JP2006142751A - 保温性浴室構成品とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 音鳴り現象が生じない保温性浴室構成品を簡単に製造できる方法の提供。
【解決手段】 浴室構成品の一方の面側に発泡成形体からなる保温層を設けてなる保温性浴室構成品の製造方法であって、浴室構成品の一方の面にホットメルト接着剤からなる接着剤層4を設け、次いで該浴室構成品の接着剤層側の面とこの浴室構成品を覆う成形型7とで形成されるキャビティ12内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、次いで成形型を熱可塑性樹脂発泡粒子の溶着温度以上の温度に加熱して型内成形し、浴室構成品と発泡成形品からなる保温層が接着剤層を介して接着されてなる保温性浴室構成品を得ることを特徴とする保温性浴室構成品の製造方法。
【選択図】 図2
【解決手段】 浴室構成品の一方の面側に発泡成形体からなる保温層を設けてなる保温性浴室構成品の製造方法であって、浴室構成品の一方の面にホットメルト接着剤からなる接着剤層4を設け、次いで該浴室構成品の接着剤層側の面とこの浴室構成品を覆う成形型7とで形成されるキャビティ12内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、次いで成形型を熱可塑性樹脂発泡粒子の溶着温度以上の温度に加熱して型内成形し、浴室構成品と発泡成形品からなる保温層が接着剤層を介して接着されてなる保温性浴室構成品を得ることを特徴とする保温性浴室構成品の製造方法。
【選択図】 図2
Description
本発明は、浴室構成品の一方の面側に熱可塑性樹脂発泡成形品(以下、発泡成形品と記す。)からなる保温層を設けて保温性を高めた浴槽、防水床パン、壁パネル、天井パネル、洗い場付き浴槽などの保温性浴室構成品とその製造方法に関する。
従来、浴室構成品の一方の面側に発泡成形品からなる保温層を設けて保温性を高めた保温性浴槽などの保温性浴室構成品としては、浴室構成品と保温層となる発泡成形品を別々に作製しておき、組立時、浴室構成品の一方の面側に溶融したホットメルト接着剤を塗布し、さらに発泡成形品を重ね合わせ、ホットメルト接着剤を介して浴室構成品と発泡成形品からなる保温層を接着固定する方法が知られている。しかし、この従来法は、別々に作製した浴室構成品と発泡成形品をホットメルト接着剤で接着固定する作業が煩雑であり、この作業に多くの人手や時間を要し、コスト高を招く問題がある。
この従来法の問題を解消するべく、浴室構成品とこの浴室構成品を覆う成形型とで形成される成形空間に、予備発泡ビーズを充填後、この予備発泡ビーズを溶着再発泡させて、上記浴室構成品に、この浴室構成品と一体となった保温層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、金型を用いてシートモールディングコンパウンド成形体を成形し、該シートモールディングコンパウンド成形体を形状保持治具により保持すると共に、上記シートモールディングコンパウンド成形体と対面する側に発泡層形成用の成形型を被覆し、次いで、上記成形型と上記シートモールディングコンパウンド成形体との間に形成されたキャビティ内に予備発泡樹脂粒子を注入し、その後、上記キャビティ内に水蒸気を導入して上記予備発泡樹脂粒子を加熱することにより上記予備発泡樹脂粒子を発泡、溶着させると共に、上記シートモールディングコンパウンド成形体と熱溶着させて、該シートモールディングコンパウンド成形体の片面に発泡層を接着してなる複合成形品を得ることを特徴とする複合成形品の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−217338号公報
特開2004−209917号公報
しかしながら、前述した特許文献1、2に記載された従来技術によって、ガラス繊維強化プラスチック(以下、FRPと記す。)製の浴室構成品とポリスチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂発泡成形品からなる保温層を一体化させようとしても、浴室構成品と保温層の界面を十分に密着させることができなかった。その結果、浴室構成品に荷重が加わったり、温度変化を生じると、浴室構成品と発泡成形品との界面が擦れて音が生じる(以下「音鳴り現象」と記す。)場合がある。例えば、浴室構成品が浴槽であり、この裏面側に前記従来技術により発泡成形品からなる保温層を取り付けて保温性浴槽を作製した場合、この保温性浴槽に温水を入れると、温水の重さで浴槽がたわむとともに熱膨張し、この浴槽と保温層の界面の一部が相対的に移動して擦れ、不快な音鳴り現象を生じることがあった。