JPH1019042A - 磁気軸受装置 - Google Patents

磁気軸受装置

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JPH1019042A
JPH1019042A JP8169674A JP16967496A JPH1019042A JP H1019042 A JPH1019042 A JP H1019042A JP 8169674 A JP8169674 A JP 8169674A JP 16967496 A JP16967496 A JP 16967496A JP H1019042 A JPH1019042 A JP H1019042A
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JP
Japan
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speed
rotary shaft
magnetic bearing
rotating shaft
displacement
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JP8169674A
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English (en)
Inventor
Junichiro Ozaki
純一郎 小崎
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/44Centrifugal pumps
    • F16C2360/45Turbo-molecular pumps

Landscapes

  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転軸の静止浮上状態から定格回転状態まで
の加速時および定格回転状態から静止浮上状態までの減
速時において、回転軸の危険速度近傍での過大ふれ回り
による回転軸とステータ側との接触を防止する。 【解決手段】 回転軸の半径方向の少なくとも2軸にお
いて、回転軸を半径方向に支持する各一対の電磁石M
と、回転軸の半径方向の変位を検出する変位センサSと
を設け、変位センサSからの変位信号に基づいて電磁石
Mへの供給電流をフィードバック制御する磁気軸受制御
部3を備え、磁気軸受制御回路は少なくとも回転軸の危
険速度においてフィードバックゲインKを増大すること
によって、過大なふれ回りが生じる危険速度の速度域に
おいて過大なふれ回りを避けて加減速を行い、回転軸の
静止浮上状態から定格回転状態までの加速時および定格
回転状態から静止浮上状態までの減速時において、回転
軸の危険速度近傍での過大ふれ回りによる回転軸とステ
ータ側との接触を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気軸受装置に関
し、特にターボ分子ポンプや工作機械等に使用する高速
回転機器に用いる磁気軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ターボ分子ポンプをはじめとする真空ポ
ンプ等の高速回転機器では、良好な真空を得るためにオ
イルフリーであることが要求される。また、工作機械等
における高速回転機器では、接触による減速や摩擦熱が
少ないことが要求される。このような要求から、従来の
油潤滑を利用した軸受に代えて磁気軸受装置が開発され
ている。磁気軸受装置は回転軸等の被支持体を真空空間
に完全に非接触で磁気浮上させて回転させるため、高速
回転機器に適した軸受とすることができる。
【0003】磁気軸受装置は、回転軸を半径方向に支持
するために、回転軸の半径方向に電磁石を備えてラジア
ル磁気軸受とし、この電磁石とほぼ同位置に回転軸の状
態を検出する変位センサを設置してフィードバック制御
系を構成し、各電磁石に流れる電流を調節して電磁石の
吸引力を調節し、回転軸を中心位置に支持している。
【0004】このフィードバック制御系として拡大最適
レギュレータ系が知られており、比例,微分,積分要素
によるPID制御を行うことによって、定常外乱に対す
る定常偏差を減衰させている。
【0005】図5は、従来の磁気軸受における磁気軸受
装置の制御系を説明するブロック図である。なお、図5
に示す制御系は回転軸の半径方向の変位の制御を行う制
御系のみを示している。図5の制御系は、回転軸の半径
方向の変位を検出する4つの変位センサ2(Sxf,Sx
