JP4261205B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医療の分野では、消化管等の検査や診断に、内視鏡が使用されている。このような内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部可撓管と、該挿入部可撓管の湾曲操作を行う操作部とを有している。
【0003】
挿入部可撓管は、曲りくねった体腔内に挿入されることから、この湾曲または屈曲形状に追従でき、かつ、基端側で加えられた押し込む力が湾曲または屈曲部で吸収されてしまう状態(座屈状態)となるのを防止するため、曲げに対する弾力性に優れる必要がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ところで、内視鏡を用いる検査として、内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(EndoscopicRetrograde CholangioPancreatography:ERCP)が知られている。
【0005】
この検査は、側視型の内視鏡を用いて、次のようにして行われる。すなわち、まず、内視鏡の挿入部可撓管の先端を、膵管および胆管が開口する十二指腸にまで挿入する。次に、この状態で、内視鏡で観察しつつ、挿入部可撓管に挿通されたカテーテルを、膵管や胆管に挿入する。そして、このカテーテルを介して造影剤を、膵管や、胆管、胆嚢等に注入し、X線撮影を行う。これにより、これらの臓器における疾患を診断することができる。
【0006】
しかしながら、側視型の内視鏡においても、挿入部可撓管は、前述のように曲げに対する弾性力に主眼をおいた構成とされているため、挿入部可撓管の先端を所定の位置に固定するのが難しく、カテーテルを膵管や胆管に挿入する際に、挿入部可撓管の先端がブレてしまい、この操作を安定的に行うことができない場合がある。
【0007】
【特許文献1】
特許第2641789号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、管腔に対する追従性および曲げに対する弾力性を確保しつつ、例えば生体組織への処置等の各種作業をより安定的に行うことができる内視鏡を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
【0010】
(1) 管腔内に挿入される挿入部可撓管を有する内視鏡であって、
前記挿入部可撓管の湾曲または屈曲形状を維持する形状維持部材を、前記挿入部可撓管の長手方向の一部に設け
前記挿入部可撓管は、管状の芯材と、該芯材の外周に被覆された外皮とを有し、
前記形状維持部材は、前記芯材と前記外皮との間に設けられ、
前記形状維持部材は、線状体を前記芯材の外周に巻回してなるものであることを特徴とする内視鏡。
【0011】
これにより、例えば生体組織への処置等の各種作業をより安定的に行うことができる。
【0015】
) 前記線状体は、螺旋状に巻回されている上記()に記載の内視鏡。
このような簡単な構成で、形状維持部材としての機能が好適に発揮される。
【0016】
) 前記芯材は、帯状材を螺旋状に巻回して形成された螺旋管を有し、
前記線状体のピッチは、前記螺旋管のピッチ以下とされている上記()に記載の内視鏡。
【0017】
これにより、線状体による挿入部可撓管の形状維持機能をより向上させることができる。
【0018】
) 前記線状体のピッチをP[mm]とし、前記螺旋管のピッチをP[mm]としたとき、P/Pが1/100〜1なる関係を満足する上記()に記載の内視鏡。
これにより、線状体による挿入部可撓管の形状維持機能が顕著に発揮される。
【0019】
) 前記形状維持部材は、前記外皮よりも硬度が高い材料で構成されている上記()ないし()のいずれかに記載の内視鏡。
【0020】
これにより、形状維持部材による挿入部可撓管の形状維持機能をより向上させることができる。
【0021】
) 前記形状維持部材は、前記外皮の構成材料と相溶性の高い材料で構成されている上記()ないし()のいずれかに記載の内視鏡。
これにより、外皮と形状維持部材との密着性をより向上させることができる。
【0022】
) 前記形状維持部材は、主として樹脂材料で構成されている上記(1)ないし()のいずれかに記載の内視鏡。
【0023】
これにより、外皮と形状維持部材との密着性を、特に優れたものとすることができる。
【0024】
) 側視型の内視鏡である上記(1)ないし()のいずれかに記載の内視鏡。
【0025】
