JP2006136167A - 電力変換装置、電力変換装置の制御方法及び空気調和装置 - Google Patents

電力変換装置、電力変換装置の制御方法及び空気調和装置 Download PDF

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健太郎 鈴木
Akira Nakatani
暁 中谷
Yoshinori Nakayama
義紀 中山
Yoshinari Yamagami
嘉也 山上
Keiji Wada
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Abstract

【課題】 装置の小型化を実現することができ、省エネルギー化を実現すること。
【解決手段】 同一の交流電源100の交流電源電圧を互いにグランドレベルが異なる直流電圧に変換する2つのコンバータ54、56と、各コンバータ54、56の出力側の直流電圧を交流電圧に変換してそれぞれ負荷16A、20Aに印加する2つのインバータ55、57とを備えると共に、一方のコンバータ54の出力側の直流電圧V1の電圧値に基づいて、一方のインバータ55を制御するインバータ制御部61を備えた電力変換装置において、他方のコンバータ56の直流電圧の電圧値を検出する直流電圧検出器66を備え、インバータ制御部61は、この直流電圧検出器66により検出された他方のコンバータ56の直流電圧V2の電圧値V2dに基づいて、一方のコンバータ54の直流電圧V1の電圧値を求めるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電力変換装置、電力変換装置の制御方法及び電力変換装置を備えた空気調和装置に関する。
一般に、圧縮機及び室外熱交換器を有する室外機と、室内熱交換器を有する室内機とが冷媒配管で接続され、圧縮機の圧縮機モータ(負荷)及び室外熱交換器に送風する室外ファンの室外ファンモータ(負荷)を制御する電力変換装置を備えた空気調和装置が知られている(例えば、特許文献1)。
この種の空気調和装置の電力変換装置は、交流電源電圧を直流電圧に変換する2つのコンバータを備えると共に、圧縮機モータ又は室外ファンモータの実回転数を目標回転数にすべく、各コンバータの出力側の直流電圧を、任意の実効電圧値及び任意の周波数の擬似正弦波の交流電圧に変換して各モータに印加する2つのインバータと、各インバータを制御するインバータ制御部とを備えているのが一般的である。
通常、圧縮機モータの駆動トルクは、室外ファンモータの駆動トルクよりも大きいので、圧縮機モータ側の電源電圧を、室外ファンモータ側の電源電圧よりも高く設定するのが好ましく、交流電源として三相交流電源を用いる場合、圧縮機モータ側のコンバータには、線間電圧を印加し、室外ファンモータ側のコンバータには、相電圧を印加するものがある。この場合、圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧と、室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧とは、グランドレベルが異なるものである。
また、インバータ制御部は、例えば、マイクロコンピュータを備えており、各モータよりも低い電圧で動作するため、インバータ制御部を安定して動作させるために、圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧よりも低い室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧を降圧する電源回路により電力を供給するようにしている。つまり、インバータ制御部に印加される直流電圧は、室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧と同一のグランドレベルである。
また、圧縮機モータ及び室外ファンモータには、例えば、ブラシレスDCモータが多く使われている。これらブラシレスDCモータなどのモータを制御する場合、回転子(ロータ)の回転位置に対応させて固定子巻線に交流電圧を印加する必要があるため、ロータの回転位置を知る必要があるが、圧縮機の内部は高温の冷媒ガスが存在するため、圧縮機内部にロータの位置を検出するためのセンサを設けることができず、圧縮機側では、センサを用いずにロータの位置を推定する制御方式(センサレス制御方式)が一般的に採用されている。
この圧縮機モータのロータの回転位置を推定するためには、圧縮機モータ側のコンバータの出力側の直流電圧と、圧縮機モータ側のインバータの出力側の交流電流とを知る必要があるため、圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧を検出する直流電圧検出器と、圧縮機モータ側のインバータの交流電流を検出する交流電流検出器とが設けられている。この交流電流検出器は、例えば、変流器等であり電源は必要ないが、直流電圧検出器は、例えば、直流電圧に対応した周波数に変換するV/F変換器等を備えるものであって、当該直流電圧検出器に電力を供給する電源回路が必要となる。この電源回路は、直流電圧検出器において圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧を正確に検出するために、圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧と同一のグランドレベルを有する直流電圧を直流電圧検出器に印加するようにしている。
特開2001−263767号公報
しかしながら、上記構成では、直流電圧検出器とインバータ制御部とを動作させるために、それぞれに印加する直流電圧のグランドレベルを異ならせているため、直流電圧検出器の電源回路と、インバータ制御部の電源回路とをそれぞれ個別に用意しなければならず、電力変換装置が大型化してしまい、空気調和装置が大型化すると共に、電源回路を2つ備える分、消費電力が大きくなってしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、装置の小型化を実現することができ、省エネルギー化を実現することができる電力変換装置、電力変換装置の制御方法及び空気調和装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、同一の交流電源の交流電源電圧を互いにグランドレベルが異なる直流電圧に変換する2つのコンバータと、各コンバータの出力側の直流電圧を交流電圧に変換してそれぞれ負荷に印加する2つのインバータとを備えると共に、一方のコンバータの出力側の直流電圧の電圧値に基づいて、一方のインバータを制御するインバータ制御部を備えた電力変換装置において、他方のコンバータの直流電圧の電圧値を検出する直流電圧検出器を備え、前記インバータ制御部は、この直流電圧検出器により検出された前記他方のコンバータの直流電圧の電圧値に基づいて、前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を求める電圧推定手段を備えたことを特徴とするものである。
