JP2006141895A - 牽引ワイヤーおよび内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐磨耗性に優れる牽引ワイヤー、および、かかる牽引ワイヤーを備え、耐久性に優れる内視鏡を提供すること。
【解決手段】本発明の牽引ワイヤー4a、4bは、内視鏡の操作部内に設けられたプーリー3に倦回され、一端が管腔内に挿入させる挿入部内に配設された操作ワイヤー5a、5bに接続されるものであり、最外周に金属細線で構成された網状管412を備える芯材41と、少なくとも網状管412のプーリー3に接触する部分に設けられた表層42とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、牽引ワイヤーおよび内視鏡に関するものである。
医療の分野では、消化管等の検査や診断に、内視鏡が使用されている。
このような内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部と、この挿入部の操作を行う操作部とを有している。
この操作部の外部には、挿入部の先端部に設けられた湾曲部の湾曲操作を行う操作ノブが設けられている。
また、操作部の内部には、操作ノブに連動して回転するプーリーが設けられ、このプーリーには、牽引ワイヤーが倦回され、その一端が挿入部内に配設された操作ワイヤーに接続され、他端がプーリーに固定されている。
牽引ワイヤーとして、例えば特許文献1等には、樹脂製のロープを合成樹脂層や金属線を編組みした網状管で被覆した構成のものが開示されている。
ところが、樹脂製のロープを合成樹脂層で被覆してなる牽引ロープは、全体が樹脂材料で構成されるため、剛性が低く、このため、挿入部の先端部の湾曲操作を繰り返し行うと、牽引ロープが伸張してしまうという問題がある。
一方、樹脂製のロープを金属製の網状管で被覆してなる牽引ロープは、プーリーに直接網状管が接触するため、挿入部の先端部の湾曲操作を繰り返し行うと、網状管がプーリーとの摩擦により断線してしまうという問題がある。
特開平9−19402号公報
本発明の目的は、すべり性に優れる牽引ワイヤー、および、かかる牽引ワイヤーを備え、耐久性に優れる内視鏡を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(14)の本発明により達成される。
(1) 内視鏡の操作部内に設けられたプーリーに倦回され、一端が、管腔内に挿入させる挿入部内に配設された操作ワイヤーに接続される牽引ワイヤーであって、
最外周に金属細線で構成された網状管を備える芯材と、少なくとも前記網状管の前記プーリーに接触する部分に設けられた表層とを有することを特徴とする牽引ワイヤー。
これにより、耐磨耗性に優れる牽引ワイヤーが得られる。
(2) 前記表層は、前記芯材の外周部を覆うように設けられている上記(1)に記載の牽引ワイヤー。
このような表層は、比較的容易に形成することができる。
(3) 前記表層は、前記網状管を構成する前記金属細線の外周部を覆うように設けられている上記(1)に記載の牽引ワイヤー。
これにより、牽引ワイヤーの外表面にすべり性が優れた表面が形成され、牽引ワイヤーとプーリーとの接触抵抗の低減により、牽引ワイヤーのプーリーに対する摺動抵抗がより低減する。
(4) 前記表層は、ポリブチレンテレフタレートおよびフッ素樹脂のうちの少なくとも一方を主成分とする樹脂を含有している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
(5) 前記表層は、前記樹脂の粒子が金属に担持されて構成されている上記(4)に記載の牽引ワイヤー。
これにより、表層が含有する金属が網状管に強固に結合することとなり、表層と芯材との密着性を向上させることができる。その結果、表層の芯材からの剥離をより確実に防止することができる。
(6) 前記金属は、ニッケルを主成分とするものである上記(5)に記載の牽引ワイヤー。
これにより、表層と芯材との密着性をより向上させることができる。
(7) 前記表層中における前記樹脂の粒子の含有量は、1〜70vol%である上記(5)または(6)に記載の牽引ワイヤー。
これにより、表層と芯材との密着性の低下を防止しつつ、牽引ワイヤーのプーリーに対する摺動抵抗を十分に向上させることができる。
(8) 前記表層は、共析メッキ法により形成されたものである上記(5)ないし(7)のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
