JP2006136142A - 電動車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 誘導モータからの動力で駆動する駆動輪のスリップの発生を抑制する。
【解決手段】 路面が低μ路であるときには誘導モータの回転数Nmに一次遅れ処理を行なった一次遅れ回転数Ntmpを計算し(ステップS110,S140)、スリップが発生していないときには一次遅れ回転数Ntmpを用いて誘導モータを可変電圧可変周波数制御し(ステップS150,S160)、スリップが発生しているときには誘導モータの駆動周波数Fsを前回本駆動ルーチンが実行されたときに用いた駆動周波数Fpreに設定し、設定された駆動周波数Fpreで駆動するよう誘導モータを制御する(ステップS150,S170)。こうすれば、誘導モータのすべりを小さくし出力トルクを小さくするから、スリップの発生を抑制することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動車両およびその制御方法に関し、詳しくは、走行用の動力を出力可能な誘導電動機を備える電動車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の電動車両が備える誘導電動機の制御方法としては、誘導電動機から出力すべきトルクをトルク指令として設定し、このトルク指令に相当するトルクが誘導電動機から出力されるようベクトル制御により誘導電動機を駆動制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、所望のトルクをトルク指令として設定することにより誘導電動機からそのトルクを出力することができる。
特開平1−117684号公報
しかしながら、上述の誘導電動機の制御方法を駆動輪に動力を出力する誘導電動機を搭載した電動車両に適用すると、路面状態にもよるが、トルクの応答性が高い結果、負荷変動時に空転によるスリップを生じやすくなる。また、駆動輪に空転によるスリップが生じたときには、トルク指令を減じる演算を高速に行なう必要があり、制御が複雑化する。
本発明の電動車両およびその制御方法は、電動車両における駆動輪のスリップの発生を抑制することを目的の一つとする。また、本発明の電動車両およびその制御方法は、電動車両においてスリップが発生したときのスリップ抑制制御を簡易なものとすることを目的の一つとする。
本発明の電動車両およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電動車両は、
走行用の動力を出力可能な誘導電動機を備える電動車両であって、
スリップが生じやすい所定走行状態を検出する走行状態検出手段と、
前記誘導電動機から出力すべき要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記走行状態検出手段により前記所定走行状態が検出されないときには前記設定された要求駆動力が出力されるよう前記誘導電動機を駆動制御し、前記走行状態検出手段により前記所定走行状態が検出されたときには可変電圧可変周波数制御を用いて前記誘導電動機を駆動制御する駆動制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の電動車両では、スリップが生じやすい所定走行状態が検出されないときには走行用の動力を出力可能な誘導電動機から出力すべきとして設定された要求駆動力が出力されるよう誘導電動機を駆動制御し、所定走行状態が検出されたときには可変電圧可変周波数制御を用いて誘導電動機を駆動制御する。したがって、スリップが生じやすい所定走行状態ではないときには誘導電動機から要求駆動力を出力することができる。また、スリップが生じやすい所定走行状態のときには可変電圧可変周波数制御を実行するから、要求駆動力を減じる演算などを用いて制御する場合に比して制御を簡易なものとすることができる。この結果、簡易な制御を用いてスリップの発生を抑制することができる。
こうした本発明の電動車両において、前記走行状態検出手段は、駆動輪のスリップ率に基づいて前記所定走行状態を検出する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より適正にスリップが生じやすい所定走行状態を検出することができる。
また、本発明の電動車両において、前記誘導電動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記駆動制御手段は、前記所定走行状態が検出されたときには前記検出された回転数に対して一次遅れ処理を施して得られる一次遅れ回転数を前記誘導電動機の回転子の回転数として用いて制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップの発生に伴って誘導電動機の回転数が急増してもこの急増が緩和された回転数を用いて制御することになるから、誘導電動機におけるすべりを小さくしてスリップの発生を抑制することができると共に発生したスリップを収束させることができる。
さらに、本発明の電動車両において、車両速度を検出する車両速度検出手段と、該検出された車両速度に基づいて前記誘導電動機の回転数を演算する回転数演算手段と、を備え、前記駆動制御手段は、前記所定走行状態が検出されたときには前記演算された回転数を前記誘導電動機の回転子の回転数として用いて制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップの発生に伴って誘導電動機の回転数が急増しても車速に基づいて演算された回転数を用いて制御するから、誘導電動機におけるすべりを小さくしてスリップの発生を抑制することができると共に発生したスリップを収束させることができる。