また、前記電力変換装置において、前記インバータ制御部は、前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値と、前記他方のコンバータの直流電圧の電圧値との関係式を記憶する関係式記憶手段を備え、前記電圧推定手段は、この関係式記憶手段の関係式を参照して、前記他方のコンバータの直流電圧の電圧値に対応する前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を求めるようにしてもよい。
また、前記電力変換装置において、前記一方のインバータの出力側の交流電流の電流値を検出する交流電流検出器を備え、前記インバータ制御部は、この交流電流検出器により検出された前記交流電流の電流値に基づいて、前記一方のコンバータの直流電圧の電圧降下値を求め、この電圧降下値に基づいて前記電圧推定手段により求めた前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を補正する電圧降下補正手段を備えてもよい。
また、前記電力変換装置において、前記インバータ制御部は、前記交流電流検出器により検出された一方のインバータの交流電流の電流値が所定電流値を上回った場合、当該交流電流の電流値が前記所定電流値を下回るまで、前記電圧推定手段により求めた前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を段階的に補正する電圧補正手段を備えてもよい。
また、前記電力変換装置において、前記一方のコンバータは、前記交流電源の線間電圧を直流電圧に変換し、前記他方のコンバータは、前記交流電源の相電圧を直流電圧に変換してもよい。
また、前記電力変換装置において、前記インバータ制御部及び前記直流電圧検出部は、前記他方のコンバータと同一のグランドレベルの直流電圧を生成する同一の電源回路により動作するようにしてもよい。
また、同一の交流電源の交流電源電圧を互いにグランドレベルが異なる直流電圧に変換する2つのコンバータと、各コンバータの出力側の直流電圧を交流電圧に変換してそれぞれ負荷に印加する2つのインバータとを備え、一方のコンバータの出力側の直流電圧の電圧値に基づいて、一方のインバータを制御する電力変換装置の制御方法において、他方のコンバータの直流電圧の電圧値を検出する直流電圧検出過程と、この直流電圧検出過程において検出された前記他方のコンバータの直流電圧の電圧値に基づいて、前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を求める電圧推定過程とを備えたことを特徴とするものである。
また、圧縮機及び室外熱交換器を有する室外機と、室内熱交換器を有する室内機とが冷媒配管で接続され、圧縮機の圧縮機モータ及び室外熱交換器に送風する室外ファンの室外ファンモータを駆動する電力変換装置を備えた空気調和装置において、前記電力変換装置は、同一の交流電源の交流電源電圧を互いにグランドレベルが異なる直流電圧に変換する2つのコンバータと、各コンバータの出力側の直流電圧を交流電圧に変換して前記圧縮機モータ又は前記室外ファンモータに印加する2つのインバータとを備えると共に、圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値に基づいて、圧縮機モータ側のインバータを制御するインバータ制御部と、室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を検出する直流電圧検出器とを備え、前記インバータ制御部は、この直流電圧検出器により検出された電圧値に基づいて、前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を求める電圧推定手段を備えたことを特徴とするものである。
また、前記空気調和装置において、前記インバータ制御部は、前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値と、前記室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧の電圧値との関係式を記憶する関係式記憶手段を備え、前記電圧推定手段は、この関係式記憶手段の関係式を参照して、前記室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧の電圧値に対応する前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を求めてもよい。
また、前記空気調和装置において、前記圧縮機モータ側のインバータの交流電流の電流値を検出する交流電流検出器を備え、前記インバータ制御部は、この交流電流検出器により検出された前記電流値に基づいて、前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧降下値を求め、この電圧降下値に基づいて前記電圧推定手段により求めた前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を補正する電圧降下補正手段を備えてもよい。
また、前記空気調和装置において、前記インバータ制御部は、前記交流電流検出器により検出された圧縮機モータ側のインバータの交流電流の電流値が所定電流値を上回った場合、当該交流電流の電流値が前記所定電流値を下回るまで、前記電圧推定手段により求めた前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を段階的に補正する電圧補正手段を備えてもよい。
