JP2006141181A - スタータ - Google Patents
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Abstract
【課題】新たな部品の追加、および体格アップを招くことなく、ヨーク5との嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制すること。
【解決手段】ヨーク5の全表面には、金属皮膜7が形成されている。この金属皮膜7は、腐食電位がアルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことが特徴であり、例えば亜鉛皮膜を採用することができる。この構成によれば、ヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部において、ヨーク5の表面に金属皮膜7が形成されているので、ヨーク5の素材である鉄と、エンドフレーム4の素材であるアルミニウムとが直接に接触することはない。また、金属皮膜7の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなり、エンドフレーム4の嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
【選択図】図1
【解決手段】ヨーク5の全表面には、金属皮膜7が形成されている。この金属皮膜7は、腐食電位がアルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことが特徴であり、例えば亜鉛皮膜を採用することができる。この構成によれば、ヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部において、ヨーク5の表面に金属皮膜7が形成されているので、ヨーク5の素材である鉄と、エンドフレーム4の素材であるアルミニウムとが直接に接触することはない。また、金属皮膜7の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなり、エンドフレーム4の嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジン始動用のスタータに関する。
従来、スタータには、フロントハウジングとエンドフレームとの間にモータのヨークを挟み込んで、スルーボルトにより締め付け固定する構造が知られている。
フロントハウジングおよびエンドフレームには、安価で軽量、且つ加工性にも優れるアルミニウムが一般的に使用される。一方、モータのヨークは、磁気回路を形成するために、強磁性体である鉄系素材が使用される。
しかし、上記の様に異種金属同士を組み合わせて接触させると、両者間に電池が構成されて、一方の金属の腐食が促進される。鉄とアルミニウムとの組み合わせでは、アルミニウムの方が鉄より腐食電位が高いため、アルミニウムの方が腐食しやすい傾向にある。
フロントハウジングおよびエンドフレームには、安価で軽量、且つ加工性にも優れるアルミニウムが一般的に使用される。一方、モータのヨークは、磁気回路を形成するために、強磁性体である鉄系素材が使用される。
しかし、上記の様に異種金属同士を組み合わせて接触させると、両者間に電池が構成されて、一方の金属の腐食が促進される。鉄とアルミニウムとの組み合わせでは、アルミニウムの方が鉄より腐食電位が高いため、アルミニウムの方が腐食しやすい傾向にある。
また、フロントハウジングと比較して、通常、肉厚が薄く形成されるエンドフレームでは、ヨークとの嵌合面に発生する隙間腐食が問題となる。これに対し、従来では、エンドフレームの肉厚を厚くして剛性アップを図る、あるいは、特許文献1に示される様に、ヨークとエンドフレームとの嵌合隙間をパッキン等のシール部品によって防水する等の対策が採られている。
実開昭63−70259号公報
ところが、剛性アップを図るためにエンドフレームの肉厚を厚くすると、必然的にスタータの体格(特に径方向の体格)が増大するため、スタータを搭載する上で、例えば、スタータのピニオンギヤとエンジン側のリングギヤとの軸間距離に影響が生じると、車両側に大幅な変更が必要となる。また、スタータの体格アップに伴って重量が増大するため、燃費悪化の問題が生じる。
一方、シール部品を使用する場合には、部品費、加工費、組付け費等のコストが掛かるため、スタータの製品単価が増大する。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、新たな部品の追加、および体格アップを招くことなく、ヨークとの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できるスタータを提供することにある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、新たな部品の追加、および体格アップを招くことなく、ヨークとの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できるスタータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明のスタータは、モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、このヨークの少なくとも軸方向一端側の開口部に嵌合するアルミニウム製のケーシングとを有している。
また、ヨークは、少なくともケーシングとの嵌合面に金属皮膜が形成され、この金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことを特徴とする。
本発明のスタータは、モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、このヨークの少なくとも軸方向一端側の開口部に嵌合するアルミニウム製のケーシングとを有している。
また、ヨークは、少なくともケーシングとの嵌合面に金属皮膜が形成され、この金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことを特徴とする。
上記の構成によれば、ヨークとケーシングとの嵌合部において、ヨークの嵌合面に金属皮膜が形成されているので、ヨークの素材である鉄と、ケーシングの素材であるアルミニウムとが直接に接触することはない。