共析メッキ法によれば、樹脂の粒子を金属で担持してなる構成の表層を容易かつ確実に形成することができる。また、網状管との密着性が高い表層が得られる。
(9) 前記表層は、前記樹脂を主材料として構成されている上記(4)に記載の牽引ワイヤー。
これにより、アンカー効果による表層と芯材との密着性の向上を図ることができる。その結果、表層の芯材からの剥離をより確実に防止することができる。
(10) 前記表層の平均厚さは、10〜500μmである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
これにより、表層の耐磨耗性の低下、および、表層の芯材からの剥離を防止することができる。
(11) 前記金属細線は、タングステン、モリブデン、チタン、クロム、ニッケルまたはこれらを含む合金のうちの少なくとも1種を主材料として構成されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
これらの金属で網状管を構成することにより、牽引ワイヤーに、より高い剛性および機械的強度を付与することができる。
(12) 前記芯材は、前記網状管の内側にコア部を有する上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
(13) 前記コア部は、主として樹脂材料で構成されている上記(12)に記載の牽引ワイヤー。
これにより、牽引ワイヤーの軽量化を図ることができ、湾曲部を湾曲操作する際の操作トルクを軽減することができる。
(14) 上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の牽引ワイヤーを備えることを特徴とする内視鏡。
これにより、耐久性に優れる内視鏡が得られる。
本発明によれば、芯材が備える網状管が直接プーリーに接触するのを防止することができるので、挿入部の先端部の湾曲操作を繰り返し行った場合でも、網状管がプーリーとの摩擦により磨り減り、断線することを防止することができる。
また、表層の構成を適宜設定することにより、プーリーに対する牽引ワイヤーの摺動性を向上させることができ、挿入部の先端部を湾曲操作する際に、操作トルクが増大するのを防止することができる。
以下、本発明の牽引ワイヤーおよび内視鏡を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の内視鏡について説明する。
図1は、本発明の内視鏡の実施形態を示す平面図、図2は、図1に示す内視鏡の内部構成を模式的に示す図、図3は、図1に示す内視鏡が備える操作部の内部構成を示す図である。なお、以下の説明では、図1および図2中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。
図1に示す内視鏡(ファイバースコープ)1は、可撓性を有する長尺の挿入部可撓管11と、該挿入部可撓管11の先端側に設けられた湾曲部12と、挿入部可撓管11の基端側に設けられ、術者が把持して内視鏡1全体を操作する操作部13と、該操作部13の基端側に設けられ、被写体の像を直接観察する接眼部14と、光源装置(図示せず)に着脱可能に装着される差込部2と、操作部13と差込部2とを接続する可撓性を有する長尺の接続部可撓管15とを備えている。以下、各部の構成について説明する。
これらのうち、挿入部可撓管11と湾曲部12とは、例えば生体等の管腔内に挿入される挿入部を構成するものである。挿入部可撓管11および湾曲部12の内部(中空部)には、例えば、光ファイバー、電線ケーブル、ケーブル、またはチューブ類等の内蔵物(図示せず)が配置、挿通されている。
挿入部可撓管11と接続部可撓管15とは、それぞれ、中空部を有する(管状の)芯材の外周を外皮で被覆した内視鏡用可撓管で構成されている。内視鏡用可撓管等の外皮は、例えば各種ゴム材料等の弾性材料や合成樹脂材料等で構成されている。
湾曲部12は、通常、互いに回動自在に連結された複数(多数)の節輪と、該節輪の外周に被覆された網状管と、該網状管の外周に被覆された外皮とで構成されており、湾曲可能になっている。この湾曲部12の外皮(湾曲ゴム)は、例えば各種ゴム材料等の柔軟な弾性材料で構成されている。
差込部2は、ほぼ有底筒状をなす基部21と、該基部21の底部から先端側に延びるように設置された光源用コネクタ(差込軸)22とを有している。内視鏡1の使用時には、この光源用コネクタ22を光源装置に差し込むことにより、内視鏡1と光源装置とが光学的に接続される。
