JP2006144584A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】未燃燃料量を精度良く算出し、ひいては燃料噴射量制御を好適に実施する。
【解決手段】本システムは、吸気ポートや燃焼室25の壁面に付着する燃料付着量と、実際に燃焼室25内で燃焼に供される燃焼燃料量との関係をモデル化し、該モデルを用いてインジェクタ19による燃料噴射量を算出するものである。かかる場合において、ECU40は、燃焼室25内に流入した燃料のうち燃焼に寄与しない未燃燃料量を、少なくとも筒内圧力をパラメータとして算出し、該算出した未燃燃料量を基に燃料噴射量を補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関するものである。
内燃機関の吸気ポート等に付着する燃料付着量を考慮したモデルを構築し、該モデルを用いて燃料噴射量を制御する燃料噴射制御装置に関する技術が例えば特許文献1,2等により開示されている。また、特許文献1,2の改良技術として特許文献3の技術が知られている。この特許文献3は、内燃機関の冷間始動時にはエンジンの温度が低いためにシリンダ内壁面とピストンとの隙間が大きくなり、この隙間から漏れ出る燃料が存在するため、燃料噴射制御の燃料付着量を考慮したモデルにおいて、この漏れ出る燃料を考慮して燃料噴射制御を行うものである。
上記特許文献3においては燃焼室内からクランクケースへと漏れ出る燃料量はエンジン回転数に応じて設定されている。エンジン回転数に応じて漏れ出る燃料量を変化させる理由として、エンジン回転数が小さいほど噴射された燃料が燃焼室に流入してから爆発・燃焼するまでの時間が長いために燃焼室内からクランクケースへと漏れ出る燃料の漏れ量が変わるからである。
しかしながら、燃焼室内からクランクケースへと漏れ出る燃料量は、シリンダ内の圧力によっても変化すると考えられる。それ故に、特許文献3のようにエンジン回転数を考慮するのみでは、燃料噴射量を精度良く制御することができないおそれがあった。例えば、内燃機関の冷間始動時には、前記クランクケース内に漏れ出る燃料量が比較的多く、且つシリンダ内の圧力変動が生じると予測されるため、所望とする燃料噴射量制御が実現できないおそれがあった。
特開2002−115587号公報 特開2003−20965号公報 特開2004−156443号公報
本発明は、未燃燃料量を精度良く算出し、ひいては燃料噴射量制御を好適に実施することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
燃料噴射手段より噴射された燃料は、吸気ポートから燃焼室に流入した後、燃焼に供されるが、その流入燃料のうち一部は燃焼に寄与しない未燃燃料となる。例えば、内燃機関においてシリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介して燃焼室内から漏れ出る燃料分がそれである。この場合、燃焼室内に流入した燃料のうちどれだけが未燃燃料量となるかの割合は、筒内圧力(言い換えると燃焼室内の燃焼圧力)に応じて変動する。なお前記割合は燃焼寄与割合とも言える。
本発明では、燃焼室内に流入した燃料のうち燃焼に寄与しない未燃燃料量(例えば、シリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介して前記燃焼室内から漏れ出る燃料量)を、少なくとも筒内圧力をパラメータとして算出し、該算出した未燃燃料量を基に前記燃料噴射量を補正する。これにより、内燃機関の冷間始動時など、前記未燃燃料量が比較的多い場合に筒内圧力の変化が生じても、その圧力変化を考慮しつつ未燃燃料量を正確に求めることができる。その結果、燃料噴射量制御を好適に実施することができるようになる。
未燃燃料量の算出パラメータとなる筒内圧力として、当該筒内圧力に相関のあるパラメータを用いることも可能である。例えば、機関回転数、吸入空気量、吸気管圧力、吸気温度などのパラメータを、筒内圧力に相関のあるパラメータとし、これらパラメータを基に未燃燃料量を算出することが可能である。
燃料噴射手段の噴射燃料は、その一部が吸気ポートやシリンダ内壁等に付着し、壁面付着燃料となる。この場合、壁面付着燃料の一部が燃焼に寄与しない未燃燃料になるとして前記未燃燃料量を算出すると良い。
未燃燃料量は、筒内圧力の他に、機関温度によっても変動する。そこで、前記筒内圧力の他に、機関温度情報をパラメータとして加えて未燃燃料量を算出すると良い。これにより、未燃燃料量の算出精度が高められる。このとき、機関温度情報には、内燃機関の冷却水温度や潤滑油温度など直接検知できる温度情報の他、始動時機関温度(水温、油温)や始動後経過時間等により間接的に把握できる温度情報を含む。