また、金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、ケーシングの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
また、金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、ケーシングの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したスタータにおいて、ヨークは、ケーシングとの嵌合面を含む全表面に金属皮膜が形成されていることを特徴とする。
この場合、請求項1と同様に、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなるため、ケーシングの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。また、ヨークの全表面が金属皮膜で覆われているので、ヨークに対する防食および防錆効果を得ることができる。
請求項1に記載したスタータにおいて、ヨークは、ケーシングとの嵌合面を含む全表面に金属皮膜が形成されていることを特徴とする。
この場合、請求項1と同様に、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなるため、ケーシングの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。また、ヨークの全表面が金属皮膜で覆われているので、ヨークに対する防食および防錆効果を得ることができる。
(請求項3の発明)
本発明のスタータは、モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、このヨークの少なくとも軸方向一端側の開口部に嵌合するアルミニウム製のケーシングとを有している。
また、ケーシングは、少なくともヨークとの嵌合面に金属皮膜が形成され、この金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことを特徴とする。
本発明のスタータは、モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、このヨークの少なくとも軸方向一端側の開口部に嵌合するアルミニウム製のケーシングとを有している。
また、ケーシングは、少なくともヨークとの嵌合面に金属皮膜が形成され、この金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことを特徴とする。
上記の構成によれば、ヨークとの嵌合部であるケーシングの嵌合面に金属皮膜を形成しているので、ヨークの素材である鉄と、ケーシングの素材であるアルミニウムとが直接に接触することはない。
また、金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、ケーシングの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。また、ケーシングの嵌合面に対して、金属皮膜自体の防錆効果も期待できる。
また、金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、ケーシングの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。また、ケーシングの嵌合面に対して、金属皮膜自体の防錆効果も期待できる。
(請求項4の発明)
請求項3に記載したスタータにおいて、ケーシングは、ヨークとの嵌合面を含む全表面に金属皮膜が形成されていることを特徴とする。
この場合、請求項3と同様に、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなるため、ケーシングの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。また、ケーシングの全表面が金属皮膜で覆われているので、ケーシングに対する防食および防錆効果を得ることができる。
請求項3に記載したスタータにおいて、ケーシングは、ヨークとの嵌合面を含む全表面に金属皮膜が形成されていることを特徴とする。
この場合、請求項3と同様に、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなるため、ケーシングの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。また、ケーシングの全表面が金属皮膜で覆われているので、ケーシングに対する防食および防錆効果を得ることができる。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、ケーシングは、モータの反エンジン側を覆うエンドフレームであることを特徴とする。
自動車に搭載されるスタータは、通常、フロントハウジングをボルト等でエンジンに取り付けるため、フロントハウジングには高い剛性が必要とされる。一方、エンドフレームは、モータの反エンジン側を覆うだけであり、フロントハウジングの様に高い剛性が要求されることもないので、フロントハウジングと比較して薄肉形状である。このため、ヨークと嵌合するエンドフレームの腐食を抑えることが、スタータの寿命を延ばすことにも繋がる。
請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、ケーシングは、モータの反エンジン側を覆うエンドフレームであることを特徴とする。
自動車に搭載されるスタータは、通常、フロントハウジングをボルト等でエンジンに取り付けるため、フロントハウジングには高い剛性が必要とされる。一方、エンドフレームは、モータの反エンジン側を覆うだけであり、フロントハウジングの様に高い剛性が要求されることもないので、フロントハウジングと比較して薄肉形状である。このため、ヨークと嵌合するエンドフレームの腐食を抑えることが、スタータの寿命を延ばすことにも繋がる。
(請求項6の発明)
