JP2006141495A - 温熱健康器 - Google Patents

Abstract

【課題】半円筒形カバーが設置されているベッド等の場所を有効利用し、その場所で足裏マッサージ等を利用者に施すことを可能にする温熱健康器を提供する。
【解決手段】入れ子式に設けられる半円筒形の内側カバー４と外側カバー５内で遠赤外線を照射する温熱健康器であり、内側カバー４の周面の底部４１ａ、４１ｂに沿って下側に設けられる内側レール４２ａ、４２ｂと、底部４１ａと内側レール４２ａとを連結する蝶番４４と、内側カバー４の端面４５の底部４５１に沿って下側に設けられる支持台７と、蝶番４４側に偏った位置で支持台７の外側面７１に一端が軸支され、その反対側に偏った位置で端面４５の下辺近傍に他端が軸支され、緩やかな傾斜角度で設けられるガススプリング８とを備え、内側カバー４の開動作でガススプリング８が伸長し、内側カバー４は外側カバー５が重なった状態で蝶番４４を中心に所定角度まで開き、その開状態を維持する。
【選択図】図４

Description

本発明は、半円筒形のカバー内の略密閉空間で利用者に遠赤外線を照射し、利用者の発汗・血行・新陳代謝を促進して健康増進を図る温熱健康器に関する。

半円筒形のカバー内の略密閉空間で利用者に遠赤外線を照射する温熱健康器として、特許文献１の温熱健康器がある。特許文献１の温熱健康器は、入れ子式の半円筒形のカバー内で遠赤外線を照射する温熱健康器で、内側カバーの両側底部のそれぞれに外側方に突出する内側レールを軸方向に延設すると共に、外側カバーの両側底部のそれぞれに外側レールを軸方向に延設し、内側レールの突出部分の支持面と前記支持面に載置される外側レールの載置面との摩擦抵抗を小さくし、外側レールを滑動可能にしたものである。

特開２００４−４９５９９号公報

ところで、特許文献１の温熱健康器は、半円筒形カバーをベッド等に設置して使用するものであるが、半円筒形カバーは場所を取るため、遠赤外線照射を行う場合以外には邪魔になってしまい、半円筒形カバーの設置場所では例えば足裏マッサージ等を利用者に施すことができないという不具合がある。そのため、半円筒形カバーが設置されているベッド等の場所の有効利用を可能とし、その設置場所で足裏マッサージ等を利用者に施すことを可能にする構成が求められている。

本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、半円筒形カバーが設置されているベッド等の場所を有効利用することを可能にし、半円筒形カバーの設置場所で例えば足裏マッサージ等の別の役務を利用者に施すことを可能にする温熱健康器を提供することを目的とする。

本発明の温熱健康器は、半円筒形のカバー内で遠赤外線を照射する温熱健康器において、カバー周面の一方の底部に沿って下側に設けられる第１の支持台と、カバー周面の一方の底部と第１の支持台とを連結する蝶番と、カバー端面の底部に沿って下側に設けられる第２の支持台と、該蝶番側に偏った位置で第２の支持台の外側面に一端が軸止されると共に、該蝶番と反対側に偏った位置で該カバー端面の下辺近傍に他端が軸止され、緩やかな傾斜角度で設けられるガススプリングとを備え、カバーの開動作でガススプリングのピストンロッドの伸長を解除することにより、カバーが蝶番を中心にして所定角度まで開いて開状態を維持することを特徴とする。前記ガススプリングは、好ましくは０度超１０度以内の傾斜角度で設け、より好適には０度超５度以内の傾斜角度で設けるとよい。

更に、本発明の温熱健康器は、外側カバーと内側カバーとが入れ子式に設けられ、外側カバー周面の両方の底部に沿って固設される外側レールが内側カバー周面の両方の底部に沿って下側に設けられる内側レールに対して滑動可能であり、前記蝶番が、内側カバー周面の一方の底部と内側レールとを連結し、内側レール上面の凹部に内設され、且つ前記ガススプリングが、前記第２の支持台に一端が軸止され、該内側カバー端面に他端が軸止されることを特徴とする。

更に、本発明の温熱健康器は、前記内側カバー周面の他方の底部に設けられた内側レールが該他方の底部に固定され、内側カバーの開閉に伴って、内側レールと外側レールが係合している外側カバーが開閉することを特徴とする。