燃焼室内に流入した燃料のうち燃焼に寄与しない未燃燃料には、燃焼室内に流入した後吸気ポート側に吹き戻される燃料が含まれる。故に、燃焼室内に流入した燃料のうち吸気ポート側に吹き戻される燃料量を加え、前記未燃燃料量を算出すると良い。
このとき、吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも何れかの動作態様(バルブタイミングやバルブリフト量)を可変とする可変動弁装置を備えた内燃機関では、前記吸気ポート側に吹き戻される燃料量を吸気バルブ又は排気バルブの動作態様に応じて算出すると良い。具体的には、例えば、吸気バルブの開タイミングが進角側に制御され、吸排気バルブが共に開弁状態となるオーバーラップ量が大きくなる場合には吹き戻し燃料量を大きい値とする。また、吸気バルブの閉タイミングが遅角側に制御され、吸気行程に続く圧縮行程でも吸気バルブが開放される場合にも吹き戻し燃料量を大きい値とする。
一方で、燃焼室に流入した燃料のうち、シリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介してクランクケース側に漏れ出てクランクケース内に一旦貯留された貯留燃料は、大気への放出を防止すべく、燃料再流入手段(PCV通路等)を通じて内燃機関の吸気系に供給され、燃料噴射手段による噴射燃料と共に燃焼に供される。かかる場合において、本発明では、シリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介してクランクケース側に漏れ出る未燃燃料量を、少なくとも筒内圧力をパラメータとして算出し、該算出した未燃燃料量を逐次積算してクランクケース内に貯留される燃料量を算出する。そして、その貯留燃料のうち燃料再流入手段を通じて吸気系に流入される再流入燃料量を算出すると共に、該算出した再流入燃料量を基に燃料噴射量を補正する。
上記構成によれば、シリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介してクランクケース側に漏れ出る未燃燃料量を、少なくとも筒内圧力をパラメータとして算出するため、その未燃燃料量を精度良く算出することができる。従って、燃料噴射量制御を好適に実施することができるようになる。
未燃燃料量の算出パラメータとなる筒内圧力として、当該筒内圧力に相関のあるパラメータを用いることも可能である。例えば、機関回転数、吸入空気量、吸気管圧力、吸気温度などのパラメータを、筒内圧力に相関のあるパラメータとし、これらパラメータを基に未燃燃料量を算出することが可能である。
また、吸気ポートや燃焼室の壁面に付着する燃料付着量と、実際に燃焼室内で燃焼に供される燃焼燃料量との関係をモデル化し、該モデルを用いて燃料噴射手段による燃料噴射量を算出する構成では、壁面付着燃料の一部が、シリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介してクランクケース側に漏れ出て未燃燃料になるとして前記未燃燃料量を算出すると良い。
未燃燃料量は、筒内圧力の他に、機関温度によっても変動する。そこで、前記筒内圧力の他に、機関温度情報をパラメータとして加えて未燃燃料量を算出すると良い。これにより、未燃燃料量の算出精度が高められる。前述のとおり、機関温度情報には、内燃機関の冷却水温度や潤滑油温度など直接検知できる温度情報の他、始動時機関温度(水温、油温)や始動後経過時間等により間接的に把握できる温度情報を含む。
また、クランクケース内の貯留燃料が気化する気化割合を機関温度情報に基づいて算出し、クランクケース内の貯留燃料量と前記気化割合とに基づいて再流入燃料量を算出すると良い。この場合、クランクケース内の潤滑油の温度変化等により貯留燃料の気化量が変化しても、その都度適正な再流入燃料量を算出することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、内燃機関である車載多気筒ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしており、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射量の制御や点火時期の制御等を実施することとしている。先ずは、図1を用いてエンジン制御システムの全体概略構成図を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の最上流部にはエアクリーナ12が設けられ、このエアクリーナ12の下流側には吸入空気量を検出するためのエアフロメータ13が設けられている。エアフロメータ13の下流側には、DCモータ等のスロットルアクチュエータ15によって開度調節されるスロットルバルブ14が設けられている。