JP2000334512A - 鋼板の制振装置 - Google Patents

鋼板の制振装置

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JP2000334512A JP11147298A JP14729899A JP2000334512A JP 2000334512 A JP2000334512 A JP 2000334512A JP 11147298 A JP11147298 A JP 11147298A JP 14729899 A JP14729899 A JP 14729899A JP 2000334512 A JP2000334512 A JP 2000334512A
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vibration damping
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哲行 木村
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恭次 村岸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制振が効かなくなったり、鋼板が発振するこ
とがなく、安定した制振が可能な制振装置を提供する。 【解決手段】 鋼板1の制振装置に、走行する鋼板の制
振を行うため、鋼板と交わる方向に磁力を作用させる電
磁石2A、2Bと、この電磁石と前記鋼板との距離を検
知するためのセンサ3A、3Bと、このセンサによって
検知された距離に基づいて、前記電磁石に流す励磁電流
を制御する制御装置5と、前記電磁石と鋼板との距離を
調整するためのアクチュエータ4A、4Bとを設け、前
記アクチュエータは、前記電磁石と鋼板とが特定の位置
関係となったことを条件として、前記電磁石と鋼板との
距離を調整するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製鉄設備の圧延ラ
イン、表面処理ライン等において、その走路面を走行す
る帯板状の鋼板の振動を制振する鋼板の制振装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、図14に示すような、走行する鋼
板1を挟んで、この鋼板1の表面側と裏面側とに対向配
置された電磁石2A、2Bによって、走行中の鋼板1の
振動を抑制する制振装置があった。
【0003】このような制振装置においては、例えば、
電磁石2A、2B内に、電磁石2A、2Bの磁極面から
鋼板1までの距離を検出するためのセンサ3A、3Bが
設けられていて、これらのセンサ3A、3Bが検出する
距離に基づいて、電磁石2A、2Bに流す励磁電流が制
御され、その結果、電磁石2A、2Bの吸引力が制御さ
れ、走行する鋼板1の振動が低減される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような制振装置
において、鋼板の種類や走行速度によっては、鋼板が反
ることによって、鋼板のパスラインが、鋼板の両面に設
けられた電磁石対のどちらかに偏る場合がある。この状
態で電磁石の制御を開始すると、制振装置は、鋼板の反
りを矯正しようとして、鋼板から離れている方の電磁石
に電流を多く流そうとする。しかし、鋼板が厚い場合等
には、きわめて大きな吸引力が必要とされるから、鋼板
から離れている方の電磁石には、この大きな吸引力を定
常的に発生させるべく、大電流を供給する必要がある。
このとき、電磁石を駆動するアンプの容量不足等によ
り、電磁石の励磁電流が飽和し、制振が効かなくなる場
合がある。
【0005】また、制振装置による制御を開始あるいは
終了する際に、制振装置を単純にON、OFFすると、
電磁石の励磁電流が急激に変化し、場合によっては鋼板
がハンチングを起こし、鋼板と電磁石の磁極面とが衝突
し、鋼板を傷つけてしまう可能性がある。
【0006】また、制御を開始する際に、鋼板の振動が
大きく、適正なギャップまで電磁石を近づけられない場
合には、制御を開始した後に、制御を行いながら電磁石
を鋼板に近づけることが考えられる。しかし、ギャップ
が広く、鋼板が、この鋼板の位置を検出するためのセン