r,Syf,Syr)から検出される変位変動量をPID制
御部3で制御し、励磁アンプ4を介して回転軸の半径方
向に設けた電磁石5(Mxfn,Mxfp,Mxrn,Mxrp,Myfn,
Myfp,Myrn,Myrp,)を駆動する制御系である。
【0006】一対の電磁石5は、回転軸を挟んで対向し
て配置されており、各電磁石5に前記PID制御により
定められる励磁電流を励磁アンプ4を介して流すことに
よって、対向する電磁石5どうしで回転軸を吸引しあ
い、回転軸を適当な位置に制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】回転軸は、剛体ロータ
として振動する場合には、2つの固有振動モードを備え
ている。図6は剛体ロータの固有振動モードを説明する
ための図である。図6(a)は剛体ロータの軸が円筒状
の軌跡を描くシリンドリカルモードと呼ばれる固有振動
モードであり、図6(b)は剛体ロータの軸が円錐状の
軌跡を描くコニカルモードと呼ばれる固有振動モードで
ある。一般に、回転軸は、回転軸の重心,電磁石,およ
び変位センサの位置関係により上記2つの固有振動モー
ドが混合したモードで振動する。
【0008】前記2つの固有振動モードの混合により、
剛体ロータはある周波数で共振を起こす。このときの共
振周波数は危険速度と呼ばれている。図7は剛体ロータ
の振動周波数に対する剛性の関係を示す周波数応答であ
り、剛体ロータは図中のA,Bに示す危険速度の周波数
で共振を起こし、半径方向の外力に対する半径方向の振
幅が大きくなる。なお、図7の縦軸は1/剛性(=半径
方向変位r/半径方向外力f)を示している。
【0009】回転軸を停止浮上状態から高速回転に回転
数を上昇させる場合、回転数と単調増加の関係にある回
転軸が有している不釣り合いによる不釣り合い力や回転
駆動部から印加される回転磁力によって回転軸は振動
し、該回転軸の振動は低周波数から前記した危険速度
A,Bの近傍(図7中の領域C)を通過して高周波数に
到達する。なお、回転軸の回転数が上昇するに従って大
きくなるジャイロ効果による共振点の分岐を、説明を簡
単にするため無視している。回転軸の振動が図中Cの危
険速度の近傍を通過するとき、回転軸の半径方向の変位
rは過大となり、場合によっては回転軸が磁気軸受装置
のステータ側に接触する。通常、ステータ側には保護ベ
アリングで設けられており、危険速度の近傍において回
転軸は保護ベアリングに強く押され、回転軸に応力が加
わったり、磁気軸受装置に振動が発生したり、接触によ
りダストが発生したり、保護ベアリングが破損したりあ
るいは焼き付くといった問題が発生する。
【0010】そこで、本発明は前記した従来の磁気軸受
装置の問題点を解決し、回転軸の静止浮上状態から定格
回転状態までの加速時、および定格回転状態から静止浮
上状態までの減速時において、剛体ロータの危険速度近
傍での過大ふれ回りによる回転軸とステータ側との接触
を防止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気軸受装置
は、回転軸の半径方向の少なくとも2軸において、回転
軸を半径方向に支持する各一対の電磁石と、回転軸の半
径方向の変位を検出する変位センサとを設け、変位セン
サからの変位信号に基づいて電磁石への供給電流をフィ
ードバック制御する磁気軸受制御部を備え、磁気軸受制
御回路は少なくとも回転軸の危険速度においてフィード
バックゲインを増大することによって、回転軸の静止浮
上状態から定格回転状態までの加速時において、剛体ロ
ータの危険速度近傍での過大ふれ回りによる回転軸とス
テータ側との接触を防止する。
【0012】本発明の磁気軸受制御部は、定格回転数に
おける通常運転時には、変位センサによって検出した回
転軸の変位量と目標値との偏差を求め、偏差量にもとづ
いて励磁アンプに制御信号を送って電磁石の吸引力を調
節し、回転軸を所定位置にする。磁気軸受制御回路は、
回転軸が静止した状態で電磁石に電流を供給し、磁気浮
上によって回転軸を支持する。そして、磁気浮上させた
状態のままで、回転軸を回転駆動して静止状態から定格
回転状態まで加速する。この加速の間、磁気軸受制御回
路は、変位センサによって回転軸の半径方向の変位を検
出し、該変位センサの変位信号をフィードバックし、フ
ィードバックゲインを乗じて得た制御信号によって電磁
石への供給電流の制御を行う。
【0013】このとき、磁気軸受制御回路は、回転軸の
回転数を検出し、その回転数が回転軸を剛体ロータとし
