JP2006144776A - 内燃機関の過給圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の過給圧制御手段の間の干渉を防ぎつつ、複数の過給圧制御手段への入力要求値の分配特性を少ないパラメータで容易に調整できる過給圧制御手法を提供する。
【解決手段】本発明で提供する内燃機関の過給圧制御装置は、電動機を用いて過給圧を制御する第1過給圧制御手段と、第1過給圧制御手段以外の手法により過給圧を制御する第2過給圧制御手段と、実過給圧を検出する過給圧検出手段と、目標過給圧を求める目標過給圧決定手段と、実過給圧を目標過給圧に近づけるように、第1過給圧制御手段への制御量である第1制御要求値を算出する第1制御要求値算出手段と、第1制御要求値の目標値である第1制御目標値を求める第1制御目標値決定手段と、第1制御要求値を第1制御目標値に近づけるように、第2過給圧制御手段への制御量である第2制御要求値を算出する第2制御要求値算出手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のターボチャージャによる過給圧制御手法に関する。より詳細には、本発明は、過給圧を調整するための電動機を備えるターボチャージャによる過給圧制御手法に関する。
ターボチャージャは、内燃機関の排気を利用して吸入空気を圧縮することで、内燃機関の能力を高めるための装置である。ターボチャージャの基本構成は、回転軸の両端にコンプレッサ(吸気側)とタービン(排気側)とを備えたものである。タービンに排気を流して回転させ、これにより回転するコンプレッサで吸入空気を圧縮する。ターボチャージャは、本来捨てられる排気のエネルギーを利用するため効率が高く、これまで一般に広く利用されている。しかし、エンジンが低速では排気が少ないために効果が出にくく、空気の圧縮の効果が出る回転速度になっても、実際に効果が出るまでに少しの遅れが発生するという問題点もある。
このような過給圧の出力不足を補うために、例えば特許文献1では、タービンに電動機を組み込んで強制的にタービンを駆動して所望の過給圧を実現する電動機付きターボチャージャが開示されている。運転状態に基づいて目標過給圧を検索し、実過給圧との偏差に応じて電動機への供給電力を制御している。
また、特許文献2では、電動機付きターボチャージャに、さらに他の過給圧制御手段を用いた過給圧制御装置について開示されている。この装置では、電力消費を抑えるために、電動機による過給圧制御よりも、電動機以外の制御手段による過給圧制御が優先される。また、電動機と他の手段との各制御を干渉させることなく過給圧を制御でき、出力特性や燃費も改善される。
特開平8-182382 特開2003-239755
しかし、特許文献1の発明は、過給圧制御手段としては電動機しか考慮されておらず、制御手段が複数ある場合には、各制御手段による過給圧制御が干渉してしまう可能性がある。
一方、特許文献2の発明は、必ずしも電動機を用いない方向に制御されるわけではない。開示されている制御手法では、目標過給圧より実過給圧が小さい間は常に電動機が使用されている。このため電力消費量が多くなる可能性がある。もし電動機の使用を停止する所定値を定めるとしても、事前に試行錯誤的な調整が必要となる。また、電動機への過給圧かさ上げ分マップ(目標値マップ)など、設定マップが多く必要で、設定工数が大きい。
そこで、本発明は、複数の過給圧制御手段の間の干渉を防ぎつつ、複数の過給圧制御手段への入力要求値の分配特性を少ないパラメータで容易に調整できる過給圧制御手法を提供することを目的とする。
本発明で提供する内燃機関の過給圧制御装置は、電動機を用いて過給圧を制御する第1過給圧制御手段と、第1過給圧制御手段以外の手法により過給圧を制御する第2過給圧制御手段と、実過給圧を検出する過給圧検出手段と、目標過給圧を求める目標過給圧決定手段と、実過給圧を目標過給圧に近づけるように、第1過給圧制御手段への制御入力である第1制御要求値を算出する第1制御要求値算出手段と、第1制御要求値の目標値を求める第1目標値決定手段と、第1制御要求値を第1目標値に近づけるように、第2過給圧制御手段への制御入力である第2制御要求値を算出する第2制御要求値算出手段と、を有する。
本発明の一実施形態によれば、通常運転時には、第1目標値は0に設定される。第2制御要求値は第1制御要求値を0に収束するように算出される。
この発明により、過給圧制御の開始当初では、第1過給圧制御手段が優先的に実行され、第1制御要求値が第1目標値に収束するにつれて、第2過給圧制御手段が主導的に実行されるようになるので、複数の過給圧手段制御手段の間の干渉を防ぎつつ、各制御器の動作分配を容易に調整することができる。また、エネルギー消費の大きい電動機を用いる第1過給圧制御手段の使用を徐々に少なくするので、装置のエネルギー消費を抑制することができる。
本発明の一実施形態によれば、加速時には、第1目標値は所定値に設定される。第2過給圧制御手段は第1制御要求値が所定値に収束するように過給圧を制御する。
本発明の一実施形態によれば、この過給圧制御装置は電動機を駆動するためのバッテリをさらに有する。このバッテリの充電状態が所定値以下の場合、第1過給圧制御手段による制御を停止する。