本発明のスタータは、モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、このヨークの軸方向一端側の開口部にプレート部材を挟み込んで嵌合するアルミニウム製のエンドフレームとを有している。ヨークは、少なくともプレート部材に当接する軸方向一端側の開口端面を除いて、表面に金属皮膜が形成されることにより、軸方向一端側の開口端面に鉄の素地が露出しており、プレート部材は、表面全体に金属皮膜が形成されている、あるいは、プレート部材の全体が所定の金属素材によって形成されている。
また、ヨークの表面に形成される金属皮膜、およびプレート部材の表面に形成される金属皮膜あるいはプレート部材を形成する金属素材は、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きい腐食電位を有していることを特徴とする。
本発明のスタータは、モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、このヨークの軸方向一端側の開口部にプレート部材を挟み込んで嵌合するアルミニウム製のエンドフレームとを有している。ヨークは、少なくともプレート部材に当接する軸方向一端側の開口端面を除いて、表面に金属皮膜が形成されることにより、軸方向一端側の開口端面に鉄の素地が露出しており、プレート部材は、表面全体に金属皮膜が形成されている、あるいは、プレート部材の全体が所定の金属素材によって形成されている。
また、ヨークの表面に形成される金属皮膜、およびプレート部材の表面に形成される金属皮膜あるいはプレート部材を形成する金属素材は、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きい腐食電位を有していることを特徴とする。
上記の構成によれば、エンドフレームの嵌合面が接触する部分に全て金属皮膜が形成されているので、ヨークの素材である鉄と、エンドフレームの素材であるアルミニウムとが直接に接触することはない。
また、金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、エンドフレームの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
さらに、表面に金属皮膜が形成された鉄板を所定の寸法に切断した後、円筒形に加工してヨークを形成することができる。この場合、ヨークの形状(円筒形状)に加工された状態で表面処理を実施する必要がないので、コストを低く抑えることができる。
また、金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、エンドフレームの嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
さらに、表面に金属皮膜が形成された鉄板を所定の寸法に切断した後、円筒形に加工してヨークを形成することができる。この場合、ヨークの形状(円筒形状)に加工された状態で表面処理を実施する必要がないので、コストを低く抑えることができる。
(請求項7の発明)
請求項6に記載したスタータにおいて、プレート部材は、ブラシホルダが取り付けられるホルダプレートであることを特徴とする。
この場合、プレート部材として、既存のホルダプレートを利用できるので、新たに部品点数が増えることはない。
請求項6に記載したスタータにおいて、プレート部材は、ブラシホルダが取り付けられるホルダプレートであることを特徴とする。
この場合、プレート部材として、既存のホルダプレートを利用できるので、新たに部品点数が増えることはない。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1はヨークとエンドフレームとの嵌合部(図3のA部)を示す断面図、図3はスタータの全体側面図である。
本実施例のスタータ1は、図3に示す様に、回転力を発生するモータ2を備え、フロントハウジング3とエンドフレーム4との間にモータ2のヨーク5が挟持されて、スルーボルト6により締め付け固定されている。
フロントハウジング3とエンドフレーム4は、安価で軽量なアルミニウムを素材として、例えばダイカスト製造されている。
本実施例のスタータ1は、図3に示す様に、回転力を発生するモータ2を備え、フロントハウジング3とエンドフレーム4との間にモータ2のヨーク5が挟持されて、スルーボルト6により締め付け固定されている。
フロントハウジング3とエンドフレーム4は、安価で軽量なアルミニウムを素材として、例えばダイカスト製造されている。
ヨーク5は、モータ2の磁気回路を形成するもので、強磁性体である鉄製の板材を円筒形状に加工して設けられている。このヨーク5とフロントハウジング3およびヨーク5とエンドフレーム4は、それぞれインロー嵌合(図1参照)によって組み合わされている。 また、ヨーク5の全表面には、図1に示す様に、金属皮膜7が形成されている。この金属皮膜7は、腐食電位がアルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことが特徴であり、例えば亜鉛皮膜を採用することができる(図2参照)。
この実施例1の構成によれば、ヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部(図1に示すインロー部)において、ヨーク5の表面に金属皮膜7が形成されているので、ヨーク5の素材である鉄と、エンドフレーム4の素材であるアルミニウムとが直接に接触することはない。
また、金属皮膜7の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、ヨーク5の表面に金属皮膜7が形成されていない従来品と比較した時に、図2に示す様に、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、エンドフレーム4の嵌合面(インロー面)に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
また、金属皮膜7の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、ヨーク5の表面に金属皮膜7が形成されていない従来品と比較した時に、図2に示す様に、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、エンドフレーム4の嵌合面(インロー面)に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