スロットルバルブ14の開度(スロットル開度)は、スロットルアクチュエータ15に内蔵されたスロットル開度センサにより検出されるようになっている。スロットルバルブ14の下流側にはサージタンク16が設けられ、このサージタンク16には吸気管圧力を検出するための吸気管圧力センサ17が設けられている。また、サージタンク16には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド18が接続されており、吸気マニホールド18において各気筒の吸気ポート近傍には燃料を噴射供給する電磁駆動式のインジェクタ19(燃料噴射手段)が取り付けられている。エンジン10の吸気ポート及び排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられている。
シリンダブロック23には円筒状のシリンダ23aが形成されると共にその下方にクランクケース23bが形成されており、シリンダ23a内にはピストン24が図の上下方向に摺動可能に収容されている。クランクケース23bの下部にはエンジンオイル(潤滑油)を貯留するためのオイルパンが形成されている。また、シリンダ23a内にはシリンダ壁面やピストン24の上面により燃焼室25が区画形成されている。
エンジン10の運転に際し吸気バルブ21が開放されると、インジェクタ19の噴射燃料と吸入空気との混合気が燃焼室25内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排ガスが排気管27に排出される。吸気バルブ21及び排気バルブ22にはそれぞれ、各バルブ21,22のバルブタイミング(開閉時期)を可変とするバルブタイミング可変手段としての可変動弁装置28,29が設けられている。可変動弁装置28,29は、吸気側、排気側のカム軸位相をそれぞれ可変とするものであり、カム軸位相の変更に伴うバルブタイミングの変更により、吸排気バルブが共に開状態となる期間を示すオーバーラップ量OLが調整されるようになっている。但し本実施の形態では、便宜上、吸気バルブ21のバルブタイミングのみを可変に制御するものとして説明する。なお、吸気バルブ21に関して、最遅角状態からの進角量を吸気バルブタイミングとして記載する。可変動弁装置としては、吸気バルブ21の開タイミングと閉タイミングとを各々個別に制御できるものであっても良い。
また、シリンダブロック23のクランクケース23bとサージタンク16との間にはPCV(Positive Crankcase Ventilation)通路35が形成されている。エンジン10の暖機完了前など、シリンダ壁面とピストン24との摺動部の隙間が比較的大きい場合には、その摺動部の隙間を介して燃焼室25からクランクケース23bに燃料が漏れ出てその燃料がオイルパン内のエンジンオイルに混入する。そしてその後、エンジン10の暖機の進行に伴い潤滑油の温度(油温)が上昇すると、エンジンオイルに混じった燃料が蒸発し、それがブローバイガスとしてPCV通路35を経由して吸気系(サージタンク16)に放出される。
エンジン10のシリンダヘッドには気筒毎に点火プラグ30が取り付けられており、点火プラグ30には、点火コイル等よりなる点火装置(図示略)を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ30の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室25内に導入した混合気が着火され燃焼に供される。
排気管27には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒31が設けられ、この触媒31の上流側には排ガスを検出対象として混合気の空燃比を検出するための空燃比センサ32(リニアA/Fセンサ、O2センサ等)が設けられている。また、エンジン10のシリンダブロック23には、冷却水温を検出する冷却水温センサ33や、エンジンの所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角度センサ34が取り付けられている。
上述した各種センサの出力は、エンジン制御を司るECU40に入力される。ECU40は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じてインジェクタ19の燃料噴射量、点火プラグ30による点火時期、吸気バルブ21のバルブタイミング等を制御する。
本実施の形態では、吸気ポート近傍及び燃焼室25内における燃料挙動モデルを用いて燃料噴射量を制御することとしており、以下その詳細を説明する。図2は、吸気ポート近傍及び燃焼室25内における燃料挙動モデルの基本構成を示す模式図である。