本発明の一実施形態によれば、第1過給圧制御手段は、電動機付過給機とスロットルバルブとを含む。この第1過給圧制御手段は、実過給圧が目標過給圧よりも低い場合には、実過給圧および目標過給圧の差分が大きい程電動機付過給機への制御入力を増加させて実過給圧を増加させる。また、第1過給圧制御手段は、実過給圧が目標過給圧よりも高い場合には、差分が大きい程スロットルバルブの開度を閉じ側に設定させて実過給圧を減少させる。
本発明の一実施形態によれば、第1過給圧制御手段は、電動機付過給機とスロットルバルブとを含む。この第1過給圧制御手段は、実過給圧が目標過給圧よりも低い場合には、実過給圧および目標過給圧の差分が大きい程電動機付過給機への制御入力を増加させると共に、スロットルバルブの開度を全開近傍に設定して、実過給圧を増加させる。また、第1過給圧制御手段は、実過給圧が目標過給圧よりも高い場合には、差分が大きい程スロットルバルブの開度を閉じ側に設定すると共に、電動機付過給機への制御入力は所定の最小値近傍に設定して、実過給圧を減少させる。
次に図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による内燃機関(以下「エンジン」という)、ターボチャージャ、および制御装置の構成図である。
エンジン1は、たとえば4気筒を備えるディーゼルエンジンである。吸気管2および排気管3がエンジン1に連結されている。
ターボチャージャ4は、吸気管内に設けられたコンプレッサ5、排気管内に設けられたタービン6、およびコンプレッサ5とタービン6を連結する回転軸7を備える。タービン6は、排気ガスのエネルギーにより回転駆動される。タービン6の回転によりコンプレッサ5が回転し、コンプレッサ5は吸気を圧縮する。
本実施形態において、ターボチャージャ4は、回転軸に駆動力を与えるための電動機8をさらに備える電動アシストターボである。また、このターボチャージャ4は、タービン6の回転速度を開度可変のノズルによって調整可能とする可変形状ターボ(Variable Geometry Turbo、以下「VGT」という)である。VGTは、排気ガスの流量が少ない場合に、タービンホイール外側の可動ベーン12の角度を変えることにより、タービンにガスを吹き込む通路(ノズル)を絞ってタービンホイールにガスをより強く吹き付けてタービンの加速性能を向上させる。
コンプレッサ5の下流には、過給圧センサ9が設けられる。過給圧センサ9は、コンプレッサ5によって圧縮された吸気の圧力、すなわち過給圧を検出する。
排気管3内にはタービン6をバイパスする流路が設けられており、この流路上にウェイストゲートバルブ10が設置されている。ウェイストゲートバルブは過給圧が所定値以上になると開かれ、タービンへの排気流量を減らすことによって過給圧を制御する。なお、VGTおよびウェイストゲートバルブ10は、タービン6への排気流量を調整する機能が同じであり、どちらか一方のみを備えていても良い。
電子制御ユニット(以下「ECU」という)11は、車両各部から送られてくるデータを受け入れる入力インタフェース11a、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU11b、読取り専用メモリ(ROM)および一時記憶用のランダムアクセスメモリ(RAM)を有するメモリ11c、および車両の各部に制御信号を送る出力インタフェース11dを備えるコンピュータである。メモリ11cのROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納される。この発明に従う過給圧制御を実施するためのプログラム、および該プログラムの実行の際に用いるデータおよびテーブルは、このROMに格納されている。読取り専用メモリは、EEPROMのような書替え可能なROMであっても良い。RAMには、CPU11bによる演算の作業領域が設けられ、車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号が一時的に記憶される。
本実施形態では、エンジン1の排気ガスによってタービン6が回転し、連結される回転軸7によって吸気管内のコンプレッサ5も回転する。コンプレッサの回転によって吸入空気は圧縮されてエンジンへ導入される。この圧縮された吸入空気の実過給圧は過給圧センサ9で計測されてECU11の入力インタフェース11aへと送られる。ECU11において、実過給圧と目標過給圧が比較され、この結果、排気ガスによる回転だけでは所望の過給圧を実現できていないと判断された場合、ECU11は、目標過給圧に必要なコンプレッサ5の回転を実現できるように、出力インタフェース11dから電動機8へ制御入力を与える。これと並行して、ECU11は、タービン6が現在の排気流量でも目標過給圧に必要な回転を得られるように、タービン内の可動ベーン12の角度を決める制御入力を出力インタフェース11aからタービン6へ送る。
図2は、本発明の第2の実施形態によるエンジン、ターボチャージャ、および制御装置の構成図である。エンジン1,ECU11,過給圧センサ9、およびウェイストゲートバルブ10は、図1に示した実施形態と同一であるので説明は省略する。