サの検出範囲外にあり、このセンサが鋼板の位置を検出
できないとき、鋼板が発振する可能性がある。
【0007】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたもので、制振が効かなくなったり、鋼板が発振す
ることがなく、安定した制振が可能な制振装置を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、走行する鋼板の制振を行うため、鋼板と交わる方向
に磁力を作用させる電磁石と、この電磁石と前記鋼板と
の距離を検知するためのセンサと、このセンサによって
検知された距離に基づいて、前記電磁石に流す励磁電流
を制御する制御装置と、前記電磁石と鋼板との距離を調
整するためのアクチュエータとを有し、前記アクチュエ
ータは、前記電磁石と鋼板とが特定の位置関係となった
ことを条件として、前記電磁石と鋼板との距離を調整す
ることを特徴とする鋼板の制振装置である。
【0009】請求項2に記載の発明は、前記アクチュエ
ータは、前記電磁石と鋼板との距離が所定値より大きく
なったことを条件として、前記電磁石を鋼板に近づける
ことを特徴とする請求項1に記載の鋼板の制振装置であ
る。
【0010】請求項3に記載の発明は、前記センサによ
って検知された距離のデータから低周波成分または直流
成分を抽出するローパス手段をさらに有し、前記アクチ
ュエータは、前記ローパス手段が抽出した低周波成分ま
たは直流成分を相殺する方向に前記電磁石を動かすこと
を特徴とする請求項1に記載の鋼板の制振装置である。
【0011】請求項4に記載の発明は、前記電磁石は、
前記鋼板を挟んで対向する位置に対になって配置されて
おり、前記アクチュエータは、前記対になった電磁石の
相互の距離を変えずに、電磁石と鋼板との距離を調整す
ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
の鋼板の制振装置である。
【0012】請求項5に記載の発明は、前記制御装置
は、電磁石に流す励磁電流の制御を開始あるいは終了す
る際に、電磁石に流す定常電流をランプ関数的に増減さ
せることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
載の鋼板の制振装置である。
【0013】請求項6に記載の発明は、前記制御装置
は、電磁石に流す励磁電流の制御を開始あるいは終了す
る際に、電磁石に流す励磁電流の制御に用いるPIDゲ
インをランプ関数的に増減させることを特徴とする請求
項1ないし5のいずれかに記載の鋼板の制振装置であ
る。
【0014】請求項7に記載の発明は、前記制御装置
は、電磁石に流す励磁電流を制御するための積分手段を
有し、電磁石に流す励磁電流の制御を開始する際に、こ
の積分手段における積分値をリセットすることを特徴と
する請求項1ないし6のいずれかに記載の鋼板の制振装
置である。
【0015】請求項8に記載の発明は、前記制御装置
は、電磁石に流す励磁電流の制御を開始あるいは終了す
る際に、前記アクチュエータによって、前記電磁石と鋼
板との距離を調整させることを特徴とする請求項1ない
し7のいずれかに記載の鋼板の制振装置である。
【0016】請求項9に記載の発明は、前記アクチュエ
ータは、電磁石を鋼板の幅方向に移動させることができ
ることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載
の鋼板の制振装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態の構成を図1
に示す。鋼板1は、図の下から上に向かって走行する。
この図には、鋼板1を側面から見た図が示されている。
走行する鋼板1の表面側には電磁石2Aが設けられ、裏
面側には電磁石2Bが設けられている。電磁石2Aと2
Bは、鋼板1を挟んで対向する位置に設けられている。
電磁石2A内には、前記鋼板1までの距離を検出するた
めのセンサ3Aが設けられ、電磁石2B内には、やはり
距離を検出するためのセンサ3Bが設けられている。セ
ンサ3Aの検出面は、電磁石2Aの磁極面と同一面上と
なっており、センサ3Bの検出面は、電磁石2Bの磁極
面と同一面上となっている。センサ3Aと3Bも、鋼板