あるいは、本発明の電動車両において、前記走行状態検出手段は駆動輪のスリップをも検出する手段であり、前記駆動制御手段は前記走行状態検出手段によりスリップを検出したときには前記誘導電動機におけるすべりが小さくなるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、発生したスリップを収束させることができる。
また、本発明の電動車両において、前記走行状態検出手段は駆動輪のスリップをも検出する手段であり、前記駆動制御手段は前記走行状態検出手段によりスリップを検出したときには該スリップを検出する前の駆動周波数を用いて制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、誘導電動機におけるすべりを小さくすることができるから、発生したスリップを収束させることができる。しかも、駆動周波数を用いるだけだから、スリップ発生時の制御を簡易なものとすることができる。この場合、前記駆動制御手段は、前記走行状態検出手段によりスリップを検出したときには、該スリップを検出する前の駆動周波数が維持されるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップ発生時の制御をより簡易なものとすることができる。
本発明の電動車両において、第1の車軸に動力を出力可能な内燃機関を備え、前記誘導電動機は、前記第1の車軸とは異なる第2の車軸に動力を出力するよう連結されてなるものとすることもできる。こうすれば、いわゆる4輪駆動により走行する電動車両とすることができる。
本発明の電動車両の制御方法は、
走行用の動力を出力可能な誘導電動機を備える電動車両の制御方法であって、
スリップが生じやすい所定走行状態ではないときには走行のために前記誘導電動機から出力すべき要求駆動力が出力されるよう該誘導電動機を駆動制御し、前記所定走行状態のときには可変電圧可変周波数制御を用いて前記誘導電動機を駆動制御する
ことを特徴とする。
この本発明の電動車両の制御方法によれば、スリップが生じやすい所定走行状態ではないときには走行のために誘導電動機から出力すべき要求駆動力が出力されるよう誘導電動機を駆動制御し、所定走行状態のときには可変電圧可変周波数制御を用いて誘導電動機を駆動制御するから、スリップが生じやすい所定走行状態ではないときには誘導電動機から要求駆動力を出力することができ、スリップが生じやすい所定走行状態のときには要求駆動力を減じる演算などを用いて制御する場合に比して制御を簡易なものとすることができる。この結果、簡易な制御を用いてスリップの発生を抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、デファレンシャルギヤ12を介して前輪14a,14bに連結されエンジン22からの動力を変速して出力するオートマチックマニュアルトランスミッション(以下、AMTという)26と、エンジン22からの動力を用いて発電するオルタネータ31と、デファレンシャルギヤ13を介して後輪15a,15bに連結され動力を出力可能な誘導モータ42と、オルタネータ31から電力の供給を受けると共に誘導モータ42と電力のやり取りをするバッテリ50と、装置全体をコントロールする電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンなどの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22のクランクシャフト23に接続されたAMT26と共にエンジントランスミッション用電子制御ユニット(以下、EGAMTECUという)28により運転制御を受けている。EGAMTECU28は、電子制御ユニット70と通信しており、電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22やAMT26を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22やAMT26の運転状態に関するデータ、例えばエンジン22の回転数を計測する図示しない回転数センサからの信号などを電子制御ユニット70に出力する。
オルタネータ31は、図示しない周知の三相交流発電機と整流回路とその出力電圧を調整するレギュレータとから構成されており、図示しないプーリーとベルト24とを介してエンジン22のクランクシャフト23に連結されていると共に電力ライン54を介してバッテリ50や誘導モータ42に接続されている。なお、オルタネータ31は、電子制御ユニット70により制御されている。