ターボチャージャ4は、吸気管2内に設けられたコンプレッサ5、排気管3内に設けられたタービン6、およびコンプレッサ5とタービン6を連結する回転軸7を備える。タービン6は、排気ガスのエネルギーにより回転駆動される。タービン6の回転によりコンプレッサ5が回転し、コンプレッサ5は吸気を圧縮する。
本実施形態において、吸気管2内にコンプレッサ5とは別の電動コンプレッサ13が設置されている。電動コンプレッサ13には電動機8が連結されている。電動機8は、ECUからの指令値に応じて電動コンプレッサ13の回転軸に駆動力を与える。電動コンプレッサ13を駆動することにより、過給圧が調整される。なお、図2において、電動コンプレッサ13はコンプレッサ5の上流側に設置されているが、吸気管2内であればコンプレッサ5の下流側に設置しても良い。
本実施形態では、エンジン1の排気ガスによってタービン6が回転し、連結される回転軸7によって吸気管内のコンプレッサ5も回転する。コンプレッサ5の回転によって吸入空気は圧縮されてエンジン1へ導入される。この圧縮された吸入空気の実過給圧は過給圧センサ9で計測されてECU11の入力インタフェース11aへと送られる。ECU11において、実過給圧と目標過給圧が比較される。この結果、排気ガスによる回転だけでは所望の過給圧を実現できていないと判断された場合、ECU11は、目標過給圧を実現するのに必要な電動コンプレッサ13の駆動のための制御入力を、出力インタフェース11dから電動機8へ与える。これと並行して、ECU11は、タービン6が現在の排気流量でも目標過給圧に必要な回転を得られるように、タービン内の可動ベーン12の角度を決める制御入力を出力インタフェース11aからタービン6へ送る。
このように、本発明の第1および第2の実施形態では、過給圧を制御する手法として、電動アシストターボまたは電動コンプレッサ13を例示した電動機8を用いる手法と、VGTを例示した電動機以外の手法とを組み合わせて適用している。しかし、電動機以外の過給圧制御手法はVGTに限定されることはなく、たとえば、排気管3内でタービンをバイパスする経路上に設置されるウェイストバルブ10の開度をECUによって電気的に制御して、タービンへの排気ガスの流量を調整することにより過給圧を制御する手法も適用可能である。また、本実施形態では、過給圧制御手法としてVGTを用いているので、エンジン1はVGTと相性の良いディーゼルエンジンである。しかし、他の過給圧制御手法を用いるならば、エンジン1はガソリンエンジンでも良い。
本発明の実施形態では、過給圧制御手段として電動機8およびVGTを適用している。電動機8を用いた過給圧制御は応答性が良いが、エネルギー消費が大きくなるという問題がある。一方、VGTによる過給圧制御は、応答性は悪いが、排気のエネルギーを利用することができるので、エネルギー消費は少ない。過給圧制御の良好な応答特性を維持しつつ、エネルギー消費を低く抑えるために、目標過給圧が変動した直後には応答性の良い電動機8を用い、その後、電動機8の使用を極力減らして、エネルギー消費の少ないVGTに制御の主導を移行するのが望ましい。
図3は、本発明の第1および第2の実施形態で用いる過給圧制御装置のブロック線図である。この制御装置は、電動機8およびVGTを同時に操作して制御対象であるエンジン1の目標過給圧を実現する。さらに、VGTコントローラ22によって電動機8への制御入力を電動機入力目標値(通常運転時は0)に収束させる。これにより、過給圧制御の開始当初では、電動機8が優先的に実行され、制御が進むにつれて、VGTが主導的に制御を実行するようになる。
まず、エンジン1の運転状態から目標過給圧Pb_objが決定され、過給圧センサ9で実過給圧Pb_actが計測される。目標過給圧Pb_objと実過給圧Pb_actの誤差に基づいて、電動機コントローラ21は電動機入力要求値Ueb_dmdを算出する。この電動機コントローラ21は本実施形態ではPI制御器を用い、次式のように電動機入力要求値Ueb_dmdを計算する。
Figure 2006144776
ここで、Kp1は比例ゲイン、KI1は積分ゲインである。上式より、目標過給圧Pb_objが実過給圧Pb_actより大きいほど電動機入力要求値Ueb_dmdも大きくなるように設定されており、特に目標過給圧がステップ状に増加したときに電動機入力要求値Ueb_dmdは大きな値となる。
電動機入力要求値は、電動機8の制御入力となるのと併せて、VGTコントローラ22への入力としても用いられる。
電動機入力目標値Ueb_objは、エンジン1の運転状態に応じて設定される。この電動機入力目標値は、本実施形態では、通常走行時の場合0であり、加速時はアクセル開度に応じた正の値である。
電動機入力目標値Ueb_objと電動機入力要求値Ueb_dmdの誤差に基づいて、VGTコントローラ22はVGT入力要求値Utb_dmdを算出する。このVGTコントローラ22は本実施形態ではPI制御器を用い、次式のようにVGT入力要求値Utb_dmdを計算する。
Figure 2006144776
ここで、Kp2は比例ゲイン、KI2は積分ゲインである。上式より、電動機入力要求値Ueb_dmdが電動機入力目標値Ueb_objより大きいほどVGT入力要求値Utb_dmdも大きくなるように設定されている。