この実施例1に示すスタータ1であれば、エンドフレーム4の肉厚を厚くして剛性アップを図る必要はなく、あるいは、ヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部をパッキン等のシール部品によって防水する必要もないため、体格アップ(特に径方向の寸法拡大)を回避できると共に、新たな部品を追加する必要もないため、大幅なコストアップを招くこともない。
また、ヨーク5の全表面が金属皮膜7で覆われているので、ヨーク5に対する防食および防錆効果を得ることもできる。
また、ヨーク5の全表面が金属皮膜7で覆われているので、ヨーク5に対する防食および防錆効果を得ることもできる。
なお、ヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部だけでなく、ヨーク5とフロントハウジング3との嵌合部においても、同様の効果を得ることができる。つまり、ヨーク5とインロー嵌合するフロントハウジング3の嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
この実施例1では、ヨーク5の全表面に金属皮膜7を形成した例を記載したが、エンドフレーム4との嵌合面のみに金属皮膜7を形成することもできる。この場合も、ヨーク5の素材である鉄と、エンドフレーム4の素材であるアルミニウムとが直接に接触することはなく、且つ鉄とアルミニウムとの間に金属皮膜7が存在するので、エンドフレーム4の嵌合面(インロー面)に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
この実施例1では、ヨーク5の全表面に金属皮膜7を形成した例を記載したが、エンドフレーム4との嵌合面のみに金属皮膜7を形成することもできる。この場合も、ヨーク5の素材である鉄と、エンドフレーム4の素材であるアルミニウムとが直接に接触することはなく、且つ鉄とアルミニウムとの間に金属皮膜7が存在するので、エンドフレーム4の嵌合面(インロー面)に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
図4はヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部を示す断面図である。
この実施例2に示すスタータ1は、図4に示す様に、ヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部にホルダプレート8が挟み込まれている。
このホルダプレート8には、モータ2のブラシを保持するブラシホルダが取り付けられるもので、表面全体に金属皮膜7が形成されている。この金属皮膜7は、実施例1の場合と同様に、腐食電位がアルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことが特徴であり、例えば亜鉛皮膜を採用することができる。
この実施例2に示すスタータ1は、図4に示す様に、ヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部にホルダプレート8が挟み込まれている。
このホルダプレート8には、モータ2のブラシを保持するブラシホルダが取り付けられるもので、表面全体に金属皮膜7が形成されている。この金属皮膜7は、実施例1の場合と同様に、腐食電位がアルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことが特徴であり、例えば亜鉛皮膜を採用することができる。
また、ヨーク5には、軸方向の両開口端面を除いて、表面(ヨーク5の表側の面と裏側の面)に金属皮膜7が形成されている。つまり、軸方向の両開口端面には、金属皮膜7が無く、鉄の素地が露出している。この金属皮膜7は、ホルダプレート8の表面に形成される金属皮膜7と同一であり、例えば亜鉛皮膜を採用することができる。
このヨーク5の開口端面、つまり鉄の素地が露出している端面と、エンドフレーム4の段差面との間にホルダプレート8が挟み込まれている。従って、鉄の素地が露出しているヨーク5の開口端面が、直接にエンドフレーム4と接触することはない。
このヨーク5の開口端面、つまり鉄の素地が露出している端面と、エンドフレーム4の段差面との間にホルダプレート8が挟み込まれている。従って、鉄の素地が露出しているヨーク5の開口端面が、直接にエンドフレーム4と接触することはない。
上記の構成によれば、ヨーク5の素材である鉄と、エンドフレーム4の素材であるアルミニウムとが直接に接触することはない。
また、ホルダプレート8の表面およびヨーク5の表面に形成された金属皮膜7の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、ホルダプレート8の表面およびヨーク5の表面に金属皮膜7が形成されていない従来品と比較した時に、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、エンドフレーム4の嵌合面(インロー面)に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
また、ホルダプレート8の表面およびヨーク5の表面に形成された金属皮膜7の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいため、ホルダプレート8の表面およびヨーク5の表面に金属皮膜7が形成されていない従来品と比較した時に、アルミニウムの表面に形成される局部電池の電位差が小さくなる。その結果、エンドフレーム4の嵌合面(インロー面)に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。
さらに、実施例2に示す構成では、ヨーク5の両開口端面に金属皮膜7が形成されていないものを使用できる。つまり、表面に金属皮膜7が形成された鉄板を所定の寸法に切断した後、円筒形に加工してヨーク5を形成することができる。この場合、ヨーク5の形状(円筒形状)に加工された状態で表面処理を実施する必要がないので、表面処理を実施するために必要なコストを低く抑えることができる。
なお、本実施例の構成、つまりヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部にホルダプレート8を挟み込む構成では、ホルダプレート8の全体を金属皮膜7と同一の金属で形成することもできる。