誘導モータ42は、発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の誘導発電電動機として構成されており、インバータ41を介して電力ライン54によりバッテリ50に接続されている。誘導モータ42は、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、誘導モータ42を駆動制御するために必要な信号、例えば誘導モータ42の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43からの信号や図示しない電流センサにより検出される誘導モータ42に印加される相電流などが入力されている。モータECU40は、電子制御ユニット70と通信しており、電子制御ユニット70からの制御信号によってインバータ41へのスイッチング制御信号を出力することにより誘導モータ42を駆動制御すると共に必要に応じて誘導モータ42の運転状態に関するデータを電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、例えば、ニッケル水素系やリチウムイオン系の二次電池として構成されており、オルタネータ31から供給された電力を蓄電すると共に誘導モータ42と電力をやり取りする。バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、図示しないセンサによって検出されたバッテリの端子間電圧や,充放電電流,電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリの状態に関するデータを通信により電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速を検出する車速センサ89からの車速V,後輪15a,15bに取り付けられた車輪速センサ91a,91bからの車輪速Vwa,Vwb,車外の湿度を検出する湿度センサ92からの湿度Ha,外気温を検出する外気温センサ93からの外気温Taなどが入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット70からは、オルタネータ31への制御信号やインバータ41へのスイッチング制御信号,誘導モータ42への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。また、電子制御ユニット70は、EGAMTECU28や,モータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、EGAMTECU28や,モータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやり取りを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者のアクセル操作に応じて、主としてエンジン22からの動力を前輪に出力して走行し、必要に応じて誘導モータ42からの動力を後輪に出力して4輪駆動により走行する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、雪道など路面の摩擦係数が低い低μ路を4輪駆動により走行するときの誘導モータ42の駆動制御の際の動作について説明する。図2は、実施例の電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、電子制御ユニット70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ89からの車速V,誘導モータ42の回転数Nm,車輪速センサ91a,91bからの車輪速Vwa,Vwbなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、誘導モータ42の回転数Nmは、回転位置検出センサ43により検出される誘導モータ42の回転子の回転位置に基づいて計算するものとした。
続いて、走行している路面が低μ路であるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、低μ路であることの判定は、車速Vと車輪速Vwa,Vwbとに基づいて各車輪毎にスリップ率を計算し、計算された各車輪のスリップ率がスリップの生じ始めであると判断できる第1のスリップ率以上であるときに行なうものとした。
走行している路面が低μ路ではないときには、スリップが生じやすい状態ではないと判断して、アクセル開度Accや車速Vに基づいて誘導モータ42のトルク指令Tm*を設定する(ステップS120)。ここで、誘導モータ42のトルク指令Tm*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vとトルク指令Tm*との関係を予め設定してトルク指令設定マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると、トルク指令設定マップから対応するトルク指令Tm*を導出して設定するものとした。トルク指令設定マップの一例を図3に示す。こうして、誘導モータ42のトルク指令Tm*を設定すると、モータECU40を介して設定されたトルク指令Tm*と誘導モータ42の回転数Nmとを用いてトルク指令Tm*で誘導モータ42が駆動するようインバータ41により誘導モータ42をベクトル制御して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。なお、誘導モータ42のベクトル制御については、本発明の中核をなさないのでその詳細な説明は省略する。このように走行している路面が低μ路ではないときには、設定されたトルク指令Tm*で誘導モータ42が駆動するよう誘導モータ42をベクトル制御するから、要求された駆動力を速やかに出力することができる。