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、音鳴り現象が生じない保温性浴室構成品を簡単に製造できる方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、浴室構成品の一方の面側に発泡成形体からなる保温層を設けてなる保温性浴室構成品の製造方法であって、浴室構成品の一方の面にホットメルト接着剤からなる接着剤層を設け、次いで該浴室構成品の接着剤層側の面とこの浴室構成品を覆う成形型とで形成されるキャビティ内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、次いで成形型を熱可塑性樹脂発泡粒子の溶着温度以上の温度に加熱して型内成形し、浴室構成品と発泡成形品からなる保温層が接着剤層を介して接着されてなる保温性浴室構成品を得ることを特徴とする保温性浴室構成品の製造方法を提供する。
本発明の保温性浴室構成品の製造方法において、前記浴室構成品の一方の面に向けて溶融したホットメルト接着剤をスプレー塗布することによって接着剤層を形成することが好ましい。
あるいは、前記浴室構成品の一方の面に、ホットメルト接着剤シートを貼り付けることによって接着剤層を形成することもできる。
この場合、ホットメルト接着剤シートを成形型に張設しておき、型閉めと型内成形時に、浴室構成品の一方の面に貼り付けることによって接着剤層を形成することが好ましい。
この場合、ホットメルト接着剤シートを成形型に張設しておき、型閉めと型内成形時に、浴室構成品の一方の面に貼り付けることによって接着剤層を形成することが好ましい。
本発明の保温性浴室構成品の製造方法において、前記浴室構成品の他方の面側が、前記成形型と別の第2の成形型に接して支持されていることが好ましい。
本発明の保温性浴室構成品の製造方法において、前記浴室構成品と成形型との接触部分の少なくとも一部に、軟質樹脂からなるシーリング材が設けられていることが好ましい。
本発明の保温性浴室構成品の製造方法において、前記浴室構成品が容器形状をなし、前記第2の成形型がその容器の凹部に対応する凸状部を有していることが好ましい。
本発明の保温性浴室構成品の製造方法において、前記接着剤層を構成するホットメルト接着剤が、エチレン・酢酸ビニル共重合体を主体とするホットメルト接着剤、エチレン・エチルアクリレート系共重合体を主体とするホットメルト接着剤、スチレン系ブロック共重合体を主体とするホットメルト接着剤、ポリアミド系樹脂を主体とするホットメルト接着剤、ポリエステル系樹脂を主体とするホットメルト接着剤、ポリウレタン系樹脂を主体とするホットメルト接着剤からなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明の保温性浴室構成品の製造方法において、前記浴室構成品が、浴槽、防水床パン、壁パネル、天井パネル、洗い場付き浴槽のいずれかであることが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る製造方法により得られた保温性浴室構成品を提供する。
本発明の製造方法は、浴室構成品の一方の面にホットメルト接着剤からなる接着剤層を設け、次いで該浴室構成品の接着剤層側の面とこの浴室構成品を覆う成形型とで形成されるキャビティ内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、次いで成形型を熱可塑性樹脂発泡粒子の溶着温度以上の温度に加熱して型内成形し、浴室構成品と発泡成形品からなる保温層が接着剤層を介して接着されてなる保温性浴室構成品を製造することによって、浴室構成品と保温層が強固に接着され、外力や温度変化が加わっても浴室構成品と保温層の界面が擦れることがなくなり、音鳴り現象が生じない保温性浴室構成品を簡単に製造することができる。
本発明の保温性浴室構成品は、前述した本発明に係る製造方法により得られたものなので、浴室構成品と保温層が強固に接着されて音鳴り現象を生じることがない。
本発明の保温性浴室構成品は、前述した本発明に係る製造方法により得られたものなので、浴室構成品と保温層が強固に接着されて音鳴り現象を生じることがない。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明に係る保温性浴室構成品の一例を示す図であり、図1(a)は保温性浴槽(保温性浴室構成品)1の平面図、図1(b)は同じ保温性浴槽1の一部断面視した側面図、図1(c)は(b)の要部拡大断面図である。この保温性浴槽1は、浴槽1の一方の面側(外面側)にホットメルト接着剤からなる接着剤層4を介して発泡成形体からなる保温層4を接着固定して構成されている。
図1は本発明に係る保温性浴室構成品の一例を示す図であり、図1(a)は保温性浴槽(保温性浴室構成品)1の平面図、図1(b)は同じ保温性浴槽1の一部断面視した側面図、図1(c)は(b)の要部拡大断面図である。この保温性浴槽1は、浴槽1の一方の面側(外面側)にホットメルト接着剤からなる接着剤層4を介して発泡成形体からなる保温層4を接着固定して構成されている。