また、前記空気調和装置において、前記圧縮機モータ側のコンバータは、前記交流電源の線間電圧を直流電圧に変換し、前記室外ファンモータ側のコンバータは、前記交流電源の相電圧を直流電圧に変換するようにしてもよい。
また、前記空気調和装置において、前記インバータ制御部及び前記直流電圧検出部は、前記室外ファンモータ側のコンバータと同一のグランドレベルの直流電圧を生成する同一の電源回路により動作するようにしてもよい。
本発明では、装置の小型化を実現することができ、省エネルギー化を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態の空気調和装置10を示す冷媒回路図である。図1に示すように、空気調和装置10は室外機11及び室内機12を有しており、室外機11の室外冷媒配管14と室内機12の室内冷媒配管15とが、連結配管(冷媒配管)24及び25を介して連結されている。
室外機11は室外に配置される。室外冷媒配管14には、圧縮機16が配設されるとともに、この圧縮機16の吸込側にアキュムレータ17が配設され、圧縮機16の吐出側に四方弁18が配設され、この四方弁18側に室外熱交換器19が配設されて構成される。圧縮機16は、当該圧縮機16の密閉容器に内蔵された圧縮機モータ16Aによって駆動される。室外熱交換器19には、室外熱交換器19から室外へ送風する室外ファン20が隣接して配置されている。この室外ファン20は、室外ファンモータ20Aによって駆動される。これらモータ16A、20Aは、ブラシレスDCモータである。
一方、室内機12は室内に設置され、室内冷媒配管15に室内熱交換器21が配設されると共に、室内冷媒配管15において室内熱交換器21近傍に電動膨張弁22が配設されて構成される。室内熱交換器21には、この室内熱交換器21へ送風する室内ファン23が隣接して配置されている。この室内ファン23は、室内ファンモータ23Aによって駆動される。
空気調和装置10は、室外機11に設置される室外制御装置41と、室内機12に設置される室内制御装置42とを備えている。室外制御装置41は圧縮機16の速度(回転数)を制御し、室外ファン20の回転数を制御する電力変換装置50を備える。また、室内制御装置42は、電動膨張弁22の開度を制御し、室内ファン23の回転数を制御する。室内機12側の不図示のリモートコントローラでは、冷房運転又は暖房運転のいずれかの運転モードに設定可能である。
これら室外制御装置41と室内制御装置42とは、通信線で接続されている。室外制御装置41は、室内制御装置42にこの通信線を介して室内ファンモータ23Aの回転数の指示を送信する。また、室内制御装置42は、室内の空調負荷の情報や、設定された運転モードの情報、室内ファンモータ23Aの回転数を示す情報等の制御情報を、室外制御装置41に送信する。室外制御装置41の電力変換装置50は、受信した制御情報に基づいて圧縮機モータ16Aの回転数及び室外ファンモータ20Aの回転数等を制御する。
冷房運転を行う運転モードに設定された場合、四方弁18が冷房側に切り替えられ、冷媒が実線矢印の如く流れる。そして、圧縮機16の運転により圧縮機16から吐出された冷媒は、四方弁18を経て室外熱交換器19に至り、この室外熱交換器19で凝縮され、室内機12の電動膨張弁22を経て減圧された後、室内熱交換器21で蒸発されて室内を冷房する。室内熱交換器21からの冷媒は、室外機11側に流され、この室外機11の四方弁18及びアキュムレータ17を経て圧縮機16に戻される。
また、暖房運転を行う運転モードに設定された場合、四方弁18が暖房側に切り替えられ、冷媒が破線矢印の如く流れる。そして、圧縮機16の運転により圧縮機16から吐出された冷媒は、四方弁18を経て室内機12の室内熱交換器21に至り、この室内熱交換器21にて凝縮されて室内を暖房する。室内熱交換器21にて凝縮された冷媒は、電動膨張弁22で減圧され、室外機11の室外熱交換器19で蒸発された後、四方弁18及びアキュムレータ17を経て圧縮機16に戻される。
図2は、本実施形態における空気調和装置10に適用された電力変換装置50を示す電気回路図である。
圧縮機モータ16A及び室外ファンモータ20Aは、不図示の固定子巻線を備える固定子(ステータ)と、不図示の永久磁石を備える回転子(ロータ)とを有してなる三相のブラシレスDCモータである。これらモータ16A、20Aが電力変換装置50により駆動される。具体的にこの電力変換装置50は、圧縮機モータ16Aを駆動する圧縮機モータ駆動部51と、室外ファンモータ20Aを駆動するファンモータ駆動部52と、各モータ駆動部51、52を介して各モータ16A、20Aを制御するインバータ制御部61とを備えている。
圧縮機モータ駆動部51は、三相四線式の交流電源100の三相交流電源電圧の線間電圧を直流電圧V1に変換する圧縮機モータ16A側の圧縮機側コンバータ54と、この直流電圧V1を所望の電圧及び周波数の擬似正弦波の三相交流に変換して圧縮機モータ16Aに印加し、圧縮機モータ16Aの回転数を制御する圧縮機モータ16A側の圧縮機側インバータ55とを備えている。
ファンモータ駆動部52は、同一の交流電源100の三相交流電源電圧の相電圧を直流電圧V2に変換する室外ファンモータ20A側のファン側コンバータ56と、この直流電圧V2を所望の電圧及び周波数の擬似正弦波の三相交流に変換して室外ファンモータ20Aに印加する室外ファンモータ20A側のファン側インバータ57とを備えている。これらインバータ55、57のそれぞれは、三相ブリッジ接続した不図示の6個のスイッチング素子(例えば、IGBT)と、6個のスイッチング素子をオンオフする不図示の駆動回路とを備えている。
本実施形態では、電圧変動のない理想状態における交流電源100の線間電圧の実効値は、約398[V]であり、交流電源100の相電圧の実効値は、230[V]である。また、圧縮機側コンバータ54の出力の直流電圧V1の電圧値は、約563[V]であり、ファン側コンバータ56の出力の直流電圧V2の電圧値は、約325[V]である。つまり、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1は、ファン側コンバータ56の直流電圧V2よりも大きい。ここで、圧縮機側コンバータ54は、線間電圧の交流電圧を直流電圧に変換し、ファン側コンバータ56は、相電圧の交流電圧を直流電圧に変換しているので、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1のグランドレベルGND1は、ファン側コンバータ56の直流電圧V2のグランドレベルGND2とは異なるものである。