図2において、インジェクタ19からの噴射燃料は、ウエットとなって吸気ポート壁面等(吸気バルブ21の表側面やシリンダ内壁を含む)に付着する燃料と、ウエットとならずに燃焼室25内に供給される燃料とに分類される。このとき、インジェクタ噴射量をMfi、吸気ポート壁面等に付着する割合(壁面付着率)をXとすると、吸気ポート壁面等に付着する燃料量は「X・Mfi」、それ以外の燃料量は「(1−X)・Mfi」となる。また、吸気ポート壁面等に付着している燃料は、ウエット燃料としてそのまま吸気ポート壁面等に残留する燃料と、壁面付着状態から蒸発する燃料とに分類される。このとき、吸気ポート壁面等に付着しているウエット燃料量をMfw、蒸発せずに吸気ポート壁面等に残留する割合(壁面残留率)をaとすると、壁面付着状態から蒸発する蒸発燃料量は「(1−a)・Mfw」となる。
この場合、燃焼室25(シリンダ)内に流入するシリンダ流入燃料量Mfcは、インジェクタ噴射量Mfiのうちで燃焼室25内に直接供給される燃料量「(1−X)・Mfi」と、吸気ポート壁面等に付着しているウエット燃料量Mfwのうちで壁面付着状態から蒸発する蒸発燃料量「(1−a)・Mfw」との和となる。
以上の関係は、次の(1)、(2)式で表すことができる。これらの式は、C.F.アキノの式として一般に知られている。
Figure 2006144584
ところで、吸気ポート近傍及び燃焼室25内における実際の燃料挙動を考えると、吸気バルブ21のバルブタイミングに応じて内部EGRが生じ、これによりシリンダ流入燃料量Mfcに影響が及ぶ。すなわち、吸気バルブタイミングを大きくして(吸気バルブ開弁時期を進ませて)吸排気バルブのバルブオーバラップ量OLを大きく設定すると、内部EGR効果が増大し、燃焼室25から吸気ポートへの吹き返し(燃料の逆流)が大きくなる。このとき、吸気管圧力が低い時(低負荷運転時)ほど、吹き返しが大きくなる。また、吸気バルブタイミングを小さくして(吸気バルブ開弁時期を遅らせて)吸排気バルブのバルブオーバラップ量OLを小さく設定すると、吸気バルブ21の閉弁時期が遅くなるため、圧縮行程時(BDC後)に吸気バルブ21が開弁している期間が長くなる。従って、低中速回転領域では気筒内に吸入された混合気が圧縮行程初期に気筒から吸気ポートに吹き戻されるようになり、気筒の新気充填効率が低下する。上記理由により、吸気バルブ21のバルブタイミングに応じてシリンダ流入燃料量Mfcが変化する。
図3には、吸気ポート側に吹き戻される吹き戻し燃料量Mfpbを示している。この場合、シリンダ流入燃料量Mfcに対して吹き戻しが生じる割合(吹き戻し率)をXpbとすると、次の(3)、(4)式が成立する。なお、(3)式は、上記(2)式に置き換えられるものである。
Figure 2006144584
また、上記(3)式を変形することで、次の(5)式が得られる。
Figure 2006144584
また、シリンダ流入燃料量Mfcは、燃焼室25内において実際に燃焼に供される燃料量であり、目標空燃比(目標空気過剰率)λtgと筒内充填空気量Gnとにより次式で表される。
Figure 2006144584
一方で、エンジン10の冷間始動時においては、シリンダ壁温とピストン温度との温度差等によりシリンダ内壁とピストン24との摺動部の隙間が比較的広くなり、この隙間を通じて、シリンダ壁面等に付着しているウエット燃料の一部がクランクケース23b内に流入することが考えられる(図3参照)。これは、シリンダ23a内に流入した燃料のうち、燃焼に寄与しない未燃燃料となる燃料に相当するものであり、前記隙間を通じてクランクケース23b内のエンジンオイルに混入する。この場合、ウエット燃料量Mfwのうち前記隙間を通じてクランクケース23b内のエンジンオイルに混入する割合(オイル混入率)をXlostとすると、インジェクタ噴射量Mfiの算出式は、次の(7)式のように表される。
Figure 2006144584
そして、上記(7)式からすれば、シリンダ(燃焼室25)内に一旦流入したものの、シリンダ内壁とピストン24との摺動部の隙間を通じてクランクケース23bに流入しエンジンオイルに混入する燃料量(オイル混入燃料量Mflost)が次の(8)式により算出される。
Figure 2006144584
本実施の形態では、燃料噴射毎に前記オイル混入燃料量Mflostを算出し、そのオイル混入燃料量Mflostの積算により、エンジンオイルに混入された燃料の総量(これはクランクケース23b内の貯留燃料量とも言える)を算出する。そして更に、オイル混入燃料のうち、気化によりPCV通路35を介してエンジン吸気系に流入するPCV流入燃料量Mfpcvを算出し、その分インジェクタ19による燃料噴射量を補正することとしている。