本発明の内視鏡は、各種の内視鏡に適用可能であるが、側視型の内視鏡(特に、十二指腸スコープ)に適用するのが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内視鏡を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の内視鏡を電子内視鏡(電子スコープ)に適用した場合の実施形態を示す全体図、図2は、図1に示す電子内視鏡が備える挿入部可撓管の先端部を示す側面図、図3は、図2中A−A線断面図、図4は、図1に示す電子内視鏡が備える挿入部可撓管の分解図である。以下、図1中、上側を「基端」、下側を「先端」、図2〜図4中、右側を「基端」、左側を「先端」として説明する。
【0028】
各図に示す電子内視鏡1は、側視型の内視鏡である。この電子内視鏡1は、可撓性(柔軟性)を有する長尺物の挿入部可撓管2と、挿入部可撓管2の基端部に接続され、術者が把持して電子内視鏡1全体を操作する操作部6と、操作部6に接続された接続部可撓管7と、接続部可撓管7の先端部に接続された光源差込部8とを有している。
【0029】
挿入部可撓管2は、体腔内に挿入して使用される。図1に示すように、挿入部可撓管2は、手元(基端)側から可撓管部20と、可撓管部20の先端部に設けられ、湾曲可能な湾曲部21と、湾曲部の先端部に設けられた硬性部22とを有している。
【0030】
湾曲部21は、操作部6の側面に設置された操作ノブ61、62の操作によって4方向に湾曲し、その方向を変えることができる。
【0031】
硬性部22の内側には、図2および図3に示すように、対物光学系9と、観察部位における被写体像を撮像する撮像素子(CCD)10とが設けられている。
【0032】
対物光学系9は、硬性部22の側面に設けられたカバーガラス91と、同一光路上に配置された第1の直角プリズム92、対物レンズ93および第2の直角プリズム94で構成されている。そして、第2の直角プリズム94の一側面は、光学用接着剤を介して、撮像素子10の素子面(受光面)に接着されている。
【0033】
撮像素子10は、挿入部可撓管2内、操作部6内および接続部可撓管7内に連続して配設された画像信号ケーブル(図示せず)により、光源差込部8に設けられた画像信号用コネクタ82に接続されている。
【0034】
硬性部22の側面には、対物光学系9のカバーガラス91と隣接して照明用カバーガラス11が設けられている。この照明用カバーガラス11には、照明光を導くライトガイド12の先端部が接続されている。
【0035】
また、硬性部22の側面には、カバーガラス11、91と近接する位置に、処置具挿通用チューブ13の先端が開口131において開放している。この処置具挿通用チューブ13は、挿入部可撓管2の内部に配設され、その基端が操作部6に設けられた処置具挿通用孔63と連通している。処置具挿通用チューブ13には、処置具挿通用孔63から、カテーテル、ガイドワイヤ等の処置具が挿通される。
【0036】
一方、光源差込部8の先端部には、光源用コネクタ81が画像信号用コネクタ82と併設され、光源用コネクタ81および画像信号用コネクタ82を、光源プロセッサ装置(図示せず)の接続部に挿入することにより、光源差込部8が光源プロセッサ装置に接続される。この光源プロセッサ装置には、ケーブルを介してモニタ装置(図示せず)が接続されている。
【0037】
光源プロセッサ装置から発せられた光は、光源用コネクタ81、および、光源差込部8内、接続部可撓管7内、操作部6内および挿入部可撓管2内に連続して配設されたライトガイド12を通り、硬性部22の側面より観察部位に照射され、照明する。このようなライトガイド12は、例えば、石英、多成分ガラス、プラスチック等により構成される光ファイバーが複数本束ねられて構成されている。
【0038】
前記照明光により照明された観察部位からの反射光(被写体像)は、カバーガラス91、第1の直角プリズム92、対物レンズ93、第2の直角プリズム94を通過して撮像素子10で撮像される。撮像素子10では、撮像された被写体像に応じた画像信号が出力される。この画像信号は、画像信号ケーブルを介して光源差込部8に伝達される。
【0039】
そして、光源差込部8内および光源プロセッサ装置内で所定の処理(例えば、信号処理、画像処理等)がなされ、その後、モニタ装置に入力される。モニタ装置では、撮像素子で撮像された画像(電子画像)、すなわち動画の内視鏡モニタ画像が表示される。
【0040】
次に、挿入部可撓管2の構成について詳述する。
図4に示すように、挿入部可撓管2は、芯材24と、その外周を被覆する外皮25とを有している。挿入部可撓管2の内部には、例えば、画像信号ケーブル、ライトガイド12、処置具挿通用チューブ13、送気用チューブ14、送液用チューブ15等が配設されている。
【0041】
芯材24は、螺旋管241と、螺旋管241の外周を被覆する網状管(編組体)242とで構成され、全体としてチューブ状の長尺物として形成されている。この芯材24は、挿入部可撓管2を補強する効果を有する。特に、螺旋管241と網状管242とを組合わせたことにより、挿入部可撓管2は、十分な機械的強度を確保できる。
【0042】