インバータ制御部61は、マイクロコンピュータで構成され、CPU61Aと、ROM61Bと、書き換え可能な不揮発性メモリとしてのEEPROM61Cと、RAM61Dとを備えている。CPU61Aは、ROM61Bに記憶された制御プログラムに従って、圧縮機16及び室外ファン20等の空気調和装置10の制御を行う。ROM61Bは、制御プログラムを含む制御データを記憶している。EEPROM61Cは、各種データを書き換え可能に記憶しており、RAM61Dは、各種データを一時的に記憶する。
このマイクロコンピュータからなるインバータ制御部61は、スイッチング電源回路53により直流電圧が印加されて動作する。このスイッチング電源回路53は、ファン側コンバータ56の出力側に接続され、圧縮機側コンバータ54の出力側の直流電圧V1よりも低いファン側コンバータ56の出力側の直流電圧V2を、インバータ制御部61に適した所定電圧(例えば、5[V])に降圧して印加すると共に、圧縮機側インバータ55及びファン側インバータ57のスイッチング素子(不図示)を駆動するインバータ駆動回路(不図示)に適した電圧値(例えば、15V)の直流電圧に降圧してインバータ駆動回路に印加するものである。
つまり、スイッチング電源回路53は、インバータ制御部61を安定して動作させるべく、圧縮機側コンバータ54の出力の直流電圧V1よりも低いファン側コンバータ56の出力の直流電圧V2を所定電圧(例えば、5[V])に降圧してインバータ制御部61に印加する。なお、このスイッチング電源回路53の出力電圧は、グランドレベルGND2が基準である。
また、本実施形態では、室外ファンモータ20Aには、ホールICなどのロータの回転位置や回転速度を検出するための回転センサ58が設けられているが、圧縮機モータ16Aには、圧縮機内部が高温高圧となるため、回転センサを設けていない。
つまり、インバータ制御部61は、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1と、圧縮機側インバータ55から圧縮機モータ16Aに出力された二相(U相及びV相)の交流電流(駆動電流)Iu1、Iv1とに基づいて、圧縮機モータ16Aのロータの回転位置を推定し、この回転位置に基づいてロータの実回転速度を算出し、ロータの実回転速度が目標回転速度となるように、パルス幅変調した三相の擬似正弦波の電圧指令Vu1、Vv1、Vw1を圧縮機側インバータ55の不図示の駆動回路に出力し、圧縮機側インバータ55の不図示のスイッチング素子を制御して圧縮機モータ16Aを制御する。
なお、インバータ制御部61は、回転センサ58により室外ファンモータ20Aのロータの回転位置を検出し、この回転位置に基づいてロータの実回転速度を算出し、ロータの実回転速度が目標回転速度となるように、パルス幅変調した三相の擬似正弦波の電圧指令Vu2、Vv2、Vw2をファン側インバータ57の不図示の駆動回路に出力し、ファン側インバータ58の不図示のスイッチング素子を制御して室外ファンモータ20Aを制御する。
従って、圧縮機モータ16Aには、回転センサが設けられていないので、圧縮機モータ16Aのロータ位置を推定しなければならない。この圧縮機モータ16Aのロータ位置を推定するには、圧縮機側コンバータ54の出力側の直流電圧V1、及び圧縮機側インバータ55により圧縮機モータ16Aに出力された二相(U相及びV相)の交流電流Iu1、Iv1の値が必要である。
ここで、圧縮機側コンバータ54の出力側の直流電圧V1の電圧値を直流電圧検出器により直接検出するようにしたのでは、この直流電圧検出器のほかに、スイッチング電源回路53の直流電圧のグランドレベルGND2とは異なるグランドレベルGND1の直流電圧を生成するスイッチング電源回路を別途備え、このスイッチング電源回路によってこの直流電圧検出器に電力を供給しなければならなくなってしまう。
更に、圧縮機側コンバータ54の出力側の直流電圧V1は、交流電源100の線間電圧を変換して生成されるので、ファン側コンバータ56の出力側の直流電圧V2よりも高圧となり、直接直流電圧V1の電圧値を検出する直流電圧検出器において、分圧回路が必要になってしまう。
そこで、本実施形態では、電力変換装置50は、ファン側コンバータ56の直流電圧V2の電圧値を検出する直流電圧検出器66を備え、インバータ制御部61が、このファン側コンバータ56の直流電圧V2の電圧値に基づいて圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値を推定するものである。つまり、圧縮機側コンバータ54の出力側に直流電圧検出器を接続せず、この直流電圧検出器の代わりに、ファン側コンバータ56の出力側に直流電圧検出器66を接続したものである。
これらインバータ制御部61及び直流電圧検出器66は、グランドレベルGND2の直流電圧を生成する同一のスイッチング電源回路53により電力が供給される。
直流電圧検出器66は、V/F変換回路66Aを備えて構成され、このV/F変換回路66Aは、ファン側コンバータ56の直流電圧V2に対応する周波数を有する電圧検出信号に変換し、インバータ制御部61に伝送している。また、ファン側コンバータ56は、交流電源100の線間電圧よりも低い電圧である相電圧を直流電圧V2に変換しているので、V/F変換回路66Aにおいて検出可能な電圧範囲内であり、直流電圧検出器66において分圧回路を省略することが可能であり、部品点数を削減することができる。
また、電力変換装置50は、圧縮機側インバータ55から圧縮機モータ16Aに出力された二相(U相及びV相)の交流電流Iu1、Iv1を検出する交流電流検出器67A、67Bを備えている。各交流電流検出器67A、67Bは、変流器であり、電流検出信号をインバータ制御部61に伝送している。
図3は、インバータ制御部61において圧縮機16を制御する側の機能ブロック図である。インバータ制御部61は、電流入力部71、電圧入力部72、3相/2相座標変換部73、直流電圧算出部74、ロータ速度・位置推定部75、目標回転速度生成部76、速度制御部77、位相制御部78、電流制御部79及び2相/3相座標変換部80を備えている。なお、電流入力部71及び電圧入力部72以外の各部は、ROM61B内の制御プログラムやROM61BおよびEEPROM61C内の制御データに基づくCPU61Aの動作を示している。