そして、光源装置に内蔵された光源から発せられた光は、光源用コネクタ22内、差込部2内、接続部可撓管15内、操作部13内、挿入部可撓管11内および湾曲部12内に連続して配設された光ファイバー束によるライトガイド(図示せず)を通り、湾曲部12の先端部121より観察部位に照射され、照明する。
前記照明光により照明された観察部位からの反射光(被写体像)は、湾曲部12、挿入部可撓管11内および操作部13内に連続して配設された光ファイバー束によるイメージガイド(図示せず)を通り、接眼部14へ伝達される。
接眼部14の内部には、接眼レンズ(図示せず)が設置され、イメージガイド内を通って到達した反射光がこの接眼レンズを通して観察される。
操作部13には、その外部に操作レバー(操作ノブ)17が設置されている。また、図2に示すように、操作部13の内部には、操作レバー17の操作に伴って回動するプーリー3が設けられている。
このプーリー3には、図3に示すように、2本の牽引ワイヤー4(4a、4b)が倦回されている。各牽引ワイヤー4a、4bは、それぞれ、その一端が挿入部可撓管11および湾曲部12内に配設された操作ワイヤー5a、5bに連結部6a、6bを介して接続され、他端がプーリー3に固定されている。
また、各操作ワイヤー5a、5bの先端は、先端部121に固定されている。なお、挿入部可撓管11および湾曲部12内において、各操作ワイヤー5a、5bをガイドするガイド管は、図示が省略されている。
操作レバー17を所定の方向に回動操作すると、これに伴って、例えばプーリー3が図2および図3中、時計回りに回転する。このプーリー3の回転により、左側の牽引ワイヤー4aは、プーリー3に巻き付けられ、右側の牽引ワイヤー4bは、プーリー3から送り出される。
これにより、牽引ワイヤー4aに接続された操作ワイヤー5aは、基端方向に移動し、一方、牽引ワイヤー4bに接続された操作ワイヤー5bは、先端方向に移動する。その結果、湾曲部12は、図2に示すように、先端部121が左側に向くように湾曲する。
このように、操作レバー17の操作により、湾曲部12が2方向に湾曲し、その湾曲方向および湾曲度合いを遠隔操作することができる。
なお、本発明は、内視鏡1のようなファイバー内視鏡に限らず、電子内視鏡等の各種の内視鏡に適用することができることは、言うまでもない。
次に、本発明の牽引ワイヤーについて説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の牽引ワイヤーの第1実施形態について説明する。
図4は、本発明の牽引ワイヤーの第1実施形態を示す横断面図(図3中のA−A線断面図)である。
本発明の牽引ワイヤー4は、芯材41と、この芯材41の外周部に設けられた表層42とを有している。
芯材41は、最外周に金属細線で構成された網状管412を有するものである。本実施形態では、芯材41は、コア部411と、コア部411の外周を被覆する網状管412とで構成されている。
また、表層42は、少なくとも網状管412のプーリー3に接触する部分に設けられている。本実施形態では、表層42は、芯材41の長手方向の一部(プーリー3に接触する部分)に、芯材41の外周部を覆うように設けられている。
コア部411は、好ましくは樹脂材料を主材料として構成されている。これにより、牽引ワイヤー4の軽量化を図ることができ、湾曲部12を湾曲操作する際の操作トルクを軽減することができる。なお、コア部411を樹脂材料を主材料として構成した場合でも、網状管412の存在により、牽引ワイヤー4の剛性の低下は好適に防止される。
コア部411の構成材料としては、例えば、ポリアリレート、(パラ型)アラミド、PAN系炭素繊維、PBO繊維等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、コア部411の構成材料としては、特に、ポリアリレートおよび(パラ型)アラミドのうちの少なくとも一方を主材料とするものが好ましい。これらの樹脂でコア部411を構成することにより、コア部411自体にも、比較的高い剛性を付与することができるからである。
なお、コア部411は、図4に示すように、単線で構成されたものであってもよく、複数本の細線を束ねて構成したもの、撚って構成したもの等であってもよい。
コア部411の平均直径(図4中、長さD)は、0.1〜1.2mm程度であるのが好ましく、0.3〜0.8mm程度であるのがより好ましい。
網状管412は、複数の非金属繊維を、例えば接合、編組等して構成されている。