た場合の危険速度の振動周波数に対応した回転数近傍域
に達したとき、前記フィードバックゲインを増大する。
一般に、剛体ロータの剛性(=半径方向の変位r/半径
方向の外力f)の振動周波数特性は、図4に示すように
フィードバック制御系のフィードバックゲインにより変
化し、フィードバックゲインを大(図4中の破線で示す
特性)とすると低速域の剛性が高くなり(r/fが小さ
くなり)、危険速度が高速域へシフトする。ここで、回
転軸の回転数が上昇するに従って大きくなるジャイロ効
果による共振点の分岐を、説明を簡単にするため無視し
ている。なお、危険速度の振動周波数に対応した回転数
近傍域は、少なくとも危険速度の振動周波数に対応した
回転数を含んだ該回転数の前後の速度域であり、少なく
とも回転軸とステータとが接触する回転数を含む速度域
である。
【0014】そこで、本発明の磁気軸受装置は、回転軸
の少なくとも危険速度においてフィードバックゲインを
増大させることによって、過大なふれ回りが生じる危険
速度の速度域を避けて加速を行い、これによって回転軸
の過大ふれ回りの発生を防止し、回転軸とステータとの
接触を防止する。
【0015】本発明の第1の実施態様は、磁気軸受制御
装置は大小2つのフィードバックゲインを選択可能と
し、回転軸の危険速度の近傍域の回転速度において大き
なフィードバックゲインを選択し、その他の回転速度で
は小さなフィードバックゲインを選択するものであり、
これによって少なくとも危険速度においてフィードバッ
クゲインを増大させることができる。
【0016】また、本発明の第2の実施態様は、磁気軸
受制御装置は大小2つのフィードバックゲインを選択可
能とし、低速域から回転軸の危険速度の近傍域の上限ま
での回転速度では大きなフィードバックゲインを選択
し、回転軸の危険速度の近傍域の上限を超えた回転速度
では小さなフィードバックゲインを選択するものであ
り、これによって少なくとも危険速度においてフィード
バックゲインを増大させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。はじめに、磁気軸受の構
成について5自由度制御形磁気軸受を用いて説明する。
図2は、本発明の磁気軸受装置の一実施例を適応する5
自由度制御形磁気軸受の概略構造図である。図2に示す
磁気軸受は、回転軸回りの自由度を除く5自由度の運動
を能動的に制御する5軸制御形磁気軸受であり、回転軸
Rの重心Gを原点とし、Z軸を回転軸RとするX,Y,
Z座標を示しており、重心の並進運動について3つの自
由度,重心回りの回転運動について2つの自由度の合計
5つの自由度を有している。
【0018】この5軸制御形磁気軸受は、回転体の半径
方向に8個の電磁石(Mxfp ,Mxfn ,Mxrp ,Mxrn
,Myfp ,Myfn ,Myrp ,Myrn )を備え、これに
よってラジアル磁気軸受を構成している。なお、ここ
で、Mは電磁石を示し、添字xはX座標軸方向を,添字
yはY座標軸方向を,添字fは重心Gに対して回転軸R
の一方の側を,添字rは重心Gに対して回転軸Rの他方
の側を,添字pは座標軸の正方向を,添字nは座標軸の
負方向を示している。したがって、重心Gに対して回転
軸Rの一方の側において、電磁石Mxfp と電磁石Mxfn
は回転軸Rを挟んでX軸方向に対向して配置され、ま
た、電磁石Myfp と電磁石Myfn は回転軸Rを挟んでY
軸方向に対向して配置されている。また、電磁石Mxrp
,Mxrn ,Myrp ,Myrn についても、重心Gに対し
て回転軸Rの他方の側において同様に配置されている。
また、5軸制御形磁気軸受は、回転軸Rの軸方向に2個
の電磁石(Mzp,Mzn)を備え、これによってアキシャ
ル磁気軸受を構成している。なお、添字zはZ座標軸方
向を示している。
【0019】また、5軸制御形磁気軸受は、これら電磁
石とほぼ同位置に回転軸Rの位置を検出する変位センサ
(Sxf,Syf,Sxr,Syr,Sz )を備え、変位センサ
(Sxf,Syf,Sxr,Syr)は回転軸Rの半径方向の変
位を検出する。なお、変位センサSの添字は電磁石で用
いた添字を同様である。
【0020】上記電磁石Mと変位センサSはフィードバ
ック制御系を構成し、変位センサSで検出した変位を用
いて各電磁石Mに流れる電流を調節して電磁石Mの吸引
力を調節し、これによって回転軸Rが中心位置となるよ
う制御を行なっている。また、回転軸Rは回転軸に取り
付けられたモータmによって駆動される。
【0021】次に、本発明の実施の形態の構成例につい