前記浴槽2は、本例示では平面視長丸形の箱状をなしているが、その形状は本例示に限定されず、例えば平面視楕円形、四角形、菱形、台形、五角以上の多角形、円形、半円形などの形状、あるいは貝殻や木の葉などの天然物の模式形状や各種意匠デザイン形状などとしても良い。また、その寸法も特に限定されない。この浴槽2は、入浴するための所定の湯量及び入浴者の負荷に十分耐え得る機械強度を有していれば良く、その材質は限定されず、例えば、FRP、シールモールディングコンパウンド(SMC)、ハイインパクトポリスチレンなどの樹脂材料や鋳物などの金属材料、木材などの各種の材料を用いることができる。
前記保温層3の材料である熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。また保温層3の形成に用いる熱可塑性樹脂発泡粒子としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂を適当な密度に予備発泡させた予備発泡粒子などが用いられる。また本発明の製造方法において好ましい熱可塑性樹脂発泡粒子としては、嵩密度12〜210kg/m3の範囲のポリスチレン系樹脂発泡粒子などが挙げられる。
前記接着剤層4の材料であるホットメルト接着剤は、エチレン・酢酸ビニル共重合体を主体とするホットメルト接着剤、エチレン・エチルアクリレート系共重合体を主体とするホットメルト接着剤、スチレン系ブロック共重合体を主体とするホットメルト接着剤、ポリアミド系樹脂を主体とするホットメルト接着剤、ポリエステル系樹脂を主体とするホットメルト接着剤、ポリウレタン系樹脂を主体とするホットメルト接着剤からなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
この保温性浴槽1は、浴槽2の一方の面側(外側)にホットメルト接着剤からなる接着剤層4を介して発泡成形体からなる保温層3が強固に接着され、浴槽2側に荷重や温度変化が加わっても浴槽2と保温層3の界面が擦れることがなくなり、音鳴り現象が生じない。
なお、本例示では、本発明の保温性浴室構成品の一例として、保温性浴槽1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の保温性浴室構成品、例えば、防水床パン、壁パネル、洗い場付き浴槽などでもよい。
次に、図2を参照して本発明に係る製造方法の第1実施形態を説明する。本実施形態では、保温性浴室構成品の一例として図1に示す保温性浴槽1を製造するために用いる成形装置5Aを示す図であり、この図2中、符号2は浴槽、4は接着剤層、5Aは成形装置、7は第1の成形型、8はフレーム、9は第2の成形型、10は支持基台、11は支持ブロック、12はキャビティ、13はシーリング材、14は蒸気導入管、15はフィーダ、16は排出管である。
この成形装置5Aは、凹型(雌型)である第1の成形型7と、該第1の成形型7を固定した状態で進退方向に移動可能なフレーム8と、浴槽2を載置してその内側に接触する凸型(雄型)である第2の成形型9と、該第2の成形型9を支持している支持基台10及び支持ブロック11とを主要な構成要素として備えている。
第1の成形型7には、加熱用の蒸気を流通させるための多数の蒸気穴(図示せず)が設けられている。
フレーム8は、この第1の成形型7を固定した状態で、支持基台10に対して離間又は接近する方向(進退方向)に移動可能に設けられている。フレーム8を支持基台10に接近させた図2に示す型閉め状態では、第1の成形型7と第2の成形型9側の浴槽2との間に保温層3の形成スペースであるキャビティ12が形成され、この型閉め状態からフレーム8を離間方向に移動させることで、浴槽2のセット及び完成品である保温性浴槽1の取り出しが可能な型開き状態になる。なお、第1の成形型7と第2の成形型9との移動は、いずれか一方を他方に対して進退方向に移動させてもよいし、両方を進退方向に移動させる構成としてもよい。
フレーム8は、この第1の成形型7を固定した状態で、支持基台10に対して離間又は接近する方向(進退方向)に移動可能に設けられている。フレーム8を支持基台10に接近させた図2に示す型閉め状態では、第1の成形型7と第2の成形型9側の浴槽2との間に保温層3の形成スペースであるキャビティ12が形成され、この型閉め状態からフレーム8を離間方向に移動させることで、浴槽2のセット及び完成品である保温性浴槽1の取り出しが可能な型開き状態になる。なお、第1の成形型7と第2の成形型9との移動は、いずれか一方を他方に対して進退方向に移動させてもよいし、両方を進退方向に移動させる構成としてもよい。
このフレーム8には、該フレーム8内に蒸気を供給する蒸気導入管14と、第1の成形型7を通してキャビティ12内に熱可塑性樹脂発泡粒子を供給するためのフィーダ15と、フレーム8内の蒸気や水(凝縮水及び冷却水)を排出するための排出管16が設けられている。