VGT入力要求値Utb_dmdは、ターボチャージャ4のタービン6内の可動ベーン12の制御入力となる。VGT入力要求値の増減は、可動ベーン12の角度、すなわちノズル開度に対応する。VGT入力要求値が増えると、可動ベーン12はノズルを閉じる方向に回転する。これによりタービンの回転数も増加する。これに伴い、電動機が回転軸7を駆動させる割合も減少する。
図4は、本発明の第1および第2の実施形態にステップ状の目標過給圧Pb_objを入力した場合の電動機入力要求値Ueb_dmd、VGT入力要求値Utb_dmd、および実過給圧Pb_actの挙動を示すグラフである。また、本実施形態では、電動機およびVGTへの制御入力はデューティー比であり、図4(a)、(b)の縦軸もデューティー比で表されている。
時刻Taにおいて目標過給圧31がステップ状に増加すると、実過給圧32との誤差を解消するために電動機入力要求値33が増大する。さらに、電動機入力要求値33と電動機入力目標値Ueb_objとの誤差を解消するために、VGT入力要求値34も増大する。
電動機入力要求値33およびVGT入力要求値34によって、時刻Ta直後では電動機8およびVGTが同時に駆動する。これにより充分な回転力がコンプレッサ5に与えられ、実過給圧32は目標過給圧31に素早く追従する。
その後、過給圧が定常状態に安定するにつれて、電動機8への制御入力である電動機入力要求値33は徐々に減少して電動機入力目標値Ueb_objに収束し、VGTが主導的に過給圧を制御するようになる。電動機入力目標値Ueb_objは通常走行時は0であり、電動機入力要求値33が電動機入力目標値Ueb_objに収束すると電動機8は停止する。ここで、図2に示した電動コンプレッサ13のようにタービン6と連動しないタイプの場合、電動機8が停止するとコンプレッサの回転も停止して吸気管2内に吸気が導入されなくなるので、例えば電動コンプレッサ13を迂回するバイパス通路(図示せず)を設ける手法などで吸気を導入する。
一方、VGT入力要求値34は、目標過給圧を維持できるような値に収束する。このVGT入力要求値はタービン内の可動ベーン12の角度に対応している。
図5および図6は、本発明の第1および第2の実施形態の過給圧制御装置による電動機8とVGTの協調制御のフローチャートである。なお、以下の説明で用いるkは今回値を表す。また、k−1は1ステップ前の前回値である。
ステップS101において、車両の運転状態に応じて目標過給圧Pb_obj(k)を決定する。目標過給圧は、たとえばエンジン速度とエンジントルク(負荷)により作成されたマップを検索して決定される。
ステップS102において、過給圧センサ9から吸気管内の実過給圧Pb_act(k)を検出する。
ステップS103において、目標過給圧から実過給圧を減算して電動機コントローラ21の制御誤差Eeb(k)を演算する。演算は次式のとおりである。
Eeb(k) = Pb_obj(k) − Pb_act(k)
ステップS104において、制御誤差Eeb(k)の積分値SEeb(k)を演算する。演算は次式の通りである。ここで、hはサンプリング時間を表す。
SEeb(k) = SEeb(k-1) + h*Eeb(k)
ステップS105において、電動機コントローラ21で電動機入力要求値Ueb_dmd(k)を決定する。本実施形態において、電動機コントローラ21はPI制御器であるので、次式のように電動機入力要求値Ueb_dmd(k)が計算される。
Ueb_dmd(k) = Kp1*Eeb(k) + Ki1*SEeb(k)
ここで、Kp1は電動機コントローラ21の比例ゲインであり、Ki1は電動機コントローラ21の積分ゲインを表す。この電動機入力要求値Ueb_dmd(k)は、ターボチャージャ4内の電動機8へと入力されるのと併せて、VGTコントローラ22への入力としても用いられる。
ステップS106において、電動機入力目標値Ueb_obj(k)を決定する。電動機入力目標値は、図6に示すサブルーチンを用いて、車両の運転状態によって決定される。
電動機入力目標値を決定するサブルーチンでは、まずステップS107において、エンジンの運転状態(例えばエンジン回転数)に応じて要求トルクTq_dmdが求められる。そして、この要求トルクTq_dmdが所定の加速判断トルクTq_accと比較される。要求トルクTq_dmdが加速判断トルクTq_accより小さい場合、車両は通常運転中と判定され、ステップS108へ進む。一方、要求トルクTq_dmdが加速判断トルクTq_accより大きい場合、車両は加速運転中と判定され、ステップS109へ進む。
ステップS108において、電動機入力目標値Ueb_obj(k)が0と設定される。そしてメインルーチンへ戻り、ステップS111へ進む。
ステップS109において、SOC(state of charge:バッテリ充電状態)が所定値以上であるかがチェックされる。SOCが所定値以上の場合、ステップS110に進み、電動機入力目標値Ueb_obj(k)は、アクセル開度に応じた正の値Ueb_accと設定されてメインルーチンへ戻る。SOCが所定値以下の場合、バッテリの電力消費を抑えるために、エネルギー消費の大きい電動機8の駆動を少なくするため電動機入力目標値Ueb_obj(k)が0と設定される。