螺旋管241は、帯状材を均一な径で螺旋状に間隔をあけて巻回して形成されたものである。帯状材を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。
【0043】
網状管242は、金属製または非金属製の細線を複数並べたものを編組して形成されている。細線を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。また、網状管242を形成する細線のうち少なくとも1本に合成樹脂の被覆が施されていてもよい。
【0044】
芯材24の外周には、外皮25が被覆されている。この外皮25は、樹脂材料を主材料として構成されている。これにより、摩擦による体腔内の組織への損傷や、挿入部可撓管2内への体液等の液体の侵入を防止する効果が発揮される。
【0045】
この樹脂材料としては、柔軟性(可撓性)を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂等の各種可撓性を有する樹脂や、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等の各種エラストマーのうちの、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、各種熱可塑性エラストマーを用いるのが好ましい。熱可塑性エラストマーは、特に、柔軟性に優れる。
【0046】
外皮25の平均厚さは、挿入部可撓管2内に配設された内蔵物を保護可能であり、かつ、挿入部可撓管2の可撓性を妨げないものであれば、特に限定されないが、0.1〜3mm程度であるのが好ましく、0.2〜1mm程度であるのがより好ましい。
【0047】
また、外皮25は、単層のものに限らず、その長手方向の一部または全部が、複数の層の積層体で構成されるものであってもよい。
【0048】
このような挿入部可撓管2の長手方向の一部には、挿入部可撓管2が湾曲または屈曲した際に、この湾曲または屈曲した形状(状態)を維持する形状維持部材26が設けられている。
【0049】
この形状維持部材26を設けることにより、挿入部可撓管2は、形状維持部材26が設けられた部分の剛性がその他の部分の剛性より大きくなり、その結果、形状維持部材26が設けられた部分において、挿入部可撓管2が湾曲または屈曲すると、この部分において挿入部可撓管2の湾曲または屈曲形状が維持される。また、この挿入部可撓管2の湾曲または屈曲形状は、所定以上の外力を付加しない限り維持される。換言すれば、形状維持部材26は、挿入部可撓管2に曲がり癖を付ける機能を有するものである。
【0050】
また、挿入部可撓管2の長手方向の一部に、形状維持部材26を設ける構成とすることにより、挿入部可撓管2の体腔(管腔)に対する追従性および曲げに対する弾力性を損なうことなく、挿入部可撓管2の所定の部分に形状維持機能を付与することができる。
【0051】
本実施形態では、この形状維持部材26は、1本の線状または帯状をなす線状体で構成され、網状管242(芯材24)の外周に、螺旋状に巻回して形成されている。このような簡単な構成で、形状維持部材26としての機能が好適に発揮される。
【0052】
線状体を網状管242の外周、すなわち、芯材24と外皮25との間に設ける構成とすることにより、線状体の芯材24(挿入部可撓管2)への固定をより確実に行うことができる。
【0053】
また、線状体を、芯材24および外皮25と別部材で構成することにより、芯材24や外皮25の構成材料の選択の幅が減少するのを防止することができる。
【0054】
線状体は、外皮25よりも硬度が高い材料で構成されているのが好ましい。これにより、線状体による挿入部可撓管2の形状維持機能をより向上させることができる。
【0055】
このような材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、銅、タングステン、ニッケル、チタン等の各種金属材料、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール(PA)、ポリアリレート、ポリオキシメチレン(POM)、高張力ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−酢酸ビニルケン化物(EVOH)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィドまたはこれを含むポリマーアロイのような各種樹脂材料、カーボンファイバー、グラスファイバー等が挙げられ、これらのうちの2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0056】
特に、線状体は、外皮25の構成材料と相溶性の高い材料で構成されているのが好ましい。これにより、外皮25と線状体との密着性をより向上させることができる。具体的には、線状体は、主として樹脂材料で構成されているのが好ましい。これにより、外皮25と線状体との密着性を、特に優れたものとすることができる。