前記蒸気導入管14は、キャビティ12内に充填された熱可塑性樹脂発泡粒子を加熱して溶着再発泡させるための蒸気をフレーム8内に供給するとともに、形成された保温層3を冷却するための冷却水をフレーム8内に供給できるようになっている。前記フィーダー15は、従来より熱可塑性発泡樹脂成形品の製造において用いられている構造のものを使用でき、例えば、エアー吹き込みにより熱可塑性樹脂発泡粒子を吸引してキャビティ12内に搬送し、キャビティ12内に必要量の熱可塑性樹脂発泡粒子を充填するタイプなどを用いることができる。
第2の成形型9は、浴槽2の凹部内面とフランジ部分に接触してこれを支持する凸型(雄型)であり、その外周部分は支持基台10に直接取り付けられ、また凸状部分には棒状又は板状の支持ブロック11を介して、支持基台10に固定されている。第2の成形型9の外面は、シリコーンゴムなどの軟質樹脂からなるシーリング材13で覆われている。
本実施形態において保温性浴槽1を製造するには、まず、浴槽2を用意し、次いで浴槽2の一方の面側(外面側)にホットメルト接着剤からなる接着剤層4を設ける。この接着剤層4は、例えば、図5に示すホットメルト接着剤塗布装置を用いて塗布することができる。
図5に示すホットメルト接着剤塗布装置は、浴槽2の開口を下向きとした状態で浴槽2を図中矢印方向に搬送する搬送用コンベア17と、該搬送用コンベア17上を搬送される浴槽2にホットメルト接着剤をスプレー塗布するようにコンベア上に配設されたホットメルト塗布ノズル装置19及びホットメルト接着剤ボックス18と、搬送方向下流側のコンベア上に設けられた熱風加熱炉20とから構成されている。ホットメルト接着剤は、ホットメルト接着剤ボックス18内でその溶融温度以上に加熱されており、液状のホットメルト接着剤がホットメルト塗布ノズル装置19からスプレーされ、浴槽2の外面側に均一に塗布されるようになっている。
ホットメルト接着剤からなる接着剤層4が塗布された浴槽2は、次いで型開き状態になっている成形装置5Aの第2の成形型9上にセットする。第2の成形型9の外面には、シリコーンゴムなどの軟質樹脂からなるシーリング材13で被覆されているので、この上に浴槽2を載置することで、第2の成形型9と接触して浴槽2の内面側が傷付くことがない。
第2の成形型9に浴槽9をセットした後、フレーム8を接近方向に移動させ、図2に示す型閉め状態とする。この型閉め状態では、浴槽2の接着剤層4側の面と、第1の成形型7との間に保温層3形成用のキャビティ12が形成される。
次いで、フィーダ15を通して、このキャビティ12内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填する。
次いで、蒸気導入管14を通してフレーム8内に加熱用の蒸気を供給し、第1の成形型7及び蒸気孔を通して連通しているキャビティ12内の熱可塑性樹脂発泡粒子を加熱して型内成形する。この加熱によりキャビティ12内の熱可塑性樹脂発泡粒子が互いに溶着して発泡成形体となって保温層3が形成されるとともに、接着剤層4が溶融する。さらに、保温層3が膨張して接着剤層4側に押圧され、これによって保温層3と接着剤層4とが接し、その後冷却することで保温層3と接着剤層4とが強固に接着される。この時、第2の成形型9側から浴槽2を補助的に加熱し、接着剤層4の溶融と熱可塑性樹脂発泡粒子(又は保温層3)の加熱を促進させてもよい。
所定時間の蒸気加熱後、冷却水導入及び排水、真空排気、排気中止後に空気導入などの操作を行って成形品及び各成形型を冷却した後、フレーム8を離間方向に移動させて型開きし、図1に示す保温性浴槽1を型から取り出す。
本実施形態の製造方法では、浴槽2の一方の面にホットメルト接着剤からなる接着剤層4を設け、次いでこれを成形装置5Aにセットして浴槽2の一方の面と第1の成形型7とで形成されるキャビティ12内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、次いで型内成形し、浴槽2と発泡成形品からなる保温層3が接着剤層4を介して接着されてなる保温性浴槽1を製造することによって、浴槽2と保温層3が強固に接着され、外力や温度変化が加わっても音鳴り現象が生じない保温性浴槽1を簡単に製造することができる。
次に、図3を参照して本発明に係る製造方法の第2実施形態を説明する。図3は、保温性浴室構成品の一例として図1に示す保温性浴槽1を製造するために用いる成形装置5Bを示す図であり、この成形装置5Bにおいて前述した図2に示す成形装置5Aと同一の構成要素には同一符号を付してある。
図3に示す成形装置5Bは、図2に示す成形装置5Aにおける第2の成形型9を省き、支持基台10と支持ブロック11とで直接浴槽2を支持する構造とした以外は、図2に示す成形装置5Aと同様に構成されている。