1を挟んで対向する位置に設けられている。電磁石2A
は、電磁石移動アクチュエータ4Aに載せられ、電磁石
2Bは、電磁石移動アクチュエータ4Bに載せられてい
て、それぞれの電磁石から鋼板1までの距離を調整する
ことが可能となっている。
【0018】センサ3Aおよび3Bの出力は、コントロ
ーラ5に入力されている。コントローラ5には、シーケ
ンサ10の出力も入力されている。コントローラ5の出
力は、アンプ6Aおよび6Bに入力され、アンプ6Aの
出力は、電磁石2Aに入力され、アンプ6Bの出力は、
電磁石2Bに入力されている。
【0019】さらに、コントローラ5の出力は、ローパ
ス回路7Aおよび7Bに入力され、これらの回路の出力
は、比較器8に入力されている。比較器8の出力は、上
位コントローラ9に入力され、上位コントローラ9の出
力は、電磁石移動アクチュエータ4Aおよび4Bに入力
されている。
【0020】次に本実施形態の動作を説明する。センサ
3Aは、このセンサ3Aの検出面と鋼板1の表面との距
離dAを検出し、検出結果をコントローラ5に伝達す
る。同様にセンサ3Bは、このセンサ3Bの検出面と鋼
板1の裏面との距離dBを検出し、検出結果をコントロ
ーラ5に伝達する。コントローラ5は、これらの距離情
報に基づいて、アンプ6Aおよび6Bを制御するための
制御信号を出力する。
【0021】アンプ6Aは、電磁石2Aに励磁電流IA
を供給し、アンプ6Bは、電磁石2Bに励磁電流IB
供給する。このとき、コントローラ5は、dA<dBであ
ればIA<IBとなり、dA>dBであればIA>IBとなる
ようにアンプ6Aおよび6Bを制御する。このような制
御によって、鋼板1は、常に、電磁石2Aと2Bの磁極
面の中間位置に引き戻される。
【0022】コントローラ5は、アンプ6Aおよび6B
を制御するための制御信号と同一の制御信号を、それぞ
れローパス回路7Aおよび7Bに出力する。ローパス回
路7Aおよび7Bは、入力された制御信号の低周波成分
のみを通過させる。これらの低周波成分が比較器8で比
較され、比較結果が上位コントローラ9に伝達される。
上位コントローラ9は、前記比較結果に基づいて、電磁
石移動アクチュエータ4Aおよび4Bを駆動し、電磁石
2Aおよび2Bを移動させる。
【0023】このような動作によって、鋼板1が、常
に、電磁石2Aあるいは2Bのどちらかに近い位置を走
行した場合に、電磁石2Aあるいは2Bが、電磁石移動
アクチュエータ4Aあるいは4Bによって移動させら
れ、相対的に、鋼板1が、電磁石2Aおよび2Bの磁極
面の中間位置にくるように制御される。
【0024】電磁石の移動方法は、A側、B側それぞれ
独立に移動させる方法と、A側およびB側を同時に並行
移動させる方法とが考えられる。
【0025】また、図2のように、鋼板1の幅方向に電
磁石が並べて取り付けられている場合には、これらの電
磁石を同時に移動させる。
【0026】以上により、制振装置がOFFの状態で、
図3ののように、鋼板1がB側に寄っていた場合に、
制振装置をONし、鋼板1の位置制御を開始すると、図
3ののように、電磁石2Aおよび2Bの作用により、
鋼板1を中央にもっていこうとする力が働く。しかし、
鋼板1の板厚が厚い場合等で、電磁石2Aの吸引力が足
りないと、電磁石2Aに多量の励磁電流が流れ、電磁石
2Bにはほとんど電流が流れなくなり、制振が働かなく
なる。
【0027】このとき、図3ののように、電磁石移動
アクチュエータ4Aが動作して、電磁石2Aを鋼板1に
近づけると、電磁石2Aの吸引力が増加し、安定した制
振が復活する。また、電磁石2Aおよび2Bを同時に、
電磁石2Aと2Bの間隔を変えずに、図の左方向に平行
移動させても、同様の効果が得られる。この場合、1個
の電磁石移動アクチュエータで電磁石2Aおよび2Bを
移動させるように構成し、構成を簡単にすることもでき
る。
【0028】次に、本実施形態の電気的制御について説
明する。図4は、本実施形態の電気系制御ループの構成
のみを抜き出したものである。
【0029】図5は、コントローラ5内の詳細な構成図
である。前記センサ3A、3Bによって検出された、鋼
板1の位置を示すセンサ信号と、位置指令手段11から
の出力とが、差分検出手段12に入力され、この差分検
出手段12の出力は、PID制御手段13に入力されて
いる。PID制御手段13には、さらに、シーケンサ1