一方、走行している路面が低μ路であるときには、スリップが生じやすい状態であると判断して、誘導モータ42の回転数Nmに一次遅れ処理を施したものを誘導モータ42の一次遅れ回転数Ntmpとして設定する(ステップS140)。後輪15a,15bのいずれかが空転を始めるとステップS100で入力される誘導モータ42の回転数Nmが増加するが、誘導モータ42の回転数Nmに一次遅れ処理を行なうことにより一次遅れ回転数Ntmpの増加は緩和される。
誘導モータ42の一次遅れ回転数Ntmpが設定されると、続いて、前述したスリップ率に基づいて後輪15a,15bのいずれかが空転に至りスリップが発生しているか否かを判定する(ステップS150)。ここで、スリップが発生していることの判定は、前述した後輪15a,15bのスリップ率のいずれかが前述した第1のスリップ率を超え後輪15a,15bのいずれかにスリップが発生していることを示す第2のスリップ率以上であるときに行なうものとした。
スリップが発生していないときには、ステップS140で設定した一次遅れ回転数Ntmpを用いてモータECU40を介して誘導モータ42を可変電圧可変周波数制御(以下、VVVF制御という)して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。一次遅れ回転数Ntmpを用いて誘導モータ42をVVVF制御する理由を以下に説明する。図4は、誘導モータのすべりと誘導モータから出力される出力トルクとの関係を示す説明図である。一般に誘導モータの速度制御は、誘導モータの出力トルクが最大となるすべりSmaxより小さなすべりの範囲で行なわれる。したがって、このようなすべりの範囲ですべりSが小さくなると誘導モータの出力トルクも小さくなる。ステップS160のVVVF制御では、一次遅れ回転数Ntmpを用いて次式(1)によって計算される制御上のすべりStmpが一定となるよう同期速度Nsを設定し、設定した同期速度Nsと極数Pとを用いて次式(2)により駆動周波数Fsを設定し、誘導モータ42を設定した駆動周波数Fsで駆動するよう制御する。一次遅れ回転数Ntmpは、誘導モータ42の回転数Nmより小さく設定しているから、VVVF制御において設定される同期速度Nsは、回転数Nmを用いて設定する同期速度より小さく設定され、次式(3)により計算される誘導モータ42のすべりSも小さくなる。この結果、誘導モータ42の出力トルクが小さくなるから、スリップの発生を抑制することができる。
Stmp=(Ns−Ntmp)/Ns …(1)
Fs=Ns/(120・P) …(2)
S=(Ns−Nm)/Ns …(3)
一方、後輪15a,15bのいずれかにスリップが発生しているときには、誘導モータ42の駆動周波数Fsをスリップが発生する前に本制御ルーチンを実行した際に設定した駆動周波数Fpreに設定するとともに設定された駆動周波数Fsで誘導モータ42が駆動するようモータECU40を介して誘導モータ42を制御し(ステップS170)、本制御ルーチンを終了する。スリップが発生すると誘導モータ42の回転数Nmが急増するが、駆動周波数Fsをスリップが発生する前の駆動周波数Fpreに設定することにより、誘導モータ42のすべりSが小さくなる。この結果、誘導モータ42の出力トルクを小さくすることができ、発生したスリップを収束させることができる。
以上説明したように、本実施例のハイブリッド自動車20では、路面が低μ路であるときに一次遅れ回転数Ntmpを用いて誘導モータ42をVVVF制御するから、誘導モータ42のすべりSを小さくし誘導モータ42の出力トルクを小さくすることができる。この結果、スリップの発生を抑えることができる。また、スリップが発生したときには、誘導モータ42をスリップが発生する前の駆動周波数Fsで駆動するよう制御するから、すべりSを小さくし誘導モータ42の出力トルクを小さくすることができる。この結果、発生したスリップを収束させることができる。また、VVVF制御や駆動周波数を固定とする制御は、要求駆動力を減じる演算などを用いて制御する場合に比して簡易な制御である。したがって、簡易な制御を用いてスリップの発生を抑制したり発生したスリップを収束させることができる。一方、路面が低μ路でないときには、設定されたトルク指令Tm*で誘導モータ42が駆動するよう誘導モータ42をベクトル制御するから、要求された駆動力を速やかに出力することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、路面が低μ路であるときには一次遅れ回転数Ntmpを用いて誘導モータ42をVVVF制御するものとしたが、誘導モータ42の回転数Nmが増加しても車速Vはさほど増加しないから、車速センサ89からの車速Vに換算係数Kを乗じたものを誘導モータ42の回転数として用いて誘導モータ42をVVVF制御するものとしてもよい。この場合、スリップが発生されたときには、駆動周波数Fsを固定値に設定することなく車速Vから換算した誘導モータ42の回転数を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、スリップ率が所定値以上であるときにスリップが生じやすい状態であることを判定するものとしたが、湿度センサ92からの湿度Haが所定値以上であるときや外気温センサ93からの外気温Taが所定値以下であるときなどにスリップが生じやすい状態であることを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22からの動力で前輪14a,14bを駆動するものとしたが、エンジン以外の他の動力源、例えば、モータなどで前輪14a,14bを駆動するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、周知の三相交流発電機と整流回路とその出力電圧を調整するレギュレータとから構成されたオルタネータ31を用いるものとしたが、エンジン22からの動力を用いて発電できるものであればよいから、三相交流発電機とインバータとから構成されるものや三相交流発電機と整流回路とから構成されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、主として前輪に動力を出力して走行し必要に応じて後輪に動力を出力して4輪駆動により走行するものとしたが、主として後輪に動力を出力して走行し必要に応じて前輪に動力を出力するものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車産業に利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 トルク指令設定マップの一例を示す説明図である。 すべりと誘導モータの出力トルクとの関係を示す説明図である。
符号の説明
12,13 デファレンシャルギヤ、14a,14b 前輪、15a,15b 後輪、20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクシャフト、24 ベルト、26 オートマチックマニュアルトランスミッション、28 エンジントランスミッション用電子制御ユニット、31 オルタネータ、40 モータECU、41 インバータ、42 誘導モータ、43 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリECU、53,54 電力ライン、70 電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、89 車速センサ、91a,91b 車輪速センサ、92 湿度センサ、93 外気温センサ。

Claims (9)

  1. 走行用の動力を出力可能な誘導電動機を備える電動車両であって、
    スリップが生じやすい所定走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記誘導電動機から出力すべき要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記走行状態検出手段により前記所定走行状態が検出されないときには前記設定された要求駆動力が出力されるよう前記誘導電動機を駆動制御し、前記走行状態検出手段により前記所定走行状態が検出されたときには可変電圧可変周波数制御を用いて前記誘導電動機を駆動制御する駆動制御手段と、
    を備える電動車両。
  2. 前記走行状態検出手段は、駆動輪のスリップ率に基づいて前記所定走行状態を検出する手段である請求項1記載の電動車両。
  3. 請求項1または2記載の電動車両であって、
    前記誘導電動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、
    前記駆動制御手段は、前記所定走行状態が検出されたときには前記検出された回転数に対して一次遅れ処理を施して得られる一次遅れ回転数を前記誘導電動機の回転子の回転数として用いて制御する手段である
    電動車両。
  4. 請求項1または2記載の電動車両であって、
    車両速度を検出する車両速度検出手段と、
    該検出された車両速度に基づいて前記誘導電動機の回転数を演算する回転数演算手段と、
    を備え、
    前記駆動制御手段は、前記所定走行状態が検出されたときには前記演算された回転数を前記誘導電動機の回転子の回転数として用いて制御する手段である
    電動車両。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の電動車両であって、
    前記走行状態検出手段は、駆動輪のスリップをも検出する手段であり、
    前記駆動制御手段は、前記走行状態検出手段によりスリップを検出したときには、前記誘導電動機におけるすべりが小さくなるよう制御する手段である
    電動車両。
  6. 請求項1ないし4いずれか記載の電動車両であって、
    前記走行状態検出手段は、駆動輪のスリップをも検出する手段であり、
    前記駆動制御手段は、前記走行状態検出手段によりスリップを検出したときには、該スリップを検出する前の駆動周波数を用いて制御する手段である
    電動車両。
  7. 前記駆動制御手段は、前記走行状態検出手段によりスリップを検出したときには、該スリップを検出する前の駆動周波数が維持されるよう制御する手段である請求項6記載の電動車両。
  8. 請求項1ないし7記載の電動車両であって、
    第1の車軸に動力を出力可能な内燃機関を備え、
    前記誘導電動機は、前記第1の車軸とは異なる第2の車軸に動力を出力するよう連結されてなる
    電動車両。
  9. 走行用の動力を出力可能な誘導電動機を備える電動車両の制御方法であって、
    スリップが生じやすい所定走行状態ではないときには走行のために前記誘導電動機から出力すべき要求駆動力が出力されるよう該誘導電動機を駆動制御し、前記所定走行状態のときには可変電圧可変周波数制御を用いて前記誘導電動機を駆動制御する
    ことを特徴とする電動車両の制御方法。
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