本実施形態では、浴槽2自体を第2の成形型とし、それ以外は前述した第1実施形態による製造方法と同様にして、保温性浴槽1を製造する。本実施形態では、前述した第1実施形態と同じく、浴槽2と保温層3が強固に接着され、外力や温度変化が加わっても音鳴り現象が生じない保温性浴槽1を簡単に製造することができる。
次に、図4を参照して本発明に係る製造方法の第3実施形態を説明する。図4は、保温性浴室構成品の一例として床パン6の外面側に保温層3を設けてなる保温性床パンを製造するために用いる成形装置5Cを示す図であり、この成形装置5Cにおいて前述した図2に示す成形装置5Aと同一の構成要素には同一符号を付してある。
この床パン6は、浴槽設置部と洗い場部とからなる本体部の外周端に、壁パネルを設置するためのフランジ状の壁載せ部が突出形成されたものであり、例えば原料となるSMCを雌雄の成形型間の成形空間内で加熱、加圧することにより作製される。
この成形装置5Cでは、図2に示す成形装置5Aにおける第2の成形型9及び支持ブロック11を省き、支持基台10上に床パン6を載置して成形を行う構造とした以外は、図2に示す成形装置5Aと同様に構成されている。
本実施形態では、床パン6自体を第2の成形型とし、それ以外は前述した第1実施形態による製造方法と同様にして、保温性床パンを製造する。本実施形態では、前述した第1実施形態と同じく、床パン6と保温層3が強固に接着され、外力や温度変化が加わっても音鳴り現象が生じない保温性床パンを簡単に製造することができる。
次に、図6を参照して本発明に係る製造方法の第4実施形態を説明する。図6は、保温性浴室構成品の一例として図1に示す保温性浴槽1を製造するために用いる成形装置5Dを示す図であり、この成形装置5Dにおいて前述した図2に示す成形装置5Aと同一の構成要素には同一符号を付してある。
本実施形態では、浴槽2に接着剤層4を設けないままで成形装置5Dにセットし、ホットメルト接着剤からなるホットメルトシート21を第1の成形型7に張設しておき、型閉めと型内成形時に浴槽2外面に接着剤層4を形成すると共に、この接着剤層4を介して浴槽2と保温層3とを強固に接着することを特徴としている。本実施形態において用いるホットメルトシート21は、ホットメルト接着剤のペレット状のものをシート状に加工したものであり、その厚さは15μm以上である。なお、第1の成形型7の開口端には、図示していないが、ホットメルトシート21を張設するための保持具が設けられている。この保持具は特に限定されず、従来公知の各種保持具を用いることができる。
本実施形態では、まず、図6(a)に示すように、型開き状態となっている成形装置5Dの第2の成形型9上に、接着剤層4を設けていない浴槽2を載置するとともに、第1の成形型7の開口端にホットメルトシート21を張設する。
次いで、図6(b)に示すように、フレーム8を接近方向に移動させる。ホットメルトシート21は、浴槽2の接着剤層4側の面に当たり、その面に沿って延伸されながら、浴槽2の接着剤層4側の面を覆う。この型閉めの際、予め蒸気を導入してホットメルトシート21を加熱、軟化させておいてもよい。図6(c)は型閉め状態である。
図6(c)の型閉め後、蒸気導入管14を通してフレーム8内に蒸気を導入し、第1の成形型7及びキャビティ12内を通してホットメルトシート21を加熱、軟化させる。これによってホットメルトシート21は、図6(d)に示すように浴槽2の一方の面側(外面側)を均一に覆った状態で接着される。
この図6(d)に示す状態の成形装置5Dは、図2に示す成形装置5Aとほぼ同じであり、この後は、前述した第1実施形態の場合と同様に、キャビティ12内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、蒸気加熱して熱可塑性樹脂発泡粒子を型内成形し、保温層3を形成すると共に、この保温層3と浴槽2を接着剤層4を介して接着固定する。これによって、図6(e)に示すように、保温層3と浴槽2が接着剤層4を介して強固に接着された保温性浴槽1が作製される。この後、型開きし、型内から保温性浴槽1を取り出す。
本実施形態によれば、前述した第1実施形態と同じく、浴槽2と保温層3が強固に接着され、外力や温度変化が加わっても音鳴り現象が生じない保温性浴槽1を簡単に製造することができる。また、接着剤層4をスプレー塗布するための装置が不要となり、製造設備の低コスト化、製造設備の設置スペース削減が可能となる。
[実施例1]
図2に示すように構成された成形装置5Aを用い、図1に示す構成の保温性浴槽1を作製した。
浴槽2としては、市販品(東陶機器株式会社製 KEシリーズ1217サイズ)のFRP製の浴槽を用いた。浴槽2の寸法は、図1中の符号Aで示す長さが1000mm、符号Bで示す幅が400mm、深さCで示す高さが500mmである。また、浴槽2の厚みは4mm、容量260Lである。