て、図1の本発明の磁気軸受装置の一実施形態を説明す
る概略ブロック図を用いて説明する。なお、図1に示す
磁気軸受装置1の制御系は回転軸の半径方向の変位の制
御を行う制御系のみを示している。図1の制御系は、回
転軸の半径方向の変位を検出する4つの変位センサ2
(Sxf,Sxr,Syf,Syr)から検出される変位変動量
を磁気軸受制御部3で制御し、励磁アンプ4を介して回
転軸の半径方向に設けた電磁石5(Mxfn,Mxfp,Mxrn,
Mxrp,Myfn,Myfp,Myrn,Myrp,)に電流を供給して磁
気軸受の制御を行う系を構成している。また、前記図1
に示したように、一対の電磁石5は回転軸を挟んで対向
して配置されており、各電磁石5に磁気軸受制御部3で
定められる励磁電流を励磁アンプ4を介して流すことに
よって、対向する電磁石5どうしで回転軸を吸引しあ
い、回転軸を適当な位置に制御している。
【0022】磁気軸受制御部3は、PID制御を行うP
ID制御部31とゲイン切換部32とを備え、PID制
御部31は変位センサ2からの変位をフィードバック
し、比例,微分,積分要素によるPID制御を行う。ゲ
イン切換部32は、PID制御して得られた制御信号に
所定のフィードバックゲインKを乗じた値を励磁アンプ
4に供給して供給電流を生成する。ゲイン切換部32
は、一対の電磁石に対して大きさの異なる2つのフィー
ドバックゲイン(例えば、一対の電磁石Mxfに対して大
きなフィードバックゲインKxfL と小さなフィードバッ
クゲインKxfS )を選択可能としている。磁気軸受装置
1は、回転軸Rの回転数を検出する回転軸回転数検出手
段6を備え、ゲイン切換部32は該回転軸回転数検出手
段6が検出した回転数に基づいて2つのフィードバック
ゲインからいずれか一方のフィードバックゲインを選択
して切り換え、切り換えたフィードバックゲインを用い
て制御を行う。
【0023】次に、図1および図3を用いて本発明の磁
気軸受装置の2つの動作制御例について説明する。図3
は回転軸を剛体ロータとしたときの振動周波数に対する
剛性の特性図である。なお、図3では、剛性を半径方向
変位rに対する半径方向外力fで表し、縦軸には剛性の
逆数(1/剛性)で示している。また、図3においては
回転軸の回転数が上昇するに従って大きくなるジャイロ
効果による共振点の分岐を、説明を簡単にするため無視
している。
【0024】図3(a)は磁気軸受装置の第1の動作例
による剛性の周波数特性である。図3(a)において、
小さなフィードバックゲインを用い、回転軸を停止浮上
状態から高速回転に向けて回転数を上昇させると、図中
の一点鎖線に示すように、剛体ロータの振動周波数は低
周波数から危険速度A,Bの近傍の速度域Cを通過して
高周波数に到達する。このとき、第1の動作例では、磁
気軸受装置1中のゲイン切換部32は、回転軸回転数検
出手段6で検出した回転数が危険速度の近傍の速度域C
に達するまでは小さなフィードバックゲインを選択し、
検出した回転数が危険速度の近傍の速度域C内では大き
なフィードバックゲインを選択し、検出した回転数が危
険速度の近傍の速度域Cを通過した後は再び小さなフィ
ードバックゲインを選択する。
【0025】このフィードバックゲインの切り換えによ
って、回転軸の剛性の周波数特性は図3(a)中の実線
で示す特性となる。この周波数特性によれば、小さなフ
ィードバックゲインで生ずる危険速度の近傍の速度域C
でフィードバックゲインを大きくすることよって、過大
ふれ回りを避けることができる。さらに、危険速度の近
傍の速度域Cの上限Dを超えた周波数において、再びフ
ィードバックゲインを小さくすることによって、大きな
フィードバックゲインにより高周波数側にシフトした危
険速度についても避けることができる。
【0026】図3(b)は磁気軸受装置の第2の動作例
による剛性の周波数特性である。図3(b)において、
大きなフィードバックゲインを用い、回転軸を停止浮上
状態から高速回転に向けて回転数を上昇させると、小さ
なフィードバックゲインによる危険速度の速度域Cの上
限D、あるいは大きなフィードバックゲインの危険速度
の速度域の下限Dに到達する。このとき、第2の動作例
では、磁気軸受装置1中のゲイン切換部32は、回転軸
回転数検出手段6で検出した回転数が小さなフィードバ
ックゲインによる危険速度の速度域Cを通過して上限D
に達するまで、あるいは大きなフィードバックゲインに
よる危険速度の速度域の下限Dに達するまでは大きなフ
ィードバックゲインを選択し、検出した回転数が前記上
限D(あるいは下限D)を通過した後は小さなフィード
