを連続的に変化させるため、コントローラゲインの急激な変化による過渡応答が原因で発生する過大な振動を防止することができる。
一方、X軸及びY軸方向に関しては非線形ゼロパワー制御を用いることで、外乱によって回転体1の目標浮上位置からの変位が大きくなりコントローラゲインが大きい時でも、電力損失や発熱等を抑えて損失を低減することが可能である。また、回転損失が大きい高速回転中では、変位は小さいのでコントローラゲインも小さくなり、非線形ゼロパワー制御の問題点である駆動電流のスイッチングにより発生する高周波成分を抑えることができるため、更なる回転損失低減を図ることができる。このように、回転体1の安定制御と回転損失低減とを両立する磁気軸受装置を実現することができる。
本発明の実施形態における磁気軸受装置の構成を概略図である。 本発明の実施形態における磁気軸受制御部のブロック図である。 本発明の実施形態におけるコントローラゲイン設定方法を示す図である。 本発明の効果を検証するための1自由度系モデル図である。 図4において初期変位を与えた場合の変位応答及びゲイン応答を示す。 図4において変位外乱を与えた場合の変位応答及びゲイン応答を示す。 本発明の効果を検証するための磁気軸受試験装置の概略図である。 図7の磁気軸受試験装置をモデルとした解析結果である。 図7の磁気軸受試験装置で浮上試験した時の実験結果である。
符号の説明
1・・ 回転体、2a、2b、3a、3b・・ラジアル電磁石、4a、4b・・アキシアル電磁石、5a、5b、6a、6b・・ラジアル変位センサ、7・・アキシアル変位センサ、11・・磁気軸受制御部、12・・ラジアルゲイン設定部、13・・非線形ゼロパワー制御部

Claims (7)

  1. 回転体と、該回転体の半径方向及び中心軸方向を非接触支持する電磁石と、前記回転体の半径方向及び中心軸方向の変位量を検出する変位センサと、該変位センサからの変位信号に基づいて前記電磁石をフィードバック制御する磁気軸受制御部とから成る磁気軸受装置であって、
    前記磁気軸受制御部は、前記変位量を変数とした増減特性を有する関数によりコントローラゲインを設定することを特徴とする磁気軸受装置。
  2. 増減特性を有する関数は、連続関数であることを特徴とする請求項1記載の磁気軸受装置。
  3. 磁気軸受制御部の制御手法として、非線形ゼロパワー制御を用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の磁気軸受装置。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の磁気軸受装置を備えることを特徴とする回転機械。
  5. 回転体の半径方向及び中心軸方向を非接触支持する電磁石を、前記回転体の半径方向及
    び中心軸方向の変位量に基づいてフィードバック制御する方法であって、
    前記フィードバック制御におけるコントローラゲインを、前記変位量を変数とした増減特性を有する関数により設定することを特徴とする制御方法。
  6. 増減特性を有する関数は連続関数であることを特徴とする請求項5記載の制御方法。
  7. 制御手法として、非線形ゼロパワー制御を用いることを特徴とする請求項5または請求項6記載の制御方法。


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