保温層3の原料は、積水化成品工業株式会社製の商品名エスレンビーズHDLを嵩発泡倍率30倍(嵩密度33kg/m3)に予備発泡させたポリスチレン系樹脂の予備発泡樹脂粒子を用いた。
接着剤層4のホットメルト接着剤は、ヒロダイン社製(品名7514)のエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系ホットメルト接着剤を用いた。
成形型のうち、第2の成形型(凸型成形型)は浴槽2内面側に嵌合する形状であり、成形型表面にシリコーン樹脂(積水化学工業株式会社製、品名セキスイシリコンシーラント)をシーリングしている。シーリングの厚みは1mmであり、この第2の成形型には蒸気孔は設けていない。
図2に示すように構成された成形装置5Aを用い、図1に示す構成の保温性浴槽1を作製した。
浴槽2としては、市販品(東陶機器株式会社製 KEシリーズ1217サイズ)のFRP製の浴槽を用いた。浴槽2の寸法は、図1中の符号Aで示す長さが1000mm、符号Bで示す幅が400mm、深さCで示す高さが500mmである。また、浴槽2の厚みは4mm、容量260Lである。
保温層3の原料は、積水化成品工業株式会社製の商品名エスレンビーズHDLを嵩発泡倍率30倍(嵩密度33kg/m3)に予備発泡させたポリスチレン系樹脂の予備発泡樹脂粒子を用いた。
接着剤層4のホットメルト接着剤は、ヒロダイン社製(品名7514)のエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系ホットメルト接着剤を用いた。
成形型のうち、第2の成形型(凸型成形型)は浴槽2内面側に嵌合する形状であり、成形型表面にシリコーン樹脂(積水化学工業株式会社製、品名セキスイシリコンシーラント)をシーリングしている。シーリングの厚みは1mmであり、この第2の成形型には蒸気孔は設けていない。
成形条件及び成形工程は次の通りとした。
1.ホットメルト接着剤を図5に示す塗布装置で浴槽2の外面側にスプレー塗布し、接着剤層4を形成した。この接着剤層4の塗布厚みは約40μmであった。
2.図2に示すように、接着剤層4を形成した浴槽2を第2の成形型9にセットした。
3.型閉めし、キャビティ12に前記予備発泡樹脂粒子を充填した。
4.蒸気導入管14を通して第1の成形型7側に蒸気圧0.11MPaの蒸気を30秒間導入し、予備発泡樹脂粒子を発泡溶着させ、発泡成形体からなる保温層3を形成すると共に、接着剤層4を軟化させ、保温層3形成時の発泡圧力で、保温層4を接着剤層4を介して浴槽2に接着し、図1に示す保温性浴槽1を製造した。
1.ホットメルト接着剤を図5に示す塗布装置で浴槽2の外面側にスプレー塗布し、接着剤層4を形成した。この接着剤層4の塗布厚みは約40μmであった。
2.図2に示すように、接着剤層4を形成した浴槽2を第2の成形型9にセットした。
3.型閉めし、キャビティ12に前記予備発泡樹脂粒子を充填した。
4.蒸気導入管14を通して第1の成形型7側に蒸気圧0.11MPaの蒸気を30秒間導入し、予備発泡樹脂粒子を発泡溶着させ、発泡成形体からなる保温層3を形成すると共に、接着剤層4を軟化させ、保温層3形成時の発泡圧力で、保温層4を接着剤層4を介して浴槽2に接着し、図1に示す保温性浴槽1を製造した。
得られた保温性浴槽1は、浴槽2表面(内面側)の意匠性は失われず、浴槽2と保温層3は容易に分離せず接着していた。この保温性浴槽1に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象は発生しなかった。
[比較例1]
浴槽2の外面にホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、実施例1と同様にして、保温性浴槽を製造した。
浴槽2の外面にホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、実施例1と同様にして、保温性浴槽を製造した。
得られた比較例1の保温性浴槽は、浴槽2表面(内面側)の意匠性は失われないが、保温層3が浴槽2から簡単に分離し、接着されていなかった。この保温性浴槽に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象が発生した。
[実施例2]
図3に示す成形装置5Bを用い、接着剤層4を形成した浴槽2を支持ブロック11にセットし、それ以外は実施例1と同様に保温性浴槽1を製造した。
図3に示す成形装置5Bを用い、接着剤層4を形成した浴槽2を支持ブロック11にセットし、それ以外は実施例1と同様に保温性浴槽1を製造した。
得られた保温性浴槽1は、浴槽2表面(内面側)の意匠性は失われず、浴槽2と保温層3は容易に分離せず接着していた。この保温性浴槽1に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象は発生しなかった。
[比較例2]