次に、燃料噴射量の算出に関してECU40により実行される演算処理を詳細に説明する。図4は、燃料噴射量算出ルーチンを示すフローチャートであり、本ルーチンは各気筒の燃料噴射毎(4気筒エンジンでは180°CA毎)にECU40により実行される。
図4において、ステップS101では、エンジン回転数、吸入空気量、吸気管圧力、エンジン水温、吸気バルブタイミングなどの各種エンジン運転条件を読み込む。次に、ステップS102では、その都度のエンジン運転条件に基づいて目標空燃比λtgを算出する。このとき、エンジン回転数や負荷(例えば吸気管圧力)を基に算出されたベース目標値に対し、始動時水温、始動後経過時間に応じた燃料増量補正や、加速時等の高負荷増量補正などを反映して目標空燃比λtgが算出される。
その後、ステップS103では、筒内充填空気量Gnを算出する。このとき、例えば、吸気系の挙動モデルを用い、吸入空気量、吸気管圧力、吸気バルブタイミング等をパラメータとして筒内充填空気量Gnが算出される。
また、ステップS104では、基本噴射量Mfbaseを算出する。この基本噴射量Mfbaseは、前述のシリンダ流入燃料量Mfcに相当するものであり、上記の(6)式を用い、前記算出した目標空燃比λtgと筒内充填空気量Gnとに基づいて算出される。
また、ステップS105では、PCV流入燃料量Mfpcvを算出する。前述したように、PCV流入燃料量Mfpcvは、ピストン24とシリンダ壁面との隙間を通じてクランクケース23b内に流入してエンジンオイルに混入され、その後気化してPCV通路35を介してエンジン吸気系に流入する燃料量のことである。PCV流入燃料は、エンジン吸気系を通じて再度燃焼室25に流入し、インジェクタ19の噴射燃料と共に燃焼に供されることとなる。Mfpcv算出処理の詳細は後述するが、当該処理では、壁面付着率X、壁面残留率a、ウエット燃料量Mfw、オイル混入率Xlostを算出すると共に、これら各値を基にオイル混入燃料量Mflostを算出する。そして、オイル混入燃料量Mflostの積算値とオイル混入燃料の気化割合(燃料気化率Xvap)とによりPCV流入燃料量Mfpcvを算出する。
その後、ステップS106では、上記の(5)式を用いてインジェクタ噴射量Mfiを算出する。但し本ルーチンでは、シリンダ流入燃料量Mfcを基本噴射量Mfbaseとして算出しており、(5)式中の「Mfc(k)」を、「Mfbase(k)」に置き換えることとする。なお、Mfi算出に用いる吹き戻し率Xpbは、その都度の吸気バルブタイミングをパラメータとして算出されれば良く、例えば図6に示すように、吸気バルブタイミングが小さい所定領域(換言すれば吸気バルブ開弁時期が遅い所定領域)と、吸気バルブタイミングが大きい所定領域(換言すれば吸気バルブ開弁時期が進んだ所定領域)とにおいて大きい値で算出される。
最後に、ステップS107では、前記ステップS106で算出したインジェクタ噴射量Mfiから、前記ステップS105で算出したPCV流入燃料量Mfpcvを減算して最終のインジェクタ噴射量Mfinを算出する(Mfin=Mfi−Mfpcv)。
また、図5は、前記ステップS105におけるPCV流入燃料量算出に関するサブルーチンを示すフローチャートである。
図5において、ステップS201では、壁面付着率X及び壁面残留率aの算出を実施する。このとき、壁面付着率Xは、始動後経過時間と始動時水温とを主たるパラメータとして算出される。具体的には、図7の(a)に示すように、始動時水温が低いほど壁面付着率Xが大きい値で算出され、同(b)に示すように、始動後経過時間が長くなるほど壁面付着率Xが小さい値で算出される。また、壁面残留率aは、吸気管圧力とエンジン水温とを主たるパラメータとして算出される。具体的には、図8の(a)に示すように、吸気管圧力が高いほど壁面残留率aが大きい値で算出され、同(b)に示すように、エンジン水温が低いほど壁面残留率aが大きい値で算出される。壁面付着率Xや壁面残留率aの算出パラメータとして、エンジン負荷(負荷率)や吸気温等を追加しても良い。
次に、ステップS202では、上記の(1)式を用いてウエット燃料量Mfwを算出する。つまり、インジェクタ噴射量Mfi(但しここでは最終のインジェクタ噴射量Mfin)及びウエット燃料量Mfwの前回値と、壁面付着率Xと、壁面残留率aとに基づいてウエット燃料量Mfwを算出する。
その後、ステップS203では、オイル混入率Xlostを算出する。オイル混入率Xlostは、燃焼圧力(筒内圧力)を主たるパラメータとして算出されれば良く、具体的には、図9に示すように、燃焼圧力が高いほど大きい値で算出される。ここで、燃焼圧力はエンジン運転状態から推定されれば良く、例えば、燃焼圧力と相関のある吸入空気量、エンジン回転数、バルブタイミング等に基づいて算出される。