尚、本発明には、発明特定事項に他の特定事項を追加し、或いは発明特定事項を変更し、或いは部分的な作用効果を奏する限度で発明特定事項を削除したものも含まれる。

本発明の温熱健康器は、遠赤外線照射を行わない際には、半円筒形カバーを開けて開状態を維持することにより、設置されているベッド・布団・床等の場所を有効利用することができる。従って、半円筒形カバーの設置場所で、例えば足裏マッサージ・レッグケア等の遠赤外線照射とは別の役務を利用者に施すことが可能となる。更に、カバーの緩やかな開閉及び開状態の維持を、蝶番での連結やガススプリングの減衰・伸長で実現するので、非常に低コストである。

また、外側カバーと内側カバーの入れ子式とする場合、内側カバーに対する蝶番やガススプリングの構成のみで、内側カバーの開閉動作や開状態の維持に合わせ、その外側に配置された外側カバーも同様に、開閉動作や開状態の維持を行うことが可能である。また、内側カバー及び外側カバーの他方の底部に固定された内側レール及び外側レールがカバーを開いた場合に持ち上がり、ベッド等の設置場所から前記内側レール及び外側レールを除去することが可能であり、例えばベッドから足を降ろす場所等を完全に平らにすることができる。

以下、本発明の温熱健康器を図に示す実施形態に基づき説明する。

本実施形態の温熱健康器１は、図１〜図３に示すように、ベッド２に敷設された遠赤外線を反射する反射シート３上に、有底半円筒形の内側カバー４と半円筒形の外側カバー５とが入れ子式に設けられ、外側カバー５を軸方向に進退することにより、不使用時には外側カバー５のほぼ全体が内側カバー４に重なる状態、使用時には外側カバー５の後端近傍部分のみが内側カバー４に重なる状態となる。内側カバー４の内周面及び端面４５の内側と、外側カバー４の内周面には、導電発熱体で遠赤外線を放射するグラフトカーボン等で構成されるヒーター６が略全面に亘って配設されており、図に省略した電源から電圧が印加されるようになっている。

内側カバー４の周面の各底部４１ａ、４１ｂには、その長手方向に沿って正面視長方形の内側レール４２ａ、４２ｂが下側に設けられている。一方の底部４１ａの下側に配置される内側レール４２ａの上面には、略平板状の凹部４３が複数箇所に形成され、内側レール４２ａと外側レール５２ａの滑動の障害にならないように、各凹部４３内に蝶番４４が収納されており、凹部４３内で蝶番４４の一方の羽根板が内側レール４２ａに固定して取り付けられていると共に、蝶番４４の他方の羽根板が内側カバー４の底部４１ａに固定して取り付けられ、底部４１ａと内側レール４２ａとは蝶番４４を介して連結されている。内側レール４２ａは上記第１の支持台に相当する。また、他方の内側レール４２ｂは、他方の底部４１ｂに固定して取り付けられている。

内側カバー４の端面４５の下側には、端面４５の底部４５１の長手方向に沿って、上記第２の支持台に相当する側面視長方形の支持台７が設けられ、支持台７の上面と内側レール４２ａ、４２ｂの上面は略面一になっている。端面４５の底部４５１は、支持台７の上面と固着されておらず、支持台７の上面に載置されている。また、内側カバー４の後部には、例えば水平から２度〜５度程度の略水平に近い傾斜角度でガススプリング８が設けられており、その一端は蝶番４４に偏った位置で支持台７の外側面７１に軸支され、その他端は蝶番４４と反対側に偏った位置で内側カバー４の端面４５の下辺近傍に軸支され、シリンダ側が上方に、ピストンロッド側が下方に配置されている。

ガススプリング８は、一般的な構成であり、シリンダ８１内にピストンで区画され且つピストンに形成されたオリフィスで連通された２室を有し、２室に窒素ガス等の高圧ガスが充填され、２室のガス圧の受圧面積差でピストンロッド８２を常時伸び方向に付勢し、且つオリフィスを流れるガスでピストンロッド８２が緩慢に伸びるようになっているが、外側面７１の取付箇所と端面４５の取付箇所との間に非常に緩い傾斜角度で設けられているので、内側カバー４が閉じた状態では伸長動作が規制される。

外側カバー５の周面の各底部５１ａ、５１ｂには、その長手方向に沿って外側レール５２ａ、５２ｂがそれぞれ下側に固着されている。外側レール５２ａ、５２ｂには、正面視で内側下部にＬ字形の溝５３が形成されており、内側レール４２ａ、４２ｂの正面視で外側上部の角に溝５３を係合載置し、内側レール４２ａ、４２ｂに沿って外側レール５２ａ、５２ｂが軸方向に滑動するようになっている。また、外側カバー５の前端の開口部分には利用者の首周りを閉じるネックカバー５４が取り付けられている。