網状管412(金属細線)の構成材料としては、特に限定されないが、タングステン、モリブデン、チタン、クロム、ニッケルまたはこれらを含む合金のうちの少なくとも1種を主材料とするものが好ましい。これらの金属で網状管412を構成することにより、牽引ワイヤー4により高い剛性および機械的強度を付与することができる。
なお、前記合金としては、例えば、ステンレス鋼等が挙げられる。
また、網状管412を構成する金属細線の平均直径(図4中、長さd)は、0.01〜1mm程度であるのが好ましく、0.01〜0.75mm程度であるのがより好ましい。
このような芯材41の外周部を覆うように、表層(被覆層)42が設けられている。
この表層42は、プーリー3と芯材41との間に介在し、これらが直接接触するのを防止するものである。表層42を設けることにより、網状管412がプーリー3との摩擦により、磨耗して断線するのを防止することができる。すなわち、牽引ワイヤー4の耐摩耗性を向上させることができる。したがって、かかる牽引ワイヤー4を備える内視鏡1は、耐久性に優れたものとなる。
また、表層42は、プーリー3に対する摺動抵抗が低いものが好ましい。これにより、湾曲部12を湾曲操作する際の操作トルクが増大するのを防止することができる。
かかる観点からは、表層42は、ポリブチレンテレフタレートおよびフッ素樹脂のうちの少なくとも一方、特に、ポリブチレンテレフタレートを主成分とする樹脂を含有しているのが好ましい。表層42がこれらの樹脂を含有することにより、牽引ワイヤー4のプーリー3に対する摺動抵抗をより低減させることができる。また、これらの樹脂を含有する表層42は、すべり性にも優れたものとなる。
なお、フッ素樹脂には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、パーフルオロエチレン−プロペン共重合体(FEP)等を用いることができる。
このような表層42は、I:前記樹脂の粒子(以下、「樹脂粒子」と言う。)を金属に担持して構成したり、II:前記樹脂を主材料として構成したり等することができる。
Iの場合、表層42が含有する金属が網状管412に強固に結合することとなり、表層42と芯材41との密着性を向上させることができる。その結果、表層42の芯材41からの剥離をより確実に防止することができる。
表層42が含有する金属としては、例えば、ニッケルを主成分とするものが好ましい。これにより、表層42と芯材41との密着性をより向上させることができる。
樹脂粒子の平均粒径は、特に限定されないが、10〜1000nm程度であるのが好ましく、50〜800nm程度であるのがより好ましい。
この場合、表層42中における樹脂粒子の含有量は、1〜70vol%程度であるのが好ましく、10〜55vol%程度であるのがより好ましい。樹脂粒子の含有量が少な過ぎると、牽引ワイヤー4のプーリー3に対する摺動抵抗を十分に低減させることができないおそれがあり、一方、樹脂粒子の含有量が多過ぎると、表層42中における金属の含有量が相対的に少なくなり、金属の種類や表層42の厚さ等によっては、表層42と芯材41との密着性が低下するおそれがある。
このようなIの構成の表層42は、例えば、共析メッキ法(樹脂粒子を含有する無電解メッキ液を用いた無電解メッキ法)により容易に形成することができる。共析メッキ法によれば、Iの構成の表層42を容易かつ確実に形成することができる。また、網状管412との密着性が高い表層42が得られる。
また、共析メッキ法により表層42を形成する場合には、網状管412を構成する金属として触媒作用を有するものを用いるのが好ましい。これにより、表層42を網状管412を核として成長させることができ、表層42と芯材41との密着性をより向上させることができる。
なお、かかる表層42は、他の方法を用いて形成するようにしてもよい。
また、IIの場合、コア部411と網状管412との間に、表層42を構成する樹脂が入り込むようになること(アンカー効果)により、表層42と芯材41との密着性を向上させることができる。その結果、表層42の芯材41からの剥離をより確実に防止することができる。
このようなIIの構成の表層42は、例えば、溶融または軟化状態の前記樹脂を、芯材41の外周部に押出成形法により連続して押出す方法、前記樹脂で構成される熱収縮チューブを芯材41に被せて加熱収縮させる方法等により形成することができる。かかる方法によれば、IIの構成の表層42を容易かつ確実に形成することができる。
