JP2006138337A - スライドダンピング機構 - Google Patents

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Kazuo Hoshino
和夫 星野
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Abstract

【課題】 高振動下での高い振動吸収性を確保する。
【解決手段】 ホルダとスライダとの間に介在する粘性の液体例えば油は、相対的に振動するホルダとスライダに粘性抵抗を発生させ、振動吸収する。油に空気等の気体が混入していると、溝がパイプとして働き容易に脱泡される。また、溝に入った油が、油の供給源となり、狭いすき間での油膜の確保をしやすくする。異種金属で形成され表面処理をされたホルダとスライダとは摺動金属面にかじりが防止される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、振動を吸収するダンパに関するものである。
従来、機器の振動を吸収するダンパとして、図3のような断面図に示すものがあった。図3において、301は、装置に固定して位置し、円筒状に形成したホルダ、302は、前記ホルダ301の内部に上下方向に移動可能に挿入配置され、円筒状に形成したスライダ、303は前記ホルダ301を固定した機器である。ホルダ301とスライダ302との間には粘性流体として油を介在させる。
この種のダンパは、粘性ダンパ(ピストン/側面すき間)といわれる形式で、液体の粘性抵抗を利用するものである。原理を図4の部分断面斜視図により説明する。円筒のホルダ401内に側面積(A)の円筒のピストン402をすき間(ε)を設けて挿入し、ピストン棒403の振動による上下運動(矢印の方向)を先端に設けた前記ピストン402に伝える。このときの、粘性減衰係数(C)は、次の(1)式で与えられる。
C=μA/ε (1)
ここで、μ:粘度係数
A:ピストンの側面積
ε:すき間
振動吸収は、液体の粘度μ、ピストンの側面積A、すき間εで発生する粘性抵抗により行われ、このとき振動吸収による減少の速さは上記式(1)の粘性減衰係数(C)により定まる。ところで、通常金属単体では、そのものの固有振動数(fn)において、図5の実線で示すように共振により20〜500倍(ものにより異なる)にもエネルギーが増幅される。そこで、ダンピング(減衰)を効かせることにより、図5の破線のような振動伝達率に下がる。ダンパではこのようにダンピングが効くことにより共振点(fn)での振動伝達率Qが小さくなる振動吸収性及びその比率の振動吸収率が問題となる。
図3に示す従来のダンパは、固定側であるホルダ301と可動側であるスライダ302とが互いに一様な側面の間のすき間に油を入れ、粘性抵抗を発生させるものである。粘性のある液体(油)を円筒状で軸方向に長く、狭いすき間に充填された状態で、軸方向に高速かつ高振幅の振動下では、図6(a)の一部を拡大した同図(b)のように、油膜が動きに追いつかず膜切れすることにより、ホルダ301とスライダ302との互いの面がかみこみ(同化する)する現象、すなわち、かじりが発生しやすい。このため、短時間又は低速、低振幅のスライド条件での使用のみで信頼性が低かった。同図(c)のように、減圧膨張又は真空の泡が生じ、これが油膜切れの原因となり、ホルダ301とスライダ302が直接接触し損傷することがあった。なお、この泡は油膜でないため、ダンピングに寄与しない。また、油の空気等が混入している場合気泡が生じ、脱泡に長時間必要とし又は不十分のままであった。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、高振動下での高い振動吸収性の確保が可能なスライドダンピング機構を提供することを目的とする。
別の目的は、振動吸収率を変更しやすい構造・形状のスライドダンピング機構を提供することを目的とする。
さらに別の目的は、振動下のかじり防止に有効な処理を施したスライドダンピング機構を提供することを目的とする。
さらに別の目的は、油膜切れし難い構造・形状のスライドダンピング機構を提供することを目的とする。
さらに別の目的は、構造、機構上安定した形状の確保が可能なスライドダンピング機構を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に係るスライドダンピング機構は、ホルダ内にスライダが挿入するものにおいて、ホルダとスライダとの互いに対向する面のいずれか一方の面にスパイラル状の溝を形成し、ホルダとスライダとの間に粘性の液体を介在させるものである。
また、請求項2に係るスライドダンピング機構は、ホルダ内にスライダが挿入するものにおいて、ホルダとスライダとを異種金属で形成し、スライダの硬度をホルダの硬度より高くするとともに、乾燥状態での低摩擦係数の表面処理をして、ホルダとスライダとの互いに対向する面のいずれか一方の面にスパイラル状の溝を形成し、ホルダとスライダとの間に粘性の液体を介在させるものである。