電流入力部71は、圧縮機側インバータ55から圧縮機モータ16Aへ供給される三相交流電流のうち、二相の交流電流Iu1及びIv1を示す電流検出信号をA/D変換(analog to digital変換)して取り込む。
電圧入力部72は、ファン側コンバータ56の直流電圧V2の電圧検出値V2dに対応する電圧検出信号をA/D変換(analog to digital変換)して取り込む。
3相/2相座標変換部73は、電流入力部71にて取り込まれた交流電流Iu1及びIv1を、圧縮機モータ16Aにおけるロータ上の回転座標系(d−q座標系)に座標変換し、磁束電流Id(d軸電流)及びトルク電流Iq(q軸電流)を算出する。
直流電圧算出部74は、ファン側コンバータ56の直流電圧V2の電圧検出値V2d、交流電流Iu1及びIv1の電流検出値等に基づき、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値V1dを求める。
ロータ速度・位置推定部75は、直流電圧算出部74にて求められた圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値V1d、3相/2相座標変換部73にて座標変換された磁束電流Idの電流値及びトルク電流Iqの電流値、並びに圧縮機モータ16Aのステータのインダクタンス及び電気抵抗値に基づき、圧縮機モータ16Aにおけるロータの回転位置を推定すると共に、ロータの実回転速度ωを推定する。
目標回転速度生成部76は、室内制御装置42(図1)より取得した制御情報に基づいて目標回転速度ωを生成する。
速度制御部77は、ロータ速度・位置推定部75にて推定されたロータの実回転速度ωと、目標回転速度生成部76により生成されたロータの目標回転速度ωとの偏差に基づき、比例積分制御(PI制御)を実行して、トルク電流指令値Iqを生成する。
位相制御部78は、圧縮機モータ16Aに作用する負荷の変動に比例して変化するトルク電流Iqの電流値に基づき、磁束電流指令値Idを生成する。
電流制御部79は、速度制御部77により生成されたトルク電流指令値Iqと実際のトルク電流Iqの電流値との偏差に基づきPI制御を実行して、トルク電圧Vq(q軸電圧)の電圧値を算出し、更に、位相制御部78により生成された磁束電流指令値Idと実際の磁束電流Idの電流値との偏差に基づきPI制御を実行して、磁束電圧Vd(d軸電圧)の電圧値を算出する。
2相/3相座標変換部80は、電流制御部79にて算出された磁束電圧Vdの電圧値及びトルク電圧Vqの電圧値を三相交流の座標系に変換して、パルス変調された擬似正弦波の電圧指令Vu1、Vv1、Vw1を算出し、これらの電圧指令Vu1、Vv1、Vw1が圧縮機側インバータ55の不図示の駆動回路に出力され、この駆動回路により不図示のスイッチング素子がオンオフ制御されて、パルス幅変調を受けた擬似正弦波となる三相交流電圧が、圧縮機側インバータ55により圧縮機モータ16Aへ印加される。
本実施形態において、直流電圧算出部74は、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧推定値Vaを求める電圧推定部85と、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧降下値Vbを求め、電圧推定部85により求められた電圧推定値Vaを求めた電圧降下値Vbで補正する電圧降下補正部86と、電圧推定部85により求められた電圧推定値Vaを電圧補正値Vcで補正する電圧補正部87とを備えている。つまり、直流電圧算出部74は、下記の関係式(1)に基づいて圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値V1dを算出する。
V1d=Va−Vb+Vc・・・(1)
この関係式(1)は、ROM61B(図2参照)に予め記憶されている。なお、電圧補正値Vcの初期値は、0[V]である。
図4は、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値Vd1を求める動作を示すフローチャートである。
まず、交流電流検出器67A、67Bにより交流電流Iu1、Iv1が検出されて電流検出値がインバータ制御部61に取り込まれる(ステップS1)。次に、直流電圧検出器66によりファン側コンバータ56の直流電圧V2の電圧値V2dが検出されて、この電圧検出値V2dがインバータ制御部61に取り込まれる(ステップS2)。次に、インバータ制御部61における電圧推定部85は、電圧検出値V2dに基づいて、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧推定値Vaを求める(ステップS3)。次に、インバータ制御部61における電圧降下補正部86は、交流電流Iu1、Iv1の電流検出値に基づいて、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧降下値Vbを求め、この電圧降下値Vbに基づいて圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧推定値Vaを補正する(ステップS4)。次に、インバータ制御部61における電圧補正部87は、圧縮機側インバータ55の交流電流Iu1、Iv1の検出電流値が所定電流値を上回る場合、所定電流値を下回るように圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧推定値Vaを電圧補正値Vcで補正する(ステップS5)。
まず、図4中ステップS3における電圧推定部85の動作について説明する。図3において、圧縮機側コンバータ54とファン側コンバータ56とが同一の交流電源100に接続されているので、交流電源100が電圧変動等のない理想電源である場合の圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧推定値Vaと、ファン側コンバータ56の直流電圧V2の電圧検出値V2dとの間には、交流電源100の線間電圧と交流電源100の相電圧との間の関係式と同様の関係式が成り立つ。つまり、電圧推定部85は、下記の関係式(2)に基づいて圧縮機側直流電圧の電圧推定値Vaを算出する。