図5のメインルーチンへ戻り、ステップS111において、サブルーチンで決定された電動機入力目標値Ueb_obj(k)を電動機入力要求値Ueb_dmd(k)から減算してVGTコントローラ22の制御誤差Etb(k)を演算する。演算は次式のとおりである。
Etb(k) = Ueb_dmd(k) −Ueb_obj(k)
ステップS112において、制御誤差Etb(k)の積分値SEtb(k)を演算する。演算は次式の通りである。ここで、hはサンプリング時間を表す。
SEtb(k) = SEtb(k-1) + h*Etb(k)
ステップS113において、VGTコントローラ22でVGT入力要求値Utb_dmd(k)を決定する。本実施形態において、VGTコントローラ22はPI制御器であるので、次式のようにVGT入力要求値Utb_dmd(k)が計算される。
Utb_dmd(k) = Kp2*Etb(k) + Ki2*SEtb(k)
ここで、Kp2はVGTコントローラ22の比例ゲインであり、Ki2はVGTコントローラ22の積分ゲインを表す。このVGT入力要求値Utb_dmd(k)は、ターボチャージャ4のタービン6内の可動ベーン12へと入力される。
続いて、本発明の第3および第4の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態によるエンジン、ターボチャージャ、および制御装置の構成図である。この実施形態は、第1の実施形態の構成にスロットルバルブ15を追加したものである。エンジン1,ECU11,ターボチャージャ4,過給圧センサ9、およびウェイストゲートバルブ10は、第1の実施形態と同一であるので説明は省略する。
スロットルバルブ15は、吸気管2内のコンプレッサ5の下流側および過給圧センサ9の上流側の任意の位置に設置される。本実施形態では、スロットルバルブ15は、ECU11からの制御信号に従ってアクチュエータ(図示せず)によって駆動される電制スロットルである。スロットルバルブ15は、エンジン1の通常運転時には最大の開度に保たれており、排気系のディーゼルパティキュレートフィルタ(図示せず)の再生処理などの特定用途では、閉じ側に制御されて吸気を絞る働きをする。
図8は、本発明の第4の実施形態によるエンジン、ターボチャージャ、および制御装置の構成図である。この実施形態は、第2の実施形態にスロットルバルブ15をさらに加えたものである。エンジン1,ECU11,ターボチャージャ4,過給圧センサ9、ウェイストゲートバルブ10、および電動コンプレッサ13は、第2の実施形態と同一であり、スロットルバルブ15は第3の実施形態と同一であるので説明は省略する。
本発明の第3および第4の実施形態では、エンジン1の排気ガスによってタービン6が回転し、連結される回転軸7によって吸気管2内のコンプレッサ5も回転する。コンプレッサ5の回転によって吸入空気は圧縮されてエンジンへ導入される。
圧縮された吸入空気の実過給圧は、過給圧センサ9で計測されてECU11の入力インタフェース11aへと送られる。ECU11において、実過給圧と目標過給圧が比較される。この結果、排気ガスによるコンプレッサ5の回転だけでは所望の過給圧を実現できていないと判断された場合、ECU11は、目標過給圧を実現できるように、出力インタフェース11dから電動機8またはスロットルバルブ15へ制御入力を与える。
ECU11は、電動機8またはスロットルバルブ15の制御と並行して、タービン6が現在の排気流量でも目標過給圧に必要な回転を得られるように、タービン内の可動ベーン12の角度を決める制御入力を出力インタフェース11aからタービン6へ送る。
このように、本発明の第3および第4の実施形態では、過給圧を制御する手法として、応答性は速いがエネルギー消費が大きい、2つ以上のアクチュエータ群(電動機8およびスロットルバルブ15。以下「高域側アクチュエータ」と呼ぶ)による高域制御手法と、応答性は遅いがエネルギー消費は少ない、1つ以上のアクチュエータ群(VGT。以下「低域側アクチュエータ」と呼ぶ)による低域制御手法と、を組み合わせて適用している。
ここで、低域制御手法の対象となるアクチュエータはVGTに限定されることはなく、たとえば、排気管3内でタービンをバイパスする経路上に設置されるウェイストバルブ10の開度をECUによって電気的に制御して、タービンへの排気ガスの流量を調整することにより過給圧を制御する手法も適用可能である。また、本実施形態では、過給圧制御手法としてVGTを用いているので、エンジン1はVGTと相性の良いディーゼルエンジンである。しかし、他の過給圧制御手法を用いるならば、エンジン1はガソリンエンジンでも良い。
図9は、本発明の第3および第4の実施形態で用いる過給圧制御装置のブロック線図である。この制御装置は、過給圧制御において、高域側アクチュエータおよび低域側アクチュエータを同時に操作することにより、制御対象であるエンジンの目標過給圧Pb_objを実現する。
この制御装置は、低域側アクチュエータのコントローラ(以下「低域側コントローラ」と呼ぶ)32によって高域側アクチュエータへの制御入力UH_cmdを高域制御入力目標値UH_obj(通常運転時は0)に収束させることを特徴とする。これにより、当初、高域側アクチュエータ(電動機8およびスロットルバルブ15)が優先的に駆動され、高域側アクチュエータへの制御入力UH_cmdが目標値UH_objへ収束するにつれて、低域側アクチュエータ(VGT)が主導的に駆動されるようになる。