請求項1に係るスライドダンピング機構は、ホルダとスライダとの間に介在する粘性の液体例えば油は、相対的に振動するホルダとスライダに粘性抵抗を発生させ、振動吸収する。油に空気等の気体が混入していても、溝がパイプとして働き容易に脱泡される。また、溝に入った油が、油の供給源となり、狭いすき間での油膜の確保をしやすくする。すなわち、スパイラル状の溝が粘性の液体の供給源となり、高振動下での高い振動吸収性の確保が可能となり、溝の幅が異なるものを設計することにより、振動吸収率を変更した構造・形状のスライドダンピング機構を容易に得ることが出来る。また、ダンパに寄与する狭いすき間と、脱泡に寄与し油溜機能を有する広いすき間(溝)が平行し連続しているため、軸方向に対して狭いすき間、広いすき間が交互にあり、狭いすき間の軸方向の長さが短い。このため、油膜切れが起きにくく、振動下のかじりが防止される構造・形状のものが得られる。しかも、ホルダとスライダとの互いに対向する面にいずれか一方の面にスパイラル状の溝を形成するから、ピストン運動に支障なく安定した形状のものが得られる。
請求項2に係るスライドダンピング機構は、請求項1の効果に加えて、ホルダとスライダとを異種金属で形成し、スライダの硬度をホルダの硬度より高くするとともに、乾燥状態での低摩擦係数の表面処理をして、ホルダとスライダとは摺動金属面にかじりが防止され、かじり防止に有効な処理を施したスライドダンピング機構を提供することが出来る。
以下、本発明の一実施例について図を参照して説明する。図1は一実施例を説明する断面図である。図1において、101は、装置に固定して位置し、円筒状に形成したホルダ、102は、前記ホルダ101の内部に上下方向に移動可能に挿入配置され、円筒状に形成したスライダ、103は前記ホルダ101を固定した機器である。104はホルダ101の円筒状内面にスパイラル状に形成した溝である。ホルダ101とスライダ102との間には粘性流体として油105を介在させる。
ホルダ101とスライダ102とは、異種金属で形成し、スライダ102の硬度をホルダ101の硬度より高くする。例えば、ホルダ101は、ステンレスを焼き入れしたものを用い、スライダ102は、チッ化、炭化、焼き入れ、メッキ等して、ホルダ101より硬度を上げる。さらに、ホルダ101とスライダ102とが対面する互いの円筒面を乾燥状態での低摩擦係数の表面処理をする。例えば、DLC(DIAMOND LIKE CARBON)膜のようにダイヤモンドの皮膜によって、乾燥状態で摩擦係数μ≒0.1程度のものが得られる。
ホルダ101とスライダ102との間に介在する油は、相対的に振動するホルダ101とスライダ102との間に粘性抵抗を発生させ、振動吸収する。油に空気等の気体が混入していても、溝104がパイプとして働き容易に脱泡される。
振動吸収は、上述した式(1)により得られる粘性減衰係数(C)に依存し、粘性減衰係数(C)は、粘度係数μ、スライダがホルダ面に対向する面積A、すき間εにより定まる。図2(a)に示す従来のものと同様の粘性減衰係数(C)を備えるものを、図2(b)のように本発明によって実現するためには、スライダ102の径dと、すき間εを図2(a)のものと同一にし、溝104の間隔hを適当に設定することにより、ホルダ101の面とスライダ102の面とが接触する面積Aを図2(a)のものと同一とすることができる。なお、スライダ102の面に形成した溝の部分がホルダ101の面と形成するすき間δは、すき間εの10倍程度にし、制動に寄与する影響を1/10程度に小さくする。連続したスパイラル状の溝104が油105の供給源となり、油105がすき間εに供給されやすくなり、油膜の確保がし易く、制動中に油膜が切れにくくなる。このため、高振動下での高い振動吸収性が確保できる。
また、制動力を変更したい場合、すき間εまたは溝形状(間隔h、溝の幅、溝の深さ)を変更することにより、式(1)の面積Aを変更することができ、同一の外形及び油でも制動特性を変更することが出来、融通性が高いものが実現することが出来る。
連続したスパイラル状の溝104を形成してあるから、組立時にこの溝に粘性の高い油を入れることが出来、スライダ102をホルダ101に挿入した時、この油がスパイラル状の溝104を移動しつつ押し出され狭いすき間εにも入る。粘性の高い油を用いても、狭いすき間εでも、スライダ102をホルダ101の奥まで入れることが出来る。
上記例では、スパイラル状の溝は、ホルダ101の内面に形成したが、スライダ102の外周面に形成するようにしてもよい。
本発明の一実施例を説明する断面図である。 従来のダンピング構造と本発明の一実施例を比較説明する断面図である。 従来のダンピング構造を説明する断面図である。 粘性ダンパの原理を説明する部分断面斜視図である。 粘性ダンパの振動吸収を説明する特性図である。 油膜切れを説明する図である。
符号の説明
101…ホルダ、102…スライダ、103…機器、104…溝、105…油。

Claims (2)

  1. ホルダ内にスライダが挿入するスライドダンピング機構において、ホルダとスライダとの互いに対向する面のいずれか一方の面にスパイラル状の溝を形成し、ホルダとスライダとの間に粘性の液体を介在させることを特徴とするスライドダンピング機構。
  2. ホルダ内にスライダが挿入するスライドダンピング機構において、ホルダとスライダとを異種金属で形成し、スライダの硬度をホルダの硬度より高くするとともに、乾燥状態での低摩擦係数の表面処理をして、ホルダとスライダとの互いに対向する面のいずれか一方の面にスパイラル状の溝を形成し、ホルダとスライダとの間に粘性の液体を介在させることを特徴とするスライドダンピング機構。
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