浴槽2の外面にホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、実施例2と同様にして、保温性浴槽を製造した。
浴槽2の外面にホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、実施例2と同様にして、保温性浴槽を製造した。
得られた比較例2の保温性浴槽は、浴槽2表面(内面側)の意匠性は失われないが、保温層3が浴槽2から簡単に分離し、接着されていなかった。この保温性浴槽に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象が発生した。
[実施例3]
図4に示す成形装置5Cを用い、浴槽2に替えて床パン6(株式会社フクセン製床パン)を用い、それ以外は実施例1と同様にして、保温性床パンを製造した。使用した床パン6はFRP製で厚さ4mm、深さ100mm、容量20Lである。
図4に示す成形装置5Cを用い、浴槽2に替えて床パン6(株式会社フクセン製床パン)を用い、それ以外は実施例1と同様にして、保温性床パンを製造した。使用した床パン6はFRP製で厚さ4mm、深さ100mm、容量20Lである。
得られた保温性床パンは、表面(内面側)の意匠性は失われず、床パン6と保温層3は容易に分離せず接着していた。この保温性床パンに実施例1で製造した保温性浴槽1を載せ、浴槽に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象は発生しなかった。
[比較例3]
ホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、実施例3と同様にして、保温性床パンを製造した。
ホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、実施例3と同様にして、保温性床パンを製造した。
得られた比較例3の保温性床パンは、表面(内面側)の意匠性は失われないが、保温層3が床パン6から簡単に分離し、接着されていなかった。この保温性床パンに実施例1で製造した保温性浴槽1を載せ、浴槽に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象が発生した。
[実施例4]
浴槽2として、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)製の浴槽(株式会社RP東プラ製)を用いた以外は、実施例1と同様にして保温性浴槽1を製造した。使用した浴槽の寸法は、図1中の符号Aで示す長さが1000mm、符号Bで示す幅が400mm、深さCで示す高さが500mmである。また、浴槽2の厚みは4mm、容量260Lである。
浴槽2として、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)製の浴槽(株式会社RP東プラ製)を用いた以外は、実施例1と同様にして保温性浴槽1を製造した。使用した浴槽の寸法は、図1中の符号Aで示す長さが1000mm、符号Bで示す幅が400mm、深さCで示す高さが500mmである。また、浴槽2の厚みは4mm、容量260Lである。
得られた保温性浴槽1は、浴槽2表面(内面側)の意匠性は失われず、浴槽2と保温層3は容易に分離せず接着していた。この保温性浴槽1に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象は発生しなかった。
[比較例4]
浴槽2の外面にホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、実施例4と同様にして、保温性浴槽を製造した。
浴槽2の外面にホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、実施例4と同様にして、保温性浴槽を製造した。
得られた比較例4の保温性浴槽は、浴槽2表面(内面側)の意匠性は失われないが、保温層3が浴槽2から簡単に分離し、接着されていなかった。この保温性浴槽に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象が発生した。
[実施例5]
図6に示す成形装置を用い、接着剤層4をホットメルトシート21を用いて形成し、それ以外は実施例1と同様にして保温性浴槽1を製造した。ホットメルトシート21としては、ポリウレタン系樹脂製で厚さ70μmのホットメルトシート(シーダム株式会社製、商品名DUS401−CD)を用いた。
図6に示す成形装置を用い、接着剤層4をホットメルトシート21を用いて形成し、それ以外は実施例1と同様にして保温性浴槽1を製造した。ホットメルトシート21としては、ポリウレタン系樹脂製で厚さ70μmのホットメルトシート(シーダム株式会社製、商品名DUS401−CD)を用いた。