0が出力するゲイン指令信号および積分リセット信号が
入力されている。
【0030】PID制御手段13の出力は、加算手段1
4Aおよび14Bに入力されている。加算手段14Aお
よび14Bには、シーケンサ10が出力する定常電流指
令信号も入力されている。加算手段14Aの出力は、電
流制御手段15Aに入力され、加算手段14Bの出力
は、電流制御手段15Bに入力されている。電流制御手
段15Aの出力は、前記アンプ6Aに入力され、電流制
御手段15Bの出力は、前記アンプ6Bに入力されてい
る。
【0031】次に、コントローラ5内の動作を説明す
る。鋼板1の位置を示すセンサ信号と、位置指令手段1
1が出力する位置指令信号との差分が、差分検出手段1
2で算出され、算出された差分値が、PID制御手段1
3に送られる。PID制御手段13は、入力された差分
値に応じた制御信号を出力する。この制御信号と、シー
ケンサ10が出力する定常電流指令信号とが、加算手段
14Aおよび14Bで加算される。これらの加算値が、
それぞれ電流制御手段15Aおよび15Bに入力され、
電流制御手段15Aおよび15Bは、入力された加算値
に応じたパワー指令信号をアンプ6Aおよび6Bに送
る。
【0032】シーケンサ10は、制振装置の起動時に、
電磁石2Aおよび2Bに流す定常電流が、図6に示すよ
うに、ランプ関数的に立ち上がるような定常電流指令信
号を出力する。このとき、電磁石2Aおよび2Bの定常
電流は、同時に立ち上げられる。また、制振装置の停止
時も同様に、A側とB側とが同時に、ランプ関数的に立
ち下げられる。
【0033】次に、前記PID制御手段13内部の詳細
な構成を図7を参照して説明する。前記差分検出手段1
2が出力する差分値と、シーケンサ10が出力するゲイ
ン指令信号とが、ゲイン決定手段16に入力され、この
ゲイン決定手段16の出力は、比例制御手段17、積分
制御手段18、微分制御手段19に入力されている。積
分制御手段18には、前記シーケンサ10が出力する積
分リセット信号が入力されている。比例制御手段17、
積分制御手段18、微分制御手段19の出力は、加算手
段20に入力され、この加算手段20の出力は、前記加
算手段14Aおよび14Bに入力されている。
【0034】次に、PID制御手段13内部の動作を説
明する。前記定常電流と同様に、図8に示すように、制
振装置のON、OFF時に、PID制御手段13におけ
るゲインKがランプ関数的に変化させられるようなゲイ
ン指令信号が、シーケンサ10からゲイン決定手段16
に送られる。このゲイン決定手段16で決定されたゲイ
ンによって、前記比例制御手段17、積分制御手段1
8、微分制御手段19は電磁石の励磁電流の制御を行
う。
【0035】次に、前記積分制御手段18内部の詳細な
構成を図9を参照して説明する。前記積分制御手段18
は、図9に示す積分アナログ回路を有する。この積分ア
ナログ回路は、アンプ21、抵抗22、コンデンサ2
3、このコンデンサ23の両端に接続されたスイッチ2
4を有する。
【0036】次に、積分制御手段18内部の動作を説明
する。スイッチ24は、前記シーケンサ10から送られ
る積分リセット信号によってON、OFFされる。すな
わち、スイッチ24は、通常はOFFしているが、積分
リセット信号が送られてくるとONし、コンデンサ23
の両端を短絡し、積分回路をリセットする。
【0037】制振装置の起動時に、シーケンサ10から
積分リセット信号が送られ、スイッチ24がONされ、
積分回路がリセットされる。また、前記ゲイン、定常電
流が適正値に達したところで、再び積分リセット信号が
送られ、積分回路がリセットされる。
【0038】以上のように、制御を開始あるいは停止す
る際に、ゲイン、定常電流をランプ関数的に変化させ
る、あるいは、積分回路の積分値をリセットすることに
よって、電磁石の励磁電流が急激に変化することを防止
し、例えば、図10(a)に示すような、制御起動時の
鋼板のハンチングをなくし、図10(b)に示すような
安定した起動を可能にする。
【0039】次に、電磁石を鋼板に近づけながら電気的
制御を起動させる動作を説明する。制振装置の起動時
に、電磁石を、既定の初期位置から適正ギャップ位置ま
で移動させるが、この移動時間に応じて、ソフトスター