なお、本実施例の構成、つまりヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部にホルダプレート8を挟み込む構成では、ホルダプレート8の全体を金属皮膜7と同一の金属で形成することもできる。
図5はヨーク5とエンドフレーム4との嵌合部を示す断面図である。
この実施例3は、エンドフレーム4の嵌合面(インロー面)に金属皮膜7を形成した一例である。
実施例1及び2では、ヨーク5側に金属皮膜7を形成した例を記載したが、図5に示す様に、金属皮膜7をエンドフレーム4側に形成することもできる。この場合も、ヨーク5の素材である鉄と、エンドフレーム4の素材であるアルミニウムとが直接に接触することはなく、且つ両者の間に金属皮膜7が存在するので、エンドフレーム4の嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。なお、金属皮膜7の腐食電位がアルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことは、実施例1及び2の場合と同じである。 本実施例では、金属皮膜7をエンドフレーム4の全表面に形成することもできる。この場合、エンドフレーム4の嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できるだけでなく、金属皮膜7による防錆効果も期待できる。
この実施例3は、エンドフレーム4の嵌合面(インロー面)に金属皮膜7を形成した一例である。
実施例1及び2では、ヨーク5側に金属皮膜7を形成した例を記載したが、図5に示す様に、金属皮膜7をエンドフレーム4側に形成することもできる。この場合も、ヨーク5の素材である鉄と、エンドフレーム4の素材であるアルミニウムとが直接に接触することはなく、且つ両者の間に金属皮膜7が存在するので、エンドフレーム4の嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できる。なお、金属皮膜7の腐食電位がアルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことは、実施例1及び2の場合と同じである。 本実施例では、金属皮膜7をエンドフレーム4の全表面に形成することもできる。この場合、エンドフレーム4の嵌合面に発生する隙間腐食の進行を抑制できるだけでなく、金属皮膜7による防錆効果も期待できる。
1 スタータ
2 モータ
3 フロントハウジング(ケーシング)
4 エンドフレーム(ケーシング)
5 ヨーク
7 金属皮膜
8 ホルダプレート(プレート部材)
2 モータ
3 フロントハウジング(ケーシング)
4 エンドフレーム(ケーシング)
5 ヨーク
7 金属皮膜
8 ホルダプレート(プレート部材)
Claims (7)
- モータの回転力をエンジンに伝達して、該エンジンを始動させるスタータにおいて、
前記モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、
このヨークの少なくとも軸方向一端側の開口部に嵌合するアルミニウム製のケーシングとを有し、
前記ヨークは、少なくとも前記ケーシングとの嵌合面に金属皮膜が形成され、この金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことを特徴とするスタータ。 - 請求項1に記載したスタータにおいて、
前記ヨークは、前記ケーシングとの嵌合面を含む全表面に前記金属皮膜が形成されていることを特徴とするスタータ。 - モータの回転力をエンジンに伝達して、該エンジンを始動させるスタータにおいて、
前記モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、
このヨークの少なくとも軸方向一端側の開口部に嵌合するアルミニウム製のケーシングとを有し、
前記ケーシングは、少なくとも前記ヨークとの嵌合面に金属皮膜が形成され、この金属皮膜の腐食電位が、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きいことを特徴とするスタータ。 - 請求項3に記載したスタータにおいて、
前記ケーシングは、前記ヨークとの嵌合面を含む全表面に前記金属皮膜が形成されていることを特徴とするスタータ。 - 請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、
前記ケーシングは、前記モータの反エンジン側を覆うエンドフレームであることを特徴とするスタータ。 - モータの回転力をエンジンに伝達して、該エンジンを始動させるスタータにおいて、
前記モータの磁気回路を形成する鉄製のヨークと、
このヨークの軸方向一端側の開口部にプレート部材を挟み込んで嵌合するアルミニウム製のエンドフレームとを有し、
前記ヨークは、少なくとも前記プレート部材に当接する軸方向一端側の開口端面を除いて、表面に金属皮膜が形成されることにより、前記軸方向一端側の開口端面に鉄の素地が露出しており、
前記プレート部材は、表面全体に金属皮膜が形成されている、あるいは、前記プレート部材の全体が所定の金属素材によって形成されており、
前記ヨークの表面に形成される金属皮膜、および前記プレート部材の表面に形成される金属皮膜あるいは前記プレート部材を形成する金属素材は、アルミニウムの腐食電位より小さく、且つ鉄の腐食電位より大きい腐食電位を有していることを特徴とするスタータ。 - 請求項6に記載したスタータにおいて、
前記プレート部材は、ブラシホルダが取り付けられるホルダプレートであることを特徴とするスタータ。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015098837A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-05-28 | 株式会社デンソー | スタータモータ |
-
2004
- 2004-11-15 JP JP2004330829A patent/JP2006141181A/ja active Pending
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