得られた保温性浴槽1は、浴槽2表面(内面側)の意匠性は失われず、浴槽2と保温層3は容易に分離せず接着していた。この保温性浴槽1に180Lの温水(40℃)を入れたところ、音鳴り現象は発生しなかった。
1…保温性浴槽、2…浴槽、3…保温層、4…接着剤層、5A〜5D…成形装置、6…床パン、7…第1の成形型、8…フレーム、9…第2の成形型、10…支持基台、11…支持ブロック、12…キャビティ、13…シーリング材、14…蒸気導入管、15…フィーダ、16…排出管、17…搬送用コンベア、18…ホットメルト接着剤ボックス、19…熱風加熱炉、21…ホットメルトシート。
Claims (10)
- 浴室構成品の一方の面側に熱可塑性樹脂発泡成形体からなる保温層を設けてなる保温性浴室構成品の製造方法であって、浴室構成品の一方の面にホットメルト接着剤からなる接着剤層を設け、次いで該浴室構成品の接着剤層側の面とこの浴室構成品を覆う成形型とで形成されるキャビティ内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、次いで成形型を熱可塑性樹脂発泡粒子の溶着温度以上の温度に加熱して型内成形し、浴室構成品と熱可塑性樹脂発泡成形品からなる保温層が接着剤層を介して接着されてなる保温性浴室構成品を得ることを特徴とする保温性浴室構成品の製造方法。
- 前記浴室構成品の一方の面に向けて溶融したホットメルト接着剤をスプレー塗布することによって接着剤層を形成することを特徴とする請求項1に記載の保温性浴室構成品の製造方法。
- 前記浴室構成品の一方の面に、ホットメルト接着剤シートを貼り付けることによって接着剤層を形成することを特徴とする請求項1に記載の保温性浴室構成品の製造方法。
- ホットメルト接着剤シートを成形型に張設しておき、型閉めと型内成形時に、浴室構成品の一方の面に貼り付けることによって接着剤層を形成することを特徴とする請求項3に記載の保温性浴室構成品の製造方法。
- 前記浴室構成品の他方の面側が、前記成形型と別の第2の成形型に接して支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の保温性浴室構成品の製造方法。
- 前記浴室構成品と成形型との接触部分の少なくとも一部に、軟質樹脂からなるシーリング材が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の保温性浴室構成品の製造方法。
- 前記浴室構成品が容器形状をなし、前記第2の成形型がその容器の凹部に対応する凸状部を有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の保温性浴室構成品の製造方法。
- 前記接着剤層を構成するホットメルト接着剤が、エチレン・酢酸ビニル共重合体を主体とするホットメルト接着剤、エチレン・エチルアクリレート系共重合体を主体とするホットメルト接着剤、スチレン系ブロック共重合体を主体とするホットメルト接着剤、ポリアミド系樹脂を主体とするホットメルト接着剤、ポリエステル系樹脂を主体とするホットメルト接着剤、ポリウレタン系樹脂を主体とするホットメルト接着剤からなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の保温性浴室構成品の製造方法。
- 前記浴室構成品が、浴槽、防水床パン、壁パネル、天井パネル、洗い場付き浴槽のいずれかであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の保温性浴室構成品の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法により得られた保温性浴室構成品。
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Citations (4)
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---|---|---|---|---|
JPS5573533A (en) * | 1978-11-29 | 1980-06-03 | Meiwa Sangyo Kk | Production of formed polystyrene bead foam covered on its surface with cloth skin |
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JPH10217338A (ja) * | 1997-02-04 | 1998-08-18 | Toto Ltd | 保温層の形成方法及び保温層の形成装置 |
-
2004
- 2004-11-24 JP JP2004338818A patent/JP2006142751A/ja active Pending
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