トの時定数、具体的には定常電流、ゲインをランプ関数
的に増加させる際の増加率(傾き)を設定する。
【0040】図11は、制振装置の構成から、上記の動
作に用いられる構成のみを抜き出した概略構成図であ
る。コントローラ5が発する駆動指令信号によって、電
磁石移動アクチュエータ4Aおよび4Bが動作し、電磁
石2Aおよび2Bを鋼板1に近づける。これと同時に、
コントローラ5は、アンプ6A、6Bを介して電磁石3
A、3Bに供給する励磁電流のうちの定常電流、および
電磁石2A、2Bに供給する励磁電流を制御する際のゲ
インを徐々に増加させる。
【0041】制振装置を起動させると、対向する電磁石
2A、2Bが、電磁石移動アクチュエータ4A、4Bに
よって同時に鋼板1に近づく方向に移動させられ、図1
2(a)に示すように、電磁石間が既定の間隔Xになっ
たところで、前記ゲインおよび定常電流のソフトスター
トが開始され、図12(b)に示すように、電磁石間が
適正ギャップに達した時点で、ソフトスタート動作が終
了し、制振装置は定常状態に移行する。
【0042】なお、図13(a)(b)に示すように、
あらかじめ、電磁石間が適正ギャップに達した時点でゲ
インおよび定常電流が適正値になるように、ソフトスタ
ートの時定数、すなわち図13(b)の傾きが設定され
る。制振装置を停止させる場合も同様に、ソフトストッ
プさせながら、電磁石を鋼板から引き離す。
【0043】なお、上記実施形態の構成の、例えば積分
回路は、アナログ回路を用いているが、これをデジタル
回路あるいはソフトウェアで実現することも可能であ
る。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、鋼板からの距離が定常
的に遠く、電流の定常成分の大きい方の電磁石を鋼板に
近づけるので、この電磁石の定常電流を減らし、この電
磁石の負担を軽くすることができ、安定した制振が可能
になる。
【0045】また、電磁石と鋼板との距離が所定値より
大きくなったことを条件として、電磁石を鋼板に近づけ
ると、電磁石の定常電流を減らし、この電磁石の負担を
軽くすることができ、安定した制振が可能になる。ま
た、ローパス手段が抽出した低周波成分または直流成分
を相殺する方向に電磁石を動かすと、電磁石の定常電流
を減らし、この電磁石の負担を軽くすることができ、安
定した制振が可能になる。
【0046】また、対になった電磁石の相互の距離を変
えずに、電磁石と鋼板との距離を調整すると、適正な電
磁石間距離を変えずに、電磁石の定常電流を減らし、こ
の電磁石の負担を軽くすることができ、安定した制振が
可能になる。
【0047】また、制御のON、OFF時に、ゲイン、
定常電流をランプ関数的に変化させることによって、急
激な励磁電流の変化をなくし、鋼板のハンチングを防止
することができる。また、制御のON、OFF時に、積
分手段における積分値をリセットすることによって、積
分における、定常位置からの偏差の値を0にすることが
できるので、急激な励磁電流の変化をなくし、鋼板のハ
ンチングを防止することができる。
【0048】また、電気的な制御をソフトスタートさせ
ながら、電磁石を鋼板に近づけることによって、スムー
ズな制振動作の起動ができ、また、電気的な制御をソフ
トストップさせながら、電磁石を鋼板から遠ざけること
によって、スムーズな制振動作の停止ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である制振装置の概略構
成図。
【図2】 電磁石対が複数設けられた例を示す図。
【図3】 本発明の一実施形態である制振装置の動作を
説明するための図。
【図4】 制振装置の電気的制御ループを示す図。
【図5】 コントローラの内部構成図。
【図6】 定常電流の変化を示す図。
【図7】 PID制御手段の内部構成図。
【図8】 ゲインの変化を示す図。
【図9】 積分制御手段内の積分アナログ回路の構成
図。
【図10】 鋼板のハンチングを説明するための図。
【図11】 機械的制御と電気的制御に用いられる構成
を示す図。
【図12】 ソフトスタートにおける電磁石の位置を示
す図。
【図13】 ソフトスタートにおけるゲイン、定常電流
の変化を示す図。
【図14】 従来の制振装置の構成図。
【符号の説明】