以下、図9を参照して本実施形態による過給圧制御を説明する。まず、エンジン1の運転状態から目標過給圧Pb_objが決定され、過給圧センサ9で実過給圧Pb_actが計測される。目標過給圧Pb_objと実過給圧Pb_actの誤差に基づいて、高域側アクチュエータのコントローラ(以下「高域側コントローラ」と呼ぶ)31は高域側制御入力UH_cmdを算出する。この高域側コントローラ31は本実施形態ではPI制御器を用い、次式のように高域側制御入力UH_cmdを計算する。
Figure 2006144776
ここで、KpHは比例ゲイン、KIHは積分ゲインである。上式より、目標過給圧Pb_objが実過給圧Pb_actより大きいほど高域側制御入力UH_cmdが正方向に増大し、目標過給圧Pb_objが実過給圧Pb_actより小さいほど高域側制御入力UH_cmdが負方向に増大するように設定されている。特に目標過給圧がステップ状に増加または減少したときに高域側制御入力UH_cmdは大きく変動する。
高域側コントローラ31で算出された高域側制御入力UH_cmdは、高域制御入力分配器33を介して、高域側アクチュエータ群(電動機8およびスロットルバルブ15)に分配される。高域制御入力分配器33は、各アクチュエータ間の干渉が発生しないように、高域側制御入力UH_cmdに応じて各アクチュエータへの制御入力を決定する。
高域制御入力分配器33は、例えば図10に示すような制御入力分配テーブルを備えており、このテーブルによって電動機8およびスロットルバルブ15への制御入力を決定する。本実施形態では、電動機8およびスロットルバルブ15への制御入力Ueb、Uthはデューティー比である。
図10(a)は、電動機付過給機を駆動させる電動機8の制御入力Uebを決定するためのテーブルを、高域側制御入力UH_cmdを横軸、電動機8への制御入力Uebを縦軸に取って表したグラフである。本実施形態では、電動機8への制御入力Uebはデューティー比であり、図10(a)の縦軸もデューティー比で表されている。
図10(a)を参照すると、電動機8の制御入力Uebは、高域側制御入力UH_cmdが正の値の場合、高域側制御入力UH_cmdの大きさに応じて単調増加していく。このような制御入力Uebの単調増加は、電動機8の回転数が所定の最大回転数(例えば200,000rpm)となる最大値Ueb_maxに達するまで続き、それ以降は最大値Ueb_maxで一定となる。また、高域側制御入力UH_cmdが0以下の場合、電動機8の制御入力Uebは、最小値Ueb_minで一定となる。電動機8への制御入力の最小値Ueb_minは、本実施形態では0であり、制御入力が0のとき電動機8は停止する。ここで、図8に示した電動コンプレッサ13のようにタービン6と連動しないタイプの場合、電動機8が停止するとコンプレッサの回転も停止して吸気管2内に吸気が導入されなくなるので、例えば電動コンプレッサ13を迂回するバイパス通路(図示せず)を設ける手法などで吸気を導入する。
一方、図10(b)は、スロットルバルブ15の制御入力Uthを決定するためのテーブルをグラフ形式で表した図である。グラフの横軸は高域側制御入力UH_cmdであり、縦軸はスロットルバルブ15の開度θthを表している。
図10(b)を参照すると、スロットルバルブ15の開度θthは、高域側制御入力UH_cmdが負の値の場合、高域側制御入力UH_cmdの大きさに応じて単調減少していく。このようなスロットル開度θthの単調減少は、エンジン1の回転数がアイドル回転数を維持できる最小の開度θth_minまで続き、それ以降は最小値θth_minで一定となる。また、高域側制御入力UH_cmdが0以上の場合、スロットルバルブ15の開度θthは最大値θth_maxで一定となる。
スロットルバルブ15の制御入力Uthは、スロットルバルブの開度θthに応じて算出される。本実施形態のスロットルバルブ15は、制御入力が0のとき最大開度θth_maxとなる形式である。従って、スロットルバルブ15の開度θthが全開(θth_max)のとき制御入力Uthは0と算出され、スロットルバルブ15の開度θthが閉じ側へ移行するにつれて制御入力Uthは増大していく。
このように、本実施形態では、電動機付過給機の電動機8と、スロットルバルブ15を、高域側制御入力UH_cmdの正負に応じて使い分けている。高域側制御入力UH_cmdが正の場合、電動機付き過給機が、コンプレッサの回転を調整することによって、主に過給圧を制御する。一方、高域側制御入力UH_cmdが負の場合、スロットルバルブ15が、スロットル開度を調整して吸気を絞ることによって、主に過給圧を制御する。このような設定により、電動機付過給機およびスロットルバルブの間の干渉が発生するのを回避することが可能となる。
再び図9に戻り説明を続けると、高域側制御入力UH_cmdは、高域側アクチュエータの制御入力となるのと併せて、低域側コントローラ32への入力としても用いられる。
高域制御入力目標値UH_objは、エンジン1の運転状態に応じて設定される。この高域制御入力目標値UH_objは、本実施形態では、通常走行時の場合0であり、加速時はアクセル開度に応じた正の値である。