Va=V2d×√3・・・(2)
この関係式(2)は、ROM61B(図2参照)に予め記憶されている。
次に、図4中ステップS4における電圧降下補正部86の動作について説明する。各モータ16A、20Aを駆動した際に各コンバータ54、56の出力側の実際の直流電圧は電圧降下するものであるが、各モータ16A、20Aを駆動する際の各インバータ55、57の交流電流の電流値が異なるので、これらの電圧降下値は異なるものである。つまり、上記の関係式(2)で求めた圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧推定値Vaから直流電圧V1の電圧降下値Vbを減算する補正を行う必要がある。この電圧降下値Vbは、圧縮機モータ16Aに流れる交流電流Iu1、Iv1に関するパラメータとしてのトルク電流指令値Iqの1次式で近似できることが実験結果により判明した。
本実施形態では、圧縮機モータ16Aに流れる交流電流Iu1、Iv1に関するパラメータとしてのトルク電流指令値Iqと、電圧降下値Vbとの関係式を、ROM61B(図2参照)に予め記憶させておき、電圧降下補正部86は、ROM61Bの関係式を参照し、速度制御部77により生成されたトルク電流指令値Iqに対応する電圧降下値Vbを求めるようにしている。
このトルク電流指令値Iqと、電圧降下値Vbとの関係式は、下記に示す関係式(3)で表される。
Vb=A×Iq+C・・・(3)
ここで、Aは係数であって、実験により求められる値であり、トルク電流指令値Iqと、電圧降下値Vbとの関係を1次式で近似した場合の傾きである。このように、電圧降下値Vbの演算にトルク電流指令値Iqを用いることで、電圧降下値Vbの計算が容易となる。なお、トルク電流指令値Iqは、圧縮機16に流れる交流電流Iu1、Iv1の電流値が大きくなればなるほど大きくなる。この関係式(3)は、ROM61B(図2参照)に予め記憶されている。
また、関係式(3)におけるCは、圧縮機16の駆動時間に応じて調整する調整値であり、実験により求められる。具体的に、実際の圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧降下値は、トルク電流指令値Iqが一定の値であっても、圧縮機16の駆動開始直後から所定時間内(例えば20秒間)は徐々に大きくなるように変化し、所定時間後は略一定になる。つまり、Cの値は、圧縮機16の駆動開始からの駆動時間が経過するに連れて0[V]から所定値(例えば、20[V])になるまで、大きくなるように設定され、所定時間経過後は、所定値となるように設定される。例えば、駆動時間が1秒の場合、Cの値は1[V]となるように、圧縮機16の駆動時間とCの値とが正比例して対応付けられている。
さて、交流電源100の電源電圧波形が正弦波で三相の各交流電圧のバランスが保たれていれば問題ないが、実際は、交流電源100に高調波成分が含まれていたり、交流電源100の各相電圧の位相が理想状態からずれていたり、各相電圧が正弦波ではないなどのアンバランスが生じている場合がある。このような場合は、実際の圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の実電圧値と関係式(1)で求めた直流電圧V1の電圧値V1dとに大きなずれが生じることがある。
つまり、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の実電圧値と求めた電圧値V1dとに大きなずれが生じる場合には、圧縮機16を正常に駆動することはできず、圧縮機側インバータ55から圧縮機モータ16Aのステータに異常に電流が流れることとなる。
そこで、本実施形態では、交流電流検出器67A又は67Bにより検出された圧縮機側インバータ55の交流電流Iu1、Iv1の電流値が、圧縮機16に異常に電流が流れる異常値を示す所定電流値を上回った場合、インバータ制御部61は、圧縮機16を所定時間停止させた後、圧縮機16を再起動する制御を行っている。そして、電圧補正部87は、圧縮機16を停止させた回数(つまり、圧縮機16の異常検出回数)を計数し、関係式(1)における電圧補正値Vcを、圧縮機16の異常検出回数に応じて段階的に変更することで、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値V1dを補正する。
以下、電圧補正部87による電圧補正値Vcの変更動作について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。ここで、ROM61Bには、図6に示すような、圧縮機16を駆動したときの各異常検出回数Nに対応する各電圧補正値Vcを示すテーブル68が記憶されている。
まず、電圧補正部87は、検出した圧縮機側インバータ55の交流電流Iu1、Iv1の電流値が、所定電流値ITを上回ったか否かを判断する(ステップS11)。
交流電流Iu1、Iv1の電流値が、所定電流値ITを上回った場合(ステップS11;Yes)、圧縮機16が停止されるので、電圧補正部87は、異常検出回数Nの値に1を加算し(ステップS12)、異常検出回数Nが所定回数(例えば9回)を超えたか否かを判断する(ステップS13)。異常検出回数Nが所定回数(例えば9回)を超えていない場合は(ステップS13;No)、電圧補正部87は、ROM61Bのテーブル68(図6)を参照し、異常検出回数Nの値に対応する電圧補正値Vcを読み出し(ステップS13)、EEPROM61Cに書き込む(記憶させる)ことで、電圧補正値Vcを設定する。
具体的には、図6のテーブル68に示すように、電圧補正部87は、異常検出回数Nの増加に応じて電圧補正値Vcを所定ステップ(10[V])ずつ高くなるように段階的に変更し、電圧補正値Vcが上限値(50[V])に達した場合、次の異常検出回数Nの増加時に下限値(−30[V])に変更し、異常検出回数Nの増加に応じて電圧補正値Vcを所定ステップ(10[V])ずつ高くなるように段階的に変更するものである。
この設定した電圧補正値Vcを上記した関係式(1)に適用することで、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値V1dが補正され、この補正された直流電圧V1の電圧値V1dに基づいて、圧縮機側インバータ55に出力される制御信号が調整され、圧縮機側モータ16Aに印加される交流電圧が調整されることとなる。