上記温熱健康器１の内側カバー４と外側カバー５を開く際には、外側カバー５を後退してほぼ全体を内側カバー４に重ねた状態とし、内側カバー４の左部分を持ち上げると、伸びを規制されていたガススプリング８のピストンロッド８２が緩やかに伸長し、ピストンロッド８２の伸長に伴い、外側カバー５が上方に重なった状態で内側カバー４が蝶番４４を中心に回転して開いていく。

尚、ガススプリング８が略水平状態の場合には、略水平方向に伸長するガススプリング８の付勢力の上方向の力を内側カバー４に働く重力が上回り、内側カバー４は閉じた状態を維持し、内側カバー４を若干持ち上げてガススプリング８を所定角度以上傾斜した場合には、左斜め上方へ伸長するガススプリング８の付勢力の上方向の力が内側カバー４に働く重力を上回って揚力となり、内側カバー４は徐々に開いていく。

その後、本例ではガススプリング８が水平から略６０度になるまでピストンロッド８２が約１０ｃｍ程度伸長し、内側カバー４は５０度〜６０度程度になるまで開き、その開状態を維持する。また、内側カバー４を閉める際には手で押し下げて、外側カバー５が重なった状態のまま閉じるが、この際にもガススプリング８の反力で緩慢に閉じる。

本実施形態の温熱健康器１は、内側カバー４に設ける蝶番４４とガススプリング８により、内側カバー４及び外側カバー５の開閉動作や開状態の維持が可能である。また、内側カバー４、外側カバー５が開状態の場合に、ベッド２や反射シート３から内側レール４２ｂ、外側レール５２ｂを除去することが可能であり、例えばその除去領域から足を降ろして足裏マッサージを施す等、カバー４、５の設置場所を有効利用することができる。

本発明は、半円筒形カバー内の略密閉空間で利用者に遠赤外線を照射し、利用者の発汗・血行・新陳代謝を促進する温熱健康器に利用することができる。

実施形態の温熱健康器を示す横断面図。 実施形態の温熱健康器を示す正面図。 レール及び支持台の配置状態を説明する説明図。 実施形態の温熱健康器の開状態を示す正面図。

符号の説明

１ 温熱健康器
２ ベッド
３ 反射シート
４ 内側カバー
４１ａ、４１ｂ 底部
４２ａ、４２ｂ 内側レール
４３ 凹部
４４ 蝶番
４５ 端面
４５１ 底部
５ 外側カバー
５１ａ、５１ｂ 底部
５２ａ、５２ｂ 外側レール
５３ 溝
５４ ネックカバー
６ ヒーター
７ 支持台
７１ 外側面
８ ガススプリング
８１ シリンダ
８２ ピストンロッド

Claims (3)

1. 半円筒形のカバー内で遠赤外線を照射する温熱健康器において、カバー周面の一方の底部に沿って下側に設けられる第１の支持台と、カバー周面の一方の底部と第１の支持台とを連結する蝶番と、カバー端面の底部に沿って下側に設けられる第２の支持台と、該蝶番側に偏った位置で第２の支持台の外側面に一端が軸止されると共に、該蝶番と反対側に偏った位置で該カバー端面の下辺近傍に他端が軸止され、緩やかな傾斜角度で設けられるガススプリングとを備え、カバーの開動作でガススプリングのピストンロッドの伸長を解除することにより、カバーが蝶番を中心にして所定角度まで開いて開状態を維持することを特徴とする温熱健康器。
2. 外側カバーと内側カバーとが入れ子式に設けられ、外側カバー周面の両方の底部に沿って固設される外側レールが内側カバー周面の両方の底部に沿って下側に設けられる内側レールに対して滑動可能であり、前記蝶番が、内側カバー周面の一方の底部と内側レールとを連結し、内側レール上面の凹部に内設され、且つ前記ガススプリングが、前記第２の支持台に一端が軸止され、該内側カバー端面に他端が軸止されることを特徴とする請求項１記載の温熱健康器。
3. 前記内側カバー周面の他方の底部に設けられた内側レールが該他方の底部に固定され、内側カバーの開閉に伴って、内側レールと外側レールが係合している外側カバーが開閉することを特徴とする請求項２記載の温熱健康器。

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