その後、ステップS204では、上記の(8)式を用いて1燃焼あたりのオイル混入燃料量Mflostを算出する。このとき、オイル混入燃料量Mflostの算出には、壁面付着率X、壁面残留率a、オイル混入率Xlostといった各係数が用いられるため、当該Mflostは、エンジン温度や燃焼圧力を適宜反映した燃料量として算出されることとなる。また、ステップS205では、前記算出したオイル混入燃料量Mflostを逐次積算することによりオイル混入燃料量の総量(=積算値Σ(Mflost))を算出する。
ステップS206では、PCV通路35に流入するPCV流入燃料量Mfpcvを算出する。これは、オイルパンに溜まったオイル混入燃料のうち気化してエンジン吸気系に流入する燃料量を推定する処理であり、オイル混入燃料量の総量(積算値Σ(Mflost))と燃料気化率Xvapとの積によりPCV流入燃料量Mfpcvが算出される(Mfpcv=Σ(Mflost)・Xvap)。このとき、燃料気化率Xvapは、エンジンオイル温度(エンジン水温等、他の温度情報に代替えも可)を主たるパラメータとして算出されれば良く、具体的には、図10に示すように、エンジンオイル温度が高いほど大きい値で算出される。因みに、オイル混入燃料は、エンジンオイル温度(エンジン水温)が所定温度以上にならなければ気化しないため、図のTa未満の領域ではXvap=0とされるようになっている。
オイル混入燃料が気化してエンジン吸気系に流入する際、その気化分だけオイル混入燃料量の総量が減少する。故に、前記ステップS204において、燃料気化分を考慮して次の(9)式によりオイル混入燃料量の総量を算出すると良い。
オイル混入燃料量の積算値=Σ(Mflost)・(1−Xvap) …(9)
上記の如く算出したPCV流入燃料量Mfpcvは、前記図4の燃料噴射量算出に用いられる。
図11は、エンジン始動後、所定期間の燃料噴射制御にかかる各種パラメータの挙動を示すタイムチャートである。図11の横軸は始動後経過時間を示しており、この経過時間の進行に伴いエンジン温度が上昇する(すなわち暖機が進行する)。エンジン温度は、エンジン水温、シリンダ壁温、エンジンオイル温度等を含む。
エンジン10の冷間始動時には、吸気ポートやシリンダ壁面等が冷えており、エンジン始動直後においてウエット燃料量Mfwが一気に増加する。また、燃焼室25内に流入した燃料のうち燃焼に寄与しない未燃燃料量は、エンジン始動直後に多く存在し、始動後経過時間の進行に伴い徐々に減少する。このとき、未燃燃料量には、ピストン24とシリンダ壁面との隙間を通じてクランクケース23b内に流入してエンジンオイルに混入されるオイル混入燃料量Mflostと、吸気バルブ21を介して吸気ポート側に逆流する吹き戻し燃料量Mfpbとが含まれている。このうち、オイル混入燃料量Mflostは、エンジン始動後の暖機状態と燃焼圧力とに依存した値となっており、エンジン始動当初には比較的大きいものとなっている。また、吹き戻し燃料量Mfpbは、エンジン始動直後において吸気バルブタイミングが一定に固定されていれば、図示の如くほぼ一定値となる。
オイル混入燃料量(積算値)はエンジン始動後の時間経過に伴い増加していく。そして、エンジンオイルの温度上昇によりオイル混入燃料が気化し始めると(図のタイミングt1)、その都度のオイル混入燃料量(積算値)と燃料気化率Xvapとの乗算によりPCV流入燃料量Mfpcvが図示の如く算出される。t1以降、オイル混入燃料量(積算値)は、気化してエンジン吸気系に流出していく分だけ徐々に減少する。
また、図12は、前記図11と同じくエンジン始動後の各種パラメータの挙動を示すタイムチャートであるが、ここでは特に燃焼圧力による燃焼寄与割合を考慮して燃料補正量が算出されることについて説明する。なお、図12において、「燃料補正量」は特に、燃焼寄与割合に基づく燃料補正量を図示している。また、図12中、ウエット燃料量と燃料補正量とに関し、燃焼圧力による燃焼寄与割合を考慮しない場合(温度係数のみに基づき燃焼寄与割合を求めた場合)の挙動を比較のために一点鎖線で示している。
図12に示すように、燃焼圧力はエンジン始動直後に一旦高い圧力となり、その後低下する。これは、エンジン始動直後はエンジン回転数が低く、燃焼室25内への新気の充填効率が高くなるためである。本実施の形態では、燃焼圧力を主たるパラメータとしてオイル混入率Xlostが算出され、更にそのオイル混入率Xlostを基にオイル混入燃料量Mflostが算出される。そのため、オイル混入燃料量Mflostは燃焼圧力の変動に合わせて正確に算出される。このとき、ウエット燃料の一部がオイル混入燃料となるが、燃焼圧力が高い場合にはオイル混入燃料量Mflostが多い分ウエット燃料量Mfwが少なくなる。故に、燃焼圧力を考慮しない場合(一点鎖線)と比較して、燃焼圧力を考慮する場合(実線)では、エンジン始動直後のウエット燃料量Mfwが少なくなっている。