高域制御入力目標値UH_objと高域側制御入力UH_cmdの誤差に基づいて、低域側コントローラ32は低域側制御入力UL_cmdを算出する。この低域側コントローラ32は本実施形態ではPI制御器を用い、次式のように低域側制御入力UL_cmdを計算する。
Figure 2006144776
ここで、KpLは比例ゲイン、KILは積分ゲインである。上式より、高域側制御入力UH_cmdが高域制御入力目標値UH_objより大きいほど低域側制御入力UL_cmdが正方向に増大し、高域側制御入力UH_cmdが高域制御入力目標値UH_objより小さいほど低域側制御入力UL_cmdが負方向に増大するように設定されている。
低域側制御入力UL_cmdは、本実施形態では、ターボチャージャ4のタービン6内の可動ベーン12の制御入力となる。低域側制御入力UL_cmdの増減は、可動ベーン12の角度、すなわちノズル開度に対応する。低域側制御入力UL_cmdが正方向に増大すると、可動ベーン12はノズルを閉じる方向に回転して、タービンの回転数は増加する。また、低域側制御入力UL_cmdが負方向に増大すると、可動ベーン12はノズルを閉じる方向に回転して、タービンの回転数は減少する。
図11および図12は、本発明の第3および第4の実施形態の過給圧制御装置による電動機8、スロットルバルブ15、およびVGTの協調制御のフローチャートである。なお、以下の説明で用いるkは今回値を表す。また、k−1は1ステップ前の前回値である。
ステップS201において、車両の運転状態に応じて目標過給圧Pb_obj(k)を決定する。目標過給圧は、たとえばエンジン速度とエンジントルク(負荷)により作成されたマップを検索して決定される。
ステップS202において、過給圧センサ9から吸気管2内の実過給圧Pb_act(k)を検出する。
ステップS203において、目標過給圧から実過給圧を減算して高域側コントローラ31の制御誤差EH(k)を演算する。演算は次式のとおりである。
EH (k) = Pb_obj(k) − Pb_act(k)
ステップS104において、制御誤差EH (k)の積分値SEH (k)を演算する。演算は次式の通りである。ここで、hはサンプリング時間を表す。
SEH (k) = SEH (k-1) + h*EH (k)
ステップS205において、高域側コントローラ31で高域側制御入力UH_cmd (k)を決定する。本実施形態において、高域側コントローラ31はPI制御器であるので、次式のように高域側制御入力UH_cmd (k)が計算される。
UH_cmd (k) = KpH*Eeb(k) + KiH*SEeb(k)
ここで、KpHは高域側コントローラ31の比例ゲインであり、KiHは高域側コントローラ31の積分ゲインを表す。この高域側制御入力UH_cmd (k)は、ターボチャージャ4内の電動機8およびスロットルバルブ15への制御入力として用いられると併せて、低域側コントローラ32への入力としても用いられる。
ステップS206において、高域制御入力目標値UH_obj (k)を決定する。高域制御入力目標値UH_objは、図12に示すサブルーチンを用いて、車両の運転状態によって決定される。
電動機入力目標値を決定するサブルーチンでは、まずステップS207において、エンジンの運転状態(例えばエンジン回転数)に応じて要求トルクTq_dmdが求められる。そして、この要求トルクTq_dmdが所定の加速判断トルクTq_accと比較される。要求トルクTq_dmdが加速判断トルクTq_accより小さい場合、車両は通常運転中と判定され、ステップS208へ進む。一方、要求トルクTq_dmdが加速判断トルクTq_accより大きい場合、車両は加速運転中と判定され、ステップS209へ進む。
ステップS208において、高域制御入力目標値UH_obj (k)が0と設定される。そしてメインルーチンへ戻り、ステップS211へ進む。
ステップS209において、SOC(state of charge:バッテリ充電状態)が所定値以上であるかがチェックされる。SOCが所定値以上の場合、ステップS210に進み、高域制御入力目標値UH_obj (k)は、アクセル開度に応じた正の値UH_accと設定されてメインルーチンへ戻る。SOCが所定値以下の場合、バッテリの電力消費を抑えるために、エネルギー消費の大きい電動機の駆動を少なくするため高域制御入力目標値UH_obj (k)が0と設定される。
図11のメインルーチンへ戻り、ステップS211において、高域制御入力分配器33で、高域側制御入力UH_cmd (k)に応じた電動機8の制御入力Ueb(k)およびスロットルバルブ15の制御入力Uth(k)を決定する。高域制御入力分配器33は、例えば図10に示したような電動機8およびスロットルバルブ15のそれぞれに対応する制御入力分配テーブルを備えており、これらのテーブルを用いて高域側制御入力UH_cmd (k)に応じた各制御入力を決定する。
ステップS212において、サブルーチンで決定された高域制御入力目標値UH_obj (k)を高域側制御入力UH_cmd (k)から減算して低域側コントローラ32の制御誤差EL(k)を演算する。演算は次式のとおりである。
EL (k) = UH_cmd (k) −UH_obj (k)