【0057】
このような線状体の横断面形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、三角形、長方形、正方形、菱形等の四角形、五角形、六角形、八角形のような多角形等のいずれでもよい。
【0058】
また、線状体の幅(図4中L)は、その構成材料等によっても若干異なるが、0.01〜0.1mm程度であるのが好ましく、0.01〜0.08mm程度であるのがより好ましい。線状体の幅Lが小さ過ぎると、十分な強度が得られない場合があり、一方、線状体の幅Lが大き過ぎると、挿入部可撓管2の柔軟性(可撓性)が低下するおそれがある。
【0059】
線状体のピッチは、螺旋管241のピッチ以下とされていることが好ましい。これにより、線状体による挿入部可撓管2の形状維持機能をより向上させることができる。
【0060】
特に、線状体のピッチをP[mm]とし、前記螺旋管のピッチをP[mm]としたとき、P/Pが1/100〜1なる関係を満足するのが好ましく、P/Pが1/100〜1/2なる関係を満足するのがより好ましい。これにより、線状体による挿入部可撓管2の形状維持機能が顕著に発揮される。
【0061】
線状体を設ける箇所は、電子内視鏡1の用途に応じて適宜設定される。例えば、十二指腸スコープ(内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査に用いる内視鏡)の場合には、線状体は、挿入部可撓管2の先端から110〜200mmの範囲に設けるのが好ましい。
【0062】
なお、本実施形態では、形状維持部材26として、1本の線状体を芯材24の外周に螺旋状に巻回して形成される構成のものを示したが、本発明では、これに限定されるものではなく、例えば、複数本の線状体を芯材24の外周に網状に巻回して形成される構成のもの、複数のリング状部材を芯材24の長手方向に沿って配置して形成される構成のもの等であってもよい。
【0063】
また、形状維持部材26は、電子内視鏡1の用途に応じて、挿入部可撓管2の長手方向の複数箇所に設けるようにしてもよい。この場合、各箇所における形状維持部材26の構成は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
【0064】
また、形状維持部材26は、芯材24の外周に設ける構成のものに限定されず、例えば、芯材24の内周(内側)に設ける構成のものであってもよい。
【0065】
次に、電子内視鏡1の使用方法(作用)の一例について説明する。ここでは、電子内視鏡1を、内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)に用いる場合を代表に説明する。
【0066】
図5および図6は、それぞれ、電子内視鏡1の使用方法を説明するための図である。
【0067】
図5に示すように、十二指腸100は、全体としてC字状をなし、胃200の幽門201と空腸300とを接続する管状の器官である。この十二指腸100は、幽門201に連続する球部101と、上十二指腸角102から下方に向かう下行脚103と、下十二指腸角104から上方に向かう上行脚105とで構成されている。また、下行脚103の途中には、膵管400および胆管500が合流し、十二指腸乳頭(ファーター乳頭)106において開口している。なお、幽門201から十二指腸乳頭までの長さは、通常、100mm程度である。
【0068】
まず、光源プロセッサ装置に接続されたモニタ装置の画像を確認しつつ、挿入部可撓管2を、口腔から食道および胃を経て、その先端部が十二指腸100の十二指腸乳頭106を超える位置に至るまで挿入する。このとき、挿入部可撓管2は、上十二指腸角102を通過することにより、上十二指腸角102付近の形状に対応して屈曲する。
【0069】
挿入部可撓管2には、この屈曲形状を維持し得るように、屈曲部に対応する位置に形状維持部材26が設けられている。これにより、挿入部可撓管2は、上十二指腸角102付近の形状に対応した屈曲形状が維持(保持)される。
【0070】
その後、挿入部可撓管2の先端部を胃200側に向かって引き戻す(図6参照)。このとき、挿入部可撓管2は、前記の屈曲形状が維持されているため、屈曲部より先端側が下行脚103の壁面に当接する。この状態で、挿入部可撓管2は、幽門201と上十二指腸角102とで固定される。
【0071】
次いで、処置具挿通用チューブ13にカテーテル16を挿通し、開口131から突出させ、十二指腸乳頭106に挿入する。なお、このカテーテル16を十二指腸乳頭106へ挿入する操作は、ガイドワイヤを用いて行うこともできる。
【0072】