また、エンジン始動直後においてオイル混入する燃料量が多いため、その分燃焼圧力を考慮しない場合(一点鎖線)と比較して、燃料補正量が増量されるようになっている。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
燃焼室25内に流入した燃料のうち、シリンダ内壁とピストン24との摺動部の隙間を介してクランクケース23bに漏れ出る燃料量(オイル混入燃料量Mflost)を、少なくとも燃焼圧力をパラメータとして算出するようにしたため、エンジン10の冷間始動時など、オイル混入燃料が比較的多い場合に燃焼圧力の変化が生じてもその圧力変化を考慮しつつオイル混入燃料量Mflostを正確に求めることができる。
また、燃焼室25内に流入した燃料のうち燃焼に寄与しない未燃燃料として、吸気ポート側に吹き戻される燃料を想定し、インジェクタ噴射量の算出には吹き戻し燃料量も反映させたため、より一層正確な未燃燃料量の算出が可能となる。
また、オイル混入燃料量Mflostの積算値と燃料気化率Xvapとの乗算によりPCV流入燃料量Mfpcvを算出し、該PCV流入燃料量Mfpcvによりインジェクタ噴射量Mfiを補正するようにしたため、クランクケース23b内の貯留燃料の一部がPCV通路35を介してエンジン吸気系に流入したとしても、燃料噴射量を良好に保つことができる。以上により、燃料噴射量制御を好適に実施することができるようになる。
シリンダ内壁とピストン24との摺動部の隙間を介して燃料がクランクケース23bに漏れ出たり、クランクケース23b内の貯留燃料がエンジン吸気系に流入したりする事態は、主にエンジン始動直後から暖機完了するまでの暖機過程において生じると考えられる。これからすると、本実施の形態では、エンジン始動直後から暖機完了までの暖機過程における最適なる燃料挙動モデルが構築できると言える。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
上記実施の形態では、燃焼圧力をエンジン運転状態(吸入空気量、エンジン回転数、バルブタイミング等)に基づいて算出する旨記載したが、これを変更し、センサ等により燃焼圧力を検出する構成としても良い。
シリンダ内壁とピストン24との摺動部の隙間を介して燃料がクランクケース23bに漏れ出たり、クランクケース23b内の貯留燃料がエンジン吸気系に流入したりする事態は、エンジン始動時の暖機完了前に発生すると考えられる。そのため、前記の事態にかかる処理を、エンジン10の暖機完了前にのみ実施する構成としても良い。つまり、エンジン10の暖機完了前であるか否かを判定し、暖機完了前であることを条件に、オイル混入燃料量やPCV流入燃料量の算出等を実施する。
PCV通路35の途中に電子制御式の開閉弁を設け、この開閉弁を介してクランクケース23b内の貯留燃料(ブローバイガス)をエンジン吸気系へ放出するようにしても良い。この場合、例えば、ブローバイガス放出の影響が少ないエンジン運転状態において開閉弁を開き、該ブローバイガスをエンジン吸気系に放出するようにしても良い。
発明の実施の形態におけるエンジン制御システムの概略を示す構成図である。 吸気ポート近傍及び燃焼室内における燃料挙動モデルを示す模式図である。 吸気ポート近傍及び燃焼室内における燃料挙動モデルを示す模式図である。 燃料噴射量算出ルーチンを示すフローチャートである。 PCV流入燃料量算出に関するサブルーチンを示すフローチャートである。 吹き戻し率Xpbを求めるための関係を示す図である。 壁面付着率Xを求めるための関係を示す図である。 壁面残留率aを求めるための関係を示す図である。 オイル混入率Xlostを求めるための関係を示す図である。 燃料気化率Xvapを求めるための関係を示す図である。 エンジン始動後、所定期間の燃料噴射制御にかかる各種パラメータの挙動を示すタイムチャートである。 エンジン始動後、所定期間の燃料噴射制御にかかる各種パラメータの挙動を示すタイムチャートである。
符号の説明
10…エンジン、11…吸気管、19…インジェクタ、21…吸気バルブ、22…排気バルブ、23…シリンダブロック、23a…シリンダ、23b…クランクケース、24…ピストン、25…燃焼室、28,29…可変動弁装置、35…PCV通路、40…ECU。

Claims (10)

  1. 内燃機関の燃焼室に燃料を供給するべく吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射手段を備え、前記吸気ポートや燃焼室の壁面に付着する燃料付着量と、実際に燃焼室内で燃焼に供される燃焼燃料量との関係をモデル化し、該モデルを用いて前記燃料噴射手段による燃料噴射量を算出する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記燃焼室内に流入した燃料のうち燃焼に寄与しない未燃燃料量を、少なくとも筒内圧力をパラメータとして算出する未燃燃料量算出手段と、