表層42の平均厚さは、特に限定されないが、10〜500μm程度であるのが好ましく、20〜350μm程度であるのがより好ましい。表層42が薄過ぎると、その耐磨耗性が十分に発揮されないおそれがあり、一方、表層42が厚過ぎると、芯材41から剥離し易くなる傾向を示すようになる。
このような表層42、すなわち、芯材41の外周部を覆うような表層42は、比較的容易に形成することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の牽引ワイヤーの第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の牽引ワイヤーの第2実施形態を示す横断面図である。
以下、第2実施形態の牽引ワイヤーについて、前記第1実施形態の牽引ワイヤーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の牽引ワイヤー4は、表層42の形成箇所が異なり、それ以外は、前記第1実施形態の牽引ワイヤー4と同様である。
すなわち、図5に示す牽引ワイヤー4では、表層42が網状管412を構成する金属細線の外周部を覆うように設けられている。
このような第2実施形態によっても、前記第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。
また、本実施形態では、網状管412を構成する金属細線を覆うように表層42を設けるので、牽引ワイヤー4の外表面にすべり性が優れた表面が形成される。また、牽引ワイヤー4とプーリー3との接触面積の低減を図ることもできる。このようなことから、牽引ワイヤー4とプーリー3との接触抵抗を低減させることができ、牽引ワイヤー4のプーリー3に対する摺動抵抗をより低減させることができる。その結果、湾曲部12を湾曲操作する際の操作トルクをより低減させることができる。
なお、以上の各実施形態では、表層42が芯材41のプーリー3に接触する部分に選択的に設けられる場合について示したが、本発明において、表層42は、芯材41の全長にわたって設けるようにしてもよい。
また、表層42は、網状管412のプーリー3と接触する面に選択的に設けるようにしてもよい。
また、コア部411と網状管412との間には、必要に応じて、任意の目的(例えば、コア部411と網状管412との密着性を向上する目的等)で、1または2以上の層を設けるようにしてもよい。
以上、本発明の牽引ワイヤーおよび内視鏡を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、牽引ワイヤーおよび内視鏡を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
A.内視鏡の製造
(実施例1)
図4に示すような牽引ワイヤーを作製し、図1に示す内視鏡を製造した。
なお、牽引ワイヤーの各部の構成は、以下に示す通りである。
1.芯材
・コア部(単線)
構成材料 :ポリアリレート
平均直径 :0.7mm
・網状管
構成材料 :タングステン
細線の平均直径:0.05mm
2.表層
構成材料 :ポリブチレンテレフタレート(PBT)
平均厚さ :50μm
形成方法 :押出成形法
(実施例2)
図4に示すような牽引ワイヤーを作製し、図1に示す内視鏡を製造した。
なお、牽引ワイヤーの各部の構成は、以下に示す通りである。
1.芯材
・コア部(単線)
構成材料 :ポリアリレート
平均直径 :0.7mm
・網状管
構成材料 :タングステン
細線の平均直径:0.05mm
2.表層
構成材料 :パーフルオロエチレン−プロペン共重合体(FEP)
平均厚さ :50μm
形成方法 :押出成形法
(実施例3)
図5に示すような牽引ワイヤーを作製し、図1に示す内視鏡を製造した。
なお、牽引ワイヤーの各部の構成は、以下に示す通りである。
1.芯材
・コア部(単線)
構成材料 :ポリアリレート
平均直径 :0.7mm
・網状管
構成材料 :ステンレス鋼
細線の平均直径:0.05mm
2.表層
構成材料 :ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子を含有するニッ ケル
粒子の平均粒径:150nm
粒子の含有量 :35vol%
平均厚さ :20μm
形成方法 :共析メッキ法
(比較例1)
表層を設けなかった以外は、前記実施例1と同様にして牽引ワイヤーを作製し、図1に示す内視鏡を製造した。
(比較例2)
網状管を設けなかった以外は、前記実施例1と同様にして牽引ワイヤーを作製し、図1に示す内視鏡を製造した。
B.評価