1 鋼板 2A、2B 電磁石 3A、3B センサ 4A、4B 電磁石移動アクチュエータ(アクチュエー
タ) 5 コントローラ(制御装置) 6A、6B アンプ 7A、7B ローパス回路 8 比較器 9 上位コントローラ 10 シーケンサ 11 位置指令手段 12 差分検出手段 13 PID制御手段 14A、14B 加算
手段 15A、15B 電流制御手段 16 ゲイン決定手段 17 比例制御手段 18 積分制御手段 19 微分制御手段 20 加算手段 21 アンプ 22 抵抗 23 コンデンサ 24 スイッチ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する鋼板の制振を行うため、鋼板と
    交わる方向に磁力を作用させる電磁石と、 この電磁石と前記鋼板との距離を検知するためのセンサ
    と、 このセンサによって検知された距離に基づいて、前記電
    磁石に流す励磁電流を制御する制御装置と、 前記電磁石と鋼板との距離を調整するためのアクチュエ
    ータとを有し、 前記アクチュエータは、前記電磁石と鋼板とが特定の位
    置関係となったことを条件として、前記電磁石と鋼板と
    の距離を調整することを特徴とする鋼板の制振装置。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータは、前記電磁石と鋼
    板との距離が所定値より大きくなったことを条件とし
    て、前記電磁石を鋼板に近づけることを特徴とする請求
    項1に記載の鋼板の制振装置。
  3. 【請求項3】 前記センサによって検知された距離のデ
    ータから低周波成分または直流成分を抽出するローパス
    手段をさらに有し、 前記アクチュエータは、前記ローパス手段が抽出した低
    周波成分または直流成分を相殺する方向に前記電磁石を
    動かすことを特徴とする請求項1に記載の鋼板の制振装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電磁石は、前記鋼板を挟んで対向す
    る位置に対になって配置されており、 前記アクチュエータは、前記対になった電磁石の相互の
    距離を変えずに、電磁石と鋼板との距離を調整すること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の鋼板
    の制振装置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置は、電磁石に流す励磁電流
    の制御を開始あるいは終了する際に、電磁石に流す定常
    電流をランプ関数的に増減させることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかに記載の鋼板の制振装置。
  6. 【請求項6】 前記制御装置は、電磁石に流す励磁電流
    の制御を開始あるいは終了する際に、電磁石に流す励磁
    電流の制御に用いるPIDゲインをランプ関数的に増減
    させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載の鋼板の制振装置。
  7. 【請求項7】 前記制御装置は、電磁石に流す励磁電流
    を制御するための積分手段を有し、電磁石に流す励磁電
    流の制御を開始する際に、この積分手段における積分値
    をリセットすることを特徴とする請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の鋼板の制振装置。
  8. 【請求項8】 前記制御装置は、電磁石に流す励磁電流
    の制御を開始あるいは終了する際に、前記アクチュエー
    タによって、前記電磁石と鋼板との距離を調整させるこ
    とを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の鋼
    板の制振装置。
  9. 【請求項9】 前記アクチュエータは、電磁石を鋼板の
    幅方向に移動させることができることを特徴とする請求
    項1ないし8のいずれかに記載の鋼板の制振装置。
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