バックゲインを選択する。
【0027】このフィードバックゲインの切り換えによ
って、回転軸の剛性の周波数特性は図3(b)中の実線
で示す特性となる。この周波数特性によれば、小さなフ
ィードバックゲインで生ずる危険速度の近傍の速度域C
でフィードバックゲインを大きくすることよって、過大
ふれ回りを避けることができる。さらに、危険速度の速
度域Cの上限D(あるいは下限D)を超えた周波数にお
いて、フィードバックゲインを小さくすることによっ
て、大きなフィードバックゲインにより高周波数側にシ
フトした危険速度についても避けることができる。
【0028】したがって、本発明の磁気軸受装置によれ
ば、上記2つのいずれの動作によっても、大小のフィー
ドバックゲインによる2つの危険速度の近傍の速度域を
共に避けることができ、危険速度での過大ふれ回りによ
る回転軸とステータ側との接触を防止することができ
る。
【0029】なお、危険速度の近傍の速度域は、少なく
とも危険速度の振動周波数の前後の速度域であり、少な
くとも回転軸とステータとが接触する周波数を含む速度
域であり、接触しないような許容範囲に応じて設定する
ことができる。
【0030】なお、ゲイン切換部32は、半径方向の4
軸のうち少なくとも2軸のフィードバックゲインを切り
換えることによって本発明の目的を達成することができ
る。
【0031】また、なお、図3(a),(b)では、2
つの大きさの異なるフィードバックゲインによる危険速
度の速度域の上限と下限を、2つのフィードバックゲイ
ンによる周波数特性の交点により一致して設定している
が、各フィードバックゲインによる周波数特性に応じて
別個に設定することもできる。この場合のフィードバッ
クゲインの選択は、少なくとも各フィードバックゲイン
による危険速度を避けるように行うことによって、本発
明の目的を達成することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、回転軸の静止浮上
状態から定格回転状態までの加速時、あるいは定格回転
状態から静止浮上状態までの減速時において、剛体ロー
タの危険速度付近での過大ふれ回りによる回転軸とステ
ータ側との接触を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気軸受装置の一実施形態を説明する
概略ブロック図である。
【図2】本発明の磁気軸受装置の一実施例を適応する5
自由度制御形磁気軸受の概略構造図である。
【図3】回転軸を剛体ロータとしたときの振動周波数に
対する剛性の特性図である。
【図4】剛体ロータの剛性の振動周波数特性を示す図で
ある。
【図5】従来の磁気軸受における磁気軸受装置の制御系
を説明するブロック図である。
【図6】剛体ロータの固有振動モードを説明するための
図である。
【図7】剛体ロータの振動周波数に対する剛性の関係を
示す周波数応答である。
【符号の説明】
1,10…磁気軸受装置、2…変位センサ、3…磁気軸
受制御部、4…励磁アンプ、5…電磁石、6…回転軸回
転数検出手段、31…PID制御部、32…ゲイン切換
部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の半径方向の少なくとも2軸にお
    いて、回転軸を半径方向に支持する各一対の電磁石と、
    回転軸の半径方向の変位を検出する変位センサとを設
    け、前記変位センサからの変位信号に基づいて電磁石へ
    の供給電流をフィードバック制御する磁気軸受制御部を
    備え、前記磁気軸受制御回路は少なくとも回転軸の危険
    速度においてフィードバックゲインを増大することを特
    徴とする磁気軸受装置。
JP8169674A 1996-06-28 1996-06-28 磁気軸受装置 Pending JPH1019042A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113864334A (zh) * 2021-09-24 2021-12-31 浙江翰翔科技有限公司 一种含有电磁装置和动态气浮轴颈轴承的转子装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113864334A (zh) * 2021-09-24 2021-12-31 浙江翰翔科技有限公司 一种含有电磁装置和动态气浮轴颈轴承的转子装置

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