各実施例および各比較例の内視鏡の先端に、それぞれ重りを取り付け、操作レバーを操作する際に、10kgの荷重がかかるようにした。
この状態で、各実施例および各比較例の内視鏡の操作レバーを操作して、湾曲部の湾曲操作を繰り返し行った。
そして、各実施例および各比較例の内視鏡において、それぞれ牽引ワイヤーが断線するまでに要する湾曲操作の回数を確認した。
この結果を下記表1に示す。
Figure 2006141895
なお、表1には、比較例1の内視鏡の牽引ワイヤーが断線に至った回数を「1」として、各実施例および比較例2の内視鏡の牽引ワイヤーが断線に至った回数を、それぞれ、相対値で示した。
表1に示すように、各実施例の内視鏡では、いずれも、牽引ワイヤーが断線に至るまでの湾曲操作の回数が、比較例1の内視鏡に比べて明らかに長くなった。
また、表層が含有する樹脂として、ポリブチレンテレフタレートを用いると、フッ素樹脂を用いる場合に比べて、牽引ワイヤーが断線に至るまでの湾曲操作の回数が多くなる傾向を示した。
これに対し、比較例2の内視鏡は、牽引ワイヤーが断線に至るまでの湾曲操作の回数が、比較例1の内視鏡に比べて短くなった。
本発明の内視鏡の実施形態を示す平面図である。 図1に示す内視鏡の内部構成を模式的に示す図である。 図1に示す内視鏡が備える操作部の内部構成を示す図である。 本発明の牽引ワイヤーの第1実施形態を示す横断面図(図3中のA−A線断面図)である。 本発明の牽引ワイヤーの第2実施形態を示す横断面図である。
符号の説明
1 内視鏡
11 挿入部可撓管
12 湾曲部
121 先端部
13 操作部
14 接眼部
15 接続部可撓管
17 操作レバー
2 差込部
21 基部
22 光源用コネクタ
3 プーリー
4、4a、4b 牽引ワイヤー
41 芯材
411 コア部
412 網状管
42 表層
5a、5b 操作ワイヤー
6a、6b 連結部

Claims (14)

  1. 内視鏡の操作部内に設けられたプーリーに倦回され、一端が、管腔内に挿入させる挿入部内に配設された操作ワイヤーに接続される牽引ワイヤーであって、
    最外周に金属細線で構成された網状管を備える芯材と、少なくとも前記網状管の前記プーリーに接触する部分に設けられた表層とを有することを特徴とする牽引ワイヤー。
  2. 前記表層は、前記芯材の外周部を覆うように設けられている請求項1に記載の牽引ワイヤー。
  3. 前記表層は、前記網状管を構成する前記金属細線の外周部を覆うように設けられている請求項1に記載の牽引ワイヤー。
  4. 前記表層は、ポリブチレンテレフタレートおよびフッ素樹脂のうちの少なくとも一方を主成分とする樹脂を含有している請求項1ないし3のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
  5. 前記表層は、前記樹脂の粒子が金属に担持されて構成されている請求項4に記載の牽引ワイヤー。
  6. 前記金属は、ニッケルを主成分とするものである請求項5に記載の牽引ワイヤー。
  7. 前記表層中における前記樹脂の粒子の含有量は、1〜70vol%である請求項5または6に記載の牽引ワイヤー。
  8. 前記表層は、共析メッキ法により形成されたものである請求項5ないし7のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
  9. 前記表層は、前記樹脂を主材料として構成されている請求項4に記載の牽引ワイヤー。
  10. 前記表層の平均厚さは、10〜500μmである請求項1ないし9のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
  11. 前記金属細線は、タングステン、モリブデン、チタン、クロム、ニッケルまたはこれらを含む合金のうちの少なくとも1種を主材料として構成されている請求項1ないし10のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
  12. 前記芯材は、前記網状管の内側にコア部を有する請求項1ないし11のいずれかに記載の牽引ワイヤー。
  13. 前記コア部は、主として樹脂材料で構成されている請求項12に記載の牽引ワイヤー。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の牽引ワイヤーを備えることを特徴とする内視鏡。
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