このとき、挿入部可撓管2は、前記の屈曲形状が維持され、かつ、十二指腸100に対して固定された状態となっているので、カテーテル16を十二指腸乳頭106へ挿入する操作の際に、挿入部可撓管2の先端部がブレることが防止または抑制され、この操作をより安定的に行うことができる。
【0073】
次いで、カテーテル16を押し進めて、図6に示すように、膵管400または胆管500に挿入する。このカテーテル16を介して、膵管400や、胆管500、胆嚢等に造影剤を注入する。
【0074】
そして、X線撮影を行うことにより、これらの臓器における疾患を診断することができる。
【0075】
以上、本発明の内視鏡を図示の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部は同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成が付加されていてもよい。
【0076】
また、本発明の内視鏡は、側視型の内視鏡に限らず、例えば、直視型、斜視型、視野変換型等の内視鏡に適用することもできる。また、本発明の内視鏡は、電子内視鏡への適用に限定されず、光学内視鏡(ファイバースコープ)に適用してもよく、さらに、医療用内視鏡への適用に限定されず、工業用途に用いられる内視鏡に適用してもよい。
【0077】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、挿入部可撓管の管腔に対する追従性および曲げに対する弾力性を確保しつつ、挿入部可撓管の所定の部分に形状維持機能を付与することができる。
【0078】
このため、形状維持機能を付与する部分を適宜設定することにより、折れ曲がった管腔内において、目的とする箇所に挿入部可撓管を固定しやすくなり、例えば処置等の各種作業をより安定的に行うことができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内視鏡を電子内視鏡(電子スコープ)に適用した場合の実施形態を示す全体図である。
【図2】図1に示す電子内視鏡が備える挿入部可撓管の先端部を示す側面図である。
【図3】図2中A−A線断面図である。
【図4】図1に示す電子内視鏡が備える挿入部可撓管の分解図である。
【図5】電子内視鏡1の使用方法を説明するための図である。
【図6】電子内視鏡1の使用方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 電子内視鏡
2 挿入部可撓管
20 可撓管部
21 湾曲部
22 硬性部
24 芯材
241 螺旋管
242 網状管(編組体)
25 外皮
26 形状維持部材
6 操作部
61、62 操作ノブ
63 処置具挿通用孔
7 接続部可撓管
8 光源差込部
81 光源用コネクタ
82 画像信号用コネクタ
9 対物光学系
91 カバーガラス
92 第1の直角プリズム
93 対物レンズ
94 第2の直角プリズム
10 撮像素子
11 照明用カバーガラス
12 ライトガイド
13 処置具挿通用チューブ
131 開口
14 送気用チューブ
15 送液用チューブ
16 カテーテル
100 十二指腸
101 球部
102 上十二指腸角
103 下行脚
104 下十二指腸角
105 上行脚
106 十二指腸乳頭
200 胃
201 幽門
300 空腸
400 膵管
500 胆管

Claims (8)

  1. 管腔内に挿入される挿入部可撓管を有する内視鏡であって、
    前記挿入部可撓管の湾曲または屈曲形状を維持する形状維持部材を、前記挿入部可撓管の長手方向の一部に設け
    前記挿入部可撓管は、管状の芯材と、該芯材の外周に被覆された外皮とを有し、
    前記形状維持部材は、前記芯材と前記外皮との間に設けられ、
    前記形状維持部材は、線状体を前記芯材の外周に巻回してなるものであることを特徴とする内視鏡。
  2. 前記線状体は、螺旋状に巻回されている請求項に記載の内視鏡。
  3. 前記芯材は、帯状材を螺旋状に巻回して形成された螺旋管を有し、
    前記線状体のピッチは、前記螺旋管のピッチ以下とされている請求項に記載の内視鏡。
  4. 前記線状体のピッチをP[mm]とし、前記螺旋管のピッチをP[mm]としたとき、P/Pが1/100〜1なる関係を満足する請求項に記載の内視鏡。
  5. 前記形状維持部材は、前記外皮よりも硬度が高い材料で構成されている請求項ないしのいずれかに記載の内視鏡。
  6. 前記形状維持部材は、前記外皮の構成材料と相溶性の高い材料で構成されている請求項ないしのいずれかに記載の内視鏡。
  7. 前記形状維持部材は、主として樹脂材料で構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の内視鏡。
  8. 側視型の内視鏡である請求項1ないしのいずれかに記載の内視鏡。
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