    前記算出した未燃燃料量を基に前記燃料噴射量を補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. シリンダ内を摺動するピストン部材を備え、該シリンダ内壁とピストン部材とにより前記燃焼室を区画形成した内燃機関に適用され、
    前記未燃燃料量算出手段は、シリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介して前記燃焼室内から漏れ出る燃料量を、前記未燃燃料量として算出する請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記未燃燃料量算出手段は、壁面付着燃料の一部が燃焼に寄与しない未燃燃料になるとして前記未燃燃料量を算出する請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 前記未燃燃料量算出手段は、前記筒内圧力の他に、機関温度情報をパラメータとして加えて前記未燃燃料量を算出する請求項1乃至3の何れかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記未燃燃料量算出手段は、前記燃焼室内に流入した燃料のうち吸気ポート側に吹き戻される燃料量を加え、前記未燃燃料量を算出する請求項1乃至4の何れかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも何れかの動作態様を可変とする可変動弁装置を備えた内燃機関に適用され、
    前記未燃燃料量算出手段は、前記吸気ポート側に吹き戻される燃料量を前記吸気バルブ又は排気バルブの動作態様に応じて算出する請求項5に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 燃焼室に燃料を供給するべく吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記燃焼室からクランクケース内に漏れ出た燃料を吸気系に再流入させるための燃料再流入手段とを備えた内燃機関に適用され、該内燃機関の運転状態に基づいて前記燃料噴射手段による燃料噴射量を算出する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記燃焼室内に流入した燃料のうち、内燃機関のシリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介してクランクケース側に漏れ出る未燃燃料量を、少なくとも筒内圧力をパラメータとして算出する未燃燃料量算出手段と、
    前記算出した未燃燃料量を逐次積算して前記クランクケース内に貯留される燃料量を算出する貯留燃料量算出手段と、
    前記クランクケース内の貯留燃料のうち前記燃料再流入手段を通じて吸気系に流入される再流入燃料量を算出する再流入燃料量算出手段と、
    前記算出した再流入燃料量を基に前記燃料噴射量を補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  8. 前記吸気ポートや燃焼室の壁面に付着する燃料付着量と、実際に燃焼室内で燃焼に供される燃焼燃料量との関係をモデル化し、該モデルを用いて前記燃料噴射手段による燃料噴射量を算出する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記未燃燃料量算出手段は、壁面付着燃料の一部が、シリンダ内壁とピストンとの摺動部の隙間を介してクランクケース側に漏れ出て未燃燃料になるとして前記未燃燃料量を算出する請求項7に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  9. 前記未燃燃料量算出手段は、前記筒内圧力の他に、機関温度情報をパラメータとして加えて前記未燃燃料量を算出する請求項7又は8に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  10. 前記クランクケース内の貯留燃料が気化する気化割合を機関温度情報に基づいて算出する手段を更に備え、
    前記再流入燃料量算出手段は、前記クランクケース内の貯留燃料量と前記気化割合とに基づいて再流入燃料量を算出する請求項7乃至9の何れかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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