この電圧補正値Vcに基づく補正の結果、圧縮機側インバータ55の交流電流Iu1、Iv1の電流値が、所定電流値ITを下回った場合(ステップS11;No)、電圧補正部87は、異常検出回数NをN=0にリセットし(ステップS16)、以降の空気調和装置10の運転において、このEEPROM61Cに記憶した電圧補正値Vcを、関係式(1)に適用する。
また、ステップS13において、異常検出回数Nが所定回数(9回)を上回った場合は(ステップS13;Yes)、圧縮機16または電力変換装置50のいずれかに異常があると判断し(ステップS17)、圧縮機16の運転を異常が回復されるまで停止させる。
以上、本実施形態によれば、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1を直接検出する代わりに、直流電圧検出器66により検出したファン側コンバータ56の直流電圧V2の電圧値V2dに基づいて、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値Vd1を求めるようにしたので、直流電圧検出器66及びインバータ制御部61に同一のスイッチング電源回路53により電力を供給することができ、直流電圧検出器66に電力を供給する別のスイッチング電源回路を設ける必要がない。これによって、スイッチング電源回路53が1つで済むので、部品点数を削減でき、電力変換装置50を小型化することができると共に、空気調和装置10の室外機11を小型化することができる。また、スイッチング電源回路53が1つで済むので、複数のスイッチング電源回路を備える場合よりも消費電力を削減でき、省エネルギー化を実現することができる。
また、電圧降下補正部86がファン側コンバータ56の直流電圧の電圧降下値Vbを求め、電圧推定値Vaから電圧降下値Vbを減算することで、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値V1dが求められるので、電圧値V1dがより実際の圧縮機側コンバータ54の直流電圧値に近い電圧値となり、この電圧値Vd1に基づいて圧縮機側インバータ55を制御することで、圧縮機16を安定して駆動することができる。
また、電圧補正部87により電圧補正値Vcが変更されることにより、圧縮機側コンバータ54の直流電圧V1の電圧値Vd1が段階的に補正されるので、交流電源100に高調波成分が重畳したり交流電源100の各相の電源電圧にアンバランスが生じるような場合に、電圧値V1dがより実際の圧縮機側コンバータ54の直流電圧値に近い電圧値となり、この電圧値Vd1に基づいて圧縮機側インバータ55を制御することで、圧縮機16を安定して駆動することができる。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、電圧降下値Vbとトルク電流指令値Iqとの関係式を用いてトルク電流指令値Iqに対応する電圧降下値Vbを求める場合について説明したが、これに限るものではなく、電圧降下値Vbと交流電流Iu1(又は交流電流Iv1)の実効値又はピーク値との関係式又はテーブルを予めEEPROM61Cに記憶させておき、この関係式又はテーブルを参照して、交流電流Iu1(又は交流電流Iv1)の実効値又はピーク値に対応する電圧降下値Vbを求めてもよいし、電圧降下値Vbとトルク電流Iqの値との関係式又はテーブルを予めEEPROM61Cに記憶させておき、この関係式又はテーブルを参照して、トルク電流Iqの値に対応する電圧降下値Vbを求めてもよい。
また、本実施形態では、負荷として圧縮機モータ16A及び室外ファンモータ20Aの場合について説明したが、これに限るものではなく、負荷として圧縮機モータ及び室外ファンモータ以外のモータであってもよいし、モータ以外の負荷であってもよい。
本実施形態にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。 電力変換装置の構成を示す電気回路図である。 インバータ制御部の機能的構成を示す機能ブロック図である。 圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を求める動作を示すフローチャートである。 電圧補正値の変更動作を示すフローチャートである。 異常検出回数に対応する電圧補正値のテーブルを示す説明図である。
符号の説明
10 空気調和装置
11 室外機
12 室内機
16 圧縮機
16A 圧縮機モータ(負荷)
20 室外ファン
20A 室外ファンモータ(負荷)
53 スイッチング電源回路(電源回路)
54 圧縮機側コンバータ(コンバータ)
55 圧縮機側インバータ(インバータ)
56 ファン側コンバータ(コンバータ)
57 ファン側インバータ(インバータ)
61 インバータ制御部
61A CPU
61B ROM(関係式記憶手段)
61C EEPROM
61D RAM
66 直流電圧検出器
67A、67B 交流電流検出器
85 電圧推定部(電圧推定手段)
86 電圧降下補正部(電圧降下補正手段)
87 電圧補正部(電圧補正手段)

Claims (13)

  1. 同一の交流電源の交流電源電圧を互いにグランドレベルが異なる直流電圧に変換する2つのコンバータと、各コンバータの出力側の直流電圧を交流電圧に変換してそれぞれ負荷に印加する2つのインバータとを備えると共に、一方のコンバータの出力側の直流電圧の電圧値に基づいて、一方のインバータを制御するインバータ制御部を備えた電力変換装置において、
    他方のコンバータの直流電圧の電圧値を検出する直流電圧検出器を備え、
    前記インバータ制御部は、この直流電圧検出器により検出された前記他方のコンバータの直流電圧の電圧値に基づいて、前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を求める電圧推定手段を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記インバータ制御部は、前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値と、前記他方のコンバータの直流電圧の電圧値との関係式を記憶する関係式記憶手段を備え、