ステップS213において、制御誤差EL (k)の積分値SEL (k)を演算する。演算は次式の通りである。ここで、hはサンプリング時間を表す。
SEL (k) = SEL (k-1) + h*EL (k)
ステップS214において、低域側コントローラ32で低域側制御入力UL_cmd (k)を決定する。本実施形態において、低域側コントローラ32はPI制御器であるので、次式のように低域側制御入力UL_cmd (k)が計算される。
UL_cmd (k) = KpL*Etb(k) + KiL*SEtb(k)
ここで、KpLは低域側コントローラ32の比例ゲインであり、KiLは低域側コントローラ32の積分ゲインを表す。この低域側制御入力UL_cmd (k)は、ターボチャージャ4のタービン6内の可動ベーン12へと入力される。
本発明の第1の実施形態による内燃機関、ターボチャージャ、および制御装置の構成図である。 本発明の第2の実施形態による内燃機関、ターボチャージャ、および制御装置の構成図である。 本発明の第1および第2の実施形態による過給圧制御装置のブロック線図である。 本発明の第1および第2の実施形態による過給圧制御装置にステップ状の目標過給圧を入力した場合の電動機入力要求値、VGT入力要求値、および実過給圧の挙動を示すグラフである。 本発明の第1および第2の実施形態による過給圧制御装置における電動機とVGTの協調制御のフローチャートである。 図5のフローチャート内の電動機入力目標値を決定するサブルーチンである。 本発明の第3の実施形態による内燃機関、ターボチャージャ、および制御装置の構成図である。 本発明の第4の実施形態による内燃機関、ターボチャージャ、および制御装置の構成図である。 本発明の第3および第4の実施形態による過給圧制御装置のブロック線図である。 高域制御入力分配器の備える制御入力分配テーブルを示す図である。 本発明の第3および第4の実施形態による過給圧制御装置における電動機とVGTの協調制御のフローチャートである。 図11のフローチャート内の電動機入力目標値を決定するサブルーチンである。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気管
3 排気管
4 ターボチャージャ
5 コンプレッサ
6 タービン
7 回転軸
8 電動機
9 過給圧センサ
10 ウェイストゲートバルブ
11 ECU
12 可動ベーン
13 電動コンプレッサ
15 スロットルバルブ
21 電動機コントローラ
22 VGTコントローラ
31 高域側コントローラ
32 低域側コントローラ
33 高域制御入力分配器

Claims (6)

  1. 内燃機関の過給圧制御装置であって、
    電動機を用いて過給圧を制御する第1過給圧制御手段と、
    前記第1過給圧制御手段以外の手法により過給圧を制御する第2過給圧制御手段と、
    実過給圧を検出する過給圧検出手段と、
    目標過給圧を求める目標過給圧決定手段と、
    前記実過給圧を前記目標過給圧に近づけるように、前記第1過給圧制御手段への制御入力である第1制御要求値を算出する第1制御要求値算出手段と、
    前記第1制御要求値の目標値を求める第1目標値決定手段と、
    前記第1制御要求値を前記第1目標値に近づけるように、前記第2過給圧制御手段への制御入力である第2制御要求値を算出する第2制御要求値算出手段と、
    を有する過給圧制御装置。
  2. 通常運転時には、前記第1目標値は0に設定され、前記第2制御要求値は前記第1制御要求値が0に収束するように過給圧を制御する、請求項1に記載の過給圧制御装置。
  3. 加速時には、前記第1目標値は所定値に設定され、前記第2過給圧制御手段は前記第1制御要求値が所定値に収束するように過給圧を制御する、請求項1に記載の過給圧制御装置。
  4. 前記電動機を駆動するためのバッテリをさらに有し、該バッテリの充電状態が所定値以下の場合、第1過給圧制御手段による制御を停止する、請求項1に記載の過給圧制御装置。
  5. 前記第1過給圧制御手段は、電動機付過給機とスロットルバルブとを含み、
    前記実過給圧が前記目標過給圧よりも低い場合には、該実過給圧および該目標過給圧の差分が大きい程該電動機付過給機への制御入力を増加させて該実過給圧を増加させ、
    該実過給圧が該目標過給圧よりも高い場合には、該差分が大きい程該スロットルバルブの開度を閉じ側に設定させて該実過給圧を減少させる、
    請求項1に記載の過給圧制御装置。
  6. 前記第1過給圧制御手段は、電動機付過給機とスロットルバルブとを含み、
    前記実過給圧が前記目標過給圧よりも低い場合には、該実過給圧および該目標過給圧の差分が大きい程該電動機付過給機への制御入力を増加させると共に、該スロットルバルブの開度を全開近傍に設定して、該実過給圧を増加させ、
    該実過給圧が該目標過給圧よりも高い場合には、該差分が大きい程該スロットルバルブの開度を閉じ側に設定すると共に、該電動機付過給機への制御入力は所定の最小値近傍に設定して、該実過給圧を減少させる、
    請求項1に記載の過給圧制御装置。

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