    前記電圧推定手段は、この関係式記憶手段の関係式を参照して、前記他方のコンバータの直流電圧の電圧値に対応する前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を求めることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記一方のインバータの出力側の交流電流の電流値を検出する交流電流検出器を備え、
    前記インバータ制御部は、この交流電流検出器により検出された前記交流電流の電流値に基づいて、前記一方のコンバータの直流電圧の電圧降下値を求め、この電圧降下値に基づいて前記電圧推定手段により求めた前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を補正する電圧降下補正手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記インバータ制御部は、前記交流電流検出器により検出された一方のインバータの交流電流の電流値が所定電流値を上回った場合、当該交流電流の電流値が前記所定電流値を下回るまで、前記電圧推定手段により求めた前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を段階的に補正する電圧補正手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記一方のコンバータは、前記交流電源の線間電圧を直流電圧に変換し、前記他方のコンバータは、前記交流電源の相電圧を直流電圧に変換することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記インバータ制御部及び前記直流電圧検出部は、前記他方のコンバータと同一のグランドレベルの直流電圧を生成する同一の電源回路により動作することを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 同一の交流電源の交流電源電圧を互いにグランドレベルが異なる直流電圧に変換する2つのコンバータと、各コンバータの出力側の直流電圧を交流電圧に変換してそれぞれ負荷に印加する2つのインバータとを備え、一方のコンバータの出力側の直流電圧の電圧値に基づいて、一方のインバータを制御する電力変換装置の制御方法において、
    他方のコンバータの直流電圧の電圧値を検出する直流電圧検出過程と、
    この直流電圧検出過程において検出された前記他方のコンバータの直流電圧の電圧値に基づいて、前記一方のコンバータの直流電圧の電圧値を求める電圧推定過程とを備えたことを特徴とする電力変換装置の制御方法。
  8. 圧縮機及び室外熱交換器を有する室外機と、室内熱交換器を有する室内機とが冷媒配管で接続され、圧縮機の圧縮機モータ及び室外熱交換器に送風する室外ファンの室外ファンモータを駆動する電力変換装置を備えた空気調和装置において、
    前記電力変換装置は、
    同一の交流電源の交流電源電圧を互いにグランドレベルが異なる直流電圧に変換する2つのコンバータと、各コンバータの出力側の直流電圧を交流電圧に変換して前記圧縮機モータ又は前記室外ファンモータに印加する2つのインバータとを備えると共に、
    圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値に基づいて、圧縮機モータ側のインバータを制御するインバータ制御部と、室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を検出する直流電圧検出器とを備え、
    前記インバータ制御部は、この直流電圧検出器により検出された電圧値に基づいて、前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を求める電圧推定手段を備えたことを特徴とする空気調和装置。
  9. 前記インバータ制御部は、前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値と、前記室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧の電圧値との関係式を記憶する関係式記憶手段を備え、
    前記電圧推定手段は、この関係式記憶手段の関係式を参照して、前記室外ファンモータ側のコンバータの直流電圧の電圧値に対応する前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を求めることを特徴とする請求項8に記載の空気調和装置。
  10. 前記圧縮機モータ側のインバータの交流電流の電流値を検出する交流電流検出器を備え、
    前記インバータ制御部は、この交流電流検出器により検出された前記電流値に基づいて、前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧降下値を求め、この電圧降下値に基づいて前記電圧推定手段により求めた前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を補正する電圧降下補正手段を備えたことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の空気調和装置。
  11. 前記インバータ制御部は、前記交流電流検出器により検出された圧縮機モータ側のインバータの交流電流の電流値が所定電流値を上回った場合、当該交流電流の電流値が前記所定電流値を下回るまで、前記電圧推定手段により求めた前記圧縮機モータ側のコンバータの直流電圧の電圧値を段階的に補正する電圧補正手段を備えたことを特徴とする請求項10に記載の空気調和装置。
  12. 前記圧縮機モータ側のコンバータは、前記交流電源の線間電圧を直流電圧に変換し、前記室外ファンモータ側のコンバータは、前記交流電源の相電圧を直流電圧に変換することを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  13. 前記インバータ制御部及び前記直流電圧検出部は、前記室外ファンモータ側のコンバータと同一のグランドレベルの直流電圧を生成する同一の電源回路により動作することを特徴とする請求項12に記載の空気調和装置。
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